JP7843988B2 - 硬化性人工爪組成物 - Google Patents

硬化性人工爪組成物

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Description

本発明は、硬化性人工爪組成物に関する。
手や足の自爪に装飾を施したり、人工爪を接着してこれに装飾を施したりするネイルアートの人気が高まっている。また、外力による爪の割れ・剥がれを防止するための補強のために、爪の上に人工爪を形成することが行われている。
このような爪の装飾や補強のためには、いわゆるマニキュア、ペディキュア、スカルプチュアと呼ばれる樹脂含有の材料が爪に塗布されている。
最近、爪の装飾又は補強のために使用される材料としては、ジェルネイルと呼ばれる光硬化性人工爪組成物が注目を集めている。ジェルネイルは、光硬化性のジェル状爪被覆材料(光硬化性人工爪組成物)であって、例えば、(メタ)アクリレート系オリゴマーと(メタ)アクリル系モノマーを含むものが知られている。ジェルネイルは、爪に塗布し、紫外線を照射して硬化することで、ラジカル重合反応により、架橋した高分子被膜を形成するため、爪から剥がれにくい強靱な被膜を形成できるとされている。
これまで、ジェルネイル等の硬化性人工爪組成物は、硬化塗膜の基材への密着性(爪への接着力)、密着持続性、硬化性、硬化塗膜の美感等の観点からの検討が主に進められてきた。この結果、これらの特性については、ある程度実用的な範囲とすることが可能となってきている。
一方で、これまでの光硬化性人工爪組成物は、光重合し硬化塗膜を形成する際に発生する硬化熱(重合熱)に起因する、硬化時上昇温度について詳細に検討されていない。そして、硬化時上昇温度により、使用者に熱感(熱による痛み)や不快感・恐怖感を与えるおそれがあった。
このため、硬化塗膜の基材への密着性(爪への接着力)、密着持続性、硬化性、硬化塗膜の美感等の特性を有し、さらに硬化時上昇温度が低い硬化性人工爪組成物へのニーズが存在する。
ジェルネイルの光重合時に発生する硬化時上昇温度について、これまで以下の検討がなされている。
特許文献1には、ウレタンアクリレートオリゴマーと、ヒドロキシエチルアクリルアミド及び2-ヒドロキシエチルメタクリレートを少なくとも含むモノマー成分と、光重合開始剤と、ポリマー成分とを含有するオートネイル用ベースコート組成物が記載されている。この組成物は、硬化時の熱が、大中小の3段階で感応評価されているが、具体的な温度については不明である。
特許文献2には、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、多官能チオール化合物、ラジカル重合性化合物、光重合開始剤及び連鎖移動剤を含有する光硬化性人工爪組成物が記載されている。この組成物は、硬化時上昇温度について、「感じない」、「僅かに感じる」、「熱痛みとして感じる」の3段階で感応評価されているが、具体的な温度については不明である。
これら特許文献1及び2には、硬化性人工爪組成物の硬化時上昇温度の感応評価が行われているだけであり、硬化時上昇温度の範囲を特定の範囲に制御するとともに硬化性人工爪組成物の組成面から硬化時上昇温度の制御を行うことについて、記載も示唆もされていない。
特開2018-80129号公報 特開2019-6689号公報
本発明が解決しようとする課題は、硬化時上昇温度が低く、使用者に熱感(熱による痛み)や不快感・恐怖感を与えるおそれがなく、硬化性に優れる硬化性人工爪組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の組成の硬化性人工爪組成物とすることで、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には以下の通りである。
項1:(1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、
(2)非重合性有機高分子、
(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー、
(4)重合開始剤、
を含有する、硬化性人工爪組成物。
項2:重合開始剤が、α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤である、項1に記載の硬化性人工爪組成物。
項3:(1)と(2)の質量比が、(1)/(2)=2/98~60/40である、項1又は2に記載の硬化性人工爪組成物。
項4:硬化時上昇温度が23℃以下である、項1~3のいずれか1項に記載の硬化性人工爪組成物。
本発明により、硬化時上昇温度が低く、使用者に熱感(熱による痛み)や不快感・恐怖感を与えるおそれがなく、硬化性に優れる硬化性人工爪組成物が提供される。
本発明の硬化性人工爪組成物は、硬化時上昇温度が低く、使用者に熱感(熱による痛み)や不快感・恐怖感を与えるおそれがなく、硬化性に優れるという顕著な効果を発揮する。
以下に本発明の硬化性人工爪組成物について説明する。
本発明の硬化性人工爪組成物は、エネルギーを付与することで硬化する。本発明の硬化性人工爪組成物としては、例えば、紫外光(UV)等の光照射により硬化する光硬化性人工爪組成物があげられるが、特に限定されない。
本発明の硬化性人工爪組成物は、(1)質量平均分子量35,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(2)非重合性有機高分子、(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー、及び(4)重合開始剤、を含有する。
本発明者は、硬化性人工爪組成物を構成する成分中の反応点(重合性不飽和基・アクリロイル基)を低減させることで、硬化熱が低減され硬化時上昇温度が低くなることを見出した。一方、単に硬化性人工爪組成物を構成する成分中の反応点(重合性不飽和基・アクリロイル基)を低減させただけでは、硬化性人工爪組成物自体が硬化しなくなるおそれがあることも見出した。これらの知見に基づき検討を進め、(1)質量平均分子量35,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(2)非重合性有機高分子、(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー、及び(4)重合開始剤、を含有する硬化性人工爪組成物とすることにより、さらに好ましくは、(1)と(2)の質量比を特定の範囲とすることにより、硬化熱が低減され硬化時上昇温度が低く、硬化性人工爪組成物自体の硬化性に影響がないことを見出した。
また、本発明者は、硬化時上昇温度が23℃を超えると、熱感(熱による痛み)を感じる使用者が増えることを見出した。これにより、使用者に熱感(熱による痛み)や不快感・恐怖感を与えるおそれを低下させるための基準として、硬化性人工爪組成物の硬化時上昇温度を23℃以下に制御することが有効であることを見出した。なお、本明細書において、硬化時上昇温度は、実施例において記載した方法により得られるものである。
<(1)ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー>
ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、質量平均分子量が35,000以下1,000以上であって、分子内にポリカーボネート骨格を有するとともに、ウレタン結合と(メタ)アクリロイル基をそれぞれ1個以上有するオリゴマーであれば、特に限定されない。特に、立体障害の大きいウレタンメタクリレートオリゴマーを用いると、硬化熱の低減に有利である。
ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを配合することにより、硬化性人工爪組成物の硬化塗膜に高い接着力を付与することができ、外部からの衝撃や爪の成長等に起因する歪みを吸収することができる。
ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの質量平均分子量は、35,000以下、好ましくは33,000以下、より好ましくは32,000以下、さらに好ましくは30,000以下であり、1,000以上、好ましくは3,000以上、より好ましくは5,000超、さらに好ましくは10,000以上である。質量平均分子量をこのような範囲とすることで、低粘度を保持しつつ、硬化塗膜の耐久性を向上することができる。
一分子中に含まれる(メタ)アクリロイル基の数は特に限定されないが、硬化性人工爪組成物の硬化性、塗膜の硬度等の観点から、1~10個、好ましくは2~8個である。(メタ)アクリロイル基の数は、赤外吸収分光法(IR)、核磁気共鳴法(NMR)、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)等を用いて分析することによって確認できる。
ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、特に限定されないが、例えば、主骨格(主鎖)にウレタン結合及びポリカーボネート単位を有する(メタ)アクリレートオリゴマーがあげられる。
ポリカーボネート骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーは、市販品または合成品のいずれを使用してもよい。
ポリカーボネート骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、ポリカーボネートポリオールとポリイソシアネートとの反応によりイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを形成し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに対し、分子内に活性水素含有基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等)を反応させる等により合成できるが、この方法に限定されるものではない。
ポリカーボネート骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーの市販品としては、例えば、SUA TH1(ケーエスエム社製)、UV-3310B(三菱ケミカル社製)、UN-9000PEP、UN-9200A、AU-2040(トクシキ社製)、KUA-PC2I(ケーエスエム社製)等からなる群より選ばれる1種類以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(1)ポリカーボネート骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量は、(1)~(4)成分の合計を100質量%としたときに、例えば3質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、例えば85質量%以下、好ましくは80質量%以下、より好ましくは75質量%以下である。含有量が30質量%未満であると、硬化性人工爪組成物の粘度が低くなりすぎ、塗布性や取扱性が悪くなるおそれがある。含有量が85質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の粘度が高くなりすぎ、塗布性や取扱性等が悪くなるおそれがあり、塗膜のレベリング性悪化や泡噛み等による平滑性悪化のおそれがある。
<(2)非重合性有機高分子>
非重合性有機高分子は、分子内に(メタ)アクリレート基、ビニル基等の重合性基を有しておらず、ラジカル重合反応に関与しない有機高分子であれば、特に限定されない。
また、非重合性有機高分子の質量平均分子量は、特に限定されない。例えば1,000以上、好ましくは2,000以上、より好ましくは2,500以上であり、例えば22,000以下、好ましくは20,000以下、より好ましくは10,000以下であって、オリゴマーであっても、ポリマー(樹脂)であってもよい。
非重合性有機高分子としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、脂肪族オレフィン系樹脂、芳香族炭化水素系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ハロゲン化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、コアシェルポリマー、グラフト系樹脂、ブロック系樹脂等の樹脂;ポリウレタン系オリゴマー、ポリエステル系オリゴマー、ポリエーテル系オリゴマー、ポリアミド系オリゴマー、脂肪族オレフィン系オリゴマー、芳香族炭化水素系オリゴマー、(メタ)アクリル系オリゴマー、ハロゲン化ビニル系オリゴマー、酢酸ビニル系オリゴマー、ポリビニルアルコール系オリゴマー、ポリビニルアセタール系オリゴマー、コアシェルオリゴマー、グラフト系オリゴマー、ブロック系オリゴマー等のオリゴマー;からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(2)非重合性有機高分子の含有量は、(1)~(4)成分の合計を100質量%としたときに、例えば1質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、例えば50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。含有量が1質量%未満であると、硬化性人工爪組成物の硬化時上昇温度を低くすることができなくなり、使用者に熱感(熱による痛み)や不快感・恐怖感を与えるおそれがある。含有量が50質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の硬化性が不良となるおそれがある。
また、本発明の硬化性人工爪組成物において、(1)ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(2)非重合性有機高分子の質量比は、(1)/(2)=2/98~60/40、好ましくは10/90~60/40の範囲であることが好ましい。
<(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー>
質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマーは、(メタ)アクリロイル基を1個以上有するモノマーであって、その質量平均分子量(分子量)が1,000未満のものであれば、特に制限されない。一分子中に含まれる(メタ)アクリロイル基の数は特に制限されないが、硬化性人工爪組成物の硬化時上昇温度、硬化性等の観点から、1~10個、好ましくは1~8個、より好ましくは1~6個である。
