JPH01123411A - 気相成長方法および装置 - Google Patents

気相成長方法および装置

Info

Publication number
JPH01123411A
JPH01123411A JP28076187A JP28076187A JPH01123411A JP H01123411 A JPH01123411 A JP H01123411A JP 28076187 A JP28076187 A JP 28076187A JP 28076187 A JP28076187 A JP 28076187A JP H01123411 A JPH01123411 A JP H01123411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
excited
raw material
processing chamber
vapor phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28076187A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroo Tochikubo
栃久保 浩夫
Akira Kanai
明 金井
Hiroji Saida
斉田 広二
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP28076187A priority Critical patent/JPH01123411A/ja
Publication of JPH01123411A publication Critical patent/JPH01123411A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、気相成長技術、特に、有機金属を原料として
使用する気相成長技術に関し、例えば、半導体装置の製
造工程において、■−■族やn−■族の化合物結晶を成
長させるのに利用して有効な技術に関する。
〔従来の技術〕
半導体装置の製造工程において、m−v族化合物半導体
の一例であるガリウム(Ga)−砒素(As)化学物結
晶の薄膜形成を、を機金属の熱分解反応を利用した気相
成長技術(以下、M OCVDということがある。MO
CVDとはpJi e t a 10rganic  
Chemical  Vap。
r  1)apositionの略である。)を使用し
て実行しようとすることが考えられている。
有機金属の熱分解反応を利用した気相成長技術を使用し
てGaAs化合物の結晶を成長させる方法として、次の
ような方法が提案され得る。
まず、原料として、アルシン(A3H3)と、有機金属
を一部成分とするトリメチルガリウム(Ga  (CH
3) 3)とが使用される。
通常、反応炉内に水素ガスを流し、水素雰囲気中で、高
周波加熱によりカーボンサセプタを加熱し、サセプタに
載せられたGaAs基板を所望の成長温度まで加熱する
。その際、基板からのAsの蒸発を防止するため、A3
H3もAsの蒸気圧以上に流す、この状態で、水素(H
Q)をGa (CH3) 3の蒸発器に流し、Ga (
CH3)sを炉内へ導く。基板上では次の反応が起こり
、GaAsの結晶が成長する。
Asf(+(g)→ 1 / 4 A s a  (g )  + 3 / 
2 H2(g )Ga (CH3)3 (g) +3/
2Hg (g)−Ga  (g)+3CH4(g) Ga (g) +1/4Asa (g)−=GaAs 
 (s) この際、Ga(CHz)3の分解から生ずるカーボン(
C)は、全てがメタンガス(CHa)として排出されず
、10ppm程度以下のカーボン濃度が結晶中に取り込
まれる。
なお、MOCVDによるGaAs化合物の結晶成長技術
を述べである例としては、株式会社工業調査会発行 西
沢潤−編「半導体研究23 化合物半導体の結晶成長と
完全性」昭和60年8月10日発行、  P153〜P
178、がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このようなMOCVDによるGaAs化合物の結晶成長
方法においては、結晶中にカーボンが取り込まれるため
、結晶の諸性質に悪影響が発生するという問題点がある
ことが、本発明者によって明らかにされた。
すなわち、アルシンとトリメチルガリウムとの比(以下
、(AsH3)/ (TMGE比という。
)が小さくなる場合、成長層はP型となり、その比の減
少とともにP型濃度は増加する。一方、電子移動度もカ
ーボン濃度の増加に伴って低下することが知られている
。また、(A3H33/ (TMG)比が大きくなる場
合はカーボン濃度は低くなるが、As析出や、rEL2
Jと呼ばれる深い準位の濃度が大きくなり、n型を示す
。電子移動度も(AsHa )/ (TMG)比の増加
とともに、減少する傾向にある。
