JPH01104158A - 甲殻類の殻の処理方法 - Google Patents

甲殻類の殻の処理方法

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JPH01104158A
JPH01104158A JP62263553A JP26355387A JPH01104158A JP H01104158 A JPH01104158 A JP H01104158A JP 62263553 A JP62263553 A JP 62263553A JP 26355387 A JP26355387 A JP 26355387A JP H01104158 A JPH01104158 A JP H01104158A
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Hideyuki Matsuda
英幸 松田
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洋司 小村
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SANIN KENSETSU KOGYO KK
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、微生物及びそれを用いる甲殻類の殻の処理方
法に係り、特にカニガラ等の甲殻類の殻を微生物培養処
理することにより、キチン分解酵素類やキトサン等の有
用な生成物を採取する技術に関するものである。
(背景技術) 近年、これまで廃棄処分されていたカニガラ等の甲殻類
の殻について、その廃棄処理上の問題等から、かかる甲
殻類の殻を化学処理して、有用物質としてのキトサンを
採取することが、行なわれている。そして、この化学処
理法では、先ず、カニガラ等の甲殻類の殻を脱カルシウ
ム処理して得られる脱カルシウム殻を、1%アルカリ若
しくはプロテアーゼ処理して除蛋白することにより、キ
チン質を取り出し、次いでそれを40%アルカリ水溶液
処理して、脱アセチル化を行なうことにより、目的とす
るキトサンを得る工程が採用されているのである。
ところで、このようにして得られるキトサンは、数少な
い天然の塩基性多Pi類の一つであり、主として排水処
理用凝集剤等として用いられており、また手術用糸、人
工皮膚、肥料等としても有用であることが認められてい
るが、化学処理法なるが故に、その生産コストが比較的
高ぐ、同種製品との競合性に欠ける問題があったのであ
り、またキトサン以外の他の有用な物質を採取すること
が出来ないことからも、原料コストがそのままキトサン
コストに影響することとなる問題も内在していたのであ
る。
一方、かかるカニガラ等の甲殻類の殻に広く分布してい
るキチンに関して、それから、微生物培養による分解処
理によって、キチナーゼ等の有用なキチン分解酵素類を
生産することも行なわれている。而して、このキチナー
ゼを生産する従来法は、ストレプトマイセス・グリセウ
ス、アエロモナス・ハイドロフィラ、セラチア・マルセ
センス等の微生物を培養し、その培養終了後に、培養濾
液から、硫安沈澱、各種イオンクロマトグラフィー、ゲ
ル濾過、ヒドロキシルアパタイトカラムクロマトグラフ
ィー、焦点電気泳動法等により、長時間をかけて、複雑
な手法にてキチナーゼを精製していたのであり、それ故
に、その手法では大量処理が難しく、精製ステップが多
く、時間がかかるところから、酵素がしばしば途中で変
性、失活することがある等の、各種の問題を内在してい
たのである。
なお、このキチナーゼを始め、キトサナーゼ、キチンデ
アセチラーゼ等のキチン分解酵素類は、キチンの液化、
糖化、N−アセチルグルコサミンの生産(キチナーゼ)
、キトサンの分解(キトサナーゼ)及びキトサンの生産
(キチンデアセチラーゼ)に利用され得るものであるこ
とは勿論のこと、フザリウム菌等の病原性微生物の増殖
阻止、植物成長促進、異常増殖細胞の生育阻止等の優れ
た機能を持つ他、細胞壁融解酵素としての利用価値が高
く、農薬、医薬品、研究用試薬等として多くの需要が見
込まれているが、現時点では、上記の如く、生産工程が
極めて複雑である等の理由から、極めて高価なものとな
