JPS63306520A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、非磁性支持体上に磁性層を形成してなる磁気
記録媒体に係り、特に垂直磁気記録に適した低温、高温
、さらに低温〜高温のサイクル試験での耐久性を向上さ
せた磁気記録媒体に関する。

（従来の技術） オーディオ用、ビデオ用、あるいはコンピュータ用等の
各種の分野で使用されているテープ状やディスク状の磁
気記録媒体としては、ポリエステルのような支持°体上
に、磁性粉末、樹脂結合材、溶剤および各種添加剤とか
らなる磁性塗料を均一に塗布して磁性層、すなわち記録
層を形成することによって構成されたものが知られてい
る。このような磁気記録媒体における磁性層としては、
記録・再生時に磁気ヘッド等と激しく摺接するため、耐
牽粍性に優れ、耐久性に富んだものが要求されている。

また、電磁変換特性の面からは、表面平滑性に優れたも
のが要求されている。

このため、従来より、磁性層を形成する磁性塗料中に無
機化合物粉末等の各種充填材を配合することにより、得
られる磁性層の耐摩耗性および硬度を良好にすることに
より耐久性を向上させる試みがなされている。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、上述したような従来の充填材では、特に磁気
記録媒体の高密度化のために微細な磁性粉末を使用した
場合、磁性粉の形状が異なること等から、系内への均一
な分散が困難となり十分な効果が得られておらず、また
使用温度の変化、すなわち高温や低温の悪条件下ではさ
らに耐久性が低下してしまうという問題があった。

また、最近、磁気記録媒体のさらなる高密度化を可能に
した、結晶構造が六角板状で磁化容易軸を板面に対して
垂直方向に有するバリウム・フェライトのような六方晶
系強磁性粉末が注目されており、このような六方晶系強
磁性粉末は、従来より磁性粉末として用いられてきたＣ
ｏ−γ　−Ｅｅ２０３等とは粉体表面の化学的性質が異
なり、かつ結晶形状が異なり、また非常に微細な粉体と
して使用することから、六方晶系強磁性粉末に使用した
際、効果的に磁性層の耐久性および表面平滑特性を向上
させることが可能な充填材が強く望まれている。

本発明はこのような従来の難点を解消するためになされ
たもので、磁性粉末、特に六方晶系フェライト粉末を用
いて磁性層を形成した際の高温、低温、さらには低温〜
高温のサイクル試験での耐久性および表面平滑特性を向
上させ、長期間安定して電磁変換特性が得られる磁気記
録媒体を提供することを目的と°する。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明者らは、このような従来の問題を解決するために
種々の無機化合物の磁気記録媒体における充填材として
の特性について鋭意研究を進めたところ、特定の硬度お
よび特定の粒子径を有する無機質微粉末を使用した場合
に、優れた耐久性が得られることを見出し本発明を成す
に至った。

すなわち本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、
磁性粉末と結合材とを有する磁性層を形成してなる磁気
記録媒体において、前記磁性層が粒子径が０．０８〜１
．５μｍの範囲でモース硬度が６以上である無機質微粉
末を含有することを特徴としている。

本発明の磁気記録媒体の磁性層に使用される無機質微粉
末は、モース硬度が６以上のものであり、このような無
機質微粉末としては＾Ｊ２ｚＯｓ、Ｃｒ２０　ｚ　、Ｓ
ｉＣ等が挙げられ、これらのうちで特に粒子径が０，０
８〜１．５μｍの範囲で、好ましくは平均粒子径が０．
１〜０．８μｍのものを使用する。

これらは単独で使用してもよく、あるいは２種以上の混
合物として使用することも可能である。

本発明において上記無機質微粉末の粒子径を０、０８〜
１．５μｍと限定したのは、この粒子径の範囲内におい
て微細な磁性粉の六方晶系フェライトを使用した場合に
おいても、六方晶系フェライトの形状および表面の化学
的性質から、磁性粉末中に均一に分散し優れた特性を示
すためである。

無機質微粉末の粒子径が０．０８μｍ未満では十分な耐
久性向上効果が得られず、１．５μ層を超えると分散性
が低下し本発明の効果が得られないばかりか、磁性層の
表面平滑特性にも悪影響を与える。

上記無機質微粉末の配合量は、磁性粉末１００重量部に
対して２．５〜１０重量部の範囲が好ましい。

無機質微粉末の配合量が２．５重量部未満では耐久性向
上効果が十分に得られず、１０ｔｉ量部を超えると磁性
層の表面平滑特性を低下させ電磁変換特性に悪影響をお
よぼす恐れがある。

本発明の磁性層に使用される結合材とてしては、例えば
ボリウレタ゛ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノー
ル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩酢ビ
共重合体、イソシアネート系化合物、その他従来より磁
気記録媒体の結合材として使用されている各棚の樹脂を
使用することが可能である。

