JP7842872B2 - 没入型オーディオの再生のためのオーディオ処理方法 - Google Patents

没入型オーディオの再生のためのオーディオ処理方法

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Description

(関連出願への相互参照)
本願は、以下の優先権出願の優先権を主張する。2021年12月20日に出願された米国仮出願63/291,598号(参照番号:D21147AUSP1)、2022年6月20日に出願された米国仮出願63/353,778号(参照番号:D21147AUSP2)、および2022年6月20日に出願されたEP出願EP22179943.0号(参照番号:D21147AEP)。
本開示は、オーディオ処理の分野に関する。特に、本開示は、没入型オーディオフォーマットのオーディオから少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成し、(非没入型)スピーカシステムを用いて前記少なくとも2つのオーディオチャンネルを再生する方法に関する。本開示はさらに、本方法を実行するように構成されたプロセッサを備える装置、本装置を備える車両、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
車両は通常、オーディオ再生用のスピーカシステムを備えている。車両におけるスピーカシステムは、例えばテープ、CD、オーディオストリーミングサービス、または車両の車載エンターテインメントシステムでもしくは車両に接続されたデバイスを介してリモートで実行されるアプリケーションから、オーディオを再生するために使用され得る。デバイスは、例えば、車両に無線またはケーブルで接続されたポータブルデバイスであってもよい。例えば、最近では、SpotifyやTidalなどのストリーミングサービスが、車両のハードウェア(通常は「ヘッドユニット」として知られる)に直接統合されるか、あるいはBluetoothやApple CarPlay、Android Autoを用いてスマートフォンを介して車載エンターテインメントシステムに統合されている。また、車両のスピーカシステムは、地上波ラジオおよび/または衛星ラジオの再生に使用されることもある。従来の車両用スピーカシステムは、ステレオスピーカシステムである。ステレオスピーカシステムは、フロントおよびリアの乗客のためにそれぞれ、フロントペアのスピーカおよびリアペアのスピーカの合計4つのスピーカを含むことがある。しかしより近年では、車両にDVDプレーヤが導入されたために、DVDオーディオフォーマットの再生をサポートするサラウンドスピーカシステムが車両に導入されている。図1は、車両100の室内図を示す。車両100は、スピーカ10、11、30、31、41、42および43を含むサラウンドスピーカシステムを有する。スピーカは、車両100の左側についてのみ示されている。対応するスピーカが車両100の右側に対称的に配置され得る。特に、図1のサラウンドスピーカシステムには、ツイータースピーカ41、42および43のペア、フルレンジフロントスピーカ30およびリアスピーカ31のペア、センタースピーカ10、ならびに低域効果(Low Frequency Effects)スピーカまたはサブウーファー11が含まれる。ツイータースピーカ41は、車両のダッシュボードの近くに配置されている。ツイータースピーカ42は、車両100のフロントサイドピラーの低い位置に設置されている。しかし、トゥイータースピーカ41、42、43だけでなく、フルレンジのフロントスピーカ30およびリアスピーカ31も、特定の実装に適した任意の位置に配置することができる。
映画館や家庭のリスニング環境では、没入型オーディオが主流になりつつある。没入型オーディオが映画館や家庭で主流になりつつある今、没入型オーディオが車内でも再生されるようになると考えるのは自然なことである。Dolby Atmos Musicは、すでに様々なストリーミングサービスで利用できる。没入型オーディオは、オーバーヘッドまたはハイトオーディオ(height audio)チャンネルを含むことによって、しばしばサラウンドオーディオフォーマットと区別される。そのため、没入型オーディオの再生には、オーバーヘッドまたはハイトスピーカ(height loudspeakers)が使用される。高級車にはこのようなオーバーヘッドまたはハイトスピーカが搭載されることもあるが、従来の車両のほとんどは、ステレオスピーカシステムや、図1に示すようなより高度なサラウンドスピーカシステムを使用している。実際、ハイトスピーカは車両のスピーカシステムの複雑さを劇的に増大させる。ハイトスピーカは、通常この目的には適さない車両のルーフに設置する必要がある。例えば、車両は通常ルーフが低いため、ハイトスピーカを設置できる高さが制限される。さらに、車両はサンルーフ(車両のルーフに設けたウィンドウが開く)を取り付けるオプションで販売されることがしばしばあり、ルーフにハイトスピーカを設置することは産業設計的に困難である。また、このようなハイトスピーカには、追加のオーディオケーブルが必要になることもある。このような理由から、ハイトスピーカを車両に組み込むことは、スペースや産業設計上の制約から高コストになり得る。
没入型オーディオコンテンツを、例えばステレオスピーカシステムまたはサラウンドスピーカシステムなどの非没入型スピーカシステムで再生することは有利であろう。本開示の文脈において「非没入型スピーカシステム」とは、少なくとも2つのスピーカを備えるが、オーバーヘッドスピーカがない(すなわちこれを有しない)、すなわちハイトスピーカを有しないスピーカ/スピーカシステムである。
没入型オーディオコンテンツを、オーバーヘッドスピーカを使用しなくてもユーザーのオーディオ体験が向上するように非没入型スピーカシステムで再生することで、音の高さ(height)の知覚を作り出すことは有利であろう。
本開示の一態様は、少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルおよび少なくとも2つの非ハイトオーディオチャンネルを含む没入型オーディオフォーマットのオーディオから、少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成し、車両内(または任意のリスニング環境内)の少なくとも2つのオーディオスピーカの非没入型スピーカシステムを用いて前記少なくとも2つのオーディオチャンネルを再生する方法を提供する。この方法は、少なくとも1つのハイトチャンネルに仮想ハイトフィルタを適用することを含む。仮想ハイトフィルタは、前記少なくとも1つのオーディオハイトチャンネルが前記少なくとも2つのスピーカのうちの1つによって再生されたとき、前記少なくとも1つのハイトチャンネルのうちハイトチャンネルが再生されている前記スピーカから直接発せられるスペクトル成分を少なくとも部分的に減衰させるように構成される。仮想ハイトフィルタはまた、前記少なくとも1つのハイトチャンネルのうち前記車両におけるルーフまたは前記ルーフに近い領域から反射されるスペクトル成分を少なくとも部分的に増幅することにより、少なくとも1つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を生成するように構成される。本方法はさらに、前記少なくとも1つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を前記2つの非ハイトオーディオチャンネルの少なくとも一方とミキシングすることにより、前記少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成することを含む。
本開示の文脈において、「チャンネル」という用語は、オーディオ信号のみならず、その位置がチャンネル識別子(例えば、左フロントまたは右トップサラウンド)として符号化されたメタデータを任意に(optionally)加えたものを意味する。「チャンネルベースのオーディオ」とは、予め定義されたスピーカゾーンのセット(例えば、5.1、7.1など)を介して再生するようにフォーマットされたオーディオであり、これらスピーカゾーンのセットは対応付けられた公称位置を有する。「オブジェクト」または「オブジェクトベースのオーディオ」という用語は、見かけのソース位置(たとえば、3D座標)、見かけのソース幅など、パラメトリックなソース記述を有する1つ以上のオーディオチャンネルを意味する。
ハイトチャンネルがフィルタリングなしで少なくとも2つのスピーカのうちの1つから再生される場合、音は異なる経路に沿って放射される可能性がある。スピーカからリスニング位置(例えば、乗客や運転者の耳)へ直接経路に沿って放射される音もあるが、他の音は、スピーカからリスニング位置へ反射経路で放射されることもある。例えば、ある音は、車両内のルーフまたはルーフに近い領域から反射されるため、ルーフまたはルーフに近い領域からリスニング位置に放射される場合がある。ハイトチャンネルが再生されるとき、直接経路に沿って放射される音は望ましくない。仮想ハイトフィルタを少なくとも1つのハイトチャンネルに適用することにより、ルーフまたはルーフの近くから反射されるハイトチャンネルのスペクトル成分は増幅され、スピーカに直接発せられたハイトチャンネルのスペクトル成分は減衰される。上記のように構成された本方法は、望ましくない直接音を補償し、少なくとも2つのスピーカのうちの1つに供給されるオーディオ信号に知覚的な高さの手がかり(perceptual height cues)を導入することで、仮想ハイト信号の定位および知覚品質を向上させる。例えば、仮想ハイトフィルタを作成するために指向性聴覚モデルが開発されており、これは少なくとも2つのスピーカによって再生されているオーディオを処理するために使用されたとき、再生の知覚品質を向上させる。
