JPH01111009A - 高密度ポリエチレン系三次元網状繊維とその製造方法 - Google Patents

高密度ポリエチレン系三次元網状繊維とその製造方法

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JPH01111009A
JPH01111009A JP62308599A JP30859987A JPH01111009A JP H01111009 A JPH01111009 A JP H01111009A JP 62308599 A JP62308599 A JP 62308599A JP 30859987 A JP30859987 A JP 30859987A JP H01111009 A JPH01111009 A JP H01111009A
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fibers
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は特殊素材として各種用途に使用しうる新規な網
状繊維、及びその網状繊維を得るための紡糸方法に関す
る。
さらに詳しくは、高密度ポリエチレンより成り高度にフ
ィブリル化して連続する網状形態を有し、かつ極めて高
強度で、良好な熱機械特性を有し、熱接着不織布に適す
る新規な繊維、及びその網状繊維を製造するための新規
な紡糸方法に関する。
〔従来の技術〕
三次元網状繊維を得る技術として、ポリマーと溶剤を高
温・高圧条件からノズルより低温・低圧域へ吐出し、溶
剤をフランシュさせて繊維とするフラッシュ紡糸技術が
知られている。そしてこの繊維は、例えば特公昭40−
28125号に示されるごとく、三次元状に繊維状の連
続した、単一の、縦軸方向に引き伸ばされ且、本質的に
自由端を含まず、各フィブリルの厚さが2μ以下である
フィブリルから成る網状M1mである。
この網状繊維は、特有の網状構造と共に、細かなフィブ
リルから成るため、光を乱反射し、白皮や被覆力が高い
という特徴を有し、各種の用途に用いることができる。
特に重要な用途としては不織シートがあげられる。
この網状繊維となるポリマーとしては、各種のポリマー
が用いられるが、ポリオレフィン、とりわけ高密度ポリ
エチレンがフラッシュ紡糸に適するものとして多くの研
究が成されている。
次に網状繊維のフラッシュ紡糸法による製造方法に関す
る従来の技術を説明する。
フラッシュ紡糸方法における重要な技術として、ポリマ
ー溶液を一液相領域から二液相領域へと変化させた後に
紡出する技術が開示されている。即ち、 ■ ポリマー及び溶剤の均一溶液を作成し、■ 減圧オ
リフィスを通過させて減圧室に移すことで圧力降下によ
って一液相領域から二液相領域へと変化させ、 ■ 紡糸ノズルより紡出し、ポリマーを固化させるフラ
ッシュ紡糸方法である。
又、そのための紡出部装置として、減圧オリフィス、減
圧室及び紡糸ノズルより成る紡口アセンブリーも各種の
形状や構造のものが提案されている。
これらフラッシュ紡糸方法については、特にポリオレフ
ィン/ハロゲン化炭化水素系を対象として多くの研究が
なされており、例えばUSP3.227.794号公報
、USP3.467、744号公報、特開昭49−42
917号公報に開示されている。そして、これらのポリ
マー/溶剤系において、一液相・二液相境界線は温度と
圧力に相関があること、低温溶解型、高圧溶解型であり
、減圧オリフィスによる圧力降下で一液相から二液相に
変化させうろこと、及び二液相での紡出が必要であるこ
と等が述べられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記のようにフラッシュ紡糸から得られる繊維は三次元
、網状構造を有し、不織シートを主とした応用が期待さ
れている。しかし、従来公知の紡糸したままの三次元網
状繊維は、中心的素材の高密度ポリエチレンを用いた場
合においても、その性能はいまだ満足すべきものでない
ことも明らかにされている。即ち、特公昭40−281
25号報にお5て、フラッシュ紡糸された繊維は、紡糸
したままでも分子配向性を示しある程度の物理的性質を
有するものの、望ましい物理的性質を持たせるために、
この繊維を熱延伸することを必要だとし、その技術が開
示されている。
しかし、フラッシュ紡糸における紡糸速度は4.900
m/分以上で9.000〜13.500m/分に達する
ことが知られており、極めて高速であり、延伸スピード
とのギャップが大きすぎるため、連続繊維を延伸するこ
とは、工業的には種々問題を有し、実用的ではない。特
に、フラッシュ紡糸繊維をシート化する方法においては
、三次元網状繊維の延伸を実施することは事実上不可能
である。即ち、紡糸速度と延伸速度に差を与える操作を
工程玉入れることができない。例え延伸する操作を用い
ることができたとしても延伸することによって、繊維の
機械的強度は上るものの、三次元網状繊維の特徴である
白皮や被覆力が低下して透明感が生じる。又綱状繊維を
広げることが出来ず均一な不織シートにならない、熱接
着時の収縮が生じやすくなるといった数多くの問題点が
生じることになる。
従って、三次元網状繊維からなる不織シートを目的とす
る場合、特公昭42−19520号報に示号報る如く紡
糸したままの繊維が用いられる。即ち、フラッシュ紡糸
した繊維を邪魔板等で広げてシート状にして、熱接着す
るシンプルなプロセスが採用されている。しかし、不織
布の物理的性質は基本的にそれを構成する繊維の性質に
よっていることは明らかである。繊維を広げてシート化
する方法、あるいはそめシートを熱接着する方法にいか
に工夫をこらしても得られる不織布の物理的な性質は構
成する繊維の機械的性質、熱的性質、光学的性質等に依
存している。例えば、熱接着された不織布の機械的性質
は、構成する繊維の機械的性質及び熱的性質によってい
ること、また、不織布の光学的性質は、繊維の光学的性
質及び熱的性質によっていること等は容易に理解される
であろう。
フラッシュ紡糸繊維シートを熱接着する方法は各種公知
の方法が採られる。そして、高密度ポリエチレンでは、
不織布として強度の発現や形態保持、そして表面毛羽止
めのためには結晶融点に近い温度で接着される。従って
、熱接着不織布を考える場合、繊維間の熱接着性が強固
であると共に、熱接着時に収縮が生じにくいこと、接着
温度近傍の高温で繊維の機械的強度が高いこと等が繊維
として要求される。
このような意味から、従来公知の紡糸したままの三次元
網状繊維で満足すべき繊維は知られていない、即ち、機
械的強度が劣っている、接着温度近辺での劣化が大きい
、そして熱接着不織布とした場合の機械的強度(引張・
引裂等)が悪い、白皮・被覆力が不十分である、班が目
立つ等の問題点を有している。そして、そのため用途が
制限されているのが実情である。
