JPH01140A - フィルムまたはシ−ト成型用プロピレン重合体組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は印刷性、帯電防止性及び透明性の著しく改良さ
れたビデオテープなどのカセットケースや文具日用品な
どの各種包装材等に好適なフィルムまたはシート成型用
プロピレン重合体の組成物に関する。

〔従来の技術〕

結晶性プロピレン重合体は優れた成型性、機械的特性、
耐熱性、化学的な安定性を兼備えた汎用樹脂である。そ
の特長を利用すべくフィルムまたはシート状に押出し、
各種包装材料として使用されている。

しかしながら、プロピレン重合体のフィルムまたはシー
トは、その高い結晶性のために、特にポリスチレン、ポ
リ塩化ビニール等に比較して透明性が著しく劣ると言う
欠点がある。

プロピレン重合体のフィルムまたはシートの透明性を改
良する方法として、例えばプロピレン重合体に有機カル
ボン酸、有機カルボン酸の金属塩、あるいはジベンジリ
デンソルビトール等を添加配合する方法が提案され、最
近では、特に外観を重要視するビデオカセット又はフロ
ッピーディスク等の包装、あるいは文具、日用品などの
包装用としても広く使用できる様になった。

これらの各種包装材料は、空気に直接曝される用途が多
く、空気中のほこりが付着しないものが要望される。し
かしながら、プロピレン重合体の成型品は静電気を帯び
易いためにほこりが付着したり、さらには、シート成型
品の場合包装容器に加工する前の保存段階でシート製品
を積み重ねた際に一枚一枚が密着してしまういわゆるブ
ロッキングを起こしたりする様な欠点もある。

このようなプロピレン重合体の帯電性を改良する方法と
しては、アルキルアミン、アルキルアミド又はグリセリ
ンモノエステルなどの帯電防止剤を添加する方法が最も
一般的に用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、これらの各種包装材料は商品の多様化にとも
ない、複雑な印刷を施した物が増加しているが、プロピ
レン重合体への印刷は非常に難しくその印刷方法は、エ
ポキシ系インキを使用したシルクスクリーン印刷が最も
一般的に採用されている。しかしながら、近年、印刷速
度の高速化を目的として速乾性のあるアクリル系などの
紫外線硬化型のインキを使用してオフセント印刷をする
ことが検討されている。

この様な印刷を目的としたプロピレン重合体にも上記帯
電防止剤が添加されるわけであるが・帯電防止剤を添加
すると印刷性が極度に悪化する場合があり、印刷前にア
ンカーコートを施したり、印刷性を悪化させない帯電防
止剤として、グリセリンモノエステルを選ぶことにより
改良を図っているのが現状である。

しかしながら、グリセリンモノエステルを添加したプロ
ピレン重合体シートで包装製品を製造した場合、製品表
面にグリセリンモノエステルが出て結晶固化しいわゆる
白化状態となり、前記の如き方法により改良したプロピ
レン重合体の透明性が悪化し、製品の外観を著しく損な
うことが判明した。

〔問題点を解決する為の手段〕

本発明者らはこの問題に関し鋭意検討の結果、特定のプ
ロピレン重合体に特定成分の配合を施こすことにより製
品の外観を損なうことなく優れた帯電防止性を示し、且
つアンカーコートなしに紫外線硬化型インキを使用した
印刷が可能なプロピレン重合体組成物が得られる事を見
出し本発明に到った。

すなわち本発明は、下記（１）〜（４）の各成分よりな
ることを特徴とするフィルムまたはシート成型用プロピ
レン重合体組成物である。

（１）　　エチレン含量が１〜１０重量％の結晶性プロ
ピレン−エチレンランダム共重合体１００重量部 （２）下記（１）式においてＲが炭素数１６のアルキル
である化合物０．０１〜０．５重量部（３）　　下記（
１）式においてＲが炭素数１２のアルキルである化合物
０．０１〜０．５重量部Ｃ１ｌ□−〇Ｏ□Ｒ ＣＩＩＯＩＩ　　　　　　　　　　　　（Ｉ　）Ｃ１＋
□０１１ （４）下記（ＩＩ）式で示される化合物０．０３〜０．
５重量部 ■υ （ここで、Ｒ′は炭素数１〜８のアルキル、）＼ロゲン
、炭素数１〜４のアルコキシのいずれかであり、同一化
合物中で異なっていても良い。ｍおよびｎはそれぞれ独
立に０〜３の整数。）本発明で使用される上記（１）成
分の結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体は、
エチレン含量１〜１０重量％、好ましくは１．５〜７重
量％のものである。エチレン含量がこれを下まわると印
刷性の改良効果が得られず、上まわるとプロピレン重合
体の持つ耐熱性等の物性が損なわれる。このもののメル
トフローレイト（以下ＭＦＲ）は０、１〜１００ｇ／１
０分、特に０．５〜１０ｇ／分のものが好ましい。

