JPH0310414Y2 - - Google Patents

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JPH0310414Y2
JPH0310414Y2 JP1985008506U JP850685U JPH0310414Y2 JP H0310414 Y2 JPH0310414 Y2 JP H0310414Y2 JP 1985008506 U JP1985008506 U JP 1985008506U JP 850685 U JP850685 U JP 850685U JP H0310414 Y2 JPH0310414 Y2 JP H0310414Y2
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crank
crank pin
crankshaft
oil
metal
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、エンジンのクランクシヤフトに関す
るものである。
(従来の技術) 一般に、エンジンのクランクシヤフトにおいて
は、例えば実開昭57−103311号公報に開示される
ように、1つのクランクジヤーナルとこれに隣接
する1つのクランクピンとの間に、クランクジヤ
ーナル側からクランクピン側へオイルを送給する
1つのオイル通路を形成して、該オイル通路を介
してオイルを、クランクピンとコンロツドとの間
に介装されたクランクピンメタルに対し供給して
潤滑を行うようになされている。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、最近、自動車用エンジンとして、V
型6気筒エンジン等のような比較的小型でかつ高
出力のものが使用される傾向にあるが、このよう
なエンジンにおいては、次のような理由からクラ
ンクピンメタルの焼付けが問題となつている。す
なわち、気筒数の増加にも拘らず、小型化との関
係でエンジンのクランクシヤフト方向の長さを余
り長く設定することができないので、その分クラ
ンクシヤフトの各クランクピンの長さ寸法ないし
クランクピンメタルの幅寸法が短くなり、該クラ
ンクピンメタルの単位面積当りに作用する荷重が
増加する。それ故、クランクピンメタルの焼付け
を防止するためには該クランクピンメタルへのオ
イル供給量を増加する必要があるが、クランクシ
ヤフトのオイル通路の通路面積を大きくすると、
クランクピンメタルの該オイル通路開口部に対向
する付近における単位面積当りの荷重が一層増大
することになるので、オイル通路の通路面積を従
来以上に大きくすることができず、結局、潤滑不
良によりクランクピンメタルの焼付けが発生し易
くなるのである。
本考案はかかる点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、上述の如きクラン
クシヤフトにおけるクランクピンメタルへのオイ
ル供給構造について改良を加え、クランクピンメ
タルの潤滑不良による焼付きを防止せんとするも
のである。
(問題点を解決するための解決手段) 上記目的を達成するため、本考案の解決手段
は、エンジンのクランクシヤフトとして、各々複
数のクランクジヤーナル及びクランクピンを有
し、該各クランクピンにそれぞれ1つのコンロツ
ドが軸支されるものを対象とする。
そして、1つのクランクジヤーナルとこれに隣
接する1つのクランクピンとの間に、それぞれク
ランクジヤーナル側からクランクピン側へオイル
を送給するオイル通路を複数路互いに連通しない
で独立して形成し、これらのオイル通路のクラン
クピン側開口部を、いずれもピストンの上死点時
にクランクシヤフトの軸方向に見てクランクシヤ
フトの中心線から左右方向に所定距離離れた位置
に設ける構成とするものである。
(作 用) 上記の構成により、本考案では、クランクシヤ
フトの各クランクピンとコンロツドとの間に介設
される1つのクランクピンメタル毎に対し、それ
ぞれクランクシヤフトの複数のオイル通路を介し
て必要十分な量のオイルが送給され、該クランク
ピンメタルの潤滑を良好に行うことができること
になる。
しかも、上記複数のオイル通路は各々独立であ
つて、クランクピンメタルに対し別々の位置で対
向して開口しているので、クランクピンメタル全
体にオイルをくまなく供給できるとともに、クラ
ンクピンメタルのオイル通路開口部に対向する付
近における単位面積当りの荷重が増大することは
ない。
さらに、オイル通路のクランクピン側開口部
は、いずれもピストンの上死点時にクランクシヤ
フトの軸方向に見てクランクシヤフトの中心線か
ら左右方向に所定距離離れた位置に設けられてい
るので、この開口部付近では爆発荷重が大きく作
