JP7805115B2 - トランス型カロテノイドをシス型カロテノイドに異性化する方法 - Google Patents
トランス型カロテノイドをシス型カロテノイドに異性化する方法Info
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Description
[1] トランス型カロテノイドをシス型カロテノイドに異性化する方法であって、前記トランス型カロテノイドを含有する微生物を亜臨界流体中で処理する工程を含んでなり、前記流体が水を含有する、方法。
[2] 前記亜臨界流体での処理工程における温度は、160℃以上である、[1]に記載の方法。
[3] 前記流体がエタノールをさらに含んでなる、[1]または[2]に記載の方法。
[4] 前記エタノールの含有量が、前記流体全体に対して20質量%~80質量%である、[3]に記載の方法。
[5] 前記流体が、抗酸化剤および植物油 から選択される少なくとも1種をさらに含んでなる、[1]~[4]のいずれか一つに記載の方法。
[6] 前記抗酸化剤が、アスコルビン酸、α-トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、および没食子酸プロピルからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記抗酸化剤が、大豆油およびマスタードオイルからなる群から選択される少なくとも1種である、[1]~[5]のいずれか一つに記載の方法。
[7] 前記微生物が、パラコッカス・カロティニファシエンス(Paracoccus carotinifaciens)である、[1]~[6]のいずれか一つに記載の方法。
[8] 前記トランス型カロテノイドが、トランス型アドニルビン、トランス型アドニキサンチン、トランス型アスタキサンチン、トランス型ゼアキサンチン、およびトランス型β-クリプトキサンチンからなる群から選択される少なくとも1種である、[1]~[7]のいずれか一つに記載の方法。
[9] シス型カロテノイド含有微生物の加工物の製造方法であって、トランス型カロテノイドを含有する微生物を亜臨界流体中で処理する工程を含んでなり、前記流体が水を含有する、方法。
[10] 前記微生物の加工物が、シス型アスタキサンチン、シス型アドニルビン、およびシス型アドニキサンチンからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなる、[9]に記載の方法。
[11] 前記微生物の加工物における、アスタキサンチン総量に対するシス型アスタキサンチン含有率が10面積%以上であるか、アドニルビン総量に対するシス型アドニルビン含有率が10面積%以上であるか、または、アドニキサンチン総量に対するシス型アドニキサンチン含有率が10面積%以上である、[10]に記載の方法。
[12] シス型アスタキサンチン、シス型アドニルビン、およびシス型アドニキサンチンからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなるシス型カロテノイドを含有する微生物の加工物であって、以下の(i)~(iii)の少なくともいずれか1つを満たす、加工物:
(i) 内因性アスタキサンチン総量に対する内因性シス型アスタキサンチン含有率が51面積%以上である、
(ii) 内因性アドニルビン総量に対する内因性シス型アドニルビン含有率が57面積%以上である、
(iii) 内因性アドニキサンチン総量に対する内因性シス型アドニキサンチン含有率が47面積%以上である。
[13] 前記微生物の加工物中のカロテノイドが全て内因性である、[12]に記載の加工物。
[14] 前記微生物の加工物が乾燥物である、[12]または[13]に記載の加工物。
[15] 前記微生物が、パラコッカス・カロティニファシエンス(Paracoccus carotinifaciens)である、[12]~[14]のいずれか一つに記載の加工物。
本発明の一実施態様によれば、カロテノイドとしては、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、カロテンやキサントフィルが挙げられ、好ましくはキサントフィルである。本発明におけるカロテノイドとしては、具体的には、アスタキサンチン、アドニルビン、アドニキサンチン、ゼアキサンチン、β-クリプトキサンチン、ルテイン、エキネノン、カンタキサンチン、3-ヒドロキシエキネノン、アステロイデノン、ビオラキサンチン、アンテラキサンチン、ネオキサンチン、フコキサンチン、ペリジニンおよびロドキサンチン等のキサントフィル、ならびに、リコピン、β-カロテン等のカロテンが挙げられ、好ましくは、アスタキサンチン、アドニルビン、アドニキサンチンである。これらのカロテノイドは1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。かかるカロテノイドとしては、例えば、アスタキサンチン、アドニルビン、およびアドニキサンチンの組み合わせであってもよい。
