JPH01135911A - 多気筒内燃機関用クランク軸の潤滑油路装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ１発明の目的 （１）産業上の利用分野 本発明は、多気筒内燃機関の機関本体に設けられた複数
の支持部で回転自在に支承される複数のジャーナル部と
、複数のクランクピン部との間に潤滑油路が設けられる
多気筒内燃機関用クランク軸の潤滑油路装置に関する。

（２）従来の技術 従来、かかる装置は、たとえば特開昭５７−１２６５１
３号公報等により公知である。

（３）発明が解決しようとする問題点 ところが、上記従来のものでは、機関本体の支持部に設
けた潤滑油供給路からの潤滑油を受けるべくクランク軸
のジャーナル部には軸線と直交する連絡油路がその両端
をジャーナル部の外面に開口させて穿設され、クランク
ピン部に潤滑油を供給するための潤滑油路は、クランク
軸の軸線と角度をなす方向に延びて連絡油路に連通され
る。このため、ジャーナル部の強度が連絡油路を設けた
ことにより弱くなり、しかも潤滑油路がクランク軸の軸
線に対して傾斜していることにより、穿孔加工が難しく
なっていた。

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ジ
ャーナル部の強度低下を防止するとともに潤滑油路の穿
孔加工を容易とした多気筒内燃機関用クランク軸の潤滑
油路装置を提供することを目的とする。

Ｂ１発明の構成 （１）問題点を解決するための手段 本発明によれば、クランク軸には、ジャーナル部および
クランクピン部の軸線とは偏心した位置でそれらの軸線
と平行な潤滑油路が、クランクピン部およびその両側の
ジャーナル部間にわたって穿設され、メインギヤラリに
連通して機関本体の支持部に設けられた潤滑油供給路に
通じる連絡油路が前記潤滑油路に連通すべく各ジャーナ
ル部に穿設され、クランクピン部には、内端を潤滑油路
に連通させるとともにその外端をクランクピン部外面に
開口する一対の分岐油路が、クランクピン部の軸線の両
側で略■字状配置で穿設される。

（２）　　作用 上記構成によれば、潤滑油路がジャーナル部およびクラ
ンクピン部の軸線と平行であるので、穿孔加工が容易と
なり、しかもジャーナル部に設けられる連絡油路は、ジ
ャーナル部の軸線とは偏心している潤滑油路と、ジャー
ナル部の外面とを結ぶように設ければよいので、従来の
ように軸線と直角な貫通孔を穿設する必要がなく、した
がって強度低下を小さく抑えることができる。また分岐
油路を略■字状配置とすることにより、それらの分岐油
路間に肉抜き部を設けることを可能とし、クランク軸の
軽量化に寄与することができる。

（３）実施例 以下、図面により本発明を■型８気筒内燃機関に適用し
たときの一実施例について説明すると、先ず第１図にお
いて、この■型８気筒内燃機関の機関本体Ｅは、４気筒
ずつ左右２列のシリンダ列Ｃ＋　、ＣｚがＶ字状に配列
されるシリンダブロック２と、そのシリンダブロック２
の下端に一体に連設されるクランクケース３と、シリン
ダブロック２の上部に固着されるシリンダヘッド４とで
構成され、クランクケース３には、クランク軸５が回転
自在に支承される。

第２図、第３図および第４図を併せて参照して、シリン
ダ列Ｃ＋　、Ｃｚを形成すべくシリンダブロック２に並
設されたシリンダｌには、ピストン６が摺動自在に嵌合
されており、各ピストン６は、コンロッド７を介してク
ランク軸５にそれぞれ連結される。

クランク軸５にはその軸方向一端から他端側に向けて順
に、５つのジャーナル部５ａ、〜５ａｓが相互間にクラ
ンクとン部５ｂ＋〜５ｈａを介在させて設けられており
、各ジャーナル部５ａ＋〜５ａｓがクランクケース３に
回転自在に支承される。すなわちクランクケース３の下
面には、クランク軸５における各ジャーナル部５ａ＋〜
５ａｓの上半周部を支承する支持部８が設けられ、この
支持部８の下面には半環状軸受面９が形成される。

