JP7841916B2 - 保護膜形成用フィルム、保護膜形成用複合シート、保護膜付き半導体チップ及び半導体装置 - Google Patents
保護膜形成用フィルム、保護膜形成用複合シート、保護膜付き半導体チップ及び半導体装置Info
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Description
フェースダウン方式においては、半導体チップの回路面に形成されたバンプ等の電極を基板と接合するため、半導体チップの回路面とは反対側の裏面が剥き出しの状態にならないように、半導体チップの裏面に保護膜が形成されることがある。
保護膜は、半導体チップの製造過程及び半導体チップの実装後に、外部衝撃等から半導体チップを保護する役割を担う。また、保護膜は、レーザー印字による半導体チップの識別、装飾等に利用可能である。さらに、保護膜は、回路の誤動作を防止する遮光層としても機能し得る。
例えば、特許文献1には、硬化後の鉛筆硬度が5H以上である硬化性保護膜形成層を有することを特徴とするチップ保護用フィルムが開示されている。
しかしながら、本発明者等の検討によると、ハロゲン系難燃剤の代替難燃剤を用いて保護膜形成用フィルムの難燃化を図ると、保護膜形成用フィルムに必要とされる、硬化前の柔軟性が不十分になる問題が発生することが確認された。そのため、保護膜形成用フィルムにおいて、硬化前の柔軟性と形成される保護膜の難燃性とを両立させることは困難であった。
[1](A)熱可塑性樹脂と、(B)エポキシ樹脂と、(C)無機充填材と、(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物と、を含有する樹脂組成物を用いて形成された保護膜形成用フィルムであって、
前記樹脂組成物中における前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、5.5~10質量%である、保護膜形成用フィルム。
[2]前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物が、窒素原子含有複素環化合物である、上記[1]に記載の保護膜形成用フィルム。
[3]前記窒素原子含有複素環化合物が、トリアジン環を有する化合物である、上記[2]に記載の保護膜形成用フィルム。
[4]前記トリアジン環を有する化合物が、メラミンシアヌレートである、上記[3]に記載の保護膜形成用フィルム。
[5]前記(A)熱可塑性樹脂が、アクリル系樹脂である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
[6]前記樹脂組成物中における(C)無機充填材の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、50質量%以上である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
[7]前記樹脂組成物が、さらに、(E)硬化促進剤を含有する、上記[1]~[6]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
[8]前記樹脂組成物が、さらに、(F)着色剤を含有する、上記[1]~[7]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
[9]引張速度1,000mm/分における破断伸度が、50%以上である、上記[1]~[8]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
[10]半導体ウエハの裏面に貼付され、保護膜付き半導体チップの製造に用いられる、上記[1]~[9]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルム。
[11]上記[1]~[10]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルムが、2枚の剥離シートに挟持された構成を有する、保護膜形成用複合シート。
[12]基材と、粘着剤層と、上記[1]~[10]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルムと、をこの順で有する、保護膜形成用複合シート。
[13]上記[1]~[10]のいずれかに記載の保護膜形成用フィルムの硬化物である保護膜を有する、保護膜付き半導体チップ。
[14]上記[13]に記載の保護膜付き半導体チップを有する、半導体装置。
本明細書における厚さは、実施例に記載の方法に基づいて測定した値である。
本実施形態の保護膜形成用フィルムは、
(A)熱可塑性樹脂と、(B)エポキシ樹脂と、(C)無機充填材と、(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物と、を含有する樹脂組成物を用いて形成された保護膜形成用フィルムであって、
前記樹脂組成物中における前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、5.5~10質量%である、保護膜形成用フィルムである。
本実施形態の保護膜形成用フィルムは、半導体ウエハ、半導体チップ等の保護対象物に貼付され、その後、熱硬化されることによって、保護対象物を外部衝撃等から保護する保護膜になる。特に、本実施形態の保護膜形成用フィルムは、半導体ウエハの裏面に貼付され、保護膜付き半導体チップを製造するのに有用である。
