JP7842633B2 - アセトン水素化触媒及びイソプロパノールの製造方法 - Google Patents
アセトン水素化触媒及びイソプロパノールの製造方法Info
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Description
(I)エタノールから以下反応によりアセトンを合成し、引き続きアセトン水素化を行ってイソプロパノールを製造する方法
アセトン合成反応 2C2H5OH+H2O → CH3COCH3+4H2+CO2
アセトン水素化反応 CH3COCH3+H2 → CH3CH(OH)CH3
(II)メタンの水蒸気改質反応により製造した水素含有ガスをそのまま使用してアセトン水素化を行う方法
メタンの水蒸気改質反応 CH4+2H2O → CO2+4H2
上記のとおり、いくつかの先行文献において、水蒸気やメタン、エタン等の不純物を含む水素であってもアセトン水素化反応に使用できることが開示されているが、二酸化炭素が共存する場合の影響についてはこれまで検討されていなかった。このような事情に鑑み、アセトン気相水素化反応における共存二酸化炭素の影響を詳細に調べた結果、従来提案のアセトン水素化触媒を用いた場合、共存二酸化炭素により被毒を受けて著しく活性低下する問題のあることが判明した。
<金属元素>
本開示のアセトン水素化触媒(以下、本開示の触媒ともいう)は、周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む。周期律表第8族に属する金属元素としては、Fe、Ru、Osが挙げられる。本開示の触媒は、周期律表第8族に属する金属元素を1種のみ含んでも良く、2種以上含んでも良い。本開示の触媒は、Ruを含むことがより好ましい。
本開示の触媒は、任意であるが、担体を含んでいても良い。担体としては、特に制限されないが、導電性カーボンや活性炭などの炭素質粉末;アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)、シリカ-アルミナ、チタニア(TiO2),セリア(CeO2)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(MgO)、珪藻土、ステアタイト、コージェライト、シリカ-マグネシア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ゼオライト、CexZr1-xO2(x=0.1~0.9)、La10Si6O27、Ca2AlMnO5、La2Zr2O7、La2Zr1.9Y0.1O7、CaZrO3、SrZrO3、BaZrO3等の金属酸化物;等が例示される。上記の中でも、担体として、金属酸化物を含むことがより好ましく、Al2O3、SiO2、CeO2、ZrO2、またはこれらの複合酸化物を含むことがさらに好ましい。
前記担体としては、特に制限されないが、市販されているものを使用しても良い。担体の形状については特に制限はなく、球状、円柱状、リング状など公知の形状のものを使用しても良い。
前記担体は、特に限定されないが、比表面積は1~1000m2/gであることが好ましく、2~750m2/gであることがより好ましく、10~500m2/gであることがさらに好ましい。
本開示の触媒は、金属元素を0.2~20質量%含むことが好ましく、0.5~20質量%含むことがより好ましく、1~20質量%含むことがさらに好ましい。本開示の触媒は、上記範囲で金属元素を含むことにより、二酸化炭素共存下でアセトンの水素化反応を行った場合に優れた触媒活性が得られる傾向にある。
本開示の触媒は、金属単体の混合物、金属単体と金属酸化物との混合物、金属酸化物との混合物、混合金属酸化物などであっても良い。
本開示の触媒の形状は、特に制限されず、粉体状、粒子状、ペレット形状、ハニカム形状などであっても良い。
本開示の触媒は、アセトンの水素化反応に好ましく使用することができる。本開示の触媒は、二酸化炭素共存下でアセトンの水素化反応を行った場合でも、二酸化炭素による活性阻害を抑制して効果的にアセトンを水素化することが可能である。よって、本開示の触媒は、二酸化炭素の共存下でアセトンを水素化するためのアセトン水素化触媒、すなわち二酸化炭素共存下でのアセトン水素化用触媒として特に好ましく使用することができる。
本開示のアセトン水素化触媒の好ましい形態として、下記の(1)~(9)が例示される。
(1)周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む、二酸化炭素の共存下でアセトンを水素化するためのアセトン水素化触媒。
(2)周期律表10族に属する少なくとも1種の金属元素をさらに含む、前記(1)に記載のアセトン水素化触媒。
(3)金属元素を0.2~20質量%、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~20質量%含む、前記(1)または(2)に記載のアセトン水素化触媒。
