JP7682983B2 - 電子写真感光体と中間転写ベルトとを有する電子写真装置、並びに該電子写真装置の製造方法 - Google Patents
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Description
電子写真感光体の耐摩耗性を向上させる技術として、電子写真感光体の表面層にフッ素原子含有樹脂粒子を含有させ、表面層とクリーニングブレードなどの接触部材との間の摩擦を低下させる方法が挙げられる。特許文献1では、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子などのフッ素原子含有樹脂粒子の分散液を表面層用塗布液として用いて表面層を形成させる技術が開示されている。
ここで用いられる中間転写ベルトとしては半導電性のベルトが一般的で、代表的なものとしてはポリイミド及びポリアミドイミドの如き樹脂に、カーボンブラックを分散させて形成したベルトが知られている。
そうした中で、高速及び高耐久性が求められる電子写真装置においては、中間転写ベルトの更なる転写特性の向上が求められている。その一つとして、中間転写ベルトの表面に種々の加工を施すことで転写特性を向上させる取り組みが行われている。特許文献3では、中間転写体の表面への現像剤の付着力を減少させるために、表面に撥水性及び撥油性を有するフッ素化合物をコーティングすることで転写効率を高めた中間転写体が提案されている。
また、特許文献4では、表面層中に撥水性のあるパーフルオロポリエーテルを分散させる際に、分散性を高める目的でフッ素原子を含有する(メタ)アクリル系ポリマーをパーフルオロポリエーテルの分散剤として用いる方法が開示されている。
また、本開示の別の態様は、前記電子写真装置の製造方法の提供に向けたものである。
電子写真感光体と前記電子写真感光体に当接しうる中間転写ベルトを有する電子写真装置であって、
前記電子写真感光体が、
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、
結着材料と、
パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Aと、
を含有する表面層を有し、
前記中間転写ベルトが、
パーフルオロポリエーテルと、
結着材料と、
パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Bと、
を含有する表面層を有し、
前記重合体Aが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(1)で示される構造単位を有し、
前記重合体Bが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(2)で示される構造単位を有する
ことを特徴とする、電子写真装置が提供される。
また、本開示の他の態様によれば、前記電子写真装置の製造方法が提供される。
本発明者らの検討の結果、電子写真感光体と前記電子写真感光体に当接しうる中間転写ベルトを有する電子写真装置であって、前記電子写真感光体が、ポリテトラフルオロエチレン粒子と、結着材料と、パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Aと、を含有する表面層を有し、前記中間転写ベルトがパーフルオロポリエーテルと、結着材料と、パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Bと、を含有する表面層を有し、前記重合体Aが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(1)で示される構造単位を有し、前記重合体Bが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(2)で示される構造単位を有する、ことを特徴とする電子写真装置は、長期間停止中の中間転写ベルトから電子写真感光体表面へのパーフルオロポリエーテルの染み出しに起因する画像不良の発生が抑制されることを見出した。
フッ素原子を含有する粒子や液体を樹脂中に分散する場合、均一に分散するために、フッ素原子を含有する分散剤を用いることがある。電子写真感光体の表面層中にポリテトラフルオロエチレン粒子を分散するときや、中間転写ベルトの表面層中にパーフルオロポリエーテルを分散するときも同様であり、どちらもフッ素原子を含有する分散剤を用いることがある。電子写真感光体と前記電子写真感光体に当接する中間転写ベルトで同じ分散剤を使用する場合や、電子写真感光体に含まれる分散剤のほうが電子写真感光体に当接する中間転写ベルトに含まれる分散剤よりもパーフルオロポリエーテルとの親和性が高い分散剤を使用する場合、電子写真感光体と中間転写ベルトが当接した状態で長期間停止後に印刷したときに画像不良が発生する場合があった。これは電子写真感光体に当接している中間転写ベルト部分から、中間転写ベルトの表面層中に分散しているパーフルオロポリエーテルが、より親和性の高い電子写真感光体表面に向かって染み出し、電子写真感光体に染み込むことに起因すると考えられる。
本開示の電子写真装置に用いられる電子写真感光体の表面層は、フッ素原子含有樹脂粒子として、ポリテトラフルオロエチレン粒子を含有する。表面層中のポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量は、表面層の全質量に対して5質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
ポリテトラフルオロエチレン粒子は、走査型電子顕微鏡による二次電子像から測定した一次粒子の面積と周長から算出した真円度の平均値(平均真円度)が、0.75以上であることが好ましい。
本開示の電子写真感光体の表面層が含有するポリテトラフルオロエチレン粒子の平均一次粒径、及び平均真円度の測定値を前記範囲に収めるには、下記の方法で測定し、算出する平均一次粒径及び平均真円度の値が前記範囲に収まるようなポリテトラフルオロエチレン粒子を用いればよい。
すなわち、本開示の実施例において、電子写真感光体の表面層に含有させるポリテトラフルオロエチレン粒子の平均一次粒径と平均真円度は、電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて以下のように測定した。ポリテトラフルオロエチレン粒子を市販のカーボン導電テープにつけ、圧縮エアで導電テープについていないポリテトラフルオロエチレン粒子を取り除き、白金蒸着を行った。蒸着したポリテトラフルオロエチレン粒子を日立ハイテクノロジー社製FE-SEM(S-4700)を使用して観察した。なお、FE-SEMの測定条件は以下のとおりである。
加速電圧:2kV
WD:5mm
倍率:2万倍
画素数:縦1280画素、横960画素(1画素あたりの大きさ:5nm)
得られた画像からImageJ(アメリカ国立衛生研究所(NIH)製のオープンソースソフトウェア)を使用して100個分の粒子のフェレ径を求め、平均値を算出し平均一次粒径とした。
また、同様に粒子の面積と周長を求め、下記式(II)より真円度を求め、平均値を算出し、粒子の平均真円度とした。
真円度=4×π×(面積)÷(周長の2乗) 式(II)
本開示のポリテトラフルオロエチレン粒子は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本開示の電子写真装置に内蔵される電子写真感光体の表面層は、パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Aを有し、前記重合体Aが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として下記式(1)で示される構造単位を有する。
本開示の電子写真装置に内蔵される前記中間転写ベルトは、パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Bと、を含有する表面層を有し、前記重合体Bが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(2)で示される構造単位を有する。
前記式(1)のRf1及び前記式(2)のRf2を炭素数を6以上にすると、電子写真感光体中の重合体Aと中間転写ベルト中のパーフルオロポリエーテルとの親和性が高くなり、中間転写ベルトから電子写真感光体へのパーフルオロポリエーテルの染み出しを十分に抑制できない。よって、前記式(1)のRf1及び前記式(2)のRf2は、炭素数2以上4以下のパーフルオロアルキル基であることが、分散性と中間転写ベルト中のパーフルオロポリエーテルの中間転写ベルトから電子写真感光体表面への移行の抑制の両立の観点から好ましい。
0.5<M1A/MTA≦1.0 ・・・(i)
0.5<M2B/MTB≦1.0 ・・・(ii)
0.7<M1A/MTA≦1.0 ・・・(iii)
0.7<M2B/MTB≦1.0 ・・・(iv)
さらに、M1A/MTA=1.0及びM2B/MTB=1.0を満たすことが、電子写真感光体の表面層におけるポリテトラフルオロエチレン粒子の分散性の向上、中間転写ベルトの表面層におけるパーフルオロポリエーテルの分散性の向上、及び中間転写ベルトの表面層中のパーフルオロポリエーテルの電子写真感光体表面への染み出しを抑制する観点から、最も好ましい。
前記式(1)で示される構造単位を有する重合体Aの重量平均分子量は、下記の方法で測定し、算出することができる。
本開示に係る重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
・装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
・カラム:Shodex KF-801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流速:1.0ml/min
・オーブン温度:40.0℃
・試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F-850、F-450、F-288、F-128、F-80、F-40、F-20、F-10、F-4、F-2、F-1、A-5000、A-2500、A-1000、A-500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
YA1は、無置換のアルキレン基を示し、
YBは、無置換のアルキレン基、ハロゲン原子で置換されたアルキレン基、ヒドロキシ基で置換されたアルキレン基、エステル結合(-COO-)、アミド結合(-NHCO-)、若しくは、ウレタン結合(-NHCOO-)、又は、これらの基若しくは結合の一種以上と-O-若しくは-S-とを組み合わせて導き出せる2価の連結基、又は単結合を示し、
ZAは、式(2A)で表される構造、シアノ基、又はフェニル基を示し、
R21、R22は、各々独立に、水素原子、又はメチル基を示し、
mは、25以上150以下の整数である。
式(M)中、YBがエステル結合を示す場合、-YA1-YB-CH2-は、-YA1-CO-O-CH2-及び-YA1-O-CO-CH2-のどちらでもよく、好ましくは、-YA1-CO-O-CH2-である。また、式(M)中、YBがアミド結合を示す場合、-YA1-YB-CH2-は、-YA1-NH-CO-CH2-及び-YA1-CO-NH-CH2-のどちらでもよく、好ましくは、-YA1-NH-CO-CH2-である。また、式(2)中、YBがウレタン結合の場合、-YA1-YB-CH2-は、-YA1-NH-CO-O-CH2-及び-YA1-O-CO-NH-CH2-のどちらでもよく、好ましくは、-YA1-NH-CO-O-CH2-である。
また、前記式(M)中の-YA1-YB-は、-YA1-(YA2)b-(YA3)c-(YA4)d-(YA5)e-(YA6)f-で示される構造を有することが好ましい。
ここで、YA1は、無置換のアルキレン基を示し、
YA2は、ヒドロキシ基及びハロゲン原子からなる群より選択される少なくとも一で置換されたメチレン基を示し、
YA3は、無置換のアルキレン基を示し、
YA4は、エステル結合、アミド結合又はウレタン結合を示し、
YA5は、無置換のアルキレン基を示し、
YA6は、酸素原子又は硫黄原子を示し、
b、c、d、e及びfは、それぞれ独立に、0又は1を示す。
