JP7690339B2 - 脂質代謝促進剤 - Google Patents

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Description

本発明は、脂質代謝促進剤に関する。
生体において、脂質は、細胞膜、核膜、ホルモン等の構成物質となるだけでなく、皮下脂肪として臓器保護などに働き、また、糖と並んで重要なエネルギー源として利用される。脂質は、食事により摂取、吸収されるほか、体内でも合成され、過剰な脂質は脂肪組織を構成する脂肪細胞に貯蔵される。一方、空腹や運動時といったエネルギーが不足した状態では、食事由来あるいは体内に蓄積された脂肪由来の脂肪酸が血中に分泌され、脂肪酸はアルブミンと結合した状態で体内を循環し、骨格筋をはじめとする各組織の細胞に取り込まれ、エネルギー源として利用される。
細胞に取り込まれた脂肪酸は、アシル-CoA合成酵素により、補酵素Aとのチオエステル、すなわちアシル-CoAに転換され、ミトコンドリア及びペルオキシゾームのβ酸化系により分解される。ミトコンドリアにおいては、アシル-CoAはそのままではミトコンドリア内膜を通過できないため、ミトコンドリア外膜に存在するカルニチンパルミトイル転移酵素Iによりアシルカルニチンに転換され、アシルカルニチンは、カルニチンアシルカルニチントランスロケースによりミトコンドリアマトリックス内に輸送され、さらにカルニチンパルミトイル転移酵素IIによりアシル-CoAに再転換される。その後、アシル-CoAは、四段階の酵素反応からなるβ酸化を繰り返し受け、多数のFADH、NADH及びアセチル-CoAを生じる。β酸化の第一段階では、アシル-CoA脱水素酵素により、アシル-CoAのβ位に二重結合が導入されるとともに、補酵素FADがFADHに転換される。尚、ペルオキシゾームでは、アシル-CoA脱水素酵素にかえてアシルCoA酸化酵素が利用される。第二段階では、2-エノイル-CoA水和酵素により、アシル-CoAのβ位の二重結合に水が付加されて、3-ヒドロキシアシル-CoAが生成される。第三段階では、3-ヒドロキシアシル-CoA脱水素酵素により、3-ケトアシル-CoAが生成されるとともに、補酵素NADがNADHに転換される。第四段階では、3-ケトアシル-CoAチオラーゼにより、CoA-SHの付加とα-β炭素間の開裂が起こり、アセチル-CoAと炭素数が2個減少したアシル-CoAが生成される。斯かるアシル-CoAは、再度一連のβ酸化反応を受ける。最終的に、脂肪酸はアセチル-CoA単位に分解され、TCA回路を経由してHOとCOにまで分解される。また、反応過程で生成されたFADH及びNADHは、電子伝達系と酸化的リン酸化を経てATP産生に利用される。斯様に、β酸化は、脂肪酸を酸化してエネルギーを供給するエネルギー代謝に重要な役割を果たしており、脂質代謝、特にβ酸化を促進できれば、エネルギー産生の向上、骨格筋等に対するエネルギー供給の増加、ひいては運動パフォーマンスの向上といった効果につながる。
これまでに、茶葉に含まれる主要なポリフェノールであるエピガロカテキンガレート(EGCg)が脂質代謝を促進することが報告されている(非特許文献1)。また、茶品種の1種であるべにふうきは、EGCgのD環の3”位の水酸基の水素原子がメチル基に置換されたエピガロカテキン-3-(3”-O-メチル)ガレート(EGCg-3”-O-Me)を含むが、斯かるべにふうきの茶葉に体重増加抑制効果、皮下脂肪重量増加抑制効果、内臓脂肪組織重量増加抑制効果があることが報告されている(非特許文献2)。しかしながら、非特許文献2はEGCg-3”-O-Meの脂質代謝に対する作用に直接言及するものではない。
一方、EGCgのB環の4’位の水酸基の水素原子がメチル基に置換されたエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート(EGCg-4’-O-Me)の肥満や脂質代謝に対する作用に関する報告はない。
Takatoshi Murase et al., Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol,2005, 288, R708-R715 Hiroyuki Inagaki et al., Nippon Shokuhin Kagaku Kaishi, 2009, Vol. 56, No. 7, 403-411
本発明は、優れた脂質代謝関連遺伝子発現促進作用を有し、脂質代謝促進に有効な素材を提供することに関する。
本発明者らは、上記課題に鑑み検討したところ、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートが脂質代謝関連遺伝子の発現を有意に促進して、脂質代謝促進効果を発揮することを見出した。
すなわち、本発明は、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とする脂質代謝促進剤を提供する。
また本発明は、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするβ酸化促進剤を提供する。
また本発明は、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進剤を提供する。
また本発明は、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とする脂質代謝促進用食品を提供する。
また本発明は、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするβ酸化促進用食品を提供する。
また本発明は、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進用食品を提供する。
本発明によれば、脂質代謝関連遺伝子の発現を促進する作用を有し、脂質代謝促進、β酸化促進等のために有用な、医薬品、医薬部外品、食品、或いは医薬品、医薬部外品又は食品に使用される素材及び方法を提供できる。したがって、本発明によれば、脂質代謝関連遺伝子の発現を促進させ、脂質代謝、β酸化促進が可能となる。
脂質代謝関連遺伝子の発現量を示すグラフ。
本発明で用いられるエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート(EGCg-4’-O-Me)は、下記式で表される化合物であり、エピガロカテキンガレート(EGCg)のB環の4’位の水酸基の水素原子がメチル基に置換された化合物である。
Figure 0007690339000001