アスタキサンチンの光学異性体としては、例えば、3S,3’S-体、3S,3’R-体(meso-体)、3R,3’R-体からなる群から選ばれる少なくとも1つを挙げることができ、好ましくは、3S,3’S-体である。
アドニキサンチンの光学異性体としては、3S,3’R-体、3S,3’S-体、3R,3’S-体および3R,3’R-体からなる群から選ばれる少なくとも1つを挙げることができ、好ましくは、3S,3’R-体である。
例えば、特開2007-261972の方法に従い、カロテノイド産生細菌を培養し、菌体(培養物)を作製する。
本発明の好ましい実施態様によれば、本発明の異性化方法において、トランス型カロテノイドを含有する微生物を亜臨界流体中で処理する工程(以下、亜臨界流体処理または亜臨界流体処理工程ともいう)を含んでなり、前記流体が水を含有する。トランス型カロテノイド含有微生物を亜臨界流体処理するには、トランス型カロテノイド含有微生物を亜臨界流体と接触させればよい。具体的には、例えば、流体が水である場合、トランス型カロテノイドを含む微生物含有液(例えば、培養濃縮液)の水を亜臨界水の状態にすればよい。
流体は、加熱および/または加圧により、亜臨界流体の状態をとりうるものであれば特に限定されない。「亜臨界流体」とは、常圧における沸点から臨界温度までの温度域で加圧することにより液体状態を保った流体をいう。上記流体は、入手しやすさや、製造時のハンドリングのしやすさ、環境への影響、ヒトや動物等への適用等の観点から、水を含有することが好ましい。ここで、流体が水である場合、亜臨界水とは、水を大気圧での沸点(100℃)から臨界温度(374.15℃)の範囲で加圧した際に液状を保持している状態の水である。上記流体は、より好ましくは、エタノールをさらに含有するものである。流体におけるエタノールの濃度は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、例えば、0.5~90質量%であり、より好ましくは10~85質量%、さらに好ましくは20~80質量%、さらに好ましくは20~60質量%である。流体がエタノールを含有することにより、カロテノイドの溶解性が向上し、シス異性化比率が向上できる上で有利である。また、流体がエタノールを含有することにより、カロテイドの溶解性が向上し、低い温度でも効率的な異性化ができる上で有利である。
本発明の一つの実施態様によれば、上記流体は、抗酸化剤を含んでいてもよい。本発明の抗酸化剤としては、特に限定されないが、ヒト・動物等への適用のしやすさのから、食品添加物として用いられるものが好ましい。抗酸化剤の種類は、カロテノイドの種類に応じて適宜選択できる。抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸(VC)、α-トコフェロール、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、パルミチン酸アスコルビル(PAVC)、コエンザイムQ10、レスベラトロール、およびクルクミンが挙げられ、好ましくは、アスコルビン酸、α-トコフェロールである。これら抗酸化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上の組み合わせで用いてもよい。
本発明の一つの実施態様によれば、上記流体は、植物油を含んでいてもよい。本発明の植物油としては、特に限定されず、その種類は、カロテノイドの種類に応じて適宜選択できる。植物油としては、例えば、大豆油、マスタードオイル、ヘンプシード油、ゴマ油、紅花油、コメ油、アルガン油、オリーブ油、ヒマワリ油、マカダミア油、およびパーム油が挙げられ、好ましくは、大豆油、マスタードオイルである。これら植物油は1種を単独で用いてもよく、2種以上の組み合わせで用いてもよい。
本発明の別の態様によれば、シス型カロテノイドを含有する微生物の加工物が提供される。かかる微生物の加工物は、少なくともシス型カロテノイドを含有する。シス型カロテノイドの少なくとも一部は、微生物中に含まれるトランス型カロテノイドがシス異性化することで得られる。上記微生物の加工物は、シス型カロテノイドおよび微生物由来成分以外の任意の成分を含んでいてもよい。そのような任意の成分としては、上記の抗酸化剤、植物油、流体の残留成分等が例示される。ここで、加工物とは、微生物そのものではなく、上記異性化方法により、シス型カロテノイドを増加させたものである。なお、シス型カロテノイドを含有する微生物の加工物は、シス型カロテノイドを含有する微生物の処理物、シス異性化処理物、またはシス異性化物と称してもよい。