これらの結果から、特性上(特に移動度)の面から見れ
ば良好なのは(AsH3)/ (TM、G)#20〜3
0の範囲である。しかし、結晶性から見れは、当然、ス
トイキオメトリが得られる条件に近い方が良(、(As
H3)/ (TMG)比が「1」に近いほうが望ましい
本発明の目的は、結晶性の最良の条件で、しかも、移動
度の最良なものを得るための気相成長技術を提供するこ
とにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本
明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう
〔問題点を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要
を説明すれば、次の通りである。
すなわち、原料として有機金属が使用される気相成長方
法において、少なくとも気相成長反応中、励起された水
素ガスを反応領域に供給するようにしたものである。
〔作用〕   、 例えば、アルシンとトリメチルガリウムとを用いたMO
CVDによるGaAs化合物の結晶成長方法において、
気相成長反応中、励起された水素ガスが反応領域に供給
されると、励起された水素ガスがメチル基ときわめて効
果的に反応するため、メチル基の全てをメタンCHaと
して全て完全に排出させることができ、カーボンが結晶
中に取り込まれるのを防止することができる。
その結果、(AsH3〕/、(TMG)比が[1」に近
い領域において、MOCVDによるGaAS化合物の結
晶成長を実現させることができる。
そして、この条件においては、ストイキオメトリが得ら
れるため、良好な結晶性が得られることになる。
(実施例〕 第1図は本発明の一実施例であるエピタキシャル装置を
示す模式図、第2図+al、(bl、(C1、ldl、
+Q)、(flは作用を説明するための各線図、第3図
および第4図は同じく各説明図である。
本実施例において、有機金属を使用した気相成長装置と
してのエピタキシャル装置は試料としてのウェハ1を収
容して処理するための処理室2を備えており、処理室2
はステンレス等を用いて略円板形状に形成されている基
台3上に、同様に大略チューブ形状に形成されているベ
ルジャ4を開閉自在で、気密を維持し得るように被せら
れて構成されるようになっている。基台3の中心部には
略円柱形状に形成された支軸5が略垂直に配されて立脚
されている。処理室2内にはカーボンを用いて略円板形
状に形成されたサセプタ6が支軸5上に直交するように
配されて、支持されており、サセプタ6は1枚のウェハ
1を同心的に配されて、これを保持し得るように構成さ
れている。
処理室2の外部には加熱手段としての高周波加熱式ヒー
タ7がサセプタ6上のウェハJを全体にわたって均一に
加熱し得るように設置されており、このヒータ7はコン
トローラ9により温度制御されるように構成されている
。また、処理室2の基台3には排気装置8が処理室内を
真空排気し得るように接続されており、排気装置8はコ
ントローラ9により排気作動を制御されるように構成さ
れている。
なお、コントローラ9はコンピュータ等を用いて構築さ
れており、予め設定されたシーケンスおよび/または各
種センサ(図示せず)から送信されるフィードバック信
号により、前記および後記する諸装置を自動的に制御す
るように構成されている。
処理室2には内外二重管構造に構成されているノズルエ
0が処理室2内外にわたって挿通されており、このノズ
ル10の外管12の先端部には細径の吹出口12aが複
数個、ガスを全周にわたって略均等に吹き出し得るよう
に配されて、ガスを径方向外向きに吹き出すように開設
されている。
また、ノズル10の゛内管11はその先端に開設された
吹出口11aがノズル外管12内であって、外管12の
吹出口123群の対向位置、またはその近傍位置に臨む
ように配設されている。
そして、ノズル10の内管11には、GaAs化合物結
晶を気相成長させるのに必要な原料ガスを供給するため
の原料ガス供給装置(詳細は後記する。) 13が、そ
の外管12には原料ガスとは別の非原料ガスを供給する
ための非原料ガス供給装置I4がそれぞれ接続されてお
り、これらガス供給装置13.14はコントローラ9に
よりガス供給をそれぞれ制御されるように構成されてい
る。
非原料ガス供給装置14は、パージガスとして高純度の
窒素(Nlりガスを供給するためのNI!ガス供給装置
15と、その流量、流速、および流圧等を制御するため
の?1111m弁装置15aと、キャリアガスとしての
H2ガスを供給するためのH!ガス供給装置16と、そ
の流量、流速および流圧等を制御するための制御弁装置
16aとを備えており、その共通の供給路17の途中に
は励起手段としての紫外線ランプ18が介設されている
この紫外線ランプ18としては、例えば、波長184.
