JP7846438B2 - 構造部品 - Google Patents

構造部品

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Description

本開示は、構造部品に関する。
例えば自動車の車体等といった構造物は、構造部品を用いて形成される。構造部品には、入力される荷重に対する耐久性が要求される。
例えば、特許文献1には、自動車用のサスペンションアームが開示されている。特許文献1のサスペンションアームは、板状の本体部と、本体部の両側縁に設けられたパイプ状の補強部とを含む。特許文献1には、この構造により、本体部の図心を通り本体部に直交する軸線に関する断面二次モーメントが大きくなるため、曲げ荷重に耐え得る十分な剛性をサスペンションアームに持たせることができると記載されている。
例えば、特許文献2には、自動車用のクロスメンバーが開示されている。特許文献2のクロスメンバーは、鞍型に折り曲げられたウェブと、ウェブの両側縁に設けられた一対の側壁と、各側壁の先端に設けられたフランジ部とを備える。このクロスメンバーでは、ウェブの長手方向の両端部から折り曲げ部位に向かって、ウェブの幅が徐々に大きくなっている。特許文献2には、ウェブの長手方向の両端部において一対の側壁のフランジ側の先端がウェブ側の基端よりも開くようにすることで、クロスメンバーをサイドメンバーに連結して使用する際の側突強度を向上することができると記載されている。
特開平8-188022号公報 特開2012-111377号公報
ところで、構造部品の中には、自動車用のサスペンションアームの1つであるリアアッパーアームのように、側面視で湾曲領域を含むものがある。このような構造部品は、閉断面構造を有することが多い。例えば、凹状の部材同士を向かい合わせてアーク溶接で接合することにより、モナカ構造と呼ばれる閉断面構造の構造部品が形成される。しかしながら、アーク溶接部では錆が生じやすいため、発錆を防止するための対処が必要となる。また、構造部品の製造プロセスにおいてアーク溶接を行うことで、構造部品の製造コストが上昇する可能性がある。
構造部品をアーク溶接部のない開断面構造とした場合、アーク溶接部における発錆を回避し、構造部品の製造コストを低減することができる。しかしながら、構造部品を単純に開断面構造とすると、構造部品の剛性が低くなり、入力された荷重に対する構造部品の反力が小さくなるという問題がある。
本開示は、開断面構造を有するにもかかわらず、入力された荷重に対して高い反力を発揮することができる構造部品を提供することを課題とする。
本開示に係る構造部品は、天板と、2つの側壁とを備える。2つの側壁は、互いに対向するように配置されている。2つの側壁は、それぞれ天板に連続する。構造部品は、湾曲領域を含む。湾曲領域は、側壁側から見て、天板側を湾曲の内側とし、天板の反対側を湾曲の外側として湾曲している。湾曲領域において、湾曲の内側では2つの側壁が天板によって接続される。湾曲領域は、湾曲の外側で開口する。天板は、湾曲領域において、構造部品の両端側における天板の幅よりも大きい最大幅を有する。天板の幅は、湾曲領域を横断面で見て、2つの側壁のうち一方の側壁と天板との境界部と、他方の側壁と天板との境界部とを結ぶ直線の長さである。湾曲領域を横断面で見たとき、2つの側壁の長さの合計は、天板の幅よりも大きい。
本開示に係る構造部品は、開断面構造を有するにもかかわらず、入力された荷重に対して高い反力を発揮することができる。
図1は、第1実施形態に係る構造部品の斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る構造部品の平面図である。 図3は、第1実施形態に係る構造部品の側面図である。 図4は、第1実施形態に係る構造部品の横断面図である。 図5は、第1実施形態に係る構造部品の別の横断面図である。 図6は、第2実施形態に係る構造部品の斜視図である。 図7は、第3実施形態に係る構造部品の斜視図である。 図8は、第3実施形態に係る構造部品の平面図である。 図9は、第3実施形態に係る構造部品の横断面図である。 図10は、第3実施形態の変形例に係る構造部品の斜視図である。 図11は、第3実施形態の他の変形に係る構造部品の横断面図である。 図12は、構造部品の天板の幅増加率と20mmストローク時の反力との関係を示すグラフである。 図13は、構造部品の天板の幅増加率と最大反力との関係を示すグラフである。
実施形態に係る構造部品は、天板と、2つの側壁とを備える。2つの側壁は、互いに対向するように配置されている。2つの側壁は、それぞれ天板に連続する。構造部品は、湾曲領域を含む。湾曲領域は、側壁側から見て、天板側を湾曲の内側とし、天板の反対側を湾曲の外側として湾曲している。湾曲領域において、湾曲の内側では2つの側壁が天板によって接続される。湾曲領域は、湾曲の外側で開口する。天板は、湾曲領域において、構造部品の両端側における天板の幅よりも大きい最大幅を有する。天板の幅は、湾曲領域を横断面で見て、2つの側壁のうち一方の側壁と天板との境界部と、他方の側壁と天板との境界部とを結ぶ直線の長さである。湾曲領域を横断面で見たとき、2つの側壁の長さの合計は、天板の幅よりも大きい(第1の構成)。
