JP7841729B2 - 麺用品質改良剤 - Google Patents

麺用品質改良剤

Info

Publication number
JP7841729B2
JP7841729B2 JP2021157721A JP2021157721A JP7841729B2 JP 7841729 B2 JP7841729 B2 JP 7841729B2 JP 2021157721 A JP2021157721 A JP 2021157721A JP 2021157721 A JP2021157721 A JP 2021157721A JP 7841729 B2 JP7841729 B2 JP 7841729B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
saturated fatty
acid ester
mass
oleate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021157721A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023048421A (ja
Inventor
虹太郎 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Vitamin Co Ltd
Original Assignee
Riken Vitamin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riken Vitamin Co Ltd filed Critical Riken Vitamin Co Ltd
Priority to JP2021157721A priority Critical patent/JP7841729B2/ja
Publication of JP2023048421A publication Critical patent/JP2023048421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7841729B2 publication Critical patent/JP7841729B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Noodles (AREA)

Description

本発明は、麺用品質改良剤に関する。
蕎麦、うどん、中華麺、餃子の皮、シューマイの皮等の麺類の調製では、初めに小麦粉、澱粉等の製麺原料を混ぜ合わせて混練し、麺生地を得る。この麺生地がベタついていると、麺生地を圧延して帯状の麺帯とする工程や麺帯の切り出し工程等での機械への付着、更に切り出した麺線同士の付着が起こり、製品の歩留まりの低下や製品の外観や食感の悪化という問題が生じる。
麺生地のベタつきへの対策としては、加水量の減少や打ち粉の散布が行われている。しかし、加水量を減らす場合、麺帯の強度が低下することによる切れや破れの発生、しなやかな食感の減少、歩留まりの低下といった問題が生じてしまう。また、打ち粉を散布する場合、製品の外観が見劣りし、カビが生え易くて腐敗し易いだけでなく、製麺環境を清潔に保つために打ち粉の散在した製麺装置や麺類包装装置等を頻繁に清掃する必要がある。
このため、麺生地のベタつきを改善するための種々の改良剤が検討されている。例えば、特許文献1には、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルやリン脂質、多価アルコール類、食用油脂等を特定量含有する乳化組成物を麺生地に練り込むことで、製麺性が改善し、食感及び風味が向上したことが記載されている。また、特許文献2には、特定のショ糖脂肪酸エステルを単独で麺生地に練り込むことで、又は特定のショ糖脂肪酸エステルを用いて調製した乳化液を噴霧乾燥して得られる粉末状の改質剤を麺生地に練り込むことで、麺線同士の付着が長期間にわたり防止できたことが記載されている。
しかし、特許文献1に記載のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは麺類への使用が許可されていない。また、特許文献2に記載のショ糖脂肪酸エステルの効果は十分に満足できるものではない。また、乳化剤の添加により、得られる麺類の食感への影響する場合もある。したがって、麺生地のベタつき抑制効果が十分にあり、麺類への影響が少ない麺用品質改良剤が求められている。
特開2015-133953号公報 特開2002-199851号公報
本発明は、麺生地のベタつき抑制効果が十分にあり、麺類の食感への影響が少ない麺用品質改良剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に対して鋭意検討を行った結果、ソルビタン飽和脂肪酸エステルとそれ以外の特定の乳化剤とを含有する溶融状態の混合物を冷却し、粉末化して得られる麺用品質改良剤を用いることにより、上記課題が解決されることを見出し、この知見に基づいて本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、下記の(1)~(4)からなっている。
(1)下記(A)及び(B)を含有する粒子を含む、粉末状の麺用品質改良剤。
(A)ソルビタン飽和脂肪酸エステル
(B)下記(b1)~(b7)からなる群から選ばれるいずれか1種以上
(b1)HLBが5.0以上のグリセリン飽和脂肪酸エステル
(b2)HLBが5.0以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル
(b3)HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステル
(b4)グリセリン不飽和脂肪酸エステル
(b5)ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル
(b6)グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステル
(b7)レシチン
(2)前記(1)に記載の粉末状の麺用品質改良剤を麺生地に添加する工程を含む、麺類の製造方法。
(3)穀粉類を主体とする原料粉100質量%に対するソルビタン飽和脂肪酸エステルの添加量が0.1質量%以上である、前記(2)に記載の麺類の製造方法。
(4)下記(A)及び(B)を含有する溶融状態の混合物を冷却し、粉末化する工程を含む、麺用品質改良剤の製造方法。
(A)ソルビタン飽和脂肪酸エステル
(B)下記(b1)~(b7)からなる群から選ばれるいずれか1種以上
(b1)HLBが5.0以上のグリセリン飽和脂肪酸エステル
(b2)HLBが5.0以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル
(b3)HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステル
(b4)グリセリン不飽和脂肪酸エステル
(b5)ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル
(b6)グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステル
(b7)レシチン
本発明の麺用品質改良剤を添加することにより、麺類の製造時の麺生地のベタつきが十分に抑制され、食感が良好な麺類が製造できる。
本発明の麺用品質改良剤は、粉末状の製剤であって、該粉末を構成する粒子として、以下に示す(A)及び(B)を含有する粒子を含むものである。「(A)及び(B)を含有する粒子」とは、個々の粒子が単体で(A)及び(B)を共に含有していることを意味する。したがって、本発明の麺用品質改良剤は、粉末状の(A)と粉末状の(B)とを単に混合したものではない。
本発明で用いられる(A)ソルビタン飽和脂肪酸エステルは、ソルビタンを主成分とするソルビトールの分子内縮合物と飽和脂肪酸とのエステル化生成物である。該エステルは、モノエステル体(ソルビタンモノ飽和脂肪酸エステル)、ジエステル体(ソルビタンジ飽和脂肪酸エステル)、トリエステル体(ソルビタントリ飽和脂肪酸エステル)のいずれであっても良く、又はこれらの混合物であっても良い。
ソルビタン飽和脂肪酸エステルを構成する飽和脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする飽和脂肪酸であれば特に制限はない。このような飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数8~24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数16~22の飽和脂肪酸(例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等)が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸が特に好ましい。これら飽和脂肪酸は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
ソルビタン飽和脂肪酸エステルとしては、本発明の麺用品質改良剤を粉末状の製剤とする観点から、常温(10~35℃)で固体又は半固体のものが好ましく、中でも、融点が好ましくは40~100℃、より好ましくは45~75℃のものが好ましい。このようなソルビタン飽和脂肪酸エステルとしては、例えば、ソルビタンモノステアリン酸エステル(商品名:ポエムS-60V;融点53.0℃;理研ビタミン社製)、ソルビタンジステアリン酸エステル(商品名:ポエムS-320YN;融点61.9℃;理研ビタミン社製)、ソルビタントリステアリン酸エステル(商品名:ポエムS-65V;融点54.0℃;理研ビタミン社製)、ソルビタンモノパルミチン酸エステル(商品名:NIKKOL SP-10V;融点45.0℃;日光ケミカルズ社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明の麺用品質改良剤を構成する粒子中の(A)の含有量に特に制限はないが、該粒子100質量%中、30~99質量%、好ましくは40~97質量%、より好ましくは40~80質量%、更に好ましくは50~70質量%である。
本発明で用いられる(B)は、(b1)HLBが5.0以上のグリセリン飽和脂肪酸エステル、(b2)HLBが5.0以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル、(b3)HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステル、(b4)グリセリン不飽和脂肪酸エステル、(b5)ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル、(b6)グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステル及び(b7)レシチンからなる群から選ばれるいずれか1種以上である。以下、各成分について説明する。
(b1)HLBが5.0以上のグリセリン飽和脂肪酸エステルは、グリセリンと飽和脂肪酸とのエステル化生成物であって、アトラス法により計算されたHLB値(以下、単に「HLB」という)が5.0以上のものである。HLBの上限に特に制限はないが、例えば、15.0未満、10.0未満又は8.0未満とすることができる。該エステルは、モノエステル体(モノグリセリド)、ジエステル体(ジグリセリド)のいずれであってもよく、あるいはそれらの混合物であってもよく、トリエステル体(トリグリセリド)を含んでいてもよい。
HLBが5.0以上のグリセリン飽和脂肪酸エステルを構成する飽和脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする飽和脂肪酸であれば特に制限はない。このような飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数8~24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数8~14の直鎖の飽和脂肪酸(カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸)が好ましく、カプリル酸、カプリン酸が特に好ましい。これら飽和脂肪酸は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。
HLBが5.0以上のグリセリン飽和脂肪酸エステルとしては、グリセリンカプリル酸エステル(商品名:ポエムM-100;HLB=7.0;理研ビタミン社製)、グリセリンカプリン酸エステル(商品名:ポエムM-200;HLB=6.8;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
(b2)HLBが5.0以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと飽和脂肪酸とのエステル化生成物であって、HLBが5.0以上、好ましくは6.0以上、更に好ましくは7.0以上のものである。HLBの上限に特に制限はないが、例えば、18.0未満とすることができる。
HLBが5.0以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度に特に制限はないが、例えば平均重合度が2~10のもの、具体的にはジグリセリン(平均重合度2)、トリグリセリン(平均重合度3)、テトラグリセリン(平均重合度4)、ペンタグリセリン(平均重合度5)、ヘキサグリセリン(平均重合度6)、オクタグリセリン(平均重合度8)、デカグリセリン(平均重合度10)等が挙げられる。また、該ポリグリセリンがトリグリセリン又はジグリセリンの場合、該ポリグリセリン飽和脂肪酸エステルは、モノエステル体であることが好ましい。