また、本発明の磁性層に使用される磁性粉末としては、
ＣＯ−γ−Ｆｅ２０３等の針状酸化鉄、Ｃ「０２　、　
Ｆｅ−Ｃｏ等の金属粉を使用することも可能であるが、
特に 一般式 ％式％） （式中、ＨはＢａ、　Ｓｒ、Ｐｂ、　Ｃａのいずれか１
種の元素を表わし、ｎは５〜６の数を表わす、但し、Ｆ
ｅの一部はＴｉ、Ｃｏ、２ｎ、　Ｉｎ、　Ｈｎ、　Ｃｕ
、　Ｇｅ、　Ｎｂ、　Ｚｒ、Ｖ、八℃、Ｓｎ等の金属で
置換されていてもよい、）で示される一軸異方性の六方
晶系フェライト粉末が適しており、これら六方晶系フェ
ライト粉末は保磁力を２００〜２００００　ｅの範囲に
調節したものが、高密度記録が可能な垂直磁気記録媒体
の磁性粉末として好ましい。また、これらは六角板状の
結晶構造を有しており、一般に板面の対角線の長さが粒
径（Ｄ＞と呼ばれ、この粒径（Ｄ）を板厚（１）で除し
た値が板状比（Ｄ／ｌ　）と呼ばれる０本発明の磁性層
に用いる六方晶系フェライト粉末としては、平均粒径が
ｏ、　ｏｏｓ〜０．３μｍの範囲で、かつ板状比（Ｄ／
ｌ　）が１〜１５の範囲であるものが好ましい、六方晶
系フェライト粉末の平均粒径が０．３μｍを超えると磁
気記録密度が低下し、また板状比が大きくなるにつれて
六角板面どうしが密接して積層する傾向が強くなり分散
安定性が低下する。

さらに、本発明の磁性層には上記した各構成成分の他に
、アニオン系、カチオン系、中性、両性、の各種界面活
性剤、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、エルカ酸、あるいはこれらのエ
ステル類のような潤滑剤、カーボンブラックのような帯
電防止剤、レシチンのような分散剤等、各種添加剤を使
用することが可能である。

本発明の磁気記録媒体の製造方法としては、例えば上記
した磁性粉末、無機質微粉末、結合材、さらに必要に応
じて各種添加剤を溶媒とともに混練し、均一に分散させ
磁性塗料を作製し、この磁性塗料を非磁性支持体上に塗
布した後、配向処理、乾燥処理等を施し、また必要に応
じてカレンダー処理等を加えて磁性層を形成して、磁気
記録媒体を製造する方法が挙げられる。

本発明に使用される非磁性支持体としては、各種の磁気
テープ、フロッピーディスク等のベースとして用いられ
ている公知のものを使用することができ、例えば、テー
プベースとしてはポリエステルフィルム等が、またフロ
ッピーディスクベースとしてはポリエステルシートやア
ルミ基板が使用される。

（作　用） 本発明の磁気記録媒体において、磁性層中に含有させた
無機質微粉末は、特定の粒子径および硬度を有している
ことから、平均粒径０．３μＩ以下というような微細粉
末として用いる六方晶系フェライトを磁性粉末として使
用した場合においても系内に均一に分散し、さらにこの
六角板状という結晶形状との相乗効果によって、磁性層
の補強材として安定して作用して耐久性を向上させる。

また、これら無機質微粉末は磁気記録媒体の使用ととも
に磁性層表面に突出し、磁気ヘッドのクリーニング効果
や、摺接時における接触面積が減少することにより潤滑
性が向上し、さらに耐久性が向上する。そして、これら
無機質微粉末は、系内に均一に分散していることから、
その作用は使用温度条件が変化しても安定して得られる
。

（実施例） 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。

なお、以下の実施例中の「部」は重量部を示す。

実施例Ｉ Ｂａフェライト（Ｃｏ、Ｔｉ置換）粉末（平均粒径０．
０８　μｍ　、　Ｈｃ　　７００Ｏｅ　）　　　１００
部α−＾１２０３粉末 （平均粒径０．２μＩＩ（０，１〜０．３μｍ））　　
５部ポリウレタン樹゛脂　　　　　　　　　　　　１４
部ニトロセルロース樹脂　　　　　　　　　　６部レシ
チン　　　　　　　　　　　　　　　　２部ステアリン
酸　　　　　　　　　　　　１．５部ステアリン酸ブチ
ル　　　　　　　　　　２，５部溶剤（ＭＥＫ／ｌ−ル
エン／シクロヘキサノン）（重量比１／１／１　）　　
　　　　　　　　１８７．５部上記の組成物をサンドグ
ラインダーで混練して磁性塗料を調整した後にろ過し、
硬化剤として三感能性低分子量イソシアネート化合物５
部を添加混合して、この磁性塗料を７５μ−厚のポリエ
チレンテレフタレートの両面に乾燥後の厚さが２．５μ
ｍになるように塗布し、乾燥、硬化させて磁性層を形成
し、次いでカレンダーにより鏡面化し、円板状に打抜い
て磁気ディスクを作製した。