第1の構成に係る構造部品は、構造部品の側壁側から見て湾曲する湾曲領域を含んでいる。このように湾曲領域を有する構造部品に対して圧縮荷重が付与される場合、荷重は主に湾曲領域の内側を伝達する。そのため、第1の構成に係る構造部品では、天板が湾曲領域の内側に配置されている。湾曲領域は、湾曲内側で2つの側壁が天板で接続されている一方、湾曲外側では開口する開断面構造を採っている。湾曲領域では、天板が構造部品の両端側と比較して大きな幅(最大幅)を有するため、天板に連続する両側壁も構造部品の両端側と比較して幅方向外側に膨らんでいる。ここで、第1の構成に係る構造部品に対して両端部間を圧縮する圧縮荷重が入力されたとき、湾曲内側にある天板において圧縮変形が生じ、湾曲外側にある両側壁の端部では引張変形が生じる。具体的には、両側壁の端部は、天板の幅方向外側に膨らんでいた状態から構造部品の長手方向に引っ張られ、結果として天板の幅方向内側へと移動する。両側壁の端部が幅方向内側に移動すると、例えば両側壁の端部同士が接触し、構造部品の湾曲領域で両側壁に互いに押し合う力が作用する。この場合、入力された圧縮荷重に対して構造部品の反力がピークを迎えた後も、反力の低下が抑制されやすくなる。したがって、変形の後期であっても構造部品が高い反力を発揮することができる。
このように、第1の構成に係る構造部品は、開断面構造を有するにもかかわらず、入力された荷重に対して高い反力を発揮することができる。
第1の構成に係る構造部品において、天板は、構造部品の両端側に配置され、一定の幅を有する区間を含んでいてもよい(第2の構成)。
第1又は第2の構成に係る構造部品において、天板の最大幅は、天板の最小幅の110%以上220%以下であることが好ましい(第3の構成)。
第3の構成によれば、天板の最大幅が最小幅の110%以上220%以下となっている。この場合、構造部品に対して圧縮荷重が入力されたとき、変形の後期における反力がより高くなりやすい。
第1から第3のいずれかの構成に係る構造部品は、さらに、フランジを備えることができる。フランジは、2つの側壁の少なくとも一方に対して天板の反対側で連続する。フランジは、少なくとも一方の側壁から当該側壁と交差する方向に突出する。フランジは、湾曲の外側で、湾曲領域の底部を通り湾曲領域に沿って延びていることが好ましい(第4の構成)。
第4の構成に係る構造部品では、湾曲領域の少なくとも底部の位置において、2つの側壁の一方又は双方の端部にフランジが設けられている。これにより、構造部品の湾曲領域の剛性が高くなるため、圧縮荷重に対する反力のピークが大きくなる。
第4の構成に係る構造部品において、フランジは、2つの側壁の各々に設けられていてもよい(第5の構成)。
第5の構成に係る構造部品において、天板の最大幅は、天板の最小幅の154%以下であってもよい(第6の構成)。
第5の構成では、2つの側壁のそれぞれにフランジが連続して設けられ、且つ、天板の最大幅が天板の最小幅の154%以下となっている。これにより、圧縮荷重に対する構造部品のピーク反力をより高めることができる。
第1から第6のいずれかの構成に係る構造部品において、湾曲領域を横断面で見たとき、2つの側壁は、天板の中央に対して対称に設けられていてもよい(第7の構成)。
第7の構成では、構造部品の湾曲領域の横断面において、天板の中央に対して2つの側壁が対称に設けられている。この場合、構造部品に対して圧縮荷重が入力されたとき、湾曲領域においてねじれ変形が生じにくくなる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各図において同一又は相当の構成については同一符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
[第1実施形態]
(構造部品の構成)
図1は、第1実施形態に係る構造部品100を模式的に示す斜視図である。構造部品100は、例えば自動車の車体に使用される。構造部品100は、例えば、サスペンションアーム等のシャシー部品であってもよい。本実施形態では、構造部品100がサスペンションアームの一種であるアッパーアームである例について説明する。
図1を参照して、構造部品100は、天板10と、側壁21,22とを備えている。
天板10は、アッパーアームである構造部品100が自動車に取り付けられた状態で、実質的に又は概ね自動車の左右方向に延在する。以下、天板10が延在する方向を構造部品100の長手方向という。
側壁21,22は、互いに対向するように配置される。側壁21は、天板10に連続している。側壁22は、側壁21の反対側で天板10に連続している。側壁21,22は、天板10に沿って構造部品100の長手方向に延在している。