9nm/253.7nm、光強度1/10の低圧水銀ラ
ンプが用いられており、紫外線を照射することにより、
キャリアガス中のH2分子を励起させ得るように構成さ
れている。また、このランプ18はコントローラ9によ
りその照射作動を制御されるように構成されている。
原料ガス供給装置13は、第1原料ガスとしてアルシン
(ASH3)を供給するためのASH3ガス供給装置1
9と、その流量、流速および流圧等を制御するための制
御弁装置19aと、第2原料ガスとして有機金属を一部
成分とするトリメチルガリウム(以下、TMGという。
)を供給するためのTMGガス供給装置20と、不純物
をド−ピングする場合等必要に応じて、第3原料ガスと
してセレン化水素(HtSe)等を供給するためのドー
パントガス供給装置26と、その流量、流速および流圧
等を制御するための制御弁装置26aとを備えている。
TMGガス供給装置20は、TMGガスのソース21を
貯留している蒸発器22と、この蒸発器22を定温度に
維持するための恒温槽23と、蒸発器22にキャリアガ
スとしてのN2ガスを前記N2ガス供給装置16から導
くためのキャリアガス導入路24と、キャリアガスの導
入量等を制御するための制御弁装置24aと、発生され
たTMGガスをキャリアガスに乗せて蒸発器22からノ
ズル10へ導くためのTMGガス供給路25とを備えて
おり、キャリアガスを蒸発器22に導入することにより
、ソース21からTMGガスを蒸発させて、キャリアガ
スと共にノズル10へ供給するように構成されている。
次に、本発明の一実施例である有機金属を使用したエピ
タキシャル成長方法を、前記構成にかかるエピタキシャ
ル装置を使用して、GaAs化合物をエピタキシャル成
長させる場合につき、第2図を参考にして説明する。
第2図は前記構成にかかるエピタキシャル装置によるG
aAs結晶のエピタキシャル成長プロセスを示すシーケ
ンス・フロー図であり、fatはウェハの温度推移、(
blはパージガスの供給、tc+はキャリアガスの供給
、fdlおよび(elは第1および第2原料ガスの供給
、(flは紫外線ランプの点灯・消灯をそれぞれ示す各
線図である。
GaAs化学物半導体基板から成るウェハ1がサセプタ
6上に同心的に載面され、処理室2が密封されると、排
気装置8により処理室2が排気されるとともに、N2ガ
ス供給装置E15によりN2ガスが処理室2内に供給さ
れ、処理室2内がパージされる(第2図(bl参照)。
処理室2内がN11ガス雰囲気で置換されると、N2ガ
ス供給装置16によりキャリアガス六してのN2ガスが
ノズルlOの外管12を通じて、吹出口123群から処
理室2内へ送給される(第2図fc)参照)。
一方、ヒータ7に高周波電圧が印加されることにより、
サセプタ6が誘導加熱され、ウェハ1が所定の温度(例
えば、約700℃、以下、かっこ内の数字について同じ
、)まで昇温されて行き、一定に維持される(第2図(
Ml参照)。
ここで、ウェハ1の加熱温度が所定の温度、(約400
℃)に達すると、ASH3ガス供給装置19により、一
方の原料ガスとしてのASH3ガスが、所定の流量、流
速および流圧をもってノズル10の内管11を通じて処
理室2内へ供給される(第2図ffl参照)。この場合
、GaAs化合物半導体ウェハ1中におけるA3の蒸発
を防止するため、AsH3ガスはAsの蒸気圧を維持し
得るように供給される。
また、ウェハ1の加熱温度が所定の温度、(約400℃
)に達すると、供給路17の途中に介設されている紫外
線ランプ18が点灯される(第2図ffl参照)。これ
により、数eV (4,48eV)以上の高エネルギを
付勢し得る所定の紫外線がそこを流れるN2ガスに照射
される。この照射により、H2分子が励起状態に直接励
起され、励起されたHt分子を含むガス(以下、励起N
2ガスという、ことがある、)が処理室2にノズル10
の外管12を通じて吹出口12a群から供給されること
になる。この励起キャリアガスとN2ガスの還元作用と
の相乗効果により、ウェハ1の表面がきわめて効果的に
清浄化される。
ウェハ1の表面が充分に清浄化され、ウェハ1の温度お
よび処理室2内の励起ガス雰囲気が安定したところで(
第2図(al、(el参照) 、TMGガス供給装置2
0により第2原料ガスとしてのTMGガスがキャリアガ
スとしてのN9ガスに乗せられてノズルIOの内管11
を通じてAsH3ガスと合流され処理室2内へ供給され
る。