具体的には、前記分散剤をテトラヒドロフランに溶解させる。その溶解液を、カラム(商品名;TSK-GEL MULTIPORE HXL-M;東ソー社製)に注入し、ある一定流速でカラムを通過させる。カラムに吸着した成分を溶離させるゲル浸透クロマトグラフ装置(東ソー社製HLC-8220)により溶出時間分布を測定し、その結果から、分子量が既知のポリスチレン標準試料からあらかじめ作成しておいた検量線を用いて分子量分布を算出する。その結果により、数平均分子量を算出する。ピークトップ分子量は、数平均分子量分布での最頻値の値とした。
すなわち、本態様に係る分散剤は、分取HPLC装置(商品名:LC-908;日本分析工業社製)を使用して調製することができる。カラムとしては、例えば、「JAIGEL-1H」、「JAIGEL-2H」「JAIGEL-3H」、「JAIGEL-4H」及び「JAIGEL-5H」(いずれも商品名;日本分析工業社製、直径20×600mm:分取カラム)を用い得る。具体的には、本態様に係るパーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体をカラムに注入し、溶出時間毎に溶液を回収し、分子量分布の異なる分散剤を取得する。
それぞれの溶液は、前記GPC装置により、分子量分布を測定する。分子量分布を測定した分離溶液の中から、所望のピークトップ分子量Mpを有する分散剤を選択する。ピークトップ分子量Mpが特定された分離溶液に対し、当該分離溶液の数平均分子量が所望の数平均分子量Mnに比して、大きい場合は、低分子量側の分離溶液を混合することで、ピークトップ分子量Mpを変えずに、数平均分子量Mnを小さくすることができる。当該分離溶液の数平均分子量が所望の数平均分子量Mnに比して、小さい場合は、高分子量側の分離溶液を混合することで、ピークトップ分子量Mpを変えずに、数平均分子量Mnを大きくすることができる。
このようにして、本態様に係る重合体A及び重合体Bを得ることが可能である。
図1に、本開示の電子写真装置に用いられる電子写真感光体の層構成の一例を示す。図1中、支持体101上に、下引き層102、電荷発生層103、電荷輸送層104、表面層105が積層されている。感光層は、電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型感光層で構成されてもよく、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単層型感光層で構成されてもよい。
本開示の電子写真感光体の表面層は、ポリテトラフルオロエチレン粒子、結着材料、及び前記式(1)で示される構造単位を有する重合体Aを含有する。
本開示の電子写真装置に用いられる電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層を順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
<支持体>
電子写真感光体の支持体は導電性を有するもの(導電性支持体)であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレス、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与することが好ましい。
支持体の上には、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体の表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物粒子を用いることが好ましく、特に、酸化チタン粒子、酸化スズ粒子、酸化亜鉛粒子を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物粒子を用いる場合、金属酸化物粒子の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物粒子にリンやアルミニウムなどの元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン粒子、硫酸バリウム粒子、酸化亜鉛粒子などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物粒子が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物粒子を用いる場合、その体積平均粒径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などをさらに含有してもよい。
導電層は、前記の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、支持体上にこの塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。導電層用塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
導電層の膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
本開示において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素-炭素二重結合基などが挙げられる。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物粒子としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウムなどの粒子が挙げられる。二酸化ケイ素の粒子を用いることもできる。金属粒子としては、金、銀、アルミニウムなどの粒子が挙げられる。
金属酸化物粒子を表面処理する方法は、一般的な方法が用いられる。例えば、乾式法や湿式法が挙げられる。
乾式法は、金属酸化物粒子をヘンシェルミキサーのような高速攪拌可能なミキサーの中で攪拌しながら、表面処理剤を含有するアルコール水溶液、有機溶媒溶液、又は水溶液を添加し、均一に分散させた後に乾燥を行うものである。
また、湿式法は、金属酸化物粒子と表面処理剤とを溶剤中で攪拌、又はガラスビーズなどを用いてサンドミルなどで分散するものであり、分散後、ろ過、又は減圧留去により溶剤除去が行われる。溶剤の除去後は、さらに100℃以上で焼き付けを行うことが好ましい。
下引き層は、前記の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、支持体又は導電層上にこの塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。本開示においては、アルコール系、ケトン系溶剤を用いることが好ましい。
下引き層用塗布液を調製するための分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
下引き層の膜厚は、0.1μm以上であることが好ましく、0.2μm以上であることがより好ましく、0.3μm以上であることが特に好ましい。また、下引き層の膜厚は、50μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがより好ましく、5μm以下であることが特に好ましい。
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する感光層である。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層である。
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤をさらに含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷発生層は、前記の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、支持体、導電層又は下引き層上にこの塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、結着材料と、を含有することが好ましい。
後述する保護層を設けない場合、電荷輸送層が電子写真感光体の表面層となる。この場合、電荷輸送層はフッ素原子含有樹脂粒子、結着材料、及び、前記式(1)で示される構造単位を有する重合体Aを含有する。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、トリアリールアミン化合物、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
結着材料としては、熱可塑性樹脂(以下、「樹脂」とも言う)を用いる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10~20:10が好ましく、5:10~12:10がより好ましい。
電荷輸送層中のフッ素原子含有樹脂粒子の含有量は、5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、7質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
電荷輸送層は、前記の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、電荷発生層上にこの塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤又は芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
電荷輸送層の膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を支持体、導電層又は下引き層上に形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、前記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。
本開示において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
保護層を設けない場合は、電荷輸送層又は感光層が表面層となる、
保護層を設ける場合、保護層が電子写真感光体の表面層となる。この場合、保護層はフッ素原子含有樹脂粒子、結着材料、及び、前記式(1)で示される構造単位を有する重合体Aを含有する。
保護層は、結着材料の原料となる、例えば、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、例えば、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキルメチロール基、エポキシ基、金属アルコキシル基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素-炭素二重結合を含有する基などが挙げられる。炭素-炭素二重結合を含有する基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有するモノマーを用いてもよい。
重合性官能基を有するモノマーとしては、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を用いることが好ましい。
連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物としては、下記式(CT-1)又は(CT-2)で示される化合物であることがより好ましい。
保護層中において、前記式(3)で示される化合物の含有量は、1ppm以上10ppm以下であることが、電位変動の抑制の観点から好ましい。
保護層は、前記の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、感光層上にこの塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
保護層の膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることがより好ましい。
本開示において、電子写真感光体の表面加工を行ってもよい。表面加工を行うことで、電子写真感光体に接触させるクリーニング手段(クリーニングブレード)の挙動をより安定化させることができる。表面加工の方法として、凸部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行う方法や、機械的研磨による凹凸形状付与を行う方法、又は、電子写真感光体の表面へ粉体を衝突させ、表面を粗面化する方法が挙げられる。このように、電子写真感光体の表面層に凹部又は凸部を設けることで、電子写真感光体に接触させるクリーニング手段の挙動をより安定化させることができる。
