JPH0114194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は回転テーブル付食器棚に関し、その要旨
とするところは食器棚の上キヤビネツトと下キヤ
ビネツトとの間にテーブル板格納用の空所を形成
し、この空所内にテーブル板を水平方向回動かつ
横方向移動可能に設けて使用に際しては回動引出
しするとともに引出した状態で移動させて通行等
の邪魔にならないようになして使用可能となすと
ともに不使用時は空所内に格納して室内スペース
を広くなすとともに、格納状態下で空所の手前側
開口から奥行幅の略半分並びに側方開口から一部
を突出設定したテーブル板をカウンターテーブル
として利用可能となしたものである。

従来のテーブル付食器棚にあつてはテーブルは
食器棚本体に略々直角に固定されていた為にキツ
チンルームのスペースを有効利用できない欠点が
残されていた。本案はこのような欠点を解決すべ
く考案したもので以下添付図面にて詳説すれば本
案の食器棚Ａは上部を棚部A′となし、下部を上
キヤビネツト１と下キヤビネツト２からなるキヤ
ビネツト部A″となし、該上下キヤビネツト１，
２間に空所３を形成してこの空所３内に、テーブ
ル板４を水平方向回動かつ横方向移動可能に設け
たものである。即ち空所３は第２図に示すように
下キヤビネツト２の上面前縁に前幕板５を一体に
固設するとともに、上下キヤビネツト１，２の前
縁の端部に形成した切欠部６に型の連結金具７
を嵌合し、その上片７′を上キヤビネツト１の側
板に、下片７″を下キヤビネツト２の側板に夫々
ネジ又はボルトにて締着して上下キヤビネツト
１，２を連結し、もつて両キヤビネツト間に連結
金具７の凹部７ａの巾と同間隔の空所３を形成す
るものである。而してこの空所３内においてテー
ブル板４を回動可能かつ横方向移動可能に支持す
る構成としては、例えば第２図，４図に示すよう
に一端に取付上片８′を形成し他端に取付下片
８″を形成した長尺アーム状の回転金具８を用い
るものとし、下キヤビネツト２の上面後縁部に形
成した螺孔９に螺合される枢軸１０に取付下片
８″を合成樹脂スライダー１１とともに嵌合枢支
させて回転金具８自体を枢軸１０を中心として回
動可能となすとともに回転金具８の取付上片８′
をテーブル板４の下面に形成した螺孔１２に螺合
される枢軸１３に合成樹脂スライダー１１ととも
に嵌合枢支させ枢軸１３を中心にテーブル板４を
回動可能となし、枢軸１０，１３による枢支部分
には夫々枢軸１０，１３にベアリング１４を付設
して回動をスムーズに行わせるようになしてい
る。即ちテーブル板４は枢軸１３を中心に回動さ
せて空所３から引出した後、更に回転金具８を枢
軸１０を中心に180゜回動させることによつて枢軸
１０と１３との間隔の２倍の距離だけ横方向に移
動させることができるのである。

尚、下キヤビネツト２の上面にはテーブル板４
の回動を容易ならしめる為のスライダー１５…を
設けるとともに回転金具８用のストツパーを兼ね
るマグネツトキヤツチ１６，１６を設けて当該回
転金具８の不用意な回動を防止するようにしてい
る。又、上述の説明によればテーブル板４の枢支
点は空所３の一側縁部に限られているが、本案の
場合空所３の両側縁部の何れにおいてもテーブル
板４を枢支することができ、従つて螺孔９，１２
及びスライダー１５は予じめ空所３の両側縁部に
設けておき、マグネツトキヤツチ１６，１６も着
脱自在となしておけばよい。更にテーブル板４の
引出し遊端の下面に取付けられる支脚１７は第１
図に示すように分割脚１７′，１７′をヒンジ１８
にて連結してテーブル板４の格納時において内側
の分割脚１７′を外側の分割脚１７′に折畳んで重
ね合せるようになしている。

以上のようになる本案の回転テーブル付食器棚
は、空所３内にテーブル板４を手前側開口から奥
行幅の略半分並びに側方開口から一部突出した状
態で嵌合し、長尺アーム状の回転金具８の一端に
形成した取付上片８′を該テーブル板４の空所３
内嵌合部分に回動可能に枢着するとともに、該回
転金具８の他端に形成した取付下片８″を前記空
所３内に回動可能に枢着し、該テーブル板４を水
平方向回動可能且つ横方向移動可能に装着し、更
に該テーブル板４の手前側突出部下面には支脚１
７を垂直方向に固定して取付けてなるので、テー
ブル板４は使用時に空所３から回動引出し、不使
用時には押込み格納することができるのでキツチ
ンルーム等の室内スペースを有効に利用すること
ができ、また格納時においても空所３の手前側開
口及び側方開口から突出したテーブル板４略半分
の突出部分をカウンターテーブルとして利用でき
るだけでなく、引出した状態のテーブル板４を連
結金具８の略２倍の距離だけ横方向に移動させる
ことができるので、室内形状、スペースに応じて
適宜横方向に移動してより一層のスペース有効利
用を計れるのである。また、連結金具８を用いて
空所３内にテーブル板４を装着し、更に該テーブ
ル板４の手前側突出部下面に支脚１７を垂直方向
に固定して取付けたので、不必要な横方向への移
動を規制することができ、即ち空所３内の枢着点
を中心に連結金具８を外側方へ回転させてテーブ
ル板４を最も側方に寄せた状態では、それ以上の
外側方への移動を完全に規制することができ、ま
た前記枢着点を中心に連結金具８を内側方へ回転
させてテーブル板４を最も内方に寄せた状態で
は、それ以上の内側方への移動を完全に規制する
ことができ、そしてテーブル板４に不意に横方向
から応力が作用しても連結金具８が横方向に配向
している限り、前記支脚１７によるテーブル板４
の上下方向の支持作用と合わさつて該テーブル板
４の横方向移動は規制され、また仮に連結金具８
が回転したとしても該連結金具８の略２倍の距離
だけ移動するに止まるので安全であり、通常のテ
ーブルとしてまたカウンターテーブルとして必要
な支持強度を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の１実施例を示す食器棚の斜視
図、第２図は要部を示す分解状態の斜視図、第３
図は下キヤビネツトの平面図、第４図はテーブル
板の枢支構造を示す要部拡大断面図である。 Ａ：食器棚、１：上キヤビネツト、２：下キヤ
ビネツト、３：空所、４：テーブル板、８：回転
金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 食器棚本体の所定位置に手前側及び両側の一方
   を開口となした空所３を形成し、該空所３内にテ
   ーブル板４を手前側開口から奥行幅の略半分並び
   に側方開口から一部突出した状態で嵌合し、長尺
   アーム状の回転金具８の一端に形成した取付上片
   ８′を該テーブル板４の空所３内嵌合部分に回動
   可能に枢着するとともに、該回転金具８の他端に
   形成した取付下片８″を前記空所３内に回動可能
   に枢着し、該テーブル板４を水平方向回動可能且
   つ横方向移動可能に装着し、更に該テーブル板４
   の手前側突出部下面には支脚１７を垂直方向に固
   定して取付けてなることを特徴とする回転テーブ
   ル付食器棚。