すなわち、制御弁装置24aが開かれることにより、N
2ガス供給装置16からキャリアガスとしてのN2ガス
が導入路24を通じて蒸発器22に供給され、蒸発器2
3内のソース21が蒸発されてキャリアガスによって搬
送されることにより、TMGガスが供給装置25を通じ
て処理室2へ供給される。
このTMGガスおよびAsH3ガスの供給中、HI!ガ
スが非原料供給装置14からも所定の流量供給されてい
るとともに、紫外線ランプ18により励起されている(
第2図(C1、(d)、(e)、(f)参照)。
ここで、ノズル10において内管11の吹出口11aが
外管12内における吹出口123群の近傍に臨まされて
いるため、ノズルlOの内管11に供給されたAsH3
ガスおよびTMGガスは、処理室2内に吹き出される直
前において初めて、外管12により供給されている励起
Htガスと合流することになる0合流すると、AsH3
ガスお−よびTMGガス中の分子は励起HI!ガスによ
って移送される状態になる。
そして、合流したAsH3ガスおよびTMGガスは励起
N2ガスおよびキャリアガスにより移送されて、ノズル
10の吹出口128群から処理室2内に吹き出されると
ともに、全体にわたって均一に拡散されて行き、サセプ
タ6上のウェハ1に接触する。所定温度に加熱され、清
浄化されたウェハ1の単結晶表面にA11H3ガスおよ
びTMGガスが接触すると、前記した化学反応により、
ウェハ1上にGaAs化合物から成るエピタキシャル層
が成長される。このとき、AsHsガスおよびTMGガ
スは励起H!ガスと合流されているため、分解、表面吸
着およびマイグレーシラン等のようなエピタキシャル成
長反応は、比較的低い温度(700℃)においても充分
促進される。
エピタキシャル層が所望の厚さに気相成長したところで
、原料ガス供給装置13による原料ガスの供給、ヒータ
7による加熱、および紫外線ランプ18による励起がそ
れぞれ停止される(第2図fat、+d+、(el、(
fl参照)。このとき、前述したように、Asの蒸発を
防止するため、AsH3ガスの供給は蒸発が起こらない
温度(約400℃以下)まで継続される。
その後、処理室2の温度が充分に降下したところで、N
!ガス供給装置15によりN2ガスが処理室2に供給さ
れる(第2図(al、伽)参照)。そして、充分にパー
ジされたところで、処理済みのウェハ1がサセプタ6か
ら下ろされて処理室2外に搬出される。
なお、前記プロセスにおいて、紫外線ランプはH11ガ
スを供給すると同時に点灯させて、キャリアガスの供給
初期から紫外線をN2ガスに照射するように設定しても
よい。
また、ウェハの清浄化が別の清浄化手段により達成可能
である場合には、紫外線ランプにより励起N2ガスを作
ることは、原料ガスの供給開始直前から実施するように
設定してもよい。
ウェハの清浄化作動温度と、エピタキシャル成長温度と
は相異させてもよい。
さらに、GaAs化合物結晶のエピタキシャル層へSe
を不純物としてドーピングしたい場合には、前記エピタ
キシャル成長方法において、TMGガスの供給シーケン
スに合わせて、ドーパントガス供給装置26によりH2
Seガスを供給すればよい。
ところで、A3H3ガスとTMGガスとによるエピタキ
シャル成長反応についての原理的なメカニズムは第3図
および第4図に示されているようになる、と考えられる
すなわち、第3図に示されているように、処理室内へA
5H3と共に導入されたTMGは、GaAs化合物半導
体から成るウェハlへ向かって拡散し、高温かつ清浄化
されたウェハ1の極近傍において、ダングリングボンド
(dangJ!tngbond)を持ったGaと、メチ
ル基(−CHコ)とに熱分解される。
そして、ダングリングボンドを持ったGaはウェハlの
As分子に表面吸着される。同時に、AsH3がこのダ
ングリングボンドを持ったGaに表面吸着されるととも
に、Asと水素基(H)とに分解される。このとき、分
解、表面吸着およびマイグレーション等のようなエピタ
キシャル成長反応に対して励起N2ガスのエネルギが有
効に作用するため、GaAs化合物の結晶が精密に成長
されることになる。
他方、−CHvは周囲のH2分子と反応して安定なメタ
ン(CHa )を形成し、メタンガスとなって排気され
て行く。
ところが、このとき、ダングリングボンドを持ったーC
Haが結晶表面においてGaAs化合物結晶と結合する
と、そのうちのカーボン(C)が結晶中に取り込まれる
