図1を参照して、この発明の一実施例である製管機50は、既設管200を更生するための螺旋管202(ライニング管)をマンホール210内において製管して既設管200内に押し出す、元押し方式の製管機である。詳細は後述するように、製管機50は、ライニング部材12を螺旋状に巻き回すと共に、螺旋状に巻き回したライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結部材14で連結することによって螺旋管202を形成しながら、形成した螺旋管202を既設管200内に順次送り込んでいく。
なお、この発明に係る製管機50は、鉄筋コンクリート製、合成樹脂製および金属製などの種々の既設管200の更生に用いることが可能である。また、この製管機50は、内部に作業者が入って作業をすることが難しい300mm以上1000mm未満の中口径を有する下水管の更生に好適に用いられ、その中でも、600mm以上1000mm未満の口径の下水管の更生に特に好適に用いられる。ただし、製管機50は、1000mm以上の口径を有する既設管200の更生に用いることも可能である。
先ず、製管機50の具体的な説明に先立ち、この実施例で用いる管更生部材10の一例について説明する。ただし、以下に述べる管更生部材10の具体的な構成ないし形状は、単なる一例であり、これに限定されるものではない。
図1に示すように、管更生部材10は、螺旋管202を形成するための部材であって、長尺帯板状のライニング部材12と、螺旋状に巻き回したライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結する長尺帯板状の連結部材14とを含む。この実施例では、ライニング部材12は、螺旋状に巻き回したときの外面側に連結部材14との嵌合部(第1嵌合部22)を備えており、連結部材14は、螺旋状に巻き回したライニング部材12の外面側からライニング部材12に嵌合される。なお、管更生部材10を用いて形成する螺旋管202の外径は、既設管200の内径よりも少し小さい大きさに設定される。以下、ライニング部材12および連結部材14の構成について具体的に説明する。
図2および図3に示すように、ライニング部材12は、螺旋管202の主構成要素となる長尺の部材であって、帯板状の基体20(ライニング基体)を含む。基体20の一方主面20aは、螺旋管202の内面を構成する面であり、平滑面となっている。基体20の幅は、たとえば75mmであり、基体20の厚み(肉厚)は、たとえば2.5mmである。
基体20の他方主面20b側、つまりライニング部材12を螺旋状に巻き回したときの外面側の両側部のそれぞれには、後述する連結部材14の第2嵌合部32と嵌め合わされる第1嵌合部22が形成される。第1嵌合部22は、基体20の他方主面20bの両側縁部に形成される第1係合部24と、第1係合部24よりも基体20の幅方向内側に形成される第3係合部26とを含む。第1係合部24および第3係合部26は、基体20の長手方向に延びる突条であって、第1係合部24および第3係合部26の先端部のそれぞれには、基体20の幅方向内側に向かって突出する係止片24a,26aが形成される。
また、基体20の幅方向中央部には、基体20の一部を他方主面20b側に突出するように幅方向に弛ませた変位吸収部28が形成される。変位吸収部28は、一方主面20aから離れるに従って幅方向に拡がるように形成される一対の側壁部28aと、側壁部28aの先端部どうしを連結する連結部28bとを有する。変位吸収部28の他方主面20bからの突出高さは、たとえば12mmである。
このようなライニング部材12は、たとえば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、フッ素樹脂および硬質塩化ビニル樹脂などの合成樹脂の押出成形によって一体成形される。この実施例のライニング部材12は、高密度ポリエチレン樹脂によって形成され、第1係合部24および第3係合部26を含む第1嵌合部22と変位吸収部28とは、基体20の長手方向の全長に亘って形成される。
図4および図5に示すように、連結部材14は、ライニング部材12の側縁部どうしを連結するための長尺の部材であって、連結部材本体16と補強部材18とを含む。連結部材14は、上述のようにライニング部材12の外面側(他方主面20b側)から取り付けられる部材であって、ライニング部材12および連結部材14を用いて螺旋管202を形成した状態において、螺旋管202の外面側に配置される。
連結部材本体16は、帯板状の基体30(連結基体)を備える。基体30の幅は、たとえば37mmであり、基体30の厚みは、たとえば3mmである。基体30の一方主面30aは、ライニング部材12の基体20の他方主面20bに対向する面であり、この基体30の一方主面30aには、ライニング部材12の第1嵌合部22と嵌め合わされる第2嵌合部32が形成される。第2嵌合部32は、第1係合部24と係合する第2係合部34と、第3係合部26と係合する第4係合部36とを含む。第2係合部34および第4係合部36は、基体30の長手方向に延びる突条であって、第2係合部34および第4係合部36の先端部のそれぞれには、基体30の幅方向内側に向かって突出する係止片34a,36aが形成される。
また、基体30の一方主面30aには、第2係合部34と第4係合部36との間、および第2係合部34どうしの間に、弾性体であるエラストマ等によって帯状に形成された止水部38が設けられる。この止水部38は、ライニング部材12の第1嵌合部22と連結部材14の第2嵌合部32とを嵌め合わせた際に、基体30の一方主面30aとライニング部材12の第1係合部24および第3係合部26の先端部との間に挟み込まれることで、十分に圧縮される(図6参照)。これにより、ライニング部材12の側縁部どうしの連結部分における水密性が確保される。