本発明のシス型カロテノイドを含有する微生物の加工物において、カロテノイド総量を100面積%とした場合のシス型カロテノイド含有率(面積%)(以下、単に、シス型カロテノイド含有率ともいう)は特に限定されないが、例えば、10面積%以上が挙げられ、好ましくは20面積%以上、より好ましくは30面積%以上、さらに好ましくは40面積%以上、さらに好ましくは50面積%以上、さらに好ましくは60面積%以上である。シス型カロテノイド含有率の上限は特に限定されないが、例えば、90面積%以下であり、好ましくは80面積%以下、より好ましくは70面積%以下である。
本発明の上記微生物の加工物における、シス型カロテノイド含有率、後述のシス異性化比率、およびカロテノイド残存率は、順相カラム(好ましくは、シリカカラム、より好ましくは、粒径5μm、カラム長150mmx内径4.6mmの形態のもの)を用いたHPLC(高速液体クロマトグラフィー)法により測定できる。定量は、クロマトグラム中における各カロテノイド異性体ピークのピーク面積に基づいてなされる。このような測定は、市販のHPLC装置(例えば株式会社島津製作所製)およびカラム(例えば、Luna、5μm、Silica(2)、100Å(150mmxφ4.6mm)(Phenomenex製))を用いることにより、簡便に行うことができる。上記測定としては、以下の条件により行うことができる。装置:高速液体クロマトグラフProminence システム(SPD-M20A、株式会社島津製作所製)、カラム:Luna、5μm、Silica(2)、100Å(150mm x φ4.6mm)(Phenomenex製)を2本連結、移動相:ヘキサン/酢酸エチル/アセトン(70:20:10、v/v/v)、カラム温度:40℃、流速:1.2mL/min、検出波長:470nm。
HPLC用試料は以下のように調製することができる。最初に、上記の微生物の加工物をアセトンに懸濁し、10℃で15分間超音波処理を行った後、フィルター(好ましくは、孔径 0.22μmのフィルター、より好ましくは、孔径 0.22μmのPTFEフィルター)でろ過する。次に、得られたろ液を、35℃減圧下のエバポレーションにより溶媒を除去した後、酢酸エチル/ヘキサン(体積比 70:30)に溶解し、再度上記フィルターでろ過し、HPLC用試料を得る。なお、培養物からのHPLC用試料の調製方法も、上述の微生物の加工物からのHPLC試料の調製方法と同様である。
本発明のシス型カロテノイドを含有する微生物の加工物におけるシス異性化比率(以下、シス化率ともいう)は、異性化処理の前後(すなわち、亜臨界流体処理工程の前と、冷却工程の後)における、シス型カロテノイドの増加率を意味する。高濃度(例えば93面積%以上、好ましくは96面積%以上)のトランス型カロテノイド含有率のカロテノイドを含有する微生物を用いてシス異性化処理を行った場合には、異性化処理前のシス型カロテノイドは微量で無視できる。このため、シス異性化比率は、得られた微生物の加工物のシス型カロテノイド含有率として求めることができる。すなわち、シス異性化比率(面積%)は、シス型カロテノイド含有率と同様、クロマトグラム中における各カロテノイド異性体ピークのピーク面積に基づいてなされる。具体的には、高濃度のトランス型カロテノイド含有率のカロテノイドを含有する微生物を用いてシス異性化処理を行った場合には、シス異性化比率は、上記微生物の加工物をHPLC分析して、次の式により求めることができる。ここで、ピーク面積としては、ピークが分離している場合はピーク開始点と終了点を結んで得られた面積値であり、ピークが重なっている場合はピーク間の極小値から垂直分割して得られた面積値である。
本発明のシス型カロテノイドを含有する微生物の加工物におけるカロテノイド残存率とは、異性化処理前(具体的には、亜臨界流体処理工程の前)のカロテノイド含有量に対する異性化処理後(具体的には、冷却工程の後)のカロテノイド含有量の割合を意味する。カロテノイド残存率は、HPLC分析して、次の式により求めることができる。
本発明のシス型カロテノイドを含有する微生物の加工物におけるシス型カロテノイドの収率(シス体収率ともいう)は、上記シス異性化比率にカロテノイド残存率を乗じることで算出される。かかるシス型カロテノイド収率は、特に限定されないが、例えば、10%以上が挙げられ、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上である。シス型カロテノイド収率の上限は特に限定されないが、例えば、80%以下であり、70%以下であってよい。
特開2007-261972号公報の実施例1に記載の方法に準拠してパラコッカス・カロティニファシエンス E-396菌株(FERM BP-4283)の培養を行った。具体的には、グルコース2g/L、肉エキス3g/L、ペプトン10g/L、塩化ナトリウム5g/Lの組成からなる培地10mlを試験管に入れ、121℃、15分間蒸気殺菌した。これにE-396菌株(FERM BP-4283)を1白金耳植菌し30℃で6日間、300rpmの往復振とう培養を行った。