また支持部８にはジャーナル部５ａ＋〜５ａ＋の下半周
部を支承する軸受キャップ１０がそれぞれ結合され、こ
れらの軸受キャップＩＯの上面には半環状軸受面１１が
形成される。しかも両軸受面９．１１およびジャーナル
部５ａ、〜５ａｓ間には半円状軸受メタル１２．１３が
介装され、これによりジャーナル部５ａ＋〜５ａｓが支
持部８および軸受キャップ１０により回転自在に支承さ
れることになる。またクランク軸５におけるクランクビ
ン部５ｂ、〜５ｂ、には、一対ずつ２組の半円状軸受メ
タル１４．１５を介して、各シリンダ列Ｃ＋　、Ｃｚに
おけるピストン６に連結されたコンロッド７の大端部７
ａが一対ずつ回動自在に連結される。

クランクケース３の一側には、クランクケース３に結合
されたオイルパン１６内の潤滑油を吸上げてクランク軸
５および他の潤滑部に供給するためのオイルポンプ１７
が装着され、このオイルポンプ１７はクランク軸５に連
動、連結される。

オイルポンプ１７の吐出口は、クランクケース３および
シリンダブロック２に設けられた給油−路１８に接続さ
れ、この給油路１日は・クランク軸５と平行にしてシリ
ンダブロック２に設けられたメインギヤラリ１９に連通
される。またシリンダブロック２には、動弁装置（図示
せず）等に潤滑油を導くための給油路２０がメインギヤ
ラリ１９に連通して穿設され、各支持部８には、クラン
ク軸５に潤滑油を供給するための潤滑油供給路２１がメ
インギヤラリ１９に連通して穿設される。

クランク軸５には、その軸方向中間部のジャーナル部５
ａ３から両側のクランクビン部５ｂ２゜５ｂ、を経てジ
ャーナル部５ａｚ、５ａａに至る潤滑油路２２．と、ジ
ャーナル部５ａ０、クランクビン部５ｂ＋およびジャー
ナル部５ａｚ間にわたる潤滑油路２２ｚと、ジャーナル
部５ａ４、クランクビン部５ｂｓおよびジャーナル部５
ａｓ間にわたる潤滑油路２２３とが、各ジャーナル部５
ａ１〜５ａｓの軸線ＣＬａおよび各クランクビン部５ｂ
＋〜５ｂ、の軸線ＣＬｂとは偏心した位置でそれらの軸
線ＣＬａ、ＣＬｂと平行に穿設される。

潤滑油路２２□、２２．は、クランク軸５の軸方向両端
から穿孔加工され、クランク軸５の両端開口部は栓部材
２３．２４でそれぞれ閉塞される。

また潤滑油路２２＋は、クランク軸５の軸方向他端側か
ら穿孔加工され、ジャーナル部５ａ４から軸方向他端側
の不要部分は栓部材２５，２６．２７で閉塞される。

各ジャーナル部５ａ＋〜５ａｓには、内端を潤滑油路２
２Ｉ、２２ｇ、２２３に連通させるとともに、外端を各
ジャーナル部５ａ＋〜５ａｓの外面に開口させる連絡油
路２８が、ジャーナル部５ａ、〜５ａｓの半径方向に沿
って穿設される。すなわち、ジャーナル部５ａ＋には潤
滑油路２２□の一端に連通ずる連絡油路２８が、ジャー
ナル部５ａｚには潤滑油路２２□の他端に連通ずる連絡
油路２８および潤滑油路２２．の一端に連通ずる連絡油
路２８が、ジャーナル部５ａ３には潤滑油路２２．の中
間部に連通ずる連絡油路２８が、ジャーナル部５ａａに
は潤滑油路２２１の他端に連通ずる連絡油路２８および
潤滑油路２２．の一端に連通ずる連絡油路２８が、ジャ
ーナル部５ａｓには潤滑油路２２．の他端に連通ずる連
絡油路２８がそれぞれ穿設される。

