JP2006105459A - ガラリ - Google Patents

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昭 前山
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Abstract

【課題】
外気の温度や湿度等の状態に応じて開度を自動的に調節し、空気流量や開閉状態を制御するガラリを提供すること。
【解決手段】
ガラリ30において、羽板31の開度を調節する開度調節機構39と、空調機からの動作信号、又は天候状況検出装置からの検出信号、又は外部空気温度検出装置からの検出信号、又は室内空気温度検出装置からの検出信号、又は室内二酸化炭素濃度検出装置からの検出信号の少なくともいずれかの信号に基づいて、羽板31の開度を自動的に調節する制御手段とをと設けて、より効率良く空気調和設備を稼動させることを可能にした。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和設備又は換気装置の空気出入り口に取付けられるガラリに関するものである。
室内の二酸化炭素濃度や温度などを調整する空気調和設備又は換気設備は、送風ファンを動作させ空気取り入れ口より外部空気を取り入れ、それと同時に室内の空気を排気して室内の換気を行う。又は、空気取り入れ口より取り入れた外部空気や室内空気を冷却コイル、加熱コイル等で温度調節して室内に供給したりすることなどにより、室内環境の調整を行う。
そして、外部空気や室内空気の取り入れ口、排気口等には、複数の斜めに設けられた羽板を持つガラリが取付けられ、空調機側へ雨水、鳥、虫、その他異物などが進入するのを防いでいる。
しかし、従来のガラリは図6に示すガラリ40のように羽板41が固定されており、通過する空気流量は一定である。また外部が強風の場合などは、空気が必要以上に室内に入り込んでしまう等の問題があった。
この問題を解決するため、外部からの強風により排気口を閉鎖するような機構を組み込んだ排気口が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−219538号公報
ところで、空気調和設備又は換気設備では、室内の換気や、外部空気の温度や露点が室内空気より低い際の冷房など、外部空気をより多く取り込み、室内空気を多く排気する方が効率的な場合がある。また、激しい風雨の際には外部空気取入れ口、排気口の両方を完全に閉め、内部へ雨水が浸入しないようにすることが必要である。このように、空気調和設備又は換気設備では状況に応じて空気流量や開閉状態を制御し、消費動力を低減させるように効率的に稼動させるのが好ましいが、従来のガラリや前述の特許文献1に記載されたような機構では、状況に応じて開度を調節し空気流量を制御することが出来ないという問題があった。
本発明はこのような問題に対してなされたもので、空気取り入れ口や排気口に取付けられているガラリにおいて、外気の温度や湿度等の状況に応じて通過する空気流量を制御できるガラリを提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、空気調和設備又は換気設備の空気出入り口に取付けられるガラリにおいて、ガラリの羽板の開度を調節する開度調節機構と、前記空調機からの動作信号、又は天候状況検出装置からの検出信号、又は外部空気温度検出装置からの検出信号、又は室内空気温度検出装置からの検出信号、又は室内二酸化炭素濃度検出装置からの検出信号の少なくともいずれかの信号に基づいて、羽板の開度を自動的に調節する制御手段とを備えていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、室内外の状況や機器の動作状況に合わせてガラリの羽板の開度を自動的に調節し、空気流量を制御することが出来るので、より効率良く空気調和設備又は換気設備を稼動させることが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記空気調和設備は、取り入れた空気の調節を行い、調節された空気を排出する空調機を備えたことを特徴としている。
請求項2の発明によれば、外部から取り込んだ空気、又は循環させる空気の温度や湿度等を調節することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記羽板は、前記開度調節機構の駆動手段によって駆動されることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、羽板を駆動手段により動作させ、羽板の開度を調節することが可能となり、ガラリの開閉状態の制御を容易に行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3の発明において、前記天候状況検出装置がガラリ自身に設けられていることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、天候状況を検出した結果からその天候に合った開度にガラリを調節できる為、急な天候の変化が発生しても、効率良く空気調和設備又は換気設備を稼動させることが可能になる。
