JPH01116057A - 原子炉用スペーサの製造法 - Google Patents

原子炉用スペーサの製造法

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JPH01116057A
JPH01116057A JP62273008A JP27300887A JPH01116057A JP H01116057 A JPH01116057 A JP H01116057A JP 62273008 A JP62273008 A JP 62273008A JP 27300887 A JP27300887 A JP 27300887A JP H01116057 A JPH01116057 A JP H01116057A
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heat treatment
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JP62273008A
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Iwao Takase
高瀬 磐雄
Masatoshi Inagaki
正寿 稲垣
Masayoshi Kanno
管野 正義
Jiro Kuniya
国谷 治郎
Tetsuo Yasuda
安田 哲郎
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子炉燃料集合体に係り、特に、複数本の燃
料棒をスペーサで間を仕切って筒内に収納した構造をも
つ原子炉燃料スペーサの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
BWR燃料集合体は、第15図の断面概略図に示すよう
に、多数の燃料棒1とそれらを相互に所定の間隔で保持
するスペーサ2、それらを収納する角筒のチャンネルボ
ックス3.燃料被覆管内に燃料ペレットが入った燃料棒
1の両端を保持する上部タイプレート4、及び、下部タ
イプレート5、並びに、全体を搬送するためのハンドル
から構成される。
また、これら燃料集合体の製造に際しては複雑な製造工
程を経ており、各構造共に溶接で組立てられる。
スペーサは、第16図に平面図で示すような格子状の枠
体であり、スペーサバー6とスペーサ板ばね7とよりな
り、燃料棒1はスペーサの各格子の中に挿入される。そ
して、BWR燃料集合体では長手方向に沿って七個新設
けられ、多数の燃料棒を所定の間隔に保ち、かつ、固定
しており、燃料棒1の横振動、長手方向の曲がりなどを
防止している。第17図はスペーサの側面図を示してお
り、燃料棒1の燃料被覆管1aはスペーサバー6をスペ
ーサ板ばね7によって固定する。なお、スペーサは燃料
棒からの応力が負荷された状態で使用される。また、同
部材は炉水に接する。符号8は溶接個所を示す。
高温高圧水は、BWRの場合、たとえば288℃、85
kg/catにもなる。加圧水型原子炉の場合は、これ
よりも更に高温高圧となる。
従って、燃料集合体を構成する燃料被覆管、スペーサ、
並びに、チャンネルボックス用材料にはこれらの高温高
圧水の環境下で耐食性、及び、耐水素脆性をもつことが
要求される。又、引張強さが大きいことも必要である。
ジルコニウム基合金は、一般に、耐食性が高く、中性子
吸収断面積が小さい。これら特性は原子炉用燃料集合体
用材料として適しており、燃料集合体を構成する燃料被
覆管、チャンネルボックス。
スペーサ等に使用されている。これらの用途に使用され
るジルコニウム基合金は、ジルカロイ−2(Sn1.2
〜1.7wt%、Fe0.07〜0.2wt%、Cr0
.05〜0.15wt%、NiO,03〜0.08wt
%、残Zr)、ジルカロイ−4(Sn1.2〜1.7w
t%、Fe0.18〜0.24wt%、Cr0.05〜
0.15wt%。
残Zr) 、Zr−1wt%Nb合金、Zr−2,5w
t%Nb合金、Zr−3,5wt%5n−0,8wt%
Nb−0,8wt%Mo合金(Exce1合金)、Zr
−1wt%S n −1w t%Nb−0,5wt%F