得られた培養液を遠心分離し培養上清を除去することにより、カロテノイド含有培養濃縮液(培養濃縮物ともいう)を得た。得られたカロテノイド含有培養濃縮物に蒸留水を加えることにより適宜希釈して、亜臨界流体処理用試料を得た。
調製例1で得られた亜臨界流体処理用試料をポータブルリアクタ(TPR3-VS2-120、耐圧硝子工業株式会社)に供し、窒素加圧(4MPa)およびオイルバスにて加熱(140℃~240℃)することで亜臨界水条件とし、30分間異性化反応(以下、亜臨界流体処理ともいう)を行った。ここで、加熱温度は140℃~240℃の間で変更して反応を行った。その後、氷水で冷却し、微生物の加工物を得た。得られた微生物の加工物をアセトンに懸濁し、10℃で15分間超音波処理を行った後、PTFEフィルター(大阪ケミカル社製、孔径 0.22μm)でろ過した。得られたろ液を、35℃減圧下でエバポレーションすることで溶媒を除去した後、酢酸エチル/ヘキサン(体積比 70:30)に溶解し、再度PTFEフィルターでろ過することで、HPLC用試料(以下、サンプルともいう)を得た。得られたHPLC用試料をHPLCにて下記分析条件にて分析し、得られたクロマトグラム中のピーク面積に基づいて、アスタキサンチン、アドニルビン、およびアドニキサンチンのシス異性化比率(シス化率ともいう)、カロテノイド残存率(残存率ともいう)、およびシス異性体収率(シス体収率ともいう)を算出した。
装置:高速液体クロマトグラフProminence システム(SPD-M20A、株式会社島津製作所製)
カラム:Luna、5μm、Silica(2)、100Å(150mm x φ4.6mm)(Phenomenex製)を2本連結して使用
移動相:ヘキサン/酢酸エチル/アセトン(70:20:10,v/v/v)
カラム温度:40℃
流速:1.2mL/min
検出波長:470nm
なお、亜臨界流体処理前のパラコッカス菌培養濃縮液(カロテノイド含有培養濃縮液)をHPLCにて上記分析条件にて分析した結果、アスタキサンチン、アドニルビン、およびアドニキサンチンのトランス型の含有率は、それぞれ93.2面積%、96.7面積%、96.5面積%であった。
亜臨界流体処理条件として、窒素加圧を4MPa、8MPa、12MPa、16MPaとし、それぞれの圧力に対して加熱温度を180、200、220℃とすること以外は試験例1と同様の処理を行い、アスタキサンチン、アドニルビン、アドニキサンチンのシス化率、残存率、およびシス体収率を算出した。
結果を表2に示す。各サンプルの値は、平均値および標準偏差(n=3)として示す。
亜臨界流体処理条件として、温度160、180、または200℃において、最終濃度として0~50質量%となるようにエタノールを助溶媒として添加すること以外は試験例1と同様の処理を行い、アスタキサンチン、アドニルビン、アドニキサンチンのシス化率、残存率、およびシス体収率を算出した。
結果を表3に示す。各サンプルの値は、平均値および標準偏差(n=3)として示す。
亜臨界流体処理条件として、最終濃度として1質量%となるように添加剤を添加し、温度200℃とすること以外は試験例1と同様の処理を行い、アスタキサンチン、アドニルビン、およびアドニキサンチンのシス化率、残存率、およびシス体収率を算出した。添加剤としては、アスコルビン酸(関東化学株式会社)、α-トコフェロール(東京化成工業株式会社)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)(関東化学株式会社)、没食子酸プロピル(東京化成工業株式会社)、大豆油(健康サララ、味の素株式会社)、マスタードオイル(テズ、Recon Oil Industries Ltd.)を用いた。
結果を表4に示す。各サンプルの値は、平均値および標準偏差(n=3)として示す。
亜臨界流体処理条件として、加熱温度180℃において加熱時間を30~120分の間で変更させるか、加熱温度200℃において加熱時間を15~60分の間で変更させるか、または、加熱温度220℃において加熱時間を5~45分の間で変更させる以外は試験例1と同様の処理を行い、アスタキサンチン、アドニルビン、およびアドニキサンチンのシス化率、残存率、およびシス体収率を算出した。
結果を表5に示す。各サンプルの値は、平均値および標準偏差(n=3)として示す。
また、表5から明らかなように、加熱温度により高いシス体収率を示す時間は異なる。ここで、カロテノイドのシス体収率の観点からは、加熱温度180℃では30~120分の範囲が好ましく、加熱温度200℃では15~45分の範囲が好ましく、加熱温度220℃では5~30分の範囲が好ましいと考えられた。
亜臨界流体処理条件として、温度160、180、または200℃において、エタノール(最終濃度:50質量%)および/またはα-トコフェロール(最終濃度:1質量%)を添加する以外は試験例1と同様の処理を行い、アスタキサンチン、アドニルビン、およびアドニキサンチンのシス化率、残存率、およびシス体収率を算出した。