請求項5に記載の発明は、請求項1、2、3又は4の発明において、前記ガラリには、遠隔地又は近傍にある制御装置からの指令により開度調節を行う、又は前記天候状況検出装置が検出した天候状況を、前記遠隔地又は近傍にある制御装置へ出力する制御手段が設けられていることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、遠隔地又は近傍から外部の情報を用いてのガラリの開度調節や、前記天候状況検出装置が検出した天候状況を外部へ出力することができ、更に開度を決める条件を再設定することなども可能になる。
以上説明したように本発明のガラリによれば、室内外の状況や機器の動作状況に合わせてガラリの開度を自動的に調節し、空気流量を制御することが出来るので、消費する動力を低減させ、より効率良く空気調和設備又は換気設備を稼動させることが可能となる。
以下添付図面に従って本発明に係るガラリについて好ましい実施の形態について詳説する。尚、各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。
最初に、本発明に係るガラリについて説明する。図1は本発明に係るガラリの構造図、図2は本発明に係るガラリの羽板の開閉状態を示した説明図である。
ガラリ30は、図1のように壁71の開口部70にガラリ本体72が設けられている。ガラリ本体72は、複数の羽板31と、上下にストッパー73とを有し、羽板31の中央部には軸32が設けられ、ガラリ本体72に設けられた図示しない軸受けによって、ストッパー73により停止する位置まで回転可能に支持されている。
軸32の一端にはピニオンギア34が設けられている。また、軸32のうちいずれか一つは、図示されていない電動モーターにより正逆に回転運動を行う。そして、ピニオンギア34は図示しないガイドによりガイドされたラックギア36と噛合っている。
これらピニオンギア34、ラックギア36、前記ガイド、及び前記電動モーターとにより開度調節機構39を構成している。この構成により、ガラリ30の羽板31は前記電動モーターの動きに合わせて図1に示す矢印R方向に同時に揺動し、開度の調節が可能になる。
また、ガラリ30には天候状況を検出する天候状況検出装置33が取付けられており、前期検出装置33に雨が当たることにより、前記検出装置33が通電状態となり降雨状況を検出し検出信号を出力する。なお、検出装置は、図1に示された場所以外でもよく、検出方法も雨による通電以外に、外部空気の湿度を検出する、又は羽板31に当たる日光を検出するなどの方法、又はその幾つかの組合せで構成してもよい。
そして、羽板31は、すくなくとも前記検出装置33、又は図3に示す空気調和設備1の内部や外部に設けられている各種検出装置のいずれかにより出力された室内や外部の空気温度、又は室内二酸化炭素濃度、又は空調設備の動作状況などを示す検出信号に基づき、前記開度調節機構39と、ストッパー73と、制御装置50とにより、羽板31の開度が図2(a)に示すA状態(開度:任意)、図2(b)に示すB状態(開度:100%)、図2(c)に示すC状態(開度:0%)のように動作し固定される。
次に、本発明に係るガラリ30が設けられている空気調和設備の構成について説明する。図3は空気調和設備の構成を示す平面図である。
空気調和設備1は、図3に示すように外部空気取り入れ口2と、空調機20と、部屋21と、排出口3とが、ダクト16A、16B、16C、16Dの各ダクトで接続され、制御手段としての制御装置50が設けられている。
部屋21内には室内空気温度検出装置53、及び室内二酸化炭素濃度検出装置54と、外部には外部空気温度検出装置55とが設けられ、それぞれ検出信号を前記制御装置50へ出力している。更に、空調機動作信号56も前記制御装置50へ出力されている。
また、外部空気取り入れ口2と、排出口3と、空気供給口4と、室内空気排出口5と、循環空気排出口6とにはガラリ30が設けられ制御装置50により制御されている。
まず、外部空気取り入れ口2はダクト16Aに通じており、外部との間にはガラリ30が取付けられ、雨水や異物の進入を防ぎ、空気流量の調節を行っている。その先にはプレフィルタ12Aが取付けられ、塵など細かい異物を除去する。フィルタ12Aを通った空気は更に中性能フィルタ12Bを通り、再度異物の除去を行ってから空調機20に供給される。