本発明では、(メタ)アクリレートモノマーとして、(メタ)アクリロイル基を1個有する(メタ)アクリレートモノマーより選ばれる1種類以上を用いることが好ましい。また、(メタ)アクリロイル基を1個有する(メタ)アクリレートモノマーより選ばれる1種類以上と、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する(メタ)アクリレートモノマーより選ばれる1種類以上との混合物を用いることが好ましい。
(メタ)アクリロイル基を1個有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の一価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)アクリレート等のポリオール(メタ)アクリレート類;ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジイソブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ-tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘプチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ-tert-オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジドデシル(メタ)アクリルアミド及びN,N-ジオクタデシル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリロイル基含有アミド化合物;N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の含窒素アルキル(メタ)アクリレート;アダマンチル(メタ)アクリレート、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4イル)メチル(メタ)アクリレート、4-(メタ)アクリロイルオキシメチル-2-シクロヘキシル-1,3-ジオキソラン、(2-イソブチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン-4イル)メチル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、(1,4-ジオキサスピロ[4,5]デカン-2イル)メチル(メタ)アクリレート、テトラフルフリルアルコールオリゴ(メタ)アクリレート、アルコキシ化テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルフォリン、N-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレ-ト、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、トリアジントリ(メタ)アクリレート、N-(メタ)アクリルオキシスクシンイミド、N-(メタ)アクリルオキシフタルイミド等の複素環含有(メタ)アクリレート;等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
これらの(メタ)アクリロイル基を1個有する(メタ)アクリレートモノマーのうち、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の一価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルフォリン等の複素環含有(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種類以上が好ましい。
(メタ)アクリロイル基を2個以上有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(イソピリデンジフェニルビス(メタクリル酸オキシヒドロキシプロピル)等)、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド付加トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレートモノマー;グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキサイド付加ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレートモノマー;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレートモノマー;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトール(メタ)アクリレート等のポリペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート基を5個以上有する(メタ)アクリレートモノマー;等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
これらの(メタ)アクリロイル基を2個以上有する(メタ)アクリレートモノマーのうち、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等からなる群より選ばれる1種類以上が好ましい。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマーは、以下の条件(a)~(d);(a)粘度が2Pa・s以下と低い、(b)1分子中の(メタ)アクリロイル基の数が3つ以下、(c)アクリルアミド系の分極したもの、(d)水酸基等の極性基を持つ、のいずれかの条件を満たすものを含むことが好ましい。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマーの含有量は、(1)~(4)成分の合計を100質量%としたときに、例えば10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、例えば55質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下である。含有量が10質量%未満であると、硬化性人工爪組成物の粘度が低くなりすぎ、塗布性や取扱性が悪くなるおそれがある。含有量が55質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の粘度が高くなりすぎ、塗布性や取扱性等が悪くなるおそれがあり、さらに、硬化時上昇温度が高くなるおそれや、硬化塗膜が硬くなりすぎるおそれがある。
<(4)重合開始剤>
重合開始剤は、光(例えば、紫外光)や熱の照射等によりエネルギーが与えられることで、ラジカルを発生するものである。例えば、アシルフォスフィンオキシド系、α-ヒドロキシアルキルフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンジルケタール系、アシッドエステル系、α-アミノアルキルフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、チタノセン系、キノン系、過酸化物系、アゾ系、過硫酸塩系等からなる群より選ばれる1種類以上の重合開始剤があげられる。