HLBが5.0以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを構成する飽和脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする飽和脂肪酸であれば特に制限はない。このような飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数8~24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数12~18の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等)が好ましく、ラウリン酸、ステアリン酸が特に好ましい。これら飽和脂肪酸は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。
HLBが5.0以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルとしては、ジグリセリンモノラウリン酸エステル(商品名:ポエムDL-100;HLB=9.4;理研ビタミン社製)、ジグリセリンモノステアリン酸エステル(商品名:ポエムDS-100A;HLB=7.7;理研ビタミン社製)、デカグリセリンラウリン酸エステル(商品名:ポエムJ-0021;HLB=15.5;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
(b3)HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステルは、グリセリンと有機酸と飽和脂肪酸とのエステル化生成物であって、HLBが5.0以上、好ましくは7.0以上、更に好ましくは9.0以上のものである。HLBの上限に特に制限はないが、例えば、18.0未満、15.0未満又は10.0未満とすることができる。
HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステルを構成する有機酸としては、食用可能なものであれば特に制限はないが、例えばコハク酸、ジアセルチル酒石酸、乳酸、クエン酸、酢酸等が挙げられ、中でも、ジアセルチル酒石酸が好ましい。
HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステルを構成する飽和脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする飽和脂肪酸であれば特に制限はない。このような飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数8~24の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数16~22の直鎖の飽和脂肪酸(例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等)が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸が特に好ましい。これら飽和脂肪酸は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。
HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステルとしては、グリセリンジアセチル酒石酸ステアリン酸エステル(製品名:ポエムW-60;HLB=9.5;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
ここで、上記(b1)、(b2)及び(b3)におけるHLBは、乳化剤の製造・販売元が公表する数値を採用できるが、アトラス法により計算した数値を採用することもできる。アトラス法による計算式を以下に示す。
HLB=20×(1-S/A)
S:多価アルコール脂肪酸エステルのけん化価
A:原料脂肪酸の中和価
尚、けん化価及び中和価は、例えば「基準油脂分析試験法(1)」((社)日本油化学協会、1996年)に記載の方法等に基づき測定できる。
(b4)グリセリン不飽和脂肪酸エステルは、グリセリンと不飽和脂肪酸とのエステル化生成物である。該エステルは、モノエステル体(モノグリセリド)、ジエステル体(ジグリセリド)のいずれであってもよく、あるいはそれらの混合物であってもよく、トリエステル体(トリグリセリド)を含んでいてもよい。また、該エステルのHLBに特に制限はないが、例えば、2.0~18.0、2.5~10.0又は3.0~7.0とすることができる。
グリセリン不飽和脂肪酸エステルを構成する不飽和脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする不飽和脂肪酸であれば特に制限はない。このような不飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数18~22の直鎖の不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数18の直鎖の不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等)が好ましく、オレイン酸、リノール酸が特に好ましい。これら不飽和脂肪酸は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。
グリセリン不飽和脂肪酸エステルとしては、グリセリンモノオレイン酸エステル(商品名:エマルジーOL-100H;HLB=4.3;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
(b5)ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと飽和脂肪酸とのエステル化生成物である。また、該エステルのHLBに特に制限はないが、例えば、2.0~18.0、3.0~15.0又は5.0~13.0とすることができる。
ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度に特に制限はないが、例えば平均重合度が2~10のもの、具体的にはジグリセリン(平均重合度2)、トリグリセリン(平均重合度3)、テトラグリセリン(平均重合度4)、ペンタグリセリン(平均重合度5)、ヘキサグリセリン(平均重合度6)、オクタグリセリン(平均重合度8)、デカグリセリン(平均重合度10)等が挙げられる。また、該ポリグリセリンがトリグリセリン又はジグリセリンの場合、該ポリグリセリン飽和脂肪酸エステルは、モノエステル体であることが好ましい。
ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルを構成する不飽和脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする不飽和脂肪酸であれば特に制限はない。このような不飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数18~22の直鎖の不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数18の直鎖の不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等)が好ましく、オレイン酸、リノール酸が特に好ましい。これら不飽和脂肪酸は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。
ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルとしては、ジグリセリンモノオレイン酸エステル(商品名:ポエムDO-100V;HLB=7.3;理研ビタミン社製)、ヘキサグリセリンオレイン酸エステル(商品名:SYグリスターMO-5S;HLB=11.6;阪本薬品工業社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
(b6)グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステルは、グリセリンと有機酸と不飽和脂肪酸とのエステル化生成物である。該エステルのHLBに特に制限はないが、例えば、2.0~18.0、3.0~10.0又は5.0~8.0とすることができる。
グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステルを構成する有機酸としては、食用可能なものであれば特に制限はないが、例えばコハク酸、ジアセルチル酒石酸、乳酸、クエン酸、酢酸等が挙げられ、中でも、ジアセルチル酒石酸、クエン酸が好ましい。
グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステルを構成する不飽和脂肪酸は、食用可能な動植物油脂を起源とする不飽和脂肪酸であれば特に制限はない。このような不飽和脂肪酸としては、例えば、炭素数18~22の直鎖の不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等)が挙げられる。これらの中でも、炭素数18の直鎖の不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等)が好ましく、オレイン酸、リノール酸が特に好ましい。これら不飽和脂肪酸は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。
グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステルとしては、グリセリンジアセチル酒石酸オレイン酸エステル(製品名:PANODAN AB-100VEG;HLB=7.0;DANISCO社製)、グリセリンクエン酸オレイン酸エステル(製品名:ポエムK-37V;HLB=6.0;理研ビタミン社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
(b7)レシチンは、糧種子又は動物原料から得られるリン脂質〔例えば、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジン酸又はこれらの酵素処理物(例えば、フォスファチジルコリンの酵素分解物であるリゾフォスファチジルコリン等)〕を主成分とするものであり、例えば、油脂を含む液状又はペースト状レシチン、液状又はペースト状レシチンから油脂を除去し乾燥した粉末レシチン、液状レシチンを分別精製した分別レシチン又はレシチンを酵素で処理した酵素分解レシチン若しくは酵素処理レシチン等が挙げられる。
レシチンとしては、例えば、ペースト状レシチン(製品名:Topcithin;カーギル社製)等が商業的に製造・販売されており、本発明ではこれらを用いることができる。
本発明の麺用品質改良剤を構成する粒子中の(B)の含有量に特に制限はないが、該粒子100質量%中、1~50質量%、好ましくは3~40質量%、より好ましくは5~30質量%、更に好ましくは5~20質量%である。
さらに、本発明の水分散性改良剤を構成する粒子は、本発明の目的・効果を阻害しない範囲で、上記(A)及び(B)以外の任意の成分を含有していてもよい。そのような成分としては、例えば、酸化防止剤、調味料、香辛料、増粘剤、安定剤、pH調整剤(例えば、クエン酸、酢酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、リン酸及びこれらの塩)、常温で固体状の油脂、中鎖脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。これらの中でも、常温で固体状の油脂及び/又は中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有することにより、本発明の水分散性改良剤のベタつきが抑制され、粉質が良好になる。本発明の水分散性改良剤を構成する粒子が常温で固体状の油脂を含有する場合、その含有量は、該粒子100質量%中、10~50質量%、好ましくは20~40質量%である。また、該粒子が中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有する場合、その含有量は、該粒子100質量%中、0.1質量%~5質量%、好ましくは0.5~3質量%である。
上記常温で固体状の油脂は、食用可能な動植物由来の油脂であって、常温(10~35℃)で固体又は半固体であるものであれば特に制限はない。このような油脂としては、例えば、乳脂肪、やし油、パーム油、牛脂、豚脂(ラード)及びカカオ脂等の固体脂、これら固体脂又は常温で液状の液体油(サフラワー油、大豆油、綿実油、コメ油、ナタネ油、オリーブ油等)に水素添加(硬化)処理を施して得られる硬化油、あるいはこれらにさらに分別、エステル交換等の処理を施した加工油脂が挙げられる。これらの中でも、硬化油、とりわけヨウ素価を2以下とした極度硬化油が好ましく、パーム極度硬化油、ナタネ極度硬化油が特に好ましい。これら油脂は、一種類のみを単独で用いてもよく、二種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
本発明の麺用品質改良剤を構成する粒子の製造方法は、該粒子が単体で上記(A)及び(B)を含有するような方法であれば特に制限はないが、その好ましい製造方法の概略は以下のとおりである。
先ず、(A)及び(B)並びに他の任意の成分を溶融混合し、溶融物を得る。なお、本発明において溶融混合とは、各種成分を加熱して液状又はスラリー状とし、混合することをいう。加熱温度は、70~100℃が好ましい。
次に、得られた溶融物を自体公知の方法で冷却固化及び粒子化し、単体で(A)と(B)を含有する粒子とする。該溶融物を冷却固化及び粉末化する方法としては、例えば、噴霧冷却法により溶融物の冷却固化及び粒子化を同時に行う方法、溶融物を一旦冷却固化して固体状にした後、該固体を圧縮破砕機、剪断粗砕機、衝撃破砕機等を使用して物理的に粉砕することにより粒子化する方法等が挙げられる。冷却温度は、各成分が固体状になる温度であれば特に制限はないが、通常-196~30℃である。粒子化の目安としては、例えば、平均粒子径(メジアン径)が500μm以下であることが好ましい。