っており、それ故に、安価に且つ豊富に品質の良い上記
酵素類の供給が望まれているのである。
(発明の構成) ここにおいて、本発明者らは、上記した事情に鑑みて、
キチンをよ(分解し、特に甲殻類の殻のキチンの分解能
力に優れ、しかもキトサンや各種キチン分解酵素類の生
産能力の高い微生物を広く自然界から検索した結果、フ
ラボバクテリウム・MP−1cとシュードモナス・MP
−1dが優れた結果を与えることを見い出し、本発明を
完成するに至ったのである。
すなわち、本発明に従う甲殻類の殻の処理方法は、その
ような甲殻類の殻の存在下に、フラボバクテリウム属の
MP−1c株若しくはシュードモナス属のMP−1d株
またはそれら菌株を含む混合微生物を培養することを、
その特徴とするものである。
また、本発明は、それぞれ、キチンを分解する能力を有
し、微工研菌寄第9515号として寄託されたフラボバ
クテリウム・MP−1c及び微工研菌寄第9516号と
して寄託されたシュードモナス・MP−1dからなる菌
株(微生物)をも、その特徴とす巻ものである。
(発明の効果) このような本発明に従う特定の菌株(フラボバクテリウ
ム・MP−1c及びシュードモナス・MP−1d)は、
キチンを最も効率的に分解する微生物として単離された
ものであって、そのような微生物を用いてカニガラ等の
甲殻類の殻を処理することにより、かかる殻中のキチン
が効果的に分解されることとなり、以てキトサン、N−
アセチルグルコサミンのポリマー等が生産される一方、
それらの生産に際して生じる有用なキチン分解酵素類、
即ちキチナーゼ、キトサナーゼ、キチンデアセチラーゼ
、キトサナーゼを、限外濾過膜分画手法等によって効率
的に採取することが出来ることとなったのである。
なお、本発明においては、微生物の持つ有用な機能を複
合的、効率的に利用する上において、前記キチンを資化
する2種の菌株を含む混合微生物を用いることが推奨さ
れ、これによって最も効率よくキチナーゼ、キトサナー
ゼ等の酵素やキトサンを生産せしめ得るのである。
また、このように、甲殻類の殻の処理を微生物処理にて
行なうことにより、従来の化学的処理法とは異なり、高
価な化学薬品の使用量が少なく、しかも排水処理等の問
題も生じないところから、キトサンの製造コストを著し
く低減することが出来ることとなったことは勿論、品質
の良いキチン分解酵素類を豊富に、また低コストにて提
供し得ることとなったのである。
(構成の具体的説明) 先ず、本発明に係る微生物は、フラボバクテリウム属及
びシュードモナス属に属する菌株であって、フラボバク
テリウム・MP−1c及びシュードモナス・MP−1d
と称されるものである。これらの菌株は、島根県美保関
漁港にて採取された海水より得られ、脱カルシウムカニ
ガラ粉末及び0.2%に、HP O,のみを含む培地で
、キチン分解活性を誘導させるために、約5ケ月間、1
0回の連続培養を行なったものから単離されたものであ
って、それぞれ、工業技術院微生物工業技術研究所に、
昭和62年8月10日に、前者は「微工研菌寄第951
5号(F、ERM  P−9515)」として、また後
者は[微工研菌寄第9516号(FERM  P−95
16)Jとして受託されており、それぞれの菌学的性質
は、以下の通りである。
(I)形態学的性質 a)MP−1c株 本菌株は桿菌(0,3〜0.7 μmX 1.0〜2、
0μm)で、ダラム陰性である。胞子は形成しない。
b)MP−1d株 本菌株は桿菌(0,3〜0.7μmxt、o〜2.0μ
m)で、ダラム陰性である。胞子は形成しない。
(If)各種培地上の性質 a)MP−1c株 (1)コロイダル寒天培地 1〜2日のうちにコロイダルキチンを資化し、コロニー
の周囲が透明になる。コロニーの表面は円滑で、隆起は
余りない。コロニーの色は淡黄色で、半透明である。コ
ロニーは略円形で、その周囲は多少波打っている。
(2)普通寒天培地 コロニーの表面は円滑で、中央に突起がある。コロニー
の色は黄色である。コロニ、  −は略円形で、その周
囲は多少波打っている。
b)MP−1d株 (1)コロイダル寒天培地 1〜2日のうちにコロイダルキチンを責化し、コロニー
の周囲が透明になる。コロニーの表面は円滑で、凸にな