例えば、光重合開始剤を用いると、硬化性人工爪組成物に対して、UV-LED光源を含む各種の光源を用いて光を照射した場合であっても、良好な硬化性を付与することができる。
例えば、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤は、一般的に用いられるUV-LED光源から発せられる365~405nmの波長の紫外線の照射によりラジカルを発生する。このため、UV-LED光源を含む各種の光源を用いて光を照射して硬化させる場合であっても、良好な硬化性を硬化性組成物に付与できる。さらに、UV-LED光源を用いて光を照射して硬化させる場合には、硬化塗膜の黄変を防止できる。
アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
特に、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドは、皮膚コンディショニング剤としても機能することから、本発明において好ましく用いることができる。
アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤以外の重合開始剤としては、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(OMNIRAD 184)、1-(4-(フェニルチオ)-2,2-(O-ベンゾイルオキシム))1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチルプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、チオキサントン、2-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、1-クロロ-4-プロピルチオキサントン、3-[3,4-ジメチル-9-オキソ-9H-チオキサントン-2-イル-オキシ]-2-ヒドロキシプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、フルオロチオキサントン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)、4-ベンゾイル-4’-メチル-ジフェニルスルフィド、1,2-オクタンジオン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチルプロパン、イソフタルフェノン、フェニルグリオキシ酸メチル、ブチルアントラキノンエチルアントラキノン、フェナントレンキノン、カンファーキノン、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ヒドロキシベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン、2,2′-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2′-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2′-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2′-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、1,1-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、2,2′-アゾビス(2-シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2′-アゾビス(メチルイソブチレ-ト)、t-ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジアセチルパーオキサイド、ジデカノイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジサクシニックアシッドパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ヘキシルパーオキサイドパレレート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、n-ブチル-4,4-ジ(t-ブチルパーオキシ)バレレート、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2-ビス(4,4-ジーt-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)オクタン、ジセチルパーオキシジカーボネート、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
本発明においては、LEDランプの照射により硬化性組成物の硬化を行う際には、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤を含む重合開始剤を用いることが好ましい。また、UVランプの照射により硬化性組成物の硬化を行う際には、α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤を含む重合開始剤を用いることが好ましい。
本発明においては、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤とα-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤を含む重合開始剤を用いることが好ましい。この場合における両者の配合比率は、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤/α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤として、1/0.5~1/4の範囲が好ましい。
また、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤、α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤及び過酸化物系重合開始剤を含む重合開始剤を用いることもできる。
本発明の硬化性人工爪組成物において、重合開始剤の含有量は、(1)~(4)成分の合計を100質量%としたときに、例えば0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上であり、例えば10.0質量%以下、好ましくは7.0質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下である。含有量が0.1質量%未満であると、硬化性人工爪組成物の硬化に時間がかかるおそれがあり、また、硬化不良となるおそれがある。含有量が10.0質量%を超えると、硬化塗膜の分子量が低下し硬化塗膜が脆くなるおそれがあり、また、硬化性人工爪組成物の硬化塗膜が黄変(黄ばみ)するおそれがある。
<その他成分>