本発明の麺用品質改良剤は、上記のようにして得られた粒子からなる粉末のみをそのまま粉末製剤として用いても良いし、本発明の目的・効果を阻害しない範囲で該粉末と他の任意の成分とを混合し、混合粉末製剤として調製しても良い。本発明の麺用品質改良剤を混合粉末製剤として調製する場合、例えば、粒子同士の凝集を抑制するため、流動化剤として、第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、二酸化ケイ素、微粒二酸化ケイ素、酸化チタン、タルク等を混合しても良い。
本発明の麺用品質改良剤の使用対象である麺類は、小麦粉、そば粉、米粉等の穀粉類と水を主原料として、必要であれば食塩、かん水、澱粉類その他の原材料を混合し、常法により製麺等の加工をすることにより得られる食品であれば特に制限はないが、例えばうどん、きしめん、中華麺、蕎麦、稲庭うどん、ひやむぎ、そうめん、冷麺、スパゲッティー、マカロニ等のパスタ類、米粉麺、大麦麺、春雨、餃子の皮、焼売の皮、ワンタンの皮、春巻きの皮等の皮物麺帯が挙げられる。本発明の麺用品質改良剤は、これら麺類の中でも、製造工程で麺生地のベタつきが問題となりやすい蕎麦、パスタ類への使用が好ましい。
本発明の麺用品質改良剤は、麺類の製造において、該改良剤を麺生地に添加する工程を実施することにより使用できる。例えば、麺生地を混捏する前に穀粉類を主体とする原料粉に本発明の麺用品質改良剤を添加混合する方法や、麺生地を混捏する際に本発明の麺用品質改良剤の水分散液を練り水として使用する方法が挙げられる。
本発明の麺用品質改良剤の添加量は、本発明の効果が十分に発揮される観点から、穀粉類を主体とする原料粉100質量%に対するソルビタン飽和脂肪酸エステルの添加量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2以上となるように調整することができる。また、該添加量の上限に特に制限はないが、麺類の製造コストの観点から、穀粉類を主体とする原料粉100質量%に対するソルビタン飽和脂肪酸エステルの添加量が、好ましくは2.0質量%未満、より好ましくは0.8質量%とすることができる。
上記穀粉類を主体とする原料粉とは、主原料である穀粉類に必要に応じて澱粉類を加えたものをいう。穀粉類としては、麺類の製造に通常用いられるものであれば特に制限はなく、例えば小麦粉、デュラム粉、そば粉、大麦粉、澱粉等が挙げられる。澱粉類としては、麺類の製造に通常用いられるものであれば特に制限はなく、例えば馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、ワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、小麦澱粉、又はこれらを原料として得られるエーテル化工澱粉、エステル化工澱粉、架橋化工澱粉、酸化工澱粉等が挙げられる。
また、上記原料粉に、麺類の製造に通常用いられる副原料を配合して製麺原料としてもよい。副原料としては、食塩、かんすい、卵白粉、全卵粉等の卵粉;キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム等のガム類、アルギン酸及びその塩、増粘多糖類、ゼラチン、ペクチン等の増粘剤;動植物油脂、乳化油脂、ショートニング等の油脂類;プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤;炭酸塩、リン酸塩等の無機塩類;グルテン、大豆蛋白質、カゼイン等の蛋白類;ソルビット、エチルアルコール、酵素剤等が挙げられる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[麺用品質改良剤の調製]
(1)原材料
1)ソルビタン飽和脂肪酸エステル1(商品名:ポエムS-60V;ソルビタンモノステアリン酸エステル;理研ビタミン社製)
2)ソルビタン飽和脂肪酸エステル2(商品名:ポエムS-320YN;ソルビタンジステアリン酸エステル;理研ビタミン社製)
3)ソルビタン飽和脂肪酸エステル3(商品名:ポエムS-65V;ソルビタントリステアリン酸エステル;理研ビタミン社製)
4)ソルビタン飽和脂肪酸エステル4(商品名:NIKKOL SP-10V;ソルビタンモノパルミチン酸エステル;日光ケミカルズ社製)
5)グリセリン飽和脂肪酸エステル1(商品名:ポエムM-200;グリセリンカプリン酸エステル;HLB=6.8;理研ビタミン社製)
6)グリセリン飽和脂肪酸エステル2(商品名:ポエムM-100;グリセリンカプリル酸エステル;HLB=7.0;理研ビタミン社製)
7)グリセリン飽和脂肪酸エステル3(商品名:エマルジーP-100;グリセリンパルミチン酸/ステアリン酸エステル;HLB=4.3;理研ビタミン社製)
8)ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル1(商品名:ポエムDL-100;ジグリセリンモノラウリン酸エステル;HLB=9.4;理研ビタミン社製)
9)ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル2(商品名:ポエムDS-100A;ジグリセリンモノステアリン酸エステル;HLB=7.7;理研ビタミン社製)
10)ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル3(商品名:ポエムJ-0021;デカグリセリンラウリン酸エステル;HLB=15.5;理研ビタミン社製)
11)ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル4(商品名:ポエムJ-46B;テトラグリセリンベヘニン酸エステル;HLB=2.6;理研ビタミン社製)
12)グリセリン有機酸飽和脂肪酸エステル1(製品名:ポエムW-60;グリセリンジアセチル酒石酸ステアリン酸エステル;HLB=9.5;理研ビタミン社製)
13)グリセリン有機酸飽和脂肪酸エステル2(製品名:ポエムK-30;グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル;HLB=3.0;理研ビタミン社製)
14)グリセリン不飽和脂肪酸エステル1(商品名:エマルジーOL-100H;グリセリンモノオレイン酸エステル;HLB=4.3;理研ビタミン社製)
15)ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル1(商品名:ポエムDO-100V;ジグリセリンモノオレイン酸エステル;HLB=7.3;理研ビタミン社製)
16)ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル2(商品名:SYグリスターMO-5S;ヘキサグリセリンオレイン酸エステル;HLB=11.6;阪本薬品工業社製)
17)グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステル1(製品名:PANODAN AB-100VEG;グリセリンジアセチル酒石酸オレイン酸エステル;HLB=7.0;DANISCO社製)
18)グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステル2(製品名:ポエムK-37V;グリセリンクエン酸オレイン酸エステル;HLB=6.0;理研ビタミン社製)