ある実施形態において、前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは少なくとも2つのさらなる非ハイトオーディオチャンネルをさらに含んでもよい。前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号は、非ハイトオーディオチャンネルの各1つとミキシングされることにより、4つのオーディオチャンネルを生成してもよい。
ある実施形態において、前記没入型オーディオフォーマットのオーディオは少なくとも2つのハイトオーディオチャンネルを含んでもよい。前記仮想ハイトフィルタは、少なくとも2つのハイトオーディオチャンネルの各1つに適用されることにより少なくとも2つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を生成してもよい。前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号の各1つは前記少なくとも2つの非ハイトチャンネルの1つとミキシングされてもい。
ある実施形態において、前記没入型オーディオフォーマットのオーディオは4つのハイトオーディオチャンネルおよび4つの非ハイトオーディオチャンネルを含んでもよい。前記仮想ハイトフィルタは前記4つのハイトオーディオチャンネルの各1つに適用されることにより4つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を生成してもよい。前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号の各1つは前記4つの非ハイトチャンネルの1つとミキシングされてもよい。
ある実施形態において、前記仮想ハイトフィルタはフィルタ伝達関数を有してもよく、前記方法は、前記フィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータから前記仮想ハイトフィルタの前記フィルタ伝達関数を決定することをさらに含んでもよい。
ある実施形態において、前記方法は、前記1つ以上のパラメータをルックアップテーブルまたは解析関数としてプロセッサに格納することをさらに含んでもよい。
ある実施形態において、前記仮想ハイトフィルタは、第1の周波数にピークを有し、かつ前記第1の周波数より高い第2の周波数にノッチを有するフィルタ伝達関数を有してもよい。
ある実施形態において、前記少なくとも2つのオーディオスピーカは、リスニング位置に対して側方に間隔を有し、かつ前記方法は、前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのスピーカの相対距離と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の高度とに基づいて、前記仮想ハイトフィルタのためのフィルタ伝達関数を決定することをさらに含んでもよい。
ある実施形態において、前記少なくとも2つのオーディオスピーカはリスニング位置に対して側方に間隔を有しており、かつ前記方法は、前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのスピーカの相対距離の範囲と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の高度の範囲とに基づいて、複数の仮想ハイトフィルタのための複数のフィルタ伝達関数を取得することと、前記複数のフィルタ伝達関数から1つのフィルタ伝達関数を選択することとをさらに含んでもよい。
ある実施形態において、前記選択されたフィルタ伝達関数は、前記複数のフィルタ伝達関数の平均であってもよい。
ある実施形態において、前記複数のフィルタ伝達関数から1つのフィルタ伝達関数を選択することは、前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのスピーカの平均距離と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の平均高度とに基づいて、前記選択されたフィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータを選択することを含んでもよい。
ある実施形態において、上記方法の取得し、選択し、適用し、ミキシングすることは、前記フィルタ伝達関数が音の高度の知覚を最大にする前記少なくとも2つのチャンネルの再生を提供するまで、各選択されたフィルタ伝達関数に対し反復的に適用されてもよい。
ある実施形態において、前記方法は、利得を前記仮想ハイトフィルタに適用することをさらに含んでもよい。ある実施形態において、前記利得はユーザー設定可能であってもよい。本開示の別の態様は、プロセッサと前記プロセッサに結合されたメモリとを備えた装置を提供し、前記プロセッサは、本開示で説明した方法のいずれかを実行するように構成されている。
本開示の別の態様は、このような装置を備える車両を提供する。
本開示の他の態様は、プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサにオーディオ処理方法を実行させる命令を含むプログラム、およびそのようなプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
本開示の実施形態は、添付の図面において、例示のために図示されており、限定するものではない。添付の図面において、同様な参照符号は同様な要素を指している。
図1は、本開示の一実施形態に従って配置されたスピーカシステムを備えた車両の室内図を模式的に示している。 図2は、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成する方法の一例を示すフローチャートである。 図2Aは、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成する方法の一例を模式的に示している。 図3は車両を模式的に示している。 図4は、本開示の一実施形態に従って配置されたスピーカシステムを備えた車両の上面図を模式的に示している。 図5は、車両における音の経路例を模式的に示している。 図6は、本開示のいくつかの実施形態による仮想ハイトフィルタのいくつかの例を模式的に示す。 図7は、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから4つのオーディオチャンネルを生成する方法の一例を模式的に示している。 図8は、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから2つのオーディオチャンネルを生成する方法の一例を模式的に示す。 図9は、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから4つのオーディオチャンネルを生成する方法の一例を模式的に示している。 図10は、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから6つのオーディオチャンネルを生成する方法の一例を模式的に示している。 図10Aは、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから8つのオーディオチャンネルを生成する方法の一例を模式的に示す。 図11は、本開示の実施形態による方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
本開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を以下に記載する。しかし、本開示は、これらの具体的な詳細を伴わずに実施されてもよい。また、周知の部分は、あまり詳細を網羅的にせず説明することがある。図は模式的であり、本開示を理解するために関連する部分を含んでいるが、一方で他の部分は省略または単に示唆されている場合がある。
図2は、本開示の一実施形態による、没入型オーディオフォーマットのオーディオから少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成する方法1000の一例を示すフローチャートである。没入型オーディオフォーマットのオーディオは、少なくとも1つのハイトチャンネルおよび少なくとも2つの非ハイトチャンネルを備える。方法1000は、生成された少なくとも2つのオーディオチャンネルを、車両における少なくとも2つのオーディオスピーカの非没入型スピーカシステムで再生するために用いられ得る。車両は、例えば商業目的または貨物の輸送に使用される任意のタイプの乗用車両または非乗用車両であってもよい。本開示で提供される例は、生成された少なくとも2つのオーディオチャンネルの再生が車両内で実行されることを想定している。しかしながら、生成された少なくとも2つのオーディオチャンネルは、特定の実装に適した任意の他のタイプのリスニング環境、例えば、閉じたまたは部分的に閉じたリスニング環境(例えば部屋)で再生されてもよい。