硬化性人工爪組成物には、粘度や使用性、塗膜の耐久性などに悪影響を与えない範囲で各種の添加剤を配合することができる。そのような添加剤としては、例えば、「(1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー」以外のラジカル重合性不飽和基含有化合物(以下、「その他のラジカル重合性化合物」という場合がある。)、着色剤、多官能チオール化合物、ポリオール化合物、重合禁止剤、樹脂、溶剤、香料、シリコーン系やフッ素系の消泡剤、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、第3級アミン等の重合促進剤、連鎖移動剤、充填剤、表面張力調整剤、難燃剤、酸化防止剤、イオン吸着体、低応力化剤、防腐剤、抗菌剤、可撓性付与剤、ワックス類、ハロゲントラップ剤、レベリング剤、濡れ改良剤等の各種の添加剤からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
その他のラジカル重合性化合物は、「(1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー」以外のラジカル重合性不飽和基含有化合物であれば、特に限定されない。例えば、質量平均分子量30,000を超えるポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、質量平均分子量1,000以上でポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー以外の(メタ)アクリレートオリゴマー、又は(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合しうる不飽和基を有する化合物である。ラジカル重合しうる不飽和基は、炭素-炭素間二重結合をもつ官能基であり(重合性二重結合ともいう)、例えば、ビニル基、ビニルエーテル基、アリル基等があげられる。
その他のラジカル重合性化合物としては、例えば、
(i)主骨格(主鎖)にウレタン結合、エポキシ基の開環反応によって生じる結合、エステル結合、エーテル結合、ウレア結合、アミド結合からなる群より選ばれる1種類以上を有する(メタ)アクリレートオリゴマー、
(ii)主骨格(主鎖)がスチレン系、(メタ)アクリル系、オレフィン系、ジエン系モノマーからなる群より選ばれる1種類以上のモノマーの重合により分子鎖を有する(メタ)アクリレートオリゴマー、
(iii)ビニル基、ビニルエーテル基、アリル基等の(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合し得る不飽和基を1個以上有するラジカル重合性化合物、
からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
上記(i)及び(ii)の(メタ)アクリレートオリゴマーの質量平均分子量は、特に限定されないが、例えば、1,000~100,000、好ましくは2,000~30,000、より好ましくは3,000~20,000である。質量平均分子量の範囲をこのような範囲とすることで、低粘度を保持しつつ、硬化塗膜の耐久性を向上することができる。
(i)主骨格(主鎖)にウレタン結合、エポキシ基の開環反応によって生じる結合、エステル結合、エーテル結合、ウレア結合、アミド結合からなる群より選ばれる1種類以上を有する(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(ウレタン結合を主骨格に有する(メタ)アクリレートオリゴマー)、エポキシ基の開環反応によって生じた分子鎖を有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、エステル(メタ)アクリレートオリゴマー(エステル結合を主骨格に有する(メタ)アクリレートオリゴマー)、エーテル(メタ)アクリレートオリゴマー(エーテル結合を主骨格に有する(メタ)アクリレートオリゴマー)等からなる群より選ばれる1種類以上が密着性等の点で好ましい。
(メタ)アクリレートオリゴマーは、市販品または合成品のいずれを使用してもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとの反応によりイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを形成し、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに対し、分子内に活性水素含有基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物(ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等)を反応させる等により合成できるが、この方法に限定されるものではない。
市販品は、AH-600、AT-600、UA-306H、UF-8001G(共栄社化学社製)や、RUA-071、RUA-003VE、RUA-075、RUA-048(亜細亜化学工業社製)等からなる群より選ばれる1種類以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
本発明にて使用できる1種類以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、非芳香族系ポリエーテル骨格、芳香族系ポリエーテル骨格、非芳香族系ポリカーボネート骨格、芳香族系ポリカーボネート骨格、非芳香族系ポリエステル骨格、及び芳香族系ポリエステル骨格からなる群より選ばれる1種類以上を有するものから選択して使用することができる。中でも非芳香族系ポリエーテル骨格の1種類以上を有するものが好ましい。
非芳香族系ポリエーテル骨格の1種類以上を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、イソシアネート基含有ポリエーテルウレタンプレポリマーに、水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を加えて、前記ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基総数の10%以上のイソシアネート基に、前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物により付加反応させて得ることができる。
ここで、イソシアネート基含有ポリエーテルウレタンプレポリマーは、炭素数3以上のアルキレン基を有するポリオール化合物と、ポリイソシアネートとを反応させたもので、例えば、質量平均分子量が400~30,000のものである。ポリオール化合物としては、ポリプロピレンポリオールが好ましい。ポリイソシアネートとしては、非芳香族系ポリイソシアネート、例えば、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、これらのイソシアヌレート化物、ビューレット化物等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
エステル結合を有するエステル(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、ポリオールと多価カルボン酸との反応により得られたエステル系オリゴマーが有するカルボキシル基及び/又は水酸基に対し、分子内に水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び/又は(メタ)アクリル酸やカルボキシル基を有するアクリル化合物を付加することにより合成できるが、この方法に限定されるものではない。