19)レシチン(製品名:Topcithin;ペースト状レシチン;カーギル社製)
20)プロピレングリコール脂肪酸エステル(製品名:リケマールPS-100;プロピレングリコールモノステアリン酸エステル;理研ビタミン社製)
21)パーム極度硬化油(融点57℃;ヨウ素価1;横関油脂工業社製)
22)中鎖脂肪酸トリグリセリド(製品名:アクターM-1;理研ビタミン社製)
(2)麺用品質改良剤の配合
上記原材料を用いて調製した麺用品質改良剤1~の配合組成を表1~28に示す。このうち、表1及び2の麺用品質改良剤1~19は本発明に係る実施例であり、表3の麺用品質改良剤20~28はそれらに対する比較例である。
(3)麺用品質改良剤の調整方法
(3-1)麺用品質改良剤1~25について
表1~3に示した配合割合に従って原材料の合計が100gとなるように量りとり、300mL容量のガラス製ビーカーに入れて恒温槽で80~90℃に加熱し、ガラス棒で撹拌して溶融混合した。得られた溶融物を4℃の冷却槽で冷却固化した後、フードミル(商品名:イワタニミルサーIFM-620DG;イワタニ社製)を用いて粉砕し、得られた粉砕物を目開き550μmの篩で篩って、粉末状の麺用品質改良剤1~25各90gを得た。
(3-2)麺用品質改良剤26について
麺用品質改良剤26は、原材料が1種類のみであり、当該原材料がビーズ状であるため、これをフードミル(商品名:イワタニミルサーIFM-620DG;イワタニ社製)を用いて粉砕し、得られた粉砕物を目開き550μmの篩で篩って、粉末状の麺用品質改良剤26を90g得た。
(3-3)麺用品質改良剤27について
麺用品質改良剤27は、原材料が1種類のみであり、当該原材料がペースト状であるため、当該原材料そのものを麺用品質改良剤27とした。
(3-4)麺用品質改良剤28について
表3に示した原材料のうちソルビタン飽和脂肪酸エステル1をフードミル(商品名:イワタニミルサーIFM-620DG;イワタニ社製)を用いて粉砕し、得られた粉砕物を目開き550μmの篩で篩い、ソルビタン飽和脂肪酸エステル1の粉末を得た。一方、表3に示した原材料のうち残りのポリグリセリン飽和脂肪酸エステル1及びパーム極度硬化油を表3に示した配合割合に従って300mL容量のガラス製ビーカーに入れて恒温槽で80~90℃に加熱し、ガラス棒で撹拌して溶解した。得られた溶融物を4℃の冷却槽で冷却固化した後、フードミル(商品名:イワタニミルサーIFM-620DG;イワタニ社製)を用いて粉砕し、得られた粉砕物を目開き550μmの篩で篩い、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル1を含有する粉末を得た。ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル1は、室温でペースト状であり、冷却しても固化しないが、このようにパーム極度硬化油と混合することにより固化させて粉末化した。得られた2種類の粉末を、表3に示した配合割合に従って混合し、粉末状の麺用品質改良剤28を90gを得た。この麺用品質改良剤28は、粉末状のソルビタン飽和脂肪酸エステル1と粉末状のポリグリセリン飽和脂肪酸エステル1を単に混合したものであり、ソルビタン飽和脂肪酸エステル1及びポリグリセリン飽和脂肪酸エステル1を共に含有する粒子を含むものではない。
[調理蕎麦による評価]
(1)調理蕎麦の製造方法
中力粉(商品名:金すずらん;日清製粉社製)300g、そば粉(商品名:金寿;日穀製粉社製)150g、そば粉(商品名:亀寿;日穀製粉社製)250g、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋タピオカ澱粉(商品名:松谷あさがお;松谷化学社製)300g、粉末グルテン(商品名:エマソフトM-1000;理研ビタミン社製)90g、乾燥卵白(商品名:乾燥卵白KタイプG550;キユーピータマゴ社製)10g、麺用品質改良剤(1~28のうちいずれか)4gに食塩(日本食塩製造社製)15g、水460gを加え、一体型製麺機(型式:MODEL-MG-77;スズキ麺工社製)を用いてミキサーで10分間混捏した後、厚さ1.5mmのシート状に圧延し、18番切刃を使用して切出しを行い、生麺1~28を得た。また、対照として麺用品質改良剤を添加しない以外は同様に処理して生麺29を得た。得られた生麺を後述のベタつきの評価を実施した後に沸騰したお湯で2分間茹で、流水に30秒間さらした後、氷水に30秒間浸漬して水切りして、茹で蕎麦を得た。この茹で蕎麦を容器に入れ、4℃で24時間静置し、調理蕎麦1~29を得た。
(2)ベタつきの評価
生麺1~29をポリエチレン製の袋に入れて室温で4時間保存した後、これらを袋から取り出して麺線同士の付着状況を肉眼で評価した。結果は、以下の5段階の基準に従って分類した。結果を表5に示す。
〔基準〕
5:極めて良好 麺線がベタつかず、容易に麺線をほぐすことができる
4:良好 麺線がほとんどベタつかず、大部分の麺線をほぐすことができる
3:やや良好 麺線があまりベタつかず、麺線をほぐすことができる部分がある
2:悪い 麺線がベタつき、ほとんどの麺線はほぐすことができない
1:極めて悪い 麺線がかなりベタつき、全く麺線をほぐすことができない
(3)食感の評価
調理蕎麦1~29にめんつゆを注ぎ、箸で麺をほぐしてから喫食し、食感について官能試験を行った。官能試験では、表4に示す評価基準に従い15名のパネラーで評価を行い、評点の平均点を求め、以下の基準に従って記号化した。結果を表5に示す。
〔基準〕
◎:極めて良好 平均値3.5以上
○:良好 平均値2.5以上、3.5未満
△:やや悪い 平均値1.5以上、2.5未満
×:悪い 平均値1.5未満
表5の結果から明らかなように、本発明の実施例である麺用品質改良剤1~19を添加した生麺/調理蕎麦1~19は、いずれもベタつきが「3」以上であり、食感も「◎」又は「〇」で良好であった。特に、(b3)HLBが5.0以上のグリセリン有機酸飽和脂肪酸エステル、(b6)グリセリン有機酸不飽和脂肪酸エステル又は(b7)レシチンを配合した麺用品質改良剤12、16、18又は19を用いて作製した調理蕎麦12、16、18又は19は、対照である調理蕎麦29と同等の食感であった。また、麺用品質改良剤に極度硬化油及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを配合すると、粉質が安定してベタつきを抑制する効果も高くなった。
一方、比較例の麺用品質改良剤20~28を添加した生麺/調理蕎麦20~28並びに対照の生麺/調理蕎麦29は、ベタつきが「2」以下、又は食感が「×」であり、実施例のものに比べて劣っていた。
[調理パスタによる評価]
(1)調理パスタの作製
