JPH0110960Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はプリント基板より突出したリード線
端を能率よく切断することを目的としたリードカ
ツター用キヤリア装置に関するものである。

（従来技術及びその解決課題） 従来キヤリア搬送方式のリードカツターの場合
は、プリント基板のリード線切断加工後キヤリア
がリターンして来るものと、一定の間隔（カツタ
ー上をさける間隔）で多数のキヤリアが連続して
送られるものとが知られているが、何れの場合に
おいてもプリント基板の挿入および取り外しに要
する作業時間と、切断加工に要する時間はオーバ
ーラツプ出来ないため、作業時間に無駄を生じる
問題点があつた。

（課題を解決する為の手段） 然るにこの考案は二条のキヤリアコンベアを環
状に敷設すると共に、二つのキヤリアが同時にカ
ツター上に通過しない程度の間隔をおいてキヤリ
アコンベアとキヤリアとを連結し、かつ隣接キヤ
リアは夫々異なるキヤリアコンベアに連結し、か
つ二条のキヤリアコンベアは夫々別々に移動可能
としたので、プリント基板のリード線端を切断し
ている時にキヤリアへプリント基板の挿入、又は
取り出しを行うことができることになり、作業能
率の向上に成功し、前記従来の問題点を解決した
のである。この考案によりリード線端を切断する
プリント基板は、例えばテレビジヨン受像器用の
もののように比較的大型かつ高価のものであるか
ら、通常間欠的に切断作業が行われる。例えば切
断は押ボタンにより作業者が指令し、切断作業終
了時に自動停止する装置となつている。然し乍ら
キヤリアコンベアを所定間隔で間欠移動させるこ
とによりボタン指令を省略することもできる。ま
たキヤリアコンベアは実施例のように垂直方向へ
環状に循環させ、又は同一水平面上を水平に循環
させることもできる。

この考案によれば、リードカツター上へ所定間
隔の二条のキヤリアコンベアを敷設し、前記キヤ
リアコンベアに複数のキヤリアを交互に異なるキ
ヤリアコンベアに固着したので、夫々のキヤリア
コンベアを移動させることにより、並列したキヤ
リアを別々にでも、同時にでも移動させることが
できる。

（実施例） 即ちこの考案を第１図乃至第４図に示す実施例
に基づいて説明する。

水平に回転する（回転軸は垂直）リードカツタ
ー１，１ａの前後両側（第１図）へ、所定の間隔
を保つてレール２，２ａを水平に敷設し、前記レ
ール２，２ａの夫々の外側へキヤリアコンベア
３，３ａの一部を平行に他部を垂直方向へ環状に
敷設してある。

前記レール２，２ａ間には複数のキヤリア４，
４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄが所定の間隔で並列配置
され、各キヤリア４，４ａ…の支持輪５，５ａ，
５ｂ，５ｃを前記レール２，２ａ上へ架設してキ
ヤリア４，４ａ…を水平に支承させてある。前記
並列したキヤリア４，４ａ…の一側は、前記キヤ
リアコンベア３，３ａへ交互に固定される。例え
ばキヤリア４，４ａ，４ｂ，４ｃには夫々連結片
６，６ａ，６ｂ，６ｃが突設され、この連結片
６，６ａ，６ｂ，６ｃとキヤリアコンベア３，３
ａとが夫々固定されている。前記キヤリア４，４
ａ…は、同一キヤリアコンベアに固定された二つ
のキヤリアがリードカツター１，１ａ上を同時に
通過しないような十分な間隔を保たせてある。

前記キヤリア４，４ａ…は第３図々示のよう
に、方形枠体（プリント基板７が方形の場合）の
四辺にＬ状の基板支持片８，８を固着し、前記方
形枠体の対向する二辺外側に支持輪５を取付けて
構成してある。