(4)周期律表第8族および10族以外の族に属する金属の酸化物をさらに含む、前記(1)~(3)のいずれかに記載のアセトン水素化触媒。
(5)周期律表第8族から選ばれる金属元素がルテニウムであり、周期律表第10族から選ばれる金属元素がニッケルおよび/または白金である、前記(1)~(4)に記載のアセトン水素化触媒。
(6)周期律表第8族に属する金属元素を0.2~20質量%、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~20質量%含む、前記(1)~(5)に記載のアセトン水素化触媒。
(7)周期律表10族に属する金属元素を0~15質量%、好ましくは0.5~15質量%、より好ましくは1~10質量%含む、前記(1)~(6)に記載のアセトン水素化触媒。
(8)周期律表第8族および10族以外の族に属する金属の酸化物を、0~99.8質量%、好ましくは50~99質量%、より好ましくは70~98質量%含む、前記(1)~(7)に記載のアセトン水素化触媒。
(9)二酸化炭素が0.01体積%以上、好ましくは0.02体積%以上、より好ましくは0.05体積%以上、並びに20体積%以下、好ましくは5体積%以下、より好ましくは1体積%以下共存下でアセトンを水素化するための前記(1)~(8)に記載のアセトン水素化触媒。
本開示のアセトン水素化触媒の製法は特に制限されず、公知の方法で製造しても良い。例えば、固相反応法、含浸法、沈澱法、共沈法などによって製造することができる。例えば、構成する元素の酸化物や炭酸塩などの固体原料を混合し焼成する方法、構成する元素の一つの酸化物に別の構成元素の塩を含む水溶液を添加して混合・含浸し、乾燥、焼成する方法、構成する元素の塩を含む水溶液を混合し、pH調整し沈殿物を得た後、沈殿物を乾燥、焼成する方法、等により製造しても良い。前記構成する元素もしくは構成元素としては、周期律表第8族に属する金属元素、周期律表第10族に属する金属元素、その他の金属元素、担体を構成する金属元素等が例示される。周期律表第8族に属する金属元素を含む化合物の溶液やスラリーと、必要に応じて担体もしくはその他の金属の酸化物を混合し、乾燥させた後に焼成する方法により製造しても良い。
前記溶液に含まれる溶媒としては、特に限定されないが、水;エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等のアルコール;等が例示される。これらは1種のみを用いても、2種以上を用いても良い。
前記担体もしくはその他の金属の酸化物としては、特に限定されないが、前記「アセトン水素化触媒」で例示した化合物が例示される。
<原料ガス供給工程>
本開示のイソプロパノールの製造方法は、二酸化炭素、水素、およびアセトンを含む原料ガスを、周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒を含む触媒層に供給する工程(以下、原料ガス供給工程ともいう)を含む。原料ガスを触媒層に供給する形態としては、特に制限は無いが、原料ガス成分を全てガスとして触媒層を含む反応器に供給しても良く、原料ガス成分の1種または2種以上を液体として触媒層を含む反応器に供給し、反応器内で気化することにより原料ガスを触媒層に供給しても良い。触媒層を含む反応器の前に、加熱炉等のガス化装置を設けても良い。
(i) 2C2H5OH+H2O → CH3COCH3+4H2+CO2
(ii) CH4+2H2O → CO2+4H2
原料ガス供給工程における周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒としては、後述するアセトン水素化工程における周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒と同様である。
原料ガスにおける二酸化炭素の濃度は、20体積%以下であることが好ましく、5体積%以下であることがより好ましく、1体積%以下であることがさらに好ましい。
原料ガスは、任意であるが、窒素やヘリウムなどの不活性ガスを含んでもよい。
原料ガスは、任意であるが、水、メタン、一酸化炭素などを含んでもよい。なお、一酸化炭素はアセトン水素化触媒の活性金属に吸着してアセトン水素化活性が低下する傾向にあるため、原料ガスに含まれる一酸化炭素の濃度は20体積ppm未満であることが好ましい。
本開示のイソプロパノールの製造方法は、アセトンの水素化を行う工程(以下、アセトン水素化工程とも言う)を含む。前記アセトン水素化工程は、周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で実施される。周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒としては、上記本開示の触媒が好適に例示される。周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒は、1種または2種以上で用いても良い。周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒を2種以上使用する場合には、混合して使用しても良く、タンデム構造に充填しても良く、2以上の反応器に分けて充填しても良い。
