JPH01123935A - 原子力プラントにおける換気空調装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、原子力プラントにおける建屋内の温、湿度制
御および清浄度の維持を行なう換気空調装置に係り、特
に動力費の低減および雪の付着にょる給気装置の動作不
良を防止できる原子力プラントにおける換気空調装置に
関する。

（従来の技術） 原子力プラントにおける換気空調装置は、プラントの各
機器類の正常な運転に必要な環境を維持するとともに、
運転員や作業員等に適正な環境条件（室内温、湿度、清
浄度、換気流等）を与えることを目的としている。

第４図ないし第６図はこの種の従来の換気空調装置を示
すもので、建屋１に設けた外気取入口１ａにはルーバ２
が装着され、給気処理装置３内に外気を取入れることと
もに、雨水が建屋１内に侵入するのを防止している。

給気処理装置３内には、外気中の塵芥や粒子状の塩分等
の異物を除去するバグタイプフィルタ４、および外気を
調温するための加熱コイル５、冷却コイル６がそれぞれ
設置されており、この給気処理装置３で処理された後の
外気は、ダンパ７ａを有央る給気ダクト７を通り、５０
％容量３台（内１台は予備）あるいは１００％容量２台
（内１台は予備）の送風機８により、放射線レベルの高
い空間（いわゆる汚染区域）あるいは放射性物質が存在
しない空間（いわゆる清浄区域）の各空調区間９に送気
されるようになっている。

ところで、汚染区域を対象とする空調の場合には、放射
性物質の空調区間９内での滞留を防止することを目的と
しており、したがって第４図に示すように給気ダグドア
から空調空間９に供給される空気と同一容量の空気を、
バクタイプフィルタ１０ａを有する排気処理装置１０を
備えた排気ダクト１１を介し排風機１２により排気筒１
３から屋外に排出するワンスル一方式を取っている。

排気処理装置１０および排風機１２は、送風機８と同様
プラントの安全性、信頼性、冗長性を持たせるため、５
０％容量３台（内１台は予備）あるいは１００％容量２
台（内１台は予備）の構成となっている。

また、空調空間９内の放射性物質が排気処理装置１０を
介さずに直接屋外へ流出するのを防止するため、空調空
間９がその回りの区域に対し常に一定の負圧を維持する
よう、送風機８および排風機１２の風量を設定している
。

一方、清浄区域を対象とする空調の場合には、放射性物
質の滞留が問題とならないため、空調空間９で熱交換さ
れた空気の一部は給気処理装置３に戻され、残りの空気
が排気されるリターンダクト方式が取られている。

（発明が解決しようとする問題点） 以上の構成を有する従来の原子力プラントにおける換気
空調装置においては、一定の風量を送・排風機８，１２
により空調空間９に給・排気する方式を取っているため
、動力費が非常に大きくなるという問題がある。

また、原子力プラントを降雪量の多い地域に建設した場
合、全外気運転であるためルーバ２に雪が付着したり、
あるいはルーバ２を通過して外気とともに雪が給気処理
装置３内に侵入してバグタイプフィルタ４に付着し、そ
の量が多い場合には、極めて短時間にバグタイプフィル
タ４が目詰まりを起こし、換気空調系の健全性が維持で
きなくなるおそれがある。

本発明はこのような点を考慮してなされたもので、動力
費の低減を図ることができるとともに、降雪時に雪の侵
入を低減させて雪にょる給気装置の不具合を防止するこ
とができる原子力プラントにおける換気空調装置を提供
することを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、送風機を有する給気装置で処理された外気を
、空調空間に送気するとともに、空調空間内の空気の少
なくとも一部を、排風機を有する排気装置を介して屋外
に排出する原子力プラントにおける換気空調装置におい
て、給気装置に給気風量調節手段を設けるとともに、排
気装置に排気風量調節手段を設け、これら各風量調節手
段を、空調空間内外の差圧変動を調節する差圧コントロ
ーラで制御可能とし、かつ空調空間内に、空気の滞留を
防止する移送ファンを設けたことを特徴とするものであ
る。

（作　用） 本発明に係る原子力プラントにおける換気空調装置にお
いては、給・排気装置に給・排気風量調節手段がそれぞ
れ設けられ、これら各風量調節手段は、空調空間内外の
差圧変動を調節する差圧コントローラで制御される。こ
のため、例えば冬期の給・排気風量を少なくすることに
より、動力費を低減できるとともに、雪の侵入を少なく
して給気装置の雪による不具合を防止できる。

