JP7842377B2 - バターケーキ用油脂組成物 - Google Patents

バターケーキ用油脂組成物

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Description

本発明は、マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼおよびモノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを含有することで油じみを抑制し、長時間経過しても良好な食感を有したバターケーキを製造することができるバターケーキ用油脂組成物、およびバターケーキ生地に関する。
バターケーキは、主原料の1つとしてバター(若しくはマーガリンなどのバター代替品)を用いたケーキを意味し、バター、穀粉、糖類、卵、ベーキングパウダーを原料として製造される。代表的なものは、パウンドケーキ、フィナンシェ、マドレーヌ、バウムクーヘン、マフィン、カップケーキ、フルーツケーキなどが挙げられ、焼成後、長時間経過しても焼成直後のソフトでしっとりとして口どけのよい食感が維持されるものが求められている。また、焼成後、保存中や流通過程において、バターケーキから油が染み出し、包装容器に油が付着すると商品の外観が損なわれ、消費者の購買意欲が低下することから、バターケーキからの油じみがないものが望まれている。しかし、バターケーキにおいては、バターの配合量が多く、ソフトさやしっとり感、口どけを維持しつつ、油じみを抑制することは困難であった。
上記課題に対して、特許文献1や特許文献2では、耐糖性α-アミラーゼとグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを含有した油中水型油脂組成物やマルトース生成α-アミラーゼとヘミセルラーゼを含有した油脂組成物により菓子の食感を向上させる方法が提案されている。また、特許文献3には、酵素技術を用いた品質保持剤により、菓子と同様に澱粉を主原料とするパンにおいても食感を向上させる方法が提案されている。
特開2018-157771号公報 特開2020-68770号公報 特開2020-184952号公報
しかしながら、特許文献1~3には以下の課題がある。特許文献1や特許文献2は菓子の食感向上には一定の効果はあるが、油じみを抑制するという効果は得られない。また、特許文献3では、パンにおいての効果であり、油脂含有量の多いバターケーキにこの方法を適用してもバターケーキでは十分な食感改良効果は得られず、また油じみを抑制することもできなかった。
本発明の課題は、油じみを抑制し、長時間経過しても良好な食感を有したバターケーキを製造することができるバターケーキ用油脂組成物、およびバターケーキを提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼおよびモノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを含有する油脂組成物により、バターケーキの油じみを抑制し、長時間経過しても良好な食感を有することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記の[1]~[4]である。
[1]マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼおよびモノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを含有するバターケーキ用油脂組成物。
[2]穀粉と[1]記載のバターケーキ用油脂組成物を含有するバターケーキ生地。
[3]穀粉と[1]記載のバターケーキ用油脂組成物を使用することを特徴とする、バターケーキ生地の製造方法。
[4][2]記載のバターケーキ生地を焼成してなるバターケーキ。
本発明によると、油じみを抑制し、長時間経過しても良好な食感を有したバターケーキを製造することができるバターケーキ用油脂組成物、およびバターケーキを提供することができる。
[バターケーキ用油脂組成物]
本発明のバターケーキ用油脂組成物は、マルトース生成α-アミラーゼとヘミセルラーゼ、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを含有することを特徴とする。なお、本発明のバターケーキ用油脂組成物はショートニング、油中水型乳化物、水中油型乳化物いずれの形態においてもその効果を発揮することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(マルトース生成α-アミラーゼ)