一例として、図3を参照すると、車両3000(この例では4人乗りの自動車)が模式的に描かれている。簡単のため、図3にはスピーカの配置が示されていないが、図1のより詳細な車両100の室内図には示されている。乗用車3000は4つの座席3110、3120、3130および3140を有する。図1に示すスピーカシステムを考える場合、スピーカ30、31、41、42、43について、対応するスピーカ(不図示)が車両3000の右側に配置されることになる。図3を参照すると、車両3000の左側にあるスピーカ群と車両3000の右側にあるそれぞれの対応するスピーカ群は、車両3000の中心をその長さに沿って横切る中心軸3150に関して、反射対称に配置される。座席3110、3120、3130および3140の各々、従ってそこに位置する潜在的なリスナーは、スピーカ30、31、41、42、43(図3には不図示)と、車両の右側におけるそれぞれの対応するスピーカ(これらも図3には不図示)とからなるスピーカのいずれかの組に関して、対称中心から外れ得ることが理解される。例えば、運転席3110に座る運転者は、スピーカ30、41、42と対応する右側スピーカ(不図示)との間で対称中心から外れることになる。運転者は、車両3000の右側にある対応するスピーカよりも、スピーカ30、41および42により近くなる。図1および図3において、運転席は、車両3000の左側(運転方向前方に対して左側)に示されている。しかしながら、車両における運転席の位置は、地域によって異なり得ることが理解される。例えば、英国、オーストラリア、または日本では、運転席は、車両の運転方向前方に対して車両の右側に位置する。
非没入型スピーカシステムは、例えば、図1を参照して示したようなステレオスピーカシステムまたはサラウンドスピーカシステムであり得る。
ある実施形態において、没入型オーディオフォーマットのオーディオは、没入型オーディオフォーマットでレンダリングされたオーディオであってもよい。
(例えばレンダリングされた)オーディオの没入型オーディオフォーマットは、少なくとも1つのハイトチャンネルを含み得る。ある実施形態において、没入型オーディオフォーマットは、高度(elevation)をサポートするオブジェクトベースのオーディオフォーマット、例えばDolby Atmosフォーマットであってもよい。別の実施形態では、没入型オーディオフォーマットは、高度をサポートするチャンネルベースのオーディオフォーマット、例えば、X.Y.Zオーディオフォーマットであってもよい。ここで、X≧2は、フロントまたはサラウンドオーディオチャンネルの数であり、Y≧0は、存在する場合、低域効果またはサブウーファーオーディオチャンネルであり、Z≧1は、少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルである。ある実施形態において、オブジェクトベースのオーディオフォーマット(例えば高度をサポートする)は、チャンネルベースのオーディオフォーマットのチャンネル群に対応するスピーカフィード群を生成するために、対応するチャンネルベースのオーディオフォーマットにレンダリングまたはプリレンダリングされ得る。図1に示すスピーカシステムは、5つのフロントまたはサラウンドスピーカ、2つの左オーディオスピーカ(たとえば、左および左サラウンド)、2つの右オーディオスピーカ(たとえば、右および右サラウンド)、センタースピーカ、および1つのLFEスピーカを備えた、5.1オーディオを再生するための典型的な5.1スピーカシステムである。2つの左オーディオスピーカは、スピーカ30、31(ミッドレンジまたはフルレンジ周波数用)、41、42および43(ハイレンジ周波数用)に対応する。センタースピーカはスピーカ10に対応する。LFEスピーカはスピーカ11に対応する。
例えば図4を参照すると、別の例示的な車両4000の上面図を模式的に示している。車両4000は、3つの異なる列に分配された6人または7人乗りの車両であってもよい。車両4000は、例えば、SUV(Sport Utility Vehicle)またはミニバスであってもよい。車両4000は、6つの座席4110、4120、4130、4140、4150および4160を有する。車両4000には、典型的な7.1スピーカシステムが実装され得る。図4に示すスピーカシステムは、3つの左スピーカ4210、4230および4250(例えば、左と2つの左サラウンド)および3つの右スピーカ4220、4240および4260(例えば、右と2つの右サラウンド)、センタースピーカ4270、ならびにLFEスピーカ4280を有する。
図2に模式的に示した方法について、図2Aも参照して説明する。
図2Aを参照すると、没入型オーディオフォーマットのオーディオは、非ハイトチャンネル1050および1100(例えば、左チャンネルおよび右チャンネル)と、(この例では単一の)ハイトチャンネル1010とを含み得る。図2Aの例のスピーカシステムは、スピーカ1および2のステレオスピーカシステムである。この例では、スピーカ1および2は、チャンネル1050、1100および1010の没入型オーディオフォーマットのオーディオの再生に使用される。方法1000は、以下に説明するように、没入型オーディオフォーマットのオーディオから2つのチャンネル1008および1016を生成する。没入型オーディオフォーマットの3つのチャンネルから2つのチャンネル1008および1016が生成されるので、没入型オーディオフォーマットの3つのチャンネルは、再生のために2つのチャンネルにダウンミックスされていると言うことができる。
図2および図2Aを参照すると、方法1000は、仮想ハイトフィルタ1300をハイトチャンネル1010に適用すること1500を含む。仮想ハイトフィルタ1300は、ハイトチャンネル1010のうちスピーカ1または2のうち一方から直接発せられるスペクトル成分を、ハイトチャンネル1010がそのようなスピーカ1または2のうち一方によって再生されたときに、少なくとも部分的に減衰させるように構成される。仮想ハイトフィルタ1300はさらに、ハイトチャンネル1010のうち車両におけるルーフまたはルーフに近い領域から反射されるスペクトル成分を少なくとも部分的に増幅することにより、仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号1175を生成するように構成される。方法1000はさらに、仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号1175を非ハイトオーディオチャンネル1050および1100とミキシング1700することにより、スピーカ1および2で再生するための2つのオーディオチャンネル1008および1016を生成することを含む。図2Aは、仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号1175が非ハイトチャンネル1050および1100の両方とミキシングされることを示している。しかしながら、仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号1175は、非ハイトチャンネル1050および1100のうちの一方のみとミキシングされてもよい。再生用の2つのチャンネルを生成するために、仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号1175を非ハイトチャンネル1050または1100の一方のみとミキシングすることは、ハイト/オーバーヘッドスピーカを使用することなく音の高さ(height)または高度(elevation)の知覚を作り出すのに十分である。
さらに説明するために、図5を参照する。図5は、スピーカ5000によって再生された音がスピーカ5000から車両におけるリスニング位置5100まで伝わる経路例5300および5400を模式的に示している。スピーカ5000は、例えば図1および図4のスピーカシステムを参照して示したスピーカのいずれでもよい。特に、スピーカ5000は、図示されている左スピーカ、右スピーカ、またはサラウンドスピーカのいずれであってもよい。好ましくは、高さの手がかり(cues)は、典型的には、低周波信号よりもむしろ高周波信号においてより優勢であるので、スピーカ5000は、例えば、図1に示されるスピーカ(例えば、ツイーター)41、42および43のような、左、右またはサラウンドスピーカのいずれかに関連する任意の高周波スピーカであり得る。リスニング位置5100は、車両の乗客または運転手の耳/頭であってもよい。スピーカ5000によって再生された音は、図5に鎖線で示す反射経路5300と、図5に実線で示す直接経路5400とに沿って放射され得る。反射経路5300は、スピーカ5000からリスニング位置5100への間接経路であり、リスニング位置5100の上方に位置する表面5500から音が反射されることによって形成される。車両内において、表面5500は車両のルーフまたは車両のルーフに近い領域であり得る。ルーフに近い領域は、フロントウィンドシールドまたはリアウィンドシールドの上内側部、または車両の側部ウィンドウの上内側部であってもよい。一般に、表面5500は、音の再生中においてリスニング位置よりも高い高度(例えば上方)に位置する、車両内部の任意の部分であり得る。音の高度の知覚を高めるためには、音が反射経路5300に沿って放射されることが望ましい。しかし、スピーカ5000からの音の一部は直接経路5400に沿って伝わり、音がリスニング位置5100に向けて反射される表面5500上の位置から来る音の知覚を低下させてしまう。望ましい反射音と比較してのこの望ましくない直接音の量は、スピーカ5000の指向性パターンの関数であり得る。車両内部の全高の約半分(例えば、およそドア中央高)に配置されたスピーカは、音の高度の知覚を向上させることが分かっている。