前記凹部又は凸部は、電子写真感光体の表面の全域に形成されていてもよいし、電子写真感光体の表面の一部分に形成されていてもよい。凹部又は凸部が電子写真感光体の表面の一部分に形成されている場合は、少なくともクリーニング手段(クリーニングブレード)との接触領域の全域には凹部又は凸部が形成されていることが好ましい。
凹部を形成する場合は、凹部に対応した凸部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の表面に凹部を形成することができる。
機械的研磨は公知の手段を利用できる。一般的には、電子写真感光体に研磨具を当接させ、いずれか一方又は両方を相対的に移動させて電子写真感光体の表面を研磨する。研磨具は、基材上に研磨砥粒が結着樹脂中に分散された層を設けてなる研磨部材である。
砥粒としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化クロム、ダイヤモンド、酸化鉄、酸化セリウム、コランダム、ケイ石、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化モリブデン、炭化ケイ素、炭化タングステン、チタンカーバイト及び酸化ケイ素などの粒子が挙げられる。砥粒の粒径は、0.01μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには1μm以上15μm以下であることがより好ましい。砥粒の粒径が小さすぎると、研磨力が弱くなり、電子写真感光体の最表面における、表面層のX線光電子分光法によるフッ素原子Fと炭素原子Cのモル分率比であるF/C比を増加させにくくなる。これらの砥粒は、1種類又は2種類以上を混合して用いることができる。2種類以上を混合する場合は、材質や粒径が異なっていても同じでもよい。
研磨具に用いられる砥粒を分散させる結着樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、可視光硬化樹脂及び防黴性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アミノ樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、ウレタンエラストマー及びポリアミド-シリコーン樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂及びアルキッド樹脂が挙げられる。また、熱可塑性樹脂にイソシアネート系の硬化剤を添加してもよい。
研磨具の結着樹脂中に砥粒を分散させてなる層の膜厚は、1μm以上100μm以下であることが好ましい。膜厚が厚すぎると膜厚ムラが生じやすく、結果、被研磨体の表面粗さのムラが問題となる。一方、膜厚が薄すぎると砥粒の脱落が起こりやすくなる。
研磨具の基材の形状は特に制限されない。本開示の実施例では、円筒状の電子写真感光体を効率的に研磨するためにシート状の基材を用いたが、他の形状でもよい(以下、本開示の研磨具を「研磨シート」とも記載する。)。研磨具の基材の材質も特に制限されない。例えば、シート状の基材の材質としては、紙、織布、不織布、プラスチックフィルムが挙げられる。
研磨具は、前記のような砥粒、結着樹脂、結着樹脂を溶解可能な溶剤を混合し分散させた塗料を、基材上に塗布、乾燥して得ることができる。
本開示の電子写真感光体の研磨装置の一例について図2に示す。
図2は研磨シートを用いて円筒状の電子写真感光体を研磨する装置である。図2中、研磨シート2-1は中空の軸2-6に巻かれており、軸2-6に研磨シート2-1が送られる方向と逆方向に、研磨シート2-1に張力が与えられるようモーター(不図示)が配置されている。研磨シート2-1は矢印方向に送られ、ガイドローラー2-2a、2-2bを介してバックアップローラー2-3を通り、研磨後の研磨シート2-1はガイドローラー2-2c、2-2dを介してモーター(不図示)により巻き取り手段2-5に巻き取られる。研磨は、研磨シート2-1を被処理体(研磨を行う前の電子写真感光体)2-4に常時圧接して行われる。研磨シート2-1は絶縁性であることが多いため、研磨シート2-1の接する部位には、アースに当接されたもの又は導電性を有するものを用いることが好ましい。
研磨シート2-1の送りスピードは10~1000mm/minの範囲が好ましい。送り量が少ないと、研磨シート2-1表面への結着樹脂の付着、これに起因して被処理体2-4表面に深傷が生じる場合がある。
被処理体2-4は、研磨シート2-1を介してバックアップローラー2-3と対向した位置に置かれる。バックアップローラー2-3は被処理体2-4の表面粗さの均一性を向上させる観点から、弾性体であることが好ましい。この際、研磨シート2-1を介して被処理体2-4とバックアップローラー2-3が所望の設定値で所定の時間押し当てられ、被処理体2-4の表面が研磨される。被処理体2-4の回転方向は、研磨シート2-1の送られる方向と同一であってもよいし、対向であってもよい。また、研磨の途中で回転方向を変更してもよい。
バックアップローラー2-3の被処理体2-4に対する押し当て圧は、バックアップローラー2-3の硬度や研磨時間にもよるが、0.005~15N/m2が好ましい。
電子写真感光体の表面粗さは、研磨シート2-1の送りスピード、バックアップローラー2-3の押し当て圧、研磨シートの砥粒種、研磨シートの結着樹脂の膜厚、基材の厚みなどを適宜選択することにより調整できる。
電子写真感光体の表面粗さは、公知の手段で測定できる。例えば、以下のものが挙げられる。
株式会社小坂研究所社製の表面粗さ測定器サーフコーダSE3500型などの表面粗さ計。株式会社菱化システム社製の非接触3次元表面測定機マイクロマップ557N。株式会社キーエンス社製の超深度形状測定顕微鏡VK-8550、VK-9000などの3次元形状を取得できる顕微鏡。
本開示においては、表面粗さの指標のうち、日本工業規格JISによって規定されたJIS B0601 1982における最大高さRmaxを研磨深さL(μm)として用いる。また本開示においては、後述するX線光電子分光法の検体として切り出す電子写真感光体の5mm角切片の範囲について、あらかじめRmaxを測定する。測定は切り出した電子写真感光体の5mm角の範囲において任意に3か所行い、その平均値を研磨深さL(μm)として採用する。
本開示の中間転写ベルトの表面層は、パーフルオロポリエーテル、結着材料、及び前記式(2)で示される構造単位を有する重合体Bを有する。
中間転写ベルト30は図6に示すように、基層31と前記基層31の外周上に設けられた表面層32の2層よりなる。
基層31を構成する材料としては、画像形成装置用中間転写ベルトとしての機械的強度及び耐屈曲性を有する樹脂が好ましい。
このような樹脂の具体例を以下に挙げる。
ポリアミド、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニルサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリエーテルアミド共重合体、ポリウレタン共重合体、ポリイミド、ポリアミドイミド。
基層31は、これら樹脂のうち一種又はこれらの混合物から形成されることが好ましい。
基層31には、通常、導電性を付与するために、導電性物質を添加することができる。導電性物質としては、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボン系の無機系導電粒子やアンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の金属酸化物等の無機系導電粒子が挙げられる。
基層31は、その体積抵抗率が1×108[Ω・cm]以上1×1012[Ω・cm]以下の範囲に調整されていることが好ましい。基層31の体積抵抗率を1×1012[Ω・cm]以下とすることにより、所定の転写バイアス印加による一次転写性及び二次転写性の低下をより確実に抑制できる。また、基層31の体積抵抗率を1×108[Ω・cm]以上とすることにより、抵抗ムラの発生を抑制し、転写ムラ等の発生、画像不良の発生をより確実に防止することができる。
また、基層31は、その表面抵抗率が1×108[Ω/□]以上1×1014[Ω/□]以下の範囲に調整されていることが好ましい。
基層31の表面抵抗率を前記の範囲に設定することによって、転写材が中間転写ベルトから離れる際の剥離放電やトナー飛散による画像不良をより確実に低減できる。基層31の厚みは、機械的強度及び耐屈曲性から40μm以上200μm以下が好ましい。
表面層32は、結着材料としての結着樹脂、パーフルオロポリエーテル(以下PFPEとも称する)及び前記式(2)で示される構造単位を有する重合体Bを含有する。
重合体Bは、フルオロアルキル基を有するアクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物であり、数平均分子量が11000以上15000以下であり、かつピークトップ分子量が24000以上40000以下である。
表面層32は、前記の結着樹脂、PFPE及び分散剤以外に、光重合開始剤、導電性物質等を含有してもよい。
結着材料としての結着樹脂としては、スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂、及びポリビニルブチラール樹脂、並びに、それらの混合樹脂を用いることができる。
結着樹脂は、PFPEを分散させたり、基層31との密着性を確保したり、機械的強度の特性を確保したりするために用いられる。
前記の結着樹脂の中でも、中間転写ベルトの表面層32を構成するPFPEを良好に分散させることが可能であるため、メタクリル樹脂又はアクリル樹脂が好ましく用いられる。以下、メタクリル樹脂及びアクリル樹脂を総称してアクリル系樹脂と呼ぶ。
(i)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、及びビスフェノールAジアクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のアクリレート。
(ii)ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、アルキルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート及びビスフェノールAジメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のメタクリレート。
これらの中でも、感光体やクリーニングブレード等の他部材と摺擦することを考慮すると、高硬度であることが好ましい。このため、アクリル系樹脂についても2官能以上の架橋性モノマーを多く使用し、より高硬度とすることが好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、チオキサントン系、ベンジルジメチルケタール、α-ヒドロキシケトン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、α-アミノケトン、α-アミノアルキルフェノン、モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ヒドロキシベンゾフェノン、アミノベンゾフェノン、チタノセン系、オキシムエステル、オキシフェニル酢酸エステル等のラジカル発生型の光重合開始剤が挙げられる。
表面層中における結着樹脂の含有量は、表面層に優れた強度を持たせるため、及び、表面層の外表面に優れたトナー離型性を担持させるために、表面層32の全固形分の質量に対して、20質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。
PFPEとは、パーフルオロアルキレンエーテルを繰り返し単位として有するオリゴマー又はポリマーのことである。
パーフルオロアルキレンエーテルの繰り返し単位としては、パーフルオロメチレンエーテル、パーフルオロエチレンエーテル、及びパーフルオロプロピレンエーテルの繰り返し単位が挙げられる。PFPEとしては、例えば「デムナム」(商品名;ダイキン工業社製)、「クライトックス」(商品名;デュポン社)、フォンブリン(商品名;ソルベイスペシャルティポリマーズ社)として市販されているものを用い得る。
該PFPEの重量平均分子量Mwは、PFPEの中間転写ベルトの表面への移行性の観点から1000以上9000以下であることが好ましい。
ここでいう重量平均分子量とは、PFPEを、「ゼオローラH」(商品名;日本ゼオン社製)に溶解させ、その溶液を液体クロマトグラフィ分析装置((株)島津製作所製)により測定した値である。