本発明において使用されるマルトース生成α-アミラーゼは、澱粉のα-1,4-グルコシド結合を加水分解することによって主にマルトースを生成する酵素であり、バチルス等の細菌由来、アスペルギルス等のカビ由来のいずれも用いることができる。これらのマルトース生成α-アミラーゼを1種類または2種類以上選択して使用してもよい。至適温度が65~85℃のマルトース生成α-アミラーゼは、澱粉の糊化温度付近で作用するため、より効率よく澱粉をマルトースへ分解することができる。
マルトース生成α-アミラーゼは澱粉を分解することで、保湿性を有する2糖類であるマルトースを生成する。これによりソフトで口どけの良い食感が得られるとともに、澱粉の側鎖が短くなり老化が進行しにくい澱粉構造を形成し、長時間経過しても良好な食感を維持することができる。
本発明のバターケーキ用油脂組成物において、マルトース生成α-アミラーゼの含有量は、特に制限されないが、食用油脂100g中に、好ましくは1~200uである。下限値として、より好ましくは5u以上であり、更に好ましくは10u以上であり、特に好ましくは20u以上である。上限値として、より好ましくは100u以下であり、更に好ましくは80u以下であり、特に好ましくは60u以下である。1u以上の場合には、マルトースが十分に生成されるため、ソフトで口どけの良い食感が得られるとともに、澱粉の側鎖が短くなり老化が進行しにくい澱粉構造を形成し、長時間経過しても良好な食感を維持することができる。200u以下の場合には、過度な澱粉の分解が抑制され、ソフトで口どけの良い食感が得られる。
本発明において用いるマルトース生成α-アミラーゼの活性単位は、1分間に1μmolのマルトースに相当する還元糖を生成する酵素量を1uとして定義する。酵素活性はマルトトリオースを基質として40℃で10分間反応させ、生じた還元糖を定量することで求めることができる。還元糖については、「還元糖の定量法(第2版)」(福井作蔵著、学会出版センター)を参照して定量することができる。
(ヘミセルラーゼ)
本発明において使用されるヘミセルラーゼは植物組織に含まれる多糖類を加水分解する酵素であり、キシランを加水分解するキシラナーゼ、アラバンを加水分解するアラバナーゼ、マンナンを加水分解するマンナーゼ等が含まれる。これらの中より、いずれを選択してもよいが、好ましくはキシラナーゼを選択して添加する。ヘミセルラーゼは真菌由来(例えば、トリコデルマ、メリピルス、ヒューミコラ、アスペルギルス、フザリウム)または細菌由来(例えば、バチルス)である。これらのヘミセルラーゼを1種類または2種類以上選択して使用してもよい。ヘミセルラーゼは、澱粉の糊化温度付近で多糖類を分解させ、澱粉へのマルトース生成α-アミラーゼの作用を効率的に高める。これにより、ソフトで口どけの良い食感が得られるとともに、長時間経過しても良好な食感を維持することができる。
ヘミセルラーゼの至適温度は45℃~60℃が好ましい。至適温度が45℃~60℃のヘミセルラーゼは澱粉の糊化温度付近に至適温度を有するので、澱粉の糊化が進行すると同時にヘミセルラーゼが多糖類を分解することで、多糖類が包含する水がバターケーキ類の生地中に放出され、しっとり感が向上するとともに、澱粉の糊化に効率的に使用されることが可能となる。澱粉の糊化が十分進行することによって、マルトース生成α-アミラーゼが澱粉に作用できるようになるため、マルトース生成α-アミラーゼの効果を効率的に高めることができる。また、澱粉の糊化が十分に進行し、バターケーキ類の澱粉による骨格が強固となることでバターが澱粉骨格によるネットワーク中に保持されるためバターケーキからの油じみを抑制することができる。
本発明のバターケーキ用油脂組成物において、ヘミセルラーゼの含有量は、特に制限されないが、食用油脂100g中に、好ましくは1~2000uである。下限値として、より好ましくは100u以上であり、更に好ましくは300u以上であり、特に好ましくは500u以上である。上限値として、より好ましくは1800u以下であり、更に好ましくは1500u以下である。1u以上の場合には、多糖類が包含する水がバターケーキ類の生地中に放出され、澱粉へのマルトース生成α-アミラーゼの作用を十分に高めることができるため、ソフトでしっとりとして口どけの良い食感が得られるとともに、長時間経過しても良好な食感を維持することができる。2000u以下の場合には、過度な多糖類の分解が抑制され、水の過剰な放出によるグルテン形成が抑制されるため、ソフトでしっとりとして口どけの良い食感が得られる。
本発明において用いるヘミセルラーゼの活性単位は、1分間に1μmolのキシロースを生成する酵素量を1uとして定義する。活性単位はヘミセルロースを基質として40℃で10分間反応させ、生じた還元糖を定量することで求めることができる。
(モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステル)
