JPH01104396A - 貯水池等の深層曝気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、湖沼、ダムの水源貯水池、港湾等の水域にお
いて死水化しようとする深層部の水質の回復のため水域
面積を分割した各部の水底に分散設置して使用される深
層曝気装置の改良に関する。

（従来の技術） ダム貯水池等の水域の深層部においては、流入堆積した
有機物の分解に酸素が消費され、夏期などの水温ａ！層
形成期にはこの深層水は表層部の水との対流混合も起こ
らないため、やがて溶存酸素量が不定して死水化する。

この深層部では、鉄やマンガンが溶出したり、有機物の
嫌気性分解に伴ってアンモニアや硫化水素が生成して、
魚も生棲できない状態となる。このような水質の深層水
は、上水道用の取水源としても発電用水としても好まし
いものではない。農業用水としても低温のため好ましく
ない。

欧米では、深層水を水温の低いままで活性化して、鱒等
との冷水魚が生棲できるようにする目的で、深層部に限
定して活性化を図る深層曝気装置が使用されており、そ
の代表例は米国特許第４０６０５７４号、特開昭６０−
８９４号等により知ることができる。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、米国特許第４０６０５７４号の装置は、エアリ
フト作用のみに依存して深層水を吸引曝気するために、
深層水と空気との接触時間が短く曝気効果が不充分とな
る。また特開昭６０−８９４号はエアリ”フト管の外側
通路にも散気管を設けて曝気が徹底して行われるように
なっているものの、エアリフト管内外での散気によりエ
アリフト作用が相殺されて曝気水の放出速度が小さくな
るので、充分に曝気した水が広い範囲に拡散されずに狭
い範囲で循環を繰返す状態となり、曝気効果が局部集中
的となるので、広域の酸素供給を図るには曝気装置を多
数設置しなければならず、動力を多く消費し経済的でな
い。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上記のエアリフト式深層曝気装置の諸問題を
解決するためになされたものであって、その解決手段と
してはエアリフト管を従来技術の気泡細分式と反対に集
中大気泡を発生する逆サイフオン式間けつ空気放出部を
組込んだものに変更する。

すなわら、本考案の深層曝気装置は、その全体的構成と
しては、外筒の中心にエアリフト管を設け、下端で水底
アンカに係留し外筒上端に形成した空気溜の浮力により
水域の深層部内に直立姿勢に保持し、エアリフト管内で
下部に空気を供給し下端の吸引口から深層水を吸引し気
液混合上昇流を形成して曝気し、空気溜に分離した空気
を水面に抜出す空気排出管を設け、外筒の下部に空気を
分離した曝気処理水の水平向き排出口を設けるとともに
、エアリフト管内に逆サイフオン式の間けつ空気放出部
を組込んだことを特徴とする。

（作　用） 本発明によると、エアリフト管内において、逆サイフオ
ン式の間けつ空気放、出部で、下方から上昇する細分気
泡の一部を捕集して蓄積し、これを一定時間毎に逆サイ
フオン作用により一挙に大気泡として放出してエアリフ
ト管内を上昇させる作動を間けつ的に繰返すので、大き
い速度で上昇する大気泡塊のピストン作用による強勢な
駆動力を以て、深層水を強い勢で吸引し、その分大きな
速度で処理水を装置外に放出する。

この処理水は間けつ強勢放出のインターバルの間にその
エネルギによる波及効果により広域に拡散してゆく。間
けつ強勢放出のインターバルの間は装置内では微細気泡
によるエアリフト作用および曝気が行われ尚充分な曝気
効果を受ける。必要ならば補助曝気を併用する。

（実施例） 以下、本発明を添付図の実施例に即して具体的に説明す
る。第１図は本発明の貯水池等の深層曝気装置の第１実
施例を示す。

この装置は、上部がドーム状に閉じられた外筒（１）の
中心にエアリフト管（２）が設けられ、全体として曝気
室に形成される。この装置は、下端で貯水池等の水域の
水底のアンカ（３）にワイヤ（４）で係留され、ドーム
内の空気溜（５）に常に一定量以上の空気が溜められ、
そのフロート作用により水域中の概ね深層部にわたる高
さにあって直立の姿勢となる。

エアリ、フト管（２）の下部は外筒の底板中央を貫通し
てやや拡大されその内部には下位に散気管（６）が設置
され、その上位に逆サイフオン式の間けつ空気放出部（
７）がその外周とエアリフト管との間に間隔（Ｒ）を隔
てて組込まれ、下端は深層水の吸引口（８）として開放
されている。散気管（６）には池外の空気源（図示せず
）から可撓性の空気供給管（９）を経て曝気用空気が供
給され、散気管（６）から細分気泡が発生して水中を上
昇し、その一部は間けつ空気放出部（７）に捕集され、
他の一部は前記間隔（Ｒ）を素通りしてエアリフト管（
２）内を上昇し曝気の一部を遂行する。水中を上昇する
空気のエアリフト作用により深層水は吸引口（８）から
吸引されエアリフト管（２）内を気液２相混合流となっ
て上昇する。