一方、基体30の他方主面30bは、既設管200の内面と対向する面であり、この基体30の他方主面30bの両側縁部には、補強部材18を保持するための一対の保持部40が形成される。一対の保持部40のそれぞれは、基体30の長手方向に延びる突条であって、一対の保持部40の先端部には、基体30の幅方向内側に向かって突出する爪部40aが形成される。
このような連結部材本体16は、たとえば、硬質塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂などの合成樹脂の押出成形によって一体成形される。この実施例の連結部材本体16は、硬質塩化ビニル樹脂によって形成され、第2係合部34および第4係合部36を含む第2嵌合部32と一対の保持部40とは、基体30の長手方向の全長に亘って形成される。また、止水部38は、連結部材本体16と共押出により長手方向の全長に亘って設けられる。
そして、連結部材本体16の基体30の他方主面30b側には、一対の保持部40間に嵌め入れられることで、長尺の補強部材18が連結部材本体16の長手方向の全長に亘って設けられる。この実施例では、補強部材18として帯板状の金属部材(たとえば帯鋼)が用いられる。補強部材18は、矩形の断面形状を有しており、その幅は、たとえば30mmであり、その厚みは、たとえば2.5mmである。連結部材14が補強部材18を備えることで、螺旋管202の連結部分(ライニング部材12の側縁部どうしを連結部材14で連結した部分)の剛性を高めることができ、延いては螺旋管202の剛性を高めることができる。
図6に示すように、螺旋状に巻き回したライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結部材14によって連結する際には、ライニング部材12の基体20の一方主面20aどうしが面一となるように、基体20の側縁どうしを突き合わせた状態にする。そして、螺旋状に巻き回したライニング部材12の外面側から連結部材14を押し込むようにして、ライニング部材12の第1嵌合部22に対して連結部材14の第2嵌合部32を長手方向に順次嵌め合わせていく。すると、第2嵌合部32の第2係合部34および第4係合部36のそれぞれによって第1嵌合部22の第1係合部24および第3係合部26のそれぞれが係止されて、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしが連結される。
次に、図7-図23を参照して、製管機50の構成について具体的に説明する。図7および図8に示すように、製管機50は、ライニング部材12を螺旋状に巻き回すように案内する螺旋巻きガイド装置52を備える。この螺旋巻きガイド装置52には、ライニング部材送り装置54、連結部材ガイド装置56、嵌合装置58、全体回転装置60および脚部62などが取り付けられる。
この際、既設管200の軸方向に製管機50を見て、全体回転装置60は、製管機50の頂部に配置されることが好ましく、ライニング部材送り装置54および嵌合装置58は、製管機50の上半部であってかつ全体回転装置60を間に挟む両側に分けて配置されることが好ましい。これにより、製管機50全体として横幅を小さくでき、狭いマンホール210内にも製管機50を好適に設置することができる。この実施例では、全体回転装置60は頂部(つまり0時方向)に配置される。また、更生する既設管200側から製管機50を見て、ライニング部材送り装置54は、全体回転装置60から反時計回りに60度の周方向位置(つまり10時方向)に配置され、嵌合装置58は、全体回転装置60から時計回りに45度の周方向位置(つまり1時半方向)に配置される。
図9-図11に示すように、螺旋巻きガイド装置52は、ライニング部材12を螺旋状に巻き回すように案内する複数の外側ガイドローラ70と、これら複数の外側ガイドローラ70を保持する円筒状のフレーム部材72とを備える。
フレーム部材72は、ステンレス鋼などの金属によって形成され、円筒部72a、円筒部72aの前端縁から外方に突出する第1環状板部72b、および円筒部72aの後端縁から内方に突出する第2環状板部72cを有する。円筒状のフレーム部材72を用いることで、複数の外側ガイドローラ70を後述のように螺旋状に並べて適切に保持できる。
複数の外側ガイドローラ70のそれぞれは、前後方向(つまりライニング部材12の幅方向)に間隔をあけて設けられる一対のローラを含み、円筒部72aの内面側に取り付けられた回転軸に対して、深溝玉軸受などの軸受を介して回転自在に設けられる。一対のローラは金属製であり、その外周面は周方向において凹凸のない滑らかな円筒面になっている。また、複数の外側ガイドローラ70は、円筒部72aの周方向(延いては既設管200および螺旋管202の周方向)に間隔をあけて螺旋状に並ぶように設けられ、各外側ガイドローラ70の軸方向は、フレーム部材72の軸方向に対して所定の傾斜角で傾斜している。複数の外側ガイドローラ70は、螺旋状に巻き回されるライニング部材12の2周分(720度分)以上に亘るように配置されることが好ましく、この実施例では、ライニング部材12の2.75周分(990度分)に亘るように配置される。
外側ガイドローラ70どうしの前後方向の間隔W1は、螺旋状に巻き回したライニング部材12の基体20の側縁どうしを突き合わすことができるように、ライニング部材12の基体20の幅と同じ大きさに設定される。また、各外側ガイドローラ70が備える一対のローラの前後方向の間隔W2は、一対のローラのそれぞれがライニング部材12の第1嵌合部22(連結部材14が嵌合された後は、連結部材14の外側面)と変位吸収部28との間に入り込んで基体20の他方主面20bに当接可能な間隔に設定される。ただし、嵌合装置58または全体回転装置60と干渉する位置においては、外側ガイドローラ70が備える一対のローラのうちの一方のローラが省略されたり、外側ガイドローラ70どうしの周方向の間隔が変更されたりする。