構造部品100は、湾曲領域30を含んでいる。湾曲領域30は、側壁21側から見て、天板10側を湾曲の内側とし、天板10の反対側を湾曲の外側として湾曲している。湾曲領域30は、側壁21と反対の側壁22側から見たときも、天板10側を湾曲の内側とし、天板10の反対側を湾曲の外側として湾曲している。湾曲領域30において、側壁21,22は、湾曲の内側で天板10によって接続されている。一方、湾曲領域30は、湾曲の外側で開口している。すなわち、湾曲領域30の湾曲外側では、構造部品100が分断され、側壁21と側壁22とが離隔している。
本実施形態のように構造部品100が自動車の車体に使用される場合、湾曲領域30は、例えば、構造部品100が自動車に取り付けられた状態で下方に凹となるように湾曲する。湾曲領域30は、底部31を含んでいる。湾曲領域30は、例えば、曲率半径400mm以下で構造部品100の長手方向に延在する。湾曲領域30は、曲率半径200mm以下で構造部品100の長手方向に延在していてもよい。湾曲領域30は、曲率半径150mm以下で構造部品100の長手方向に延在することが好ましい。湾曲領域30の曲率半径は、例えば20mm以上であり、好ましくは50mm以上である。このときの曲率半径は、湾曲領域30の湾曲内側の曲率半径である。
構造部品100の長手方向の両端部には、取付け部41,42が設けられている。取付け部41,42は、構造部品100を他の部品に取り付けるための部分である。天板10は、一方の取付け部41の近傍から他方の取付け部42の近傍まで延在している。取付け部41,42は、例えば、側壁21,22に形成されたバーリング部であってもよい。この場合、取付け部41,42には、それぞれブッシュ51,52が圧入される。ただし、取付け部41,42の態様はこれに限定されるものではない。
図2は、構造部品100を天板10側から見た図(平面図)である。図2を参照して、天板10の幅は、構造部品100の長手方向に沿って変化している。すなわち、天板10の幅は、構造部品100の全体にわたって一定ではない。天板10の幅とは、構造部品100の平面視で、天板10と側壁21(図1)との境界線L1と、天板10と側壁22(図1)との境界線L2とのちょうど中間に位置する幅中央線CL1に直交する直線を引いたとき、当該直線と境界線L1との交点から当該直線と境界線L2との交点までの距離である。この直線が延びる方向を構造部品100又は天板10の幅方向という。図2に示す例において、境界線L1,L2及び幅中央線CL1は、構造部品100の平面視でそれぞれ直線状である。ただし、境界線L1,L2及び幅中央線CL1は、構造部品100の平面視でその少なくとも一部が曲線状となっていてもよい。
天板10は区間S1,S2を含んでいる。区間S1,S2は、構造部品100の長手方向の両端側に配置されている。区間S1は、一方の取付け部41に隣接して配置されている。区間S2は、他方の取付け部42に隣接して配置されている。天板10は、区間S1,S2において幅Wを有する。本実施形態の例では、区間S1,S2のそれぞれにおいて、天板10の幅Wが実質的に一定となっている。区間S1における天板10の幅Wは、区間S2における天板10の幅Wと等しくてもよいし、異なっていてもよい。
湾曲領域30は、区間S1と区間S2との間に配置されている。天板10は、湾曲領域30において最大幅Wmaxを有する。言い換えると、天板10と側壁21,22(図1)との境界線L1,L2のうち、曲率中心が天板10側に位置する範囲であって、構造部品100の長手方向の一端側の変曲点から他端側の変曲点までの範囲内において、天板10の幅が最大幅Wmaxとなる部分が存在する。天板10は、少なくとも湾曲領域30の底部31(図1)の位置で最大幅Wmaxを有することが好ましい。
天板10の最大幅Wmaxは、例えば、天板10の最小幅Wminの101%以上である。最大幅Wmaxは、最小幅Wminの105%以上であることが好ましく、最小幅Wminの110%以上であることがより好ましい。さらに好ましくは、最大幅Wmaxが最小幅Wminの113%以上である。最大幅Wmaxは、最小幅Wminの220%以下であってもよく、最小幅Wminの217%以下であることが好ましい。湾曲領域30における天板10の最大幅Wmaxは、当然ながら区間S1,S2における天板10の幅Wよりも大きい。区間S1及び/又は区間S2における天板10の幅Wは、典型的には天板10の最小幅Wminである。ただし、天板10は、区間S1,S2以外の部分で最小幅Wminを有していてもよい。天板10は、湾曲領域30に対して構造部品100の長手方向の端側で最小幅Wminを有することができる。
本実施形態の例では、天板10のうち最大幅Wmaxを有する区間S3が構造部品100の長手方向に延在する。最大幅Wmaxを有する区間S3は、湾曲領域30内に配置されていてもよいし、湾曲領域30を超えて延びていてもよい。