ため、結晶性が低下することになる。
しかし、本実施例においては、このようなエピタキシャ
ル成長反応中、励起されたH2ガスが供給されているた
め、 CHaは結晶と結合することなく、全てが安定な
CHaになって完全に排気されて行く0、すなわち、励
起状態にあるH!分子はきわめて活性であるため、 C
Haは迅速かつ余すことなく、水素分子と確実に結合す
ることにより、安定なCHaとなり、メタンガスとして
完全に排気されて行く。
このようにして、本実施例によれば、−CH3はCHa
となって完全に排気されることにより、カーボンが結晶
中に取り込まれる現象が解消ないしは極低減化されるた
め、(A s Hs ) / (TMG〕比を「1」に
近い値に設定させることができる。(AsH3)/ (
TMG)比が「1」近くに設定されることにより、スト
イキオメトリが得られる条件に近くなるため、結晶性が
良好になる。
しかも、(AsH3)/ (TMG)比が低く設定され
ても、本実施例においては、カーボン濃度が増加しない
ため、電子移動度も良好になる。つまり、本実施例によ
れば、結晶性の最良の条件で、移動度の最良のGaAs
化合物結晶が得られることになる。
ところで、物と物との反応にはエネルギ障壁があり、反
応を起こさせるには障壁低下が必要である。一般に、熱
エネルギで分子運動を活性化するが、光や電子で分子を
励起し、解離し、エネルギを高めておくと、相手物体と
の反応が容易に進むことが知られている。
そこで、エピタキシャル成長の低温化を実現する方法と
して、第1に、原料ガスおよび試料をプラズマ雰囲気中
に置くことにより、試料の表面および原料ガスの分子を
励起する方法と、第2に、高エネルギの光を原料ガスお
よび試料に照射して、試料の表面および原料ガスの分子
を励起する方法とが、考えられる。
ところが、第1のプラズマ励起による低温化方法におい
ては、原料ガスおよび試料に高エネルギが処理室内で直
接的に付勢されるため、過剰なエネルギによるイオン衝
撃や不純物汚染等による照射損傷が懸念されるという問
題点があり、第2の光励起による低温化方法においては
、原料ガスおよび試料に光を直接照射するため、処理室
に光学窓を設ける必要があり、この光学窓が反応生成物
の付着によりくもらされてしまう、また、紫外線ランプ
の大きさに限界があるため、大型量産装置においては反
応の均一性を得るのが算常に困難であるという問題点が
あることが、本発明者によって明らかにされた。
しかし、本実施例においては、処理室2の外部において
、紫外線ランプ18により、キャリアガスであるH!ガ
スに紫外線が照射されてこのキャリアガスが励起され、
この励起キャリアガスに原料ガスが合流されて、原料ガ
スが励起キャリアガスによってウェハに供給されること
により、反応を低温度下においそ促進させているため、
過剰なエネルギによる傷害を回避することができる。ま
た、紫外線を処理室に取り入れるための光学窓を廃止す
ることができるため、窓のくもり現象を必然的に回避す
ることができる。さらに、紫外線を全面的にウェハ群に
照射させる必要がないため、紫外線ランプおよび装置の
大型化を抑制することができる。
一方、原料ガスが励起キャリアガスに合流されているこ
とにより、分解、表面吸着およびマイグレーシラン等の
ようなエピタキシャル成長反応が低温度下においても充
分に促進されるため、エピタキシャル成長の低温化を実
現することができる。
その低温化により、不純物の再分布や蒸発、およびオー
トドーピング現象等の発生を防止することができる。ま
た、励起キャリアガスが原料ガスおよびウェハ群に全体
にわたって均一に接触するため、エピタキシャル層が全
体にわたって均一に成長することになる。
ところで、原料ガスと励起キャリアガスとが処理室前の
移送路内で合流されると、励磁キャリアガスにより原料
ガスの分解、反応が促進されて、反応生成物が析出し、
それが移送路内に付着堆積することがあるため、移送路
の目詰まりが発生する危険があり、また、大型の量産装
置においては、原料ガスと励起キャリアガスとの混合が
均一に行われないため、エピタキシャル層の成長が全体
にわたって不均一になるという問題点があることが、本
発明者によって明らかにされた。
しかし、本実施例においては、前述したように、原料ガ
スと励起キャリアガスとがノズル10内にて処理室2内
への吹き出し拡散直前に合流されるため、移送路中の目