e合金、Zr−Nb (0,5〜5.0wt%)−8n
 (0〜3.0wt%)−Fe、Ni、Cr。
Ta、Pd、Mo、Wのいずれか一種(〜2wt%)合
金等がある。
ジルカロイと呼ばれるZr−5n−Fe−Cr−(Ni
)合金は沸騰水型原子炉中で使用されると、湯部酸化(
ノジュラ腐食)が発生する。ノジュラ腐食の発生は、部
材の健全部の肉厚を減少させ、腐食反応に伴って発生す
る水素が部材に吸収され、合金部材中に脆い水素化物が
形成されるので、強度低下の原因となる。腐食は時間の
経過と共に進行するので、これら部材を長期間使用する
高燃焼度運転条件下では、部材の腐食が燃料集合体の寿
命を決定する因子となるとの考え方が一般的である。
Nbを含むジルコニウム−ニオブ合金は、強度が高く、
クリープ特性に優れ、水素吸収率が低いことが知られて
いる。ノジュラ腐食と呼ばれる局部腐食も発生しない。
これらは、燃料集合体部材用材料として好ましい特性で
あるが、溶接部及び熱影響部の腐食が加速され剥離性の
厚い白色酸化物が形成される問題がある。
なお、ニオブ−ジルコニウム系多元合金として。
特開昭61−170552号公報には、0.5〜2.0
wt%のNbと、1.5重量%までのSnと、Fe。
Cr、Mo、V、Cu、Ni及びWからなる群がら選択
された0、25  wt%までの第三合金元素を含むジ
ルコニウム合金が示され、高温蒸気環境内で耐食性を付
与する特殊なミクロ構造をもつことが開示されている。
しかし、実際に例示された合金は、Zr−Nb−8n−
Fe合金だけであり、溶接部の自責腐食についても全熱
開示されていない。
米国特許3,121,034号にはZrベースの二元合
金(Zr−0,5〜5wt%Nb) 、三元合金(Zr
−0,5〜5wt%Nb−0〜3wt%Sn)または四
元合金(Zr−0,5〜5wt%Nb−0〜3wt%S
 n  F e t N x t Cr r T a 
tPd、Mo、Wのいずれか1種を0〜2wt%)にお
いて、冷間圧延(加工度:50〜60%)後、550〜
600℃、1〜240時間焼なましく空気中冷却)する
ことによって高耐食性を改善することが開示されている
。しかし、溶接構造部材では、溶接後、数十%の強加工
を溶接部に施こすことは困難である。
ここに開示された技術は、溶接構造となる原子炉用燃料
集合体には適用できない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
経済性の高い高燃焼度炉心に適用されるスペーサは、以
下に記す特性を具備する必要がある。
すなわち、第一は、耐食性が高く、運転期間が長期化し
ても腐食による健全部の肉厚減少が少なく、かつ、水素
吸収に伴う材料劣下が少ないことである。
第二は、肉厚が従来のスペーサより薄くても、充分な強
度をもつことである。厚いスペーサ部材は循環炉水流路
の障害となり、圧力損失を招くからである。スペーサ部
材の厚さは、0.5 閣を以下であることが好ましく、
従来材の板厚0.79mに対し、約0.3 m薄い。そ
の結果、強度は従来材の約1.6倍必要となる。
第三は、製造が容易であり、特殊な製造設備を必要とせ
ず、従来の製造設備を用いて製造できることである。
従来技術を高燃焼度炉心用スペーサに適用しようとする
と種々の問題がある。ジルカロイ−2及びジルカロイ−
4は、ノジュラ腐食が発生し、かつ、強度は、Zr−N
b系合金に比べて低い。
Zr−Nb系合金は、高強度であるが溶接部、及び、そ
の熱影響部に剥離性の白色腐食が発生し、適用できない
。さらに、Zr−Nb系合金は、高強度をもつため、そ
の加工性が低く、加工性を改善するために、種々の熱処
理を施こすと、耐食性。
あるいは、強度特性が劣下するという問題点があった。
このような問題点を解決し、上記第一ないし第三の特性
をもつスペーサの製造法を提供することが本発明の目的
である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、合金組成、並びに、製造プロセスにおける熱
処理温度、加工温度を限定することにより、前述の問題
点を解決したものである。即ち、Nb : 0.5〜2