用することはない。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図は本考案を自動車用のV型6気筒エンジ
ンに適用した一実施例を示し、1はクランクシヤ
フトであつて、該クランクシヤフト1は、4つの
クランクジヤーナル1a,1a(図では2つのみ
示す)を有し、その各クランクジヤーナル1a
は、それぞれシリンダブロツクの軸受部2に軸受
メタル3を介して回転自在に支持されている。ま
た、上記クランクシヤフト1は、互いに隣接する
クランクジヤーナル1a,1a間に2つのクラン
クピン1b,1bを有しており、該各クランクピ
ン1bにはそれぞれクランクピンメタル4を介し
て1つのコンロツド5の基端部(下端部)が外嵌
連結されている。該コントロツド5の先端部(上
端部)は、図示していないが各気筒内に摺動自在
に嵌挿されたピストンに連結されていて、該ピス
トンの往復摺動運動がコンロツド5を介してクラ
ンクシヤフト1に回転運動として伝達されるよう
になつている。
そして、上記シリンダブロツクの各軸受部2に
は、それぞれ軸受メタル3にオイルを供給するた
めのオイル供給通路6が形成されているととも
に、上記クランクシヤフト1には、1つのクラン
クジヤーナル1aと該クランクジヤーナル1aに
隣接する1つのクランクピン1bの対ごとに、そ
れぞれ上記の軸受メタル3に供給されたオイルを
クランクジヤーナル1a側からクランクピン1b
側へ送給する断面円形状で直線的なオイル通路7
a,7bが2路ずつ形成されている。
上記一対のオイル通路7a,7bは、立体的に
は互いに連通しないで独立した配置関係にあり、
また、対応するピストンが上死点にある時にクラ
ンクシヤフト1の軸方向から平面的に見た場合、
第2図に示す如くクランクシヤフト1の中心線l
1に対しほぼ対称的でX字状に交差したような配
置関係にあり、一方のオイル通路7aの両端開口
部は、それぞれクランクジヤーナル1aまたはク
ランクピン1bの各中心点P1,P2を通りクラ
ンクシヤフト1の中心線l1と直交する直線l2
またはl3上に位置し、他方のオイル通路7bの
両端開口部はそれぞれ上記直線l2またはl3に
対して若干ズレて位置している。よつて、上記両
オイル通路7a,7bのクランクピン側開口部
は、いずれも中心線l1からかなり離隔して位置
する。
尚、軸受メタル3は、その内周面にオイルを溜
めておくための溝8に有しているが、クランクピ
ンメタル4は、その幅が軸受メタル3の幅よりも
狭いことから、このような溝を有していない。
したがつて、上記実施例においては、クランク
シヤフト1における、1つのクランクジヤーナル
1aとこれに隣接する1つのクランクピン1bと
の対毎に、それぞれ軸受メタル3の溝8内に供給
貯溜されたオイルをクランクジヤーナル1a側か
らクランクピン1b側に送給するオイル通路7
a,7bが2路互いに連通しないで独立して形成
されているため、クランクピン1b側のクランク
ピンメタル4に対しては該両オイル通路7a,7
bを介して必要十分な量のオイルが送給され、該
クランクピンメタル4の潤滑を良好に行うことが
できる。
しかも、このクランクピンメタル4へのオイル
の送給に際しては、上記オイル通路7a,7bの
各クランクピン1b側開口部がクランクシヤフト
1の中心軸l1に対し対称的に左右に位置してい
るので、クランクピンメタル4全体にくまなくオ
イルを送給できる。また、低速回転時でクランク
ピン1bの中心点P2がコンロツド5に対し相対
的に上方側に移動して該クランクピン1bの上側
周面がクランクピンメタル4を介してコンロツド
5の嵌合部内面に緊密に当接するときには、その
当接部よりクランクピン1bの回転方向Rトレー
リング側の位置で開口するオイル通路7aからオ
イルが当接部に対しくさび作用により送給され
る。また、高速回転時でクランクピン1bの中心
点P2がコンロツド5に対し相対的に下方側に移
動して該クランクピン1bの下側周面がクランク
ピンメタル4を介してコンロツド5の嵌合部内面
に緊密に当接するときには、その当接部よりクラ
ンクピン1bの回転方向Rトレーリング側の位置
で開口するオイル通路7bからオイルが当接部に
対しくさび作用により送給される。この結果、ク
ランクピンメタル4の潤滑を一層効率良く良好に
行うことができ、該クランクピンメタル4の潤滑
不良による焼付きを確実に防止することができ
る。
さらに、上記両オイル通路7a,7bのクラン
クピン1b側開口部は、対応するピストンの上死
点時にクランクシヤフト1の中心線l1から左右
反対方向にかなり離隔した位置でクランクピンメ
タル4と対向して開口しているので、クランクピ
ンメタル4の該各開口部に対向する付近における
単位面積当りの荷重は、従来のクランクシヤフト