詰まりを防止することができるとともに、合流された原
料ガスが励起キャリアガスと共にノズル10の吹出口1
28群から周方向に均一に吹き出されるため、濃度分布
の不均一化を防止することができる。
前記実施例によれば次の効果が得られる。
■ 原料として育機金属が使用される気相成長方法にお
いて、少なくとも気相成長反応中、励起されたH2ガス
を反応領域に供給することにより、励起状態のH!分子
によってメチル基を安定なメタンに反応させることがで
きるため、カーボンが結晶中に取り込まれるのを防止す
ることができ、その結果、電子移動度を良化させること
ができる。
■ カーボンが結晶中に取り込まれるを防止することに
より、原料ガスの供給比をストイキオメトリが得られる
条件に近い値に設定することができるため、結晶性を良
化させることができる。
■ 前記■、■により、良質の結晶性が得られる条件下
で、しかも、電子移動度が最良となる結晶を気相成長さ
せることができる。
■ 前記■により、超高周波数帯域の低雑音GaAs電
界効果トランジスタ、同高電子移動度トランジスタ製品
における雑音指数を良化させることができる。
■ H!ガスを励起手段で励起し、この励起ガスを原料
ガスと合流させて試料に供給することにより、原料ガス
の分解、吸着、解離およびマイグレーション等のような
反応を比較的低温度下においても充分に促進させること
ができるため、反応による成膜処理を低温化させること
ができる。
■ 反応による成膜処理を低温度下において実現させる
ことにより、不純物の再分布や蒸発、およびオートドー
ピング現象等の発生を抑制することができるため、成膜
の品質および信頼性を高めることができる。
■ 処理室の外部でキャリアガスとしてのH!ガスを励
起し、この励起キャリアガスと原料ガスとを合流させて
試料に供給することにより、被処理物である試料が過剰
なエネルギにより損傷されるのを回避することができる
ため、反応による成膜の品質および信頼性を高めること
ができる。
■ 励起手段である紫外線を処理室に取り入れるための
光学窓を廃止することにより、窓のくもり現象を必然的
に回避することができるため、長期間にわたって定常状
態を維持することができ、これにより、繰り返し生産に
よる量産を実現することができる。
■ 紫外線を原料ガスおよび試料の全面に照射しなくて
済むため、紫外線ランプを大型化しなくて済み、バッチ
処理による量産を実現することができる。
0 ガス吹出ノズルを多重管構造にして原料ガスと、励
起Htガスとを処理室の直前にて合流させることより、
処理室内における原料ガスの反応促進作用を効率よく起
こさせることができるため、移送路中の目詰まりや、合
流ガスの濃度分布の不均一を防止することができる。
■ 励起手段で励起されたH2ガスを試料に供給するこ
とにより、試料表面に発生した自然酸化膜等のような汚
染面を洗浄化させることができるため、前記Φの成膜処
理をより一層促進させることができる。
■ 前記■〜■により、生産性並びに製品の品質および
信頼性を大幅に高めることができるため、より優れた製
品をより安価にて供給することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具
体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能
であることはいうまでもない。
例えば、光励起手段としては、紫外線レーザ、エキシマ
レーザ、炭酸ガスレーザ等を使用することができる。さ
らに、励起手段としては、光励起手段を使用するに限ら
ず、プラズマ発生装置等を使用することができる。
原料ガスおよび励起されたH!ガスの供給構造や、その
合流構造等は前記実施例による構成を使用するに限らず
、原料ガスと励起されたHtガスとを各別の配管により
それぞれ処理室内に供給し、処理室内で合流させるよう
に構成してもよいし、処理室外で合流させた後、処理室
に供給するように構成してもよい。
また、原料ガスが2種類以上使用される場合には、各ガ
スを各別の供給路により処理室にそれぞれ供給するよう
に構成してもよい。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明
をその背景となった利用分野であるGaAs化合物結晶
のエピタキシャル成゛長技術に適用した場合について説
明したが、それに限定されるものではなく、他の化合物
半導体の気相成長技術、さらには、ダイヤモンド、その
