JPH0113717B2 - - Google Patents

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JPH0113717B2
JPH0113717B2 JP29339287A JP29339287A JPH0113717B2 JP H0113717 B2 JPH0113717 B2 JP H0113717B2 JP 29339287 A JP29339287 A JP 29339287A JP 29339287 A JP29339287 A JP 29339287A JP H0113717 B2 JPH0113717 B2 JP H0113717B2
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JP
Japan
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group
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acid
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gram
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JP29339287A
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JPS63152395A (ja
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Satoshi Oomura
Akira Nakagawa
Katsuji Myano
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  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規マクロライド系抗生物質に関す
る。 ロイコマイシン群、タイロマイシン、シーラマ
イシン等の各種の16員環マクロライド系抗生物質
は公知である。これらは、とくにグラム陽性菌に
対して強い抗菌活性を示すが、ある種のグラム陰
性菌に対する抗菌活性が比較的弱いという共通の
欠点を有している。従つて、グラム陰性菌にもグ
ラム陽性菌にも強い抗菌活性を示す16員環マクロ
ライド系抗生物質の提供が要望されていた。 本発明は、ある種の公知の16員環マクロライド
系抗生物質から誘導された新規化合物が、グラム
陽性菌およびグラム陰性菌に対して強い抗菌活性
を有するという知見に基づいている。しかも本発
明による新規誘導体の製造は容易である。 従つて本発明の目的は、改良された抗菌活性を
有し、かつ容易に製造しうる16員環マクロライド
系抗生物質を提供することにある。 本発明により、次の一般式[]で表わされる
化合物およびその薬理学的に許容される塩が提供
される。 (式中、R1は水素原子、メチル基、―CHO基
又は―CH2OH基を示し、R2は水素原子、メチル
基又はエチル基を示し、R3は水素原子又はOH基
を示す。Aは
【式】又はC=Oを示し、B は単結合又は酸素原子を示し、Xはヨウ素を示
す。 本発明による化合物()はグラム陽性菌およ
びグラム陰性菌に対して、他の16員環マクロライ
ド抗生物質、ロイコマイシン、タイロマイシン、
シーラマイシンと比較して、著しい抗菌活性の改
良を示す。とくに公知のマクロライド抗生物質は
グラム陰性菌にたいして弱い抗菌活性を示すが、
化合物()はシユードモナス・エルギノーザP
―3を除く、いずれのグラム陽性菌にたいしても
強い抗菌活性を有し、原料であるタイロシンおよ
びマイカミノシルタイロノライドに比べても優れ
ている。 本発明により、化合物()から次式[]で
表わされる化合物を誘導することができる。 (式中、R1、R2、A、B、Xは前記と同一の
意義を有し、R3はアルカノイル基を示し、R4
R5は低級アルカノイル基を示す。R4、R5の低級
アルカノイル基はアセチル、プロピオニル、ブチ
リル、イソブチリル又はイソバレリル基から選ば
れる。R3、R4、R5は互いに同一でも又は異なつ
てもよい)。 化合物()はグラム陽性菌、グラム陰性菌に
たいして抗菌活性を有し、タイロシンおよびマイ
カミノシルタイロノライドと同程度の抗菌活性を
有するが、とくに血中濃度の持続性の増加が認め
られる。 式[]、[]の化合物の薬理学的に許容しう
る塩として、例えば塩酸、リン酸等の無機酸との
塩、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、酒石酸、ス
ルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。 本発明による化合物の物理化学的性質の例を示
