JPH01111831A - 耐摩耗性Cu基合金 - Google Patents

耐摩耗性Cu基合金

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JPH01111831A
JPH01111831A JP26776687A JP26776687A JPH01111831A JP H01111831 A JPH01111831 A JP H01111831A JP 26776687 A JP26776687 A JP 26776687A JP 26776687 A JP26776687 A JP 26776687A JP H01111831 A JPH01111831 A JP H01111831A
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silicide
alloy
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JP26776687A
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Kazuhiko Mori
和彦 森
Muneya Takagi
高木 宗谷
Minoru Kawasaki
稔 河崎
Shinji Kato
真司 加藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は耐摩耗性に優れたCu基合金に関するもので
おり、特に金属基体上に局部的に耐摩耗層を形成するに
適した分散強化型のCu基合金に関するものでおる。
従来の技術 Cu基の耐摩耗性材料としては、CuにBeを2%前後
添加したベリリウム銅あるいはコルソン合金として知ら
れるCu−Ni−Si合金などの析出硬化型の合金や、
CLI基71へソックス中に5i02、Cr2O3、B
eCrTiO2、ZrO2、MgO,MnOなどの硬質
酸化物を主体とする分散相粒子を分散させた分散強化型
の合金が知られている。前者の析出硬化型のCu合金は
、溶体化処理後、長時間の時効処理を行なうことによっ
て、中間相ヤ金属間化合物などをマトリックス中から析
出ざぜて硬化させるものでおり、−万後者の分散強化型
合金の製造方法としては、マトリックスとなるCU粉末
もしくはCU合金粉末と分散相となる酸化物粉末とを混
合して圧縮・焼結する焼結法、あるいはマトリックスと
なるCuもしくはCu合金に対しそのCuもしくはCu
合金よりも酸化し易い金属を添加した材料を用いて酸化
性雰囲気で高温に保持して内部に酸化性ガスを拡散させ
、内部に酸化物相を生成させる内部酸化法が代表的であ
る。
発明が解決すべき問題点 前述のような析出硬化型合金は長時間の固体内での拡散
によって時効析出させるため、高温で長時間の処理を必
要とし、そのため大物部品には適用し難く、また高温で
の長時間の処理によってひずみなどの問題が発生し易い
。また析出硬化型合金で析出する粒子は、ぜいぜい数伽
程度と著しく微細でおるため、硬さは得られても、耐摩
耗特性、待に摺動摩耗に対しては充分な耐摩耗性能が得
られなかった。すなわち耐摺動性能は、ある程度大きい
(10〜100翔程度)硬質粒子が分散している方が良
好となるが、析出硬化型合金ではこのような大きな径の
粒子を析出させることは困難であった。
一方分散強化型合金のうち、内部酸化法によって得られ
るものは、分散相粒子の生成のために固体内での拡散を
伴なうため、前記同様に高温長時間の処理を必要とし、
大物部品に適用し難く、またひずみ等の発生の問題もあ
った。また焼結法による分散強化型合金は、分散相粒子
の径は自由に設定できるが、材料全体の圧縮・焼結を必
要とするため、部材の一部のみに局部的に形成すること
は困難であった。
そこで本発明者等は既に特願昭61−303176号に
おいて、耐摩耗特性、特に1習動摩耗に対する耐摩耗性
が優れ、かつ大物部品、小物部品に限らず、金属基材に
おける任意の箇所に溶着(肉盛)によって簡単かつ容易