.5wt%、  S n : 0.5〜2.Owt%、
Mo:0.1〜1.0wt%を含有するZr合金を使用
し、第1図の製造プロセスで熱間圧延温度:650℃〜
750℃、冷間加工と冷間加工との間の焼なまし温度:
550’C〜650℃、最終冷間加工前の焼入れ温度:
α+β相温度範囲、溶接組立て後の熱処理温度=450
〜550℃とすることにより、スペーサの耐食性、引張
特性、及び、その製造性の最適化を図った。
〔作用〕
Zr−Nb系合金よりなるスペーサの溶接部、及び、そ
の熱影響部に白色腐食が生じるのは、金属組織中に非平
衡相が現われるためである。
ジルコニウムーニオブニ元合金の平衡状態図における平
衡相は、Nbを約1重量%前後固溶した六方晶α相Zr
と、Zrを15重量%(以下。
wt%とも言う)以下固溶したβ相Nbである。
ニオブ量を増減することによって、これらの平衡相が単
独で存在したり、或いは、混在するようになる。
これら平衡相(α相Zr及びβ−Nb相)からなる金属
組織を溶接すると、冷却過程で平衡状態図には現われな
い非平衡相が発生する。この非平衡相は針状に生成して
おり、Nbを過飽和に固溶したマルテンサイト相(α′
相)、Nbを多量に固溶したβ−Zr相及びW相からな
る複雑な組織である。白色腐食発生防止には、これら非
平衡相の量を低減させるか、あるいは、Nb固溶量を低
減させるのが有効である。合金中にSnを添加した理由
は、Sn添加により非平衡相の生成量を大幅に低減でき
るためである。Moを添加した理由は、Moを含む微細
な金属間化合物相を核として非平衡相中に固溶している
Nbが金属間化合物として析出し、固溶したNb量を低
減させ、かつ、非平衡相の分解(α相ZrとZr−Nb
−Mo析出相とに分解)を促進する効果をもっためであ
る。
同時に、これら微細析出物は、合金の強度を高めるのに
極めて有効である。この理由により、Zr−N b −
S n −M o合金をスペーサ用材料として、Nb 
: 0.5〜2.5wt%、 S n : 0.5〜2
.0wt%、Mo : 0.1〜1.0wt%を含むZ
r合金を選定した。
熱間塑性加工とは、再結晶温度(530℃)以上での加
工を意味し1本発明では、板材の熱間圧延、及び、管材
の熱間押出し加工を意味する。熱間加工により、大幅な
板厚減少が可能であり、鍛造材を薄肉化するのに有効で
ある。第2図は本発明において使用するZrZr−Nb
−5n−合金の各温度における変形抵抗とジルカロイ−
4材の変形抵抗とを比較して示す。従来材であるジルカ
ロイ−4材の熱間圧延、あるいは、熱間押出しは600
℃前後で行われてきた。本発明材の600℃における変
形抵抗はジルカロイ−4材に比べて約100MPa変形
抵抗(約30%)が高く、この温度で加工するためには
、熱間圧延機あるいは熱間押出し機の容量を大きくする
必要があり、製造コストが上昇する。ZrZr−Nb−
5n−合金で、ジルカロイ−4の変形抵抗と同等の変形
抵抗となるのは650℃以上での温度である。よって、
650℃以上の温度でZrZr−Nb−5n−合金の熱
間塑性加工を行うと従来と同一容量の圧延機が使用でき
る。
第3図は、熱間加工後の限界冷間圧延加工度に及ぼす、
熱間塑性加工温度の影響を示す。600℃の温度が高く
なるに従って限界冷間圧延加工度も上昇し、650℃以
上の熱間加工温度を選択することにより50%以上の冷
間圧延加工が可能になることがわかる。熱間圧延温度を
750 ℃以上にすると金属組織の粗大化をひきおこし
て好ましくない。よって熱間塑性加工温度は650〜7
50℃が適切である。この温度範囲を選定することによ
り、すぐれた冷間加工性及び熱間加工性が得られる。
第4図は、50%の冷間圧延したジルカロイ−4材及び
ZrZr−Nb−8n−合金の伸びに及ぼす焼なまし温
度の影響を示す。550℃以上の焼なましを施こすこと
により伸びが回復する。よって、中間焼なまし温度を5
50℃以上とすることにより、すぐれた冷間加工性が得
られることがわかる。650”C以上に温度を高くして
も伸びは高くならず、結晶粒の粗大化をひきおこすので
好ましくない。よって、中間焼なまし温度は550〜6