従って、紡糸したままの繊維で、高い機械的強度を有し
、かつ、熱接着不織布とするのに適する接着温度近傍の
特性にすぐれた三次元網状繊維を提供することが本発明
の1つの目的である。
前屈フラッシュ紡糸方法における重要な技術として、ポ
リマー溶液を一液相領域から二液相領域へと変化させた
後に紡出するUSP3,227.794号報5第23欄
43〜48行)の公知技術では、ポリマー及び溶剤を決
定すれば、紡出液の温度に従って、減圧室でとりうる圧
力に上限を有し、即ち相分離線より低圧側でフラッシュ
紡糸せざるを得す、このために溶剤のフラッシュ力の活
用が制限されるという問題がある。
このことを第1図を用いて説明する。この図は高密度ポ
リエチレン/トリクロロフルオロメタンの相の状態図を
示す一例である。線EFは相分離線(相平衡線)であり
、これより上部は一液相であり、下部は二液相であるこ
とを示す。この図において従来技術は一液相領域から二
液相領域へ変化させることは点Cの状態から点りの状態
へ移ることを意味する。即ち吐出される直前の減圧室の
圧力に制限を有している。
フラッシュ紡糸においては、溶剤のフラッシュによって
高紡速が得られ、したがって引き取り張力あるいは牽引
張力を必要とせず、通常の溶融紡糸や乾式紡糸とは異な
り、繊維の形成や延伸・配向は溶液の有するエネルギー
のみによって行われる。
特に繊維の延伸・配向は溶剤のフラッシュ力によって行
われており、高温・高圧にするほどフラッシュ力が高ま
り、すぐれた性能の繊維となる。
従って、高配向の高強力な繊維を得るためには、紡出・
繊維形成の直前の減圧室の条件が極めて重要である。
前述の公知技術によれば、減圧室でとりうる圧力には、
各温度に応じた上限が存在する。従って、溶液温度を上
げる試みが行われるが、温度の上昇はポリマー/溶剤系
に熱分解を生じさせる。この熱分解は、ポリマー/溶剤
の相互作用によるものであり、溶剤ではハロゲンイオン
が遊離し、ポリマーでは水素引き抜きによる劣化が生じ
、互いの存在で熱分解が加速化される。これらの熱分解
は高温になるぼど激しくなる。又、採用する温度や、溶
解及び紡糸の滞留時間等に応じて熱安定剤が使用され、
ある程度の効果は与えるものの本質的な゛熱分解防止は
困難である。したがって例えば、高密度ポリエチレン/
トリクロロフルオロメタンの場合には、190℃を超え
る温度での紡糸は困難である。
このように、従来技術ではフラッシュ力の活用が制限さ
れており、特に網状繊維の強度という点からはさらに改
善が望まれる。
したがって本発明は、工業上有用な高密度ポリエチレン
とトリクロロフルオロメタンを用いたフラッシュ紡糸方
法に於いて、溶液を活性化することにより、溶剤のフラ
ッシュ力をさらに活用し、充分に延伸・配向されたより
高強力な高密度ポリエチレンの網状繊維、及び該網状繊
維を得ることができる新規な方法を提供することを目的
の他の1つとする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、このような問題に鑑みて鋭意研究の結果
、本発明の完成に至った。
即ち、本発明の網状繊維とは、X線小角散乱による長周
期散乱強度比が40以下であることを特徴とするフィブ
リル化された高密度ポリエチレン系の三次元網状繊維で
ある。
好ましくは、X線小角散乱による長周期が150〜20
0人である高密度ポリエチレン系の三次元網状繊維であ
る。
そして、フィブリル化された三次元網状繊維が30rd
/g以上の比表面積を有する高密度ポリエチレン系の三
次元網状繊維であるとより好ましい。
以下添付図面を参照して本発明を詳述する。
本発明の繊維は、高密度ポリエチレン系のポリマーから
構成された繊維である。そして、多数の微細なフィブリ
ルより成り、実質的に自由端を含まない連続した三次元
網状繊維である。
このような三次元網状繊維は前述の如く、フラッシュ紡
糸から得られることは公知である。しかし、本発明の三
次元網状繊維は、繊維の微細構造において、そしてフィ
ブリル形態の細かさにおいて、従来公知の繊維とは全く
異なる新規な三次元網状繊維である。それ故に、機械的
な強度及び高温時の特性にすぐれており、特に熱接着不
織布とするのに適している。
本発明の繊維は、微細構造上、繊維軸方向の長周期構造
に特徴を有している。そして、このことはX線小角散乱
を測定することによって明確にされる。
第2図に本発明の繊維の小角散乱写真を模式的に図示す
る。直射ビーム1の近くの赤道線上にフィブリルやボイ
ドの存在を示す散乱像2を示すと共に、子午線上に層線
上散乱像3を示す、一般に高分子物質の長周期のX線小
角散乱像として、円環状散乱、層線上散乱、層線状二点
散乱、層線状四点散乱等が知られており、本発明の繊維
は通常の紡糸・延伸を経る延伸糸の長周期構造にi(U
していることが判る。
そして、子午線方向の位置敏感型比例計数管(PSPC
)による測定での散乱ピークの解析によれば、本発明の
綱状繊維は150〜200人の長周期を有している。さ
らに、本発明の網状繊維の長周期による散乱強度が大き
くないという予想外の特徴を見い出した。即ち、長周期
の散乱強度の意味か゛ら考えれば、散乱強度が小さいと
いうことは長周期構造が不均一である。あるいは明確で
ないと考えられ、繊維の微細構造としては機械的特性上
、又熱的特性1好ましくないことが予想された。しかし
、本発明に示されるこれらの物性にすぐれている三次元
網状繊維は意外にも散乱強度は大きくなく、新規な構造
の繊維を提供するものである。
そして、との構造故に融点近辺の高温特性にすぐれてお
り、熱接着不織布に適する三次元網状繊維となっている
本発明において、長周期及びその散乱強度比を定量する
が、これらについて説明する。
子午線方向のpspcによる。実測散乱強度対角度プロ
ットを第2図に示す。
散乱強度曲線のピーク又はショルダーの部分の極大散乱
強度を示す位置を(2θ)とし、この値をMとする。こ
の位置が求めにくい場合は、実測散乱強度にL o r
 e n ’t y因子L=(2sin θ/λ)2を
かけて求めたInvariant強度のプロット即ち、
Irtvariantプロットより求めた。
そして、第3図における長周期散乱ピーク又はショルダ
ーの両端の変曲部の共通接線Pを描く。
角度Mの実測散乱強度値をAとし、線P上の値をBとす
る。一方角度(2θ)・2.5°の実測散乱強度(ブラ
ンク)の値をCとして、散乱強度比りをD= (A−B
)/Cとして求める。
を入れることによって求められる。
本発明の三次元M4<K繊維について、このようにして
得た長周期は150〜200人であり、長周期散乱強度
比は40以下である。
なお前述のように説明されたX線小角散乱は、次に示す
装置・方法を用いて測定された。X線回折装置は理学電
機社製RV−200−PL、 X線はCu−Kuで1.
54人、ピンホールスリットとして1stSLI70.