すと次の通りである。 (イ) 式[]においてR1はCHO基、R2はエチル
基、R3はOH基、Aはカルボニル基、Bは単結
合、Xはヨウ素の場合(参考例1参照) 元素分析値、分子式および分子量 実測値 C:52.56 H:7.15 N:1.97 I:17.92 計算値 C:52.61 H:7.12 N:1.98 I:17.93 C31H49NO9I (分子量707) 融点 116.3〜117.0℃ 比旋光度 [α]28 D=−40.5゜(c=1,メタノール) 紫外線吸収スペクトル λ CH3OH nax 282nm(ε 18950) 赤外線吸収スペクトル 第1図の通り(KBr法) 質量スペクトル M+m/z 707,592,560,517,190,145,131,115 薄層クロマトグラフイー Rf=0.74[TLCプレート、キーゼルゲル
GF254(メルク社製); 展開溶媒:クロロホルム・メタノール・濃ア
ンモニア水(100:15:0.3)] 水素核磁気共鳴スペクトル 重クロロホルム中での100MHz核磁気共鳴ス
ペクトルは第2図に示すとおりである。なお
内部標準としてテトラメチルシランを使用し
た。 (ロ) 式[]においてR1はCHO基、R2はエチル
基、R3はアセトキシル基、Aはカルボニル基、
Bは単結合で、R4、R5がアセチル基の場合
(実施例1参照) 元素分析値、分子式および分子量 実測値 C:53.40 H:6.63 N:1.67 I:15.26 計算値 C:53.36 H:6.65 N:1.68 I:15.24 C37H56NO12I (分子量838) 融点 110〜113℃ 比旋光度 [α]28 D=−35.6゜(c=1,メタノール) 紫外線吸収スペクトル λ CH3OH nax 282nm(ε17700) 赤外線吸収スペクトル 第3図の通り(KBr法) 質量スペクトル M+m/z 838,706,676,559,258,216 薄層クロマトグラフイー Rf=0.77[TLCプレート、キーゼルゲル
GF254(メルク社製); 展開溶媒:クロロホルム・メタノール・濃ア
ンモニア水(100:10:0.3)] 本発明による化合物の急性毒性(マウス経口お
よび腹腔内投与)は他の16員環マクロライド系抗
生物質のものとおよそ同程度である。 本発明による化合物の抗菌スペクトルは、公知
の16員環マクロライド系抗生物質その他の抗生物
質と比べて著しく拡大、改良されている。従つ
て、本発明による化合物は新規抗生物質であり、
ヒトおよび動物薬としての用途が期待される。 本発明による化合物の抗菌スペクトルの例をあ
げて、公知の抗生物質と比較した結果を第1表に
示す。
【表】
【表】 第1表から明らかなように、既知抗生物質タイ
ロシン、ロイコマイシンA3と比較して、化合物
A(23―ヨウド―23―デオキシマイカミノシルタ
イロノライド)では、グラム陽性菌、とくにバチ
ルス・スブチリスPCI219並びにサルシナ・ルテ
アPCI1001に強い活性を示した。また各種のグラ
ム陽性菌にたいしても強い抗菌活性を示した。 本発明による化合物の製法の例をあげると次の
とおりである。 タイロシンを代表化合物とする一般式[] (式中、R1、R2、R3、A、Bは前記と同一の
意義を有する)で表わされる物質を出発原料とし
て、これを塩酸、硫酸等の無機酸用い、その酸の
濃度を増すことにより、または加熱温度を高く、
そして加熱時間を長くすることにより、逐次、マ
イカロース、マイシノース部分を脱離させ、一般
式[] (式中、R1、R2、R3、A、Bは前記と同一の
意義を有する)で表わされる公知化合物[米国特
許3433711;Tetrahedron Lett.No.342339
(1964);同上,No.40,4737(1970)]を得る。 次に、この一般式[]で表わされる16員ラク
トン化合物を有機溶媒に溶解する。これに使用す
る有機溶媒としてはジメチルアミド、スルホラ
ン、ヘキサジメチルホスホアミド、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、アセトニトリル等が用いられ
る。次いでハロゲン化試薬としてトリフエニルホ
スフインとヨウ素、臭素、塩素ガスまたはフツ素
ガス、トリフエノキシホスフインとヨウ素、臭
素、塩素ガスまたはフツ素ガス、ヨウ化カリ、臭
化カリ、塩化カリまたはフツ化カリとポリリン酸
等を用いる。このハロゲン化反応は通常室温で反
応が進行するが、必要に応じて加熱もしくは冷却
して反応をコントロールしたり、窒素ガス、アル
ゴンガス等の不活性気体中において行なうことも
できる。 上記のようにして得られた反応液は水中に注入
した後、弱アルカリ生にし、次いでこれより有機
溶媒、例えばベンゼン、酢酸エチル、クロロホル
ム等で抽出し、有機溶媒層を回収し、濃縮して、