本実施形態の保護膜形成用フィルムから形成される保護膜は、難燃性に優れるものであるため、本実施形態の保護膜形成用フィルムから形成される保護膜を設けた保護対象物は安全性に優れる。
また、本実施形態の保護膜形成用フィルムは、硬化前の柔軟性に優れるものであるため、保護対象物と同形状に打ち抜く加工を施す際における破れの発生等が抑制されたものである。
保護膜形成用樹脂組成物は、(A)熱可塑性樹脂と、(B)エポキシ樹脂と、(C)無機充填材と、(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物と、を含有する樹脂組成物である。
保護膜形成用樹脂組成物が(A)熱可塑性樹脂を含有することによって、本実施形態の保護膜形成用フィルムは硬化前の柔軟性、保護対象物への接着性に優れるものになる。
(A)熱可塑性樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂の原料モノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルキル(メタ)アクリレートのアルキルエステルを構成するアルキル基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは1~18、より好ましくは1~10、さらに好ましくは1~4である。
アルキル(メタ)アクリレートのアルキルエステルを構成するアルキル基は、遊離原子価を有する炭素位置によって、n-、sec-、tert-又はiso-の形態を取り得る場合は、いずれの形態であってもよい。
アクリル樹脂の原料モノマー中におけるアルキル(メタ)アクリレートの含有量は、特に限定されないが、アクリル樹脂の原料モノマー(100質量%)に対して、好ましくは50~97質量%、より好ましくは60~93質量%、さらに好ましくは70~90質量%である。
アクリル樹脂の原料モノマーがヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含有する場合、アクリル樹脂の原料モノマー中におけるヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの含有量は、特に限定されないが、アクリル樹脂の原料モノマー(100質量%)に対して、好ましくは2~50質量%、より好ましくは6~40質量%、さらに好ましくは10~30質量%である。
(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリロイルモルフォリン、スチレン、アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド等が挙げられる。
(A)熱可塑性樹脂の質量平均分子量(Mw)が上記下限値以上であると、保護膜形成用フィルムの形状安定性がより良好になる傾向にある。また、(A)熱可塑性樹脂の質量平均分子量(Mw)が上記上限値以下であると、保護対象物の凹凸面に保護膜形成用フィルムが追従し易くなり、保護対象物と保護膜形成用フィルムとの間でボイド等の発生がより抑制される傾向にある。
(A)熱可塑性樹脂のTgが上記下限値以上であると、保護膜形成用フィルムの凝集力がより良好になる傾向にある。また、(A)熱可塑性樹脂のTgが上記上限値以下であると、保護膜形成用フィルムの柔軟性及び接着性が向上する傾向にある。
1/Tg=(W1/Tg1)+(W2/Tg2)+…+(Wm/Tgm)
(式中、Tgはアクリル樹脂のガラス転移温度であり、Tg1,Tg2,…Tgmはアクリル樹脂の原料となる各単量体のホモポリマーのガラス転移温度であり、W1、W2、…Wmは各単量体の質量分率である。ただし、W1+W2+…+Wm=1である。)
上記Foxの式における各単量体のホモポリマーのガラス転移温度は、高分子データ・ハンドブック、粘着ハンドブック又は、ポリマーハンドブック記載の値を用いることができる。例えば、メチルアクリレートホモポリマーのTgは10℃、2-ヒドロキシエチルアクリレートホモポリマーのTgは-15℃、2-エチルヘキシルアクリレートのTgは-70℃、2-エチルヘキシルメタクリレートのTgは-10℃である。
また、Tgは、JIS K 7121(2012)に準拠して求めることもできる。
(A)熱可塑性樹脂が官能基を有する場合、該官能基は、例えば、後述する(H)架橋剤を介して他の化合物と結合してもよいし、(H)架橋剤を介さずに他の化合物と直接結合していてもよい。(A)熱可塑性樹脂が官能基によって(H)架橋剤を介して又は直接他の化合物と結合することによって、保護膜の信頼性がより良好になる傾向にある。
官能基を有する(A)熱可塑性樹脂としては、官能基を有するアクリル樹脂が好ましく、官能基としてヒドロキシ基を有するアクリル樹脂がより好ましい。
(A)熱可塑性樹脂の含有量が上記下限値以上であると、保護膜形成用フィルムの硬化前の柔軟性及び保護対象物への接着性がより良好になる傾向にある。また、(A)熱可塑性樹脂の含有量が上記上限値以下であると、保護膜の難燃性、機械強度及び耐熱性がより良好になる傾向にある。
保護膜形成用樹脂組成物が(B)エポキシ樹脂を含有することによって、本実施形態の保護膜形成用フィルムは熱硬化性を有するものになり、機械強度、耐熱性等に優れる保護膜を形成できるものになる。
(B)エポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)エポキシ樹脂としては、公知のものが挙げられ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂及びその水添物;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェノールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;等が挙げられる。
