JPH01109522A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は短波長および長波長のいずれの波長による記録
も可能な磁気記録媒体に関する。

（従来の技術） 塗布形の磁気記録媒体は、ポリエステルフィルムなどの
基体上に強磁性粉末をバインダとともに塗布して得られ
ている。

強磁性粉末としては、従来よりγ−［ｅ２０２、Ｃ「０
、Ｃｏ−γＦｅ２Ｏ３等の夕！状強磁性粉末が広く用い
られている。ｉ＆近、磁気記録密度の大幅な向上を図る
ために、垂直磁化記録のできる磁気記録媒体が強く２よ
れており、これに適する磁気記録媒体として六方晶系フ
ェライトからなる平均粒径が０，２μを以下の超微粒子
状磁性粉末を用いたものが研究され、高密度記録が可能
であることが見出されている。

また六方晶系フェライトのＦｅＪｊＸ子の一部を、Ｃｏ
１■１およびＧｅから選ばれた４価の元素またはＶ　、
　Ｎｂ、ｓｂ、Ｔａから選ばれた５価の元素で置換して
保磁力を通常の磁気記録ヘッドで書込み、消去が可能な
２００〜２００００　ｅとした高密度磁気記録用磁性粉
末も知られている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、このような超微粒子状の磁性粉末を用い
て得られた磁気記録媒体は、短波長信号の記録には優れ
ているが、長波長信号の記録には適していないため、た
とえばＶＴＲテープのように音声信号やカラー信号のよ
うな長波長の信号の記録を行なう場合には、記録が困難
になるという欠点を有している。

このような欠点を解決する方法の一つとして、Ｂａフェ
ライトのような六方晶系強磁性粉末にγ−フェライト粉
末のような針状強磁性粉末を混合することが試みられて
いる。この方法は、短波長信号と長波長信号とを記録す
るためには有効ではあるが、短波長特性を十分に伸ばす
にはどうしても六方晶系強磁性粉末の配合比率を多くし
なければならず、それに応じて長波長特性が劣化すると
いう問題があった。

また、別の方法として、γ−フェライト粉末による磁気
記録層の上に六方晶系強磁性粉末による磁気記録層を塗
布した２層構造の磁気記録媒体も提案されている。この
方法も一応短波長信号と長波長信号とを共に記録するた
めには有効であるが、上部に塗布する六方晶系強磁性粉
末による磁性層の厚みを非常に薄く狭い範囲に限定する
必要があり、成膜が技術的に困難であるという欠点があ
った。

上記のように、長波長信号と短波長信２号とを同一の磁
気記録媒体に記録できるようにするために、Ｂａフェラ
イトのような六方晶系強磁性粉末に、γ−フェライト扮
末のような針状強磁性粉末を混合する方法では、短波長
特性を十分に伸ばすにはどうしても六方晶系強磁性粉末
の配合比率を多くしなければならず、それに応じて長波
長特性が劣化するという問題があり、また、γ−フェラ
イト粉末による磁気記録層の上に六方晶系強磁性粉末に
よる磁気記録層を塗布した２Ｎ構造とする方法では、上
部に塗布する六方晶系強磁性粉末による磁性層の厚みを
非常に薄く狭い範囲に限定する必要があり、成膜が技術
的に困難であるという間趙があった。

本発明は、このような従来の問題を解決するためになさ
れたもので、六方晶系強磁性の配合比率を少なくし、か
つ成膜も容易にした磁気記録媒体を提供することを特徴
とするとを目的とする。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明の磁気記録媒体は、基体上に、強磁性粉末をバイ
ンダとともに塗布してなる磁気記録層を有する磁気記録
媒体において、前記磁気記録層の表面部を構成する前記
強磁性粉末が、平均粒径０．２μｍ以下の六方晶系強磁
性粉末と、使用した六方晶系強磁性粉末より大きい平均
粒径を有し飽和磁化が７０　ｅＩｌｕ／ｑ以上の強磁性
粉末との混合系からなり、かつ前記磁気記録層の表面部
における六方晶系強磁性粉末の濃度が磁気記録層の内部
における濃度よりも大きくされていることを特徴として
いる。

本発明に使用される超微粒子の六方晶系強磁性粉末とし
ては、たとえば保磁力が２００〜２００００　ｅの、Ｍ
型（Ｍａｇｎｅｔｏｐｌｕｎｂｉｔｅ　ｔｙｐｅ）、Ｗ
型の一軸異方性の六方晶系のＢａフェライト、Ｓｒフェ
ライト、Ｃａフェライト、ｐｂフェライト、あるいはこ
れらの固溶体もしくは次の一般式で表わされるイオン置
換体等のフェライトの超微粒子粉末を挙げることができ
る。