間けつ空気放出部（７）は逆サイフオン式であって、こ
こに捕集され蓄積された空気が部（７）内の水位を下げ
そのレベルが中央の通気管（７゛）の下端より下ると蓄
積空気が逆サイフオン作用により通気管（７′）を通じ
て一挙に放出され気泡塊α〔となってエアリフト管（２
）内を占居し強い勢いで管内を上昇する。これを間けつ
的に反覆する。

大気泡上昇時以外はエアリフト管内を微細気泡が上昇し
曝気の一部を遂行することは前記したとおりである。

エアリフト管（２）内を上昇流する気液混合の流れは上
端に出てバッフルａυに衝当たり流速を殺がれ、ここで
気液が分離する０分離した空気は空気溜（５）に集まる
が、空気溜（５）から水面フロート（２）に他端を支持
された可撓性空気抜の空気排出管α濁を経て一定溜め量
以上の空気は常時水面上に放出される。

空気と分離した水は、外筒（１）とエアリフト管（２）
との間の環状通路を下向流し、外筒下端の水平向の排出
口αのから四周に放出されるようになっている。

この環状通路には補助散気管ａωを設け、これに空気供
給管（９）から分岐した管路αｅを経て空気を供給する
ようにする。下向水流はここから発生する微細気泡との
向流により充分に曝気される。このとき補助散気管から
の気泡上昇によって水が逆流しない程度に曝気を行う。

この実施例では、エアリフト管（２）の下部の直径を大
きくして、散気管（６）の上方に気泡の一部を捕集して
気泡塊ＱＯＩとして放出する間けつ空気放出部（７）を
設けてあり、所定量の空気が溜ると逆サイフオン作用に
よって間けつ的に気泡塊００）をエアリフト管（２）内
に放出し、気泡塊ＧＯ＋のピストン作用によって深層水
が勢いよく吸引口（８）から吸引され、その分だけ曝気
室内で曝気を受けた曝気処理水が排出口α旬から大きな
速度で深層部に水平に排出される。

第２図は本発明の貯水池等の深層曝気装置の第２実施例
を示す。第１実施例と均等の各部は同一符号を記入して
示し、説明の重複を省略する。この実施例はエアリフト
管（２）の途中に間けつ空気放出部（７）を設けたもの
で、散気管（６）から上昇する微細気泡の一部が間けつ
空気放出部（７）に捕集されるが、微細気泡が散気管（
６）から聞けつ空気送出部（７）に上昇する間に前段の
曝気が行われるので、第１実施例と概略同様に作動する
。

本発明の装置は深層水の吸引口（８）、排出口αａの位
置から知られるように、これらが深層部内に位置すれば
よく、従って装置全体が厳密に深層部内に存在する必要
がない。従って水深の異る水域の設置個所にも同−設計
の装置を使用することができる。

（発明の効果） 上記のように本発明によると、エアリフト管の内外で散
気することにより深層水に充分な曝気を与えることがで
き、エアリフト管内の気泡を捕集して空気塊を放出する
逆サイフオン式の間けつ空気放出部を設けたので、処理
水が強い勢いで外部に放出され影響域を拡大することが
でき、従来技術に較べて設備費ならびに運転費を節減す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の貯水池等の深層曝気装置の第１実施例
の縦断側面図、第２図はその第２実施例の縦断側面図で
ある。 （１）・・・外筒、（２）・・・エアリフト管、（３）
・・・アンカ、（４）・・・ワイヤ、（５）・・・空気
溜、（６）・・・散気管、（７）・・・逆サイフオン式
間けつ空気放出部、（７゛）・・・通気管、（８）・・
・吸引口、（９）・・・空気供給管、ＱＯＩ・・・気泡
塊、αＵ・・・バッフル、＠・・・水面フロート、Ｑ３
）・・・空気排出管、Ｑ４１・・・排出口、ａ９・・・
補助散気管、００・・・管路、（Ｒ）・・・間隔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 外筒の中心にエアリフト管を設け、下端で水底アンカに
   係留し外筒上端に形成した空気溜の浮力により水域の深
   層部内に直立姿勢に保持し、エアリフト管内で下部に空
   気を供給し下端の吸収口から深層水を吸引して気液２層
   混合上昇流を形成して曝気し、空気溜に分離した空気を
   水面に抜出す空気排出管を設け、外筒の下部に空気を分
   離した曝気処理水の水平向き排出口を設けるとともに、
   エアリフト管内に逆サイフオン式の間けつ空気放出部を
   組込んだことを特徴とする貯水池等の深層曝気装置。