このような複数の外側ガイドローラ70は、隣り合う基体20の側縁どうしを突き当てながら螺旋状に巻き回すように、ライニング部材12を案内する。外側ガイドローラ70を螺旋状に並べて配置することで、ライニング部材12を適切に螺旋状に案内することができ、外側ガイドローラ70を構成する一対のローラのそれぞれがライニング部材12の第1嵌合部22と変位吸収部28との間に入り込むことで、螺旋管202の軸方向におけるライニング部材12の位置決めを自動的に実行できる。特に、隣り合う基体20の側縁どうしを突き当てることで、螺旋管202の軸方向におけるライニング部材12の位置決めをより適切に実行できる。
また、複数の外側ガイドローラ70は、螺旋状に巻き回されたライニング部材12の基体20の他方主面20b(つまりライニング部材12の外面)と当接することで、螺旋管202の外径を規定する。これによって、螺旋管202を外径基準で一定の大きさに形成することができる。さらに、複数の外側ガイドローラ70のそれぞれは、一対のローラの前側面がライニング部材12の第1嵌合部22または連結部材14の後側面と当接することで、形成した螺旋管202を前方(既設管200側)に向かって押し出す。複数の外側ガイドローラ70のそれぞれが螺旋管202を押すことで、押出力を大きくすることができ、螺旋管202を適切に既設管200内に押し出すことができる。
また、図11からよく分かるように、フレーム部材72の円筒部72aには、ライニング部材12の送り方向における上流側から順に、ライニング部材送り装置54、連結部材ガイド装置56、嵌合装置58および全体回転装置60の取付用の開口部が形成される。具体的には、既設管200側から製管機50を見て10時方向であって、最も上流側に配置される外側ガイドローラ70の上流側には、ライニング部材送り装置54が嵌め込まれる第1開口部72dが形成される。この第1開口部72dは、螺旋巻きガイド装置52内へのライニング部材12の入口となる。また、既設管200側から製管機50を見て2時半方向であって、最も上流側から約半周後と約1周半後に配置される外側ガイドローラ70の間には、連結部材ガイド装置56の下流側端部が嵌め込まれる第2開口部72eが形成される。この第2開口部72eは、螺旋巻きガイド装置52内への連結部材14の入口となる。さらに、既設管200側から製管機50を見て1時半方向であって、第2開口部72eの下流側には、嵌合装置58が嵌め込まれる第3開口部72fが形成される。また、既設管200側から製管機50を見て0時方向であって、第3開口部72fの下流側には、全体回転装置60が嵌め込まれる第4開口部72gが形成される。
図12-図16に示すように、ライニング部材送り装置54は、地上から供給されるライニング部材12を螺旋巻きガイド装置52内に送り込む装置であって、送り装置本体74、4方向ガイドローラ76および座屈防止ガイドローラ群78などを備える。ライニング部材送り装置54は、ボルト等の締結部材を用いて螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72に固定される。この際、座屈防止ガイドローラ群78は、螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72の第1開口部72dに嵌め込まれる。
送り装置本体74は、ライニング部材12を厚み方向に挟み込むように設けられる一対のローラ、すなわちライニング部材送りローラ74aと反力受けローラ74bとを備える。ライニング部材送りローラ74aは、ライニング部材12の内面側に配置され、反力受けローラ74bは、ライニング部材12の外面側に配置される。
ライニング部材送りローラ74aは、前後方向に延びるように、軸受を介して回転自在に設けられる。ライニング部材送りローラ74aは、金属製の円筒状の基体と、ウレタンゴム等の軟質材料で形成され、基体を覆うように設けられた外周部(表面層)とを有しており、その外周面は周方向において凹凸のない滑らかな円筒面になっている。このライニング部材送りローラ74aには、油圧モータ74cが接続される。ライニング部材送りローラ74aは、油圧モータ74cからの駆動力を受けて回転駆動され、ライニング部材12の内面側(具体的には基体20の一方主面20a)を押圧しながら回転することで、ライニング部材12に対して螺旋巻きガイド装置52に向かう推進力を与える。
一方、反力受けローラ74bは、ライニング部材送りローラ74aと対向する位置において、軸受を介して回転自在に設けられる。反力受けローラ74bは、金属製であって、その外周面はライニング部材12の外面側の形状に合わせた形状に形成される。この実施例では、ライニング部材12の外面側は、第1嵌合部22よりも変位吸収部28の方が突出した形状になっているので、反力受けローラ74bの外周面の軸方向中央部には、変位吸収部28の先端部を嵌め入れ可能な環状溝74dが形成される。反力受けローラ74bは、ライニング部材送りローラ74aの回転駆動(ライニング部材12の搬送)に伴い、ライニング部材12の外面側(具体的には第1嵌合部22および変位吸収部28の先端部)を押圧しながら従動回転する。また、環状溝74d内に変位吸収部28の先端部が嵌め入れられることで、ライニング部材12の幅方向の移動が規制される。なお、ライニング部材送りローラ74aと反力受けローラ74bとの配置を逆にして、駆動ローラであるライニング部材送りローラ74aが、ライニング部材12の外面側を押圧するようにしてもよい。