デュラム小麦粉(商品名:マルコポーロ;日本製粉社製)900g、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋タピオカ澱粉(商品名:松谷あさがお;松谷化学工業社製)100g及び麺用品質改良剤(2、4、19、20、24、26及び28のうちいずれか)各4gに食塩(日本食塩製造社製)10g、水320gを加え、パスタ製造機(製品名:小型パスタ機II MPC-2500;不二精機社製)を用いてミキサーで2分間混捏した後、減圧条件下で押し出し製麺して生パスタ1~7(断面3.5×1.7mmの楕円形;長さ25cm)を得た。なお、対照として麺用品質改良剤を添加しない以外は同様に処理して生パスタ8を得た。得られた生パスタを後述のベタつきの評価を実施した後に沸騰したお湯で4分間茹で、流水に30秒間さらした後、氷水に30秒間浸漬して水切りして茹でパスタを得た。この茹でパスタを容器に入れ、4℃で24時間静置し、調理パスタ1~8を得た。
(2)ベタつきの評価
生パスタ1~8をポリエチレン製の袋に入れて室温で4時間保存した後、これらを袋から取り出して麺線同士の付着状況を肉眼で評価した。結果は、以下の5段階の基準に従って分類した。結果を表7に示す。
〔基準〕
5:極めて良好 麺線がベタつかず、容易に麺線をほぐすことができる
4:良好 麺線がほとんどベタつかず、大部分の麺線をほぐすことができる
3:やや良好 麺線があまりベタつかず、麺線をほぐすことができる部分がある
2:悪い 麺線がベタつき、ほとんどの麺線はほぐすことができない
1:極めて悪い 麺線がかなりベタつき、全く麺線をほぐすことができない
(3)食感の評価
調理パスタ1~8を各々器に入れ、電子レンジにて1500Wで30秒間加熱してから喫食し、食感について官能試験を行った。官能試験では、表6に示す評価基準に従い15名のパネラーで評価を行い、評点の平均点を求め、以下の基準に従って記号化した。結果を表7に示す。
〔基準〕
◎:極めて良好 平均値3.5以上
○:良好 平均値2.5以上、3.5未満
△:やや悪い 平均値1.5以上、2.5未満
×:悪い 平均値1.5未満
表7の結果から明らかなように、本発明の実施例である麺用品質改良剤2、4又は19を添加した生パスタ/調理パスタ1~3は、いずれもベタつきが「4」以上であり、食感も「◎」又は「〇」で良好であった。一方、比較例の麺用品質改良剤20、24、26又は28を添加した生パスタ/調理パスタ4~7並びに対照の生パスタ/調理パスタ8は、ベタつきが「1」であるか、又は食感が「×」であり、実施例のものに比べて劣っていた。

Claims (6)

  1. 下記(A)及び(B)を含有する粒子であって、該粒子100質量%中、(A)の含有量が50~80質量%であり、且つ(B)の含有量が5~30質量%である粒子を含む、粉末状の麺用品質改良剤。
    (A)炭素数16~22の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、ソルビタンモノ飽和脂肪酸エステル、ソルビタンジ飽和脂肪酸エステル及びソルビタントリ飽和脂肪酸エステルからなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (B)下記(b1)~(b3)及び(b5)~(b7)からなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (b1)HLBが5.0以上15.0未満であり、且つ炭素数8~14の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、グリセリン飽和脂肪酸エステル
    (b2)HLBが5.0以上18.0未満であり、且つ炭素数12~18の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル、トリグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル、テトラグリセリン飽和脂肪酸エステル、ペンタグリセリン飽和脂肪酸エステル、ヘキサグリセリン飽和脂肪酸エステル、オクタグリセリン飽和脂肪酸エステル及びデカグリセリン飽和脂肪酸エステルからなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (b3)HLBが5.0以上18.0未満であり、且つ炭素数16~22の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、グリセリンジアセチル酒石酸飽和脂肪酸エステ
    b5)ジグリセリンモノオレイン酸エステル、トリグリセリンモノオレイン酸エステル、テトラグリセリンオレイン酸エステル、ペンタグリセリンオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンオレイン酸エステル、オクタグリセリンオレイン酸エステル及びデカグリセリンオレイン酸エステルからなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (b6)グリセリンジアセチル酒石オレイン酸エステル及び/又はグリセリンクエン酸オレイン酸エステル
    (b7)糧種子から得られる、油脂を含む液状若しくはペースト状レシチン及び/又は該液状若しくはペースト状レシチンから油脂を除去し乾燥した粉末レシチン
  2. 前記粒子が更に常温で固体状の油脂及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有し、該粒子100質量%中、常温で固体状の油脂の含有量が10~40質量%であり、中鎖脂肪酸トリグリセリドの含有量が0.1~5質量%である、請求項1に記載の粉末状の麺用品質改良剤。
  3. 請求項1又は2に記載の粉末状の麺用品質改良剤を麺生地に添加する工程を含む、麺類の製造方法。
  4. 穀粉類を主体とする原料粉100質量%に対するソルビタン飽和脂肪酸エステルの添加量が0.1質量%以上である、請求項に記載の麺類の製造方法。
  5. 下記(A)及び(B)を含有する溶融状態の混合物を冷却し、粉末化することにより、該(A)の含有量が50~80質量%であり、且つ該(B)の含有量が5~30質量%である粒子を得る工程を含む、麺用品質改良剤の製造方法。
    (A)炭素数16~22の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、ソルビタンモノ飽和脂肪酸エステル、ソルビタンジ飽和脂肪酸エステル及びソルビタントリ飽和脂肪酸エステルからなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (B)下記(b1)~(b3)及び(b5)~(b7)からなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (b1)HLBが5.0以上15.0未満であり、且つ炭素数8~14の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、グリセリン飽和脂肪酸エステル
    (b2)HLBが5.0以上18.0未満であり、且つ炭素数12~18の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル、トリグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル、テトラグリセリン飽和脂肪酸エステル、ペンタグリセリン飽和脂肪酸エステル、ヘキサグリセリン飽和脂肪酸エステル、オクタグリセリン飽和脂肪酸エステル及びデカグリセリン飽和脂肪酸エステルからなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (b3)HLBが5.0以上18.0未満であり、且つ炭素数16~22の直鎖の飽和脂肪酸により構成される、グリセリンジアセチル酒石酸飽和脂肪酸エステ