に形成することができる耐摩耗性Cu基分散強化合金を
提案している。
この提案のCLI基分散強化合金は、基本的にはNi5
〜30%、Si  1〜5%、80.5〜3%、Fe 
4〜30%を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物
よりなり、Cu培基マトリックス中FeNi系の珪化物
の粒子が分散した組織を有することを特徴とするもので
おる。またこの提案においては、前記各元素のほか、A
lo、1〜5%、Ti0.1〜5%、Mn1〜10%の
うちの1種または2種以上を含有するCu基分散強化合
金も開示されており、さらには前記各元素のほか、CO
,02〜2%を添加するとともに、Oro、5〜10%
、Ti0.3〜5%の1種または2種を添加し、CU基
マトリックス中にFe−Ni系の珪化物とともに炭化物
が分散した組織としたCu基分散強化合金も開示されて
いる。
そして上記提案の分散強化Cu基合金は、金属基体上に
レーザヤTIGアーク、プラズマアーク、電子ビームな
どの高密度加熱エネルギを用いて溶着(肉盛)すること
によって容易に形成されるものであり、その組織として
は、基本的にはHv 150〜250程度の硬さのCI
J基のマトリックス中に、Hv 700〜1200程度
の硬質なFe−Ni系の珪化物(場合によっては炭化物
も)がほぼ均一に分散したものとなる。
上記提案のCu基分散強化合金は、確かにかなりの程度
の高い耐摩耗性を示すことができるが、その後本発明者
等がざらに実験・検討を進めた結果、高温での耐摩耗性
が未だ満足できるに至っていないことが判明した。また
一方、実際の摩擦部品において耐摩耗寿命を示すために
は、ある程度潤滑性も有することが望まれるが、前記提
案のCu1分散強化合金では潤滑性の点で不充分であっ
た。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、著
しく優れた耐摩耗性、耐熱性、潤滑性を兼ね備えていて
、特に高温での耐摩耗性能が著しく優れ、しかも合金基
材における任意の箇所に溶着(肉盛)により容易に形成
することができる耐摩耗性Cub分散強化型合金を提供
することを目的とするものでおる。
問題点を解決するための手段 第1発明の耐摩耗性Cu基合金は、Fe50%を越え5
0%以下、Ni10〜30%、Cr1〜20%、Si 
 1〜7%、残部がQuおよび不可避的不純物よりなり
、断面の金属組織が、島状に分散した部分とその島状部
分を取囲む網状の部分とからなり、かつ前記島状部分は
、Fe−Ni−Qr系の珪化物の相を主体としかつその
Fe−Ni−0r系の珪化物の相中にCu基の相が分散
しており、また前記網状部分は、Cu基の相を主体とし
かつそのCu基の相中にFe−Ni−0r系珪化物の相
が分散しており、しかも前記Fe−Ni−Cr系珪化物
の相が面積率で30〜60%を占めていることを特徴と
するものである。
また第2発明の耐摩耗性Cu基合金は、第1発明で規定
する各成分のほか、ざらにB O,5〜5%を添加した
ものでおり、この場合の断面の合金相は、前記同様に島
状に分散した部分とその島状部分を取囲む網状の部分と
からなり、その島状部分は、Fe−Ni−Cr系の珪化
物および硼化物の相を主体としかつそのFe−Ni−C
r系の珪化物および硼化物の相中にCu基の相が分散し
ており、また網状部分は、Cu基の相を主体としかつそ
のCu基の相中にFe−Ni−Cr系の珪化物および硼
化物の相が分散しており、しかもFe−Ni −Cr系
珪化物および硼化物の相が面積率で30〜60%を占め
ていることを特徴とするものである。
作   用 第1発明のCu基合金においては、その合金組織が、第
1図に模式的に示すように、Cu基の相(マトリックス
相)Plを主体とする網状の部分にそれぞれ取囲まれる
ようにFe−Ni−Cr系珪化物相P2を主体とする島
状の部分が分散している様相を呈し、しかも網状部分は
Cu基の相P1中にFe−1\1−Cr系珪化物の相P
2が細かく分散し、かつ島状部分には逆にFe−Ni−