望ましくない直接音を補償するために、スピーカ5000に供給されるオーディオ信号に知覚的な高さの手がかりを導入するための信号処理を組み込めば、仮想ハイト信号の定位および知覚品質が向上することが示されている。例えば、仮想ハイトフィルタを作成するために指向性聴覚モデルが開発されており、このモデルは、スピーカによって再生されているオーディオを処理するために使用されたとき再生の知覚品質を向上させる。ある実施形態において、仮想ハイトフィルタは、リスニング位置に対する物理的スピーカ位置と仮想スピーカ位置(リスニング位置の上方の)の両方から導出される。物理的スピーカ位置については、第1の指向性フィルタが、スピーカ位置からリスニング位置にいるリスナーの耳に直接伝わる音のモデルに基づいて決定される。このようなフィルタは、HRTF(頭部伝達関数:head related transfer function)測定値のデータベースや、パラメトリック両耳聴モデル、耳介モデル、または高さを知覚するのに役立つ手がかりを利用する他の同様の伝達関数モデルなどの、指向性聴覚のモデルから導出することができる。耳介モデルを考慮したモデルは、高さがどのように知覚されるかを定義するのに役立つため、一般的に有用であるが、フィルタ関数は耳介効果を分離することを意図しているのではなく、むしろ、ある方向から別の方向への音レベルの比率を処理することを意図している。耳介モデルは、使用可能な両耳聴覚モデルのそのようなモデルの一例であるが、他のモデルも使用することができる。
次に、このフィルタの逆関数が決定され、物理的スピーカ位置からリスニング位置まで直接に経路を伝わるオーディオの方向的手がかりを除去するために使用される。次に、仮想スピーカ位置について、同じ指向性聴覚のモデルを使用して、仮想スピーカ位置から同じリスニング位置にいるリスナーの耳に直接伝わる音のモデルに基づいて、第2の指向性フィルタが決定される。このフィルタは直接適用され、リスニング位置の上方にある仮想スピーカ位置から音が発せられた場合に耳が受け取るであろう方向的手がかりを与える。実際において、第1の指向性フィルタと第2の指向性フィルタは、物理的スピーカ位置からの方向的手がかりを少なくとも部分的に除去(減衰)し、かつ仮想スピーカ位置からの方向的手がかりを少なくとも部分的に挿入(増幅)する、単一のフィルタを可能にするように組み合わせられ得る。このような単一のフィルタは、本明細書において「ハイトフィルタ伝達関数」、「仮想ハイトフィルタ応答曲線」、「所望の周波数伝達関数(desired frequency transfer function)」、「高さ手がかり応答曲線(height cue response curve)」、あるいはオーディオスピーカシステムにおいて高さサウンド成分から直接音成分をフィルタリング(例えば減衰)するフィルタまたはフィルタ応答曲線を表すその他の言葉で呼ばれる、周波数応答曲線を提供する。
フィルタモデルに関して、P1が物理的スピーカ位置からの音の伝達をモデル化した第1のフィルタの周波数応答をdBで表し、P2が仮想スピーカ位置からの音の伝達をモデル化した第2のフィルタの周波数応答をdBで表しているとき、仮想ハイトフィルタの全応答PTをdBで表すと、次のように表すことができる。PT=α(P2-P1)。ここで、αはフィルタの強さを制御するスケーリング係数または利得である。α=1では、フィルタは最大に適用され、α=0では、フィルタは何もしない(0dB応答)。実際には、反射音と直接音との相対的なバランスに基づいて、αを0と1の間のどこかに設定し得る(例えば、α=0.5)。反射音に比べて直接音のレベルが高くなるにつれて、この望ましくない直接音経路に対して仮想スピーカ位置の方向的手がかりをより完全に付与するために、αも高くなるはずである。しかし、αは、すでに適切な方向的手がかりを含んでいる反射経路を伝わるオーディオの知覚される音色を損なうほど大きくすべきではない。一般的に、フィルタP1およびP2の正確な値は、リスニング位置および反射されたスピーカ位置の高度に対する物理的スピーカ位置の方位角の関数になる。この高度はそして、リスニング位置からの物理的スピーカ位置の距離および、ルーフまたはルーフに近い領域(図5の表面5500)の高さとスピーカの高さとの差の関数である。
図6は、本開示のいくつかの実施形態による仮想ハイトフィルタの例示的な曲線6200、6300および6400を示す。曲線6200、6300および6400は、縦軸に仮想ハイトフィルタの振幅をデシベル(dB)で示し、横軸に周波数をヘルツ(Hz)で示した図で表されている。
曲線6200、6300および6400は、3つの異なる仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数を表す。図6は、3つの異なるフィルタのフィルタ伝達関数6200、6300および6400が、約8000ヘルツの第1の周波数にピークを有し、第1の周波数よりも高い約12000ヘルツの第2の周波数にノッチを有することを示している。ただし、ピークおよびノッチは、これらとは異なる周波数であってもよい。3つの異なる伝達関数は、上述したように、仮想ハイトフィルタに異なるスケーリング係数/異なる利得を適用することによって得られてもよい。ある実施形態において、利得は、仮想ハイトフィルタの「強さ」を特定の実装に従ってユーザーが調整できるように、ユーザー設定可能であってもよい。
ある実施形態において、図2を参照して示されるように、本開示の方法は、フィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータから仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数を決定すること1800をさらに含み得る。例えば、1つ以上のパラメータは、仮想ハイトフィルタを表すフィルタ伝達関数のピーク、ピークの周波数、ノッチ、およびノッチの周波数のうち少なくとも1つの値を示し得る。例えば、パラメータは、メモリまたはメモリを含むプロセッサに、例えばルックアップテーブルまたは解析関数として格納されてもよい。これらのパラメータは、処理装置によってメモリから取得されてもよく、処理装置がここから仮想ハイトフィルタを再構成してもよい。こうして再構成された仮想ハイトフィルタは、ハイトチャンネルに使用され適用され得る。1つ以上のパラメータを用いてフィルタ伝達関数を識別することで、仮想ハイトフィルタがローカルで生成される代わりに少数のパラメータによって記述されるため、ハイトチャンネルの処理が簡素化される。
ある実施形態において、図2を参照して示されるように、本開示の方法は、リスニング位置からの少なくとも2つのスピーカの相対距離とリスニング位置に対するルーフまたはルーフに近い領域の高度とに基づいて、仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数を決定すること1850をさらに含み得る。
例えば、ある実施形態において、リスニング位置からの少なくとも2つのスピーカの相対距離、およびリスニング位置に対するルーフまたはルーフに近い領域の高度を測定するために、1つ以上のセンサがリスニング位置またはその近くに位置していてもよい。例えば、ある実施形態では、このようなセンサは、リスナーの頭の高さとおよそ同じ高さで、車両の各座席のヘッドレストに埋め込まれることができる。測定は、本方法の初期較正段階で実施してもよいし、あるいは、オーディオの再生とともに実質的にリアルタイムで実施してもよい。
代替的に、追加的に、またはオプションとして、仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数は、1つ以上のリスニング位置と少なくとも2つのスピーカのそれぞれとの間の所定の絶対距離、およびリスニング位置に対するルーフの所定の高度に基づいていてもよい。たとえば、1つ以上のリスニング位置(たとえば図3の座席3110、3120、3130または3140のいずれかの位置)とステレオスピーカのペアとの間の距離、およびルーフの高度は、環境特性、たとえば車両の内装設計、およびスピーカ設置によって決定/予め決定され得る。本開示の方法は、仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数を得るために、この予め決定された情報を使用してもよい。例えば、ある実施形態では、1つ以上のパラメータから仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数を決定するステップ1800は、所定のパラメータにアクセスすることを含み得る。例えば、パラメータは、あるタイプの1つの車両について取得/測定され、その後、同じタイプの車両群の車載コンピューティングシステムのメモリに格納されてもよい。このようなオフライン較正には、車両にフィルタ伝達関数をオンラインで測定し取得するためのセンサを備える必要がないという利点がある。