っている。コロニーの色は、白色で半透明である。コロ
ニーは略円形で、その周囲は多少波打っている。
(2)普通寒天培地 コロニーの表面は円滑で凸になっている。
コロニーの色はベージュでアル。コロニーは略円形で、
その周囲は多少波打っている。
(II[)生理的性質 a)MP−1c株 生育温度範囲  ・・・14〜40℃ 最適温度は30℃である。
硝酸塩の還元性 ・・・陽性 硫化水素の生成 ・・・陽性(弱い) インドールの生成・・・陰性 v−pテスト  ・・・陰性 0−Fテスト  ・・・酸化 メチルレッドテスト・・・陰性 カタラーゼ   ・・・陽性 オキシダーゼ  ・・・陽性 声から とガスの生・J 酸を生成し、ガスは発生しない。
・・・フラクトース、マンノース、キ シロース、グルコース 酸を生成せず、ガスも発生しない。
・・・アラビノース、マルトース、ガ ラクトース、イノシトール、ラ クトース、ソルビトール、マン ニトール、グリセロール、サラ カロース *以上9種の糖は、pHがアル カリ側にあり、BTB液を含 んだ培地が青色となっていた。
b)MP−1d株 生育温度範囲  ・・・10〜43℃ (但し、10℃と40℃以上では生育が余りよくない)
。最適温度は20℃である。
硝酸塩の還元性 ・・・陽性 硫化水素の生成 ・・・陰性 インドールの生成・・・陰性 v−pテスト  ・・・陰性 0−Fテスト  ・・・酸化 メチルレッドテスト・・・陰性 カタラーゼ   ・・・陽性 オキシダーゼ  ・・・陽性 枦から とガスの 酸を生成し、ガスは発生しない。
・・・フラクトース、キシロース 酸を生成せず、ガスも発生しない。
・・・アラビノース、マルトース、ガ ラクトース、イノシトール、ラ クトース、ソルビトール、マン ニトール、グリセロール、サラ カロース、マンノース、グルコ ース *以上1)種の糖は、pHがア ルカリ側にあり、BTB液を 含んだ培地が青色となってい た。
(IV)同定 a)MPIC株 以上の諸性質から、本菌株は、フラボバクテリウム属の
菌と考えられるが、バーシーズ”マニュアル(Berg
ey’s Manual of Determinat
ive Bacteriology )の第8版のどの
種にも一致しないので、フラボバクテリウム(Flav
obacterium)  ・M P −1cと命名し
た。
b)MP−1d株 以上の諸性質から、本菌株は、シュードモナス属の菌と
考えられるが、上記のバーシーズ・マニュアルの第8版
におけるシュードモナス属のどの種にも完全に一致しな
いので、シュードモナス(Pseudomonas) 
番MP−1dと命名した。
(V)微生物の培養 それぞれの菌株の培養には、通常の放線菌の培養方法が
用いられる。培養基の炭素源としては、菌に誘導された
キチン分解活性を喪失させないためにも、コロイダルキ
チン等のキチンを主体とし、これに必要に応じて公知の
適当な炭素源を組み合わせて用いられることとなる。ま
た、窒素源としては、アンモニウム塩、硝酸塩、酵母エ
キス、ペプトン等が単独でまたは組み合わせて用いられ
、更にP源として燐酸塩等が用いられることとなる。
更にその他、必要に応じて、無機塩、例えばアルカリ金
属塩、硫酸マグネシウム、硫酸鉄、硫酸亜鉛、塩化マン
ガン等が適宜に添加されることとなる。
なお、培養方法としては、固体堵地上での培養も可能で
あるが、一般の酵素生産の方法と同様に、液体培養を採
用することが好ましく、その際には、例えば次の如き組
成の液体培地が用いられる。コロイダルキチン:4g、
KH2O4: 0.7 g、、KH2PO4: 0.3
 g。
MgSO4・5HzO:0.5gs FeSO4・7H
zO: 0.01 g、、ZnSO4: 0.001g
、MnC1,: 0.001 g、酵母エキス二0.2
5g、ペプトン1.25g、寒天:15g1蒸溜水: 
10100OpH:1.5゜また、かかる培養は、好気
的条件下で行なわれる振盪培養法や攪拌と通気による深
部培養法などにて実施され、そして培養温度は、一般に
20〜40℃程度である。
そして、本発明は、上記のフラボバクテリウム・MP−
1c若しくはシュードモナス・MP−1dを用いて、好
適にはそれら菌株を含む混合微生物を用いて、カニガラ
等の甲殻類の殻を処理しようとするものであるが、この