5 mmφ、 2nd 5LIT 0.3 tmφを用
いた。
測定電圧は45kV、電流は140mAで、照射時間は
2 X 103secとした。測定用のサンプルは網状
繊維を揃えて照射部分のサンプル巾が約2.5 mにな
るように作った。
この繊維の熱的な性質は各種方法の測定で知ることが出
来る。そして、この熱物理的な測定は、不織布としての
使用を想定し、撚りのない状態で行われる。
本発明の網状繊維は、熱接着温度近傍での熱機械特性が
良好で加熱時の伸長率が小さいことに特徴を有している
。即ち、熱機械試験機(TMA)の試験において、デニ
ールの1/10の一定荷重下で昇温する時の130℃で
の伸長率が好ましくは3%以下であり、さらに好ましく
は2%以下である。測定は、真空理工社製rTM−30
00Jを用いて、2℃/分の昇温速度で測定された。
又、バイプロンによる測定においても、熱的及び動的性
質を知ることが出来る。即ち、本発明の綱状繊維は、高
温でも高い動的弾性率を示し、例えば動的弾性率がl 
010dyn/−になる温度は、115℃以上が好まし
い。
さらに、高温時の結晶の安定性はtanδの結晶分散の
開始温度で評価される。そして、本発明の繊維は、結晶
分散の開始温度が好ましくは123℃以上、さらに好ま
しくは125℃以上の高い値を示し、接着温度近傍での
結晶の安定性にすぐれて、いることが判る。これらの測
定は、動的粘弾性測定装置を用いて実施され、本発明で
は東洋ホールドウィン社製rRHEOVIB RON 
DDV−II−E^」を用い、周波数110 Hz、昇
温1”C/分で行った。
このように、本発明の三次元綱状繊維は高温での熱安定
性、熱機械特性にすぐれており、熱接着不織布に適して
おり、これらは本発明の繊維の微細構造によっている。
本発明の網状繊維は、また高度に配向された繊維であり
、このことはX線解析による結晶配向角を測定すること
により明らかになる。即ち、本発明の繊維のX線による
配向角は30°以下が好ましい。さらに好ましくは20
°以下である。
゛また、赤外吸収二色性からも高分子の結晶部と非晶部
の配向が測定されることが知られており、二色化配向係
数F 30で評価される。ポリエチレンの平行二色性バ
ンドである2017cm−’での本発明の繊維の二色化
配向係数は0.3以上であることが好ましい。本発明で
は、日本電子社製r JIR−100JのFT−IR装
置を使用し、ATR結晶としてKH2−5を用いる方法
で測定した。
さらに、マイクロ波による繊維の複屈折測定も分子の配
向の程度を現わすものとして用いることが出来る。神崎
製紙社製「マイクロ波分子配向計」MOA−2001A
型による4GHzの複屈折において、本発明の網状繊維
は好ましくは0.13以上の複屈折の値を示す。
このように、本発明の三次元綱状繊維は、高度に配向さ
れた繊維であり、極めて良好な性質を有している。
本発明の三次元網状繊維は、極めて機械的強度がすぐれ
ている。三次元網状繊維は、網状に分岐しており、その
ままで糸の強伸度を測定する場合、繊維要素間ですり抜
は等が生じ値のバラツキが大きくな机従っt、本発明で
は引張試験において、4回/ammりをかけて測定した
。このような測定における本発明の繊維は、初期モジュ
ラスが15〜50g/dであり、好ましくは20〜50
g/dであり、破断強度は4g/d以上、好ましくは7
g/d以上である。
紡糸したままの三次元網状繊維においては、このような
高強度の繊維は知られておらず、極めて有用である。
本発明の三次元網状繊維は、そのフィブリル化の形態に
おいて、極めて微細なフィブリルから成っていることが
好ましい。そして、この三次元網状繊維の比表面積が3
0rd/g以上であることが好ましい。
三次元網状繊維を構成するフィブリルの微細さを表現す
る尺度として比表面積を用いることは公知であり、特公
昭42−19520号報等に記載されている。しかし、
本発明の三次元網状繊維は、これら公知の繊維と比較し
て明らかにより微細なフィブリルより成っており、比表
面積において30rd/g以上が好ましく、さらに好ま
しくは35rd/g以上であり、100rrr/g以上
の値も可能である。
このように、より微細なフィブリルから成るが故に本発
明の網状繊維は、白皮や被覆力、そして吸着性能の点で
従来公知の繊維に対してすぐれたものである。また、こ
れらの繊維を用いた不織布化及びその性能においても、
その微細なフィブリルの故に繊維が広げられやすく均一
なシートにすることが出来る0表面積が大きく熱接着性
が良好である。白皮が高く不透明性が高い、そして吸着
性能やろ過性能にすぐれる等の多くのすぐれた特性を持
たせることが出来る。
この比表面積は、窒素吸着法によって求められ、本発明
においてはカルロエルバ社製[ツーブトマチック180
0Jを用いて測定した。
繊維要素の微細さを測定する方法として、繊維の水銀圧
入法による細孔分布測定用のポロシメーターを用いても
、本発明の繊維の水銀圧大量が従来公知の繊維よりも多
く、微細なフィブリルより成っていることが判る。
このように本発明の三次元網状繊維は、極めて微細なフ
ィブリルから構成されているにも拘らず、独特の長周期
繊維構造を有している。そして、融点近い高温での性質
にすぐれており、機械的強度が従来になく高いという有
用な性質を合わせ持っている。一般的な繊維においては
繊維の比表面積の増加は断面の異形度の増大を示し、機
械的な強度は低下する。しかし、本発明に示す三次元網
状繊維においては、比表面積の増加と機械的強度の増大
が併立しており、従来の概念からは到達しえないことで
ある。
本発明の繊維は、三次元網状繊維であり、フラッシュ紡
糸として知られる紡糸方法によって得られる。以下本発
明の三次元網状繊維を得る方法を説明する。
本発明の三次元網状繊維は、ポリマーと溶剤を用いるフ
ラッシュ紡糸から得られる。しかし、本発明の繊維を得
るフラッシュ紡糸繊維は、従来公知のそれとは全く異な
ったものである。
本発明者らは、フラッシュ紡糸された繊維の構造を決定
するのは、ポリマーと溶剤の相分離構造にあることに着
目し、鋭意研究を重ねて新らしいフラッシュ紡糸機構を
見い出すことにより、本発明に示される新規な三次元網
状繊維の完成に到達したのである。その新らしいフラッ
シュ紡糸機構とは、ポリマーの均一溶液に瞬間的な活性
化を与 。
え、従来公知の一液相から二液相への変化による相分離
構造とは異なった活性化構造とした後、紡糸ノズルより
紡出し、その活性化構造に基づ(繊維構造を形成させる
ことにある。ここでいう「活性化」とは、減圧オリフィ
スを通過する際の圧力損失を大きくすることであり、少
なくとも80kg/−1さらに好ましくは120kg/
−以上の圧力損失とすることによって活性化を行うこと
にある。
この活性化は、ポリマー溶液の密度や濃度の大きなゆら
ぎによって生じるものであり、溶液に極めて微細に相分
離したかの如き構造を一時的に与える。
そして、この状態の紡糸ノズルより吐出することによっ
て本発明の三次元網状繊維が得られる。
即ち、この微細な活性化構造から低圧・低温域に開放さ
れた溶剤が急激に気化し、膨張しよとするフラッシュ力
が凝固をはじめるポリマーに配向を与えることになり、
高度に配向した三次元網状繊維を形成する。
この活性化は瞬間的なものであり、静的平衡状態で測定
される相図の一液相領域内からの紡糸でも好ましい三次
元網状繊維を得ることが出来る。
従って、この活性化構造から得られる繊維は、従来公知
の繊維とは異なり、比表面積が3On?/g以上の極め