なお、「ゼオローラH」の化合物名は、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタンである。
また、PFPEは、前記結着樹脂と結合又は結合に近い状態を形成することができる反応性官能基、前記結着樹脂と結合又は結合に近い状態を形成することができない非反応性官能基を有してもよい。
PFPEが前記反応性官能基を有すると、結着樹脂との相互作用によって、結着樹脂とPFPEとの相溶性が良好となり、安定して分散される。例えば、結着樹脂が付加反応で形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じる反応性官能基としてはアクリル基、メタクリル基、オキシシラニル基が挙げられる。
このような反応性官能基を有するPFPEの市販品としては、例えば、「フルオロリンクMD500」、「フルオロリンクMD700」、「フルオロリンク5101X」、「フルオロリンク5113X」、「フルオロリンクAD1700」(いずれも商品名;ソルベイ(SOLVAY)社製)、「オプツールDAC」(商品名;ダイキン社製)が挙げられる。
なお、「フルオロリンクMD500」は、官能基としてメタアクリル基を有するPFPEであり、「フルオロリンクAD1700」は、官能基としてアクリル基を有するPFPEである。
また、結着樹脂が付加反応によって形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じない非反応性官能基としては、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基又はメチル基が挙げられる。このような非反応性官能基を有するPFPEの市販品としては、例えば、「フルオロリンクD10H」、「フルオロリンクD4000」、「フォンブリンZ15」(いずれも商品名;ソルベイ社製);「デムナムS-20」、「デムナムS-65」、「デムナムS200」(いずれも商品名;ダイキン社製)が挙げられる。
その中でも、PFPEの中間転写ベルトの表面へのより一層の移行のしやすさ及び中間転写ベルトの表面のより一層の高離型性の実現の観点からPFPEは非反応性官能基を有しているものが好ましい。
また、表面層中におけるPFPEの含有量は、表面層の全固形分の質量に対して、20質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
PFPEの含有量を前記の範囲内に調整することによって、繰り返し転写を行った場合でも、中間転写ベルトの表面層の中から中間転写ベルトの表面にPFPEを供給し、中間転写ベルト表面の離型性の低下を抑制することができる。
基層31上に表面層32を形成した後の中間転写ベルトの電気抵抗についても同程度の値を示すことが好ましい。したがって表面層32も半導電性であることが好ましい。すなわち、中間転写ベルトの体積抵抗率は1×108[Ω・cm]以上1×1012[Ω・cm]以下の範囲に調整されていることが好ましい。また、中間転写ベルトの表面抵抗率は、1×108[Ω/□]以上1×1014[Ω/□]以下の範囲に調整されていることが好ましい。中間転写ベルトの体積抵抗率や表面抵抗率を調整するために、表面層32中に導電剤を含むことが好ましい。
表面層32には、導電性を付与するために、導電剤を添加することができる。導電剤としては、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボン系の無機系導電粒子やアンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の金属酸化物等が挙げられる。
表面層32は、前記結着材料及びPFPEを含有し、該表面層が、その厚み方向において、マトリックス-ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が1nm以上60nm以下であることが好ましい。
表面層32は、その厚み方向において、マトリックス-ドメイン構造を有する。PFPEは表面自由エネルギーが非常に小さい。そのため、PFPEは中間転写ベルトの表面層32に含有させることで、表面層32の表面へのトナーの付着性を低減させることができる。ところで、PFPEはこの表面自由エネルギーが非常に小さいという特性のために、表面層32と空気との界面、すなわち、表面層32の最表面側に移行しやすい。すなわち、PFPEは、表面層32の表面側に偏在しやすい。
これは、PFPEが該表面層32の最表面だけでなく、該表面層全体に存在する形態であることを示すと同時に、ドメインを形成する多量のPFPEが存在する形態であることを示している。これにより、画像出力を繰り返し行って、中間転写ベルトの表面層32が種々の化学的・物理的劣化を受け、表面のPFPEが消失しても、表面層32の内部に存在しているPFPEのドメインが表面層32の表面に露出する。このことにより、表面層32の表面に常にPFPEを存在させることができる。そのため、本発明に係る中間転写ベルトは、良好な転写特性を維持させることができるものと考えられる。
このことは、本態様に係る中間転写ベルトは、多数枚の画像出力に供した後においてもX線光電子分光法(XPS)による表面解析の結果、PFPE由来のピークが初期状態のときと同程度の値で検出されているという実験結果によっても裏付けられる。
かかる構成を有する表面層においては、表面層32の最表面側に位置するドメインは、その一部が表面に露出しているか、又は、画像形成の最も初期の段階で露出する。その結果、表面層32の表面にも、PFPEを含むドメインが、マトリックス内に点在する状態が形成されることとなる。このように、トナーに対する付着性の異なる領域を有する表面には、トナーが固着しにくく、良好な転写特性を維持させるために好ましい形態である。
なおドメインの平均長径は、実施例に記載の方法で測定することができる。
さらに、ドメインは実質的にはPFPEのみからなるものであることが好ましいが、本態様に係る中間転写ベルトによって奏される効果の発現する範囲で、ドメイン中にPFPEに加えて、PFPE以外の化学種が存在しても良い。また他の特性を調整する目的でPFPEに相溶する添加剤を加えても良い。さらに、ドメイン内が完全にPFPEで満たされておらず、空隙が存在する場合でも同様の効果を発現することができる。
PFPEを含むドメインは結着材料を含むマトリクスとは相分離をしている。しかしながら、一般的に相分離をしている場合でも、マトリックスとドメインの成分組成は厳密なものではない。明確に界面を有する相分離したマトリックスとドメインであっても、其々の相にはお互いに別の相の成分が微量含有されていてもよい。また、学術的に界面には中間的な組成が10nm前後のごく狭小な幅で存在するということも言われている。本発明においては、中間転写ベルトを切り出し、中間転写ベルトの表面層32の厚み方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察することによってマトリックス-ドメイン構造の有無を把握することができる。
なお、ドメインがPFPEを含むことについては、エネルギー分散型X線分析(EDX)、TOF-SIMS及びオージェ分光法の如き元素分析方法により検知することにより同定することができる。例えば、中間転写ベルトにおいてドメインをEDXで元素分析したところ、フッ素元素を検知し、ドメインがPFPEを含むドメインであることを同定した。また、TOF-SIMSにより、ドメインからPFPE由来のフルオロカーボンエーテル構造のフラグメントを観測することもできた。
本開示の電子写真感光体は、プロセスカートリッジ又は電子写真装置の構成要素の1つであってもよい。プロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱可能であることを特徴とする。また、電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
円筒状(ドラム状)の電子写真感光体201は、軸202を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。電子写真感光体201の表面は、回転過程において、帯電手段203により、正又は負の所定電位に帯電される。なお、図3においては、ローラー型帯電部材によるローラー帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体201の表面には、露光手段(不図示)から露光光204が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。露光光204は、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された光であり、例えば、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段から出力される。電子写真感光体201の表面に形成された静電潜像は、現像手段205内に収容された現像部材213上のトナーで現像(正規現像又は反転現像)され、電子写真感光体201の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体201の表面に形成されたトナー像は、転写手段206により、転写材207に転写される。このとき、転写手段206には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。また、転写材207が紙である場合、転写材207は給紙部(不図示)から取り出されて、電子写真感光体201と転写手段206との間に電子写真感光体201の回転と同期して給送される。電子写真感光体201からトナー像が転写された転写材207は、電子写真感光体201の表面から分離されて、定着手段208へ搬送され、トナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体201の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段209を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、前記付着物を現像手段などで除去する、いわゆる、クリーナーレスシステムを用いてもよい。前記の電子写真感光体201、帯電手段203、現像手段205、及びクリーニング手段209などから選択される構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納め、一体に支持してプロセスカートリッジを形成できる。また、それを電子写真装置の本体に対して着脱可能に構成できる。例えば以下のように構成する。帯電手段203、現像手段205及びクリーニング手段209から選択される少なくとも1つを、電子写真感光体201とともに一体に支持してカートリッジ化する。これを、電子写真装置の本体のレールなどの案内手段212を用いて、電子写真装置の本体に着脱可能なプロセスカートリッジ211とすることができる。電子写真装置は、電子写真感光体201の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光210により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、プロセスカートリッジ211を電子写真装置の本体に着脱するために、レールなどの案内手段212を設けてもよい。本開示の電子写真装置は、電子写真感光体201、並びに、帯電手段203、露光手段、現像手段205及び転写手段206を有することを特徴とする。
図4において、円筒状の電子写真感光体1は、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。回転駆動される電子写真感光体1の周面は、帯電手段2により、正又は負の所定電位に均一に帯電される。次いで、帯電された電子写真感光体1の周面は、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)3を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。帯電手段(帯電ローラなど)2に印加する電圧は、直流成分に交流成分を重畳した電圧、又は直流成分のみの電圧のどちらを用いてもよい。
