JPH01139829A - ベルト式仮撚装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は交差して互いに異なる方向に走行する２本の
ベルト間に繊維をニップして仮撚するベルト式仮撚装置
に関する。

〔従来の技術〕

上記ベルト式仮撚装置は例えば第６図示のように、互い
に直交するフレーム（１）（２）から回転自在に突設し
たブー！Ｊ　　（３）（４）、（５）（６）に無端ベル
ト　（７）（８）を懸回し、この２本のベル）　（７）
（８）同士の交点にツブ点）（Ｎ）において繊維（、Ｙ
　）を走行させて、該繊維に仮撚を施している。

上記ベルト式仮撚装置のベルトには、通常フレーム（１
）（２）に設けたテンション装置（９）によって一方の
プーリ　（４）（６＞側が常時ベルト張り側へと突張り
付勢されることによって、ニップ点でベル）　（７）（
８）が屈曲してもほぼ一定の張力が与えられるようにな
っている。（２ａ）はフレーム本体（２）に対してガイ
ドロッド（１２）に沿って平行移動自在になされたスラ
イドフレーム部であり、該スライドフレームｆＮ、　（
２ａ）に一方のプーリ（４）（６）の支軸（１０）が立
設しである。

（１１）は突張り付勢用のコイルスプリングである。

そして、上記のようにしてベルトに常に一定のテンショ
ンが与えられるようにすることは、糸加工上次の点から
きわめて重要な要素となっている。

すなわち、上記走行繊維（Ｙ）に安定して仮撚を付与し
ようとすれば、繊維（Ｙ）に対するベルトの接圧が安定
しなければならず、そのためには走行繊維（Ｙ）の太さ
が変動した場合に、その変動分に見合うだけベルト（７
）（８）がニップ点（Ｎ）位置で互いの間隔を接近離反
しなければならない。上記接近離反がスムーズに行われ
ない場合には、繊維の大系部に対してはベルｌ−（７）
（８）の接圧が高まる（ベルト自身の張力は高まる）の
で繊維（Ｙ）に付与される撚数が増加し、繊維の細糸部
に対してはベル）　（７）（８）の接圧が低下する（ベ
ルト自身の張力は低下する）ので繊維に付与される撚数
が減少するという不具合いが生じる。

上記事情はこの種のベルト式仮撚装置を化合繊フィラメ
ントの仮撚用として用いる場合も大きな問題であるが、
特にこの装置を、短繊維の集合体からなるスライバ、篠
等の繊維束を原料とする紡績装置における仮撚付与装置
として用いる場合にはさらに大きな問題となる。

すなわち、繊維束の太さの変動中は化合繊フィラメント
のそれに比して大きく、しかも短繊維の集合体である繊
維束では、撚数の増加は直ちに撚り切れを起こし、撚数
の減少は直ちに紡績不能の状態をひき起こす。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のようにベルト式仮撚装置では、ベルトがその走行
路のどこかで屈曲（特に、ニップ点（Ｎ）での互いの接
圧による屈曲２等）してもベルトに与えられる張力は一
定不変であることが望ましいが、上記第６図示の従来装
置ではスライド機構を採用しているが故にスライドフレ
ーム部（２ａ）の移動抵抗が一定ではあり得す、上記張
力の安定は得られなかった。

すなわち、一般にガイドロッドによ、って摺動自在に支
持したスライド体には、ヒステリシスを描いて変動する
スライド抵抗が作用し、上記従来装置にあっても、例え
ばベルトがニップ点で屈曲し、ブーＬ（３）（４）間に
その間隔を短縮しようとする応力が働いても、ガイドロ
ッド（１２）とスライドフレーム部（２ａ）間に大きな
静摩擦が働いてプーリ　（４）の移動はスムーズには行
われず、そのためベルト（７）に高いテンションが生じ
たり、反対に一旦ニツブ点で屈曲したベルトが直線状に
復帰する際にはブー！Ｉ　　（３）（４）間の間隔は、
コイルスプリング（１１）による突張り力によって拡げ
られなければならないが、上記と同様に大きな静摩擦が
働いてプーリ　（４）の移動はスムーズに行われず、そ
のためベルト（７）はたるみ勝ちとなってテンションが
急に低下したりするという欠点があった。この発明は上
記欠点を完全に解消しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係るベルト式仮撚装置は、交差して互いに異
なる方向に走行する２本の無端ベルト間に繊維をニップ
して仮撚するベルト式仮撚装置であって、上記無端ベル
トを懸回するプーリを、該プーリの回転軸に平行な支軸
のまわりに揺動自在になして支持したものである。

〔作用〕

屈曲等によりベルトにかかるテンションの変動が生じよ
うとする際には、上記揺動自在に支持されたブーりが、
ベルトの屈曲看に見合う量だけ揺動し、一対のブーり間
の距離を調整してテンションの変動が生じるのを防ぐ。