結果を表6に示す。各サンプルの値は、平均値および標準偏差(n=3)として示す。
Claims (10)
- トランス型カロテノイドをシス型カロテノイドに異性化する方法であって、前記トランス型カロテノイドを含有する微生物を亜臨界流体中で処理する工程を含んでなり、
前記処理は、加熱温度が160~200℃であり、圧力が3MPa~18MPaであり、時間が10分~90分であり、
前記流体が水を含有し、
前記トランス型カロテノイドが、トランス型アドニルビン、トランス型アドニキサンチン、トランス型アスタキサンチン、トランス型ゼアキサンチン、およびトランス型β-クリプトキサンチンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記微生物が、パラコッカス(Paracoccus)属、スフィンゴモナス(Sphingomonas)属、ブレブンディモナス(Brevundimonas)属もしくはエリスロバクター(Erythrobacter)属に属する細菌またはファフィア酵母から選択される少なくとも1種である、
方法。 - 前記流体がエタノールをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 前記エタノールの濃度が、前記流体全体に対して20質量%~80質量%である、請求項2に記載の方法。
- 前記流体が、抗酸化剤および植物油から選択される少なくとも1種をさらに含んでなる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗酸化剤が、アスコルビン酸、α-トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、および没食子酸プロピルからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記植物油が、大豆油およびマスタードオイルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4に記載の方法。
- 前記微生物が、パラコッカス・カロティニファシエンス(Paracoccus carotinifaciens)である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記トランス型カロテノイドが、トランス型アドニルビン、トランス型アドニキサンチン、およびトランス型アスタキサンチンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- シス型カロテノイドを含有する微生物の加工物の製造方法であって、トランス型カロテノイドを含有する微生物を亜臨界流体中で処理する工程を含んでなり、
前記処理は、加熱温度が160~200℃であり、圧力が3MPa~18MPaであり、時間が10分~90分であり、
前記流体が水を含有し、
前記トランス型カロテノイドが、トランス型アドニルビン、トランス型アドニキサンチン、トランス型アスタキサンチン、トランス型ゼアキサンチン、およびトランス型β-クリプトキサンチンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記微生物が、パラコッカス(Paracoccus)属、スフィンゴモナス(Sphingomonas)属、ブレブンディモナス(Brevundimonas)属もしくはエリスロバクター(Erythrobacter)属に属する細菌またはファフィア酵母から選択される少なくとも1種である、
方法。 - 前記微生物の加工物が、シス型アスタキサンチン、シス型アドニルビン、およびシス型アドニキサンチンからなる群から選択される少なくとも一種を含んでなる、請求項8に記載の方法。
- 前記微生物の加工物における、アスタキサンチン総量に対するシス型アスタキサンチン含有率が10面積%以上であるか、アドニルビン総量に対するシス型アドニルビン含有率が10面積%以上であるか、または、アドニキサンチン総量に対するシス型アドニキサンチン含有率が10面積%以上である、請求項9に記載の方法。
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| JP2008259452A (ja) | 2007-04-12 | 2008-10-30 | Electric Power Dev Co Ltd | アスタキサンチン産生細菌、細菌培養物、アスタキサンチン含有組成物およびアスタキサンチンの製造方法 |
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| JP2021045050A (ja) | 2019-09-17 | 2021-03-25 | 学校法人 名城大学 | トマトパウダー、トマトパウダーの製造方法、及びトマトパウダー抽出物の製造方法 |
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