本開示のイソプロパノールの製造方法は、原料ガス供給工程と、アセトン水素化工程以外に任意の工程(以下、その他の工程とも言う)を含んでも良い。
本開示のイソプロパノールの製造方法は、エタノールと水を触媒存在下で反応させてアセトンを得る工程(以下、アセトン製造工程とも言う)を含んでも良い。前記エタノールの一部または全部はバイオエタノールであることが好ましい。
2C2H5OH+H2O → CH3COCH3+4H2+CO2
前記アセトン製造工程は、バッチ式で行っても良いが、生産性の観点から連続式で実施することが好ましい。前記アセトン製造工程は、液相反応で実施しても良いが、気相反応で実施することが好ましい。気相反応による反応形式としては、固定床、移動床、流動床などが例示されるが、より簡便な固定床形式が好ましい。固定床形式である場合、原料ガスは、ガス状のエタノールとガス状の水(水蒸気という場合もある)を混合してから、反応器へ供給して触媒と接触させてもよく、ガス状のエタノールと水蒸気を別々に反応器へ供給して触媒と接触させてもよい。原料ガスには、窒素やヘリウムなどの不活性ガスを含んでいてもよい。ここで原料ガスとは、反応器へ供給するガス全てを含む。
アセトンの水素化反応を行う際に、周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒を使用することにより、二酸化炭素共存下でも二酸化炭素による活性阻害を抑制できる傾向にあることから、必ずしもアセトンの水素化反応の原料に使用するアセトンや水素を精製する必要は無いが、本開示のイソプロパノールの製造方法は、アセトンを分離及び/または精製する工程(以下、アセトン精製工程とも言う)を含んでも良い。
アセトン精製工程は、アセトンを蒸留する工程を含んでも良い。
本開示のイソプロパノールの製造方法は、水素を精製する工程(以下、水素精製工程とも言う)を含んでも良い。水素精製工程は、特に限定されないが、物理吸収法、化学吸収法、膜分離法、深冷分離法、圧縮液化法などの公知の方法を実施することができる。
用により混合ガスから分離回収する方法であり、特に好ましくはPSA(Pressur
e Swing Adsorption)法が挙げられる。化学吸収法とは主にアミンやアルカリなど塩基性物質に二酸化炭素を反応させ、炭酸水素塩などの形に変換して吸収させるものである。二酸化炭素を吸収した吸収液を加熱あるいは減圧することで吸収液から二酸化炭素が気体として分離・回収される。膜分離法は、選択的に水素又は二酸化炭素を透過させる分離膜を用いる方法が好ましい。この時使用する膜は特に限定されないが、高分子素材膜、デンドリマー膜、アミン基含有膜、ゼオライト膜を始めとする無機素材膜、などを挙げることができる。分離膜には金属原子を含んでいてもよい。金属原子は特に限定されないが、例えば、Pd等が挙げられる。これらの方法は、1種または2種以上を実施しても良い。
本開示のイソプロパノールの製造方法は、イソプロパノールの精製工程を含んでいても良い。例えば、前記アセトン水素化工程で得られた組成物が、気体を含有する気液混合物である場合は、公知の気液分離の方法により、例えば水素などの気体主体とする気体と、イソプロパノールを含む液体混合物に分離してもよい。ここで、気体とは、気液分離操作における加圧・冷却条件下で気体として存在する物質をいう。イソプロパノールの精製工程において、気液分離操作における圧力は、0.1MPa~2MPaであることが好ましく、より好ましくは、0.2MPa~1MPaである。イソプロパノールの精製工程において、気液分離操作における温度は、0℃~50℃であることが好ましく、より好ましくは、5℃~40℃である。
本開示のイソプロパノールの製造方法において、触媒の活性に変化が見られた場合は、触媒を再生する工程を含んでいてもよい。再生する方法は特に限定されないが、酸素などの酸化性ガスと高温で接触させることにより再生することができる。例えば、原料ガスを固定床形式の反応器に供給しておこなった場合、原料ガスを酸化性ガスに変更しておこなってもよく、反応器から触媒を抜き出しておこなってもよい。
本開示のイソプロパノールの製造方法の好ましい形態として、下記の(10)~(14)が例示される。
(10)二酸化炭素、水素、およびアセトンを含む原料ガスを、周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒を含む触媒層に供給する工程と、
アセトンの水素化を行う工程と、を含むイソプロパノールの製造方法。