ＡＯ−ｎ（［ｅｌ−１ＨＩｌｌ）２０３（式中、＾はＢ
ａ、　Ｓｒ、Ｃａ、　Ｐｂのいずれか１種の元素を表し
、Ｈは２ｎ、　Ｃｏ、Ｔｉ、　Ｎｉ、　Ｍｎ、　Ｉｎ、
　Ｃｕ、　Ｇｅ、Ｎｂ、　Ｓｎ、　２ｒ、ｌｌｆおよび
Ａｎの群から選ばれる少なくとも　１種の元素、ｍは０
〜２、ｎは５．４〜６．０の数を表わす。ただし、台が
２価または４価以上の価数の元素である場合には、Ｈは
平均価数が３となる２種以上の元素の組合せである。）
。

これらの超微粒子の六方晶系強磁性粉末は、六角板状で
あり、板面の対角線の長さを粒径としたとき、平均粒子
径０．０１〜０，２μｍの範囲のものが本発明に適して
いる９粒径が０．０１μｍ未満では磁気記録が困難とな
り、０．２μｍを越えると雉波長記録特性が劣化するよ
うになるので好ましくない。

本発明に用いる飽和磁化７０　ｅｌｌｕ／Ｉｌ１以上の
強磁性粉末としては、マグネタイト、γ−フェライト、
Ｃ〇−変成γ−フェライト、「ｅを主体とする金属粉末
、ＣｒＯ□粉末などが挙げられる。これらの非六方晶系
強磁性粉末の粒径は一般に長軸径で表され、本発明には
粒径０゜１〜１μｍのものが適している。

上記各強磁性粉末の混合系は、これをポリエステルフィ
ルムなどの支持体上に塗布するために溶剤およびバイン
ダと混合して塗料に調整される。

上記バインダとしては、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポ
リアミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、フェノキシ樹脂、メラミン樹脂、ビニルブ
チラール樹脂、フラン樹脂、塩化ビニルｌｆＷ　、’ｍ
、酢酸ビニル樹脂、ビニルアルコール樹脂あるいはこれ
らの混合物もしくは共重合物が挙げられる。

また前記塗料の成分には、所望によって潤滑剤、研磨剤
、分散剤、あるいはカーボンブラックのような導電性付
与剤を加えることができる。潤滑剤としては、脂肪酸あ
るいは脂肪酸アルキルエステル系、シリコーン系、フッ
素化炭化水素系、またはこれらの混合物あるいは化合物
を用いることができる。研磨剤としては、Ｔｉ０１Ｃｒ
Ｏ、＾Ａ　　Ｏ、ＳｉＣ，ＺｒＯ□などのモース硬度５
以、Ｅの無機粉末が適している。さらに分散剤としては
、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イ
オン系界面活性剤を用いることができ、シランカップリ
ング剤、チタンカップリング剤も使用可能である。

本発明の磁気記録媒体は、次のようにして製造される。

まず、高飽和磁化の強磁性粉末単独か、あるいはこれに
後述する表面層形成用の塗料におけるよりも、少ない配
合比率で六方晶系強磁性粉末を混合した混合系を、バイ
ンダ、および必要に応じて各種添加剤とともに、溶剤に
分散または溶解させ、十分に混合した後、ポリイソシア
ナート化合物を加えて内部層用の塗料を調整する９次に
、この塗料を支持体上に塗布し、配向処理、乾燥処理を
施して内部層を形成する。

これとは別に、内部層用の塗料の場合と同様にして表面
層用の塗料を調整する。このとき塗料中の六方晶系強磁
性粉末の高飽和磁化の強磁性粉末に対する混合比率は、
内部層塗料に六方晶系強磁性粉末を混合した場合には、
この配合比率より大きくなるように配合される。こうし
て得られた表面層用の塗料を、内部層の上に塗布し配向
処理、乾燥処理を施した後、カレンダにより平滑化処理
を施して所望の磁気記録媒体が得られる。

表面層の六方晶系強磁性粉末の高飽和磁化の強磁性粉末
に対する配合比率は、使用するシステムの記録条件に応
じて最適の比率に設定されるが、一般に強磁性粉末全体
に対して３０〜９５重呈％の範囲内とすることが望まし
い、六方晶系強磁性粉末の配合比率が３０＠敬％未満で
あると、本発明で目的とする短波長出力が得られ難くな
り、逆に９５重量％を越えると長波長出力を確保するた
めの表面層の厚み調節が難しくなるのでいずれも好まし
くない。