図3は、構造部品100を側壁21側から見た図(側面図)である。本実施形態の例では、天板10が幅広となっている区間S3が幅狭の区間S1,S2の間で構造部品100の長手方向に延びている(図2)。そのため、側壁21において、区間S3に連続する部分と、区間S1,S2に連続する部分との境界にそれぞれ段差23,24が形成されている。段差23,24は、構造部品100の使用時の状態で水平となるように側壁21に形成されていてもよいし、構造部品100の使用時の状態で水平方向に対して角度を持つように側壁21に形成されていてもよい。図示を省略するが、反対側の側壁22にも、側壁21と同様に段差23,24が形成されている。
図4及び図5は、構造部品100を長手方向に垂直な平面で切断したときの断面(横断面)を示す図である。図4は、図3のIV-IV断面、より具体的には湾曲領域30の底部31の位置での構造部品100の横断面を示す。図5は、図3のV-V断面、すなわち、構造部品100の長手方向の両端部に設けられた取付け部41,42のうち一方の取付け部41の近傍の位置における構造部品100の横断面を示す。
図4を参照して、天板10は、天板本体11と、稜線部121,122とを含む。天板本体11は、構造部品100の横断面で見て、実質的に平坦な形状を有する。稜線部121,122は、天板本体11の両側縁に連続して設けられている。稜線部121は、天板本体11と一方の側壁21との間のコーナー部である。稜線部122は、天板本体11と他方の側壁22との間のコーナー部である。稜線部121,122は、例えば、構造部品100の横断面視で実質的に円弧状を有する。
側壁21,22は、それぞれ天板10の稜線部121,122に連続して設けられている。湾曲領域30において、天板10の反対側に位置する側壁21,22の端部211,221は、開放端部となっている。すなわち、構造部品100は、少なくとも湾曲領域30の範囲では開断面構造を有する。構造部品100は、長手方向の全体又はほぼ全体にわたって開断面構造を有することもできる。開断面構造とは、側壁21の端部211と側壁22の端部221とが離れて配置され、端部211,221側で構造部品100自身が連続構造となっていないことをいう。
湾曲領域30の横断面視で、天板10の最大幅Wmaxは、天板10と側壁21との境界部212と、天板10と側壁22との境界部222とを結ぶ直線の長さである。境界部212は、天板10の稜線部121の側壁21側のR止まりである。境界部222は、天板10の稜線部122の側壁22側のR止まりである。境界部212を構造部品100の長手方向に沿って繋いでいくと、天板10と側壁21との境界線L1(図2)となる。境界部222を構造部品100の長手方向に沿って繋いでいくと、天板10と側壁22との境界線L2(図2)となる。
湾曲領域30の横断面において、側壁21,22の長さ(高さ)H,Hの合計:H+Hは、天板10の最大幅Wmaxよりも大きい。側壁21の高さHは、湾曲領域30の横断面において、側壁21と天板10との境界部212から端部211までの直線距離である。側壁22の高さHは、湾曲領域30の横断面において、側壁22と天板10との境界部222から端部221までの直線距離である。側壁21,22の高さH,Hの合計は、天板10の最大幅Wmaxの100%超であればよいが、好ましくは最大幅Wmaxの200%以上であり、より好ましくは400%以上である。側壁21,22の高さH,Hの合計は、少なくとも天板10が最大幅Wmaxを有する区間S3(図2)において最大幅Wmaxよりも大きくなっている。
図5を参照して、構造部品100の長手方向の端部における天板10の幅Wは、湾曲領域30における天板10の幅よりも小さい。区間S1,S2(図2)において構造部品100を横断面で見たとき、幅Wは、天板10と側壁21との境界部212と、天板10と側壁22との境界部222とを結ぶ直線の長さである。区間S1,S2において、側壁21,22の高さH,Hの合計:H+Hは、天板10の幅Wよりも大きくてもよいが、幅W以下であってもよい。本実施形態の例では、側壁21,22の高さH,Hが構造部品100の長手方向の両端部において湾曲領域30よりも小さくなっている。すなわち、構造部品100の長手方向に沿って側壁21,22の高さH,Hが変化している。しかしながら、側壁21,22の高さH,Hは、構造部品100の全長にわたって一定であってもよい。
本実施形態の例において、湾曲領域30を横断面で見たとき、側壁21,22は、天板10の中央に対して対称に設けられている。より詳細には、湾曲領域30の横断面において、側壁21の天板10に対する境界部212と、側壁22の天板10に対する境界部222とを結ぶ直線の中点を通り、当該直線に垂直な天板10の幅中央線CL2に対し、側壁21,22が対称に設けられている。側壁21,22は、少なくとも湾曲領域30の全長にわたり、天板10の中央に対して対称であることが好ましい。側壁21,22は、構造部品100の全長にわたり、天板10の中央に対して対称であってもよい。