これらの中でも、保護膜形成用フィルムの取り扱い性、耐熱性等の観点から、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂が好ましい。
なお、本明細書において、「エポキシ当量」とは、1グラム当量のエポキシ基を含むエポキシ樹脂のグラム数(g/eq)を意味し、JIS K 7236:2001に従って測定することができる。
(B)エポキシ樹脂の含有量が上記下限値以上であると、保護膜形成用フィルムの硬化性、並びに保護膜の機械強度及び耐熱性がより良好になる傾向にある。また、(B)エポキシ樹脂の含有量が上記上限値以下であると、保護膜形成用フィルムの硬化前の柔軟性がより良好になる傾向にある。
保護膜形成用樹脂組成物が(C)無機充填材を含有することによって、本実施形態の保護膜形成用フィルムは形状維持性に優れるものになり、また、本実施形態の保護膜形成用フィルムから形成される保護膜は、難燃性、低熱膨張性、低吸湿性等に優れるものになる。
(C)無機充填材は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(C)無機充填材の形状は特に限定されず、例えば、球状、破砕状、繊維状等であってもよいが、球状であることが好ましい。
(C)無機充填材は、表面処理剤等によって表面改質を施したものであってもよい。表面処理剤としては、後述する(I)カップリング剤を使用することができる。
(C)無機充填材の平均粒子径(D50)は、マルチサイザー・スリー機(ベックマン・コールター社製)等を用いて、コールターカウンター法による粒度分布の測定を行うことによって求められる。
(C)無機充填材の含有量が上記下限値以上であると、保護膜形成用フィルムの形状維持性、保護膜の難燃性、低熱膨張性及び低吸湿性がより良好になる傾向にある。また、(C)無機充填材の含有量が上記上限値以下であると、保護膜形成用フィルムの硬化前の柔軟性がより良好になる傾向にある。
保護膜形成用樹脂組成物が(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物(以下、単に「(D)窒素原子含有化合物」ともいう)を含有することによって、本実施形態の保護膜形成用フィルムから形成される保護膜は難燃性に優れるものになる。
(D)窒素原子含有化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(D)窒素原子含有化合物の含有量が上記下限値以上であることによって、保護膜の難燃性が良好になる。また、(D)窒素原子含有化合物の含有量が上記上限値以下であることによって、保護膜形成用フィルムの硬化前の柔軟性が良好になる。
保護膜形成用樹脂組成物中における(D)窒素原子含有化合物の含有量は、保護膜形成用フィルムの硬化前の柔軟性及び保護膜の難燃性の観点から、好ましくは6.0~9.7質量%、より好ましくは6.5~9.5質量%、さらに好ましくは6.7~9.3質量%である。
保護膜形成用樹脂組成物は、(E)硬化促進剤を含有していてもよい。
保護膜形成用樹脂組成物が(E)硬化促進剤を含有することによって、本実施形態の保護膜形成用フィルムは、硬化性がより良好になる傾向にある。
(E)硬化促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(E)硬化促進剤の含有量が上記下限値以上であると、保護膜形成用フィルムの硬化性がより良好になる傾向にある。また、(E)硬化促進剤の含有量が上記上限値以下であると、硬化物の均質性がより良好になる傾向にある。
保護膜形成用樹脂組成物は、(F)着色剤を含有していてもよい。
保護膜形成用樹脂組成物が(F)着色剤を含有することによって、本実施形態の保護膜形成用フィルムから形成される保護膜に、レーザー印字性、遮光性、意匠性等を付与することができる。
(F)着色剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、コバルト系色素、鉄系色素、クロム系色素、チタン系色素、バナジウム系色素、ジルコニウム系色素、モリブデン系色素、ルテニウム系色素、白金系色素、ITO(インジウムスズオキサイド)系色素、ATO(アンチモンスズオキサイド)系色素等が挙げられる。
有機系顔料及び有機系染料としては、例えば、アミニウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、アズレニウム系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノン系色素、ピリリウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ナフトラクタム系色素、アゾ系色素、縮合アゾ系色素、インジゴ系色素、ペリノン系色素、ペリレン系色素、ジオキサジン系色素、キナクリドン系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、ピロール系色素、チオインジゴ系色素、金属錯体系色素(金属錯塩染料)、ジチオール金属錯体系色素、インドールフェノール系色素、トリアリルメタン系色素、アントラキノン系色素、ナフトール系色素、アゾメチン系色素、ベンズイミダゾロン系色素、ピランスロン系色素、スレン系色素等が挙げられる。
保護膜形成用樹脂組成物は、(G)エポキシ樹脂硬化剤を含有していてもよい。