    b5)ジグリセリンモノオレイン酸エステル、トリグリセリンモノオレイン酸エステル、テトラグリセリンオレイン酸エステル、ペンタグリセリンオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンオレイン酸エステル、オクタグリセリンオレイン酸エステル及びデカグリセリンオレイン酸エステルからなる群から選ばれるいずれか1種以上
    (b6)グリセリンジアセチル酒石オレイン酸エステル及び/又はグリセリンクエン酸オレイン酸エステル
    (b7)糧種子から得られる、油脂を含む液状若しくはペースト状レシチン及び/又は該液状若しくはペースト状レシチンから油脂を除去し乾燥した粉末レシチン
  6. 前記粒子が更に常温で固体状の油脂及び中鎖脂肪酸トリグリセリドを含有し、該粒子100質量%中、常温で固体状の油脂の含有量が10~40質量%であり、中鎖脂肪酸トリグリセリドの含有量が0.1~5質量%である、請求項5に記載の麺用品質改良剤の製造方法。
JP2021157721A 2021-09-28 2021-09-28 麺用品質改良剤 Active JP7841729B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021157721A JP7841729B2 (ja) 2021-09-28 2021-09-28 麺用品質改良剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021157721A JP7841729B2 (ja) 2021-09-28 2021-09-28 麺用品質改良剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023048421A JP2023048421A (ja) 2023-04-07
JP7841729B2 true JP7841729B2 (ja) 2026-04-07

Family

ID=85779938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021157721A Active JP7841729B2 (ja) 2021-09-28 2021-09-28 麺用品質改良剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7841729B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001061422A (ja) 1999-08-24 2001-03-13 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 生タイプ即席麺用の改質剤組成物、及びこれを用いた生タイプ即席麺の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001061422A (ja) 1999-08-24 2001-03-13 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 生タイプ即席麺用の改質剤組成物、及びこれを用いた生タイプ即席麺の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
麻生 茂樹,乳化剤による麺の品質改良,月刊フードケミカル 2011年8月号 ,vol. 27,川添 辰幸 株式会社食品化学新聞社,2011年,pp. 40-43

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023048421A (ja) 2023-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5231291B2 (ja) 製パン練り込み用油中水型乳化油脂組成物を使用したパン生地
JP6970517B2 (ja) 菓子用生地
JP6175199B2 (ja) 高度不飽和脂肪酸を含有する粉末油脂の製造方法および焼成品の製造方法
JP6696961B2 (ja) 麺用品質改良剤
JP5107094B2 (ja) 固形ルウ用油脂組成物
JP3477785B2 (ja) 水中油型乳化油脂組成物
CN104968208B (zh) 带状面食用水包油型乳化组合物
JP5214536B2 (ja) フラワーペースト類
JP2013223451A (ja) 製パン練り込み用油中水型乳化物、パン生地及びパン
JP7841729B2 (ja) 麺用品質改良剤
JP5964250B2 (ja) 油中水型である製パン練り込み用可塑性乳化油脂組成物
JP2018085959A (ja) 麺用品質改良剤
JP2005323537A (ja) 水溶性油脂調製物、その製造方法および利用
JP4682106B2 (ja) 麺のツヤ出し方法
JPWO2016136285A1 (ja) L−アスコルビン酸脂肪酸エステル製剤
JP5086312B2 (ja) 麺類の製造方法
JP6762653B2 (ja) 水産練り製品用粉末油脂組成物
TWI658792B (zh) 麵帶用水中油型乳化組合物
JP7129779B2 (ja) フィリング用油中水型乳化油脂組成物
JP4094241B2 (ja) 麺類の製造法
JP7166805B2 (ja) リン脂質組成物
JP2016082881A (ja) 可塑性油脂組成物
JP6472971B2 (ja) ルウ用油脂組成物
WO2023140140A1 (ja) 焼菓子用油脂組成物、焼菓子生地、焼菓子、焼菓子の食感の改良剤、焼菓子の製造方法、及び焼菓子の食感を改良する方法
JP2017127212A (ja) 麺用品質改良剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20250925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20251007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20251205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20251210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20260317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20260318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7841729

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150