4方向ガイドローラ76は、ライニング部材12の送り方向における送り装置本体74(ライニング部材送りローラ74a)の上流側に設けられる。4方向ガイドローラ76は、ライニング部材12の内外面および両側面を囲むように回転自在に設けられる少なくとも4つの規制ローラを有する。この実施例では、4方向ガイドローラ76は、金属製であって、ライニング部材12の送り方向に間隔をあけて設けられた2つの厚み方向規制用のローラ対76aと、これらローラ対76aの間に設けられた幅方向規制用のローラ対76bとを含む。このような4方向ガイドローラ76は、ライニング部材12の厚み方向および幅方向への移動を規制しつつ、ライニング部材12をライニング部材送りローラ74aと反力受けローラ74bとの間に案内する。したがって、ライニング部材送り装置54が4方向ガイドローラ76を備えることにより、ライニング部材送りローラ74aと反力受けローラ74bとの間にライニング部材12をスムーズに導くことができる。
座屈防止ガイドローラ群78は、ライニング部材12の送り方向における送り装置本体74(ライニング部材送りローラ74a)の下流側に設けられる。座屈防止ガイドローラ群78は、ライニング部材12を外面側および内面側から挟み込むように回転自在に設けられた複数のローラ対78aを備える。この実施例では、ローラ対78aは、金属製であって、ライニング部材12の幅方向両端部に対応する位置に配置される一対のローラ78bによって構成される。つまり、ローラ対78aは、ライニング部材12の幅方向両端部を外面側および内面側から挟み込むように設けられた4つのローラ78bを含む。そして、これら複数のローラ対78aは、ライニング部材送りローラ74aと螺旋巻きガイド装置52の最も上流側に配置される外側ガイドローラ70との間を結ぶように、ライニング部材12の送り方向に沿って直線状に並んで配置される。また、座屈防止ガイドローラ群78の下流側端部には、ローラ対78aを囲繞するように設けられる矩形枠状の規制フレーム78cが設けられる。このような座屈防止ガイドローラ群78は、複数のローラ対78aによってライニング部材12の厚み方向への移動を規制しながら、ライニング部材12を螺旋巻きガイド装置52内に案内する。また、ライニング部材12の幅方向への移動は、規制フレーム78cによって規制される。したがって、ライニング部材送り装置54が座屈防止ガイドローラ群78を備えることにより、ライニング部材12の座屈を防止しつつ、螺旋巻きガイド装置52内にライニング部材12をスムーズに導くことができる。
図17に示すように、連結部材ガイド装置56は、地上から供給される連結部材14を嵌合装置58内に案内する装置であって、ステンレス鋼などの金属によって筒状に形成される。連結部材ガイド装置56は、更生する既設管200側から製管機50を見て、連結部材14を受け入れる入口部56a(上流側端部)が10時半方向に設けられる。そして、連結部材ガイド装置56は、螺旋巻きガイド装置52が備えるフレーム部材72の円筒部72aの下半部外側を通って嵌合装置58の近傍位置まで延び、その出口部56b(下流側端部)は、フレーム部材72の第2開口部72eに嵌め込まれる。また、出口部56bの上流側には、フレーム部材72の径方向外側に向かって膨らむ膨出部56cが形成され、出口部56bは、ライニング部材12の嵌合位置における接線方向に沿って直線状に延びる。
このような連結部材ガイド装置56を製管機50に設けることで、嵌合装置58まで連結部材14をスムーズに導くことができ、嵌合装置58においてライニング部材12の側縁部どうしを連結部材14によって適切に連結できる。また、連結部材ガイド装置56を筒状に形成することで、連結部材14がマンホール210内の水と接触して汚れてしまうことや、連結部材14に削りカス等のごみが付着することが防止される。特に、連結部材14に設けられる止水部38に異物が付着すると、止水部38による止水作用が適切に発揮されない恐れが生じるが、筒状の連結部材ガイド装置56によってこれが防止される。ただし、連結部材ガイド装置56は、必ずしも筒状に形成される必要はなく、螺旋巻きガイド装置52側の面を開口させた溝状(つまり断面「コ」の字状)などに形成することもできる。
図18-図21に示すように、嵌合装置58は、螺旋状に巻き回されたライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結する装置である。この実施例では、嵌合装置58は、ライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを突き当てて、ライニング部材12の外面側から連結部材14を嵌合させることで、ライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結する。
具体的には、嵌合装置58は、連結部材14を含むライニング部材12の連結部分を厚み方向に挟み込むように設けられる一対のローラ、すなわち嵌合ローラ80と反力受けローラ82とを備える。嵌合装置58は、ボルト等の締結部材を用いて螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72に固定される。この際、嵌合ローラ80は、螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72の第3開口部72fに嵌め込まれ、嵌合ローラ80の一部は、フレーム部材72の円筒部72a内に突出する。
