JPH01104496A - アルミニウム材ろう付け用フラックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ａ１発明の目的 （産業上の利用分野） この発明に係るアルミニウム材ろう付け用フラックスは
、自動車用ラジェータ、エバポレータ、コンデンサ、或
はヒータコアの様に、アルミニウム、或はアルミニウム
合金（本明細書では、これらを総称してアルミニウム材
とする。）で造られた伝熱管やフィンを互いにろう付け
して熱交換器用のコア部を造る場合等に利用し、互いに
接合すべき部品同士のろう付け性を向上させるもので、
十分なろう付け性を保持しつつ、ろう付け後に表面に残
留する残漬によって、アルミニウム材が腐食しない様に
する事を目的としている。

（従来の技術） 自動車用ラジェータその他の熱交換器のコア部は、銅、
真鍮等、伝熱性の良好な金属によって構成する様にして
いるが、近年熱交換器の軽量化と製作費の低廉化とを目
的として、上記コア部をアルミニウム材により造る場合
が多くなって来た。

この様にアルミニウム材によりてコア部を造る場合、ろ
う付けすべき２以上の部品を、互いに接触する面同士の
間にろう材を介在させた状態で組み合わせた後これらの
部品を加熱炉中で加熱し、上記ろう材を溶融させる事で
、上記２以上の部品同士を接合するろう付け作業を行な
う。

このろう付け作業の際、ろう付け部分にはフラックスを
塗布し、良好なろう付けが行なわれる様にしている。

この様にアルミニウム材のろう付け時に用いるフラック
スとしては、例えば英国特許第１０５５９１４号明細書
に開示された発明が知られている。

この英国特許明細書に開示されたフラックスは、弗化ア
ルミニウム（Ａｊ２Ｆｓ）と弗化カリウム（ＫＦ）とを
主成分とするものである。

又、この他にも、塩化物を主成分とするフラックスが、
アルミニウム材ろう付け用として従来から一般的に使用
されている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、上述の様な従来のフラックスの内の多くのも
のは、ろう付け後にアルミニウム材に対して腐食性を有
する残漬が残り、ろう付け作業後に洗浄等の余計な作業
が必要になった。

即ち、英国特許第１０５５９１４号明細書等に開示され
た弗化アルミニウムと弗化カリウムとを主成分とするフ
ラックスは、アルミニウム材に対して腐食性を有する弗
化カリウムがろう付け後に残留する事が避けられず、塩
化物を主成分とするフラックスの場合、水溶性で吸湿性
、腐食性のある残漬が生じる事が避けられなかった。

ろう付け後にこれら腐食性を有する残渣を洗浄する事は
、工程数が多くなり、製品の価格を高くする原因ともな
る為、好ましくない。

この為本発明者は先に、３０〜９０重量％の弗化珪素酸
カリウム（Ｋ２ＳｉＦａ）と７０〜１０ｇ量％の弗化亜
鉛（ＺｎＦ＊　）とを混合して全体を１００１ｉ量％と
する事で造られ、ろう付け後に腐食性を有する残漬を生
じる事なく、ろう付け作業後にろう付け部分を洗浄する
必要のない、アルミニウム材ろう付け用フラックスを提
案した（特願昭６２−８９５５号）。

ところが、上述の様に構成される先発明に係るアルミニ
ウム材ろう付け用フラックスに於いても、依然として次
の様な解決すべき問題点がある。

即ち、上記先発明に係るフラックスを用いた場合に於け
るろう付け性を定量的に測定した結果、アルミニウム材
製熱交換器を構成する為に実用上十分であるとは言え、
現在市販されている一部のフラックスを用いた場合に比
べて、ろう付け性が劣る事が解フた。

ろう付け性を定量的に測定する場合、第１〜２図に示す
様に、長さ６０ｍｍ（７）ＪＩＳ３００３材製の基板１
の上面に、両面にろう材をクラッドしたプレージングシ
ート２を、このプレージングシート２の側面と上記基板
１の上面とが互いに直角になる様にして載せ、プレージ
ングシート２の一端部下縁と基板１の上面との間に丸棒
３を挟み、プレージングシート２の下縁と基板１の上面
との間に、くさび形の隙間４を形成する。この状態で各
部材１〜３を仮固定したならば、ろう付け性を評価すべ
きフラックスを基板１とプレージングシート２との表面
に一定量塗布した後、上記各部材１〜３を加熱炉中で加
熱する。

上記加熱によって、プレージングシート２の両面にクラ
ッドされたろう材５が溶け、第２図に示す様に隙間４の
一部（隙間４の幅が狭くなっている側）を塞ぐが、この
様にろう材５によって隙間４が塞がれる隙間充填長さＬ
は、フラックスの性能が優れている程長くなる。

先発明に係り、別表のＨ％　Ｉ、Ｊ欄に示した様な組成
を有するフラックスを使用し、丸棒３の径をＯ（丸棒未
使用）、１．２．３ｍｍの４段階に変化させてろう付け
を行なった場合、上記隙間充填長さしは、上記Ｈ，１，
、Ｊ欄に示す様になった。