保護膜形成用樹脂組成物が(G)エポキシ樹脂硬化剤を含有することによって、本実施形態の保護膜形成用フィルムは、硬化性がより良好になる傾向にある。
(G)エポキシ樹脂硬化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ基と反応し得る官能基としては、例えば、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシ基、酸基が無水物化された基等が挙げられる。これらの中でも、フェノール性水酸基、アミノ基、酸基が無水物化された基が好ましく、フェノール性水酸基、アミノ基がより好ましい。
アミノ基を有する(G)エポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド等のアミン系硬化剤が挙げられる。
(A)熱可塑性樹脂が官能基を有する場合、保護膜形成用樹脂組成物は、(H)架橋剤を含有していてもよい。(H)架橋剤によって官能基を有する(A)熱可塑性樹脂を架橋させることによって、保護膜形成用フィルムの初期接着力及び凝集力を調整することができる。
(H)架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、上記「アダクト体」とは、上記の芳香族多価イソシアネート化合物等と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物を意味する。その具体例としては、後述するトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物等が挙げられる。
保護膜形成用樹脂組成物は、(I)カップリング剤を含有していてもよい。
保護膜形成用樹脂組成物が(I)カップリング剤を含有することによって、(C)無機充填材の分散性が向上すると共に、保護膜の接着性、耐水性等が向上する傾向にある。
(I)カップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(I)カップリング剤としては、例えば、官能基を有する(A)熱可塑性樹脂、(B)エポキシ樹脂等と、反応し得る官能基を有するものが好ましい。当該官能基としては、例えば、グリシジル基、アミノ基、メルカプト基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、イミダゾール基等が挙げられる。これらの中でも、グリシジル基を有するものが好ましい。
(I)カップリング剤の含有量が上記下限値以上であると、(C)無機充填材の分散性、保護膜の接着性、耐水性等がより良好になる傾向にある。また、(I)カップリング剤の含有量が上記上限値以下であると、アウトガスの発生がより抑制される傾向にある。
保護膜形成用樹脂組成物は、フィルムの形成を容易にするという観点から、溶媒を含有していてもよい。
溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
保護膜形成用樹脂組成物は、上記各成分以外のその他の成分を含有していてもよく、含有していなくてもよい。
その他の成分としては、例えば、上記各成分以外の樹脂成分、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、ゲッタリング剤、(D)成分以外の難燃剤等が挙げられる。
その他の成分は、各々について、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
保護膜形成用樹脂組成物中におけるその他の成分の含有量は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択すればよい。
保護膜形成用樹脂組成物は、これを構成するための各成分を配合することによって製造することができる。
各成分を配合する際における添加順序は特に限定されず、2種以上の成分を同時に添加してもよいし、逐次的に添加してもよい。
溶媒を用いる場合には、溶媒以外のいずれかの成分は、溶媒で希釈して用いてもよいし、溶媒で希釈せずに他の成分と混合してもよい。
各成分を混合する方法は特に限定されず、例えば、撹拌子、撹拌翼等を回転させて混合する方法;ミキサーを用いて混合する方法;超音波を加えて混合する方法;等の公知の方法から適宜選択すればよい。
各成分を添加及び混合する際における温度及び時間は特に限定されず、使用する成分に応じて適宜調整すればよい。
本実施形態の保護膜形成用フィルムの厚さは、特に限定されないが、好ましくは1~100μm、より好ましくは3~75μm、さらに好ましくは5~50μmである。
保護膜形成用フィルムの厚さが上記下限値以上であると、保護膜の保護機能がより良好になる傾向にある。また、保護膜形成用フィルムの厚さが上記上限値以下であると、経済性に優れると共に、保護膜の割断等の加工が容易になる傾向にある。
本実施形態の保護膜形成用フィルムの引張速度1,000mm/分における破断伸度は、特に限定されないが、好ましくは50%以上、より好ましくは100%以上、さらに好ましくは120%以上、特に好ましくは140%以上である。
破断伸度が上記範囲であると、本実施形態の保護膜形成用フィルムは、保護対象物に貼付されるまでに施される加工において、破れ等が生じ難いものになる傾向にある。
本実施形態の保護膜形成用フィルムの引張速度1,000mm/分における破断伸度の上限値は、特に限定されないが、1,500%以下であってもよく、1,000%以下であってもよく、500%以下であってもよい。