50℃の範囲が適切である。
熱間塑性加工、冷間加工、中間焼なましにより金属組織
中の析出物は粗大化し、強度は低下する。
製造プロセス下流での焼入れ処理は、粗大化した析出物
を微細化させ、強度を再び高めることを目的とした熱処
理である。
第5図は強度及び伸びに及ぼす焼入れ強度の並びに焼入
れ後の熱処理温度の影響を示す。β相温度より焼入れし
た材料の強度は高くなるが延性が著しく低下し、破断形
態も不安定となり好ましくない。α+β温度からの焼入
れ材は高延性で強度も比較的高い。この優れた特性は、
微細析出が生じた部分と延性の高い微細析出がほとんど
ないα−Zr相の結晶粒が混在するためにもたらされる
第6図は腐食増量と焼入温度の関係を示す。当材の腐食
はいずれの焼入温度でも白色腐食は生じないが880℃
以上で腐食増量が増大する傾向にある。また、焼入温度
は次工程の冷間加工性にも影響を及ぼし850℃付近を
越えると加工性が著しく低下する(第7図)傾向が見ら
れる。
よって、焼入れ温度はα+β相温度範囲(790〜87
0℃)が適切であり、830〜870℃が好ましい。
また、焼入後の冷間圧延は従来のZr−Nb合金では、
10%程度(以後の時効処理で再結晶が生じない範囲)
行うのが通常の方法である。これは冷間圧延によって強
化することを目的としている。本製造工程ではMo添加
によって強化されていることから必ずしも冷間圧延を組
み入れる必要はない。
最終熱処理は、α+β焼入れにより固溶したNbを微細
析出させて、強度及び耐食性を改善するために行う。
溶接2組立工程後の最終熱処理は、α相の400〜65
0℃で実施する。第8図に示すように、引張強さは40
0〜500℃で時効効果による強化が生じ、最大強度が
得られる。伸びは20%前後でやや低く、高延性を出す
には600〜650℃で実施するのがよい。
当合金の強度については、従来材のZr−2,5wt%
Nbに比べ高温度の焼なましでも十分な高強度が得られ
、かつ、高延性である。これはM。
添加によってZr(Mo)の金属間化合物が微細に析出
するための効果である。最終熱処理は耐食にも大きく影
響を及ぼす。処理は前工程のα+β焼入で生成した非平
衡相組織(β−Zr及びW相)、及び、溶接時の熱サイ
クルで生じた溶接金属、及び、溶接熱影響部はの非平衡
相組織(β−Zr相。
W相を含む)を低減させ、耐食性を改善させる効果があ
る。第9図は母材、及び、溶接部の耐食性に及ぼす最終
熱処理温度の影響を示す。α+β焼入れと、あるいは、
溶接により低下した耐食性は400℃以上の温度での最
終熱処理により回復し、再び、高い耐食性が得られる。
耐食性改善効果は400〜650’C,0,5〜30h
で達成できる。400℃を下まわる温度ではNbの析出
がなく、非平衡相が残り、高耐食が得られない。650
℃を越える温度では非平衡相が消失し、耐食性が向上す
るものの析出物が凝集・粗大化して強度低下を招くので
好ましくない。
以上の製造法は5第1図に示すように、平板より組立て
られる格子型の燃料スペーサ製造及びリング状のスペー
サバーで構成する丸セル型の燃料スペーサのいずれにも
適用できる。即ち、前者は熱間塑性加工を熱間圧延ロー
ルで行い、冷間塑性加工では冷間圧延ロールで逐次、薄
板に加工する。
後者は鍛造品を孔抜き加工し、その後、熱間押出し加工
で管材にし、冷間圧延加工ではピルガミルを用いて薄肉
管の製造を行う。
〔実施例〕
以下本発明を実施例により更に具体的に説明するが1本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〈実施例!〉 表1は合金の化学組成を示す。
表1 合金の化学組成 二回繰返しの真空アーク溶解インゴットをβ鍛造(10
20℃)し、1000℃で溶体化処理した。700℃±
20℃で熱間圧延を繰返すことにより、厚さ3園の板材
とした。冷間圧延(板厚減少率約40%)と600℃の
焼なましく保持時間〜2h)とを交互に繰返すことによ
り、厚さ0.7mの板材とした。この板材を870℃に
加熱し、約−時間保持した後、平均冷却速度50℃/s
ecで室温まで冷却した。板材を最終冷間加工にて約0