嵌合ローラ80および反力受けローラ82の軸方向は、外側ガイドローラ70の軸方向と同じ方向(平行)である。また、嵌合ローラ80および反力受けローラ82は、ライニング部材12が螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72内に搬送されてから0.65周(225度)の位置と1.65周(585度)の位置との間に相当する軸方向位置に設けられる。また、嵌合ローラ80が配置される周方向位置の後方側には、外側ガイドローラ70の1つが配置される。この外側ガイドローラ70は、新たに嵌合されるライニング部材12の外面と当接する。嵌合ローラ80と同じ周方向位置に外側ガイドローラ70を並べて配置することで、ライニング部材12と連結部材14との嵌合の安定性を高めることができる。
嵌合ローラ80は、連結部材14の外面側と当接するように、軸受を介して回転自在に設けられる。嵌合ローラ80は、金属製であり、その外周面80aは連結部材14の外面側の形状に合わせた形状に形成される。この実施例では、連結部材14の外面側は、幅方向中央部の補強部材18よりも幅方向両側部の一対の保持部40の方が突出する形状となっているので、嵌合ローラ80の外周面80aの軸方向中央部には、一対の保持部40間に嵌め入れられて補強部材18の外面に当接可能な環状突起80bが形成される。
また、嵌合ローラ80の外周面80aには、滑り止め加工が施されている。この実施例では、嵌合ローラ80の外周面80aは、複数の細かな凹凸が形成された粗面状に形成される。この滑り止め加工によって、嵌合ローラ80と連結部材14との間に滑りが生じることなく、嵌合ローラ80の回転駆動力が連結部材14(延いては螺旋管202)に適切に伝達される。ただし、この滑り止め加工は、嵌合ローラ80の外周面80aの全体に施すようにしてもよいし、連結部材本体16との当接部分のみに施すようにしてもよい。また、嵌合ローラ80が連結部材14との間で滑りが生じない材料で形成されている場合などには、嵌合ローラ80の外周面80aに必ずしも滑り止め加工を施す必要はない。
また、嵌合ローラ80には、ギア部84を介して油圧モータ86が接続される。嵌合ローラ80、ギア部84および油圧モータ86は、支持フレーム88によって一体的に保持される。この支持フレーム88は、圧縮コイルばね90によって反力受けローラ82側に向かって付勢されており、これによって、嵌合ローラ80は所定の押圧力(たとえば、100kgf)で連結部材14の外面側を押圧可能である。また、ボルト92の押し込み量を変更することにより、連結部材14に対する嵌合ローラ80の押圧力を変更することも可能である。
このような嵌合ローラ80は、油圧モータ86からの駆動力を受けて回転駆動され、ライニング部材12の連結部分(具体的には、連結部材14が備える補強部材18および一対の保持部40)を外面側から押圧しながら回転することで、ライニング部材12の第1嵌合部22に対して連結部材14の第2嵌合部32を嵌合させると共に、形成した螺旋管202に回転力を与える。また、嵌合ローラ80は、連結部材14を外面側から押圧しながら回転することで、連結部材ガイド装置56に駆動部を設けることなく、嵌合装置58内に連結部材14を順次引き込む。これにより、製管機50に設けるモータ数を低減できる。さらに、嵌合ローラ80は、連結部材14を外面側から押圧しながら回転することで、ライニング部材12を螺旋巻きガイド装置52に引き込む推進力をライニング部材12に補助的に与える。すなわち、この実施例では、嵌合装置58およびライニング部材送り装置54の双方の駆動力によってライニング部材12を送りながら、ライニング部材12の隣り合う側縁部に連結部材14を順次嵌め合わせていく。
一方、反力受けローラ82は、嵌合ローラ80と対向する位置において、軸受を介して回転自在に設けられる。反力受けローラ82は、金属製の円筒状の基体と、ウレタンゴム等の軟質材料で形成され、基体を覆うように設けられた外周部とを有しており、その外周面は周方向において凹凸のない滑らかな円筒面になっている。この反力受けローラ82には、油圧モータ94が接続される。反力受けローラ82は、油圧モータ94からの駆動力を受けて回転駆動され、嵌合ローラ80との間でライニング部材12の連結部分を挟み込むように、ライニング部材12の連結部分の内面側(具体的には隣り合う基体20の一方主面20aを跨ぐ位置)を押圧する。また、この反力受けローラ82は、嵌合ローラ80からの反力を受けるだけでなく、ライニング部材12の内面側を押圧しながら回転することで螺旋管202の形状を円筒状に整える形状補正ローラとしても機能する。さらに、反力受けローラ82は、ライニング部材12の内面側を押圧しながら回転することで、ライニング部材12を螺旋巻きガイド装置52に引き込む推進力をライニング部材12に補助的に与える。
図22および図23に示すように、全体回転装置60は、形成した螺旋管202の全体を回転させるための装置である。全体回転装置60は、螺旋管202を外面側および内面側から挟み込むように設けられる一対のローラ、すなわち螺旋管送りローラ100と反力受けローラ102とを備える。全体回転装置60は、ボルト等の締結部材を用いて螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72に固定される。この際、螺旋管送りローラ100は、螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72の第4開口部72gに嵌め込まれ、螺旋管送りローラ100の一部(下部)は、フレーム部材72の円筒部72a内に突出する。