保護膜形成用フィルムの引張速度1,000mm/分における破断伸度は、実施例に記載の方法によって測定することができる。
本実施形態の保護膜形成用フィルムは、保護対象物に押圧することによって保護対象物に貼付することができる。押圧する際には、必要に応じて、保護膜形成用フィルムを加熱してもよい。
半導体ウエハとしては、例えば、シリコンウエハ;ガリウム砒素、炭化ケイ素、サファイア、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、窒化ガリウム、インジウム燐等のウエハ;ガラスウエハ;等が挙げられる。
半導体チップとしては、上記半導体ウエハを個片化したものが挙げられる。
裏面研削後の半導体ウエハ又は半導体チップの厚さは、特に限定されないが、好ましくは5~150μm、より好ましくは7~100μm、さらに好ましくは10~45μmである。
例えば、半導体ウエハを裏面研削してから個片化することによって半導体チップを製造するプロセスにおいては、半導体ウエハの裏面研削後から、個片化後の半導体チップを基板に実装するまでのいずれかの時期に、保護膜形成用フィルムを半導体ウエハ又は半導体チップに貼付し、熱硬化させて保護膜を形成すればよい。
但し、半導体ウエハを個片化する際における破損等を抑制するという観点からは、半導体ウエハの裏面研削後、個片化前の時期に、半導体ウエハの裏面に保護膜形成用フィルムを貼付し、熱硬化させることによって、保護膜付き半導体ウエハを形成することが好ましい。
保護膜付き半導体ウエハの個片化方法としては、例えば、ブレードダイシング法、レーザーダイシング法、ステルスダイシング(登録商標)法等の公知の個片化方法を適用することができる。
保護膜付き半導体ウエハを個片化することによって、保護膜付き半導体チップが得られる。
保護膜形成用フィルムは、例えば、保護膜形成用樹脂組成物をフィルム状に製膜することによって製造することができる。具体的には、例えば、保護膜形成用樹脂組成物を、剥離フィルム等の支持シート上に塗工し、必要に応じて乾燥することによって、支持シート上に保護膜形成用フィルムを形成することができる。
本実施形態の第一態様の保護膜形成用複合シートは、本実施形態の保護膜形成用フィルムが、2枚の剥離フィルムに挟持された構成を有する。
なお、本明細書において「剥離フィルム」とは、剥がれる機能を有するフィルムを意味し、保護対象物に貼付する前の保護膜形成用フィルムを保護するために、保護膜形成用フィルムの表面に貼り付けられるものである。
第一態様の保護膜形成用複合シートが有する保護膜形成用フィルムの好適な態様は上記した通りである。
図1は、第一態様の保護膜形成用複合シートの一例を模式的に示す断面図である。なお、以下の説明で用いる図は、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
このような構成を有する保護膜形成用複合シートは、例えば、ロール状として保管するのに好適である。
第1剥離フィルム111及び第2剥離フィルム112は、互いに同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。例えば、第1剥離フィルム111及び第2剥離フィルム112は、保護膜形成用フィルム10から剥離させるときに必要な剥離力が互いに異なるものとしてもよい。
保護膜形成用複合シートに使用できる剥離フィルムとしては、例えば、剥離フィルム用の基材上に剥離剤を塗布したものが挙げられる。
剥離フィルム用の基材としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等の透明フィルム;これらの架橋フィルム;これらを着色したフィルム;不透明フィルム;上質紙、グラシン紙、クラフト紙等の紙類;等が挙げられる。これらは、単層で用いてもよく、2層以上を積層して用いてもよい。
剥離フィルムの厚さが上記下限値以上であると、保護膜形成用複合シートの耐変形性がより良好になる傾向にある。また、剥離フィルムの厚さが上記上限値以下であると、適度な柔軟性が得られ、保護膜形成用複合シートの取り扱い性がより良好になる傾向にある。
第一態様の保護膜形成用複合シートは、上記した〔保護膜形成用フィルムの製造方法〕に準拠して製造することができる。具体的には、例えば、保護膜形成用樹脂組成物を塗工する対象を、剥離フィルムの剥離処理面として、剥離フィルム上に保護膜形成用フィルムを形成した後、該保護膜形成用フィルムの露出面に対して、別の剥離フィルムの剥離処理面を貼付することによって、第一態様の保護膜形成用複合シートを製造することができる。
本実施形態の第二態様の保護膜形成用複合シートは、基材と、粘着剤層と、本実施形態の保護膜形成用フィルムと、をこの順で有する、保護膜形成用複合シートである。
第二態様の保護膜形成用複合シートが有する保護膜形成用フィルムの好適な態様は上記した通りである。
第二態様の保護膜形成用複合シートは、基材、粘着剤層及び保護膜形成用フィルムのみからなるものであってもよいが、基材、粘着剤層及び保護膜形成用フィルム以外のその他の構成部材を有していてもよい。その他の構成部材としては、例えば、保護膜形成用フィルムの粘着剤層とは反対側の面に積層される剥離フィルム等が挙げられる。
第二態様の保護膜形成用複合シートが有していてもよい剥離フィルムの好適な態様は上記した通りである。
なお、各図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
治具用接着剤層14は、例えば、接着剤成分を含有する単層構造のものであってもよいし、芯材となるシートの両面に接着剤成分を含有する層が積層された複数層構造のものであってもよい。