これに対し、特公昭５８−２７０３７号公報に開示され
た、６５．６〜９９．９重量％のＫＡｊ！Ｆ４と３４．
４〜０．１重量％のに、Ａ’４２Ｆ、とを混合して成る
フラックスを使用した場合に於ける隙間充填長さしは、
別表のに欄、及び第３図の曲線Ｋに示す様になった。一
方、上記Ｈ，Ｉ。

Ｊ欄に記載した先発明に係るフラックスによる、ろう付
け性の実験結果は、総て第３図の斜線範囲に含まれる。

この別表のＨ％　Ｉ、Ｊ、に欄、及び第３図の記載から
明らかな通り、先発明に係るフラックスも、特公昭５８
−２７０３７号公報に開示されたフラックスに比べると
、未だ若干ろう付け性が劣る。

ところが、前記特公昭５８−２フロ３フ号公報に開示さ
れ、現に使用されているフラックスは、かなり高価であ
ると言った問題がある。

本発明は、上述の様な事情に鑑み、上記特公昭５８−２
７０３７号公報に開示されたフラックスと同等のろう付
け性を得られる、フラックスを安価に得る事を目的とし
たものである。

ｂ６先発明構成 （問題を解決するための手段） 本発明のアルミニウム材ろう付け用フラックスは、基本
組成物に対する割合が３０〜９０重量％の弗化珪素酸カ
リウム（Ｋ２ＳｉＦａ）と、同じく基本組成物に対する
割合が７０〜−１０重量％の弗化亜鉛（ＺｎＦ２）とか
ら成り、製品に対する割合が９９〜９３重量％の基本組
成物と、製品に対する割合が１〜７重量％の弗化アルミ
ニウム（ＡＩＦｓ）とを混合して、全体を１００重量％
とじている。

（実験例） 次に、本発明の効果を確認する為に、本発明者が行なフ
た実験に就いて説明する。

＾、第−例 フラックスを構成する基本組成物として、弗化珪素酸カ
リウムを３０重量％と、弗化亜鉛を７０重量％とを混合
し、全体を１００重量％とじたものを使用した。

この基本組成物を９９重量％と、弗化アルミニウムを１
重量％とを混合し、全体を１００重量％とじたものを、
本発明のスラックスとし、このフラックスを水中に投入
し更に攪拌して、１ｏ重量％の鹸濁液を造り、こめ鹸濁
液を、第１〜２図に示した様に組み合わされた、基板１
とプレージングシート２との表面に、５〜２０　ｇ／ｍ
２の割合で塗布した。

フラックスを含む鹸濁液を塗布した板材１．２は、乾燥
後加熱炉中に入れ、露点が一３０℃以下の窒素ガス雰囲
気中に於いて６ｏｏ℃で４分間加熱して、プレージング
シート２の表面のろう材を溶融させ、基板１とプレージ
ングシート２とのろう付けを行なった。

ろう付けは、丸棒３の直径を０１１．２．３ｍｍの４通
りに変化させる事で行なって、各場合に於ける隙間充填
長さしく第２図）を測定し、その結果別表のＡ欄、及び
第３図の曲線Ａに示す様な結果を得た。

この別表Ａ欄、及び第３図の曲線Ａに記載の結果を、−
前記Ｈ−に欄、及び第３図の曲線にと斜線とに記載の結
果と比較すると、本発明のフラックスは、先発明のフラ
ックスに比べて十分に大きく、特公昭５８−２７０３７
号公報に開示されたフラックスを使用した場合と同様の
ろう付け性を得られる事が解る。

Ｂ、第二例 フラックスを構成する基本組成物として、弗化珪素酸カ
リウムを６０重量％と、弗化亜鉛を４０重量％とを混合
し、全体を１００重量％とじたものを使用した。

この基本組成物を９９重量％と、弗化アルミニウムを１
重量％とを混合し、全体を１００重量％とじてフラック
スとした。

このフラックスを用いて、上記第−例の場合と全く同様
の試験を行なった所、別表のＢ欄、及び第３図の曲線Ｂ
に示す様な結果を得た。

この別表Ｂ欄、及び第３図の曲線Ｂに記載の結果を、前
記した別表Ｈ〜に欄、及び第３図の曲線にと斜線とに記
載の結果と比較すると、本発明のフラックスは、先発明
のフラックスに比べて十分に大きく、特公昭５８−２７
０３７号公報に開示されたフラックスを使用した場合と
同様のろう付け性を得られる事が解る。

Ｃ０第三例 フラックスを構成する基本組成物として、弗化珪素酸カ
リウムを６０重量％と、弗化亜鉛を４０重量％とを混合
し、全体を１００重量％とじたものを使用した。

この基本組成物を９３重量％と、弗化アルミニウムを７
重量％とを混合し、全体を１００重量％としてフラック
スとした。

このフラックスを用いて、上記各側の場合と全く同様の
試験を行なった所、別表のＣ欄、及び第３図に曲線Ｃに
示す様な結果を得た。

この別表Ｃ欄、及び第３図の曲線Ｃに記載の結果を前記
した別表Ｈ〜に欄、及び第３図の曲線にと斜線とに記載
の結果と比較すると、本発明のフラックスは、先発明の
フラックスに比べて十分に大きく、特公昭５８−２７０
３７号公報に開示されたフラックスを使用した場合と同
様のろう付け性を得られる事が解る。