0r系珪化物の相P2中にCu基の相P1が細かく分散
したものとなっている。したがってFe−Ni−Cr系
珪化物の相P2は、島状部分の主相として大きく分散し
ているのみならず、網状部分においてもCU基相P1中
に細かく分散しており、一方CuESの相P1も、網状
部分の主相として大きく存在するのみならず、島状部分
においてもFe−Ni−Cr系珪化物相P2中に細かく
分散している。
ここで、Cu基の相はHv 150〜250程度の硬さ
で相対的に軟質でおるのに対し、Fe−Ni −Cr系
珪化物の相はHv 700〜1200程度の硬質なもの
である。したがって硬質なFe−Ni−Cr系珪化物の
相が島状部分の主相として大きく分散していることによ
り全体的な耐摩耗性向上に寄与しているに加えて、網状
部分においてもCu基の相中に細かく硬質なFe−Ni
−Cr系珪化物の相が分散していることにより、CuI
の相を主相とする網状部分のミクロ的な耐摩耗性を向上
さぼるとともに耐熱性(高温での耐摩耗性)を向上させ
るに有効に機能している。一方Cu基の相も網状部分の
主相として存在するのみならず、島状部分においてもF
e−Ni−Cr系珪化物相中に細かく分散して、1re
−Ni−Cr系珪化物を主相とする島状部分の潤滑性を
向上させる役割を果たす。
したがってこれらが相俟って、耐摩耗性、耐熱性、潤滑
性の3者がともに著しく高められたC u2g合金とな
っている。
Fe−Ni−Cr系珪化物の相が、面積率で30%未満
では耐熱性が不足して高温での耐摩耗性を充分に向上さ
せることができず、一方面積率で60%を越えればCu
基の相が少なくなるため潤滑性が不足し、かえって耐摩
耗性が低下する。したがってFe−Ni −Cr系珪化
物の相は面積率で30〜60%の範囲内とする必要があ
る。なおここでFe−Nf−Cr系珪化物の相の面積率
は、島状部分の主相としてのFe−Ni−0r系珪化物
相と、網状部分内に細かく分散しているFe−Ni−0
r系珪化物相との両者の合訓で表わすものとする。
一方、第2発明のCu%合金合金いては、第1発明で規
定している成分元素のほか、Bをも添加していることか
ら、Fe−Ni−Cr系珪化物のみならずFe−Ni−
Cr系硼化物も生成される。
このFe−Ni−Cr系硼化物もFe−Ni−Cr系珪
化物と同様に硬質であり、かつFe−N’1−Cr系珪
化物と同様に主に島状部分を構成するとともに、Cu基
の相を主相とする網状部分のCU基相中にも細かく分散
する。したがって第2発明の場合も第1発明と同様な作
用を秦することができる。また第2発明の場合、Fe−
Ni−Cr系珪化物とFe−Ni−0r系硼化物の相が
合計で30〜60%の面積率を占めていれば良く、その
限定理由は第1発明の場合と同じである。
次に各発明における成分組成の限定理由について説明す
る。
Fe: FeG、tcu基のマトリックス相にはほとんど固溶し
ない元素であって、硬質粒子としてのFe−Ni−Cr
系珪化物ヤFe−Ni−0r系硼化物を生成するための
主要元素となる。Feが30%以下では充分な分散ωの
硬質粒子が得られず、待にCu基を主相とする網状部分
のCu基相中への微細な分散が不充分となって、充分な
耐熱性が得られず、一方50%を越えれば金属基材、特
にA1合金基材への溶着性が低下し、金属基材に対する
溶着(肉盛)による局部的耐摩耗性向上の目的が達成さ
れ得なくなるおそれがある。したがってFeは30%を
越え50%以下に限定した。
Ni: NiはCu基マトリックス相を強化するとともに、硬質
粒子としてのFe−Ni−Cr系珪化物ヤFe−Ni−
Cr系硼化物を形成するに必要な元素である。Niが1
0%未満では充分な分散量の硬質粒子が得られず、一方
30%を越えれば金属基材の溶着性、待にA1合金基材
に対する溶着性が低下する。したがってNiは10〜3
0%の範囲内とした。
Cr: CrもFe−Ni−0r系珪化物や硼化物を生成する元
素であって、耐熱性、耐食性、耐摩耗性を向上させる役
割を果たすが、Crが1%未満ではこれらの効果が充分