本発明において使用されるモノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルは、構成脂肪酸がモノ不飽和脂肪酸であることを特徴とし、好ましくはオレイン酸である。モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルは油脂の分散性を向上させ、クリーミング性や吸卵性を向上し、生地の乳化安定性を向上させることができる。これにより、ソフトでしっとりとした食感が得られる。さらに、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルはヘミセルラーゼと併用することで効果を高めることができる。バターケーキ生地を焼成すると、ヘミセルラーゼが多糖類を分解することで多糖類が包含する水が生地中に放出される。その放出された水をモノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルが乳化し、生地全体にいきわたらせることで澱粉の糊化を促進し、バターケーキ類の骨格が強固となることでバターケーキからの油じみを抑制することができる。
本発明の油脂組成物において、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルの含有量は、特に制限されないが、食用油脂100質量部中に、好ましくは0.1質量部~4.0質量部である。下限値として、より好ましくは0.2質量部以上であり、更に好ましくは0.3質量部以上であり、特に好ましくは0.4質量部以上である。上限値として、より好ましくは3.0質量部以下であり、更に好ましくは2.0質量部以下である。0.1質量部以上の場合には、油脂の分散性が向上し、生地の乳化安定性を高めることが出来るため、ソフトでしっとりとした食感を得ることが出来る。4.0質量部以下の場合には、過度な油脂の軟化が抑制され、生地の乳化安定性低下が抑制されるため、ソフトでしっとりとした食感が得られる。
(食用油脂)
本発明で使用する食用油脂としては、一般にマーガリン、ショートニングの原料として用いられている食用油脂を使用することができる。例えば、牛脂、豚脂、魚油、パーム油、パーム核油、菜種油、大豆油、コーン油等の天然の動植物油脂、及びこれらの硬化油、極度硬化油、エステル交換油等が挙げられ、これらを目的に応じて適宜選択され、1種類又は2種類以上組み合わせて用いられる。食用油脂中にマルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを分散または溶解することで、バターケーキ生地中への各成分の分散性を高め、各成分の効果をより効率的に得ることができる。一般的なバターケーキ生地製造時の温度である25℃における食用油脂のSFC(固体脂含量)は、好ましくは4~40%であり、9~35%であることがより好ましい。マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを食用油脂に含有させず、バターケーキ生地に単体で添加した場合は、本発明の効果を得ることは期待できない。
なお、固体脂含量の測定は、基準油脂分析試験法「2.2.9 固体脂含量(NMR法)」に準じて測定する。測定装置は、「SFC-2000R」(アステック株式会社製)を使用し、本発明における固体脂含量は、この測定装置を用いて測定する。
本発明におけるバターケーキ用油脂組成物には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、バターケーキ生地に使用する油脂組成物に一般的に使用される添加物である加工澱粉、その他酵素、乳化剤、保存料、pH調整剤、色素、香料等を適宜使用してもよい。
本発明におけるバターケーキ用油脂組成物の製造方法は、通常のショートニング、マーガリン、水中油型乳化物の製造方法において、マルトース生成α-アミラーゼやヘミセルラーゼを失活しない温度で添加すればよい。例えば以下の製造方法が挙げられる。まず油脂および油溶成分を融点温度以上の温度で加熱し、均一溶解後、加温した水および水に十分に溶解した水溶成分を添加し、均一に混合撹拌後、50~55℃まで降温する。次に、酵素を添加し、急冷練り合わせ装置を用いて急冷可塑化し、30℃以下まで冷却することにより、目的のバターケーキ生地用油脂組成物を得る。上記製造において、高温状態にある均一混合物を冷却する際には均一混合物を入れている容器自身を外部から冷却してもよいが、一般的にショートニング、マーガリン製造に用いられるチラー、ボテーター、コンビネーター等を用いて急冷する方が性能上好ましい。
[バターケーキ生地]