Ｄ、第四例 フラックスを構成する基本組成物として、弗化珪素酸カ
リウムを９０重量％と、弗化亜鉛を１０重量％とを混合
し、全体を１００重量％とじたものを使用した。

この基本組成物を９３重量％と、弗化アルミニウムを７
重量％とを混合し、全体を１００重量％としてフラック
スとした。

このフラックスを用いて、上記各側の場合と全く同様の
試験を行なった所、別表のＤ欄、及び第３図の曲線りに
示す様な結果を得た。

この別表り欄、及び第３図の曲線りに記載の結果を、前
記した別表ＨＮＫ欄、及び第３図に曲線にと斜線とに記
載の結果と比較すると、本発明のフラックスは、先発明
のフラックスに比べて十分に大きく、特公昭５８−２７
０３７号公報に開示されたフラックスを使用した場合と
同様のろう付け性を得られる事が解る。

次に、本発明の範囲から外れた比較例に就いて説明する
。

Ｅ、比較例１ フラックスを構成する基本組成物として、弗化珪素酸カ
リウムを３０重量％と、弗化亜鉛を７０１ｉ量％とを混
合し、全体を１００重量％とじたものを使用した。

この基本組成物を９１重量％と、弗化アルミニウムを９
ｉ量％とを混合し、全体を１００重量％としてフラック
スとした。

このフラックスを用いて、上記各側の場合と全く同様の
試験を行なった所、別表のＥ欄に示す様な結果を得た。

この別表Ｅ欄に記載の結果は、第３図の斜線範囲に含ま
れるものであり、前記した別表Ｈ−に欄に記載の結果と
比較すると、このフラックスは、前記した先発明と同様
程度のろう付け性しか得られない事が解る。

Ｆ、比較例２ フラックスを構成する基本組成物として、弗化珪素酸カ
リウムを６０重量％と、弗化亜鉛を４０重量％とを混合
し、全体を１００重量％とじたものを使用した。

この基本組成物を９１重量％と、弗化アルミニウムを９
重量％とを混合し、全体を１００重量％としてフラック
スとした。

このフラックスを用いて、上記各側の場合と全く同様の
試験を行なった所、別表のＦ欄に示す様な結果を得た。

この別表Ｆ欄に記載の結果は、第３図の斜線範囲に含ま
れるものであり、前記した別表Ｈ−Ｋｌｌに記載の結果
と比較すると、このフラックスによるろう付け性は、先
発明のフラックスと同様程度のろう付け性しか得られな
い事が解る。

Ｇ、比較例３ フラックスを構成する基本組成物として、弗化珪素酸カ
リウムを９０重量％と、弗化亜鉛を１０Ｉｉ量％とを混
合し、全体を１００重量％とじたものを使用した。

この基本組成物を９１重量％と、弗化アルミニウムを９
重量％とを混合し、全体を１００重量％としてフラック
スとした。

このフラックスを用いて、上記各側の場合と全く同様の
試験を行なった所、別表のＧｌｉに示す様な結果を得た
。

この別表Ｇ欄に記載の結果は、第３図の斜線範囲に含ま
れるものであり、前記した別表Ｈ−に欄に記載の結果と
比較すると、このフラックスは、先発明と同様程度のろ
う付け性しか得られない事が解る。

以上に述べた本発明に係るフラックスの第一〜四例、及
び比較例１〜３は、前述した先発明に係るフラックス、
特公昭５８−２７０３７号公報に係るフラックスの実験
結果と共に、別表に記載したが、これらのフラックスは
、何れも残渣に腐食性がない。

Ｃ１発明の効果 本発明のアルミニウム材ろう付け用フラックスは、以上
に述べた通り構成され、使用されるので、アルミニウム
材製の部品同士のろう付けを強固に行なう事が出来、し
かもろう付け後に腐食性を有する残渣が生じない為、強
固で耐久性のあるアルミニウム材製品を得る事が出来、
しかも安価に入手出来る。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図は、本発明の効果を確認する実験に使用した
板材を示しており、第１図はろう付け前の状態、第２図
はろう付け後の状態をそれぞれ示す正面図、第３図は本
発明に係るフラックスによるろう付け性を比較例及び先
発明と共に示す線図である。 １：基板、２ニブレージングシート、３：丸棒、４：隙
間、５：ろう材。 特許出願人　　日本ラヂヱーター株式会社代　　理　　
人　　小　山　欽造（ばか１名）衆１１１・」ｉ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　基本組成物に対する割合が３０〜９０重量％の弗化珪
   素酸カリウムと、同じく基本組成物に対する割合が７０
   〜１０重量％の弗化亜鉛とから成り、製品に対する割合
   が９９〜９３重量％の基本組成物と、製品に対する割合
   が１〜７重量％の弗化アルミニウムとから成る、アルミ
   ニウム材ろう付け用フラックス。