EGCg-4’-O-Meは市販されており、市販品としては、(-)-Epigallocatechin-4’-O-methylether gallate(長良サイエンス株式会社)、(-)-Epigallocatechin-4’-O-methylether gallate(富士フイルム和光純薬株式会社)、(-)-Epigallocatechin-4’-O-methylether gallate(ナカライテスク株式会社)、(-)-Epigallocatechin-4’-O-methylether gallate(キシダ化学株式会社)等が挙げられる。
或いは、EGCg-4’-O-Meは、公知の方法により化学合成するか、又は酵素を用いてEGCgのB環の4’位の水酸基の水素原子をメチル基に置換して製造してもよい。化学合成の方法としては、国際公開公報第2010/067599号、Sheng Wanらの報告(Tetrahedron,2006,62,5897-5904)などに記載の方法等が挙げられる。酵素を用いる方法としては、例えば、ラット、ブタ、ウシ等の肝臓から抽出したカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を用いる方法、特開2006―141242号公報に記載されるように、植物体由来のメチルトランスフェラーゼを用いる方法等が挙げられる。
後記実施例に示すように、EGCg-4’-O-Meをヒト骨格筋細胞に添加した場合、脂質代謝に関連する遺伝子であるアシルCoA酸化酵素(ACOX1)遺伝子及びアシルCoA脱水素酵素(ACADS)遺伝子の発現が有意に増加した。生体の脂質代謝において、ACOX1は、ペルオキシゾームでの脂肪酸のβ酸化系中、アシル-CoAのβ位に二重結合を導入する反応を触媒するフラビン酵素であり、ペルオキシゾームβ酸化の律速酵素である。ACADSは、ミトコンドリアでの脂肪酸のβ酸化系中、アシル-CoAのβ位に二重結合を導入する反応を触媒するフラビン酵素であり、ミトコンドリアでのβ酸化における主要酵素の1つである。EGCg-4’-O-Meの効果は、茶カテキンの主要成分として知られるエピガロカテキンガレート(EGCg)又は特定品種の茶葉に含まれるEGCgのD環の3”位の水酸基の水素原子がメチル基に置換されたエピガロカテキン-3-(3”-O-メチル)ガレート(EGCg-3”-O-Me)に比べてもはるかに優れていた。
したがって、EGCg-4’-O-Meは、脂質代謝関連遺伝子の発現を促進するため、脂質代謝を促進するため、或いはβ酸化を促進するために使用すること、例えば、脂質代謝促進剤(好ましくは骨格筋における脂質代謝の促進剤)、β酸化促進剤(好ましくは骨格筋におけるβ酸化の促進剤)、又はACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進剤として使用することができ、また、当該脂質代謝促進剤、β酸化促進剤、又はACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進剤を製造するために使用することができる。
尚、当該使用は、ヒト若しくは非ヒト動物、又はそれらに由来する検体における使用であり得、好ましくはヒトに対する使用である。また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。
ここで、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
ここで、「脂質代謝」とは、生体における脂質の代謝、特にエネルギー産生のための脂質の分解を意味する。
「脂質代謝促進」とは、食事由来あるいは体内に蓄積された脂肪由来の脂質の代謝、特にエネルギー産生のための脂質の分解を誘導又は促進することを意味する。
「脂質代謝関連遺伝子」としては、脂質代謝の経路に関与する遺伝子であればよく、好ましくは脂質の分解経路に関与する遺伝子、より好ましくはβ酸化に関与する遺伝子が挙げられる。斯かる遺伝子として、例えば、ACOX1(Gene ID:51)、ACADS(Gene ID:35)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。尚、本明細書中に開示される遺伝子の名称(Gene Symbol)及びGene IDは、NCBI([www.ncbi.nlm.nih.gov/])に記載のあるOfficial Symbol及びGene IDに従う。
「脂質代謝関連遺伝子の発現促進」とは、脂質代謝関連遺伝子からのmRNAの転写を誘導又は促進すること、脂質代謝関連遺伝子由来のmRNAの翻訳を誘導又は促進することが挙げられる。
「β酸化促進」とは、食事由来あるいは体内に蓄積された脂肪由来の脂肪酸の酸化を誘導又は促進することを意味する。
「ACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進」とは、ACOX1遺伝子及びACADS遺伝子からなる群より選択される少なくとも1種の遺伝子からのmRNAの転写を誘導又は促進すること、ACOX1遺伝子及びACADS遺伝子からなる群より選択される少なくとも1種の遺伝子由来のmRNAの翻訳を誘導又は促進することが挙げられる。
本発明の脂質代謝促進剤、β酸化促進剤、及びACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進剤(以下、「脂質代謝促進剤等」と称する)は、脂質代謝促進、β酸化促進、ACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進の各効果を奏する医薬品、医薬部外品、又は食品として、或いは、医薬部外品、又は食品へ配合するための素材又は製剤として有用である。
上記医薬品(医薬部外品も含む)の剤形は、例えば注射剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、各種外用剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等の何れでもよく、投与形態も、経口投与(内用)、非経口投与(外用、注射)の何れであってもよいが、経口投与が好ましい。このような種々の剤型の製剤は、EGCg-4’-O-Meを単独で、又は薬学的に許容される担体(例えば賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、希釈剤等)、他の薬効成分等と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