電子写真感光体1の周面に形成された静電潜像は、現像手段4の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の周面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)5からの転写バイアスによって、転写材(紙や中間転写体など)6に順次転写されていく。転写材6は電子写真感光体1の回転と同期して給送される。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光7により除電処理された後、クリーニング手段8によって転写残トナーの除去を受けて清浄面化され、電子写真感光体1は、画像形成に繰り返し使用される。なお、前露光手段はクリーニング工程の先でも後でもよいし、必ずしも前露光手段は必要ではない。
電子写真感光体1を複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置に装着してもよい。また、電子写真感光体1、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段8などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めて一体に支持して構成したプロセスカートリッジ9を、電子写真装置の本体に対して着脱可能に構成してもよい。図4では、電子写真感光体1と、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段8とを一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱可能なプロセスカートリッジ9としている。
本開示の電子写真装置の構成の一例を図5に示す。イエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色、それぞれの色に対応したイエロー色用のプロセスカートリッジ17、マゼンタ色用のプロセスカートリッジ18、シアン色用のプロセスカートリッジ19、ブラック色用のプロセスカートリッジ20が、中間転写体10に沿って並置されている。電子写真感光体の径や構成材料、現像剤、帯電方式、及びその他の手段は、各色で必ずしも統一する必要はない。
画像形成動作が始まると、上述の画像形成プロセスに従って、中間転写体10に各色のトナー像が順次重ねられていく。並行して、転写紙11が給紙経路12によって給紙トレイ13から送り出され、中間転写体の回転動作とタイミングを合わせて、二次転写手段14へと給送される。二次転写手段14からの転写バイアスによって、中間転写体10上のトナー像が転写紙11に転写される。転写紙11上に転写されたトナー像は、給紙経路12に沿って搬送され、定着手段15によって転写紙上に定着され、排紙部16から排紙される。
本開示における、前記式(1)で示される構造単位を有する重合体A(以下、「グラフト共重合体A」とも表記する。)及び式(2)で示される構造単位を有する重合体B(以下、「グラフト共重合体B」とも表記する。)は、下記のようにして合成した。
なお、下記合成例で用いたアクリレート化合物及びマクロモノマー化合物は、例えば、特開2009-104145号公報を参照することにより製造することができる。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレート(富士フイルム和光純薬(株)製)3.31部、下記式(M-1)で示されるマクロモノマー(数平均分子量6,000)180部、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)(商品名:OTAZO-15、大塚化学(株)製)14.18部、酢酸n-ブチル900部を、攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、恒温槽及び温度計を備えたガラス製フラスコ中、20℃、窒素雰囲気下で30分混合したのち、反応液が85~90℃になるように加温し5時間反応させた。氷冷により反応を停止し、2-プロパノールを4500部加えることにより沈殿物を得た。この沈殿物を酢酸n-ブチル:2-プロパノール=1:5の混合溶媒により洗浄し、温度80℃、1325Pa以下の減圧状態で3時間乾燥させることでグラフト共重合体A-1を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロペンチルメタクリレート2.81部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-2を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロへプチルメタクリレート3.81部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-3を得た。
1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を70.88部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-4を得た。
1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を42.53部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-5を得た。
1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を17.72部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-6を得た。
1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を11.70部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-7を得た。
1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を8.51部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-8を得た。
1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を7.80部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-9を得た。
1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を6.38部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-10を得た。
前記式(M-1)で示されるマクロモノマーの使用量を1440部、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を88.60部、酢酸n-ブチルの使用量を4500部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-11を得た。
前記式(M-1)で示されるマクロモノマーの使用量を1140部、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を70.88部、酢酸n-ブチルの使用量を4200部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-12を得た。
前記式(M-1)で示されるマクロモノマーの使用量を240部、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を17.72部、酢酸n-ブチルの使用量を1200部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-13を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートの使用量を2.98部、前記式(M-1)で示されるマクロモノマーの使用量を66部、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を7.09部、酢酸n-ブチルの使用量を500部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-14を得た。
前記式(M-1)で示されるマクロモノマーの使用量を60部、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を7.09部、酢酸n-ブチルの使用量を500部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-15を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートの使用量を3.64部、前記式(M-1)で示されるマクロモノマーの使用量を54部、1,1’-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)の使用量を7.09部、酢酸n-ブチルの使用量を500部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして、グラフト共重合体A-16を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルアクリレート3.17部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製を行い、グラフト共重合体B-1を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロペンチルアクリレート2.81部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製を行い、グラフト共重合体B-2を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロへプチルアクリレート3.81部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製を行い、グラフト共重合体B-3を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルアクリレート3.17部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製をグラフト共重合体B-1とは異なる溶出時間で行い、グラフト共重合体B-4を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルアクリレート3.17部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製をグラフト共重合体B-1とは異なる溶出時間で行い、グラフト共重合体B-5を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルアクリレート3.17部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製をグラフト共重合体B-1とは異なる溶出時間で行い、グラフト共重合体B-6を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルアクリレート3.17部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製をグラフト共重合体B-1とは異なる溶出時間で行い、グラフト共重合体B-7を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルアクリレート3.17部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製をグラフト共重合体B-1とは異なる溶出時間で行い、グラフト共重合体B-8を得た。
1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルメタクリレートを1H,1H,2H,2H-パーフルオロヘキシルアクリレート3.17部に変更したこと以外は、グラフト共重合体A-1の合成例と同様にして得た化合物について、分取HPLC装置を用いた調製をグラフト共重合体B-1とは異なる溶出時間で行い、グラフト共重合体B-9を得た。
〔感光体1〕
(支持体1)
支持体(導電性支持体)として、円筒状アルミニウムシリンダー(JIS-A3003、アルミニウム合金、外径30.6mm、長さ370mm、肉厚1mm)を切削加工したものを用いた。純水に洗剤(商品名:ケミコールCT、常磐化学(株)製)を含有させた洗浄液中で超音波洗浄を行い、続いて洗浄液を洗い流した後、さらに純水中で超音波洗浄を行って、脱脂処理し、これを支持体1とした。