て微細なフィブリルより成っている。
そして、本発明に示される独特の長周期構造を有する高
強度な三次元網状繊維である。
そして、このポリマーと溶剤から成る溶液の活性化は重
合度が大きく、かつ分子量分布の狭いポリマーに対して
、上記の圧力損失を大きくすることが有効に作用するこ
とが本発明者らの研究で明確になった。
本発明の繊維は、高密度ポリエチレン系より成っている
。主として用いられる高密度ポリエチレンに特に制限は
なく密度0.94以上の高密度ポリエチレンでよい、又
、100%エチレン単位から成るものの外、10モル%
以内のエチレン以外のモノマー成分をランダム又はブロ
ックで共重合したポリマーであってもよい(当然、ポリ
マー中に添加剤が含まれることも任意であり、熱安定剤
、紫外線安定剤、滑剤や顔料等も本発明を損わない範囲
の量で含まれていてよい)。又、この高密度ポリエチレ
ンと他のポリマーをブレンドして成ることも当然可能で
あり、目的に応じて用いることが出来る。特に本発明の
三次元網状繊維はその特殊な構造故に高強度であり、従
来高密度ポリエチレン辷他のポリマーをブレンドするこ
とで強度低下を生じ実用できなかった種類のポリマーを
ブレンドすることも可能である。高密度ポリエチレンと
ブレンドされるポリマーとしては、低密度ポリエチレン
、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート
等が挙げられる。
先述の如く、本発明の繊維は新らしい繊維形成機構に基
づくものであり、本発明の網状繊維を成す高密度ポリエ
チレンは、重合度は高いことが好ましい、紡出される繊
維のメルトインデックス(MI)は1以下であることが
好ましい。さらに好ましくは0.5以下である(Mlの
測定はASTM D−1238−577条件条件上る)
。又、繊維を構成するポリマーの分子量分布が狭いこと
も重要である。
即ち、同様のMlであっても分子量分布が広ければ、本
発明の繊維よりも性能の劣ったものになる。
本発明の繊維の分子量分布はM w / M nで15
以下、さらに好ましくは10以下である。当然ながら本
発明の繊維を得るために用いる原料ポリマーのMlは、
本発明の繊維のMIと等しいか、それ以下のポリマーが
用いられる。
本発明の繊維を得るための溶解プロセスは、特に制限さ
れることはなく、従来公知の溶解プロセスを用いること
が出来る0本発明の繊維は、高分子量で分子量分布の狭
い高密度ポリエチレンから成っており、原料ポリマーを
短時間で溶剤に溶解し、紡糸してポリマーの変質を防止
することが好ましい。又、高圧での溶解が溶解速度及び
本発明の紡糸機構から好適である。(本発明者らがすで
に出願している特願昭61−91254号、及び特願昭
61−95826号参照) 又、本発明の繊維を得るために用いる溶剤はフラッシュ
紡糸に用いうるちのであれば特に制限されることなく、
従来公知の溶剤を用いることができる。好ましくは、ト
リクロロフルオロメタンであり、塩化メチレン、トリク
ロロトリフルオロメタン等のハロゲン化炭化水素、シク
ロヘキサン等の炭化水素又はこれらの混合液が用いられ
る。
本発明の繊維を得るための紡口アセンブリーは、先述の
紡糸機構をとり得るものであれば制限されることはない
、即ち、均一溶液を活性化するための減圧用オリフィス
、減圧室やノズル等は従来公知の形状のものを任意に用
いることができる。
次に三次元網状繊維を構造する本発明の詳細な説明する
本発明の製造方法は、前述のように、高密度ポリエチレ
ン系ポリマーとトリクロロフルオロメタンより成る高圧
の均一溶液を、減圧用オリフィス、減圧室及び紡糸ノズ
ルから成る紡出装置を経て、低圧域ヘフラッシュし、高
密度ポリエチレン系ポリマーの網状繊維を得る方法にお
いて、減圧オリフィスの前後で、高圧力差を発生させて
、液体を活性化することを特徴とする。
さらに本発明の製造方法は、減圧室の条件をポリマー液
が二液相領域に属するように定めて紡出する従来公知の
方法とは異なり、より高圧の−液相領域からの紡出を採
用しているため、紡出時の減圧室の圧力をより高圧にで
きるという明らかな優位性を有している。
したがって本発明によれば、従来公知の技術よりも大き
な溶剤のフラッシュ力を得ることができ、より高度に延
伸・配向された高強度の繊維を得ることができる。又、
減圧室の圧力を高められることから、ポリマー/溶剤の
分解が生じない比較的低い温度での紡糸で高強度の繊維
を得ることが可能となる。
本発明に云う液体とは、一液相溶液・二液相溶液の両方
を意味する。
本発明に云う高圧力差とは、例えば減圧室の入口にオリ
フィスを設けて、このオリフィスにより圧力差を発生さ
せる際に従来の方法では実施されていない程の高い圧力
差を意味する。例えば少くも80kg/cdG以上の圧
力差を意味する。
活性化とは一液相から二液相に相分離する場合、相分離
が容易に発生する様に、液体に熱力学的ゆらぎを与える
ことを意味する。例えば、密度などのゆらぎを生じさせ
ることを意味する。活性化されているか否かは、光学窓
付き圧力容器にて光の透過を測定することに依って知る
ことが出来る。
即ち、一液相溶液に高圧力差を発生させる時透過光が全
く透過しなくなる。しかる後又透明な溶液となる。この
−時的なゆらぎが液体の活性化を意味する。
本発明において、従来推奨されていない一液相領域から
の紡出によって高度にフィブリル化された高強力な網状
繊維が得られることは、従来予想し得なかったことであ
る。
これは、本発明では活性化を液体にほどこすことに依っ
て始めて可能となったものであり、本発明ではこの活性
化を液体に高圧力差を発生させることに依って達成した
この圧力差が必ず液体を活性化する程度に高くなければ
ならず、用いるポリマーや濃度等に応じて任意に選定さ
れるが、例えば少なくとも80kg/aJGとすること
が好ましい。本発明は、減圧オリフィスにおいて急激に
大きな圧力差を発生させることによって溶液に何らかの
構造変化をもたらして減圧室に導き、紡糸ノズルより高
圧で吐出する方法である。この構造変化は高圧力差によ
る熱力学的ゆらぎに依って生じている。この熱力学的ゆ
らぎは一般的には例えば密度のゆらぎといわれている。
本発明でいうポリマー/溶剤の一液相・二液相の境界条
件を示す相図は、ポリマ・−溶液の相平衡を測定するこ
とによって得られ、これらは通常の曇り点を観察する方
法によって求められる。即ち、光学窓を有する高温高圧
容器を用い、一液相の場合と二液相の場合の透過光の変
化を、可視光線又はレーザー光線で観測し、その境界(
曇り点)条件を求めることによって得られる。
これらの曇り点は、ポリマーの種類(分子量、分子量分
布や分岐度)、溶剤の種類、溶液中のポリマー濃度、温
度、及び圧力が要因である。そして通常の方法に従い、
ポリマー/溶剤の種類及び濃度を定めた溶液を用いた場
合の平衡的な曇り点の発生を観察することによって求め
られる。即ち、溶液を一定温度に保ちつつ圧力を徐々に
変化させる。又溶液を一定圧力に保ちつつ温度を徐々に
変化させる。あるいは場合によって温度と圧力を同時に
ゆっくりと変化させる等の方法によって測定され、いず
れの方法が採られてもよい。
本発明における具体的な溶液の活性化方法は、第1図の
A→Bに示すように、大きな圧力変化を意味する。即ち
Aは、溶液の圧力であり、Bは減圧室での圧力を示す、
そしてこのような大きな圧力差から得られる網状繊維は
先に示したように従来にないすぐれた繊維であり、特に
第1図に例示するようにB1点を一液相に属させる紡糸