市販品は、例えば、アロニックス(登録商標)M-6100、M-6200、M-6250、M-6500、M-7100、M-7300K、M-8030、M-8060、M-8100、M-8530、M-8560、M-9050(東亞合成社製)や、UV-3500BA、UV3520TL、UV-3200B、UV-3000B(三菱ケミカル社製)等からなる群より選ばれる1種類以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
エーテル結合を有するエーテル(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、脂肪族系のポリエーテルポリオールの水酸基や、ビスフェノール等を原料とする芳香族系のポリエーテルポリオールの水酸基に対し、分子内に水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(メタ)アクリル酸、及び、分子内にカルボキシル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物等からなる群より選ばれる1種類以上を付加させることにより合成できるが、この方法に限定されるものではない。
市販品は、例えば、UV-6640B、UV-6100B、UV-3700B(三菱ケミカル社製)、LIGHT ACRYLATE(登録商標)3EG-A,4EG-A、9EG-A、14EG-A、PTMGA-250、BP-4EA、BP-4PA,BP-10EA、LIGHT ESTER4EG、9EG,14EG(共栄社化学社製)、EBECRYL(登録商標)3700(ダイセル・サイテック社製)等からなる群より選ばれる1種類以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
(ii)主骨格(主鎖)がスチレン系、(メタ)アクリル系、オレフィン系、ジエン系モノマーからなる群より選ばれる1種類以上のモノマーの重合により分子鎖を有する(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ポリスチレンポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、共役ジエンポリオール等からなる群より選ばれる1種類以上のポリマーポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させた後に、水酸基又はイソシアネート基と反応し得る官能基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる(メタ)アクリレートオリゴマーがあげられる。
このうち、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、ブタジエンポリオール等からなる群より選ばれる1種類以上をポリオール成分として得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。
その他のラジカル重合性化合物は、(メタ)アクリロイル基を1個以上有する化合物又は(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合しうる不飽和基を有する化合物である。ラジカル重合しうる不飽和基は、炭素-炭素間二重結合をもつ官能基であり(重合性二重結合ともいう)、例えば、ビニル基、ビニルエーテル基、アリル基等があげられる。
(iii)ビニル基、ビニルエーテル基、アリル基等の(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合し得る不飽和基を1個以上有するラジカル重合性化合物しては、例えば、アリルグリシジルエーテル、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、α-クロルスチレン、酢酸ビニル等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
硬化性人工爪組成物における、その他のラジカル重合性化合物の含有量は、硬化性人工爪組成物の構成成分全量に対して0質量%以上(0質量%、すなわち、含まれない場合を含む)であり、例えば60質量%以下、好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。含有量が60質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の硬化塗膜の接着力及び基材への密着性の持続性が悪くなるおそれがあり、硬化性人工爪組成物の粘度が低くなりすぎ、塗布性や取扱性が悪くなるおそれがある。
着色剤は、顔料、光輝材、染料からなる群より選ばれる1種類以上があげられ、任意の量用いて、硬化性人工爪組成物に所望の色調を付与する。特に、爪用被覆材に使用されている無機顔料、光輝材、有機顔料及び染料からなる群より選ばれる1種類以上であって、紫外線照射(光照射)等による硬化に際して硬化を大きく阻害しないものである。
硬化前の硬化性人工爪組成物には、顔料等のみではなく樹脂粒子や、公知の硬化性人工爪組成物に配合できる装飾用材料等を配合しておくことも可能である。
着色剤としては、例えば、褐色201号、黒色401号、紫色201号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、青色204号、青色205号、青色403号、青色404号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、緑色3号、緑色401号、緑色402号、黄色201号、黄色202号-(1)、黄色202号-(2)、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色4号、黄色401号、黄色402号、黄色403号-(1)、黄色404号、黄色405号、黄色406号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、赤色102号、赤色104号-(1)、赤色105号-(1)、赤色106号、赤色2号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号-(1)、赤色230-(2)、赤色231号、赤色232号、赤色3号、赤色401号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、カーボンブラック、金属粉、金属フレーク、金属酸化物フレーク、ガラスフレーク等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
多官能チオール化合物は、硬化性人工爪組成物の硬化性調整剤、架橋剤及び粘度調整剤として配合される。また、多官能チオール化合物を硬化性人工爪組成物に配合することで、硬化塗膜を拭き取って除去する際の拭き取り性を向上させることができる。