上記表面層の厚みは、０．１〜２μｍの範囲に設定する
ことが望ましい、許容できる厚み範囲は、六方晶系強磁
性粉末の配合比率が少なくなるにつれて大きくすること
ができる。

また本発明の磁気記録媒体は、次の方法によっても製造
することができる。

まず、上記の方法と同様にして内部層を塗布し、この内
部層が乾燥する前に表面層用塗料を塗布し、スムーザ処
理をほどこして配向、乾燥、カレンダ処理を行うように
する。この方法を用いた場合には、スムーザ処理の効果
により内部層と表面層とが混合するので、この混合効果
を利用して表面層中の六方晶系強磁性粉末の配合比率を
さらに大きくすることができ、場合によっては表面磨形
成用の塗料に使用する強磁性粉末の全部を六方晶系強磁
性粉末とすることも可能である。

（作用） 本発明の磁気記録媒体では、磁気記録層の組成が表面部
と内部で異なり、短波長記録に有効な表面部には、短波
長記録に適した六方晶系強磁性粉末が多く存在し、長波
長記録に適した内部には長波長記録に適した高飽和磁化
の強磁性粉末が多く存在するように構成され、これによ
って表面部には短波長記録に不利にωく高飽和磁化の強
磁性粉末の比率が小さくされ、また内部には長波長記録
に不利に働く六方晶系強磁性粉末の比率が小さくされて
いるので、短波長、長波長のいずれによる記録に対して
も良好な結果を得ることができる。

そして、本発明では粒径の異なる磁性粉末が混合されて
いるので強磁性粉末のバッキング率が向上し、さらに表
面性も向上するので、記録再生時のＳ／Ｎ特性が向上す
る。

（実施例） 次に、本発明の実施例について説明する。

実施例１ （内部層形成用塗料の調整） 下記の各成分を混合したのち、サンドグラインダにてさ
らに１時間分散して内部層形成用塗料を調整した。

Ｃｏ−γ−フェライト粉末　　　　１００ｆ！量部（平
均粒径０．５μｍ、　　ｔｌ　　：　　６５００．　）
塩化ビニル−Ｗｆ酸ビニル−８ノー ビニルアルコール共重合体８１ ポリウレタン樹脂”’　　　　　　　　３Ｑ　　ｎレシ
チン　　　　　　　　　　　　３　　ｎ酸化クロム　　
　　　　　　　　　２　〃ステアリン酸　　　　　　　
　　　２ｒ＋カーボンラツク　　　　　　　　　　２　
ツノメチルエチルケトン／シクロ　　１５０〃ヘキサノ
ン＝１／１混合溶剤 イ１：商品名ＶＡＧＩ＋、ユニオ〉′カーバイト社製禽
２：メチルエチルケトン／トルエン＝１７１の３０％混
合溶液 （表面層形成用塗料の調整） 下記各成分を混合したのち、サンドグラインダで２時間
分散させ、さらにトルエン／シクロヘキサノン・２／１
混合溶剤３００重量部を加えて２時間分散させた。この
組成物にトルエン／シクロヘキサノン−２フ１混合溶剤
３００重量部を加えてさらに３０分間サンドグラインダ
による分散を行ない、１００重量部あたりポリイソシア
ネート（商品名コロネートし、日本ウレタン社製）０．
４重量部を加えて表面層形成用塗料を調整した。

Ｃｏ−Ｔ　ｉｌ換型Ｂａフェライト粉末　　７０重量部
（平均粒径０．０５μｍ、板状比；４；１ｔ＋　　：　
　ｅｏｏ　ｏｅ　＞ Ｃｏ−ｒ−Ｆｅ２Ｏ３粉末　　　　　　３０　　ｎ（平
均粒径０．３μｍ、ＩＩ、　：６５０　ｏｅ　”）ニト
ロセルロース　　　　　　　　　５　〃ポリウレタン樹
脂　　　　　　　　５　ｎレシチン　　　　　　　　　
　　　　３　　ｕアルミナ（平均粒径０．３μＩＩ）　
　　　３Ｈステアリン酸　　　　　　　　　　２　〃（
磁気記録テープの製造） 上記の内部層形成用塗料をポリエステルフィルム上にリ
バースコータを用いて膜厚４μｍとなるように塗布し乾
燥させて内部層塗膜を作製した。

次に内部層上に、表面層形成用塗料をリバースコータを
用いて膜厚０．３μｍとなるように塗布した。得られた
塗膜は４０℃で３日間キュアーしたのち１／２インチ幅
に栽断してテープとしその特性を測定した。