上記揺動は１本の軸まわりでの運動であるので、ベルト
の屈曲によって生じる弱い力でもきわめてよく応答して
、円滑に揺動する。

〔実施例〕

以下、この発明のベルト式仮撚装置を紡績糸製造装置の
第２の仮撚装置として用いた例を説明する。

第５図において、ケンス（Ｋ）から引き出された練篠機
あがりの無撚のスライバ即ち繊維束（Ｓ）は、ガイドロ
ーラ（１３）を経た後、バックローラ（１４）　、エプ
ロン（１５）ヲ有スるミドルローラ（１６）、およびフ
ロントローラ（１７）からなるドラフト装置（１８）に
導入されてドラフトされ、更に牢１の仮撚装置としての
空気噴射ノズル（１９）および第２の仮撚装置としての
ベルト式仮撚装置（２１）を順に経てデリベリローラ（
２２）で引き出され、フリクションローラ（２３）で回
転されるパッケージ（Ｐ）上に巻き取られる。

空気噴射ノズル（１９）は矢印へ方向に旋回する圧縮空
気流を噴出し、ドラフト装置（１８）でドラフトされた
繊維束（Ｓ）をフロントローラ（１７）のニップ点を固
定点として振動させ、矢印へと同方向に旋回するバルー
ンを形成させるものである。

ベルト式仮撚装置（２１）は第１〜４図に詳細に示した
ように、互いに略Ｘ字形に交差する２本の無端ベル）　
（２４）（２５）　　が夫々駆動プ一り　（２６）、　
（２７）と従動プーリ　（２ｇ）、　（２９）との間に
懸回されたもので、各ブーＵ　　（２６）（２７）（２
８）　（２９）　　は夫々機枠（３１）から突設したア
ーム状のフレーム（３２）　（３３）　上に回転自在に
軸受されている。無端ベル）　（２４）（２５）　　は
図中の矢印方向へと走行駆動され、繊維束に矢印Ｂ方向
の仮撚を施す（第５図）。

駆動プーリ（２６）　（２７）　　と従動プーリ（２８
）（２９）との間隔はテンション装置（３０）によって
拡大する方向へ付勢されており、以下テンション装置に
ついて詳述する。

すなわち、上記各フレーム（３２）　（３３？　　は、
夫々機枠（３１）に一体固定の固定フレーム部（３２ａ
）　（３３ａ）と、該固定フレーム部（３２ａ）　（３
３ａ）に対して揺動して接近離反するスイングフレーム
部（３２ｂ）　（３３ｂ）とから成っており、この実施
例では固定フレーム部（３２ａ）　（３３ａ）に駆動プ
ーリ　（２６）　（２７）　　が支持され、スイングフ
レーム部（３２ｂ）　（３３ｂ）に従動プーリ　（２８
）（ｉ）　が支持されている。

従動プーリ　（２Ｂ）　（２９）　　は第３．４図示の
ように、スイングフレーム部（３２ｂ）　（３３ｂ）の
上部に設けた軸受（３４）によって回転軸（３５）を支
承されており、該回転軸（３５）は駆動ブー！Ｊ　　（
２６）の回転軸（３６）と完全に平行になっている。

そして、該スイングフレーム部（３２ｂ）　　は、側部
から突出した上下の板部（３７）　（３８）　が固定フ
レーム部（３２ａ）　　から突出したブロック部（３９
）を上下から挟むようにして組合され、この板部（３７
）　（３８）　　とブロック部（３９）とを貫通する支
軸（４１）によって旋回自在に支持されており、この支
軸（４１）は上記回転軸（３５）　（３６）　　と平行
になされている。

（４２）はブロック部（３９）と支軸（４１）との間に
嵌込まれたブツシュであり、摺動抵抗を可及的に小にす
るが、この支軸（４１）は固定フレーム部（３２ａ）　
　に対してベアリング支持してもよい。

以上のようにして、旋回自在になったスイングフレーム
部（３２ｂ）　　と固定フレーム１（３２ａ）との間に
次のようにしてコイルスプリング（４３）が介装しであ
る。

すなわち、第３図示のように固定フレーム部（３２ａ）
　のアーム状部には長手方向に沿って横孔（４４）が形
成してあり、該孔（４４）の底に挿入したばね座（４５
）と、スイングフレーム部（３２ｂ）　　の側面の螺子
孔（４６）に螺入したばね座（４７）との間にコイルス
プリング（４３）が介装してあり、スイングフレーム部
（３２ｂ）を常時離反方向に付勢している。

上記ばね座（４７）の孔（４６）内へのねじ込み量を変
更することによってコイルスプリング（４３）の有効長
さを増減でき、スイングフレーム部（３２ｂ）　への付
勢力を変え、ひいてはベルトに加わるテンションを調節
することができるようになっている。