微生物処理には、有利には、甲殻類の殻を塩酸等の適当
な酸にて処理することにより脱カルシウム化された、換
言すれば殻中のCaC0:+が酸で溶出除去されたもの
が、粉末状態において供されることとなる。特に、この
ような脱カルシウム処理を行なうことにより、殻全体の
容積を減じることが出来、以てその取扱いが容易になる
と共に、微生物処理タンク中のカルシウム処理が不要と
なる利点があり、また黒変微生物の殺菌が同時に行なわ
れ得る利点があるところから、カニガラ処理に有利に採
用されることとなる。
さらに、かかる甲殻類の殻は、水等の適当な分散媒体中
に分散せしめられて分散液とされ、次いで適当な反応容
器(バイオリアクター)に収容されて、本発明に従う前
記特定の微生物を用いて微生物処理が行なわれるのであ
る。なお、この微生物処理に際して、前記培養液構成と
同様な成分が適宜に添加され、そして、20〜40℃の
温度に保持されて、攪拌下に、10〜15日程度培養す
ることにより、目的とする甲殻類の殻の処理が行なわれ
るのである。
なお、かかる反応容器内に収容される分散液中の甲殻類
の殻の割合や微生物の添加量、更には培養温度、培養期
間等は、目的とする採取生成物の種類に従って、例えば
キトサンを採取するのか或いはキチン分解酵素類のうち
のどのような分解酵素を採取するのかに従って、その目
的物の培養液中の生産量が最大になるように適宜に決定
されることとなる。
また、このような微生物処理によって、次のように反応
が進行することとなる。即ち、甲殻類の殻、特に脱カル
シウム殻は、その微生物処理によって除蛋白されてキチ
ンとなり、このキチンにより、誘導生成したキチン分解
酵素としてのキチナーゼが培養液中に蓄積されると共に
、キチンが分解され、N−アセチルグルコサミンポリマ
ーが生成する。更に、かかるN−アセチルグルコサミン
ポリマーの蓄積により、キチン分解酵素の一つとしての
キトサナーゼを誘導生成して、かかるN−アセチルグル
コサミンポリマーはN−アセチルグルコサミンまで分解
されるようになるのである。
一方、キチンの微生物処理により、また、キチンデアセ
チラーゼが生成して、キトサンを生成せしめ、更にこの
キトサンからグルコサミンポリマー、そしてグルコサミ
ンへの分解に際して、それぞれキトサナーゼが生成する
ようになるのである。
そして、このような微生物処理による反応によって、生
成する培養物は、目的とする生成物の生産量が最大に達
した時点において、その培養が停止されて、目的とする
生成物が単離精製されることとなるが、その一つの手法
としては、遠心分画による方法がある。即ち、この遠心
分画により、培養物を上澄み液(培養濾液)と沈澱物に
分画せしめ、沈澱物からはキトサン粉末を採取する一方
、その上澄み液からは、限外濾過膜分画・乾燥によって
、キチナーゼ、キトサナーゼ等の有用な分解酵素類を採
取するのである。
また、本発明にあっては、培養タンク内において連続的
に微生物処理を行ないつつ、培養物を取り出し、それよ
り順次生成物を分離する方式も採用可能である。即ち、
所定期間の間、微生物処理された培養タンクから培養物
を取り出し、例えば分子量(MW)が20万以上のもの
をカットするフィルタ(膜)を用いて分離することによ
り、微生物菌体、キチン、キトサンを取り出し、その中
からキトサンを分離する一方、微生物菌体やキチンを再
び培養タンク内に戻し、また必要な脱カルシウムカニガ
ラ等の原料を培養タンク内に供給して、かかる培養タン
クにて微生物処理を続行せしめる一方、前記MW=20
万以上のフィルタを通過した濾液は、再度MW=7万以
上のフィルタ(膜)にて濾過され、これによって、MW
=1)万のキチナーゼやMW=1)万のキトサナーゼが
採取される。また、このMW=7万以上のフィルタを通
過した濾液は、更にMW=3万以上のフィルタ(膜)を
用いて処理されることにより、MW=4万のキトサナー
ゼが分離採取されるのである。
なお、このMW=20万以上のフィ゛ルタ、MW=7万
以上のフィルタ及びMW=3万以上のフィルタを用いた
濾過は、一般に限外濾過手法にて実施され得るものであ
る。
さらに、上記の限外濾過によってMW=3万以上のフィ
ルタを通過した濾液は、MW=500のフィルタ(膜)