一方、各ジャーナル部５ａ、〜５ａｓの上半周部を支承
する支持部８の軸受面９には潤滑油供給路２１に連通す
る凹部２９が設けられる。また軸受メタル１２．１３の
内面にはその全周にわたって溝３０が設けられており、
軸受メタル１２には凹部２９および溝３０間を連通ずる
油孔３１が穿設される。したがって潤滑油供給路２１か
ら供給される潤滑油は、軸受メタル１２．１３および各
ジャーナル部５ａ＋〜５ａｓ間に供給されることになる
。しかも前記各連絡油路２８は、溝３０に連通ずるよう
にして各ジャーナル部５ａ〜５ａｓの外面に開口される
ものであり、これらの連絡油路２８を介して各潤滑油路
２２１〜２２３にも潤滑油が供給されることになる。

第５図を併せて参照して、クランク軸５の各クランクピ
ン部５ｂ＋〜５ｂ４には、内端を潤滑油路２２１〜２２
．に連通させるとともにその外端をクランクピン部５ｂ
、〜５ｂａの外面に開口する一対ずつ２組の分岐油路３
２，３２が、クランクピン部５ｂ、〜５ｂ４の軸線ＣＬ
ｂの両側で略■字状となるようにしてそれぞれ穿設され
、クランクピン部５ｂ＋〜５ｂ４の外面への分岐油路３
２．３２間口端はクランクピン部５ｂ＋〜５ｂ４のほぼ
一直径線上に位置する。このように分岐油路３２，３２
を略Ｖ字状配置とすることにより、各クランクピン部５
ｂ＋〜５ｂｎのほぼ中央部に、肉抜き部３３を設けるこ
とが可能となり、この肉抜き部３３により各クランクピ
ン部５ｂ、〜５ｂ４の軽量化ひいてはクランク軸５の軽
量化を図ることができる。

コンロッド７の大端部７ａおよび各クランクビン部５ｂ
、〜５ｂｎ間には半円状の軸受メタル１４．１５が介在
するが、一方の軸受メタル１４の内面には、その周方向
両端部を除く中心角αたとえば９０度の範囲にわたって
内周溝３４が設けられる。また他方の軸受メタル１５の
外周にはその全周にわたる外周溝３５が設けられ、前記
一方の軸受メタル１４には、その外周溝３５に連なる外
周溝３６．３６が、周方向両端から前記内周溝３４の周
方向両端に対応する位置まで設けられる。

しかも軸受メタル１４には、内周溝３４の両端および外
周溝３６．３６間を結ぷ油孔３７，３７が穿設される。

したがって分岐油路３２，３２の外端が内周溝３４に対
応する位置に来た時に、潤滑油が内周溝３４から油孔３
７，３７を介して外周溝３６．３６および外周溝３５に
供給されることになり、軸受メタル１４．１５とコンロ
ッド７の大端部７ａとの間の潤滑が果たされる。

さらにコンロッド７には、ピストンピン３８との連結部
に潤滑油を供給するための油路３９が、前記外周溝３５
に連なって穿設され、外周溝３５に流れた潤滑油はさら
にピストンピン３８との連結部にも供給されることにな
る。またコンロッド７の側面には、各クランクピン５ｂ
＋〜５ｂ４側に向けて開口するとともにピストン６側に
向けて延びる案内溝４０が穿設されており、軸受メタル
１４．１５および大端部７ａ間から漏出した潤滑油がピ
ストン６側に飛散すべく該案内溝４０によって案内され
る。

次にこの実施例の作用について説明すると、りランク軸
５に設けられる潤滑油路２２．〜２２゜は、各ジャーナ
ル部５ａ＋〜５ａｓの軸線ＣＬａおよび各クランクピン
部５ｂ、〜５ｂ４の軸線ＣＬｂとは偏心しているので、
各ジャーナル部５ａＩ〜５ａｓに設けられる連絡油路２
８が極く短い距離ですみ、各ジャーナル部５ａ、〜５ａ
ｓには、従来のように貫通孔を設けることが不要となり
、したがって連絡孔２日を設けることによるジャーナル
部５ａ、〜５ａｓの強度低下を抑えることができる。