多官能チオール化合物としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等のポリオール化合物の水酸基に、チオール基又は反応してチオール基になる基を有する化合物が反応して得られたもの等があげられる。例えば、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリス[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
多官能チオール化合物を硬化性人工爪組成物に含有させる場合には、好ましくは1.0~10.0質量%となるように含有させることができる。
ポリオール化合物は、硬化性人工爪組成物の希釈剤、密着性向上剤としての機能を有している。ポリオール化合物としては、例えば、アルキルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フェノリックポリオール等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。中でも、アルキルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールが好ましい。
アルキルポリオールとしては、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
ポリエステルポリオールとしては、縮合型ポリエステルポリオール、付加重合ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。縮合型ポリエステルポリオールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル1,5-ペンタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,4-ヘキサンジメタノール、ダイマー酸ジオール、ポリエチレングリコール等からなる群より選ばれる1種類以上のジオール化合物と、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、セバシン酸等からなる群より選ばれる1種類以上の有機多塩基酸との縮合反応によって得られ、分子量は100~100,000が好ましい。付加重合ポリエステルポリオールとしては、ポリカプロラクトンが挙げられ、分子量は100~100,000が好ましい。ポリカーボネートポリオールはポリオールの直接ホスゲン化、ジフェニルカーボネートによるエステル交換法などによって合成され、分子量は100~100,000が好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、アルキレンオキシドの開館重合により得られるポリエーテルポリオールがあげられる。
重合禁止剤は、例えば、キノン化合物、サリチル酸ヒドラジド、トコフェロール化合物等からなる群より選ばれる1種類以上があげられる。
重合禁止剤を硬化性人工爪組成物に含有させる場合には、硬化性人工爪組成物全体に対して500~5000ppm、好ましくは1000~4500ppmとなるように配合することができる。
溶剤は、希釈により塗布時の粘度を調整し得るものであれば、特に限定されない。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチルセロソルブ等のセロソルブ類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類:プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、ジアセトンアルコール等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
<硬化性人工爪組成物の用途・物性等>
本発明の硬化性人工爪組成物の硬化塗膜は、基材に対する密着性に優れ、基材への密着性が長期間持続し、適度な硬さを有している。
本発明の硬化性人工爪組成物は、いわゆる一般のマニキュアやペディキュアのように、爪の表面に被覆を行うための組成物であり、使用者自身の爪の表面を、必要に応じてサンディングする等して凹凸を設けた表面に被覆してもよい。特にジェルネイルとして好適に使用でき、例えば、使用者の爪に直接塗布されるベースコート層、該ベースコート層の上に塗布されるカラーコート層、さらにその上に塗布されるトップコート層のいずれにも使用できる。
なお、カラーコート層として用いる場合は、着色剤を用いて、ソリッドカラーやラメ調、金属沢調、暗色や明色等多彩に調色して用いることができる。
本発明の硬化性人工爪組成物の硬化塗膜を形成する際には、ラジカル重合性の硬化性組成物を硬化させる際に用いるのと同様の設備、例えば、一般の紫外線硬化用の設備やマニキュア硬化用の設備を用いることができる。
本発明の硬化性人工爪組成物の硬化塗膜は、酸素による重合阻害等を原因とする未重合の硬化性成分の含有量が抑制されているため、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチルやアセトン等の溶剤、特にエタノールを用いて拭き取る工程が不要である。
本発明の硬化性人工爪組成物は、いずれの層に用いても、長期間(例えば、硬化後少なくとも2週間)硬化塗膜が欠けることなく、剥がれず、また下層や使用者の爪に対して浮きが発生することを抑制できる。
本発明の硬化性人工爪組成物は、筆やインクジェット等の塗布具によって十分に塗布することができる程度の粘度を有すればよい。
<硬化性人工爪組成物を用いた爪の被覆>
本発明の硬化性人口爪組成物を用いて被覆される爪は、人の手の爪と足の爪のいずれでもよく、犬や猫などの動物の爪でもよい。
本発明の硬化性人工爪組成物を、爪又は爪に設けられた塗膜の上に塗布して被覆する際、塗布面にサンディングを施してもよく、施さなくてもよい。硬化性人工爪組成物の塗布方法としては、特に限定されず、例えば、筆等の塗布具や、インクジェット等の塗布方法を用いることができる。
本発明の硬化性人工爪組成物は、ジェルネイルにおける、ベースコート層(ジェルベース;下地層)、中間層(カラー層)又はトップコート層のいずれとしても用いることができる。特に、基材に対する密着性が優れていることから、ベースコート層(ジェルベース;下地層)として用いることが好適である。
本発明の硬化性人工爪組成物を塗布後、硬化前に小さな飾りや粉体等を、硬化性人工爪組成物の塗膜表面に付着させ、意匠性を高めることも可能である。
また、シートの片面に、爪等の形状を有する層を本発明の未硬化の硬化性人工爪組成物を用いて作製し、この層を爪表面と接触(転写)させた後に、シートを剥離するか又は剥離せずに、紫外線を照射して硬化させることもできる。
シート表面に予め硬化性人工爪組成物を用いて層を設け、これを転写する方法によれば、筆等の塗布具を使用することなく、爪の表面に均一かつ正確な模様を被覆することが可能であり、また、使用後においても該塗布具を洗浄等する必要がない。
塗布後の硬化性人工爪組成物の硬化手段については、硬化性人工爪組成物にエネルギーを付与し得る手段であれば、特に限定されない。例えば、紫外線等の光を照射することで硬化させる際には、公知の紫外線硬化用の装置が用いられる。硬化性人工爪組成物の組成によって、硬化に必要なエネルギー量は異なるものの、例えば、紫外線等の光照射により硬化する際には、光照射による照射エネルギー(積算光量)は、例えば5mJ/cm以上、好ましくは10mJ/cm以上であり、例えば1000mJ/cm以下、好ましくは800mJ/cm以下である。照射エネルギーがこの範囲内であれば、十分な密着性および耐擦性を有するネイルアートを得ることができる。