保護膜形成用複合シート1Bは、剥離フィルム11が取り除かれた状態で、保護膜形成用フィルム10の表面10aに半導体ウエハ(図示略)の裏面が貼付され、さらに、治具用接着剤層14の表面14aのうち上面が、リングフレーム等の治具に貼付されて、使用される。
基材の構成材料としては、例えば、各種樹脂が挙げられる。
基材を構成する樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン;ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ノルボルネン樹脂等のポリエチレン以外のポリオレフィン;エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-ノルボルネン共重合体等のエチレン系共重合体(モノマーとしてエチレンを用いて得られた共重合体);ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂(モノマーとして塩化ビニルを用いて得られた樹脂);ポリスチレン;ポリシクロオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレンジカルボキシレート、すべての構成単位が芳香族環式基を有する全芳香族ポリエステル等のポリエステル;2種以上のポリエステルの共重合体;ポリ(メタ)アクリル酸エステル;ポリウレタン;ポリウレタンアクリレート;ポリイミド;ポリアミド;ポリカーボネート;フッ素樹脂;ポリアセタール;変性ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリスルホン;ポリエーテルケトン;これらの樹脂の1種又は2種以上が架橋した架橋樹脂;これらの樹脂の1種又は2種以上を用いたアイオノマー等の変性樹脂等が挙げられる。基材を構成する樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、耐熱性の観点から、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
表面処理の方法としては、例えば、サンドブラスト処理、溶剤処理等による凹凸化処理;コロナ放電処理、電子線照射処理、プラズマ処理、オゾン・紫外線照射処理、火炎処理、クロム酸処理、熱風処理等の酸化処理;プライマー処理;等が挙げられる。これらの中でも、保護膜形成用複合シートをブレードダイシングに適用する場合におけるブレードの摩擦による基材の断片の発生が抑制されるという観点から、電子線照射処理を施されたものが好ましい。
さらに、基材は、例えば、帯電防止コート層、保護膜形成用複合シートを重ね合わせて保存する際に、基材が他のシートに接着すること、基材が吸着テーブルに接着することを防止するための層等を有するものであってもよい。
基材の厚さが上記範囲であると、保護膜形成用複合シートの可撓性及び貼付性がより良好になる傾向にある。
粘着剤層は、基材と保護膜形成用フィルムとの間に設けられる、粘着性を有する層である。
粘着剤層は、1層のみからなるものであってもよく、2層以上の複数層からなるものであってもよい。粘着剤層が複数層からなる場合、複数層を構成する各層は、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
これらの中でも、優れた粘着力を発現させるという観点から、アクリル樹脂が好ましい。
粘着剤層の厚さが上記下限値以上であると、タック及び粘着力がより良好になる傾向にある。また、粘着剤層の厚さが上記上限値以下であると、保護膜形成用複合シートをブレードダイシングに適用する場合におけるブレードダイシング適性及びピックアップ適性がより良好になる傾向にある。
第二態様の保護膜形成用複合シートは、保護膜形成用複合シートを構成する各層を、対応する位置関係となるように順次積層することで製造できる。各層は、上記した〔保護膜形成用フィルムの製造方法〕に準拠して形成することができる。
具体的には、例えば、基材に積層された粘着剤層の表面に保護膜形成用樹脂組成物を塗工して、粘着剤層上に保護膜形成用フィルムを形成してもよいし、予め剥離フィルムの剥離処理面上に保護膜形成用フィルムを形成しておき、該保護膜形成用フィルムの露出面を基材に積層された粘着剤層の表面と貼り合わせて、保護膜形成用フィルムを粘着剤層上に積層してもよい。
基材に粘着剤層を積層する場合も同様に、粘着剤層を形成するため組成物を基材の表面に塗工してもよいし、剥離フィルムの剥離処理面上に形成した粘着剤層の露出面を、基材の表面と貼り合わせてから、剥離フィルムを除去してもよい。第二態様の保護膜形成用複合シートが、中間層等の任意の層を有する場合も、上記の方法に準じて必要な位置に当該任意の層を設ければよい。
本実施形態の保護膜付き半導体チップは、本実施形態の保護膜形成用フィルムの硬化物である保護膜を有する、保護膜付き半導体チップである。
本実施形態の保護膜付き半導体チップが有する保護膜の形成に用いられる保護膜形成用フィルム及び該保護膜形成用フィルムから形成される保護膜、並びに半導体チップの好適な態様についての説明は、上記した通りである。
半導体チップの平面視における大きさは、特に限定されないが、好ましくは600mm2未満、より好ましくは400mm2未満、さらに好ましくは300mm2未満である。なお、平面視とは厚さ方向に見ることをいう。
半導体チップの平面視における形状は、方形であってもよく、矩形等の細長形状であってもよい。
本実施形態の保護膜付き半導体チップは、本実施形態の保護膜形成用フィルムの使用方法において説明した方法によって製造することができる。