また、空調空間内に設置した移送ファンにより、空調空
間内での空気の滞留がなくなり、給・排気風量を低減さ
せても、従来と同様の換気空調機能が得られる。

（実施例） 以下本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図は、本発明に係る換気空調装置の一例を示す全体
構成図であり、図中、符号３はルーバ２から取入れられ
た外気を処理する給気処理装置である。

この給気処理装置３内には、第１図に示すように外気中
の塵芥や粒子状の塩分等の異物を除去するバグタイプフ
ァルタ４、および外気を調温するための加熱コイル５、
冷却コイル６がそれぞれ設置されており、この給気処理
装置３で処理された後の空気は、給気ダクト７を通り、
５０％容量３台（内１台は予備）の送風機８により汚染
区域あるいは清浄区域の各空調間９に送気されるように
なっている。

空調空調９には、第１図に示すように５０％容量３台（
内１台は予備）の排風機１２を有する排気ダクト１１が
接続されており、この排気ダクト１１の下流端には、排
気筒１３が接続されている。そして、空調空間９が汚染
区域である場合には、給気ダクト７から空調空間９に供
給される空気と同一容量の空気が、また空調区間９が清
浄区域である場合には、給気ダクト７がら空調空間９に
供給される控気と同一容量の空気のうち、給気処理装置
１３に戻す分を除去いた残りの空気が、排気処理装置（
図示せず）を介し排気筒１３から屋外に排出されるよう
になっている。

以上までの構成は、基本的には従来の換気空調装置と同
一構成であり、本実施例ではさらに以下の構成が付加さ
れている。すなわち、給気ダクト７の送風機８人側位置
には、第１図に示すように給気風量を制御する給気用の
電動ダンパ１４が各送風機８に対応して３台設置されて
おり、また、排気ダクト１１の排風機１２人側位置には
、排気風量を制御する排気用の電動ダンパ１５が各排風
機Ｊ２に対応して３台設置されている。そしてこれ等両
電動ダンパ１４．１５により、例えば外気温度（取込み
空気温度）の変化に応じ、夏期の送風量が１００％であ
るのに対し、冬期は少量の送・排気風量とする等の調節
ができるようになっている。

また空調空間９には、第１図に示すように空調空間９内
外の差圧に応じて両電動ダンパ１４．１５を制御する差
圧コントローラ１６が設けられており、風量が変動した
場合でも、空調空間９内外の差圧が一定に維持されるよ
うになっている。また給気ダクト７の送風機８出側位置
には、第１図に示すように風量コントローラ１７が設け
られ、例えば外気温度の変化等に応じた風量調整を行な
うことができるようになっている。そしてこの風量コン
トローラ１７で風量調整された給気は、第２図に示すよ
うに給気ダクト７の吹出口１８がら空調空間９の例えば
通路部９ａに吐出されるようになっている。

また各部屋９ｂ内にも空気は、第２図に示すように給気
ダクト７の吹出口１８から吐出され、各部屋９ｂの側壁
に設けた空気取入口２ｏがら排気ダクト１１に排出され
るようになっている。

また通路９ａには、第２図に示すように空調空間９内に
適当な気流を確保するための移送ファン２１が設置され
ており、空調空間９内に温度斑や空気の滞留部が生じな
いように考慮されている。

＝８＝ 次に、このような構成からなる本実施例の作用について
説明する。

換気空調装置を作動させると、外気はルーバ２を介して
給気処理装置３内に導びかれ、ここで処理された後に給
気ダクト７の吹出口１８がら空調空間９の例えば通路部
９ａあるいは各部屋９ｂに吐出され、吐出された給気は
、通路部、室内の温、湿度制御と清浄度の維持とを行な
う。そして通路部９ａ、各部屋９ｂ内の空気は、所定量
が空気取入口２０から排気ダクト１１に導びかれ、排気
筒１３から屋外に排出される。

ところで、給気ダクト７および排気ダクト１１には、電
動ダンパ１．４．１５がそれぞれ設置され、給・排気風
量を可変制御できるようになっている。このため、例え
ば、外気温度（取込み空気温度）の変化に応じ、夏期に
は送風量が１００％であるのに対し、冬期には少量の給
・排気風量とすることができる。また両電動ダンパ１４
．１５は、差圧コントローラ１６からの信号により制御
され、風量が変動した場合でも空調空間９の内外の差圧
が一定となるよう調節される。また給気風量は、風量コ
ントローラ１７により例えば外気温度の変化等に応じて
調整される。