酸化亜鉛粒子(比表面積:19m2/g、粉体抵抗:4.7×106Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤(化合物名:N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学社製)0.8部を添加し、6時間撹拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子Aを得た。
続いて、ポリオールとしてブチラール(商品名:BM-1,積水化学工業(株)製)15部、及びブロック化イソシアネート(商品名:デュラネートTPA-B80E、不揮発分80質量%、旭化成ケミカルズ(株)製)15部を、メチルエチルケトン73.5部と1-ブタノール73.5部の混合溶媒に溶解させた。この溶液に、表面処理された酸化亜鉛粒子Aを80.8部、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業(株)製)0.81部を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。
分散処理後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)(旧:東レダウコーニングシリコーン(株))製)0.01部、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:テクポリマーSSX-103、積水化成品工業(株)製、平均一次粒径:3μm)5.6部を加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。
得られた下引き層用塗布液を前記支持体1上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を30分間160℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの下引き層1を形成した。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°及び28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)4部、及び、下記式(E)で示される化合物0.04部を、シクロヘキサノン100部にポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX-1、積水化学工業(株)製)2部を溶解させた液に加えた。その後、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルにて23±3℃の雰囲気下で1時間分散処理し、分散処理後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を下引き層1上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.15μmの電荷発生層1を形成した。
下記式(F)で示される化合物60部、下記式(G)で示される化合物30部、下記式(H)で示される化合物10部、及び、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)100部、下記式(I)で示される構造単位を有するポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.2部を、o-キシレン272部、安息香酸メチル256部、及び、ジメトキシメタン272部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を前記の電荷発生層1上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を50分間115℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層1を形成した。
1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,2-トリフルオロエチルエーテル(商品名:AE-3000、AGC(株)社製)100部と1-プロパノール100部からなる混合溶媒に前述のグラフト共重合体A-1を2.8部溶解させ、分散剤溶液を調製した。
得られた分散剤溶液に、市販品のポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(平均一次粒径210nm、平均真円度0.85)40部を加えた。そして、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM-110EH、米Microfluidics(株)製)に通し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液を得た。
得られたポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液に、下記式(B)で示される正孔輸送性化合物75.4部、下記式(C)で示される化合物21.9部、及び、1-プロパノール100部を加えた。その後、ポリフロンフィルター(商品名:PF-040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過を行い、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液(保護層用塗布液)を調製した。
このようにして、表面研磨前の、支持体及び表面層を有する電子写真感光体1を作製した。
(表面研磨前の電子写真感光体の研磨)
表面形状形成前の電子写真感光体の表面を研磨した。研磨は図2の研磨装置を用い、以下の条件で行った。
研磨シートの送りスピード;400mm/min
電子写真感光体の回転数;450rpm
電子写真感光体のバックアップローラーへの押し込み;3.5mm
研磨シートと電子写真感光体の回転方向;ウィズ
バックアップローラー;外径100mm、アスカーC硬度25
研磨装置に装着する研磨シートAは、理研コランダム株式会社製のGC3000とGC2000に用いられている研磨砥粒を混合して作製した。
GC3000(研磨シート表面粗さRa0.83μm)
GC2000(研磨シート表面粗さRa1.45μm)
研磨シートA(研磨シート表面粗さRa1.12μm)
研磨シートAを用いた研磨の時間は20秒間とした。
研磨後の電子写真感光体について、株式会社小坂研究所社製の表面粗さ測定器サーフコーダSE3500型を用いてJIS B 0601 1982に従う最大高さRmaxを測定した。測定条件は下記のように設定した。測定は研磨後の電子写真感光体の5mm角の範囲において任意に3か所行い、その平均値を研磨深さL(μm)として採用した。表面研磨後の電子写真感光体の研磨深さLは0.75μmであった。また、後述する実施例1-2~1-25において、表面加工を行った電子写真感光体の研磨深さLは、全て0.75μmであった。
(測定条件)
検出器:R2μm
触針:0.7mNのダイヤモンド針
フィルタ:2CR
カットオフ値:0.08mm
測定長さ:2.5mm
送り速さ:0.1mm
保護層の形成において、グラフト共重合体A-1を表6に示すグラフト共重合体に変更したこと以外は、電子写真感光体1の作製と同様にして、電子写真感光体2~16、23を作製した。
保護層の形成において、グラフト共重合体A-1を表6に示す質量部に変更したこと以外は、電子写真感光体1の作製と同様にして、電子写真感光体17~20を作製した。
保護層の形成において、以下のように形成した保護層2に変更したこと以外は、電子写真感光体1の作製と同様にして、電子写真感光体21を作製した。
1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,2-トリフルオロエチルエーテル(商品名:AE-3000、AGC(株)社製)100部と1-プロパノール100部とからなる混合溶媒に、前述のグラフト共重合体A-1を2.80部溶解させ、分散剤溶液を調製した。
得られた分散剤溶液に、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(平均一次粒径210nm、平均真円度0.85)40部を加えた。そして、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM-110EH、米Microfluidics(株)製)に通し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液を得た。
得られたポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液に、前記式(B)で示される正孔輸送性化合物97.3部、及び、1-プロパノール100部を加えた。その後、ポリフロンフィルター(商品名:PF-040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過を行い、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液(保護層用塗布液)を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を5分間40℃で乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、吸収線量15kGyの条件で1.6秒間電子線を塗膜に照射した。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度が135℃になる条件で15秒間加熱処理を行った。なお、電子線の照射から15秒間の加熱処理までの酸素濃度は15ppmであった。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却し、その後、塗膜が105℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚5μmの表面層(保護層2)を形成した。
保護層の形成において、以下のように形成した保護層3に変更したこと以外は、電子写真感光体1の作製と同様にして、電子写真感光体22を作製した。
テトラヒドロフラン80部に、前述のグラフト共重合体A-1を4.80部溶解させ、分散剤溶液を調製した。
得られた分散剤溶液に、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(平均一次粒径210nm、平均真円度0.85)24部を加えた。そして、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM-110EH、米Microfluidics(株)製)に通し、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液を得た。
得られたポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子分散液に、下記式(C-26)で示される正孔輸送性化合物115部、及び、下記式(A-15)で示されるトリアジン化合物8.00部、ドデシルベンゼンスルホン酸2.17部、酸化防止剤0.29部を加えた。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を5分間40℃で乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、吸収線量15kGyの条件で1.6秒間電子線を塗膜に照射した。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度が135℃になる条件で15秒間加熱処理を行った。なお、電子線の照射から15秒間の加熱処理までの酸素濃度は15ppmであった。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却し、その後、塗膜が105℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚5μmの表面層(保護層3)を形成した。
〔表面層形成用の分散液の調製〕