上記医薬品(医薬部外品も含む)におけるEGCg-4’-O-Meの含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、かつ好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.01~100質量%、0.01~90質量%、0.01~70質量%、0.1~100質量%、0.1~90質量%、0.1~70質量%、1~100質量%、1~90質量%、および1~70質量%が挙げられる。
また、上記食品には、一般食品のほか、脂質代謝促進、β酸化促進等をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した食品、機能性食品、病者用食品、特定保健用食品、機能性表示食品、サプリメントが包含される。
食品には飲料を含み、当該食品を飲食品と言い換えることができる。食品の形態は、固形、半固形又は液状であり得る。食品の例としては、パン類、麺類、クッキー等の菓子類、ゼリー類、乳製品、冷凍食品、インスタント食品、でんぷん加工製品、加工肉製品、その他加工食品、お茶やコーヒー飲料、果実飲料、炭酸飲料、ゼリー状飲料等の飲料、スープ類、調味料、栄養補助食品等、及びそれらの原料が挙げられる。また食品は、サプリメントのように、上記の経口投与製剤と同様、錠剤形態、丸剤形態、カプセル形態、液剤形態、シロップ形態、粉末形態、顆粒形態等であってもよい。
上記食品は、EGCg-4’-O-Meを、任意の食品材料または食品に許容される添加物(例えば溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、甘味料、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、固着剤、分散剤、湿潤剤等)と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
上記の食品中におけるEGCg-4’-O-Meの含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、かつ好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.01~10質量%、0.01~5質量%、0.01~1質量%、0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、0.5~10質量%、0.5~5質量%、および0.5~1質量%が挙げられる。
本発明において、EGCg-4’-O-Meの投与量および投与計画は、対象の種、体重、性別、年齢、状態、またはその他の要因に従って当業者により適宜決定されればよい。限定ではないが、経口投与の場合、本発明によるEGCg-4’-O-Meの成人1人1日当たりの投与量は、好ましくは100mg/60kg体重以上、より好ましくは250mg/60kg体重以上であり、かつ好ましくは3000mg/60kg体重以下、より好ましくは2000mg/60kg体重以下、さらに好ましくは1000mg/60kg体重以下、さらに好ましくは600mg/60kg体重以下である。さらに、当該投与量の例として、100~3000mg/60kg体重、100~2000mg/60kg体重、100~1000mg/60kg体重、100~600mg/60kg体重、250~3000mg/60kg体重、250~2000mg/60kg体重、250~1000mg/60kg体重、および250~600mg/60kg体重が挙げられる。上記の用量を、例えば、1日1回、または1日2回もしくは3回以上に分けて投与することが好ましい。
また、投与又は摂取対象としては、それを必要としている若しくは希望している動物であれば特に限定されないが、脂質代謝促進、β酸化促進等を必要とする若しくは希望するヒトが挙げられる。摂取対象のさらなる例としては、エネルギー産生の向上を必要とする若しくは希望するヒト、運動パフォーマンスの向上を必要とする若しくは希望するヒトが挙げられる。
本発明はまた、例示的実施形態として以下の物質、製造方法、用途、方法等を包含する。ただし、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とする脂質代謝促進剤。
〔2〕前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、〔1〕記載の剤。
〔3〕エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするβ酸化促進剤。
〔4〕エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進剤。
〔5〕好ましくは、前記剤が医薬品または医薬部外品であり、かつ前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~100質量%、0.01~90質量%、0.01~70質量%、0.1~100質量%、0.1~90質量%、0.1~70質量%、1~100質量%、1~90質量%、又は1~70質量%含有する、〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載の剤。
〔6〕好ましくは、前記剤が食品であり、かつ前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~10質量%、0.01~5質量%、0.01~1質量%、0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、0.5~10質量%、0.5~5質量%、又は0.5~1質量%含有する、〔1〕~〔4〕のいずれか1項記載の剤。
〔7〕好ましくは前記剤が経口剤である、〔1〕~〔6〕のいずれか1項記載の剤。
〔8〕脂質代謝促進剤の製造のための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの使用。
〔9〕前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、〔8〕記載の使用。
〔10〕β酸化促進剤の製造のための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの使用。
〔11〕ACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進剤の製造のための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの使用。
〔12〕好ましくは、前記剤が医薬品又は医薬部外品であり、かつ前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~100質量%、0.01~90質量%、0.01~70質量%、0.1~100質量%、0.1~90質量%、0.1~70質量%、1~100質量%、1~90質量%、又は1~70質量%含有する、〔8〕~〔11〕のいずれか1項記載の使用。