方法は好ましい。
本発明に用いるポリマーは高密度ポリエチレン系ポリマ
ーであり、メルトインデックス(Ml)0.1/15の
ポリマーが好ましく、その他、前記の通りである。
本発明の製造方法において、ポリマー溶液中のポリマー
濃度は、4〜25−t%であり、好ましくは5/20w
t%である。
以下、本発明の°フラッシュ紡糸方法の具体例を示す添
付図面を参照して、本発明の製造方法を説明する。
ここで、第4図は、本発明に基づいてフラッシュ紡糸方
法を実施する際に使用することのできる例示的装置の模
式図である。バッチ式では、一般に、攪拌機装置のある
オートクレーブを用いる。
オートクレーブ1は、ポリマー溶液混合攪拌用の攪拌機
2、オートクレーブ内温度検出用測温抵抗体3.4なら
びにオートクレーブ内圧力検出用ダイヤフラム式圧力形
5を備えている。−船釣操作においては、オートクレー
ブ1中にポリマーを添加し、締め付はボルト12により
オートクレーブ1の一部分をなす蓋13と胴部14を接
続する。
次にオートクレーブ内をバルブ6を通して真空にし、空
気を完全に除去した後、バルブ7より溶媒を導入し、密
閉する。
オートクレーブ内のポリマーと溶媒は、攪拌機2により
攪拌されながら、オートクレーブ全面に備えられている
鋳込みヒーターにより加熱されることによって、ポリマ
ーを溶媒に溶解させることができる。このポリマーの溶
媒への溶解過程において重要なことは、与えられたポリ
マー、溶媒の組み合わせにおいて、ポリマー溶液を透明
で均一な相に維持することのできる温度と圧力条件にす
ることである。これは、オートクレーブ内条件を相図に
おける一液相条件とすることに該当する。
本発明の方法では、ポリマー及び溶媒の熱劣化を防ぐた
め、好ましい溶液の温度は、ポリマーが溶媒に溶解する
温度以上で、かつ断熱的に起こるフラッシュ押出しにお
いてすべての溶媒を気化させるために必要な蒸発熱量を
供給するに必要な熱量を持つ温度である。押出し温度が
高すぎる場合には、ポリマーの熱劣化や溶媒の熱分解に
よって生成するラジカルによってポリマーの劣化が著る
しく促進され、フィラメントの強度低下や着色を生じる
オートクレーブ内の溶液の圧力は、前記した透明な均一
溶液を維持する二液相境界圧力より高い圧力であれば、
任意に選択できる。必要な圧力は、機械的ポンプや不活
性ガスの加圧等により得ることができるが、溶液でオー
トクレーブ内を完全に満たし、溶液の熱膨張を利用して
所望の圧力を得る方法が好ましい。溶液の圧力は、ダイ
ヤフラム式圧力計5によって測定される。
次に、均一相から成るポリマー溶液は、放出バルブ8を
開くことにより、オートクレーブ内の圧力によって、減
圧用オリフィス9、減圧室10を通り、次いで紡糸ノズ
ル11を通り、大気圧下に急速に放出され、フラッシュ
紡糸が行なわれる。
オートクレーブのようなバッチ運転においては、溶液を
放出中オートクレーブ内圧を一定に保ち、紡糸ノズルを
通る溶液流量速度を一定にするため、窒素のような不活
性ガス圧又は液圧を用いてバルブ7より加圧する方法が
とられるとよい。
放出バルブ8より押出されたポリマー溶液は、減圧用オ
リフィス9を通る際圧力低下を引き起こさせ、ダイヤフ
ラム式圧力計15で測定される減圧室lO内の圧力と溶
液の加圧圧力の差を、液体が活性化するに充分な高圧力
差にすることが本発明では必要である0例えば少くとも
80に+r/aJG以上が好ましい。
そして、この減圧室の温度は、溶液と同程度又は、わず
かに低下する程度に保たれる。
紡糸ノズル14より吐出された溶液は、溶剤のフラッシ
ュとポリマーの固化により、高度にフィブリル化し、そ
して充分に延伸・配向された高強度の網状繊維を与える
これらの紡糸に用いる減圧オリフィス、減圧室及び紡糸
ノズルは、従来公知のいかなる形状及び構造のものを用
いることができる。即ち、本発明に必要な条件である減
圧オリフィスでの圧力差が液体を活性化するに充分であ
ればよい。更にポリマー液が減圧室において、相図にお
ける一液相領域に属するように、溶液の粘土、流量、押
出し圧力、及び紡糸温度等に適切に対応するように減圧
オリフィスや紡糸ノズルの径や形状が任意に選択される
。減圧室の容積は、液体の活性化状態が保持される滞留
時間となるように選定され、通常0.5〜10cc程度
が採用されるが特に制限されない。
本発明の紡糸方法は、バッチ式・連続式のいずれにおい
ても実施することができる。
特に連続式においては、スクリュー押出機を用いて、ポ
リマー溶解域の入口を溶融ポリマーで封鎖する方法をと
れば、高圧の均一溶液を作り易い、更に、ポリマー溶解
域に於いて、ポリマーに対する溶剤の多段階添加・混合
・溶解の少くとも第1段階が、スクリュー押出機で連続
的に溶融供給されるポリマーに対して、該押出機のスク
リューに付設せられた機械的混合の領域で行われ、第2
段階以降の溶剤添加・混合・溶解が静的混合素子を用い
て行われる場合は、更に、均一溶液を作り易い。
以上説明したように、本発明の製造方法は、ポリマー溶
液に高圧力差を発生させ、瞬間的な熱力学的ゆらぎを発
生させて、すなわち活性化させて紡糸されること、更に
一液相領域内から紡糸されること、そのため、減圧室内
での圧力に上限がなく、高圧条件がとれ、フラッシュ力
が大きいことから、40以下の長周期散乱強度比、更に
150Å以上200Å以下の長周期、更に30ad/g
以上の比表面積を有する高度にフィブリル化した三次元
網状繊維が生成される。
第5図は、本発明の実施例で測定した高密度ポリエチレ
ン(脂化成製サンチックB161)とトリクロロフルオ
ロメタンの相図を示すものであり、ポリマー濃度12−
t%、及び15−t%を示した。
この相図は、第4図と類似のオートクレーブ本体の側面
低部に一対の光学窓を有し、底部バルブに接続され増圧
・減圧機構を有する装置を用い、一定組成の溶液を一定
温度に保ちつつ、液の圧力を1分間に約5kg/aJG
以下の速度で変化させ、光学窓から曇り点を観察するこ
とによって測定した。
ポリマー溶液の劣化を防ぐ目的で添加した熱安定剤(2
,6−di−t−ブチルパラクレゾール)の存在(対ポ
リマー0〜0.6int%)も相図にさほどの影響を与
えなかった。第5図は、上記熱安定剤をポリマーに対し
て0.2wt%添加した場合の相図である。
〔実施例〕
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
実! 押出機、第−溶剤注入部、スクリューに付設された機械
的混合部、第二溶剤注入部、静的混合部、紡糸装置から
成る装置を用いて、フラッシュ紡糸を行った。
機械的混合部はスクリュー(径35鶴φ)に連続したダ
ルメージ部及びビンミキサ一部から成る。
静的混合素子は、スルザー社製ミキサーSMX型(呼び
径15flφ)で、形態は金属細片が井桁状に溶接され
それらが90°ずっ角度をずらせて連結されている。こ
の混合素子を50段用いた。
溶剤注入部は、二連の定量プランジャーポンプと連結さ
れている。
紡糸装置は、ろ適用フィルター、0.6flφ−5wL
の減圧用オリフィス、約’l ccの減圧室、0.55
鳳鱗φ、0.55m■Lの孔とそれに続<3mφ、3禽
膳りのトンネルフレアーを有する紡糸ノズルの組み合せ
とした。
ポリマーとして、高密度ポリエチレン(M I =0、
3 Mw / Mn = 4.8、密度0.960)を
押出機のホッパーより供給し、二台の定量ポンプから同
一量のトリクロロフルオロメタンを供給する。ポリマー
流速8.8 kg/ Hrにおいてポリマー濃度12.