本発明で使用される上記（２）及び（３）成分の化合物
は市販のものを適宜利用でき、その添加量は上記（１）
成分１００重量部に対して各０．０１〜０．５重量部、
好ましくは各０．０３〜０．３重量部である。これを下
まわると帯電防止性の効果が得られず、上まわると印刷
性が損なわれるばかりが経済的に不利である。

本発明で使用する上記（４）成分の化合物は、通常ゲル
化剤として知られているものである。

上記（ＩＩ）式において、Ｒ′基としては、具体的には
、アルキル基としてメチル、エチル、ｎ−プロピル、イ
ソプロピル、ターシャリブチル、ジメチル、トリメチル
基などが、またアルコキシル基としてメトキシ、エトキ
シ、ｎ−ブトキシなどが、その外として塩素、臭素等の
ハロゲンが挙げられる。

このような化合物の具体例としては、例えばｌ。

３．２．４−ジベンジリデンソルビトール、１，３．２
．４−ジ（パラメチルベンジリデン）ソルビトール、１
．３．２．４−ジ（パラクロルベンジリデン）ソルビト
ール、１．３．２．４−ジ（パラメトキシベンジリデン
）ソルビトールなどが挙げられる。

この（４）成分の配合割合は上記（１）成分１００重量
部に対して０．０３〜０．５重量部、好ましくは０．０
５〜０．３重量部である。これを下まわると透明性の改
良効果が得られず、上まわってもそれ以上の改良効果が
期待されないばかりかブリードも起こり易くなって冷却
ロールに付着する様な弊害が発生し易い。

本発明では、これらの必須成分の外に付加的成分を本発
明の効果を損なわない範囲で添加する事ができる。それ
らの付加的成分としては、通常のポリオレフィン用に用
いられる酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、
分子量調整剤（過酸化物）、核剤、着色剤等の各種助剤
；プロピレン単独あるいはブロック共重合体、低密度ポ
リエチレン、密度ポリエチレン等の他の熱可塑性樹脂；
各種熱可塑性エラストマー；無機または有機の各種充填
剤等を挙げることが出来る。

本発明の組成物の製造方法は、上記各成分の添加順序や
用いる装置に特に関係ないが、一般に使用されるヘンシ
ェルミキサー、■プレンクー、リボンブレンダー、バン
バリーミキサ−、ニーターブレンクー又は押出機のごと
き通常の混合機または混練機を用いて所定時間混合し、
通常の押出機にて粒状とする方法が好ましい。

また、上記混合混練において、各成分の目的配合量を配
合しておくほかに、上記（２）〜（４）成分を目的量よ
り多量にプロピレン重合体に配合しておき、成型直前に
プロピレン重合体で希釈混合して使用する、いわゆるマ
スターバンチとしてもよい。

本発明組成物は、押出成型、中空成型、フィルム成型、
射出成型、圧縮成型等を経てフィルムまたはシートとな
し、その後各種成型品に加工することができる。

次に例をもって本発明をより具体的に示す。

〔実施例〕

実験例Ｉ ＭＦＲ２，５ｇ／１０分でエチレン含量３．０％のプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体粉末１００重量部に
対して１．３．２．４−ジ（バラメチルベンジリデン）
ソルビトール０．２重量部、〔テトラキス（３，５−ジ
ルｔ−ブチルフェニルプロピオネート）〕メメツ００．
０重量部、ステアリン酸カルシウム０．０５重量部、及
び第１表に示す配合物を添加して混合、２４０℃に設定
したスクリュー径が５０重層の押出機にて溶融混練して
粒状物とした。これら粒状物をスクリュー径３５龍の押
出機を用いて樹脂温度２５０℃にて幅３００闘のコート
ハンガーダイから押出し、５０℃の温水が内部で循環し
ている二本のキャスティングドラム（表面に硬質クロム
メツキ加工が施しである）にてはさみ、冷却固化させた
後コロナ放電処理機にて表面処理をかけながら厚さ０．
７鶴のシートを製造した。これらシートについて成型直
後にＩｔ　Ａ　Ｚ　Ｅを測定した。このＩＩＡＺＥ値を
ＨＡＺＥ　１とした。これらシートについて成型２４時
間後にスタチックオネストメーター（宍戸静電気株式会
社製）にて１０ｋＶ２分間荷電後、荷電を停止した後の
半減期を測定した。さらにこれらシートについてＲ１テ
スターを使用して印刷（印刷インクは東洋インキ社製の
フラッシュドライＦＤＯ−Ｇ黒を使用した。）し、８０
Ｗ／ｃｍ高圧水銀燈の下１０ｃｍを２４ｍ／分の速度で
１０回通過させて紫外線硬化を行った。これら印刷され
たシートについて着色の濃さを観察し、着色性の判定と
した。さらに、これらシートについて温度４０℃、湿度
８０％の雰囲気で１４日間保存した後印刷されていない
部分の１１　Ａ　Ｚ　Ｅを測定した。このＨＡＺＥ値を
ＩＩＡＺＥ　２とした。ＩＩ　Ａ　Ｚ　Ｅ変化（ＩＩＡ
ＺＥ　２−１を八ＺＥ１）の値が大きいほど表面外観が
悪化する目安とした。