等を用いて逆浸透等の手法にて濾過処理され、低分子蛋
白質やキトビオース等が分離される一方、その残液は同
様に逆浸透手法にて濃縮され、その残渣、即ちグルコサ
ミン、N−アセチルグルコサミン、アミノ酸、無機塩等
の生成物には、適当な有機圧゛料が配合されて、抗菌性
有機肥料として利用される。
このように、各微生物によって生産される同種のキチナ
ーゼ、キトサナーゼ、キチンデアセチラーゼ等の酵素は
、膜分離法により、効率的に分画精製されるのであり、
更に必要に応じて、各種のクロマトグラフィーまたは高
速液体クロマトグラフィー等により高度に精製され得る
のである。要するに、各酵素は比較的熱に安定であると
ころから、それぞれの酵素蛋白質の分子量の差を利用し
て、低温条件下限外濾過膜分離手法によって、効率的に
各酵素を分画し得て、そしてまた得られた部分精製酵素
は、必要に応じて更に各種のクロマトグラフィー或いは
高速液体クロマトグラフィーにより高度に精製し得て、
ここに、酵素を大量に且つ短時間に、そして収率よく連
続的に精製する手法が実現され得たのである。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正
、改良等を加え得るものであることが、理解されるべき
である。
なお、以下の実施例中の百分率は、特に断わりのない限
り、重量基準によって示されるものである。
1%のHCI水溶液にて脱カルシウム処理された脱Ca
カニガラ粉末:150g、0.025%酵母エキス、0
.025%ペプトン及び0.2%に2HPO4を含み、
更にフラボバクテリウム・MP−IC及びシュードモナ
ス・MP−1dを含む混合微生物からなる種培養菌70
0mlを含むp H7,5の培養液:101を準備し、
これを30℃の温度に保持しつつ、IO日日間色う培養
を行なった。そして、かかる培養の後、得られた培養物
を遠心分画処理して、沈澱物と培養濾液(上澄み液)に
分離した後、得られた沈澱物から10%酢酸で1回、5
%酢酸で2回、キトサンを可溶化して抽出し、その後、
IONのNaOH液で中和してキトサンを沈澱させ、更
にその沈澱物を乾燥せしめることにより、キトサンを得
た。また、上記の培養濾液の一定量を採り、可溶化して
いるN−アセチルグルコサミンとグルコサミンをエルソ
ン・モルガン法で測定した。
また、上記の培養処理によって精製した各酵素の活性測
定法は、キチナーゼについては0.5%コロイダルキチ
ン水溶液1m10.1Mクエン酸−〇、2Mリン酸水素
酸水素サナトリウム緩衝液7.0)2m/及び上記の培
養濾液(粗酵素液)1mjl!の計4mβを、30°C
l2O分間インキュベーションし、更に100℃で3分
間煮沸して酵素を失活させ、生じた還元末端をシェーレ
ス(Schales)の変法で定量して求めた。なお、
1μmolのN−アセチルグルコサミン相当の還元糖を
精製する酵素量を1単位(unit)とした。
そしてまた、キトサナーゼ活性の測定は、1%可溶性キ
トサン(pH6,0)1m#に上記の培養濾液の1ml
を加えて、30℃の温度で30分間インキュベーション
し、その後、100″Cの温度で3分間煮沸して、酵素
反応を失活させた後、遊離した還元糖をシェーレスの変
法で定量して求めた。なお、1分間に1μmolのグル
コサミンを精製する酵素量を1単位とする。
さらに、キチンデアシラーゼ活性は、0.5%コロイダ
ルキチン水溶液1mI!、0.1’Mクエン酸−〇、2
Mリン酸水素二ナトリウム緩衝液(pH7,0)2me
及び上記の培養濾液1mlの計4mlを、30″Cの温
度下で30分間インキュベーションし、その後、酵素を
100℃の温度で30分間加熱することによって失活せ
しめ、そして生じたNH。
基をコロイド滴定法によって測定して求めた。
以上の結果、最高で68gのキトサンが生産され、また
8gのN−アセチルグルコサミン及びグルコサミンが得
られることが判った。キチンからキトサンの生成率は約
45%となる。このときキチナーゼ及びキトサナーゼ酵
素は、酵素蛋白質として30〜50■生産された。酵素
の酵素単位を1μmolのβ−1,4−グルコシド結合
を1分間に切断する酵素量を1単位とすると、60〜1
00単位となる。同様に、キチンデアセチラーゼは酵素