実施例２ 実施例１で用いたａ−＾Ｊ２０ｚ粉末に代えて、平均粒
径０．３μｓ（０，０８〜０．５μｍ）のＣｒ２０　Ｂ
粉末を同量用いた以外は実施例１と同様にして磁性塗料
を作製し、同様に磁気ディスクを作製した。

実施例３ 実施例１で用いたａ−＾、１２２０！粉末に代えて、平
均粒径０．１μｍ（０，０５〜０．３μ−）のＳｉＣ粉
末を同量用いた以外は実施例１と同様にして磁性塗料を
作製し、同様に磁気ディスクを作製した。

比較例１ 実施例１で用いたＢａ−フェライト粉末に代えて、Ｃｏ
−γ−Ｆｅ　２０　ｓ粉末を同量用いた以外は実施例１
と同様にして磁性塗料を作製し、同様に磁気ディスクを
作製した。

比較例２ 実施例２で用いたＢａ−フェライト粉末に代えて、ＣＯ
−γ−Ｆ、ｅ　２０　ｓ粉末を同量用いた以外は実施例
１と同様にして磁性塗料を作製し、同様に磁気ディスク
を作製した。

比較例３ 実施例３で用いたＢａ−フェライト粉末に代えて、Ｃｏ
−γ−Ｆｅ　２０　、粉末を同量用いた以外は実施例１
と同様にして磁性塗料を作製し、同様に磁気ディスクを
作製した。

比較例４　　　　。

実施例１で用いたａ−＾、＋２２０３粉末に代えて、平
均粒径が０．０３　μｍ　　（０，０８）ｔｒｉ以下）
のａ−Ａ１２０！粉末を同量用いた以外は実施例１と同
様にして磁性塗料を作製し、同様に磁気ディスクを作製
した。

比較例５ 実施例２で用いたＣｒ２０　、粉末に代えて、平均粒径
が２．０μｍ　　（１，６〜２．６μｍ）のｃｒ２　ｏ
　１粉末を同量用いた以外は実施例２と同様にして磁性
塗料を作製し、同様に磁気ディスクを作製した。

以上の各実施例および比較例で得られた磁気ディスクに
ついて、耐久性試験を行った結果を次表に示す、なお耐
久性試験は、各磁気ディスクを記録再生装置に装填して
、これに磁気ヘッドをパッド圧４０９／ｃ／で摺接させ
ながら再生出力が初期出力の７０％になるまでの走行時
間を耐久時間として、各磁気ディスクの作成直後（初期
）、５０℃で５週間保存後（高温保存）について、各々
低温（５℃）、高温（５０℃）および低温〜高温のサイ
クル（５℃〜５０℃）の各条件下で測定を行なった。

（以下余白） 傘：磁気ヘッドの摩耗によりテスト中止。

［発明の効果］ 以上の実施例からも明らかなように、本発明の磁気記録
媒体は、磁性層に粒子径が０．０８〜１．５μｍでモー
ス硬度が６以上である無機質微粉末を含有させているの
で、低温から高温までの使用環境下において、磁性層の
耐摩耗性に優れているばかりでなく、高温下で長時間保
存した後においても、初期状態が良好に維持され、高温
保存性においても優れた特性が得られとともに、磁性層
の表面平滑特性が良好となり出力特性の優れたものであ
る。特に−軸性の六方晶系フェライト粉末を磁性粉末と
して用いた場合には、磁性粉末の形状と無機質微粉末の
形状、サイズとの相乗効果で、一層耐久性に優れた特性
を発揮する。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）非磁性支持体上に、磁性粉末と結合材とを有する
   磁性層を形成してなる磁気記録媒体において、 前記磁性層が、粒子径が０．０８〜１．５μｍの範囲で
   モース硬度が６以上である無機質微粉末を含有すること
   を特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）前記無機質微粉末は、Ａｌ＿２Ｏ＿３、Ｃｒ＿２
   Ｏ＿３、ＳｉＣからなる群より選ばれた少なくとも１種
   を含むことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の磁
   気記録媒体。
3. （３）前記磁性粉末は、一軸異方性の六方晶系フェライ
   ト粉末であり、かつ保磁力が２００〜２０００Ｏｅであ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項
   記載の磁気記録媒体。
4. （４）前記一軸異方性の六方晶系フェライト粉末は、平
   均粒径が０．００５〜０．３μｍであり、かつ板状比が
   １〜１５であることを特徴とする特許請求の範囲第３項
   記載の磁気記録媒体。