このように、給・排気風量を可変とすることにより、風
量を低減させることができ、動力費の大幅な削減が可能
となる。また、降雪時に外気取込み量を低減させること
により、ルーバ２部分での空気通過風速が遅くなり、こ
れにより雪の侵入量を大幅に低減することが可能となる
。

第３図は、実験により求めたルーバ部分での空気通過風
速と雪の侵入率との関係を示すものである。

一般に原子力プラントにおいて、ルーバの開口面積は、
１００％必要空気風量で空気通過風速が約２．５ｍ／ｓ
程度になるように設定するのが通例である。

したがって第３図に示すように、例えば風量を４０％に
絞った場合、雪侵入率がルーバの実験値２ａより約１０
％以内に低減できる。そして、雪侵入率が１０％以下で
あれば、バグタイプフィルタの目詰まりの許容範囲内で
あるので、フィルタ閉塞等の問題は生じない。

一方、空調空間９への給・排気風量が減少すると、空調
空間９での適正な風量が確保できず、温度斑や空気滞留
部等が生じるおそれがある。すなわち、第２図において
給・排気風量が減少すると、給気ダクト７の吹出口１８
から吐出される空気の到達距離が短かくなり、吹出口１
８．１９および空気取入口２０の配置、個数あるいはレ
イアウト等により適正な気流が確保できず、空気の滞留
部等が生じることがある。

そこで本実施例では、このような場合に移送ファン２１
を起動し、給気ダクト７の吹出口１８からの空気を、刺
激的に移送するようにしている。これにより、空調空間
９内に適正な空気流が確保され、温度斑や空気滞留の発
生が防止される。

なお前記実施例においては、電動ダンパ１４．１５を用
いて給・排気風量を制御する場合について説明したが、
空気作動ダンパを用いても同様の効果が得られる。また
、送・排風機８，１２をサイリスタにより回転数制御し
たり、あるいは５０％容量３台の送・排風機８，１２の
起動台数を１台にする等、送・排風機８，１２側の制御
によっても給・排気風量を制御することができる。また
、この方式と前記ダンパ式とを組合わせて給・排気風量
を制御するようにしてもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、給気装置に給気風量調節
手段を設けるとともに、排気装置に排気風量調節手段を
設け、これら各風量調節手段を、空調空間内外の差圧変
動を調節する差圧コントローラで制御可能とし、かつ空
調空間内に、空気の滞留を防止する移送ファンを設ける
ようにしているので、換気空調機能を低下させることな
く、動力費を低減できるとともに、降雪時に雪の侵入を
低減させて雪による給気装置の不具合を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す原子力プラントにおけ
る換気空調装置の全体構成図、第２図は空調空間内への
移送ファン設置状態の一例を示す＝１２− 部分斜視図、第３図は実験により求めた雪侵入率とルー
バ部での空気通過風速との関係を示すグラフ、第４図は
従来の原子力プラントにおける換気゛空調装置を示す第
１図相当図、第５図はそのルーバ取付位置を示す原子力
プラントの斜視図、第６図は第５図のＶＩ−ＶＩ線線入
大断面図ある。 ２・・・ルーバ　　　　　　３・・・給気処理装置７・
・・給気ダクト　　　　８・・・送風機９１１．空調空
間　　　　　１１・・・排気ダクト１２・・・排風機　
　　　　　１４．１５・・電動ダンノく１６・・・差圧
コントローラ　１７・・風量コントローラ２１・・・移
送ファン 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　　　第子丸　　　健 ―￥（監で

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、送風機を有する給気装置で処理された外気を、空調
   空間に送気するとともに、空調空間内の空気の少なくと
   も一部を、排風機を有する排気装置を介して屋外に排出
   する原子力プラントにおける換気空調装置において、前
   記給気装置に給気風量調節手段を設けるとともに、前記
   排気装置に排気風量調節手段を設け、これら各風量調節
   手段を、前記空調空間内外の差圧変動を調節する差圧コ
   ントローラで制御可能とし、かつ空調間内に、空気の滞
   留を防止する移送ファンを設けたことを特徴とする原子
   力プラントにおける換気空調装置。 ２、各風量調節手段は、風量調整ダンパ、送・排風機の
   回転数制御機構、または送・排風機の起動台数変更機構
   で構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の原子プラントにおける換気空調装置。