に得られず、一方20%を越えれば金属基材、特にA1
合金基材に対する溶着性が低下するから、Crは1〜2
0%の範囲内とする必要がある。
Si: Siは硬質粒子としてのre−Ni −Cr系珪化物を
生成するために必要な元素であり、またCu基マトリッ
クス相を強化する役割を果たす。
3iが1%未満では充分な量の珪化物硬質粒子が生成さ
れず、一方7%を越えれば金属基材上に溶着させる際に
割れが生じ易くなる。したがってSiは1〜7%の範囲
内とした。
B: Bは第2発明の場合に添加される元素であって、硬質粒
子としてのFe−Ni−Cr系硼化物を生成し、珪化物
や硼化物からなる相の分散性を高める役割を果たし、ま
たCu基マトリックス相を強化する役割を果たす。Bが
0.5%未満ではこれらの効果が充分に得られず、5%
を越えれば金属基材に対する溶着の際に割れが生じ易く
なる。したがってBは0.5〜5%の範囲内とした。
発明の実施のための具体的な説明 この発明のCu基分散強化合金はA2合金やそのは力弓
閏や鋳鉄等、任意の金属基体上へ、レーザやTIGアー
ク、電子ビーム、プラズマアーク等の高密度加熱エネル
ギを用いて溶着することにより容易に形成することがで
きる。すなわち、A1合金などからなる金属基体の特に
耐摩耗性を向上させるべき部位の表面に、この発明のC
u基分散強化合金の成分組成を有する合金粉末、あるい
は全体としてその成分組成となるような混合粉末を予め
配置しておくか、またはその合金粉末もしくは混合粉末
を供給しながら、レーザ等の高密度加熱エネルギを粉末
の上から照射してその粉末を金属基体上で急速溶融させ
、引続きその高密度加熱エネルギの照射位置の移動もし
くは照射停止によりその溶融物を急速に冷却凝固させ、
金属基体上に)d看させる。
レーザを用いて溶着により金属基体上にこの発明のCu
基分散強化合金を形成する方法の具体的な例を第2図〜
第4図に示す。
第2図〜第4図において、金属基体1は矢印Pで示すよ
うに図の右方へ450〜2000m/ mtnの速度で
連続的に移動せしめられる。この金属基体1上には、最
終的にこの発明のCu基分散強化合金の溶着層を形成す
べき合金粉末もしくは混合粉末2が図示しないホッパー
から粉末供給管3を介して金属基体1の移動方向Pに対
し直交する方向にある幅Wを有するように連続的に供給
される。一方レーザ光4は図示しないレーザ光源から折
返しミラー5によって折返され、ざらにオシレートミラ
ー6で反射されて、金属基体1上の粉末2に直径0.5
〜5.0順に焦光された状態でlX102〜2X104
w/I嗣のエネルギ密度で照射される。ここでオシレー
トミラー6は力゛ルバノモータ等の(騒動機構7によっ
て所定角度の範囲内を撮動せしめられ、これによって金
属基体1上の粉末2に照射されるレーザ光4は金属基体
1の移動方向Pに対し直交する方向、すなわち金属基体
1上の粉末2の幅基の方向に10〜500Hzの周波数
で往復動(オシレート)される。
上述のように金属基体1上の粉末2にレーザ光4を照射
することにより、金属基体1上の粉末2は溶融されて溶
融物9となり、かつレーザ光4をオシレートすることに
よりその溶融物9が攪拌され、引続いてその溶融物9が
金属基体1のP方向への移動によりレーザ光4が照射さ
れない位置に至れば、金@基体1の側への熱移動により
急速凝固され、前)小のようなCu基分散強化合金から
なる溶着層8が形成される。
なおここで粉末2の供給位置とレーザ光4照射位置との
関係は、第2図、第4図に示しているように、レーザ光
4の照射部位に粉末2を直接落とし込むことが望ましい
実施例 [実施例11 Cu−15%N i −3%B i −1,5%Bなる
成分組成(7)合金粉末と、Fe−20%Ni−10%
0r−4%3i−0,5%Bからなる成分組成の合金粉
末とを、後者が40%となるように混合し、その混合粉
末を、レーザ光を熱源として用いてA1合金(JIS 
AC2C)からなる金属基体上に溶着して形成した溶着
層、すなわちCu基分散強化合金層の組織を第5図(A
>、(B)に示す。ここで溶着方法としては第2図に示