.5++atのスペーサ用材とした。第10図は主にス
ペーサ用材以降の製造プロセスを示し、第11図の(a
)及び(b)はスペーサの形状、第12図は第8図のス
ペーサをY矢印方向から見た図を示す。スペーサは第1
2図、に示したように板材よりスペーサバンド11とス
ペーサデバイダ9を打抜きし、それぞれ成形加工(デン
プル加工10及び曲げ加工)を施こし、スペーサ板バネ
7を組込んで格子点、及び、スペーサバーとスペーサバ
ンドを11g溶接でスポット溶接し、スペーサを組立て
た1組立て終了後、500℃、24hの最終熱処理(時
効処理)を施こした。その後。
完成スペーサから特性評価試験用試験片を切出し、各種
試験に供した。表2は評価試験結果を示す。
表2 スペーサ材の特性評価 本発明スペーサの溶接部を含む、継手引張強さは室温で
850〜1020 M P aですぐれた高強度を示し
た。耐食性は高温蒸気中、腐食試験(530℃、10.
3 MPa、20h)でノジュラ腐食性、高温水中腐食
試験(300℃、8.3MP a 、 600 h)で
白色腐食性を評価した。その結果、本発明材はノジュラ
腐食性並びに白色腐食が発生せず、すぐれた耐食性を発
揮することがわかった。その材料中に吸収された水素量
を測定したところ 2HzO+Zr→Zroz+2Hz の反応に伴い、発生する水素の2〜10%しか吸収して
おらず、低い水素吸収率であることがわかった。すなわ
ち、使用中に水素脆化を起こし難い。
溶接部の金属組織WA察の結果、本発明材では、いずれ
のスペーサでもα相Zr、β相Nb。
MozZrの平衡相であり、非平衡相(β相Zr。
W相、α′相Zrなど)は含まれていない。
〈実施例■〉 第12図は丸セル型のスペーサの形状を示す。
このスペーサは格子型のスペーサバー6で燃料棒を固定
するに対し、丸セル12で固定する構造であり、丸セル
同士及びスペーサバンド11と丸セルとスポット溶接さ
れている。
材料はZr−1,5wt%Nb−1wt%5n−0,5
wt%MO合金を用いた。スペーサバー用薄板(実施例
!で製造したスペーサ用板を用いたもの)では熱間鍛造
→溶体化処理→熱間圧延(二回繰返し)→冷間圧延と焼
なましとの繰返しで約0.7 m厚さとした。その後、
870℃焼入し、冷間加工を経た材料である。これを打
抜き加工、及び、デインプル加工を施して所定の形状に
加工した。一方、丸セル用チューブはインゴット鍛造−
溶体化処理一熱間押出一α+β焼入−焼なまし1冷間圧
延と焼なましの繰返しで薄肉管にした。その後、所定の
寸法に切断し、板バネを取付は丸セルに加工し、前述の
スペーサバーにTig溶接で組立てた。組立終了後50
0℃、24時間の最終熱処理(時期処理)を施した。こ
のスペーサを実施例iと同様な腐食試験に供したところ
白色腐食は発生せず、高い耐食性を示した。
〈実施例■〉 材料は実施例Iの中で溶製したN5M−H2(Zr−2
,Owt%Nb−1,0wt%5n−0,2w t%M
 o )インゴットを分割して用いた。
第13図はスペーサの製造工程を示す。板材の製造は熱
間鍛造、溶体化処理、及び、熱間圧延ともに実施例Iと
同じ方法によった。熱間圧延材(3m t )を870
℃、−時間アルゴンガス中で加熱した後、水焼入処理し
た。その後、600″C焼なましと冷間圧延の繰返しで
Q、5mm’tのスペーサ用材とした。スペーサの組立
ては実施例Iとほぼ同じ方法によったもので、溶接後の
最終熱処理も500℃、24hとした。
このスペーサを実施例Iと同様な引張試験、及び、腐食
試験に供したところ、引張強さは700〜730MPa
で高強度を示し、ノジュラ腐食及び白色腐食ともに発生
せず、すぐれた特性をもっていた。
〔発明の効果〕
本発明によれば高強度で、耐食性の優れたZrZr−N
b−8n−合金製の燃料スペーサが製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を含む燃料スペーサ製造プロ
セスを示す工程図、第2図は変形抵抗と加工温度の関係
図、第3図は限界冷間圧延加工度と熱間圧延加工温度の
関係図、第4図は伸びと焼なまし温度の関係図、第5図
は引張強さ及び、伸びと焼入後の熱処理温度の関係図、