(11)原料ガスに含まれる二酸化炭素濃度が、0.01体積%以上、好ましくは0.02体積%以上、より好ましくは0.05体積%以上である前記(10)に記載のイソプロパノールの製造方法。
(12)原料ガスに含まれる二酸化炭素濃度が、20体積%以下、好ましくは5体積%以下、より好ましくは1体積%以下である前記(10)または(11)に記載のイソプロパノールの製造方法。
(13)前記触媒が前記(1)~(8)のいずれかに記載のアセトン水素化触媒である、前記(10)~(12)のいずれかに記載のイソプロパノールの製造方法。
(14)前記アセトン製造工程をさらに含む、前記(10)~(13)のいずれかに記載のイソプロパノールの製造方法。
本開示のイソプロパノールの製法で得られたイソプロパノールは、例えばアクリル酸の製造原料として使用することができる。前記イソプロパノールは、直接アクリル酸の製造原料として使用しても良く、アルミナ等の脱水触媒により脱水してプロピレンとした後に、アクリル酸製造触媒を用いてアクリル酸を製造しても良い。
ジニトロジアンミン白金硝酸溶液(田中貴金属社製 Pt含有率8.19質量%)0.49gをビーカーに秤取り、純水を加えて白金含有水溶液を調製した。磁性皿に入れた4gのZrO2粉末(第一稀元素化学社製 EP-L、比表面積102m2/g)に前記白金含有水溶液を加えた後、ガラス棒で混ぜながら加熱して水分を蒸発させた。得られた粉体を120℃で10時間乾燥後、400℃で1時間焼成して参考触媒1を調製した。得られた参考触媒1の組成は、1質量%Pt/ZrO2(すなわち、1質量%のPtに対し、99質量%のZrO2)であった。
硝酸銅・三水和物(ナカライテスク社製 特級)30g、硝酸亜鉛・六水和物(ナカライテスク社製 特級)18g、硝酸アルミニウム・六水和物(ナカライテスク社製 特級)12.1gを300mLの純水に溶解した(溶液A)。炭酸ナトリウム(ナカライテスク社製 特級)52.5gを純水300mLに溶解した(溶液B)。750mLの純水を入れたビーカーに、攪拌下、室温で溶液Aと溶液Bを等速で滴下して沈殿物を生成させた。生成した沈殿物をろ過・水洗後、120℃で10時間乾燥、300℃で4時間焼成して参考触媒2を調製した。得られた参考触媒2の組成は、60質量%CuO/30質量%ZnO/10質量%Al2O3であった。
触媒調製例1におけるジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.49gを硝酸ルテニウム溶液(田中貴金属社製 Ru含有率3.92質量%)5.37gに変更した以外は触媒調製例1と同様にして本開示の触媒3を調製した。得られた本開示の触媒3の組成は、5質量%Ru/ZrO2(すなわち、5質量%のRuに対し、95質量%のZrO2)であった。
触媒調製例1におけるジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.49gを硝酸ルテニウム溶液(田中貴金属社製 Ru含有率3.92質量%)11.3gに変更した以外は触媒調製例1と同様にして本開示の触媒4を調製した。得られた本開示の触媒4の組成は、10質量%Ru/ZrO2(すなわち、10質量%のRuに対し、90質量%のZrO2)であった。
触媒調製例1におけるジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.49gを硝酸ニッケル・六水和物(ナカライテスク製 特級)1.24gに変更した以外は触媒調製例1と同様にして参考触媒5を調製した。得られた参考触媒5の組成は、5.9質量%Ni/ZrO2(すなわち、5.9質量%のNiに対し、94.1質量%のZrO2)であった。
触媒調製例1におけるジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.49gを硝酸ニッケル・六水和物(ナカライテスク製 特級)0.36gおよびジニトロジアンミン白金硝酸溶液(田中貴金属社製 Pt含有率8.19質量%)0.49gに変更した以外は触媒調製例1と同様にして参考触媒6を調製した。得られた参考触媒6の組成は、1.8質量%Ni―1質量%Pt/ZrO2(すなわち、ZrO2は、97.2質量%)であった。
硝酸ニッケル・六水和物(ナカライテスク製 特級)1.10gおよび硝酸ルテニウム溶液(田中貴金属社製 Ru含有率3.92質量%)5.67gを秤取り、純水を加えてニッケルとルテニウムを含む混合水溶液を調製した。磁性皿に入れた4gのZrO2粉末(第一稀元素化学社製 EP-L、比表面積102m2/g)に前記混合水溶液を加えた後、ガラス棒で混ぜながら加熱して水分を蒸発させた。得られた粉体を120℃で10時間乾燥後、400℃で1時間焼成して本開示の触媒7を調製した。得られた本開示の触媒7の組成は、5質量%Ni―5質量%Ru/ZrO2(すなわち、ZrO2は、90質量%)であった。