空調機20には少なくとも冷却コイル12と、加熱コイル14と、蒸気管17と、送風ファン15とのいずれかが備わっており、送風ファンにより空気調和設備1内の空気が移動し、空調機20内に取り込まれた空気は、冷却コイル13、又は加熱コイル14、蒸気管17のいずれかで温度、湿度等の調整が行われ、ダクト16B側へ排出される。
ダクト16Bを通った空気は空気供給口4にあるガラリ30を通って部屋21へ供給され、部屋21の室内環境調整を行った後、室内空気排出口5に取付けられたガラリ30を通ってダクト16Cへ排出されるか、又は循環空気排出口6に取付けられたガラリ30を通ってダクト16Dへ排出される。
そして、ダクト16Cは、排出口3に接続されており、外部空気取り入れ口2と同様に、排出口3と外部の間にはガラリ30が取付けられ、雨水や異物の進入を防ぎ、空気流量の調節を行っている。ダクト16Dは、空調機20へ部屋21から排出された空気を供給することとなる。
このように構成されている空気調和設備1では、例えば部屋21の空気を循環させて室内環境の調整を行う場合は、外部空気取り入れ口2と、排出口3と、室内空気排出口5とに設けられたガラリ30(図3の(a)、(c)、(d)位置)を図2(c)に示すC状態(開度:0%)にし、空気供給口4と、循環空気排出口6とのガラリ30(図3の(b)、(e)位置)を図2(a)に示すA(開度:任意)又は図2(b)に示すB状態(開度:100%)にすれば部屋21の空気が循環されて室内環境の調整が可能になる。
また、(e)位置のガラリ30をC状態にして、他の位置のガラリ30をA又はB状態にすれば、外気を用いての室内環境の調整をすることが可能となる。
更に制御装置50は、電気通信回線52により、遠隔地にある外部制御装置51と接続され、外部制御装置51から前記制御装置に指令を送り、ガラリ30の開度を操作することが可能であり、検出装置33より得られた検出信号を外部制御装置51へ出力することも可能である。
これらの構成により、本発明では、室内外の状況や機器の動作状況に合わせてガラリ30の開度を自動的に調節し、空気流量やガラリの開閉状態を制御することが出来るので、ファンの動力、又は加熱や冷却にかかる動力等を低減させ、より効率良く空気調和設備を稼動させることが可能になる。
なお、ガラリの開度調節機構は前述の実施形態で示した開度調節機構に限るものではなく、2本の上下に移動するガイドで羽板が回転する機構、又は羽板自体が上下に移動する機構、又は必要な開度となる数の羽板が開くなどの調整機構でもよい。
また、換気設備に関しては、前述の構成において空調機20が無く、送風ファン15のみが取付けられ、室内空気の入れ替えを行う構成となる。
次に、本発明にかかるガラリの制御方法について図4、図5にて説明する。図4は制御手段の制御手順を示すフローチャート。図5は外部空気冷房の条件を示すグラフである。
図4に示すように、ガラリ30の制御方法は、まず初めに希望する室温や二酸化炭素濃度の値や、開度調節を行うかどうか、又は降雨時の開度など、各種設定を行う(ステップS10)。
次に空調機などの空気調和設備1内の機器が停止中かどうかを図3に示す空調機動作信号56に基づき判断する(ステップS11)。
ステップS11の判断において、動作中と判断された場合は、図1に示す天候状況検出装置33から出力される降雨状況を示す検出信号に基づき降雨判断する(ステップS12)。
ステップS12の判断において、降雨状態ではないと判断した場合は、図3に示す室内空気温度検出装置53、外部空気温度検出装置55、又は図示しない空気調和設備1の内部や外部に設けられた各種検出装置から出力される、室内空気、及び外部空気のエンタルピと、室内空気、及び外部空気の温度と、室内空気、及び外部空気の露点温度とを示す検出信号に基づき、外部空気冷房を有効にするか判断する(ステップS13)。
ステップS13の判断において、図5に示すように室内エンタルピが外部空気エンタルピより大きく、外部空気温度が室内空気温度より低く、外部空気下限温度より大きく、室内空気露点温度が外部空気露点温度より大きい時以外は外部空気冷房の必要がないと判断され、その場合は、図3に示す室内二酸化炭素濃度検出装置54から出力される室内の二酸化炭素濃度を示す検出信号に基づき、ステップS10にて設定している二酸化炭素濃度を超えてないか判断する(ステップS14)。
ステップS14の判断において、ステップS10にて設定している二酸化炭素濃度より出力された検出信号の二酸化炭素濃度が低く、二酸化炭素濃度制御の必要が無いと判断された場合は、ステップS10にて開度制御の有無がどのように設定されているかを判断する(ステップS15)。
ステップS15の判断において、ステップS10にて開度制御有りと設定されていた場合は、ガラリ30の開度調整制御を終了するかどうか判断する(ステップS16)。
ステップS16の判断において、終了と判断した場合は制御動作を終了する。終了しないと判断した場合は、また初めの各種設定S10へ戻り、前述の判断過程を同様に繰り返す。