下記の材料を撹拌式ホモジナイザー(アズワン社製)で混合分散したのち、分散装置(商品名:ナノマイザー;吉田機械興業社製)により分散を行い、表面層形成用の分散液を得た。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA) 7.0質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 15.0質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.4質量部
・メチルエチルケトン 26.4質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子(商品名:SN-100P;石原産業社製) 4.5質量部
・光重合開始剤1(商品名:OMNIRAD4;IGM Resins) 2.0質量部
・PFPE1(商品名:フルオロリンクMD700(ソルベイスペシャルティポリマーズ社製)) 14.8質量部
・グラフト共重合体B-1 25.9質量部
カラー電子写真装置(商品名:iRC2620;キヤノン社製)に備え付けられている、ポリイミド製の中間転写ベルトを基層31として用いた。この基層31の外周面に、前記で調製した分散液を塗布し、温度70℃にて、3分間乾燥させて、表面層形成用の分散液の塗膜を形成した。
次いで、当該塗膜に、UV処理装置(アイグラフィックス社製)を用いて500mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させ、膜厚が4μmの表面層を形成して、中間転写ベルト1を得た。
使用したパーフルオロポリエーテルの添加量、分散剤の種類、及び添加量を表7に示す。
表7において、パーフルオロポリエーテルの添加量及び分散剤の添加量は、全固形分中の含有量で記載した。なお、全固形分は、組成物の成分から、溶剤であるメチルエチルケトンと分散剤の溶剤分を除いたものとして計算した。
表面層形成用の分散液の調製において、グラフト共重合体B-1を表7に示すグラフト共重合体に変更したこと以外は、中間転写ベルト1の作製と同様にして、中間転写ベルトを作製した。
表面層形成用の分散液の調製において、グラフト共重合体B-1を表7に示す添加量に変更したこと以外は、中間転写ベルト1の作製と同様にして、中間転写ベルトを作製した。
得られた電子写真感光体1~23、及び中間転写ベルト1~13を表8に示すように組み合わせて実施例1~37、及び比較例1,2とし、初期画像評価、長期停止後のドラム変色評価、及び長期停止後の画像評価を行った。
以下の評価において、評価装置1、評価装置2を使用した。
作製した電子写真感光体と中間転写ベルトを表8に示した組み合わせで、キヤノン(株)製の複写機であるimagePRESS C800(商品名)に装着して評価を行った。
詳しくは、温度23℃、相対湿度50%RHの常温常湿環境下に前記評価装置を設置し、マゼンタ色用のプロセスカートリッジに、作製した電子写真感光体を装着して、マゼンタのプロセスカートリッジのステーションに装着し、評価を行った。
作製した電子写真感光体及び中間転写ベルトを、キヤノン(株)製の複写機であるimagePRESS C800(商品名)の改造機に装着して評価を行った。該改造機の帯電手段は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧をローラー型の接触帯電部材(帯電ローラー)に印加する方式の帯電手段であり、露光手段は、レーザー像露光方式(波長680nm)の露光手段である。
詳しくは、温度30℃、相対湿度80%RHの高温高湿環境下に前記評価装置を設置し、マゼンタ色用のプロセスカートリッジに、作製した電子写真感光体を装着して、マゼンタのプロセスカートリッジのステーションに装着し、評価を行った。
画像評価は、前記の評価装置1を使用して実施した。A4サイズのグロス紙を用い、全面ベタ白の画像を出力して、出力画像の電子写真感光体1周分の面積に含まれる分散不良による画像欠陥、すなわち黒ぽちの数を目視にて以下の評価ランクに従って評価した。なお、電子写真感光体1周分の面積とは、縦がA4用紙の長辺長である297mmであり、横が電子写真感光体の1周分である94.2mmとする長方形の領域である。また、本開示において、ランクA、B、C、Dが本開示の効果が得られているレベルであり、その中でもランクAは優れているレベルであると判断した。一方、ランクEは本開示の効果が得られていないレベルと判断した。
ランクA:黒ぽちが全くない
ランクB:直径1.5mm未満の黒ぽちが1個以上3個以下、かつ、直径1.5mm以上の黒ぽちがない
ランクC:直径1.5mm未満の黒ぽちが1個以上3個以下、かつ、直径1.5mm以上の黒ぽちが1個以上2個以下
ランクD:直径1.5mm未満の黒ぽちが4個以上5個以下、かつ、直径1.5mm以上の黒ぽちが2個以下
ランクE:直径1.5mm未満の黒ぽちが6個以上、又は、直径1.5mm以上の黒ぽちが3個以上
このようにして評価を行った。実施例1~37、及び比較例1、2の評価結果を表9に示す。
ドメインの平均長径は、中間転写ベルトの表面層32の断面を、走査型電子顕微鏡(日立ハイテク社製 S-4800)を用いて観察することによって測定した。まず、サンプルとして、ミクロトーム(ライカマイクロシステムズ社製、商品名:EM UC7)によって中間転写ベルトの表面層32の断面を切り出したものを用いた。このとき、該断面を20000倍に拡大した時の15μm2の単位面積に最低1個以上のドメインが確認できる断面SEM画像を用いた。ドメインが10個以下の場合は視野内のすべてのドメインの長径を測定した。また、ドメインが10個超の場合はランダムに10個のドメインを選択し、ドメインの長径を測定した。この作業を、該断面の異なる位置について、10回繰り返し、10枚の断面SEM画像において測定された合計100個のドメインの長径の算出平均値を算出した。得られた算出平均値を、後述する各実施例及び各比較例におけるドメインの平均長径とした。
長期停止後のドラム変色評価は、前記の評価装置2を使用して実施した。作製した電子写真感光体を装着したカートリッジと中間転写ベルトを評価装置に取り付け、停止したまま温度30℃、相対湿度80%RHの高温高湿環境下で2か月保管した後に、電子写真感光体表面の中間転写ベルトに当接していた部分の変色を下記評価ランクに従って評価した。
ランクA:変色が全く見られない。
ランクB:変色がほとんど見られない。
ランクC:変色が生じているが、中間転写ベルトに当接していた部分50%以下の範囲である。
ランクD:変色が認められる。
また、本開示において、ランクA、B、Cが本開示の効果が得られているレベルであり、その中でもランクAは優れているレベルであると判断した。一方、ランクDは本開示の効果が得られていないレベルと判断した。
長期停止後の画像評価は、前記の評価装置2を使用して実施した。作製した電子写真感光体を装着したカートリッジと中間転写ベルトを評価装置に取り付け、停止したまま温度30℃、相対湿度80%RHの高温高湿環境下で2か月保管した後に、画像形成を行った。このとき、高温高湿環境下で保管する前の初期画像と目視で観察、比較し、下記の基準に基づき評価した。
ランクA:転写不良による画質の低下がみられない。
ランクB:転写不良による画質の低下がほとんど見られない。
ランクC:転写不良による画質の低下が生じているが、印刷面の50%以下である。
ランクD:転写不良による画質の低下が全面に発生している。
また、本開示において、ランクA、B、Cが本開示の効果が得られているレベルであり、その中でもランクAは優れているレベルであると判断した。一方、ランクDは本開示の効果が得られていないレベルと判断した。
(構成1)
電子写真感光体と前記電子写真感光体に当接しうる中間転写ベルトを有する電子写真装置であって、
前記電子写真感光体が、
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、
結着材料と、
パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Aと、
を含有する表面層を有し、
前記中間転写ベルトが
パーフルオロポリエーテルと、
結着材料と、
パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Bと、
を含有する表面層を有し、
前記重合体Aが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(1)で示される構造単位を有し、
前記重合体Bが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(2)で示される構造単位を有する、
ことを特徴とする電子写真装置。
R11は、単結合又は炭素数1以上3以下のアルキレン基を示し、
Rf1は、炭素数1以上5以下のパーフルオロアルキル基を示す。)
R12は、単結合又は炭素数1以上3以下のアルキレン基を示し、
Rf2は、炭素数1以上5以下のパーフルオロアルキル基を示す。)
(構成2)
前記重合体Aに有される前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位の質量をMTAとし、前記重合体Aに有される前記式(1)で示される構造単位の質量をM1Aとしたとき、下記式(i)を満たし、
0.5<M1A/MTA≦1.0 ・・・(i)
前記重合体Bに有される前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位の質量をMTBとし、前記重合体Bに有される前記式(2)で示される構造単位の質量をM2Bとしたとき、下記式(ii)を満たす、
0.5<M2B/MTB≦1.0 ・・・(ii)
構成1に記載の電子写真装置。
(構成3)
前記式(1)中のRf1の炭素数、2以上4以下である、構成1又は2に記載の電子写真装置。
(構成4)
前記式(2)中のRf2の炭素数、2以上4以下である、構成1~3のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成5)
前記重合体Aの重量平均分子量が、16,000以上300,000以下である、構成1~4のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成6)
前記重合体Aにおける前記式(1)で示される構造単位の含有量が、前記重合体Aにおける全構造単位に対して5個数%以上50個数%以下である、構成1~5のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成7)
前記電子写真感光体の前記表面層における前記重合体Aの含有量が、前記電子写真感光体の前記表面層における前記ポリテトラフルオロエチレン粒子の質量に対して、2質量%以上10質量%以下である、構成1~6のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成8)
前記重合体Aが、さらに下記式(M)で示される構造単位を有する、構成1~7のいずれかに記載の電子写真装置。
YA1は、無置換のアルキレン基を示し、
YBは、無置換のアルキレン基、ハロゲン原子で置換されたアルキレン基、ヒドロキシ基で置換されたアルキレン基、エステル結合(-COO-)、アミド結合(-NHCO-)、若しくは、ウレタン結合(-NHCOO-)、又は、これらの基及び結合から選ばれる一種以上と-O-若しくは-S-とを組み合わせて導き出せる2価の連結基、あるいは、単結合を示し、
ZAは、下記式(2A)で示される構造、シアノ基、又はフェニル基を示し、
R21、及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基を示し、
mは、25以上150以下の整数である。)
(構成9)
前記重合体Aが、構造単位として、前記式(1)で示される構造単位、及び前記式(M)で示される構造単位のみを有する、構成8に記載の電子写真装置。
(構成10)
前記重合体Aにおける前記式(1)で示される構造単位と前記式(M)で示される構造単位との比(式(1):式(M))が、モル比で1:19~1:1である、構成8又は9に記載の電子写真装置。
(構成11)
前記電子写真感光体の前記表面層における前記ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、前記電子写真感光体の前記表面層の全質量に対して5質量%以上40質量%以下である、構成1~10のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成12)