螺旋管送りローラ100および反力受けローラ102の軸方向は、外側ガイドローラ70の軸方向と同じ方向(平行)である。また、螺旋管送りローラ100は、ライニング部材12が螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72内に搬送されてから1.75周(630度)の位置に相当する軸方向位置に設けられる。また、螺旋管送りローラ100が配置される周方向位置の後方側には、外側ガイドローラ70の1つが配置される。この外側ガイドローラ70は、新たに嵌合されるライニング部材12の外面と当接する。螺旋管送りローラ100と同じ周方向位置に外側ガイドローラ70を並べて配置することで、螺旋管202に対する動力伝達の安定性を高めることができる。
一方、反力受けローラ102は、ライニング部材12が螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72内に搬送されてから0.75周(270度)の位置、1.75周(630度)の位置、および2.75周(990度)の位置に跨るように、つまり3巻き分のライニング部材12に跨るように設けられる。
螺旋管送りローラ100は、螺旋管202の外面(具体的には、ライニング部材12の基体20の他方主面20b)と当接するように、軸受を介して回転自在に設けられる。この実施例では、螺旋管送りローラ100は、前後方向に間隔をあけて設けられる2つのローラを含む。また、螺旋管送りローラ100は、金属製であって、その外周面100aには滑り止め加工が施されている。この実施例では、螺旋管送りローラ100の外周面100aには、軸方向に沿って延び、かつ周方向に所定間隔で並ぶ複数の突条が形成されている。この滑り止め加工によって、螺旋管送りローラ100とライニング部材12との間に滑りが生じることなく、螺旋管送りローラ100の回転駆動力がライニング部材12(延いては螺旋管202)に適切に伝達される。ただし、螺旋管送りローラ100がライニング部材12との間で滑りが生じない材料で形成されている場合などには、螺旋管送りローラ100の外周面100aに必ずしも滑り止め加工を施す必要はない。
また、螺旋管送りローラ100には、ギア部104を介して油圧モータ106が接続される。螺旋管送りローラ100、ギア部104および油圧モータ106は、ヒンジ部108を介して上下方向に回動自在に設けられた支持フレーム110によって一体的に保持される。この支持フレーム110は、圧縮コイルばね112によって反力受けローラ102側に向かって付勢されており、これによって、螺旋管送りローラ100は所定の押圧力でライニング部材12の外面を押圧可能である。また、ボルト114の押し込み量を変更することにより、ライニング部材12に対する螺旋管送りローラ100の押圧力を変更することも可能である。
このような螺旋管送りローラ100は、油圧モータ106からの駆動力を受けて回転駆動され、螺旋管202を外面側から押圧しながら回転することで、螺旋管202に回転力を与える。また、螺旋管送りローラ100は、螺旋管202を外面側から押圧しながら回転することで、ライニング部材12および連結部材14に推進力(螺旋巻きガイド装置52内への引込力)を補助的に与える。
一方、反力受けローラ102は、螺旋管送りローラ100と対向する位置において、軸受を介して回転自在に設けられる。反力受けローラ102は、金属製の円筒状の基体と、ウレタンゴム等の軟質材料で形成され、基体を覆うように設けられた外周部とを有しており、その外周面は周方向において凹凸のない滑らかな円筒面になっている。
反力受けローラ102は、螺旋管送りローラ100の回転駆動(螺旋管202の回転)に伴って従動回転し、螺旋管送りローラ100との間で螺旋管202を挟み込むように、螺旋管202の内面を押圧する。また、この反力受けローラ102は、螺旋管送りローラ100からの反力を受けるだけでなく、螺旋管202の内面側を押圧しながら回転することで螺旋管202の形状を円筒状に整える形状補正ローラとしても機能する。
図7および図8に戻って、脚部62は、ステンレス鋼等の金属製であって、フレーム部材72の両側部に固定された連結フレーム120と、連結フレーム120を上下方向に貫通するように設けられた4つの支柱部122とを備える。支柱部122の外周面には、連結フレーム120に設けられた雌ねじ部と螺合する雄ねじ部が形成されており、このねじ機構によって螺旋巻きガイド装置52の設置高さを調整可能である。
また、図7に示すように、螺旋巻きガイド装置52の内面側には、更生する既設管200側から製管機50を見て4時方向および8時方向の位置に、形状補正ローラ124が設けられる。形状補正ローラ124は、金属製の円筒状の基体と、ウレタンゴム等の軟質材料で形成され、基体を覆うように設けられた外周部とを有しており、その外周面は周方向において凹凸のない滑らかな円筒面になっている。この形状補正ローラ124は、螺旋管202の内面と当接するように、また、フレーム部材72の軸方向に延びるように設けられる。そして、形状補正ローラ124は、螺旋管202の回転に伴って従動回転し、螺旋管202の内面側を押圧しながら回転することで、螺旋管202の形状を円筒状に整える。
このような製管機50では、螺旋状に巻き回したライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結部材14によって連結することで螺旋管202を形成する。製管機50によって螺旋管202を形成する際には、先ず、螺旋巻きガイド装置52のフレーム部材72内にライニング部材12の先頭部分をセットする。この際には、ライニング部材送り装置54内を通してフレーム部材72内にライニング部材12を送り込み、ライニング部材12を螺旋状に1.65周分(つまり嵌合装置58の嵌合位置まで)巻き回す。そしてこの状態で、ライニング部材12の巻き回しを一旦停止し、ライニング部材12の位置決めを行う。つまり、ライニング部材12の周長(口径)および軸方向位置を調整する。これにより、ライニング部材12の先頭部分が正確に位置決めされた状態で螺旋管202の製管を開始することができる。