に1路のオイル通路が形成されている場合と同じ
であり、また開口部付近では爆発荷重が大きく作
用することはなく、上記の焼付き防止化を確保す
ることができる。
尚、上記実施例の如く、クランクシヤフト1
に、クランクジヤーナル1a側からクランクピン
1b側にオイルを送給する2路のオイル通路7
a,7bを、クランクシヤフト1の軸方向から平
面的に見てX字状に交差するような配置関係で形
成するに当つては、予め、該両オイル通路7a,
7bのクランクジヤーナル1a側開口部同士およ
びクランクピン1b側開口部同士をそれぞれ連通
する円形状の孔を形成するようにしてもよい。こ
の場合、上記孔からクランクシヤフト1面に対し
ほぼ直角方向の切削加工によりオイル通路7a,
7bを形成することができるので、その作業を容
易にかつ設定通りに正確に行うことができ、ま
た、クランクジヤーナル1aおよびクランクピン
1bの各外周面には円形状の孔開口部が現出する
にすぎず、クランクピンメタル1等の該孔開口部
に対向する付近での単体面積当りの荷重を低減す
ることができるという効果が得られる。
また、上記実施例では、クランクジヤーナル1
a側からクランクピン1b側にオイルを送給する
オイル通路7a,7bを、1つのクランクジヤー
ナル1aとクランクピン1bの対ごとに2路ずつ
形成したが、本考案は、このオイル通路を必要に
応じて3路以上ずつ形成するようにしてもよいの
では勿論である。
(考案の効果) 以上の如く、本考案におけるエンジンのクラン
クシヤフトによれば、クランクピンメタルの単位
面積当りの荷重の増加を招くことなく、該クラン
クピンメタルに対し複数のオイル通路を介して必
要十分な量のオイルを全体くまなく送給すること
ができるので、クランクピンメタルの潤滑不良に
よる焼付きを確実に防止することができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すもので、第1図は
エンジンのクランクシヤフト付近の縦断側面図、
第2図はクランクシヤフトの軸方向から平面的に
見た場合におけるオイル通路の配置関係を示す説
明図である。 1……クランクシヤフト、1a……クランクジ
ヤーナル、1b……クランクピン、7a,7b…
…オイル通路、l1……中心線。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 各々複数のクランクジヤーナル及びクランクピ
    ンを有し、該各クランクピンにそれぞれ1つのコ
    ンロツドが軸支されるエンジンのクランクシヤフ
    トであつて、 1つのクランクジヤーナルとこれに隣接する1
    つのクランクピンとの間には、それぞれクランク
    ジヤーナル側からクランクピン側へオイルを送給
    するオイル通路が複数路互いに連通しないで独立
    して形成されており、これらのオイル通路のクラ
    ンクピン側開口部は、いずれもピストンの上死点
    時にクランクシヤフトの軸方向に見てクランクシ
    ヤフトの中心線から左右方向に所定距離離れた位
    置に設けられていることを特徴とするエンジンの
    クランクシヤフト。
JP1985008506U 1985-01-23 1985-01-23 Expired JPH0310414Y2 (ja)

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JP1985008506U JPH0310414Y2 (ja) 1985-01-23 1985-01-23

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JP1985008506U JPH0310414Y2 (ja) 1985-01-23 1985-01-23

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JPS61124715U JPS61124715U (ja) 1986-08-06
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5374536U (ja) * 1976-11-24 1978-06-21
JPS55100714U (ja) * 1979-01-10 1980-07-14
JPS55172607U (ja) * 1979-05-28 1980-12-11

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JPS61124715U (ja) 1986-08-06

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