次に前記実施装置の使用状態を説明する。先づ
キヤリア４ａにプリント基板７を挿入し、押ボタ
ン９を押すと、キヤリアコンベア３ａが第１図中
矢印１０の方向へ移動する。第１図はキヤリア４
ａがｌだけ移動した図である。この場合に、押ボ
タン１１を予め押してリードカツター１，１ａを
高速回転させてあるので、キヤリア４ａが更に進
行してプリント基板７がリードカツター上を通過
するとリード端子１２は、リードカツター１，１
ａによつて所定の長さに切断される。このように
して、キヤリア４ａの先端部がキヤリア４ｂの後
端部に当接すると（キヤリア４ｂは停止している
為）、キヤリア４ａによつてキヤリア４ｂを同方
向へ押して移動させることができる。そこでキヤ
リア４ａがキヤリア４ｂの位置（始動前）に達し
たならば、リミツトスイツチ１３によつて（例え
ば連結片６ａが接触して）停止する。前記キヤリ
ア４ｂの移動と同時にキヤリア４もキヤリア４ｄ
に押されて、前記キヤリア４ａのスタート位置に
移動する。前記キヤリア４ａのプリント基板の加
工中はキヤリア４，４ｂは動かないのでキヤリア
４へ次のプリント基板を挿入し、キヤリア４ｂか
ら加工済のプリント基板７ａを取り出すことがで
きる。従つて加工中に次位のプリント基板の準備
が終了し、キヤリア４ａがリミツトスイツチ１３
によつて停止した時には、次の加工をしてもよい
状態となつている。そこで準備状態を確認の上押
ボタン９を押すと、キヤリアコンベア３が第１図
中矢示１４の方向へ移動し、キヤリア４内のプリ
ント基板のリード端子がリードカツターによつて
切断される。この加工中に作業者はキヤリア４ｄ
内へプリント基板を挿入し、キヤリア４ａ内より
加工済のプリント基板を取り出せば、ほぼ連続運
転に近い稼動状態で加工することができる。この
ようにして、前記キヤリア４がキヤリア４ａ（第
１図においては４ｂ）の位置に達すると、リミツ
トスイツチ１６が動作して、キヤリアコンベア３
は停止する。以下同様にして作業を繰り返す。図
中１５，１５ａはリードカツター１，１ａの昇降
調節ハンドル、１７は操作盤、１８は駆動輪であ
る。

（考案の効果） 即ちこの考案によれば、二条のキヤリアコンベ
ア（例えばチエンコンベア又はワイヤコンベア）
へキヤリアを所定間隔で、かつ交互に固定し、各
キヤリアコンベアを交互に運転させたので、リー
ドカツター上でキヤリアが止ることなく、しかも
連続並列した場合とほぼ同様の稼動率で切断加工
を続行し得ると共に、切断加工中に停止状態のキ
ヤリアへプリント基板を挿入し、又はキヤリアか
らプリント基板を取り出すことができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の一部平面図、第２
図は同じく一部を省略した正面図、第３図は同じ
くキヤリアの拡大斜視図、第４図は同じく断面図
である。 １，１ａ……リードカツター、２，２ａ……レ
ール、３，３ａ……キヤリアコンベア、４，４
ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ……キヤリア、７……プリ
ント基板、９……押ボタン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ リードカツター上へ、所定間隔の二条のキヤ
   リアコンベアが環状に敷設され、前記キヤリア
   コンベア間には複数のキヤリアが並列支承され
   ると共に、夫々のキヤリアコンベアは別々に移
   動可能にしてあり、前記複数のキヤリアは交互
   に異なるキヤリアコンベアに固着されたリード
   カツター用キヤリア装置。 ２ 同一のキヤリアコンベアに固定するキヤリア
   の取付け間隔は、二つのキヤリアが同時にリー
   ドカツター上を通過しない長さとした実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のリードカツター用
   キヤリア装置。 ３ キヤリアコンベアは水平又は垂直に環状とし
   た実用新案登録請求の範囲第１項記載のリード
   カツター用キヤリア装置。