すような方法を用いた。また溶着条件は、レーザ出力3
.5kuJ、レーザビーム径2.0M、レーザ照射エネ
ルギ密度1ioow/mra、レーザビームのオシレー
ト幅5m、オシレート周波数200Hz、走査速度(金
属基体移動速度)750mm / mtnとし、粉末粒
径は一100〜+200メツシュとした。
形成されたCu基分散強化合金層は、第5図(A)、(
B)に示すように、綱状をなすCu基マl〜リックス相
(灰色の相)中にFe−Ni−0r系珪化物や硼化物の
相(白色の相)が大きく島状に分散しており、かつ網状
をなす部分のCU基相中にもFe  Nl  Cr系珪
化物や硼化物の相が細かく分散し、また島状をなす部分
の珪化物や硼化物の相中にもCLI基の相が細かく分散
していることが確認された。ここで、珪化物や硼化物の
相は、面積率で約45%を占めていることが確認された
。また、この合金層の全体としての成分組成は、Cu−
26,2%Fe−17%N i −4,0%Cr−3,
4%3i−1,1%Bとなっていることが確認された。
なお珪化物や硼化物相の硬さはHv 600程度、Cu
基の相の硬さはHvは230程度であった。
[実施例2] CIJ15%Ni−5%5i−20%Fe−5%Crか
らなる成分組成の合金粉末を、実施例1と同様にレーザ
を熱源としてA1合金(JIS  AC2C)からなる
金属基体上に溶着して形成した溶着層、すなわちCu基
分散強化合金層の組織を第6図(A>、(B)に示す。
ここで溶着条件は、レーザ出力3.5韻、レーザビーム
径2m、レーザ照射エネルギ密度1100w/m、オシ
レート周波数200Hz、走査速度7507諦/m+n
とし、また粉末粒径は一100〜+280メツシュとし
た。
この実施例2により形成されたCu基分散強化合金層は
、第6図(A>、(B)に示すように、実施例1の場合
と同様な島状の部分(Fe−N 1−Cr系珪化物相)
とそれを取囲む網状の部分(Cu基マトリックス相)か
らなり、かつ島状の部分のFe−Ni−Cr系珪化物相
中にCu基の相が分散し、また網状の部分のCu基マト
リックス相中にFcNi−Qr系珪化物相が分散してい
る組織を呈していた。ここで、珪化物相の割合は約30
%であることが確認された。
以上の実施例1、実施例2により得られたCu基分散強
化合金層について、摺動摩耗性能を調べるため、至温お
よび400 ’Cにおいて大越式摩耗試験機により摩耗
試験を行なった。この試験は、第7図に示すようにロー
タ10を金属基体1上の分散合金層8に押し付けつつロ
ータ10を回転させ、摩耗痕の幅!を調べたものであり
、条件としては、すべり速度0.3ffl/Sec、す
べり距1100m5@終荷重10Kffとし、また相手
材であるロータ10としては、至温の試験では5KD1
1の焼入材、400°Cの試験ではステライトNα1合
金を用いた。なお400’Cの試験では、試験片全体が
雰囲気温度となるように20分間保持後、試験を実施し
た。
以上の摩耗試験の結果を、従来の耐摩耗材料として知ら
れるCu−15%Ni−3%5i−1,5%B合金材お
よびベリリウム鋼材(いずれも通常の方法で作成したも
の)について調べた結果および前述の特願昭6’l−、
−303176号によるCu基合金の肉盛層(比較量)
について調べた結果と併せて、第8図および第9図に示
す。なおここで特願昭61−303176号によるCu
基合金の肉盛層(比較量)は、Cu−15%N i −
3,0%5i−1,5%B−5%Fe−0,7%Tiな
る成分組成の合金粉末を、レーザ光を熱源としてA1合
金基材上に溶着して形成したものであり、溶着条件は、
レーザ出力3.2kW、レーザビーム径3.0m、レー
ザ照射エネルギ密度450W / mrA、オシシー1
〜幅6m、オシレート周波数200Hz、走査速度75
0m/minとし、粉末粒径は一100〜+280メツ
シュとした。
第8図、第9図に示すように、この発明の実施例1.2
のCu u分散強化合金は、いずれも開動摩擦に対する
耐摩耗性が優れ、特に高温において耐摩耗性が著しく優