(効果)
本実施形態に係る構造部品100は、側壁21,22側から見て湾曲する湾曲領域30を含んでいる。湾曲領域30は、湾曲外側で開口する開断面構造を採っている。言い換えると、湾曲領域30では、側壁21,22の端部211,221同士が離れて配置されている。湾曲領域30では、天板10が構造部品100の長手方向の両端側と比較して大きな幅(最大幅)Wmaxを有するため、天板に連続する両側壁21,22も構造部品100の両端側と比較して幅方向外側に膨らんでいる。この構造部品100に対して取付け部41,42間を圧縮する圧縮荷重が入力されたとき、湾曲内側にある天板10、及び天板10と側壁21,22との境界部212,222では圧縮変形が生じ、湾曲外側にある側壁21,22の端部211,221では引張変形が生じる。すなわち、構造部品100が圧縮荷重を受けると、側壁21,22の端部211,221は構造部品100の長手方向に引っ張られ、幅方向外側に膨らんでいた状態から引き伸ばされて幅方向内側へと移動する。これにより、端部211,221間に介在物が存在しない場合、側壁21の端部211と側壁22の端部221とが直接接触し、湾曲領域30の横断面が疑似的に閉断面となって側壁21,22同士に押し合う力が作用する。端部211,221間に介在物が存在する場合、端部211,221が介在物に対して両側から接触し、側壁21,22同士に押し合う力が作用する。そのため、圧縮荷重に対して構造部品100の反力がピークを迎えた後も、反力の低下が抑制される。よって、変形の後期であっても構造部品100が高い反力を発揮することができる。
このように、本実施形態に係る構造部品100は、側壁21の端部211と側壁22の端部221とが幅方向に離隔した開断面構造を有するにもかかわらず、入力された圧縮荷重に対して高い反力を発揮することができる。本実施形態の構造部品100では、側壁21と側壁22との間の開口が塞がれていない。しかしながら、構造部品100に圧縮荷重が入力されたときに側壁21,22同士に押し合う力を作用させることができれば、側壁21と側壁22との間の開口が塞がれていてもよい。例えば、構造部品100とは別体の部品により、側壁21と側壁22とが接続されていてもよい。
本実施形態に係る構造部品100において、天板10の最大幅Wmaxは、好ましくは天板10の最小幅Wminの110%以上220%以下である。この場合、構造部品100に対して圧縮荷重が入力されたとき、変形の後期における反力がより高くなりやすい。
本実施形態では、湾曲領域30を横断面で見たとき、側壁21,22が天板10の中央に対して対称に設けられている。これにより、構造部品100に対して圧縮荷重が入力されたとき、湾曲領域30におけるねじれ変形の発生が抑制される。ただし、湾曲領域30の横断面において、側壁21,22は、必ずしも天板10の中央に対して対称でなくてもよい。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態に係る構造部品200を模式的に示す斜視図である。本実施形態に係る構造部品200は、第1実施形態に係る構造部品100(図1~図5)と基本的に同一の構成を有する。ただし、第1実施形態では、天板10のうち最大幅Wmaxを有する区間S3(図2)が構造部品100の長手方向に延在していたのに対し、本実施形態では、湾曲領域30内の一点で天板10が最大幅Wmaxを有している。
図6を参照して、本実施形態においても、天板10は、湾曲領域30において、構造部品200の長手方向の両端側の幅W(図2)よりも大きい最大幅Wmaxを有する。天板10の幅は、第1実施形態と異なり、構造部品200の長手方向の両端から離れるにつれて徐々に大きくなり、湾曲領域30内の一点で最大幅Wmaxとなる。天板10は、湾曲領域30の底部31又はその近傍で最大幅Wmaxを有することが好ましい。天板10は、構造部品200の長手方向の端側で最小幅Wminを有することができる。本実施形態に係る構造部品200であっても、第1実施形態に係る構造部品100と同様の効果を奏することができる。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態に係る構造部品300を模式的に示す斜視図である。本実施形態に係る構造部品300は、第1実施形態に係る構造部品100(図1~図5)と基本的に同一の構成を有する。ただし、構造部品300は、フランジ61,62を備える点で第1実施形態に係る構造部品100と異なっている。
構造部品300において、フランジ61,62は、側壁21,22のそれぞれに対して天板10の反対側で連続する。一方のフランジ61は、側壁21に連続して設けられている。他方のフランジ62は、側壁22に連続して設けられている。本実施形態において、フランジ61,62は、側壁21,22からこれらの外側に突出している。
