JPH0110367Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は粉末や粒状物の振り出し容器に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来容器中の粉末や粒状物の振り出し用容器は
その量を加減するための穴の大きさの選択を行う
場合、容器本体またはこれに嵌めこんだ天板に設
けた穴とキヤツプ等に設けた穴とを合致させて内
容物を振り出す形式のものが多い。多くの場合キ
ヤツプを回転してキヤツプの穴と容器の穴とを合
致させるように操作する。この際、必要な時に即
座に穴を合致させることは可成り面倒であること
は多くの人の経験するところである。すなわち必
要な時に即座に穴を一致させることができない。
また容器を複数個が区切られており、その区切り
部分にそれぞれを穴を設けて、キヤツプの設けた
穴と一致させて目的内容物を振り出す方式のもの
もあるが、これとても、キヤツプの穴を合せる都
度、前回の内容物をも運び出してしまうという欠
点がある。いずれにしても二つの部品がこの内容
物の取り出しには必要であり、コスト高なる。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案はこのようなコストの低減と使用上の便
利さを向上させたものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記の課題を解決するためになされた
ものでその要旨とするところはキヤツプ本体を縦
割りに複数個の隔壁により区分し、それぞれの区
分に穴あき天板を有する区分室部となし、上記の
それぞれの天板外側縁にスナツプヒンジを介した
外蓋を設けるとともに該外蓋にはそれぞれの天板
の穴に対応した嵌入用インナーリングを裏面に形
成し、さらに外蓋の上面に上記インナーリング形
状の段差部を穴表示部として設けたことを特徴と
するヒンジ付振り出し容器のキヤツプとしたもの
である。

〔作用〕

本考案は上述の構成となつているので各室のそ
れぞれの穴のある天板外側縁にスナツプヒンジを
介した外蓋が設けられ、この外蓋の裏面に上記天
板の穴に嵌入するインナーリングを設けてあるの
で目的の区分から即座に内容物を取出すことがで
き、容器全体成型できるものである。

〔実施例〕

本考案を以下、図示の実施例によつて説明す
る。

第１図は本考案のヒンジ付振り出し用容器のキ
ヤツプが４個の縦割り区分よりなる場合で、その
キヤツプ４個を全部開口した状態の平面図であ
り、第２図は第１図のＸ−Ｘ線断面図である。第
３図は４個の区分の中１個の区分の外蓋を開いた
状態を示す斜視図である。

キヤツプ本体１は等分に縦割りに壁２で４個に
区切られ、各区分室Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄにはそれぞれ
の天板３，３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄが設けられ
る。また図のようにＡには天板がなくてもよい
が、各天板にはそれぞれの区分室の収容品に応じ
て穴４（４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄが例えば区分室
Ａにおいては穴４ａは天板全体であり、Ｂにおい
ては２個の穴４ｂ，Ｃにおいては２個の穴４ｃ、
Ｄにおいては３個の穴４ｄ）が設けられる。各区
分の側壁上縁にはスナツプヒンジ部Ｈを介して外
蓋５（それぞれ５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ）が設け
られる。外蓋５の裏面には上記の穴４の形状と位
置に対応するインナーリング６（それぞれ６ａ，
６ｂ，６ｃ，６ｄ）を設けて穴４に嵌入させる。
また外蓋の表面には穴４が区別できるようにその
インナーリングの形状の段差を設けて表示部７，
７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄとし、内容物と穴とに応
じた外蓋が間違いなく即座に開口できるようにす
る（Ａのキヤツプには７ａは設けなくてすむ）。
外蓋５においてヒンジ部Ｈの対向部にはそれぞれ
ストツパー８，８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄを設け、
各天板の対応部のストツパー受８′，８′ａ，８′
ｂ，８′ｃ，８′ｄと係合する。９，９ａ，９ｂ，
９ｃ，９ｄは手かけである。

本考案におけるヒンジ部Ｈはキヤツプ本体１の
上縁と外蓋５とは２ケ所の薄肉部１０，１０′で
連絡され、さらに該薄肉部１０，１０′の間には
山型の帯状ヒンジ部１１で連絡されるという公知
の構造のものが利用でき、またヒンジの位置は天
板の外側のコーナに取付けるようにしてもよい。
さらに表示部はインナーリングの形状の段差で表
現する外に種々の記号等の他のデザインの表示で
もよい。

〔効果〕

本考案は上述の如き構成となつているので、使
用したい振出し口が即座に判別できて従来のよう
に面倒でなくワンタツチで使用できる。一体成型
できるのでコストを低減でき、各振り出し口が独
立しているので他の内容物と混ざる心配がない。
みりん等の液体ものにも利用可能である等の利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のヒンジ付振り出し容器の一実
施例の収容部が４区分の場合の平面図、第２図は
同じく第１図のＸ−Ｘ断面図、第３図は同じくそ
の斜視図である。 １……キヤツプ本体、２……区切壁、３……天
板、４……穴、５……キヤツプ、６……インナー
リング、７……段差表示部、８……ストツパー、
８′……ストツパー受、９……手かけ、Ａ，Ｂ，
Ｃ，Ｄ……縦割された各区分室、ａ，ｂ，ｃ，ｄ
……各区分室Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄに属する各部品の区
別を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤツプ本体を縦割りに複数個の隔壁により区
   分し、それぞれの区分に穴あき天板を有する区分
   室部となし、上記のそれぞれの天板外側縁にスナ
   ツプヒンジを介した外蓋を設けるとともに該外蓋
   にはそれぞれの天板の穴に対応した嵌入用インナ
   ーリングを裏面に形成し、さらに外蓋の上面に上
   記インナーリング形状の段差部を穴表示部として
   設けたことを特徴とするヒンジ付振り出し容器の
   キヤツプ。