本実施形態の半導体装置は、本実施形態の保護膜付き半導体チップを有する、半導体装置である。
本実施形態の半導体装置としては、例えば、本実施形態の保護膜付き半導体チップを、回路を有する基板にフリップチップ接続してなる半導体パッケージ等が挙げられる。
ゲル浸透クロマトグラフ装置(東ソー株式会社製、製品名「HLC-8020」)を用いて、下記の条件下で測定し、標準ポリスチレン換算にて測定した値を用いた。
(測定条件)
・カラム:「TSK guard column SuperH-H」「TSK gel SuperHM-H」「TSK gel SuperHM-H」「TSK gel SuperH2000」(いずれも東ソー株式会社製)を順次連結したもの
・カラム温度:40℃
・展開溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:1.0mL/min
株式会社テクロック製の定圧厚さ測定器(型番:「PG-02J」、標準規格:JISK6783、Z1702、Z1709に準拠)を用いて、23℃にて、任意の5箇所において厚さを測定し、測定値の平均値を算出した。
実施例1~3、比較例1~3
(樹脂組成物の製造)
表1に示す各成分を、表1に記載の配合組成に従って、メチルエチルケトン、トルエン及び酢酸エチルの混合溶媒に溶解又は分散させた後、23℃で撹拌することによって、固形分濃度62質量%の樹脂組成物を得た。
剥離フィルム1(リンテック株式会社製、商品名「SP-PET502150」、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムの片面をシリコーン樹脂で剥離処理したもの)の剥離処理面に、上記で得られた樹脂組成物をナイフコーターを用いて塗工し、100℃で2分間乾燥させて、剥離フィルム1上に厚さ25μmの保護膜形成用フィルムを形成した。その後、保護膜形成用フィルムに、剥離フィルム2(リンテック株式会社製、商品名「SP-PET381130」、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムの片面をシリコーン樹脂で剥離処理したもの)の剥離処理面を貼り合わせて、2枚の剥離フィルムに挟持された保護膜形成用フィルム(以下、「両面剥離フィルム付き保護膜形成用フィルム」ともいう)を製造した。
各例で得られた保護膜形成用フィルムを、以下に示す方法によって評価した。
各例で得られた両面剥離フィルム付き保護膜形成用フィルムから剥離フィルム2を除去したものを2枚用意し、表出した保護膜形成用フィルム面同士を70℃に加熱したロールラミネーターで押圧しながら直接積層させ、厚さが約50μmの保護膜形成用フィルムを作製してから、一方の面から剥離フィルム1を除去した。表出した保護膜形成用フィルムが貼付面になるように、シリコンウエハ片(2,000番研磨面を有する厚さ100μmのシリコンウエハを長さ125mm、幅13mmの矩形状に切り出したもの)に貼付した。その後、剥離フィルム1を除去し、空気雰囲気下、140℃で2時間、加熱することによって、シリコンウエハ片に貼付した保護膜形成用フィルムを硬化させて、保護膜を形成した。次いで、シリコンウエハ片と同じ形状になるように保護膜の不要な箇所を切断及び除去し、得られた保護膜付きシリコンウエハ片を難燃性試験用の試験片とした。なお、試験片は、各例において5個ずつ作製した。
得られた試験片を、温度23℃、湿度50%の恒温室の中で48時間調湿し、米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ(UL)が定めているUL94試験(機器の部品用プラスチック材料の燃焼試験)のUL94V試験(垂直燃焼試験)に準拠して難燃性試験を行った。また、UL94V試験に含まれる、5個の試験片に対する接炎試験を実施した後には、各試験片の燃え残りの長さを測定し、5個の試験片における燃え残り長さの平均値を算出した。
表1にUL94V試験における等級及び試験片の燃え残り長さの平均値を示す。なお、表1における「NOT」は、UL94V試験におけるV-2の基準を満たすことができなかったことを意味する。
各例で得られた両面剥離フィルム付き保護膜形成用フィルムから剥離フィルム2を除去したものを1枚用意し、表出した保護膜形成用フィルム面を内側にして半分に折り曲げ、70℃に加熱したロールラミネーターで押圧して、保護膜形成用フィルム同士を直接積層した。次いで、一方の剥離フィルム1を除去し、再度、表出した保護膜形成用フィルム面を内側にして半分に折り曲げ、上記と同じ条件で押圧した。さらに、同様の操作を繰り返して、保護膜形成用フィルムの厚さが約200μmである、両面剥離フィルム付き保護膜形成用フィルムを製造した。該両面剥離フィルム付き保護膜形成用フィルムを、長さ60mm、幅15mmの大きさに裁断し、両面の剥離フィルムを除去したものを破断伸度測定用の試験片とした。
上記で得た試験片に対して、引張試験機(株式会社島津製作所製、商品名「オートグラフAG-IS1kN」)を用いて、23℃、相対湿度50%、引張速度1,000mm/分、チャック間距離10mmの条件で引張試験を行い、破断伸度を測定した。
なお、破断伸度は、以下の式によって算出される。
破断伸度(%)={(L-L0)/L0}×100
L=破断時の試験片の長さ
L0=試験前の試験片の長さ
<(A)熱可塑性樹脂>
メチルアクリレート85質量部及び2-ヒドロキシエチルアクリレート15質量部を共重合してなるアクリル樹脂(質量平均分子量(Mw):37万、ガラス転移温度:6℃)