上記のテンション装置（３０）の構造は他方のフレーム
（３３）についても同様である。

また、上記ベルト（２４）　（２５）　　は、ブーリ（
２６）　（２７）、　（２８）　（２９）間に自然に懸
回した状態では互いの間に僅かの隙間を有した状態にな
るよう各プーリ（２６）　（２７）、　（２８）　（２
９）の位置、向き等が設定されており、一方のブー！Ｊ
　（２６）（２８）°間に次のような付勢ローラ装置（
４８）を設けである。

ｔ　？、Ｃわち、一方のアーム状フレーム（３２）上に
ピン（４９）によって枢支したレバー（５１）を設け、
該レバー（５１）の自由端上にローラ（５２）を回転自
在に設けて、レバー（５１）がエアシリンダ（５３）に
よって第２図矢印方向へ付勢されると、該ローラ（５２
）がベルト（２４）の内面に転接し、ベル）　（２４）
を他のベルト（２５）側へと屈曲移動して、接触せしめ
るようになっている。

（５４）は上記ビン（４９）を回転自在に支持する軸受
、（５５）は上記ローラ（５２）の軸受である。

該ローラ（５２）のベル）　（２４）への転接位置（Ｔ
）は、ベルト（２４）　（２５）　同士の交差位置つま
り繊維のニップ位置（Ｎ）とは外れた位置に設定して、
ローラ（５２）による付勢力が直接ニップ位置（Ｎ）に
かからないように図っである。上記転接位置（Ｔ）はニ
ップ位ｌｉｔ　（Ｎ）からの距離が大になるほど、ロー
ラ（５２）による付勢力のニップ位置（Ｎ）に直接かか
る成分が小になるので、エアシリンダ（５３）の伸長力
の微小な変動をも低減させる点で、上記転接位置（Ｔ）
のニップ位置（Ｎ）からの外れ量は大きい方が好ましい
。

（５６）は該エアシリンダ（５３）のフレーム（３２ａ
）への取付ブラケット、（５７）は、エアシリンダのウ
ッドである。

なお、上記エアシリンダ（５３）への供給圧力は公知の
手段によって多段階または無段階に変更調整しうる。

上記紡績糸の製造装置では、ドラフト装置（１８）から
空気噴射ノズル（１９）を経て、ベルト式仮撚装置（２
１）へと導入された、繊維束（Ｓ）が、ベルト（２４）
　（２５）　　間でニップされて仮撚を施されるが、繊
維束（Ｓ）が短繊維の集合体であり、太さの変動中が大
きいことによって、ニップ点（Ｎ）においてベルト（２
４＞　（２５）　を大きい変動中で屈曲しても、上記ブ
ー！Ｉ　　（２ｇ）（２９）　　はスイングフレーム部
（３２ｂ）　（３３ｔ＋）が軸（４１）まわりで、きわ
めて軽快に揺動するので、当該屈曲に追随して微妙に揺
動し、ベルト（２４）　（２５）　　にかかるテンショ
ンは常に一定に保持される。

また、この実施例の装置ではニップ点（Ｎ）を外れた位
置（Ｔ）でベルトを押すローラ（５２）を設けてあり、
このローラ（５２）の押圧力を調整することによっても
ベルト同士の接圧力を調整することができ、そのことか
らも繊維束に施す仮撚を安定させることができる。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明に係るベルト式仮撚装置ではベ
ルト間に糸を走行させた際、糸の太さの変動等に起因し
てベルトの走行状態が変動してもベルトに付与される張
力は常時一定に保たれるので、糸に対して安定した仮撚
を施すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るベルト式仮撚装置の正面図、第
２図は同平面図、第３図はテンション装置と押圧ローラ
部分の縦断面図、第４図は第２図のｒＶ−ｒＶ線断面図
、第５図は同ベルト式仮撚装置を第２の仮撚装置として
用いた紡績糸の製造装置の概略構成を示す図、第６図は
従来例を示した平面図である。 （２１）　　ベルト式仮撚装置、 （２４）　（２５）　　　無端ベルト、（２８）　（２
９）　　　従動プーリ、（３２ｂ）　（３３ｂ）　　　
スイングフレーム部、（３５）　　回転軸、（４１）　
　支軸、（Ｙ）　　糸（Ｓ）　　繊維束、（Ｎ）　　ニ
ップ点。 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 交差して互いに異なる方向に走行する２本 の無端ベルト間に繊維をニップして仮撚するベルト式仮
   撚装置であって、上記無端ベルトを懸回するプーリを、
   該プーリの回転軸に平行な支軸のまわりに揺動自在にな
   して支持したことを特徴とするベルト式仮撚装置。