JPH0114197Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は回転テーブル付食器棚に関し、その要旨
とするところは食器棚の上キヤビネツトと下キヤ
ビネツトとの間でキヤビネツトの引出しを設けた
面と異なる面であつて手前側及び両側の一方面に
開口を位置つけしたテーブル板格納用の空所を形
成し、この空所内にテーブル板を水平方向回動か
つ横方向スライド可能に設けて使用に際しては回
動引出しするとともに引出した状態でスライドさ
せて通行等の邪魔にならないようになして使用可
能となすとともに、不使用時は空所内に格納して
室内スペースを広くするとともに、テーブル板の
格納状態下においても、該空所からテーブル板を
略半分だけ突出させて、この突出部分をカウンタ
ーテーブルとして利用し得るようになしたもので
ある。

従来のテーブル付食器棚にあつてはテーブルは
食器棚本体に略々直角に固定されていた為にキツ
チンルームのスペースを有効利用できない欠点が
残されていた。本案はこのような欠点を解決すべ
く考案したもので以下添付図面にて詳説すれば本
案の食器棚Ａは上部を棚部A′となし、下部を上
キヤビネツト１と下キヤビネツト２からなるキヤ
ビネツト部A″となし、該上下キヤビネツト１，
２間であつて引出しを設けた面とは異なる面に開
口を位置づけした空所３を形成して、この空所３
内にテーブル板４を水平方向回動かつ横方向スラ
イド可能に設けたものであり、またテーブル板４
の格納状態下においても、該テーブル板４を空所
３から略半分だけ突出するように設定するものと
する。空所３は第２図に示すように下キヤビネツ
ト２の上面前縁に前幕板５を一体に固設するとと
もに、上下キヤビネツト１，２の前縁の端部に形
成した切欠部６に型の連結金具７を嵌合し、そ
の上片７′を上キヤビネツト１の側板に、下片
７″を下キヤビネツト２の側板にそれぞれネジ又
はボルトにて締着して上下キヤビネツト１，２を
連結し、もつて両キヤビネツト間に連結金具７の
凹部７ａの巾と同間隔の空所３を形成するもので
ある。而してこの空所３内においてテーブル板４
を回動可能かつ横方向スライド可能に支持する構
成としては、例えば第２図，４図に示すように一
端に取付上片８′を形成し他端を取付下片８″を形
成した回転金具８を用いるものとし、下キヤビネ
ツト２の上面後縁部に形成した螺孔９に螺合され
る枢軸１０に取付下片８″を合成樹脂スライダー
１１とともに嵌合枢支させて回転金具８自体を枢
軸１０を中心として回動可能となすとともに回転
金具８の取付上片８′をテーブル板４の下面に形
成した螺孔１２に螺合される枢軸１３に合成樹脂
スライダー１１とともに嵌合枢支させ枢軸１３を
中心にテーブル板４を回動可能となし、枢軸１
０，１３による枢支部分にはそれぞれ枢軸１０，
１３にベアリング１４を付設して回動をスムーズ
に行わせるようになしている。即ちテーブル板４
は枢軸１３を中心に回動させて空所３から引出し
た後、更に回転金具８を枢軸１０を中心に180度
回動させることによつて枢軸１０と１３との間隔
の２倍の距離だけ用方向にスライドさせることが
できるのである。

尚、下キヤビネツト２の上面にはテーブル板４
の回動を容易ならしめる為のスライダー１５，…
を設けるとともに回転金具８用のストツパーを兼
ねるマグネツトキヤツチ１６，１６を設けて当該
回転金具８の不用意な回動を防止するようにして
いる。また、上述の説明によればテーブル板４の
枢支点は空所３の一側縁部に限られているが、本
案の場合空所３の両側縁部の何れにおいてもテー
ブル板４を枢支することができ、従つて螺孔９，
１２及びスライダー１５は予め空所３の両側縁部
に設けておき、マグネツトキヤツチ１６，１６も
着脱自在となしておけばよい。更にテーブル板４
の引出し遊端の下面に取付られる支脚１７は第１
図に示すように分割脚１７′，１７′をヒンジ１８
にて連結してテーブル板４の引出し方向前方外側
の分割脚１７′をビス止め等により固定し、テー
ブル板４の格納時において内側の分割脚１７′を
外側の分割脚１７′に折り畳んで重ね合わせるよ
うになしている。加えて本案の他の実施例として
は、テーブル板４に枢軸１３を上下方向に突設
し、上キヤビネツト１の下面及び下キヤビネツト
２の上面に形成したガイド溝にスライド可能かつ
回転可能に嵌合させて構成してもよい。

以上のようになる本案の回転テーブル付食器棚
は、食器棚本体の引出しを設けた面と異なる面で
あつて手前側及び両側の一方面に開口を位置づけ
して空所３を形成し、該空所３内にテーブル板４
を格納した状態で、該空所３の手前側開口から該
テーブル板４の奥行幅の略半分並びに側方開口か
らテーブル板４の一部を突出設定するとともに、
該テーブル板４の前記空所３内に位置する一側を
回動可能且つ横方向スライド可能に支持してな
り、該テーブル板４の手前側突出部下面には支脚
１７を垂直方向に固定してなるので、食器棚本体
の引出しを設けた面を流し台に面するように配置
することにより、連続した空間を有する室内をキ
ツチンルームとダイニングルームに区画すること
ができ、そして押込み格納状態のテーブル板４の
前記空所３から突出した奥行幅略半分の部分をカ
ウンターテーブルとして使用することができると
ともに、回動引出して通常のテーブルとして使用
することができ、更に引出した状態で横方向へス
ライドさせて食器棚の側方を通行する際に邪魔に
ならないようにすることができ、また室内形状及
び他の家具等の配置によつて使用し得るスペース
に応じてテーブル板４をスライドさせて使用する
ことができるばかりでなく、不使用時には押込み
格納して室内空間の有効利用を計ることができる
ものである。更に、テーブル板４の手前側突出部
下面には支脚１７を垂直方向に固定して取付けた
ので、該テーブル板４を回動引出し及び押込み格
納何れの状態下においても、該テーブル板４を回
転金具８又はガイド溝内に嵌合した枢軸と支脚１
７とで上下方向の支持ができるのみならず、該支
脚１７により該テーブル板４の回動規制をも行
え、また適宜な角度での回動引出し状態下におい
ても同様な支持ができ、通常のテーブルとしてま
たカウンターテーブルとして必要な支持強度を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例を示す食器棚の斜視
図、第２図は要部を示す分解状態の斜視図、第３
図は下キヤビネツトの平面図、第４図はテーブル
板の枢支構造を示す要部拡大断面図である。 Ａ：食器棚、１：上キヤビネツト、２：下キヤ
ビネツト、３：空所、４：テーブル板、８：回転
金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 食器棚本体の引出しを設けた面と異なる面であ
   つて手前側及び両側の一方面に開口を位置づけし
   て空所３を形成し、該空所３内にテーブル板４を
   格納した状態で、該空所３の手前側開口から該テ
   ーブル板４の奥行幅の略半分並びに側方開口から
   テーブル板４の一部を突出設定するとともに、該
   テーブル板４の前記空所３内に位置する一側を回
   動可能且つ横方向スライド可能に支持してなり、
   該テーブル板４の手前側突出部下面には支脚１７
   を垂直方向に固定してなる回転テーブル付食器
   棚。