代替的に、追加的に、またはオプションとして、図2を参照して示した実施形態において、方法1000は、典型的にはステップ1500の前に、複数の仮想ハイトフィルタのための複数のフィルタ伝達関数を得ること1900をさらに含んでよい。複数の仮想ハイトフィルタは、リスニング位置からの少なくとも2つのスピーカの相対距離の範囲と、リスニング位置に対するルーフまたはルーフに近い領域の高度の範囲とに基づいて取得され得る。例えば、複数の異なるリスニング位置および/または複数のスピーカ位置について、スピーカ-リスニング位置(単数または複数)の距離の範囲を、例えば較正段階中に測定することができる。同様に、ルーフ(またはその仮想スピーカ位置)の高度の範囲は、複数の異なるリスニング位置について、例えば較正段階中に測定することができる。本方法は、複数のフィルタ伝達関数から1つのフィルタ伝達関数を選択すること2000をさらに含む。例えば、ある実施形態では、選択されたフィルタ伝達関数は、リスニング位置からの少なくとも2つのスピーカの平均距離とリスニング位置に対するルーフまたはルーフに近い領域(または仮想スピーカ位置の)平均高度とに基づいていてもよい。別の実施形態では、選択された仮想ハイトフィルタ(のフィルタ伝達関数)は、複数のフィルタ伝達関数の平均である。例えば、選択された伝達関数は、複数のフィルタ伝達関数の間で補間することによって決定されてもよい。さらに別の実施形態では、ステップ1900および2000を含む方法1000は、例えば、較正段階中に、図2にステップ1700とステップ1900とを結ぶ鎖線で示すように、選択されたフィルタ伝達関数が1つ以上のリスニング位置における音の高度の知覚を最適に(例えば、最大になるように)提供するまで、各繰り返しで選択された各フィルタ伝達関数に対し反復的に適用されてもよい。言い換えれば、ステップ1900および2000を含む方法1000は、(選択された)フィルタ伝達関数が、音の高度の知覚を最大にする少なくとも2つのチャンネルの再生を提供するまで、反復的に適用され得る。一般に、特定のタイプの車両における単純でより効果的なオーディオ処理のためには、リスニング位置/スピーカ位置およびルーフまたはルーフに近い領域の高さ(または仮想スピーカ位置の高度)のほとんどに対して平均的に良好に機能する、単一のフィルタ伝達関数が選択され得る。しかし、フィルタ伝達関数は、例えば、上述したように、センサによって、実質的にリアルタイムで適応的に決定されてもよい。フィルタ伝達関数を適応的に決定することで、より正確な決定が可能になり、音の高度の知覚が向上する可能性がある。
ある実施形態において、図2を参照すると、ステップ1900で得られた複数の伝達関数の各フィルタ伝達関数は、上述したように、例えばLUTまたは解析関数としてメモリに格納された、1つ以上のパラメータから決定されてもよい。本方法は、センサが使用される場合、特定の車両タイプに対するフィルタ伝達関数のパラメータを動的/適応的に選択してもよい。
ある実施形態において、図2を参照すると、(所定の距離/高度情報に基づいて、または実際の測定値に基づいて)1つ以上のパラメータから仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数を決定するステップ1800は、1つ以上のリスニング位置にいるリスナーの動きの検出時にトリガされてもよい。例えば、リスナーの動きを検出するために1つ以上のセンサを用いることができる。車両の内部において用いられる場合、そのようなセンサは、例えば、車両のそれぞれの座席に配置されてもよい。当該1つ以上のセンサは、車両における乗客または運転者の存在を検出するように構成されることにより、フィルタ伝達関数を得るために正しい距離情報を処理方法が使用することを可能にし得る。
ある実施形態において、1つ以上の座席センサまたはセンサの異なるセットを用いて、新たなリスニング位置、例えば、リスナーの頭の新たな位置(またはリスナーの耳の位置)を検出してもよい。例えば、運転者または乗客は、車両におけるより快適な着座位置のために、自身の座席を水平方向および/または垂直方向に調整し得る。この実施形態において、本方法は、新たに検出されたリスニング位置に応じて、仮想ハイトフィルタ(のフィルタ伝達関数)を取り出し/取得してもよい。このようにして、所定のリスナーからスピーカまでの距離情報および所定のルーフ高度情報の正しいセットに基づく(あるいは実際の測定値に基づく)正しい情報が、新しいリスニング位置に応じて使用され得る。例えば、仮想ハイトフィルタ(のフィルタ伝達関数を)識別する所定の1つ以上のパラメータが解析関数またはルックアップテーブル(LUT)として格納されている場合/とき、異なる解析関数または異なるLUTが異なる(例えば検出された)座席またはリスニング位置に対応し得る。
上述したように、没入型オーディオフォーマットは、特定の実装に適した異なるタイプのものであってもよい。
例えば、図7を参照すると、オーディオの没入型オーディオフォーマットは、単一のハイトチャンネル1010と、4つの非ハイトチャンネル1050、1100、1125および1150とを含む。非ハイトチャンネル1050および1100は、それぞれ左(L)および右(R)チャンネルであってもよい。非ハイトチャンネル1125および1150は、それぞれ左サラウンド(L)チャンネルおよび右サラウンド(R)チャンネルとすることができる。非ハイトチャンネル1050および1100は、それぞれフロント、ミドルまたはリアの左および右チャンネルとすることができる。同様に、非ハイトチャンネル1125および1150は、それぞれ、フロント、ミドルまたはリアの左サラウンドおよび右サラウンドチャンネルとすることができる。
仮想ハイトフィルタ1300がハイトチャンネル1010に適用されて、仮想ハイトフィルタリングされた信号1175を生成する。仮想ハイトフィルタリングされた信号1175は、非ハイトチャンネル1050、1100、1125および1150の各1つとミキシングされ、4つのチャンネル信号1008、1016、1032および1064を生成する。チャンネル信号1008、1016、1032および1064は、再生のためにスピーカ1、2、3および4に供給される。単一の仮想ハイトフィルタ(のフィルタ伝達関数)を使用することで、没入型オーディオフォーマットのオーディオを、スピーカ1~4用のチャンネルフィード信号1008~1064に変換することが簡単になる。
別の例では、図8を参照すると、オーディオの没入型オーディオフォーマットは、2つのハイトチャンネル1010および1020と、2つの非ハイトチャンネル1050および1100とを含む。例えば、ハイトチャンネル1020および1010は、トップ左(TL)およびトップ右(TL)チャンネルであってもよい。非ハイトチャンネル1050および1100は、それぞれ左(L)チャンネルおよび右(R)チャンネルであってもよい。チャンネル1020および1010は、それぞれ、トップフロント左、トップミドル/センター左、またはトップリア左および右のチャンネルであってもよい。同様に、チャンネル1050および1100は、それぞれ、フロント左、ミドル/センター左またはリア左および右チャンネルであってもよい。
仮想ハイトフィルタ1300がハイトチャンネル1010に適用されて、仮想ハイトフィルタリングされた信号1175を生成する。仮想ハイトフィルタ1400がハイトチャンネル1020に適用されて、仮想ハイトフィルタリングされた信号1200を生成する。仮想ハイトフィルタ1300は、仮想ハイトフィルタ1400と同じであってもよい。全てのハイトチャンネルに対して単一のハイトフィルタを使用することにより、オーディオ処理が簡素化され、処理パワーが少なくて済む。しかしながら、いくつかの実施形態では、仮想ハイトフィルタ1300は、仮想ハイトフィルタ1400と異なっていてもよい。例えば、仮想ハイトフィルタ1300は、右チャンネル用に最適化されてもよい。例えば、仮想ハイトフィルタ1300のフィルタ伝達関数は、右チャンネルにおける音の高度の知覚を最大化するように選択されてもよい。同様に、仮想ハイトフィルタ1400は、左チャンネル用に最適化されてもよい。例えば、仮想ハイトフィルタ1400のフィルタ伝達関数は、左チャンネルにおける音の高度の知覚を最大化するように選択されてもよい。一般に、仮想ハイトフィルタを異なるチャンネルに適応化することで、それぞれの(この例では左右の)チャンネルに対応付けられたリスニング位置における音の高度の知覚が向上する。
仮想ハイトフィルタリングされた信号1175は非ハイトチャンネル1100とミキシングされ、スピーカ2に供給するチャンネル信号1017を生成する。仮想ハイトフィルタリングされた信号1200は非ハイトチャンネル1050とミキシングされ、スピーカ1に供給するチャンネル信号1009を生成する。こうして、チャンネル(信号)1009および1017をそれぞれスピーカ1および2で再生することにより、音の高度の知覚を向上させることができる。
別の例では、図9を参照すると、オーディオの没入型オーディオフォーマットは、4つの非ハイトチャンネル1050、1100、1125および1150と、4つのハイトチャンネル1010、1020、1030および1040とを含む。非ハイトチャンネル1050および1100は、それぞれ左(L)チャンネルおよび右(R)チャンネルであってもよい。非ハイトチャンネル1125および1150は、それぞれ左サラウンド(L)チャンネルおよび右サラウンド(R)チャンネルとすることができる。非ハイトチャンネル1050および1100は、それぞれフロント左、ミドル/センター左、またはリア左および右チャンネルとすることができる。同様に、非ハイトチャンネル1125および1150は、それぞれ、フロントサラウンド左、ミドル/センターサラウンド左、またはリアサラウンド左および右サラウンドチャンネルとすることができる。ハイトチャンネル1020および1010は、トップフロント左(TFL)およびトップフロント右(TFR)チャンネルであってもよい。ハイトチャンネル1040および1030は、トップリア右(TRR)およびトップリア左(TRL)チャンネルであってもよい。仮想ハイトフィルタ1300がハイトチャンネル1010に適用されて、仮想ハイトフィルタリングされた信号1175を生成する。仮想ハイトフィルタ1400がハイトチャンネル1020に適用されて、仮想ハイトフィルタリングされた信号1200を生成する。仮想ハイトフィルタ2500がハイトチャンネル1030に適用されて、仮想ハイトフィルタリングされた信号1225を生成する。仮想ハイトフィルタ2600がハイトチャンネル1040に適用されて、仮想ハイトフィルタリングされた信号1250を生成する。仮想ハイトフィルタ1300、1400、2500、2600は、図8の例を参照して説明したように、同じであっても異なっていてもよい。