0とした。この時溶液は温度190℃、圧力350 k
g / cAを示し、減圧室内では温度190℃で圧力
110kg/−であった。従って減圧オリフィス前後の
圧力差は240kg/−であり、減圧室内の条件は1液
相領域内の条件であった。その結果、紡糸ノズルより高
度にフィブリル化した純白の連続した三次元網状繊維が
吐出された。
この繊維は、繊度が112 dで、比表面積は48rr
r/gであった。そしてX線小角散乱による長周期が1
65人で長周期による散乱強度比は6.7であった・ 撚り回数が4回/cmでの引張試験において初期モジュ
ラスが40.3 g / d、破断強度が9.5 g 
/ dであった。
又、TMAでの130℃での伸長率は1.5%、バイプ
ロンでの動的粘弾性率が10 ” dyn/−である温
度は123℃、tanδの結晶分散開始温度は127℃
であった。
そして、X線回折による配向角は16°で、波数201
7cm−’での赤外吸収二色性による配向係数F6°は
0.50の値を示した。また、マイフロラ米複屈折は0
.149である。
この繊維はM I = 0.35、Mw / Mn =
 4.6であった。
ス財l井i 容積が約500ccの実験用の高圧オートクレーブに、
高密度ポリエチレン(M I −0,31Mw / M
n=4.8、密度0.960 g / aJ )を77
.7g入れ、中の空気を脱気後、フロン−11570g
を加えた。攪拌しながら、加熱・加圧して溶解させ、ポ
リマー濃度12−t%の溶液を作成する。溶液の温度を
185℃に調製し、攪拌を停止した後、直ちにオートク
レーブ内を295 kg / cd Gに保つ背圧をか
けつつ、紡口アセンブリーとを接続する底部バルブを開
放してフラッシュ防止を行った。この時、紡口アセンブ
リーは、0.4鰭φ、5 as Lの減圧応用オリフィ
ス、約2ccの減圧室、そして0.5 mmφ、0.5
1Lの孔とそれに続く3龍φ、3 i+m Lのトンネ
ルフレアーを有する紡糸ノズルとした。
紡糸時、減圧室内の圧力は105kg/−で温度は18
5℃を保っていた。
紡糸ノズルより高度にフィブリル化した連続した三次元
網状繊維が得られた。
この繊維は、繊度が85dで比表面積は40m′/gで
あった。そして、X線小角散乱による長周期が168人
であり、長周期による散乱強度比は7.2であった。
撚り回数4回/csでの引張試験において、初期モジュ
ラスが36.7g/d、破断強度が9.0g/dであっ
た。
この実験において、使用した高密度ポリエチレンとトリ
クロロフルオロメタンの12−t%溶液の相図(EFは
相平衡線)を第1図に示すが、オートクレーブ内が点A
、減圧室内が点Bで示され、高圧力差による一液相領域
からの紡糸である。
実施■主 ポリマーを連続して溶融供給する押出機、溶剤を連続注
入する定量ポンプ、及びこれらを連続的に混合するため
の装置より成る溶液調整設備と、減圧オリフィス、容積
が約2ccの減圧室、そして紡糸ノズルより成る紡口ア
センブリーから連続したフラッシュ紡糸を行う。
高密度ポリエチレン(M I = 0.31 、 Mw
 / Mn=4.8.密度0.960 )とトリクロロ
フルオロメタンとからポリマー濃度9.2wt%の均一
溶液を調整し、0.55鶴φ−5鰭りの減圧オリフィス
、0.55鶴φ−0,55flLの孔とそれに続く3鶴
φ−3鶴りのトンネルフレアーを有する紡糸ノズルから
成る紡口アセンブリーを用いてフラッシュ紡糸を実施し
た。
ポリマー流速7.5 kg / Hrにおいて、溶液は
温度191℃、圧力325 kg / cd Gを示し
、減圧室内では温度191℃、圧力110kg/cdG
に変化して、紡糸ノズルより大気圧中に吐出して繊度が
101 dで純白の連続した三次元網状繊維を得た。
この繊維は、比表面積が41rrf/gであった。
そして、X線小角散乱による長周期が162人で、長周
期による散乱強度比は8.4であった。
撚り回数が4回/amでの引張試験において、初期モジ
ュラスが38.5 g / d、破断強度が9.3g/
dであった。
又、TMAでの130℃での伸長率は1.5%、パイブ
ロンでの動的弾性率が1010dyn/cdである温度
は122℃、tanδの結晶分散開始温度は126℃で
あった。
そして、X線回折による配向角18°で、波数2017
C1l−’での赤外吸収二色性による配向係数F6゜は
0.43の値を示した。また、マイクロ波複屈折は0、
147である。
この繊維はM I = 0.34 、 Mw /Mn 
= 4.8であった。
実m 実施例3と同じ溶解装置及び紡口アセンブリーを用いて
、高密度ポリエチレンをM I = 0.78、Mu/
Mn=8.0、密度0.962に変更し、トリクロロフ
ルオロメタンの12.4wt%の溶液を作製して紡糸を
行った。
ポリマー流速9.7 kg/Hrで溶液圧力210kg
/ajGから減圧室内圧力83kg/cjGに変化しく
減圧室温度190℃)、紡糸ノズルから吐出される繊度
145 dの純白の連続した三次元網状繊維を得た。
この繊維は比表面積が33rd/gであった。
そして、X線小角散乱での長周期が173人で、長周期
による散乱強度比が19.2であった。
この繊維は撚り回数4回/e1mでの引張試験において
、初期モジュラスが23.6 g / d 、破断強度
は7、4 g / dの値を示した。
また、TMA測定の130℃での伸長率は1.7%であ
り、パイブロンでの動的弾性率が10 ”dyn/dに
なる温度は116℃、tanδの結晶分散開始温度が1
24℃の高温特性を有している。
そして、X線回折による結晶配向角は27°であり、波
数2017(J−’での赤外配向係数F、jjoは0.