本発明のバターケーキ生地は、穀粉と本発明のバターケーキ用油脂組成物を含有することを特徴とするものである。好ましくは、生地中の穀粉含量が15~30質量%である。さらに好ましくは、シュガーバッター法もしくは共立て法により製造され、空気を含有した生地を特徴とするものである。また、本発明のバターケーキ生地を焼成することによりバターケーキを得ることができる。
バターケーキ生地中における本発明のバターケーキ用油脂組成物の含有量は、穀粉100質量部に対する食用油脂の含有量として、好ましくは50~200質量部である。下限値として、より好ましくは80質量部以上である。上限値として、より好ましくは150質量部以下であり、更に好ましくは120質量部以下である。バターケーキ用油脂組成物の含有量をこの範囲とすることによって、良好なバターケーキの食感が得られる。
本発明におけるバターケーキの原料としては、バター(若しくはマーガリンなどのバター代替品)、穀粉、糖類、卵、ベーキングパウダーの他に、乳化剤、水、加工澱粉、乳製品、食塩、カラメル、フルーツ、保存料、ビタミン、蛋白質、アミノ酸、化学膨張剤、フレーバー等が挙げられる。
本発明のバターケーキ用油脂組成物の使用に適した穀粉としては、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉等が挙げられる。本発明のバターケーキ生地は、主原料としての穀粉及び他の成分に、本発明のバターケーキ用油脂組成物を混合することにより製造することができる。
[バターケーキ]
本発明におけるバターケーキの原料としては、バター(若しくはマーガリンなどのバター代替品)、穀粉、糖類、卵、ベーキングパウダーの他に、乳化剤、水、加工澱粉、乳製品、食塩、カラメル、フルーツ、保存料、ビタミン、蛋白質、アミノ酸、化学膨張剤、フレーバー等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を制限するものではない。
(実施例1)
表1の配合組成で以下の方法によりバターケーキ用油脂組成物を製造した。パーム硬化油(融点42℃)5kg、パーム油30kg、菜種硬化油(融点36℃)35kg、菜種油30kg、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステル500g、その他成分を配合し加熱溶解した油相部に、加温した水20kgを添加し乳化液を製造した。乳化液の温度を50~55℃に降温し、マルトース生成α-アミラーゼ50g、ヘミセルラーゼ50gを添加後、十分に攪拌を行い、ついでマーガリン試作機を用いて25℃以下に急冷し、バターケーキ用油脂組成物を試作した。なお、バターケーキ用油脂組成物中の食用油脂100gに対する酵素の活性量(u)は表1に示す通りである。
(実施例2~12、比較例1~8)
実施例2~12、比較例1~8は表1及び表2に示す配合組成とし、実施例1と同様の条件でバターケーキ用油脂組成物を製造した。
実施例および比較例で製造したバターケーキ用油脂組成物を使用して、以下の製造方法によりバターケーキの1種であるパウンドケーキを製造した。なお、比較例8は食用油脂とその他成分、マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルをそれぞれ単独で(混合した油脂組成物としないで)バターケーキ生地へ配合した。
(パウンドケーキの製造方法)
バターケーキ用油脂組成物300g(実施例11においては250g)と、上白砂糖300gをミキサーボウルに計量し、低速で5分混合した。その後、低速で混合しながら全卵300gを5回に分けて投入し、全卵をすべて投入した後、低速で1分混合した。予め篩で篩った薄力粉300gとベーキングパウダー3gを加え、低速で30秒、中速で15秒混合してパウンドケーキの生地を得た。なお、パウンドケーキの生地の配合は、表3に示す。得られた生地を250gに分割し、上火165℃・下火150℃のオーブンで34分焼成した。パウンドケーキは1時間室温で放冷した後、型からはずし袋に入れ封をして20℃で保管した。
[パウンドケーキの評価]
焼成後のパウンドケーキの食感(ソフトさ、しっとりさ、口どけ)、油じみを評価した。それぞれの評価項目について、評価方法を下記に記す。
(ソフトさの評価)
焼成後、20℃で1日(D+1)および30日(D+30)保管したパウンドケーキを2cm幅で切り分け、4cm×4cm×2cmの正方形に切り取ってサンプルとした。カットした面からパウンドケーキを6mm圧縮する際に必要な応力(N)を山電社製レオメーターで測定し、ソフトさの評価を行った。(D+1)および(D+30)における比較例1を使用したパウンドケーキの応力値を100として、70未満を「◎」、70以上80未満を「〇」、80以上90未満を「△」、90以上を「×」として評価した。10個の平均値をソフトさの評点とし、「◎」および「〇」の評価を合格とした。