仮想ハイトフィルタリングされた信号1175は非ハイトチャンネル1100とミキシングされ、スピーカ2に供給するチャンネル信号1018を生成する。仮想ハイトフィルタリングされた信号1200は非ハイトチャンネル1050とミキシングされ、スピーカ1に供給するチャンネル信号1011を生成する。仮想ハイトフィルタリングされた信号1225は非ハイトチャンネル1125とミキシングされ、スピーカ3に供給するチャンネル信号1033を生成する。仮想ハイトフィルタリングされた信号1250は非ハイトチャンネル1150とミキシングされ、スピーカ4に供給するチャンネル信号1063を生成する。
従って、スピーカ1~4でそれぞれチャンネル(チャンネル信号)1011、1018、1033および1063を再生することにより、音の高度の知覚を向上させることができる。
図2A、図7~図9の例で説明したように、再生に使用されるチャンネルは、一般に没入型オーディオフォーマットのチャンネルの数よりも少ない。したがって、没入型オーディオフォーマットのチャンネルは、再生用のチャンネルにおいてダウンミックスされていると言える。
特定の実装に適した、他の任意の適切な没入型オーディオフォーマットおよび/またはスピーカ構成を想定することができる。
例えば、図7~9を参照して示した実施例のチャンネルに加えて、没入型オーディオフォーマットのオーディオは、センター(C)チャンネルおよび/または低域効果(LFE)チャンネル(図7~9のいずれにも不図示)も含むことができる。上述したように、高さの手がかりは、典型的には、低周波数信号よりもむしろ高周波数信号においてより優勢であるので、存在する場合、センターチャンネルおよび/またはLFEチャンネルは、典型的にはフィルタリングされたハイトチャンネルとミキシングされない。
いくつかの実施形態(不図示)では、センターチャンネルが存在する場合、センターチャンネルを、フロント左チャンネルおよびフロント右チャンネルとミキシングしてもよい。そのような実施形態では、フィルタリングされたハイトチャンネル(単数または複数)と非ハイトオーディオチャンネル(単数または複数)(すなわち、フロント左チャンネルおよび/またはフロント右チャンネル)とのミキシングは、フロント左チャンネルおよびフロント右チャンネルをセンターチャンネルとミキシングした後に実行されてもよい。
図4に示すように、ミドル左(ML)およびミドル右(MR)スピーカ4230および4240を含むスピーカ構成についても同様の考慮が可能である。どのようなスピーカ構成を用いたとしても、生成されたチャンネルの再生中はシステム内のすべてのスピーカがアクティブのままであることが好都合である。
図10は、本開示の一実施形態に従って、没入型オーディオフォーマットのオーディオから6つのオーディオチャンネル(すなわち、5.1オーディオフォーマットのオーディオ)を生成する方法の一例を模式的に示す。5.1オーディオフォーマットの出力は、例えば、図1に示すスピーカシステムに適している。入力オーディオフォーマットは、例えば5.1.4である。この場合、上述したように、前段ミキシング500を用いて、例えば、フロント左、フロント右、およびセンターチャンネルをミキシングしてもよい。ただし、前段ミキシング500は、特定の実装に応じて、適宜有効または無効にすることができる。前段ミキシング500が有効にされた場合、入力オーディオ5.1.4のフィルタリングされた4つのハイトチャンネルは、ブロック600において、以下のように4つの非ハイトチャンネルとミキシングされ得る。センターチャンネルとミキシングされた2つの非ハイトフロント左およびフロント右チャンネルはそして、フィルタリングされた、例えばTFLおよびTFRとミキシングされる。2つの非ハイトLSおよびRSは、TRLおよびTRRと直接ミックスされる。前段ミキシング500が無効にされている場合、ブロック600において、フィルタリングされた4つのハイトチャンネルは、入力された4つの非ハイトチャンネルと直接ミキシングされてもよい(すなわち、センターチャンネルとこれらはミキシングされない)。この例では、センターチャンネル信号はミキシングされず、図1のセンタースピーカ10に直接供給される。同様に、この例ではLFEチャンネルはミキシングされず、図1のLFEスピーカ11に直接供給される。ハイトチャンネルとのミキシングによって生成されたチャンネルは、図9の例を参照して説明したように、対応するフロントおよびリアスピーカに供給される。
図10Aは、本開示の一実施形態に従って、没入型オーディオフォーマットのオーディオから8つのオーディオチャンネル(すなわち7.1オーディオフォーマットのオーディオ)を生成する方法の一例を模式的に示す。7.1オーディオフォーマットの出力は、例えば、図4に示すスピーカシステムに適している。
この例では、図4のスピーカシステムのすべてのスピーカをアクティブに維持するために、追加的な中段ミキシング700を用いて7.1オーディオフォーマットのオーディオ出力を得てもよい。
このプロセスは図10を参照して説明したのと同じであり、ここでは繰り返さない。ブロック600の出力では、図10を参照して説明したように、オーディオ出力は5.1オーディオフォーマットになる。追加的な中段ミキシングブロック700は、オーディオを5.1.から7.1オーディオフォーマットに変換することによって、図4に示すスピーカシステムのすべてのスピーカに供給する。実用的な実装では、前段ミキシング500および中段ミキシング700は、車両/プロセッサまたは装置に常に実装されていて、特定のスピーカシステム構成および/または前段ミキシング要件によって必要に応じて有効化/無効化されてもよい。
いくつかの実施形態では、非ハイトチャンネル、例えば、フロント左とフロント右チャンネル、および/またはリア左とリア右チャンネルは、対応する仮想フィルタリングされたハイトチャンネルとミキシングされる前に処理される。例えば、フロント左チャンネルとフロント右チャンネル、および/またはリア左チャンネルとリア右チャンネルは、車両における乗客(単数または複数)/運転者の中心から外れたリスニング位置を補償するために処理されてもよい。中心から外れたリスニング位置の補償は、その全体を本明細書において援用するEP1994795B1に記載されているアルゴリズムで実行することができる。EP1994795B1では、同じペアの(ステレオ)スピーカから対称中心から外れた2つのリスニング位置を同時に「仮想センタリング」することが可能であることが示されている。これは、1つのリスニング位置の両耳間位相差(interaural phase difference:IDP)の位相差を小さくする原理と同じである。2つのリスニング位置の場合、2つのリスニング位置に各々について得られたIDPの位相差は、各リスニング位置における各IDPが-90度から90度の間の所望の周波数範囲の値を持つように、同時に低減される。中心から外れたリスニング位置を補償し、フィルタリングされたハイトチャンネルを対応する補償されたフロントおよび/またはリア非ハイトチャンネルとミキシングすることにより、フロントおよび/またはリアのスピーカにわたってハイトチャンネルのコンテンツのパンニングを防止することができる。
(コンピューティングデバイス例)
没入型オーディオフォーマットのオーディオから少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成し、少なくとも2つのオーディオスピーカの非没入型スピーカシステムを用いて前記少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成する方法を説明した。さらに、本開示は、これらの方法を実施するための装置にも関する。さらに、本開示は、これらの方法を実施するための装置を含み得る車両に関する。そのような装置1440の一例を図11に模式的に示す。装置1440は、プロセッサ1410(例えば、中央処理装置(CPU)、画像処理装置(GPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上の高周波集積回路(RFIC)、またはこれらの任意の組み合わせ)と、プロセッサ1410に結合されたメモリ1420とを含み得る。メモリ1420は、例えば、異なるリスニング位置および/またはルーフの高度および/または異なる車両について、仮想ハイトフィルタのフィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータを表す、1つの(もしくは1セットの)解析関数(単数または複数)、または1つの(もしくは1セットの)ルックアップテーブル(単数または複数)を格納することができる。プロセッサは、例えば、メモリ1420から解析関数および/またはLTUのセットを取り出すことによって、本開示を通じて説明される方法のことの一部または全部を実行するように構成され得る。少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成する方法を実行するために、装置1440は、没入型オーディオフォーマットの(たとえばレンダリングされた)オーディオのチャンネル、たとえばハイトチャンネルおよび1つ以上のフロントまたはサラウンドオーディオチャンネル1425を、入力として受信してもよい。この場合、装置1440は、非没入型スピーカシステムにおけるチャンネル信号の再生のために、2つ以上のチャンネル信号1430を出力し得る。