結果を第１表に示す。

なお、第１表中、配合物の内容は次のとおりである。

ａ：前記（Ｉ）式においてＲが炭素数１６のアルキルで
ある化合物。

ｂ：同じくＲが炭素数１２のアルキルである化合物 Ｃ：同じくＲが炭素数１４のアルキルである化合物 ｄ：同じくＲが炭素数１８のアルキルである化合ｅ：同
じくＲが炭素数２２のアルキルである化合物 ｆ：Ｎ、Ｎ’−ビス（２−ヒドロキシエチル）ステアリ
ルアミン ｇ：ステアリルジェタノールアミンのモノステアリンエ
ステル 実験例２ 第２表に示す各種プロピレン重合体粉末１００重量部に
対して前記（１）式中Ｒが炭素数１６のアルキルである
化合物０．１重量部、同じくＲが炭素数１２のアルキル
である化合物０．１重量部、〔テトラキス（３，５−ジ
−ｔ−ブチルフェニルプロピオネート）〕メメツ００．
０重量部、ステアリン酸カルシウム０．０５重量部、及
び第２表に示す配合物を添加して混合、実験例１と同様
にして粒状物とし、これら粒状物から実験例１と同じ方
法で厚さ０．７鶴のシートを製造した。これらシートに
ついて成型直後にＨＡＺＥを測定した。さらに、これら
シートについて実験例１と同様にして荷電の半減期およ
び着色性を評価した。さらに、これらシートの印刷面に
レザーカッターで２鶴間隔の折目線を入れニチバンセロ
テープを張り付けて即座に剥し印刷インクの密着性を判
定した。

結果を第２表に示す。

なお、第２表中、プロピレン重合体および配合物の内容
は次のとおりである。

Ａ：ＭＦＲ２，５ｇ／ｌ　０分、エチレン含量３．５重
足％のプロピレン−エチレンランダム共重合体 Ｂ：ＭＦＲ９，０ｇ／１０分、エチレン含量１．５重量
％のプロピレン−エチレンランダム共重合体 Ｃ：ＶＦＲ２，５ｇ／ｌ　０分のプロピレン単独重合体 Ｄ：ＭＦＲ２，５ｇ／１０分、エチレン含！ｔ６．０重
量％のプロピレン−エチレンブロック共重合体 ｈ　：　１．３．２．４−ジ（パラメチルベンジリデン
）ソルビトール） ｉ：パラ−ｔ−ブチル安息香酸アルミニウムＪ　：　１
．３，２．４−ジ（パラクロルベンジリデン）ソルビト
ール

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 下記（１）〜（４）の各成分よりなることを特徴とする
   フィルムまたはシート成型用プロピレン重合体組成物。 （１）エチレン含量が１〜１０重量％の結晶性プロピレ
   ン−エチレンランダム共重合体１００重量部 （２）下記（ I ）式においてＲが炭素数１６のアルキ
   ルである化合物０．０１〜０．５重量部 （３）下記（ I ）式においてＲが炭素数１２のアルキ
   ルである化合物０．０１〜０．５重量部▲数式、化学式
   、表等があります▼（ I ） （４）下記（II）式で示される化合物０．０３〜０．５
   重量部 ▲数式、化学式、表等があります▼ （ここで、Ｒ′は炭素数１〜８のアルキル、ハロゲン、
   炭素数１〜４のアルコキシのいずれかであり、同一化合
   物中で異なっていても良い。ｍおよびｎはそれぞれ独立
   に０〜３の整数。）