フランジ61,62は、湾曲領域30の湾曲の外側で、底部31を通り湾曲領域30に沿って延びていることが好ましい。フランジ61,62は、構造部品300の長手方向の全体にわたって延びていてもよいし、構造部品300の一部に設けられていてもよい。本実施形態の例では、フランジ61,62は、構造部品300の長手方向の両端近傍まで延びている。フランジ61,62のうち構造部品300の両端側の部分は、構造部品100の両端に向かうにつれて徐々に消失してもよい。
図8は、構造部品300を天板10側から見た図(平面図)である。図8を参照して、天板10の最大幅Wmaxは、第1実施形態と同様、例えば天板10の最小幅Wminの101%以上である。本実施形態のように構造部品300にフランジ61,62が設けられている場合、最大幅Wmaxは、最小幅Wminの154%以下であることが好ましく、148%以下であることがより好ましい。最大幅Wmaxは、最小幅Wminの107%以上141%以下であることがさらに好ましい。
図9は、構造部品300を長手方向に垂直な平面で切断したときの断面(横断面)を示す図である。図9では、湾曲領域30の底部31の位置での構造部品300の横断面を示す。図9を参照して、フランジ61は、一方の側壁21に対して天板10の反対側で連続している。すなわち、フランジ61は、側壁21の端部211に連続して設けられている。フランジ61は、側壁21から、当該側壁21と交差する方向に突出している。本実施形態では、フランジ61は、側壁21の端部211から構造部品300の外側に向かって突出している。
フランジ62は、他方の側壁22に対して天板10の反対側で連続している。すなわち、フランジ62は、側壁22の端部221に連続して設けられている。フランジ62は、側壁22から、当該側壁22と交差する方向に突出している。本実施形態では、フランジ62は、側壁22の端部221から構造部品300の外側に向かって突出している。フランジ62は、フランジ61と逆側に向かって突出している。
フランジ61,62は、少なくとも湾曲領域30の底部31(図7)を含む範囲において側壁21,22の端部211,221に沿って延在している。フランジ61,62は、湾曲領域30の全長にわたり、側壁21,22の端部211,221に沿って延在していてもよい。フランジ61,62は、例えば取付け部41,42(図7)の近傍まで側壁21,22の端部211,221に沿って延在していてもよい。
湾曲領域30の横断面において、フランジ61,62は、天板10の中央に対して対称であることが好ましい。すなわち、湾曲領域30を横断面で見たとき、フランジ61,62は、天板10の幅中央線CL2に対して対称に設けられていることが好ましい。フランジ61,62は、少なくとも湾曲領域30の全長にわたり、天板10の中央に対して対称であることが好ましい。フランジ61,62は、構造部品300の全長にわたり、天板10の中央に対して対称であってもよい。
図9の例では、湾曲領域30の横断面視で、フランジ61,62が天板本体11と実質的に平行となっている。ただし、フランジ61,62は、湾曲領域30の横断面視で天板本体11に対して傾いていてもよい。
構造部品300の幅方向におけるフランジ61,62の長さ(幅)は、フランジ61,62の全長にわたって一定であってもよいが、フランジ61,62の延在方向に沿って変化してもよい。例えば、湾曲領域30の底部31(図7)では、構造部品300の長手方向の両端部と比較してフランジ61,62の幅が大きくなっていてもよい。この場合、フランジ61,62の幅は、湾曲領域30の底部31で最大であることが好ましい。また、フランジ61,62の幅は、構造部品300の長手方向の両端側で当該両端に向かうにつれて徐々に小さくなり、緩やかに消失することが好ましい。ただし、フランジ61,62の幅は、構造部品300の長手方向の両端側で急変していてもよい。
本実施形態に係る構造部品300も、第1実施形態と同様に、取付け部41,42間を圧縮する圧縮荷重が入力されたときに側壁21,22の端部211,221同士が直接又は間接的に接触して側壁21,22に押し合う力を作用させることができ、変形の後期であっても高い反力を発揮することができる。また、構造部品300にフランジ61,62が設けられていることにより、圧縮荷重に対する構造部品300の剛性が大きくなる。よって、構造部品300は、開断面構造を有するにもかかわらず、圧縮荷重が入力されたときに高いピーク反力を発揮することができる。
本実施形態の構造部品300では、他の実施形態と同様、天板10が湾曲領域30で最大幅Wmaxを有する。側壁21,22にフランジ61,62が連続して設けられている場合、天板10の最大幅Wmaxが最小幅Wminの154%以下であることが好ましい。これにより、圧縮荷重に対する構造部品300のピーク反力をより高めることができる。