装置1440は、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(personal digital assistant:PDA)、携帯電話、スマートフォン、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチ、ブリッジ、またはその装置によって実行されるべきアクションを指定する命令(シーケンシャルであるか否かを問わない)を実行可能な任意の機器であってよい。さらに、図11には単一の装置1440のみが図示されているが、本開示は、本明細書で議論される方法論のいずれか1つ以上を実行する命令を個々にまたは共同で実行する装置の任意の集合体に関するものとする。
本開示はさらに、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに本明細書に記載の方法のことの一部または全部を実行させる命令を含むプログラム(例えば、コンピュータプログラム)に関する。
さらにまた本開示は、前述のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な(または機械可読の)記憶媒体に関する。ここで、「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」という用語は、例えば、固体メモリ、光学媒体、および磁気媒体の形態のデータリポジトリを含むが、これらに限定されない。
本明細書に記載の実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、およびそれらの組み合わせで実装することができる。例えば、実施形態は、コンピュータシステムなどの電子回路やコンポーネントから構成されるシステム上に実装することができる。コンピュータシステムの例としては、デスクトップコンピュータシステム、ポータブルコンピュータシステム(例えば、ラップトップ)、ハンドヘルドデバイス(例えば、スマートフォンまたはタブレット)、およびネットワーキングデバイスが挙げられる。実施形態を実装るためのシステムは、例えば、集積回路(IC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向けIC(ASIC)、中央処理装置(CPU)、および画像処理装置(GPU)のうちの少なくとも1つから構成され得る。
本明細書で説明した実施形態の特定の実装は、データ処理システムによって実行されたとき、データ処理システムに本明細書で説明する実施形態のいずれかの方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム製品を含み得る。コンピュータプログラム製品は、前記命令を格納した非一時的媒体、例えば、フロッピーディスクやハードディスクドライブを含む磁気データ記憶媒体、CD ROMやDVDを含む光学データ記憶媒体、ROMを含む電子データ記憶媒体、フラッシュRAMやUSBフラッシュドライブを含むフラッシュメモリなどの物理的媒体から構成されてもよい。別の例では、コンピュータプログラム製品は、前記命令を含むデータストリーム、または分散コンピューティングシステム、例えば1つ以上のデータセンターに格納された前記命令を含むファイルを備える。
本開示は、上述した実施形態および実施例に限定されない。添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲から逸脱することなく、多数の改変および変形が可能である。
本発明の様々な態様は、以下の列挙実施形態例(enumerated example embodiments)(A-EEEおよびB-EEE)から理解され得る:
A-EEE1.没入型ビットストリームから別個の(discrete)チャンネルを生成する方法であって、
前記没入型ビットストリームの1つ以上のハイトチャンネルおよび1つ以上の非ハイトチャンネルを識別することと、
仮想ハイトフィルタおよび非標準的なミキシング手法を用いて前記1つ以上のハイトチャンネルを処理することと、
処理された前記1つ以上のハイトチャンネルを前記1つ以上の非ハイトチャンネルとミキシングすることと、
を含む、方法。
B-EEE1.少なくとも1つのハイトオーディオチャンネル(1010)および少なくとも2つの非ハイトオーディオチャンネル(1050、1100)を含む没入型オーディオフォーマットのオーディオから、少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成し、車両における少なくとも2つのオーディオスピーカ(1、2)の非没入型スピーカシステムを用いて前記少なくとも2つのオーディオチャンネルを再生する方法(1000)であって、
-前記少なくとも1つのオーディオハイトチャンネルが前記少なくとも2つのスピーカのうちの1つによって再生されたとき、前記少なくとも1つのハイトチャンネル(1010)のうち前記スピーカ(1、2)から直接発せられるスペクトル成分を少なくとも部分的に減衰させ、かつ前記少なくとも1つのハイトチャンネルのうち前記車両におけるルーフまたは前記ルーフに近い領域から反射されるスペクトル成分を少なくとも部分的に増幅することにより、少なくとも1つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号(1175)を生成するように、仮想ハイトフィルタ(1300)を前記少なくとも1つのハイトチャンネル(1010)に適用すること(1500)と、
-前記少なくとも1つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号(1175)を前記2つの非ハイトオーディオチャンネルの少なくとも一方とミキシングする(1700)ことにより、前記少なくとも2つのオーディオチャンネル(1008、1016)を生成することと、
を含む、方法。
B-EEE2.前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは少なくとも2つのさらなる非ハイトオーディオチャンネル(1125、1150)をさらに含み、前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号(1175)は前記非ハイトオーディオチャンネル(1050、1100、1125、1150)の各1つとミキシングされることにより、4つのオーディオチャンネル(1008、1016、1032、1064)を生成する、B-EEE1に記載の方法(1000)。
B-EEE3.前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは少なくとも2つのハイトオーディオチャンネル(1010、1020)を含み、前記仮想ハイトフィルタ(1300、1400)は、前記少なくとも2つのハイトオーディオチャンネル(1010、1020)の各1つに適用されることにより少なくとも2つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号(1175、1200)を生成し、前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号(1175、1200)の各1つは前記少なくとも2つの非ハイトチャンネル(1100、1050)の1つとミキシングされる、先行するB-EEEのいずれかに記載の方法。
B-EEE4.前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは4つのハイトオーディオチャンネル(1010、1020、1030、1040)および4つの非ハイトオーディオチャンネル(1050、1100、1125、1150)を含み、前記仮想ハイトフィルタ(1300、1400、2500、2600)は、4つのハイトオーディオチャンネル(1010、1020、1030、1040)の各1つに適用されることにより4つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号(1175、1200、1225、1250)を生成し、前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号(1175、1200、1225、1250)の各1つは前記4つの非ハイトチャンネル(1100、1050、1125、1150)の各1つとミキシングされる、先行するB-EEEのいずれか1つに記載の方法。
B-EEE5.前記非没入型スピーカシステムはステレオまたはサラウンドスピーカシステムである、先行するB-EEEのいずれか1つに記載の方法。
B-EEE6.前記仮想ハイトフィルタはフィルタ伝達関数を有し、前記方法は、前記フィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータから前記仮想ハイトフィルタの前記フィルタ伝達関数を決定することをさらに含む、先行するB-EEEのいずれか1つに記載の方法。
B-EEE7.前記仮想ハイトフィルタは、第1の周波数にピークを有し、かつ前記第1の周波数より高い第2の周波数にノッチを有するフィルタ伝達関数を有する、先行するB-EEEのいずれか1つに記載の方法。
B-EEE8.前記1つ以上のパラメータは、前記フィルタ伝達関数のピーク、第1の周波数、ノッチ、および第2の周波数のうち少なくとも1つの値を示している、B-EEE6および7に記載の方法。
B-EEE9.前記少なくとも2つのオーディオスピーカ(1、2)は、リスニング位置に対して側方に間隔を有する、先行するB-EEEのいずれか1つに記載の方法。
B-EEE10.前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのスピーカの相対距離と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の高度とに基づいて、前記仮想ハイトフィルタのためのフィルタ伝達関数を決定すること(1800)をさらに含む、B-EEE9に記載の方法。
B-EEE11.