触媒調製例7におけるZrO2粉末(第一稀元素化学社製 EP-L、比表面積102m2/g)をZrO2粉末(第一稀元素化学社製 RC-100、比表面積118m2/g)に変更した以外は触媒調製例7と同様にして本開示の触媒8を調製した。得られた本開示の触媒8の組成は、5質量%Ni―5質量%Ru/ZrO2(すなわち、ZrO2は、90質量%)であった。
触媒調製例7におけるZrO2粉末(第一稀元素化学社製 EP-L、比表面積102m2/g)をCeO2粉末(Rhodia社製3CO、比表面積171m2/g)に変更した以外は触媒調製例7と同様にして本開示の触媒9を調製した。得られた本開示の触媒9の組成は、5質量%Ni―5質量%Ru/CeO2(すなわち、CeO2は、90質量%)であった。
触媒調製例7におけるZrO2粉末(第一稀元素化学社製 EP-L、比表面積102m2/g)をSiO2粉末(富士シリシア化学社製Cariact Q―6、比表面積113m2/g)に変更した以外は触媒調製例7と同様にして本開示の触媒10を調製した。得られた本開示の触媒10の組成は、5質量%Ni―5質量%Ru/SiO2(すなわち、SiO2は、90質量%)であった。
参考触媒1(0.35g)をステンレス製の固定床流通式反応器に充填し、窒素(N2)26cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)および水素(H2)15cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を流通しながら300℃で1時間前処理を行った。次いで、反応温度に設定後、窒素と水素からなる混合ガス流を25℃とした純水入りバブラーに導入して飽和水蒸気に相当する水蒸気を同伴させた。バブラーを出た窒素、水素および水からなる混合ガス流中に、マイクロシリンジフィーダーによりアセトン(ナカライテスク社製 特級)を19.4mg/分で追加導入することで二酸化炭素非共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。
反応器出口ガスは氷水浴に配置されたトラップに導入し、ここで未反応原料、生成物を捕集した。トラップで捕集された液体成分はGC-FID(Agilent社 7890B / キャピラリーカラム HP―plot Q)により定量分析を行った。トラップで捕集されなかった気体生成物については直接GC-FIDに導入して分析した。これらの分析結果から、下記式によりアセトン転化率とイソプロパノール選択率を算出した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表1に示す。
転化率(%)=100-(出口アセトンモル流速/入口アセトンモル流速)
選択率(%)=100×[生成物したイソプロパノールモル流速/(入口アセトンモル流速×転化率)]
参考触媒1(0.35g)をステンレス製の固定床流通式反応器に充填し、窒素(N2)25.5cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)および水素(H2)15cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を流通しながら300℃で1時間前処理を行った。次いで、反応温度に設定後、二酸化炭素(CO2)0.5cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を追加し、窒素、水素、二酸化炭素からなる混合ガス流を調製した。この混合ガス流を25℃とした純水入りバブラーに導入して飽和水蒸気に相当する水蒸気を同伴させた。バブラーを出た窒素、水素、二酸化炭素および水からなる混合ガス流中に、マイクロシリンジフィーダーによりアセトン(ナカライテスク社製 特級)を19.4mg/分で追加導入することで二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。反応器出口ガスは実験例1と同様に分析した。
電気炉温度100℃で得られた反応結果を表1に示す。
参考触媒2(0.7g)をステンレス製の固定床流通式反応器に充填し、窒素(N2)55cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)および水素(H2)30cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を流通しながら250℃で1時間前処理を行った。次いで、反応温度に設定後、窒素と水素からなる混合ガス流中に、マイクロシリンジフィーダーによりアセトン(ナカライテスク社製 特級)を38.8mg/分で追加導入することで二酸化炭素非共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表2に示す。