51である。また、マイクロ波複屈折は0.133の値
を、示した。
なお、この紡糸した繊維は、M r = 0.94でM
w/ Mn = 6.0と測定された。
スU工 実施例4の溶解装置を用い、同じポリマーで濃度12.
0wt%のトリクロロフルオロメタン溶液を作製して紡
糸を行った。但し、この時、減圧オリフィスは0.6鶴
φ−5m L 、紡糸ノズルは0.51mφ−0,5w
 Lの孔と4鶴φ−4wLのトンネルフレアーから成る
紡口アセンブリーを用いた。
ポリマー流速7.4 kg/Hrにおいて、溶液圧力2
70に+r/cjGから減圧室圧力9.8kg/cdG
 (温度186℃)に減じ、紡糸ノズルより吐出された
繊維は繊度106dの純白の連続した三次元網状繊維で
あつた。
この繊維は、比表面積が38rrr/gであり、4回/
amの撚りでの引張試験で、初期モジュラスが33 g
/d、破断強度が7.9g/dの値を示した。
又、この繊維のX線小角散乱から、長周期は175人で
長周期散乱強度比は15.0であることが判った。
そして、TMAの130℃での伸長率は1.5%であり
、パイブロンで動的弾性率が101odyn/cdにな
る温度は120℃、tanδの結晶分散開始温度は12
4℃であった。
この繊維のX線回折による配向角は20°で、赤外での
配向係数F6°は0.53であり、高配向性を示した。
また、この場合、繊維のM I = 0.93Mw /
 Mn=6.3であった。
比較±1 実施例1の溶解装置を用いて、高密度ポリエチレン(M
l−5,0、Mw /Mn =7.0 、密度0.95
9)のトリクロロフルオロメタン10wt%溶液を作成
して紡糸した。この際、減圧オリフィスを0.7■φ−
5鶴L1紡糸ノズルを0.7fiφ−0,7m Lの孔
とそれに続(4鶴φ−4tm Lのトンネルフレアーを
有する紡口アセンブリーを用いた。
ポリマー流速8.8ksr/Hrにおいて、溶液圧力1
30kg/cdGが減圧室圧力53 kg/cjG (
温度173℃)に低下し紡糸ノズルより、繊度157 
dの連続した三次元網状繊維を得た。
この繊維は、比表面積が18m2/gであり、撚り回数
4回/csの引張試験での初期モジュラスが10.8g
/d、破断強度は3.8g/dにすぎなかった。
又、X線小角散乱の測定では、長周期が133人で、散
乱強度比は52.4であった。
そして、TMAによる130℃での伸長率は3.6%で
あり、パイブロンでのtaれδの結晶分散開始温度は1
13℃で熱的性質が劣るものであった。
次に、この繊維を120℃に加熱したホットプレート上
で4回/csの撚りをかけたまま、約2倍に延伸した。
この熱延伸繊維は、引張試験では初期モジュラスが19
2g/d、破断強度10.1g/dと向上したが、糸に
透明感が生じ、比表面積は9.1rrr/gに低下して
いた。
また、X線小角散乱における長周期は235人にシフト
し、散乱強度比も90に増加していた。
実見■工 実施例4の溶解装置及び紡口アセンブリーを用いて、高
密度ポリエチレン(M I =0.35. Mw /M
n=20.密度0.959 )のトリクロロフルオロメ
タン10.8wt%の溶液からの紡糸を行った。
ポリマー流量10.9kg/Hrで、溶液圧力が180
kg/cdGで減圧室圧力が78kg/aJG(温度1
88℃)を示し、連続する三次元網状繊維を得た。
得られた繊維は比表面積が24rd/gで4回/lの撚
りでの引張試験の初期モジュラスが19.5 g/d、
破断強度が4.3 g / dであった。
又、X線小角散乱の散乱強度比は8.2であったが、長
周期が147人であった。
裏旅■工 第4図に例示した形式の内容積が約500ccのオート
クレーブに高密度ポリエチレン(旭化成工業製サンチッ
クHD −a871 、 M I : 0.35) 7
7.7 gを入れ、中の空気を脱気後、トリクロロフル
オロメタン570gを加えた(ポリマー濃度は12wt
%)。
なお、この溶剤には、熱安定剤として、2,6−di−
t−ブチルパラクレゾールをポリマーに対して0.2w
t%となるように、あらかじめ溶解したものである。
この時、減圧室容積が約2ccで、減圧オリフィスが0
.75m■φ(L/D=6) 、そして紡糸ノズルが0
.75wmφ(リード孔導入角度が60°、L/D= 
1.3 ”)の円形ノズルである紡口アセンブリーを用
いた。
攪拌しながら加熱・加圧して溶解し、オートクレーブ内
の溶液温度が161℃である時に攪拌を停止した。ただ
ちに、液体増圧器にてオートクレーブ内を300 kg
 / d Gに加圧しつつ、底部バルブを開放してフラ
ッシュ紡糸を行ったところ、繊度260d、強度4.0
g/dの高度にフィブリル化した純白色の網状フィラメ
ントを得た。
このフラッシュ紡糸中の減圧差の圧力は、110kg 
/ d Gであり、減圧オリフィスでの圧損即ち減圧オ
リフィスの前後の圧力差は190kg/aJであった。
又、この系の一液相・二液相の相図を光学窓付圧力容器
で求めたところ、第5図と同様の結果が得られ、減圧室
条件は明らかに一液相領域であった。
又、活性化の状態を観測する為に、相図を求めた装置と
同一のものを用いて、減圧オリフィス前後で観測される
圧力差と液体の透過光量変化を測定した。その結果、圧
力差190kg/cjGで、圧力差が発生した時、液体
が曇ることを確認した。即ち、当該圧力差で液体が活性
化されていることが分った。
実庭炎工 実施例7と同様の装置及びポリマー/溶剤を用いたが、
この場合、減圧室前のオリフィスを0.5鶴φ(L/D
=10) 、紡糸ノズルとして0゜5fiφ(リード孔
角度が60°、L/D=2)の円形ノズルを用いた。実
施例7と同様の操作で(但しこの実施例では熱安定剤を
用いなかった)オートクレーブ内の液温か160℃、圧
力を240kg/cjGとしてフラッシュ紡糸を行い、
高密度ポリエチレンの純白色の高度にフィブリル化した
網状フィラメントを得た。そして、この時の減圧室の圧
力は90kg/cdGであり、減圧オリフィスによる圧
損は190kg/cdであり、フィラメントの繊度は2
02d、強度は3.6 g / dであった。又液体の
活性化も実施例7と同様の方法にて測定し、活性化され
ていることが確認された。
且較■1 実施例8と同様の装置及びポリマー/溶剤を用いたが、
この場合、減圧オリフィスを1.51■φ(L/D=3
.3)とした。
又、オートクレーブの圧力を150kg/aJGとして
フラッシュ紡糸を行い、この時の減圧室の圧力は実施例
8と同様の90kg/cjGとなったが、得られた糸は