(しっとりさの評価)
焼成後、20℃で1日(D+1)および30日(D+30)保管したパウンドケーキのしっとりさを10人のパネラーにて評価した。しっとりさは比較例1を使用したパウンドケーキを基準とし、非常にしっとり感がある(5)、少ししっとり感がある(4)、同等(3)、少しパサつく(2)、パサつく(1)として評価した。パネラー10人の平均点が4.4~5.0点を「◎」、3.7~4.3点を「○」、3.1~3.6点を「△」、3.0点以下を「×」、とし、「◎」および「〇」の評価を合格とした。
(口どけの評価)
焼成後、20℃で1日(D+1)および30日(D+30)保管したパウンドケーキの口どけを10人のパネラーにて評価した。評価は、以下の基準で行い、10人の平均点が、2.5~3.0点を「◎」、2.0~2.4点を「○」、1.5~1.9点を「△」、1.0~1.4点を「×」とし、「◎」および「〇」の評価を合格とした。
評価基準:
(3点)咀嚼時にザラツキがなく、すぐに口の中で溶ける。
(2点)咀嚼時にザラツキがないが、口の中で溶けるのに時間がかかる。
(1点)咀嚼時にザラツキがある、口の中で溶けるのに時間がかかる。
(油じみの評価)
底面(7cm×14cm)、高さ6~7cmのバターケーキの底面を、底面と同じ大きさのろ紙上におき、ろ紙ごとビニール袋に入れて、20℃で30日(D+30)保管後、ろ紙の質量増加分にて油じみを評価した。評価は、以下の基準で行い、「◎」および「〇」の評価を合格とした。
評価基準:
(◎)ろ紙の質量増加分が1g未満。
(〇)ろ紙の質量増加分が1g以上2g未満。
(△)ろ紙の質量増加分が2g以上3g未満。
(×)ろ紙の質量増加分が3g以上。
[使用酵素]
(マルトース生成α-アミラーゼ)
1)商品名:OPTICAKE FRESH 50BG、ノボザイムジャパン(株)製、酵素活性 840u/g
2)商品名:Novamyl-3D、 ノボザイムジャパン(株)製、酵素活性 1500u/g
(ヘミセルラーゼ)
3)商品名:スクラーゼX、三菱ケミカル(株)製、酵素活性 25000u/g
4)商品名:スミチームX、新日本化学(株)製、酵素活性 5000u/g
(モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステル)
5)商品名:ポエムOL-200VM、理研ビタミン(株)製、物質名:モノグリセリンオレイン酸エステル
6)商品名:エマルジーOL-100H、理研ビタミン(株)製、物質名:モノグリセリンオレイン酸エステル
(α-アミラーゼ)
7)商品名:スピターゼCP3、ナガセケムテックス(株)製、酵素活性 30000u/g
(マルトテトラオース生成α-アミラーゼ)
8)商品名:POWERFresh 3050 GF、ダニスコジャパン(株)製、酵素活性 3500u/g
(モノグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル)
9)商品名:エマルジーMS、理研ビタミン(株)製、物質名:モノグリセリンステアリン酸エステル
表1および表2の結果より、本発明のバターケーキ用油脂組成物を使用すると、ソフトさ、しっとりさ、口どけ、油じみのいずれの項目においても良好な結果であることがわかる。
一方、比較例1~7に示すように、マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルのいずれかを含有しないバターケーキ用油脂組成物は、本発明の効果を得ることができない。また、比較例8に示すように、マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを単体で穀粉に添加しても本発明の効果は得られない。

Claims (4)

  1. 食用油脂、マルトース生成α-アミラーゼ、ヘミセルラーゼおよびモノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルを含有するバターケーキ用油脂組成物であり、
    前記マルトース生成α-アミラーゼの含有量は、前記食用油脂100g中、1~200uであり、
    前記ヘミセルラーゼの含有量は、前記食用油脂100g中、1~2000uであり、
    前記モノグリセリンモノ不飽和脂肪酸エステルの含有量は、前記食用油脂100質量部中、0.1~4.0質量部であるバターケーキ用油脂組成物
  2. 穀粉と請求項1記載のバターケーキ用油脂組成物を含有するバターケーキ生地。
  3. 穀粉と請求項1のバターケーキ用油脂組成物を使用することを特徴とする、バターケーキ生地の製造方法。
  4. 請求項2記載のバターケーキ生地を焼成してなるバターケーキ。
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