式[]で表わされる化合物の粗粉末を得る。 この粉末の精製は公知のマクロライド系抗生物
質を分離、精製する手段、例えば抽出、転溶、シ
リカゲル、アルミナ等の吸着剤を用いるカラムク
ロマトグラフイーの手段等を用いることにより行
なわれる。 このようにして精製し得られたハロゲン化マク
ロライド化合物を常法によりアシル化することに
より、式[]で表わされる化合物を得ることが
できる。 すなわち、ハロゲン化マクロライド化合物のア
シル化反応溶媒、例えばピリジン、トリエチルア
ミン、p―トルエンスルホン酸等の存在下、アシ
ル化剤として炭素数2〜4個のカルボン酸無水
物、酸ハロゲン化物を使用し、一般に室温で行わ
れるが、必要に応じ、氷冷あるいは加熱等により
行なうこともできる。アシル化反応で使用するア
シル化剤いの量的割合は1〜10倍モルの範囲で適
宜選択すればよい。 このようにして得られたアシル化反応物()
は再結晶溶媒を用いて再結晶を行なうか、あるい
はアルミナ、シリカゲル等を用いてカラムクロマ
トグラフイーを行ない、目的物質区分のみを分取
し、濃縮等の操作により結晶を析出させる等の方
法により精製分離する。 所望により、式[],[]の化合物から常法
により、薬学的に許容される塩を得ることができ
る。 実施例 1 3,2′,4′―トリアセチル―23―ヨウド―23―
デオキシマイカミノシルタイロノライド 23―ヨウド―23―デオキシマイカミノシルタイ
ロノライド100mgを無水ピリジン1mlに溶解し、
この溶液に無水酢酸0.7mlを加え、室温下24時間
放置する。反応液を氷水中に注加し、次いで飽和
重曹水で過剰の酸を中和し、クロロホルムで抽出
する。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、さらに減圧下濃縮乾
固して白色粉末110mgを得た。この粉末を少量の
ベンゼンに溶解し、これをシリカゲル(キーゼル
ゲルG,メルク社製)3gを充填したカラムに通
じ、溶出溶媒としてベンゼン―アセトン(20:
1)を用い、3,2′,4′―トリアセチル23―ヨウ
ド―23―デオキシマイカミノシルタイロノライド
85mgを白色粉末として得た。 本物質の物理化学的性質は前記のとおりであつ
た。 参考例 1 23―ヨウド―23―デオキシマイカミノシルタイ
ロノライド タイロシンを0.1N塩酸加水分解して得られる
マイカミノシルタイロノライド500mgを出発原料
として、トリフエニルホスフイン440mgをジメチ
ルホルムアミド1mlに溶解し、アルゴンガスで反
応容器内の空気を置換する。次いで、室温で撹拌
しながらヨウ素220mgをジメチルホルムアミド1
mlに溶解した溶液を10分間で徐々に摘下する。摘
下後、1時間撹拌を続けた後、反応溶液を水中に
注加し、重曹で弱アルカリ性に調整し、クロロホ
ルムで抽出する。クロロホルム層を飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、さらに減
圧下濃縮乾固して、白色粉末450mgを得た。この
粉末を少量のクロロホルムに溶解し、これをシリ
カゲル(キーゼルゲルG,メルク社製)15gを充
填したカラムに通じ、展開溶媒としてクロロホル
ム―メタノール(20:3)を用いて溶出し、23―
ヨウド―23―デオキシマイカミノシルタイロノラ
イド122mgを白色粉末として得た。本物質の物理
化学的性質は前記のとおりであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例1による物質の赤外線吸収スペ
クトル、第2図はその核磁気共鳴スペクトルを示
し、第3図は実施例1による物質の赤外吸収スペ
クトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式[] (式中、R1は水素原子、メチル基、―CHO基
    又は―CH2OH基を示し、R2は水素原子、メチル
    基又はエチル基を示し、R3はアルカノイル基を
    示す。Aは【式】又はC=Oを示し、Bは 単結合又は酸素原子を示し、Xはヨウ素を示し、
    R4、R5は低級アルカノイル基を示す) で表わされる化合物および薬理学的に許容し得る
    塩。 2 R3、R4、R5の低級アルカノイル基がアセチ
    ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル又は
    イソバレリル基であり、しかもR3、R4、R5は同
    一もしくは異なる特許請求の範囲第1項記載の化
    合物および薬理学的に許容し得る塩。
JP29339287A 1987-11-20 1987-11-20 マクロライド系抗生物質 Granted JPS63152395A (ja)

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