実施例２〜４ 実施例１の表面層用塗料における六方晶系粉末とＣｏ−
γ−［ｅ２０３粉末の添加重量部を３０重量部と１０重
亘部、５０重量部と５０１ｆｔ、１部、９０重量部と１
０１１ｒ、全部に変えた以外は、実施例１の表面層用塗
料と同一組成、同一方法で表面層形成用塗料を調整し、
実施例１と同様にして形成された内部層上に、実施例１
と同じ条件で塗布、乾燥後カレンダ処理およびキュアー
処理を施し、１／２インチ幅に栽断してテープとしその
特性を測定した。

比較例１〜３ 実施例１の内部層用塗料におけるＣｏ−γ−Ｆｅ２０３
粉末と８ａフエライトの添加重量部を、それぞれＣｏ−
ｒ−Ｆｅ２Ｏ３粉末のみ、Ｃｏ−７づｅ２０３粉末７０
重量部とＢａフェライト粉末３０重量部、Ｃｏ−γ−Ｅ
ｅ２０３粉末３０重量部とＢａフェライト１０重量部に
それぞれ変えた以外は実施例１の表面層用塗料と同一組
成、同一方法で塗料を調整し、これらを実施例１と同様
にしてポリエステルフィルム上に塗布し、乾燥後カレン
ダ処理を施し１７２インチに栽断してテープとした。

比較例４〜５ 実施例１の表面層用塗料におけるＢａフェライト粉末と
Ｃｏ−γ−「ｅ２０３粉末の添加重量部を２０重量部と
８０重量部、９１重量部と３重量部にそれぞれ変えた塗
料を調整し、これらを実施例１と同様にして形成された
内部層上に、実施例１と同じ条件で塗布、乾燥後、カレ
ンダ処理を維し、１７２インチ幅に栽断してテープとし
その特性を測定した。

実施例５ 実施例１の表面層用塗料における８ａフエライト粉末を
同サイズのＳｒフェライトに変えた以外は、実施例１の
表面層用塗料と同一配合、同一方法で表面層形成用塗料
を調整し、実施例１と同様にして形成された内部層−Ｅ
に、実施例１と同じ条件で塗布、乾燥後カレンダ処理を
施し、１７２インチ幅に栽断してテープとしその特性を
測定した。

実施例６ 実施例１の表面層の厚みを０．７μｍとした以外は、実
施例１の表面層用塗料と同一配合、同一方法で表面層形
成用塗料を調整し、実施例１と同様にして形成された内
部層上に、実施例１と同じ条件で塗布、乾燥後カレンダ
処理を施し、１７２インチ幅に栽断してテープとしその
特性を測定した。

比較例６ 実施例１の表面層用塗料における強磁性粉末をＢａフェ
ライト粉末のみとした塗料を調整し、表面層の厚みが０
．７μｍとなるようにした以外は、実施例１と同じ条件
で塗布、乾燥後カレンダ処理を施し、１７２インチ幅に
栽断してテープとしその特性を測定した。

以上の各実施例および比較例で得られたテープを相対速
度５．８　ｍ／ｓｅｃ　、周波数７　ＨＩ３におけるＹ
信号出力および搬送周波数７　Ｈ＆におけるカラー信号
（周波数６３０Ｈｚ）重畳出力を測定した。結果は次表
に示す通りであった、 ［発明の効果］ 以上の実施例からも明らかなように、本発明の磁気記録
媒体は、低周波信号および高周波信号のいずれの信号の
記録も行うことができ、六方晶系強磁性の配合比亭が少
なく、かつ成膜も容易である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）基体上に、強磁性粉末をバインダとともに塗布し
   てなる磁気記録層を有する磁気記録媒体において、 前記磁気記録層の表面部を構成する前記強磁性粉末が、
   平均粒径０．２μｍ以下の六方晶系強磁性粉末とこの六
   方晶系強磁性粉末より大きい平均粒径を有し飽和磁化が
   ７０ｅｍｕ／ｇ以上の強磁性粉末との混合系からなり、
   かつ前記磁気記録層の表面部における前記六方晶系強磁
   性粉末の濃度が磁気記録層の内部における濃度よりも大
   きくされていることを特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）前記六方晶系強磁性粉末が、Ｂａフェライトある
   いはＳｒフェライトであることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の磁気記録媒体。
3. （３）前記飽和磁化が７０ｅｍｕ／ｇ以上の強磁性粉末
   が、Ｃｏ−変性γ−フェライト粉末であることを特徴と
   する特許請求範囲第１項または第２項記載の磁気記録媒
   体。