蛋白質として20〜30■生産され、酵素量としては3
5〜50単位となることが判った。
実施例 2 実施例1においては、フラボバクテリウム・MP−1c
及びシュードモナス・MP−1dを含む混合微生物の例
を示した。ここでは、単離菌:フラボバクテリウム・M
P−1cのみによるカニガラ処理の結果を示す。培養条
件及び分析条件はすべて実施例1と同じである。
その結果、下記のように、カニガラ粉末の分解処理は可
能であったが、得られた成績は実施例1より劣ったもの
であった。
すなわち、脱Caカニガラ粉末150gからキトサンが
5〜10g生産され、キチンの低分子化物のN−アセチ
ルグルコサミンのオリゴマーが15〜25g生産された
。キトサンの生産率は3〜7%となる。また、0.5〜
1gのN−アセチルグルコサミン及びグルコサミンが得
られることが判った。このとき、キチナーゼ及びキトサ
ナーゼ酵素は酵素蛋白質として10〜15■、酵素量と
して20〜30単位生産されていると推測された。
キチンデアセチラーゼは酵素蛋白質として4〜6■生産
され、酵素量としては10〜15単位と推定された。
実施例 3 単離菌:シュードモナス・MP−1dによるカニガラ処
理の結果は、以下の通りである。培養条件及び分析条件
はすべて実施例1と同じである。
脱Caカニガラ粉末150gから、キトサンは2〜3g
生産され、キチンの低分子化物のN−アセチルグルコサ
ミンのオリゴマーが25〜40g生産された。キトサン
の生産率は1〜3%となる。
また、3〜6gのN−アセチルグルコサミン及びグルコ
サミンが得られることが判った。このとき、キチナーゼ
及びキトサナーゼ酵素は酵素蛋白質として15〜25m
g、酵素量として25〜40単位生産されていると推測
された。キチンデアセチラーゼは酵素蛋白質として2〜
3■生産され、酵素量としては5〜8単位と推定された
上記の実施例の結果から明らかなように、単離菌:フラ
ボバクテリウム・MP−1c及びシュードモナス・MP
−1dによるキトサンの生産率に比べ、両画を含む混合
微生物の生産率は、−段と優れているのである。その理
由としては、両徽生物が互いに作用し合って、キトサン
生産能を効率的、複合的に利用していることが推測され
る。また、生成したキトサンの分解が低く抑えられてい
ることが考えられる。自然界における化合物の分解、合
成、変換は、通常複数の微生物等により効率的に進めら
れていると考えられることから、本実施例の結果は、そ
れを反映しているといえよう。
出願人  山陰建設工業株式会社 代理人  弁理士 中島 三千雄 (ほか2名)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)甲殻類の殻の存在下に、フラボバクテリウム属の
    MP−1c株若しくはシュードモナス属のMP−1d株
    またはそれら菌株を含む混合微生物を培養することを特
    徴とする甲殻類の殻の処理方法。
  2. (2)前記甲殻類の殼が、酸処理によって脱カルシウム
    されたカニガラである特許請求の範囲第1項記載の処理
    方法。
  3. (3)前記培養によって生成する培養物から、少なくと
    も1種のキチン分解酵素を採取するようにした特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の処理方法。
  4. (4)前記キチン分解酵素が、キチナーゼ、キトサナー
    ゼ、キトビアーゼ、またはキチンデアセチラーゼである
    特許請求の範囲第3項記載の処理方法。
  5. (5)前記培養によって生成する培養物から、キトサン
    を採取する特許請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに
    記載の処理方法。
  6. (6)キチンを分解する能力を有し、微工研菌寄第95
    15号として寄託されたフラボバクテリウム・MP−1
    c。
  7. (7)キチンを分解する能力を有し、微工研菌寄第95
    16号として寄託されたシュードモナス・MP−1d。
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