(B)-1:ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「エピクロンHP-7200HH」、エポキシ当量255~260g/eq)
(B)-2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「jER1055」、エポキシ当量800~900g/eq)
(B)-3:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「jER828」、エポキシ当量184~194g/eq)
球状シリカ(株式会社アドマテックス製、商品名「SC2050MA」、平均粒子径(D50)0.5μm)
メラミンシアヌレート(日産化学株式会社製、商品名「MC-6000」)
2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール
カーボンブラック(三菱ケミカル株式会社製、商品名「MA600」)
ジシアンジアミド型潜在性硬化剤(株式会社ADEKA製、商品名「アデカハードナーEH-3636AS」、活性水素当量21g/eq)
トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物
3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン
10 保護膜形成用フィルム
10a、10b 保護膜形成用フィルムの剥離フィルム側の表面
11 剥離フィルム、
111 第1剥離フィルム
112 第2剥離フィルム
12 基材
13 粘着剤層
13a 粘着剤層の保護膜形成用フィルム側の表面
14 治具用接着剤層
14a 治具用接着剤層の剥離フィルム側の表面
Claims (11)
- (A)熱可塑性樹脂と、(B)エポキシ樹脂と、(C)無機充填材と、(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物と、を含有する樹脂組成物を用いて形成された保護膜形成用フィルムであって、
前記樹脂組成物中における前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、5.5~10質量%であり、
前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物が、メラミンシアヌレートである、保護膜形成用フィルム。 - (A)熱可塑性樹脂と、(B)エポキシ樹脂と、(C)無機充填材と、(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物と、を含有する樹脂組成物を用いて形成された保護膜形成用フィルムであって、
前記樹脂組成物中における前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、5.5~10質量%であり、
前記保護膜形成用フィルムの、引張速度1,000mm/分における破断伸度が、50%以上である、保護膜形成用フィルム。 - (A)熱可塑性樹脂と、(B)エポキシ樹脂と、(C)無機充填材と、(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物と、を含有する樹脂組成物を用いて形成された保護膜形成用フィルムであって、
前記樹脂組成物中における前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、5.5~10質量%であり、
半導体ウエハの裏面に貼付され、保護膜付き半導体チップの製造に用いられる、保護膜形成用フィルム。 - 前記(A)熱可塑性樹脂が、アクリル系樹脂である、請求項1~3のいずれか1項に記載の保護膜形成用フィルム。
- 前記樹脂組成物中における(C)無機充填材の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、50質量%以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の保護膜形成用フィルム。
- 前記樹脂組成物が、さらに、(E)硬化促進剤を含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の保護膜形成用フィルム。
- 前記樹脂組成物が、さらに、(F)着色剤を含有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の保護膜形成用フィルム。
- 請求項1~7のいずれか1項に記載の保護膜形成用フィルムが、2枚の剥離シートに挟持された構成を有する、保護膜形成用複合シート。
- 基材と、粘着剤層と、保護膜形成用フィルムと、をこの順で有する、保護膜形成用複合シートであり、
前記保護膜形成用フィルムが、
(A)熱可塑性樹脂と、(B)エポキシ樹脂と、(C)無機充填材と、(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物と、を含有する樹脂組成物を用いて形成された保護膜形成用フィルムであって、
前記樹脂組成物中における前記(D)リン原子を含まない窒素原子含有化合物の含有量が、前記樹脂組成物の固形分(100質量%)に対して、5.5~10質量%である、保護膜形成用複合シート。 - 請求項1~7のいずれか1項に記載の保護膜形成用フィルムの硬化物である保護膜を有する、保護膜付き半導体チップ。
- 請求項10に記載の保護膜付き半導体チップを有する、半導体装置。
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