前記電子写真感光体の前記表面層に含まれる前記結着材料が、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物の硬化物である、構成1~11のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成13)
前記連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物が、下記式(CT-1)又は(CT-2)で示される化合物である、構成12に記載の電子写真装置。
(構成14)
前記電子写真感光体の前記表面層が、さらに下記式(3)で示される化合物を含有する、構成1~13のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成15)
前記重合体Bの数平均分子量が11000以上、15000以下であり、かつ、ピークトップ分子量が24000以上40000以下である、構成1~14のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成16)
前記中間転写ベルトに含まれる前記結着材料が、アクリル系樹脂である、構成1~15のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成17)
前記中間転写ベルトの前記表面層中における前記パーフルオロポリエーテルの含有量は、該表面層の全固形分に対して20質量%以上40質量%以下である、構成1~16のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成18)
前記中間転写ベルトの前記表面層に含まれる重合体Bの含有量が、該表面層の全固形分に対して、5質量%以上30質量%以下である、構成1~17に記載の電子写真装置。
(構成19)
前記中間転写ベルトの前記表面層がその厚み方向において、前記結着材料を含むマトリックスと、前記パーフルオロポリエーテルを含むドメインとを有するマトリックス-ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が、1nm以上60nm以下である、構成1~18のいずれかに記載の電子写真装置。
(構成20)
前記電子写真感光体の表面層が、
前記重合体Aと、結着材料及び結着材料の原料から選ばれる少なくともいずれか一つと、ポリテトラフルオロエチレン粒子と、を含有する表面層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥及び/又は硬化させることによって形成された層であり、
前記中間転写ベルトの表面層が、
前記重合体Bと、結着材料及び結着材料の原料から選ばれる少なくともいずれか一つと、前記パーフルオロポリエーテルと、を含有する表面層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥及び/又は硬化させることによって形成された層である、
構成1~19のいずれかに記載の電子写真装置。
102 下引き層
103 電荷発生層
104 電荷輸送層
105 表面層(保護層)
Claims (20)
- 電子写真感光体と前記電子写真感光体に当接しうる中間転写ベルトを有する電子写真装置であって、
前記電子写真感光体が、
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、
結着材料と、
パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Aと、
を含有する表面層を有し、
前記中間転写ベルトが
パーフルオロポリエーテルと、
結着材料と、
パーフルオロアルキル基を有する構造単位を有する重合体Bと、
を含有する表面層を有し、
前記重合体Aが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(1)で示される構造単位を有し、
前記重合体Bが、前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位として、下記式(2)で示される構造単位を有する、
ことを特徴とする電子写真装置。
(式(1)中、
R11は、単結合又は炭素数1以上3以下のアルキレン基を示し、
Rf1は、炭素数1以上5以下のパーフルオロアルキル基を示す。)
(式(2)中、
R12は、単結合又は炭素数1以上3以下のアルキレン基を示し、
Rf2は、炭素数1以上5以下のパーフルオロアルキル基を示す。) - 前記重合体Aに有される前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位の質量をMTAとし、前記重合体Aに有される前記式(1)で示される構造単位の質量をM1Aとしたとき、下記式(i)を満たし、
0.5<M1A/MTA≦1.0 ・・・(i)
前記重合体Bに有される前記パーフルオロアルキル基を有する構造単位の質量をMTBとし、前記重合体Bに有される前記式(2)で示される構造単位の質量をM2Bとしたとき、下記式(ii)を満たす、
0.5<M2B/MTB≦1.0 ・・・(ii)
請求項1に記載の電子写真装置。 - 前記式(1)中のRf1の炭素数、2以上4以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記式(2)中のRf2の炭素数、2以上4以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記重合体Aの重量平均分子量が、16,000以上300,000以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記重合体Aにおける前記式(1)で示される構造単位の含有量が、前記重合体Aにおける全構造単位に対して5個数%以上50個数%以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体の前記表面層における前記重合体Aの含有量が、前記電子写真感光体の前記表面層における前記ポリテトラフルオロエチレン粒子の質量に対して、2質量%以上10質量%以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記重合体Aが、さらに下記式(M)で示される構造単位を有する、請求項1に記載の電子写真装置。
(式(M)中、
YA1は、無置換のアルキレン基を示し、
YBは、無置換のアルキレン基、ハロゲン原子で置換されたアルキレン基、ヒドロキシ基で置換されたアルキレン基、エステル結合(-COO-)、アミド結合(-NHCO-)、若しくは、ウレタン結合(-NHCOO-)、又は、これらの基及び結合から選ばれる一種以上と-O-若しくは-S-とを組み合わせて導き出せる2価の連結基、あるいは、単結合を示し、
ZAは、下記式(2A)で示される構造、シアノ基、又はフェニル基を示し、
R21、及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基を示し、
mは、25以上150以下の整数である。)
(式(2A)中、ZA1は、炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。) - 前記重合体Aが、構造単位として、前記式(1)で示される構造単位、及び前記式(M)で示される構造単位のみを有する、請求項8に記載の電子写真装置。
- 前記重合体Aにおける前記式(1)で示される構造単位と前記式(M)で示される構造単位との比(式(1):式(M))が、モル比で1:19~1:1である、請求項8に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体の前記表面層における前記ポリテトラフルオロエチレン粒子の含有量が、前記電子写真感光体の前記表面層の全質量に対して5質量%以上40質量%以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体の前記表面層に含まれる前記結着材料が、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物の硬化物である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物が、下記式(CT-1)又は(CT-2)で示される化合物である、請求項12に記載の電子写真装置。
(前記式(CT-1)中、Ar11~Ar13は、それぞれ独立に、置換のアリール基若しくは無置換のアリール基を示し、該置換のアリール基が有してもよい置換基は、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は下記式(P-1)~(P-3)のいずれかで示される1価の官能基である。ただし、前記式(CT-1)で示される化合物は、下記式(P-1)~(P-3)のいずれかで示される1価の官能基を少なくとも1つ有する。)
(前記式(CT-2)中、Ar21~Ar24は、それぞれ独立に、置換のアリール基若しくは無置換のアリール基を示し、Ar25は、置換のアリーレン基若しくは無置換のアリーレン基を示し、該置換のアリール基が有してもよい置換基は、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は、下記式(P-1)~(P-3)で示される1価の官能基であり、該置換のアリーレン基が有してもよい置換基は、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は、下記式(P-1)~(P-3)で示される1価の官能基である。ただし、前記式(CT-2)で示される化合物は、下記式(P-1)~(P-3)のいずれかで示される1価の官能基を少なくとも1つ有する。)
(前記式(P-1)中、Z11は、単結合、又は炭素数1以上6以下のアルキレン基を示し、X11は、水素原子、又はメチル基を示す。)
(前記式(P-2)中、Z21は、単結合、又は炭素数1以上6以下のアルキレン基を示す。)
(前記式(P-3)中、Z31は、単結合、又は炭素数1以上6以下のアルキレン基を示す。) - 前記電子写真感光体の前記表面層が、さらに下記式(3)で示される化合物を含有する、請求項1に記載の電子写真装置。
(式(3)中、R31は、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は炭素数1以上6以下のフルオロアルキル基を示し、R32は、炭素数1以上6以下のフルオロアルキル基を示す。) - 前記重合体Bの数平均分子量が11000以上15000以下であり、かつ、ピークトップ分子量が24000以上40000以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記中間転写ベルトに含まれる前記結着材料が、アクリル系樹脂である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記中間転写ベルトの前記表面層中における前記パーフルオロポリエーテルの含有量は、該表面層の全固形分に対して20質量%以上40質量%以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記中間転写ベルトの前記表面層に含まれる重合体Bの含有量が、該表面層の全固形分に対して、5質量%以上30質量%以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記中間転写ベルトの前記表面層がその厚み方向において、前記結着材料を含むマトリックスと、前記パーフルオロポリエーテルを含むドメインとを有するマトリックス-ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が、1nm以上60nm以下である、請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体の表面層が、
前記重合体Aと、結着材料及び結着材料の原料から選ばれる少なくともいずれか一つと、前記ポリテトラフルオロエチレン粒子と、を含有する表面層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥及び/又は硬化させることによって形成された層であり、
前記中間転写ベルトの表面層が、
前記重合体Bと、結着材料及び結着材料の原料から選ばれる少なくともいずれか一つと、前記パーフルオロポリエーテルと、を含有する表面層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥及び/又は硬化させることによって形成された層である、
請求項1に記載の電子写真装置。
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