本実施形態において、天板10の最大幅Wmaxは、最小幅Wminの101%以上148%以下であることがより好ましく、最小幅Wminの107%以上141%以下であることがさらに好ましい。これにより、構造部品300は、圧縮荷重に対してさらに高いピーク反力を発揮することができる。
本実施形態に係る構造部品300は、第1実施形態に係る構造部品100にフランジ61,62を設けたものである。同様に、図10に示す構造部品400のように、第2実施形態に係る構造部品200にもフランジ61,62を設けることができる。構造部品400においても、フランジ61,62は、湾曲領域30の少なくとも一部に沿って延在していることが好ましい。
構造部品400において、天板10の最大幅Wmaxは、第3実施形態に係る構造部品300と同様に最小幅Wminの154%以下であることが好ましい。最大幅Wmaxは、例えば最小幅Wminの101%以上である。最大幅Wmaxは、最小幅Wminの101%以上148%以下であることが好ましく、最小幅Wminの107%以上141%以下であることがより好ましい。これにより、第3実施形態と同様、圧縮荷重に対する構造部品300のピーク反力をより高めることができる。
本実施形態に係る構造部品300では、湾曲領域30を横断面で見たとき、フランジ61,62が天板10の中央に対して対称に設けられている。これにより、構造部品300に対して圧縮荷重が入力されたとき、湾曲領域30においてねじれ変形が発生しにくくなる。しかしながら、フランジ61,62は、天板10の中央に対して必ずしも対称に設けられていなくてもよい。同様に、図10に示す構造部品400においても、湾曲領域30を横断面で見たとき、フランジ61,62は、天板10の中央に対して対称に設けられていてもよいし、対称に設けられていなくてもよい。
本実施形態に係る構造部品300及び図10に示す構造部品400は、側壁21,22のそれぞれに対し、天板10の反対側で連続するフランジ61,62を備えている。しかしながら、構造部品300,400は、フランジ61,62のいずれかを備えていなくてもよい。
本実施形態において、フランジ61,62は、側壁21,22から構造部品300の外側に向かって突出している。しかしながら、図11に示すように、フランジ61,62は、側壁21,22から構造部品300の内側に向かって突出することもできる。あるいは、フランジ61,62の一方が構造部品300の外側に向かって突出し、フランジ61,62の他方が構造部品300の内側に向かって突出していてもよい。構造部品300がフランジ61,62のいずれか一方のみを備える場合、このフランジは、構造部品300の外側に向かって突出していてもよいし、構造部品300の内側に向かって突出していてもよい。
同様に、図10に示す構造部品400においても、フランジ61,62は、側壁21,22から内側に突出することもできる。あるいは、フランジ61,62の一方が側壁21,22から外側に突出し、フランジ61,62の他方が側壁21,22から内側に突出していてもよい。構造部品400がフランジ61,62のいずれか一方のみを備える場合、このフランジは、構造部品400の外側に向かって突出していてもよいし、構造部品400の内側に向かって突出していてもよい。
以上、本開示に係る実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
以下、実施例によって本開示をさらに詳しく説明する。ただし、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。
[第1実施例]
本開示による効果を確認するため、第1実施形態に係る構造部品100(図1~図5)と同一の形状を有する構造部品について、市販の構造解析ソフトウェア(Abaqus,ダッソー・システムズ社製)を用いた数値解析を実施した。本解析では、構造部品に対して取付け部間(締結点間)を圧縮する圧縮荷重を入力した際の反力、より詳細には、変形後期の反力として、荷重方向の変位ストロークが20mmのとき(20mmストローク時)の反力を評価した。比較のため、通常の開断面構造を有する構造部品、すなわちその全長にわたって天板の幅が変化しない構造部品についても同様の解析を行った。
図12は、本解析の結果を示すグラフである。図12では、天板の幅増加率(%)と20mmストローク時の反力(kN)との関係が示されている。天板の幅増加率とは、天板の最大幅をWmax、最小幅をWminとして100×{(Wmax-Wmin)/Wmin}によって得られる値である。図12からわかるように、天板の幅が変化し、湾曲領域において天板の幅が最大幅Wmaxとなる構造部品(幅増加率>0%)では、通常の開断面構造を有する構造部品(幅増加率=0%)と比較して20mmストローク時の反力が有意に増加した。本解析では、天板の幅増加率が10%以上120%以下(天板の最大幅Wmaxが最小幅Wminの110%以上220%以下)の範囲において、20mmストローク時の反力が特に大きくなることが確認された。