他の物質のMOCVD技術等のような有機金属を使用す
る気相成長技術全般に通用することができる。
なお、化学物半導体のMOCVD技術に関する例を示す
と、本書の末尾に携載されている第1表の通りになる。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによっ
て得られる効果を簡単に説明すれば、次の通りである。
原料として有機金属が使用される気相成長方法において
、少なくとも気相成長反応中、励起されたH!ガスを反
応領域に供給することにより、励起状態のH!分子によ
ってメチル基を安定なメタンに反応させることができる
ため、カーボンが結晶中に取り込まれるのを防止するこ
とができ、その結果、結晶性の最良の条件下で、移動度
の最良な結晶を気相成長させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるエピタキシャル装置を
示す縦断面図、 第2図(al、偽)、(el、(dl、+91、(fl
はその作用を説明するための各線図である。 第3図および第4図は作用を説明するための各模式図で
ある。 1・・・ウェハ(試料)、2・・・処理室、3・・・基
台、4・・・ベルジャ、5・・・支軸、6・・・サセプ
タ、7・・・ヒータ、8・・・排気装置、9・・・コン
トローラ、10・・・ノズル、11・・・内管、lla
・・・吹出口、12・・・外管、12a・・・吹出口、
13・・・原料ガス供給装置、14・・・非原料ガス供
給装置、15・・・N!ガス(パージガス)供給装置、
16・・・Ha  (キャリアガス)供給装置、17・
・・供給路、18・・・紫外線ランプ(励起手段)、1
9・・・AsH3ガス供給装置、20・・・Ga (C
H3)3ガス(有機金属を成分とするガス)供給装置、
21・・・ソース、22・・・蒸発器、23・・・恒温
槽、24・・・キャリアガス導入路、25・・・Ga 
(CHs ) 3ガス供給路、26・・・セレン化水素
(ドーパント)ガス供給装置。 代理人 弁理士  梶  原  辰  也第  1  
表 なお、表中、TMGaはGa (CH13)3 、TE
GaはGa<Ce Hs ) 3、DEGCは(Ct 
Hs )t GaC1、TMInはIn (CH3)3
、TEInはIn(CtHs)3、TMPはP (CH
3)3 、TEPはP (Ct Hs ) 3 、TM
A 12はAI (CH3)3 、TEAMはAl1(
CsHs)3、を意味する。また、TMIn−TEPは
(CH3) 31 n−P (Ct Hs)3として結
びついている化合物である。 第2図 手続補正書(方式)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、原料として有機金属が使用される気相成長方法であ
    って、少なくとも気相成長反応中、励起された水素ガス
    が反応領域に供給されることを特徴とする気相成長方法
    。 2、励起された水素ガスが、キャリアガスとして使用さ
    れている水素ガスの少なくとも一部を励起されて成るこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の気相成長方
    法。 3、試料を収容する処理室と、試料を加熱する加熱手段
    と、有機金属を少なくとも一部成分とする原料ガスを供
    給する供給手段と、水素ガスを供給する供給手段と、水
    素ガスを励起させる励起手段とを備えており、前記励起
    手段で励起された水素ガスが前記原料ガスの供給中、前
    記処理室に供給されるように構成されていることを特徴
    とする気相成長装置。 4、励起手段が、水素ガスに紫外線を照射させてこのガ
    スを励起させるように構成されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第3項記載の気相成長装置。 5、励起手段が、キャリアガスとして使用されている水
    素ガスを励起させるように構成されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第3項記載の気相成長装置。