また各潤滑油路２２．〜２２．は軸線ＣＬａ。

ＣＬｂと平行であるので、軸線に対して傾斜していた従
来のものと比べると穿孔加工が容易となる。

しかも連絡孔２８は、軸線ＣＬａに対して直交するもの
であり、さらに分岐油路３２．３２は軸線ＣＬｂに直交
する平面内にあるので、クランク軸５を角変位しながら
穿孔加工することができ、これらの連絡孔２８および分
岐油路３２．３２の穿孔加工も容易となる。

しかも分岐油路３２，３２は、潤滑油路２２゜〜２２３
から略■字状に延びるものであり、各クランクピン部５
ｂ、〜５ｂ４の中央部には油路が存在しないので、クラ
ンクピン部５ｂ＋〜５ｂ。

の中央部に肉抜き部３３を設けて軽量化を図ることがで
きる。

さらに、各クランクピン部５ｔｚ〜５ｂ、と、コンロン
ドアの大端部７ａとの間に介在する軸受メタル１４の内
周溝３４は、軸受メタル１４の周方向両端部を除く中央
部のみに設けられるので、全周に内周溝を設けたものと
比べると、軸受メタル１４の周方向両端部でクランクピ
ン部５ｂｔ〜５ｈａに密接して荷重を受けることができ
、内周溝３４を設けることによる強度低下を小さく抑え
ることができる。

Ｃ９発明の効果 以上のように本発明によれば、クランク軸には、ジャー
ナル部およびクランクピン部の軸線とは偏心した位置で
それらの軸線と平行な潤滑油路が、クランクピン部およ
びその両側のジャーナル部間にわたって穿設され、メイ
ンギヤラリに連通して機関本体の支持部に設けられた潤
滑油供給路に通じる連絡油路が前記潤滑油路に連通すべ
く各ジャーナル部に穿設され、クランクピン部には、内
端を潤滑油路に連通させるとともにその外端をクランク
ピン部外面に開口する一対の分岐油路が、クランクピン
部の軸線の両側で略■字状配置で穿設されるので、潤滑
油路の穿孔加工を極めて容易とすることができるととも
に、クランク軸のジャーナル部の強度低下を防止するこ
とができ、しかもクランクピン部の中央部に肉抜き部を
設けて軽量化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すものであり、第１図は■
型８気筒内燃機関の側面図、第２図は第１図の■−■線
拡線断大断面図３図は第２図の■−ｍ線断面図、第４図
はクランク軸の縦断面図、第５図は第２図の■−Ｖ線拡
線断大断面図る。 ５・・−クランク軸、５ａｔ〜５ａｓ・・・ジャーナル
部、５ｂ＋〜５ｈａ・・・クランクピン部、８・・・支
持部、１９・・・メインギヤラリ、２１・・・潤滑油供
給路、２２、〜２２．・・・潤滑油路、２８・・・連絡
油路、３２・・・分岐油路、 Ｅ・・・機関本体

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 多気筒内燃機関の機関本体に設けられた複数の支持部で
   回転自在に支承される複数のジャーナル部と、複数のク
   ランクピン部との間に潤滑油路が設けられる多気筒内燃
   機関用クランク軸の潤滑油路装置において、クランク軸
   には、ジャーナル部およびクランクピン部の軸線とは偏
   心した位置でそれらの軸線と平行な潤滑油路が、クラン
   クピン部およびその両側のジャーナル部間にわたって穿
   設され、メインギャラリに連通して機関本体の支持部に
   設けられた潤滑油供給路に通じる連絡油路が前記潤滑油
   路に連通すべく各ジャーナル部に穿設され、クランクピ
   ン部には、内端を潤滑油路に連通させるとともにその外
   端をクランクピン部外面に開口する一対の分岐油路が、
   クランクピン部の軸線の両側で略Ｖ字状配置で穿設され
   ることを特徴とする多気筒内燃機関用クランク軸の潤滑
   油路装置。