れていることが明らかである。
これは、Cu基の相主体の網状部分のCu基の相中に硬
質の珪化物や硼化物からなる相が微細に分散し、かつ珪
化物や硼化物を主体とする島状部分の中にもCu基の相
が微細に分散して、高強度で耐熱性の高い肉@層が形成
できたためと考えられる。
発明の効果 この発明のCu基分散強化合金は、優れた耐摩耗性、耐
熱性、潤滑性を兼備しており、特に高)都での耐摩耗性
能が著しく優れており、したがって高温で使用されかつ
耐摩耗性が要求される部材に使用して好適であり、また
高温強度も高いとともにCu基で熱伝導性も良いところ
から500’C以下での耐熱・耐摩耗材として極めて有
効である。そしてこの発明のCu、1分散強化合金は、
溶着によってA1合金やFe基合金、Cu基合金等の種
々の金fi1体上へ形成することができるため、大物部
品、小物部品を問わず各種機械部品等における耐摩耗性
が必要な部位のみにこの発明合金の溶着層を形成して、
部材全体の他の性能を損なうことなく、必要な部位に必
要な耐摩耗性を任意に与えることかできる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のCu基分散強化合金の組織を模式的
に示す略解図、第2図はレーザを用いてこの発明のCU
基分散強化合金を金属基体上へ溶着させる方法の一例を
示す略解的な斜視図、第3図は第2図の■−■線におけ
る拡大断面図、第4図は第2図のIV −IV線におけ
る拡大断面図、第5図(A>、(B)は実施例1による
C1..1基分散強化合金層の断面組織写真で、(A>
は倍率100倍の組織写真、(B)は倍率10倍の組織
写真、第6図(A)、(B)は実施例2によるCu塁分
散強化合金層の断面組織写真で、(A>は倍率100倍
の組織写真、(B)は倍率10倍の組織写真である。 第7図は大成式摩耗試験の状況を模式的に示す略解図、
第8図は至温での摩耗試験結果を示すグラフ、第9図は
400°Cでの摩耗試験結果を示すグラフである。 出願人  l〜ヨタ自動車株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Fe30%(重量%、以下同じ)を越え50%以
    下、Ni10〜30%、Cr1〜20%、、Si1〜7
    %、残部がCuおよび不可避的不純物よりなり、断面の
    金属組織が、島状に分散した部分とその島状部分を取囲
    む網状の部分とからなり、かつ前記島状部分は、Fe−
    Ni−Cr系の珪化物の相を主体としかつそのFe−N
    i−Cr系の珪化物の相中にCu基の相が分散しており
    、また前記網状部分は、Cu基の相を主体としかつその
    Cu基の相中にFe−Ni−Cr系珪化物の相が分散し
    ており、しかも前記Fe−Ni−Cr系珪化物の相が面
    積率で30〜60%を占めていることを特徴とする耐摩
    耗性Cu基合金。
  2. (2)Fe30%を越え50%以下、Ni10〜30%
    、Cr1〜20%、Si1〜7%、B0.5〜5%、残
    部がCuおよび不可避的不純物よりなり、断面の金属組
    織が、島状に分散した部分とその島状部分を取囲む網状
    の部分とからなり、かつ前記島状部分は、Fe−Ni−
    Cr系の珪化物および硼化物の相を主体としかつそのF
    e−Ni−Cr系の珪化物および硼化物の相中にCu基
    の相が分散しており、また前記網状部分は、Cu基の相
    を主体としかつそのCu基の相中にFe−Ni−Cr系
    の珪化物および硼化物の相が分散しており、しかも前記
    Fe−Ni−Cr系珪化物および硼化物の相が面積率で
    30〜60%を占めていることを特徴とする耐摩耗性C
    u基合金。
JP26776687A 1987-10-23 1987-10-23 耐摩耗性Cu基合金 Pending JPH01111831A (ja)

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