光を照射する際の光源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、紫外線発光ダイオード(UV-LED)、紫外線レーザーダイオード(UV-LD)等の公知の紫外線の光源を用いることができる。
その中でも、小型、高寿命、高効率、低コストの観点から、紫外線発光ダイオード(UV-LED)及び紫外線レーザーダイオード(UV-LD)が好ましい。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
<実施例1~8、比較例1~5>
表1に示す成分を、表1に示す量比(質量部)となるように容器内に投入し、ディゾルバーにより撹拌しつつ50℃に加温し撹拌した。撹拌後80℃で2時間静置し脱泡し、硬化性人工爪組成物を得た。これらの工程は、全て遮光下にて行った。
表1中の成分は、それぞれ以下のとおりである。
PUA-1:ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(質量平均分子量29,000)
PUA-2:ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(質量平均分子量5,100)
PUA-3:ポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(質量平均分子量4,000)
NPOC:ポリカーボネートポリウレタン(非重合性オリゴマー)
M-1:2-ヒドロキシブチルメタクリレート
M-2:イソボルニルアクリレート
M-3:ジメチルアクリルアミド
I-1:2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド
I-2:1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
得られた硬化性人工爪組成物の硬化時上昇温度及び硬化性の評価を、以下のように行った。結果を表1に併せて示す。
<硬化時上昇温度>
(硬化時上昇温度の測定)
硬化収縮率計(商品名Custron;アクロエッジ社製)に付属している、硬化時の温度測定装置により、硬化時に発生する硬化熱を測定した。
硬化熱の測定に際して用いられるサンプルは、以下のよう調製した。
紫外線光源の上に基板固定治具を設け、透明ガラス基板を基板固定治具に固定した。
テフロン(登録商標)プレートに直径1.0mmの孔を穿孔し、テフロン(登録商標)リングを作製した。
透明ガラス基板の上に、作成したテフロン(登録商標)リングを設置し、穿孔部分に硬化性人工爪組成物を硬化前膜厚が1.0±0.1mmとなるように充填した後に、テフロン(登録商標)リング上を黒色アルミフォイル(遮光材料)で覆いサンプルを作製した。
サンプルの透明ガラス基板側から紫外線を照射し、テフロン(登録商標)リングの穿孔部分に充填した硬化性人工爪組成物を硬化させ、硬化時に発生する硬化熱を測定した。
(硬化時上昇温度の算出)
得られた硬化熱を用い、下記式(A):
硬化時上昇温度(℃)=硬化熱(℃)の最大値-測定開始温度(℃)
により硬化時上昇温度を算出した。本発明においては、硬化時上昇温度が23℃以下の場合に合格とした。
<硬化性>
硬化時上昇温度の測定した際に、テフロン(登録商標)リング上を覆う黒色アルミフォイルから硬化性人工爪組成物の硬化物がはがれた場合には、硬化性評価を「×」として不合格に、剥がれなかった場合には、硬化性評価を「○」として合格とした。
表1より、本発明に係る実施例1~8の硬化性人工爪組成物は、(1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(2)非重合性有機高分子、(3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー、及び(4)重合開始剤、を含むことにより、硬化時上昇温度を23℃未満に抑えることができ、硬化性も問題ないことがわかる。
一方で、表1より、
<i>比較例1、2より、(2)非重合性有機高分子を含まない硬化性人工爪組成物は、いずれも硬化時上昇温度が30℃を超えるものであり、ジェルネイル(BASEジェル)として塗布し硬化させた際に、使用者が熱さを感じ、痛みを感じるおそれや恐怖感を抱くおそれがあることがわかる。
<ii>比較例3より、(1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含まない硬化性人工爪組成物は、硬化時上昇温度は抑えられるが、硬化性の点で問題があることがわかる。
<iii>比較例4より、(1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーではない、ポリカーボネート骨格を有しないウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー)を大量に含む硬化性人工爪組成物は、硬化時上昇温度が高くなることがわかる。
<iv>比較例5より、(1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーではない、ポリカーボネート骨格を有しないウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー)を少量含む硬化性人工爪組成物は、硬化性の点で問題があることがわかる。
本発明の硬化性人工爪組成物は、塗布後に硬化させる際の硬化熱(重合熱)が低く、硬化性にも優れていることから、ジェルネイルを構成する各層(トップ層、カラー層及びベース層)、特に、ベースジェルとして極めて有用である。

Claims (4)

  1. (1)質量平均分子量30,000以下1,000以上の、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、
    (2)非重合性有機高分子、
    (3)質量平均分子量1,000未満の(メタ)アクリル系モノマー、
    (4)重合開始剤、
    を含有する、硬化性人工爪組成物であって、
    前記(2)非重合性有機高分子が、分子内に重合性基を有しておらず、ラジカル重合反応に関与しない有機高分子であって、ポリカーボネートポリウレタンを含み、
    前記(1)の含有量は、硬化性人工爪組成物の(1)~(4)の全量を100質量%として、2質量%以上85質量%以下であり、
    前記(2)の含有量は、硬化性人工爪組成物の(1)~(4)の全量を100質量%として、1質量%以上50質量%以下であり、
    前記(3)成分の含有量は、硬化性人工爪組成物の(1)~(4)の全量を100質量%として、10質量%以上55質量%以下である、前記硬化性人工爪組成物。
  2. 重合開始剤が、α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤である、請求項1に記載の硬化性人工爪組成物。
  3. (1)と(2)の質量比が、(1)/(2)=2/98~60/40である、請求項1又は2に記載の硬化性人工爪組成物。
  4. 硬化時上昇温度が23℃以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性人工爪組成物。
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