〔13〕好ましくは、前記剤が食品であり、かつ前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~10質量%、0.01~5質量%、0.01~1質量%、0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、0.5~10質量%、0.5~5質量%、又は0.5~1質量%含有する、〔8〕~〔11〕のいずれか1項記載の使用。
〔14〕好ましくは前記剤が経口剤である、〔8〕~〔13〕のいずれか1項記載の使用。
〔15〕脂質代謝促進のための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの使用。
〔16〕前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、〔15〕記載の使用。
〔17〕β酸化促進のための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの使用。
〔18〕ACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進のための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの使用。
〔19〕好ましくは、前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~100質量%、0.01~90質量%、0.01~70質量%、0.1~100質量%、0.1~90質量%、0.1~70質量%、1~100質量%、1~90質量%、又は1~70質量%含有する医薬品又は医薬部外品の形態で使用される、〔15〕~〔18〕のいずれか1項記載の使用。
〔20〕好ましくは、前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~10質量%、0.01~5質量%、0.01~1質量%、0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、0.5~10質量%、0.5~5質量%、又は0.5~1質量%含有する食品の形態で使用される、〔15〕~〔18〕のいずれか1項記載の使用。
〔21〕好ましくは前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートが経口投与される、〔15〕~〔20〕のいずれか1項記載の使用。
〔22〕脂質代謝促進に使用するための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔23〕前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、〔22〕記載のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔24〕β酸化促進に使用するための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔25〕ACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進に使用するための、エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔26〕好ましくは、前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~100質量%、0.01~90質量%、0.01~70質量%、0.1~100質量%、0.1~90質量%、0.1~70質量%、1~100質量%、1~90質量%、又は1~70質量%含有する医薬品又は医薬部外品である、〔22〕~〔25〕のいずれか1項記載のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔27〕好ましくは、前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~10質量%、0.01~5質量%、0.01~1質量%、0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、0.5~10質量%、0.5~5質量%、又は0.5~1質量%含有する食品である、〔22〕~〔25〕のいずれか1項記載のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔28〕好ましくは経口投与される、〔22〕~〔27〕のいずれか1項記載のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔29〕好ましくは、前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの成人1人1日当たりの投与量が、100~3000mg/60kg体重、100~2000mg/60kg体重、100~1000mg/60kg体重、100~600mg/60kg体重、250~3000mg/60kg体重、250~2000mg/60kg体重、250~1000mg/60kg体重、又は250~600mg/60kg体重である、〔22〕~〔28〕のいずれか1項記載のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔30〕好ましくは、前記投与量のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートが、1日1回投与されるか、又は1日2回若しくは3回以上に分けて投与される、〔29〕記載のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレート。
〔31〕脂質代謝促進方法であって、それを必要とする対象にエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効量で投与することを含む、方法。
〔32〕前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、〔31〕記載の方法。
〔33〕β酸化促進方法であって、それを必要とする対象にエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効量で投与することを含む、方法。
〔34〕ACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進方法であって、それを必要とする対象にエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効量で投与することを含む、方法。