次に、連結部材14の先頭部分を製管機50にセットする。この際には、連結部材ガイド装置56内に連結部材14を通して、フレーム部材72内に配置された嵌合装置58の嵌合位置まで連結部材14を送り込む。その後、ライニング部材送りローラ74aの油圧モータ74c、嵌合装置58の油圧モータ86,94、および全体回転装置60の油圧モータ106を駆動する。これにより、ライニング部材送りローラ74a、嵌合ローラ80、反力受けローラ82および螺旋管送りローラ100が回転駆動されて、ライニング部材12および連結部材14が製管機50内に連続的に供給されると共に、連結部材14によってライニング部材12の隣り合う側縁部どうしが連結されることで、螺旋管202が順次製管される。そして、製管機50において製管された螺旋管202は、製管された部分から順に製管機50から前方に押し出されて、回転しながら既設管200内に送り込まれる。
螺旋管202を製管する際には、ライニング部材12の基体20の側縁どうしを突き合わせた状態にするので、ライニング部材12の位置決めが容易となり、製管し易い。また、螺旋状に巻き回したライニング部材12の外面側から連結部材14を取り付けるので、ライニング部材の内面側から連結部材を取り付ける製管機では製管が困難となる300mm以上1000mm未満の中口径の既設管200に対応する大きさ(つまり比較的小さい口径)の螺旋管202であっても、製管し易い。さらに、ライニング部材12および連結部材14の2つの部材を用いて螺旋管202を形成するので、ライニング部材12を周回させて位置決めした後、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしを連結固定することができる。したがって、螺旋管202を形成する際に、隣り合うライニング部材12の周長(口径)を合わせ易く、軸方向の全長に亘って口径が一様な螺旋管202を形成できる。
また、螺旋管202を製管する際には、連結部材ガイド装置56によって嵌合装置58まで連結部材14をスムーズに導くことができる。この際には、筒状に形成した連結部材ガイド装置56によって、連結部材14がマンホール210内の水と接触して汚れてしまうことや、連結部材14に削りカス等のごみが付着することが防止される。
さらに、嵌合装置58の嵌合ローラ80(つまり油圧モータ86)による駆動力に加えて、全体回転装置60の螺旋管送りローラ100(つまり油圧モータ106)を用いて螺旋管202を回転させるので、形成した螺旋管202を適切に回転させながら既設管200内に押し出すことができる。
さらにまた、嵌合ローラ80による駆動力に加えて、ライニング部材送りローラ74a(つまり油圧モータ74c)を用いてライニング部材12に推進力を与えるので、ライニング部材12を螺旋巻きガイド装置52内に適切に送り込むことができる。この際には、4方向ガイドローラ76によって、ライニング部材送りローラ74aと反力受けローラ74bとの間にライニング部材12がスムーズに導かれる。また、ライニング部材送りローラ74aによって推進力を与えられたライニング部材12の座屈は、座屈防止ガイドローラ群78によって防止される。
また、この実施例では、外側ガイドローラ70にライニング部材12をしっかりと押し付けることができるように、ライニング部材送りローラ74aの周速度を嵌合ローラ80の周速度よりも大きい値に設定するようにしている。このように、嵌合するよりも速い速度でライニング部材12を螺旋巻きガイド装置52内に送り込むことで、ライニング部材12を外側ガイドローラ70に適切に押し付けることができるので、円筒状の螺旋管202を適切に形成できる。なお、ライニング部材送りローラ74aは、ライニング部材12との間で滑りを生じつつライニング部材12に推進力を与えることになる。嵌合ローラ80とライニング部材送りローラ74aとの周速度比は、たとえば1:1.1~1.3が好ましく、この実施例では、嵌合ローラ80の周速度を1としてライニング部材送りローラ74aの周速度が1.2に設定されている。
さらに、この実施例では、ライニング部材送りローラ74aを回転駆動させる油圧モータ74cの駆動力は、嵌合ローラ80を回転駆動させる油圧モータ86の駆動力よりも小さい値に設定される。これによって、ライニング部材送りローラ74aは、力の大きな嵌合ローラ80の回転に影響を与えることなく、ライニング部材12を螺旋巻きガイド装置52内に送り込んで外側ガイドローラ70に適切に押し付けることができる。油圧モータ86と油圧モータ74cとの駆動力比は、たとえば1:0.4~0.6が好ましく、この実施例では、油圧モータ86の目標トルクを1として油圧モータ106の目標トルクが0.5に設定されている。
さらにまた、この実施例では、個別に駆動する嵌合ローラ80と螺旋管送りローラ100とを正確に同期させるために、嵌合ローラ80および螺旋管送りローラ100の駆動源として油圧モータ86,106を採用すると共に、螺旋管送りローラ100の周速度を嵌合ローラ80の周速度よりも小さい値に設定している。油圧モータは、負荷が過大になると設定した周速度よりも減速して回転するという特性がある。また、嵌合ローラ80の外周面80aおよび螺旋管送りローラ100の外周面100aには滑り止め加工が施してあるので、嵌合ローラ80は、周速度の小さい螺旋管送りローラ100と同調することとなる。嵌合ローラ80と螺旋管送りローラ100との周速度比は、たとえば1:0.8~0.9が好ましく、この実施例では、嵌合ローラ80の周速度を1として螺旋管送りローラ100の周速度が0.83に設定されている。なお、油圧モータ94によって回転駆動される反力受けローラ82の周速度は、嵌合ローラ80の周速度と同じ値に設定される。