前記ステップS11の機器動作の判断において、機器が停止中の場合は、空気の流れもなく、ガラリを開ける必要が無いため、開度を0%として各ガラリ30を完全に閉じて、ステップ16の終了判断へ移る(ステップS11A)。
前記ステップS12の降雨判断で降雨中と判断された場合は、開度を小さくして雨水の浸入を防ぎ、ステップ16の終了判断へ移る(ステップS12A)。
なお、図4のステップS12Aでは降雨時の開度を30%としているが、開度は前記ステップS10や、外部制御装置51からの指令により変更可能であり、任意に設定可能である。
前述のステップS13の外部冷房制御判断で外部冷房をした方が良いと判断された場合は、羽板31の開度を最大の状態にして外部空気の取り込み量を最大にし、ステップ16の終了判断へ移る(ステップS13A)。
前記ステップS14の二酸化炭素濃度制御で、前記ステップS10にて設定している二酸化炭素濃度より高く、二酸化炭素濃度制御の必要があると判断された場合は、設定されている二酸化炭素濃度以下になるように、濃度に合わせて羽板31の開度を大きくして二酸化炭素濃度を調節し、ステップ16の終了判断へ移る(ステップS14A)。
前記ステップS15の開度制御有無判断で、ステップS10にて開度制御無しと設定されていた場合は、開度を固定しステップ16の終了判断へ移る(ステップS15A)。
なお、図4ではステップS15Aで固定開度を30%としているが、開度は前記ステップS10や、外部制御装置51からの指令により変更可能であり、任意に設定可能である。
これらの制御方法によりガラリ30は、空調機の動作信号、又は天候状況検出装置、外部空気温度検出装置、室内空気温度検出装置、室内二酸化炭素濃度検出装置の少なくともいずれかの検出装置の出力に基づいて、開度を自動的に調節し、空気流量やガラリの開閉状態を制御することにより、ファンの動力、又は加熱や冷却にかかる動力等を低減させ、空気調和設備1をより効率良く動作させることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、室内外の状況や機器の動作状況に合わせてガラリの開度を自動的に調節し、空気流量やガラリの開閉状態を制御することが出来るので、ファンの動力、又は加熱や冷却にかかる動力等を低減させ、より効率良く空気調和設備を稼動させることが可能になる。
本発明の実施の形態に係るガラリの構造図。 本発明の実施の形態に係るガラリの開閉状態説明図。 空気調和設備の構成を示す平面図 本発明の実施形態に係るガラリの制御手段の制御手順を示したフローチャート。 外部空気冷房の条件を示すグラフ 従来のガラリの構造図。
符号の説明
1…空気調和設備、2…外部空気取り入れ口、3…排出口、16A、16B、16C、16D…ダクト、20…空調機、21…部屋、30、40…ガラリ、31、41…羽板、32…軸、33…検出装置、34…ピニオンギア、36…ラックギア、39…開度調節機構、50…制御装置(制御手段)、51…外部制御装置、52…電気通信回線、53…室内空気温度検出装置、54…室内二酸化炭素濃度検出装置、55…外部空気温度検出装置、56…空調機動作信号、53A、54A、55A…検出信号、72…ガラリ本体、73…ストッパー

Claims (5)

  1. 空気調和設備又は換気設備の空気出入り口に取付けられるガラリにおいて、
    ガラリの羽板の開度を調節する開度調節機構と、前記空調機からの動作信号、又は天候状況検出装置からの検出信号、又は外部空気温度検出装置からの検出信号、又は室内空気温度検出装置からの検出信号、又は室内二酸化炭素濃度検出装置からの検出信号の少なくともいずれかの信号に基づいて、前記羽板の開度を自動的に調節する制御手段とを備えていることを特徴とするガラリ。
  2. 前記空気調和設備は、取り入れた空気の調節を行い、調節された空気を排出する空調機を備えたことを特徴とする請求項1に記載のガラリ。
  3. 前記羽板は、前記開度調節機構の駆動手段によって駆動されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のガラリ。
  4. 前記天候状況検出装置がガラリ自身に設けられていることを特徴とする請求項1、2及び3のうちいずれか1項に記載のガラリ。
  5. 遠隔地又は近傍にある制御装置からの指令により前記羽板の開度調節を行う、又は前記天候状況検出装置が検出した天候状況を、前記遠隔地又は近傍にある制御装置へ出力する制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3又は4のうちいずれか1項に記載のガラリ。
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