参考触媒2(0.7g)をステンレス製の固定床流通式反応器に充填し、窒素(N2)42cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)および水素(H2)30cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を流通しながら250℃で1時間前処理を行った。次いで、反応温度に設定後、二酸化炭素(CO2)13.5cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を追加し、窒素、水素、二酸化炭素からなる混合ガス流を調製した。この混合ガス流中に、マイクロシリンジフィーダーによりアセトン(ナカライテスク社製 特級)を38.8mg/分で追加導入することで二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表2に示す。
本開示の触媒3(0.35g)をステンレス製の固定床流通式反応器に充填し、窒素(N2)20cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)および水素(H2)15cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を流通しながら300℃で1時間前処理を行った。次いで、反応温度に設定後、二酸化炭素(CO2)7.5cm3/分(標準状態:0℃、1気圧での流量)を追加し、窒素、水素、二酸化炭素からなる混合ガス流を調製した。この混合ガス流を25℃とした純水入りバブラーに導入して飽和水蒸気に相当する水蒸気を同伴させた。バブラーを出た窒素、水素、二酸化炭素および水からなる混合ガス流中に、マイクロシリンジフィーダーによりアセトン(ナカライテスク社製 特級)を19.4mg/分で追加導入することで二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
本開示の触媒3を本開示の触媒4に変更した以外は実験例5と同様にして二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
本開示の触媒3を参考5に変更した以外は実験例5と同様にして二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
本開示の触媒3を参考触媒6に変更した以外は実験例5と同様にして二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
本開示の触媒3を本開示の触媒7に変更した以外は実験例5と同様にして二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
本開示の触媒3を本開示の触媒8に変更した以外は実験例5と同様にして二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
本開示の触媒3を本開示の触媒9に変更した以外は実験例5と同様にして二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
本開示の触媒3を本開示の触媒10に変更した以外は実験例5と同様にして二酸化炭素共存下でのアセトン水素化によるイソプロパノール製造反応を開始した。電気炉温度100℃で得られた反応結果を表3に示す。
一方、金属成分として周期律表第10族に属するニッケルのみを5.9質量%含有する参考触媒5(5.9質量%Ni/ZrO2)ではアセトン転化率が14.7%と低位であった。
周期律表第10族に属するニッケルと白金をそれぞれ1.8質量%、1質量%含有する参考触媒6のアセトン転化率も40.6%と不十分であった。
Claims (7)
- 周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む、二酸化炭素の共存下でアセトンを水素化するためのアセトン水素化触媒。
- 周期律表10族に属する少なくとも1種の金属元素をさらに含む、請求項1に記載のアセトン水素化触媒。
- 金属元素を0.2~20質量%含む、請求項1または2に記載のアセトン水素化触媒。
- 周期律表第8族および10族以外の族に属する金属の酸化物をさらに含む、請求項1または2に記載のアセトン水素化触媒。
- 周期律表第8族から選ばれる金属元素がルテニウムであり、周期律表第10族から選ばれる金属元素がニッケルおよび/または白金である、請求項2に記載のアセトン水素化触媒。
- 二酸化炭素、水素、およびアセトンを含む原料ガスを、周期律表第8族に属する少なくとも1種の金属元素を含む触媒を含む触媒層に供給する工程と、
アセトンの水素化を行う工程と、
を含むイソプロパノールの製造方法。 - 原料ガスに含まれる二酸化炭素濃度が、0.01体積%以上である請求項6に記載のイソプロパノールの製造方法。
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