また、この実施例では、螺旋管送りローラ100を回転駆動させる油圧モータ106の駆動力(モータが出力するトルク)は、嵌合ローラ80を回転駆動させる油圧モータ86の駆動力よりも大きい値に設定される。これによって、嵌合ローラ80は、力の大きな螺旋管送りローラ100の回転に対してより適切に同調できるようになる。油圧モータ86と油圧モータ106との駆動力比(目標トルク比)は、たとえば1:1.5~2.5が好ましく、この実施例では、油圧モータ86の目標トルクを1として油圧モータ106の目標トルクが2.0に設定されている。
続いて、図1、図24および図25を参照して、上述のような製管機50を用いて製管した螺旋管202によって既設管200を更生する管路更生工法の一例について説明する。この実施例では、発進側のマンホール210から到達側のマンホール212までの間の既設管200を更生するものとする。
図1および図24に示すように、既設管200を更生するときには、先ず、発進側のマンホール210内に製管機50を設置する。この際には、マンホール210のインバート部に螺旋巻きガイド装置52の下部を嵌め込み、脚部62によって製管機50を支持固定する。また、マンホール210の近傍の地上にライニング部材12および連結部材14を含む管更生部材10を設置する。ライニング部材12および連結部材14は、それぞれ個別にロール状に巻き取ったものを用意して設置するとよい。なお、既設管200内は、高圧洗浄機などを用いて予め洗浄しておく。
次に、既設管200内に螺旋管202を施工する。すなわち、ライニング部材12および連結部材14を地上からマンホール210内に設置した製管機50に供給し、この製管機50を用いて形成した螺旋管202を発進側のマンホール210内から既設管200内に順次送り込んでいく。製管機50においては、ライニング部材12の基体20の側縁どうしを突き合わせるようにしてライニング部材12を螺旋状に巻き回すと共に、ライニング部材12の外面側から連結部材14を取り付けてライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結することで、螺旋管202が製管される。製管機50において製管された螺旋管202は、製管された部分から順に製管機50から押し出されて、回転しながら到達側のマンホール212に向かって既設管200内に順次送り込まれる。
既設管200の更生区間の全長に亘って螺旋管202を施工すると、続いて、既設管200の内面と螺旋管202の外面との間に充填材204を注入する。充填材204が固化することで、図25に示すような、既設管200と螺旋管202とが一体化した更生管206(複合管)が形成される。その後、片付け作業などを適宜実施することによって、既設管200の更生作業が終了する。
以上のように、この実施例によれば、連結部材ガイド装置56を備えるので、連結部材14を嵌合装置58まで適切に案内できる。また、嵌合ローラ80の回転駆動力を用いて嵌合装置58内に連結部材14を引き込むので、製管機50に設けるモータ数を低減できる。したがって、嵌合装置58に連結部材14を適切に供給できる。
また、この実施例によれば、連結部材ガイド装置56を筒状に形成するので、連結部材14がマンホール210内の水と接触して汚れてしまうことや、連結部材14に削りカス等のごみが付着することを防止できる。
なお、上述した管更生部材10(ライニング部材12および連結部材14)の具体的な構成ないし形状は、ライニング部材12の外面側から連結部材14を取り付け可能な態様であればよく、適宜変更可能である。
また、製管機50の各部の具体的な構成ないし形状も適宜変更可能である。たとえば、上述の実施例では、螺旋管送りローラ100を2つのローラによって構成して、軸方向に並ぶライニング部材12のうちの1巻き分のライニング部材12を螺旋管送りローラ100によって押圧するようにした(図23参照)。これに対して、図26に示すように、螺旋管送りローラ100を4つのローラによって構成して、軸方向に並ぶライニング部材12のうちの3巻き分のライニング部材12を螺旋管送りローラ100によって押圧することもできる。これによって、螺旋管202に対する螺旋管送りローラ100の駆動力の伝達性能が向上するので、螺旋管202をより適切に回転させながら既設管200内に押し出すことができる。
また、螺旋管202の外面となる側に配置されるローラの具体的形状は、ライニング部材12および連結部材14の外面側の形状に合わせて適宜変更可能である。たとえば、図27に示すように、連結部材14として補強部材18を備えないものを用いる場合は、嵌合ローラ80として環状突起80bの突出高さを大きくしたものを用い、環状突起80bを連結部材14の基体30の他方主面30bに当接させるとよい。また、たとえば、図28に示すように、連結部材14として基体30の他方主面30bにT字状のリブ42を備えるものを用いる場合は、嵌合ローラ80として環状突起80bを備えないものを用い、嵌合ローラ80の外周面80aを連結部材14のリブ42に当接させるとよい。
さらに、上述の実施例では、充填材204によって既設管200と螺旋管202とが一体化した複合管(更生管206)を形成するようにしたが、これに限定されない。この発明に係る製管機50は、既設管200から独立して強度を保持する自立管を形成することもできる。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値はいずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。