[第2実施例]
第3実施形態に係る構造部品300(図7~図9)と同一の形状を有する構造部品について、市販の構造解析ソフトウェア(Abaqus,ダッソー・システムズ社製)を用いた数値解析を実施した。本解析では、構造部品に対して取付け部間(締結点間)を圧縮する圧縮荷重を入力した際の最大反力(ピーク反力)を評価した。比較のため、通常の開断面構造を有する構造部品、すなわちその全長にわたって天板の幅が変化せず、且つ両側壁にフランジが設けられていない構造部品(比較例1)についても同様の解析を行った。また、両側壁にフランジが設けられているが、全長にわたって天板の幅が変化しない構造部品(比較例2)についても同様の解析を行った。
図13は、本解析の結果を示すグラフである。図13では、天板の幅増加率(%)と最大反力(kN)との関係が示されている。図13に示すように、両側壁にフランジが設けられている構造部品の場合、天板の幅増加率を0%超54%以下とすることにより、比較例1に係る構造部品(幅増加率0%、フランジなし)よりも最大反力が増加した。比較例1の最大反力は35.80kNであり、天板の幅増加率が54%の場合の最大反力は35.94kNであった。
また、両側壁にフランジが設けられている構造部品の場合、天板の幅増加率を1%以上48%以下とすることにより、比較例2に係る構造部品(幅増加率0%、フランジあり)よりも最大反力が増加した。比較例2の最大反力は37.92kNであり、天板の幅増加率が1%の場合の最大反力は38.26kN、天板の幅増加率が48%の場合の最大反力は37.97kNであった。
さらに、天板の幅増加率が7%以上41%以下である場合、比較例1と比べると約5kN以上も最大反力が増加した。
本解析により、両縦壁にフランジを設けるとともに天板の幅増加率を0%超54%以下(最大幅Wmaxを最小幅Wminの100%超154%以下)とすることで、圧縮荷重に対し、構造部品が高い最大反力を発揮することが確認された。また、天板の幅増加率を1%以上48%以下(最大幅Wmaxを最小幅Wminの101%以上148%以下)とすることでより最大反力が向上し、天板の幅増加率を7%以上41%以下(最大幅Wmaxを最小幅Wminの107%以上141%以下)とすることでさらに最大反力が向上することが確認された。
100,200,300,400:構造部品
10:天板
21,22:側壁
212,222:境界部
30:湾曲領域
31:底部
61,62:フランジ
S1,S2:区間

Claims (7)

  1. 構造部品であって、
    天板と、
    互いに対向するように配置され、それぞれ前記天板に連続する2つの側壁と、
    を備え、
    前記構造部品は、前記側壁側から見て、前記天板側を湾曲の内側とし、前記天板の反対側を湾曲の外側として湾曲し、前記湾曲の内側で前記2つの側壁が前記天板によって接続されるとともに前記湾曲の外側で開口する湾曲領域、を含み、
    前記湾曲領域を横断面で見て、前記2つの側壁のうち一方の側壁と前記天板との境界部と、他方の側壁と前記天板との境界部とを結ぶ直線の長さを前記天板の幅としたとき、前記天板は、前記構造部品の両端側における前記天板の幅よりも大きい最大幅を前記湾曲領域において有し、
    前記湾曲領域を横断面で見たとき、前記2つの側壁の長さの合計は、前記天板の幅よりも大きく、
    前記構造部品は、少なくとも前記湾曲領域の範囲で開断面構造を有する、構造部品。
  2. 請求項1に記載の構造部品であって、
    前記天板は、前記構造部品の両端側に配置され、一定の幅を有する区間を含む、構造部品。
  3. 請求項1に記載の構造部品であって、
    前記最大幅は、前記天板の最小幅の110%以上220%以下である、構造部品。
  4. 請求項1に記載の構造部品であって、さらに、
    前記2つの側壁の少なくとも一方に対して前記天板の反対側で連続し、前記少なくとも一方の側壁から当該側壁と交差する方向に突出するフランジ、
    を備え、
    前記フランジは、前記湾曲の外側で、前記湾曲領域の底部を通り前記湾曲領域に沿って延びている、構造部品。
  5. 請求項4に記載の構造部品であって、
    前記フランジは、前記2つの側壁の各々に設けられている、構造部品。
  6. 請求項5に記載の構造部品であって、
    前記最大幅は、前記天板の最小幅の154%以下である、構造部品。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の構造部品であって、
    前記湾曲領域を横断面で見たとき、前記2つの側壁は、前記天板の中央に対して対称に設けられている、構造部品。
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