前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのスピーカの相対距離の範囲と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の高度の範囲とに基づいて、複数の仮想ハイトフィルタのための複数のフィルタ伝達関数を取得すること(1900)と、
前記複数のフィルタ伝達関数から1つのフィルタ伝達関数を選択すること(2000)と、をさらに含む、B-EEE9に記載の方法。
B-EEE12.前記選択されたフィルタ伝達関数は、前記複数のフィルタ伝達関数の平均である、B-EEE11に記載の方法。
B-EEE13.前記複数のフィルタ伝達関数から1つのフィルタ伝達関数を選択することは、前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのスピーカの平均距離と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の平均高度とに基づいて、前記選択されたフィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータを選択することを含む、E-EEE6から8のいずれかに従属するB-EEE11に記載の方法。
B-EEE14.前記取得するし(1900)、選択し(2000)、適用し(1500)、ミキシングする(1700)ステップは、前記フィルタ伝達関数が音の高度の知覚を最大にする前記少なくとも2つのチャンネルの再生を提供するまで、各選択されたフィルタ伝達関数に対し反復的に適用される、B-EEE11から13のいずれか1つに記載の方法。
B-EEE15.前記1つ以上のパラメータをルックアップテーブルまたは解析関数としてプロセッサに格納することをさらに含む、B-EEE6~14のいずれか1つに記載の方法。
B-EEE16.利得を前記仮想ハイトフィルタに適用することをさらに含む、先行するB-EEEのいずれか1つに記載の方法。
B-EEE17.前記利得はユーザー設定可能である、B-EEE16に記載の方法。
B-EEE18.前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは前記没入型オーディオフォーマットでレンダリングされたオーディオであり、かつ/または前記没入型オーディオフォーマットはDolby Atmosであるか、X≧2はフロントまたはサラウンドオーディオチャンネルの数であり、Y≧0は、存在する場合、低域効果またはサブウーファーオーディオチャンネルであり、かつZ≧1は前記少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルであるような任意のX.Y.Zオーディオフォーマットである、先行するB-EEEのいずれか1つに記載の方法。
B-EEE19.B-EEE1~18の方法を実行するように構成された、装置。
B-EEE20.少なくとも2つのオーディオスピーカ(1、2)のスピーカシステムを有する車両であって、B-EEE19に記載の装置をさらに備える、車両。
B-EEE21.プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサにB-EEE1~18のいずれかに記載の方法を実行させる命令を含む、プログラム。
B-EEE22.B-EEE21に記載のプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

Claims (21)

  1. 少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルおよび少なくとも2つの非ハイトオーディオチャンネルを含む没入型オーディオフォーマットのオーディオから、少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成し、車両における少なくとも2つのオーディオスピーカの非没入型スピーカシステムを用いて前記少なくとも2つのオーディオチャンネルを再生する方法であって、
    -前記少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルが前記少なくとも2つのオーディオスピーカのうちの1つによって再生されたとき、前記少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルのうち前記オーディオスピーカからリスニング位置まで反射されずに直接伝わるように知覚されるスペクトル成分を少なくとも部分的に減衰させ、かつ前記少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルのうち前記オーディオスピーカから前記車両におけるルーフまたは前記ルーフに近い領域から反射されて前記リスニング位置まで伝わるように知覚されるスペクトル成分を少なくとも部分的に増幅することにより、少なくとも1つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を生成するように、仮想ハイトフィルタを前記少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルに適用することと、
    -前記少なくとも1つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を前記2つの非ハイトオーディオチャンネルの少なくとも一方とミキシングすることにより、前記少なくとも2つのオーディオチャンネルを生成することと、
    を含む、方法。
  2. 前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは少なくとも2つのさらなる非ハイトオーディオチャンネルをさらに含み、前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号は前記非ハイトオーディオチャンネルの各1つとミキシングされることにより、4つのオーディオチャンネルを生成する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは少なくとも2つのハイトオーディオチャンネルを含み、前記仮想ハイトフィルタは少なくとも2つのハイトオーディオチャンネルの各1つに適用されることにより少なくとも2つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を生成し、前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号の各1つは前記少なくとも2つの非ハイトオーディオチャンネルの1つとミキシングされる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは4つのハイトオーディオチャンネルおよび4つの非ハイトオーディオチャンネルを含み、前記仮想ハイトフィルタは前記4つのハイトオーディオチャンネルの各1つに適用されることにより4つの仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号を生成し、前記仮想ハイトフィルタリングされたオーディオ信号の各1つは前記4つの非ハイトオーディオチャンネルの1つとミキシングされる、
    請求項1に記載の方法。
  5. 前記非没入型スピーカシステムはステレオまたはサラウンドスピーカシステムである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記仮想ハイトフィルタはフィルタ伝達関数を有し、前記方法は、前記フィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータから前記仮想ハイトフィルタの前記フィルタ伝達関数を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記仮想ハイトフィルタは、第1の周波数にピークを有し、かつ前記第1の周波数より高い第2の周波数にノッチを有するフィルタ伝達関数を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記1つ以上のパラメータは、前記フィルタ伝達関数のピーク、前記ピークの第1の周波数、ノッチ、および前記ノッチの第2の周波数のうち少なくとも1つの値を示している、請求項6に記載の方法。
  9. 前記少なくとも2つのオーディオスピーカは、リスニング位置に対して側方に間隔を有する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのオーディオスピーカの相対距離と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の高度とに基づいて、前記仮想ハイトフィルタのためのフィルタ伝達関数を決定することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのオーディオスピーカの相対距離の範囲と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の高度の範囲とに基づいて、複数の仮想ハイトフィルタのための複数のフィルタ伝達関数を取得することと、前記複数のフィルタ伝達関数から1つのフィルタ伝達関数を選択することと、をさらに含む、請求項9に記載の方法。
  12. 前記選択されたフィルタ伝達関数は、前記複数のフィルタ伝達関数の平均である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記複数のフィルタ伝達関数から1つのフィルタ伝達関数を選択することは、前記リスニング位置からの前記少なくとも2つのオーディオスピーカの平均距離と前記リスニング位置に対する前記ルーフまたは前記ルーフに近い領域の平均高度とに基づいて、前記選択されたフィルタ伝達関数を識別する1つ以上のパラメータを選択することを含む、求項11に記載の方法。
  14. 前記取得し、選択し、適用し、ミキシングするステップは、前記フィルタ伝達関数が音の高度の知覚を最大にする前記少なくとも2つのオーディオチャンネルの再生を提供するまで、各選択されたフィルタ伝達関数に対し反復的に適用される、請求項11に記載の方法。
  15. 前記1つ以上のパラメータをルックアップテーブルまたは解析関数としてプロセッサに格納することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  16. 利得またはユーザー設定可能な利得を前記仮想ハイトフィルタに適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記没入型オーディオフォーマットの前記オーディオは前記没入型オーディオフォーマットでレンダリングされたオーディオであり、かつ/または前記没入型オーディオフォーマットはDolby Atmosであるか、X≧2はフロントまたはサラウンドオーディオチャンネルの数であり、Y≧0は、存在する場合、低域効果またはサブウーファーオーディオチャンネルであり、かつZ≧1は前記少なくとも1つのハイトオーディオチャンネルであるような任意のX.Y.Zオーディオフォーマットである、請求項1に記載の方法。
  18. 請求項1から17のいずれかに記載の方法を実行するように構成された、装置。
  19. 少なくとも2つのオーディオスピーカのスピーカシステムを有する車両であって、請求項18に記載の装置をさらに備える、車両。
  20. プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサに請求項1から17のいずれかに記載の方法を実行させる命令を含む、プログラム。
  21. 請求項20に記載のプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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