JP28076187A 1987-11-06 1987-11-06 気相成長方法および装置 Pending JPH01123411A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28076187A JPH01123411A (ja) 1987-11-06 1987-11-06 気相成長方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28076187A JPH01123411A (ja) 1987-11-06 1987-11-06 気相成長方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01123411A true JPH01123411A (ja) 1989-05-16

Family

ID=17629586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28076187A Pending JPH01123411A (ja) 1987-11-06 1987-11-06 気相成長方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01123411A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5166092A (en) * 1988-01-28 1992-11-24 Fujitsu Limited Method of growing compound semiconductor epitaxial layer by atomic layer epitaxy
JP2007081341A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Canon Inc 処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5166092A (en) * 1988-01-28 1992-11-24 Fujitsu Limited Method of growing compound semiconductor epitaxial layer by atomic layer epitaxy
JP2007081341A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Canon Inc 処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6134929A (ja) 半導体結晶成長装置
JP2003508932A (ja) 薄膜を成長させる、改良された装置および方法
JPS6134928A (ja) 元素半導体単結晶薄膜の成長法
US4773355A (en) Growth of epitaxial films by chemical vapor deposition
JPH08181076A (ja) 薄膜形成方法および薄膜形成装置
JPH0766906B2 (ja) GaAsエピタキシャル成長方法
US9966258B2 (en) Method of growing gallium nitride-based crystal and heat treatment apparatus
JPH01123411A (ja) 気相成長方法および装置
JP2006032610A (ja) 成膜装置
JP2821557B2 (ja) 化合物半導体単結晶薄膜の成長方法
JP3574494B2 (ja) 窒素化合物半導体結晶成長方法および成長装置
JPS61260622A (ja) GaAs単結晶薄膜の成長法
JPH05186295A (ja) 結晶成長方法
JP2577543B2 (ja) 単結晶薄膜成長装置
JPH0574717A (ja) 化合物半導体結晶成長方法
JPH0645257A (ja) 半導体薄膜形成方法
JPS63262471A (ja) 光化学気相成長装置
JPH04187597A (ja) 窒化ガリウム薄膜の製造方法
JP3728538B2 (ja) 薄膜成長装置、及び薄膜成長方法
JPS62182196A (ja) 気相成長装置
JPH01109713A (ja) 気相成長装置
JPH01103996A (ja) 化合物半導体の気相成長法
JPH0529228A (ja) 原子層結晶成長法およびその装置
JPH02248035A (ja) エピタキシャル成長方法
JP2021093500A (ja) 気相成長装置及び気相成長方法