〔35〕好ましくは前記投与が経口投与である、〔31〕~〔34〕のいずれか1項記載の方法。
〔36〕好ましくは、前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートの成人1人1日当たりの投与量が、100~3000mg/60kg体重、100~2000mg/60kg体重、100~1000mg/60kg体重、100~600mg/60kg体重、250~3000mg/60kg体重、250~2000mg/60kg体重、250~1000mg/60kg体重、又は250~600mg/60kg体重である、〔31〕~〔35〕のいずれか1項記載の方法。
〔37〕好ましくは、前記投与量のエピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートが、1日1回投与されるか、又は1日2回若しくは3回以上に分けて投与される、〔36〕記載の方法。
〔38〕エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とする脂質代謝促進用食品。
〔39〕前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、〔38〕記載の食品。
〔40〕エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするβ酸化促進用食品。
〔41〕エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進用食品。
〔42〕好ましくは、前記エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを0.01~10質量%、0.01~5質量%、0.01~1質量%、0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、0.5~10質量%、0.5~5質量%、又は0.5~1質量%含有する、〔38〕~〔41〕のいずれか1項記載の食品。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 メチル化カテキンがヒト骨格筋細胞の脂質代謝に及ぼす影響
ヒトiPS細胞由来分化細胞iCell骨格筋細胞(8×10cell/well、FUJIFILM Cellular Dynamics,INC)を用い、MEM Alpha(12561056、gibco)に8-bromoadenosine 3’,5’-cyclic monophosphate 1mM(B5386-5MG、シグマアルドリッチ)、CHIR99021 20μM(4423/10、Tocris Bioscience)、Dorsomorphin 1μM(P5499-5MG、シグマアルドリッチ)、KnockOut Serum Replacement 5mL(10828010、インビトロジェン)を添加した培地で96Wellプレートに播種した(1×10cell/well)。培養プレートはFibronectin(11051407001、シグマアルドリッチ)でコーティングしたものを使用した。37℃、5%CO条件下にて培養し、播種1日目、3日目に培地交換を行った。播種4日目、茶カテキン0.1μM(EGCg、EGCg-4’-O-Me、EGCg―3”-O-Me、長良サイエンス株式会社)を添加した培地又は茶カテキンを含まない培地(対照)に交換し、24時間後に培地から細胞を回収した。
回収した細胞よりRNeasy Plus Micro Kit(QIAGEN)を用いてRNAを抽出し、High-Capacity RNA-to-cDNA Kit(Applied Biosystems)を用いてcDNA合成を行った後、Realtime PCR(Taqman gene expression、Applied Biosystems)により下記脂質代謝関連遺伝子の発現の定量を行った。各遺伝子の発現量は、RPLP0の遺伝子発現量を内部標準として補正した。統計処理は各群n=3~4でt検定一元配置分散分析を行い(vs対照群)、*<p=0.05を示す。
脂質代謝関連遺伝子(括弧内はTaqman gene expression assayのAssay IDを示す)
ACOX1:アシルCoA酸化酵素、acyl-CoA oxidase 1(Hs01074241_m1)
ACADS:アシルCoA脱水素酵素、acyl-CoA dehydrogenase,C-2 to C-3 short chain(Hs00163506_m1)
RPLP0:ribosomal protein lateral stalk subunit P0(Hs00420895_gH)
結果を図1に示す。EGCg-4’-O-Me添加群において、対照群と比べてACOX1及びACADSの遺伝子発現が有意に増加した。EGCg-4’-O-Me添加群のACOX1及びACADSの遺伝子発現は、EGCg添加群及びEGCg-3”-O-Me添加群と比較してもはるかに増加していた。ACOX1及びACADSは、脂質代謝関連遺伝子であることから、EGCg-4’-O-Meにより脂質代謝が促進されることが示された。

Claims (8)

  1. エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とする脂質代謝促進剤。
  2. 前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、請求項1記載の脂質代謝促進剤。
  3. エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするβ酸化促進剤。
  4. エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進剤。
  5. エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とする脂質代謝促進用食品。
  6. 前記脂質代謝が骨格筋における脂質代謝である、請求項5記載の脂質代謝促進用食品。
  7. エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするβ酸化促進用食品。
  8. エピガロカテキン-4’-O-メチルエーテルガレートを有効成分とするACOX1及びACADSからなる群より選択される少なくとも1種の発現促進用食品。
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