第6図は腐食増量と焼入温度の関係図、第7図は限界冷
間圧延加工度と焼入温度の関係図、第8図は引張強さと
最終熱処理温度の関係図、第9図は腐食増量と最終熱処
理温度の関係図、第10図は実施例1の製造プロセス、
第11図はスペーサの形状を示す平面図及び側面図、第
12図はスペーサ加工を示す見取図、第13図は丸セル
スペーサの形状を示す平面図及びその斜視図、第14図
は実施例■の製造プロセス、第15図は燃料集合体の断
面図、第16図はスペーサの平面図、第17図は第16
図の側面図である。 1・・・燃料棒、2・・・スペーサ、3・・・チャンネ
ルボックス、4・・・上部タイプレート、5・・・下部
タイプレート、6・・・スペーサバー、7・・・スペー
サ板バネ、8・・・溶接個所、9・・・スペーサデバイ
ダ−110・・・デインプル、11・・・スペーサバン
ド、12・・・丸セ算1回 孤釆汰    朱を帽*汚) パ朗(λヱ代)¥2m オロエA尼 じC) 第3図 if!′4 :  Zy −15ivt % S’−A
Owt’1Sq−0とテwt%Na麿勢冑圧ぶL方ロエ
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Q5 ^信g%。 人を人造ぺ熱入りI温71 (’C) ¥b口 柱f’r : Zr−o、s〜x、owtz〜b−/、
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鼻/l(#C) 47圓 TTT’f:Zr−as−yxswtdb−uwt%s
H−ty、2〜ty、5wt%M。 焼ミFjtA (’C) 葛9 図 最#熱処理二(度じC) 冨10団 第11  図 (α) −f、 t2詔 Cα) 葛13  図 ((L) Y!+殖図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、燃料ペレットを燃料被覆管内に内蔵した燃料棒、複
    数本の前記燃料棒を収納する筒、前記筒内の前記燃料棒
    の間を仕切るスペーサ、前記筒と前記スペーサの少なく
    とも一方が溶接構造よりなる原子炉用燃料集合体であつ
    て、前記スペーサはニオブ0.5〜2.5重量%、錫0
    .5〜2.0重量%、モリブデン0.1〜1.0重量%
    及び残部ジルコニウム合金からなるものにおいて、次の
    工程順に従つて製造することを特徴とする原子炉用スペ
    ーサの製造法。 (1)前記スペーサをβ温度からの溶体化処理後600
    〜750℃の温度範囲で熱間圧延する工程。 (2)冷間加工と550〜650℃焼なましと冷間加工
    を交互に繰返す工程、 (3)790〜870℃のα+β焼入処理を施こす工程
    、 (4)冷間加工を施こし、成形加工を施す工程、 (5)部材の溶接を行い、400〜650℃の温度で最
    終熱処理を施こす。
JP62273008A 1987-10-30 1987-10-30 原子炉用スペーサの製造法 Pending JPH01116057A (ja)

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JP62273008A Pending JPH01116057A (ja) 1987-10-30 1987-10-30 原子炉用スペーサの製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112458338A (zh) * 2020-04-13 2021-03-09 国核锆铪理化检测有限公司 锆合金以及锆合金和锆合金型材的制备方法
US11195628B2 (en) * 2015-04-14 2021-12-07 Kepco Nuclear Fuel Co., Ltd. Method of manufacturing a corrosion-resistant zirconium alloy for a nuclear fuel cladding tube

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