、フィブリル間の分離が充分でないベタツキの見られる
、繊度275 d 、強度1.5g/dの極めて弱い糸
であった。更に活性化の状態を実施例8と同一にて測定
したが、液体の活性化が発生していないことが分った。
実施■工 実施例8と同様の装置及びポリマー/溶剤を用いたが、
この場合、0.5鶴φ(リード孔角度が60°、L/D
=2)の円形孔に続き、頭部が切断された形の円錐フレ
アー(円形孔部が2.8φ、出口部が3.4φで長さが
2.8mm)を一体止した紡糸ノズルを用いた。
オートクレーブ内の液温を161℃、圧力を280kg
/c11Gとして、紡糸したところ減圧室圧力が90k
g/aJGとなり、繊度130 d 1.強度5.9g
/dの純白のフィラメントを得た。このフィラメントは
糸の巾がせまく一見フイブリル化が不十分にみえるが、
非常に細かいフィブリルより成る網状フィラメントであ
った。又液体の活性化も観測され、減圧室条件は一液相
に属することも確認した。
災施土度 実施例7と同様の装置を用い、減圧オリフィスを0.4
5φ(L/D=11) 、紡糸ノズルが0.45鶴φ(
リード孔角度が60°、L/D−2)の円形ノズルを用
いて実施した。
この場合、異なる銘柄の高密度ポリエチレン(旭化成工
業製サンチックHD −8161,M ! = 1.2
)を用い、ポリマー濃度14−1%で行った。同様の操
作により、液温180℃、圧力250 kg / aJ
 Gで吐出し、繊度120d、強度が4.6 g / 
dの高度にフィブリル化した高強力な純白のフィラメン
トを得た。なおこの時の減圧室の圧力は80kg/aJ
Gであった。又、この条件でも活性化が発生していた。
〔発明の効果〕
本発明の新規な三次元網状繊維は、その性能における大
きな特徴として、 ■ 極めて微細なフィブリルより成っている■ 機械的
強度が非常にすぐれている ■ 高温特性にすぐれている が挙げられる。そして、これらをすべて満足する繊維は
従来なく、これらの特徴は不織布として用いるのに適し
ている。
又、本発明の繊維は紡糸したままの繊維であるにもかか
わらず前述のような特徴を有するので、工業的に有利に
生産し且つ利用される。従って、繊維の強度が要求され
て従来延伸を必要としていた各種の産業資材繊維用途へ
の展開も又期待される。
本発明の三次元網状繊維を用いた紡糸直結型の連続繊維
不織布はきわめて有用であり、従来にない高性能の不織
布とすることが出来る。
この繊維は、この強度、白皮、網状構造及び高い比表面
積を利して、不織布にしたり、繊維そのまま使用するこ
とにより、各種の用途に展開しうる。
本発明による高密度ポリエチレンとトリクロロフルオロ
メタンを用いた高圧力差を利用する、又減圧室の液体が
一相領域に属するフラッシュ紡糸方法を用いることによ
り従来より高強度である高度にフィブリル化した高密度
ポリエチレンの網状繊維を得ることが出来る。又、より
高圧の吐出であるため、紡糸速度も増大され、生産速度
における工業的メリットも大きい。さらに従来よりも低
温での紡糸でも高強力な繊維が得られるため、ポリマー
の劣化や溶剤の分解が抑制され、製品の安定化や、溶剤
回収コストの低減にも効果を及ぼす。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の高性能高密度ポリエチレン三次元網
状繊維を製造するための原理を示した図であり、本発明
の製造方法の内、高圧力差によってポリマー液体を活性
化し紡糸する方法(実施例に対応)と、従来の紡糸法で
の圧力と温度関係を説明するグラフである。 第2図は、本発明のX線小角散乱像を示す模式第3図は
X線小角散乱のpspcにおける、長周期による散乱強
度比を求める方法を説明するための図面である。 第4図は本発明のフラッシュ紡糸方法を実施する装置の
一実施例の略図である。 第5図は本発明において用いられる高密度ポリエチレン
/トリクロロフルオロメタンの相図を示し、各濃度での
相平衡における一液相と二液相の境界条件を示す。 1・・・直射ビーム、 2・・・赤外線上の散乱像、 3・・・子午線上の散乱像、 4・・・オートクレーブ、 5・・・攪拌機、 6・・・温度検出用測温抵抗体(1)、7・・・温度検
出用測温抵抗体(2)、8・・・ダイヤフラム式圧力計
検出部 9・・・空気脱気バルブ、 10・・・溶媒導入及び加圧窒素導入バルブ11・・・
ポリマー溶液放出バルブ、 12・・・減圧用オリフィス、 13・・・減圧室、 14・・・紡糸ノズル、 15・・・締め付はボルト、 16・・・オートクレーブ蓋部、 17・・・オートクレーブ本体部、 18・・・ダイヤフラム式圧力計検出部。 第1 図 弗2図 一、2θ 桑3国 第4図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.X線小角散乱による長周期散乱強度比が40以下で
    あることを特徴とするフィブリル化された高密度ポリエ
    チレン系の三次元網状繊維。
  2. 2.三次元網状繊維が150Å以上200Å以下の長周
    期を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のフィブリル化された高密度ポリエチレン系の三次元網
    状繊維。
  3. 3.三次元網状繊維が、30m^2/g以上の比表面積
    を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項または
    第2項記載のフィブリル化された高密度ポリエチレン系
    の三次元網状繊維。
  4. 4.高密度ポリエチレン系ポリマーとトリクロルフルオ
    ルメタンより成る高圧の均一溶液を、減圧オリフィス、
    減圧室及び紡糸ノズルから成る紡出装置を通して低圧域
    へ吐出し、高密度ポリエチレン系ポリマーの網状繊維を
    得る方法において、減圧オリフィスの前後で高圧力差を
    発生させて、液体を活性化することを特徴とするフィブ
    リル化された高密度ポリエチレン系の三次元網状繊維の
    製造方法。
  5. 5.高密度ポリエチレン系ポリマーとトリクロルフルオ
    ルメタンより成る減圧室の液体を相図における一液相領
    域に属させることを特徴とする特許請求の範囲第4項記
    載のフィブリル化された高密度ポリエチレン系の三次元
    網状繊維の製造方法。
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