JP7635653B2 - シート成形口金 - Google Patents

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Description

本発明は、シート成形口金に関する。
図8を参照する。図8は一般的なシート成形口金の図であり、上側はシート材料幅方向から観察した矢視図、下側はシート材料流れ方向から観察した矢視図である。一般的なシート成形口金として、押出機などで溶融したシート材料(典型的には溶融樹脂など)を対向する一対のリップ1と、それぞれの両端部に設置された側板9とで形成された流路2からシート材料流れ方向に沿ってシート状に成形して吐出し、調整ボルト4でこの流路2の間隙を調整することでシート材料幅方向の厚み分布を調整するものが知られている。リップ1の流路2の吐出口になる部分がシート材料幅方向に延在する可撓部3になっており、複数本の調整ボルト4がシート材料幅方向に並べて取り付けられている。調整ボルト4が可撓部3を押し引きすることで流路2の間隙を調整する。
特許文献1には、フレキシブルリップ調整用ボルトを固定する六角ナットの設置スペースを維持したまま干渉の範囲を狭くする目的で、空洞通孔を導入した押出成形用Tダイが開示されている。図10は特許文献1の押出成形用Tダイをシート材料流れ方向から観察した矢視図である。図10に図示されているように、フレキシブルリップ調整用ボルト4は六角ナット6で可撓部3に固定されるため、可撓部3には六角ナット6の座が接触するだけのシート材料幅方向寸法が必要となる。一方、調整ボルト4間の可撓部3の剛性を下げることで、押し引きした調整ボルト4に隣り合う調整ボルト4も動く「干渉」の範囲を狭くすることができる。そこで、特許文献1の押出成形用Tダイでは、調整ボルト4間の可撓部3において、六角ナット6近くにはシート材料幅方向寸法の小さいスリット7を設けて六角ナット6の設置スペースを維持したまま、リップランド2近くにはシート材料幅方向寸法の大きい空洞通孔8を設けることで、可撓部3の剛性を下げ、効率的に干渉の範囲を狭くしている。
特開2002-178386号公報
近年、生産量増加、価格の低下の観点から製膜の安定性が強く望まれている。この安定性を悪化させる不良現象の一つに、口金の側板とリップの端面との接触面から発生するシート材料の漏れがある。この漏れたシート材料は成形後のシートに付着して破膜を誘発し、製膜を停止する重大な事態を引き起こすことがある。この漏れに関しては、様々な検討が行われ、その原因は数多く解明されているが、まだまだ世の中に認知されていない原因もある。その一つに、端部付近の調整ボルトを押し引きした際にリップの端面が傾き、シート材料が漏れる現象がある。この漏れは、一般的な漏れ対策である側板によりリップを押す力を強める対策では抑制できない。
上述の特許文献1には、リップの端面が傾いてシート材料の漏れが発生することや、それを抑制する方法は開示されていない。
本発明は、側板とリップの端面からのシート材料の漏れを抑制し、シートを安定して製造できるシート成形口金を提供する。
上記課題を解決する本発明の第一のシート成形口金は、対向する一対のリップと一対のリップのそれぞれの両端部に設置された側板とでシート材料を吐出する流路が形成され、
上記一対のリップの少なくとも一方の上記流路の吐出口になる部分が、シート材料幅方向に延在する可撓部になっており、
上記可撓部を押し引きする複数本の調整ボルトが、シート材料幅方向に並べて取り付けられており、
上記可撓部の上記調整ボルトで押し引きされる面の、上記側板の隣の上記調整ボルトと上記側板とに挟まれた範囲に、シート材料流れ方向上流側の端から下流側の端に渡る溝が形成されている。
本発明の第一のシート成形口金は、上記可撓部のシート材料厚み方向寸法をT1[mm]、上記溝のシート材料厚み方向深さをT2[mm]とすると、(T1-T2)/T1が0.2以下であることが好ましい。
本発明の第一のシート成形口金は、上記可撓部のシート材料厚み方向寸法をT1[mm]、上記溝のシート材料厚み方向深さをT2[mm]、上記溝のシート材料幅方向寸法をW1[mm]とすると、W1/(T1―T2)が1.0以上であることが好ましい。
本発明の第一のシート成形口金は、上記溝の底面がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円弧状であることが好ましい。
上記課題を解決する本発明の第二のシート成形口金は、対向する一対のリップと一対のリップのそれぞれの両端部に設置された側板とでシート材料を吐出する流路が形成され、
上記一対のリップの少なくとも一方の上記流路の吐出口になる部分が、シート材料幅方向に延在する可撓部になっており、
上記可撓部を押し引きする複数本の調整ボルトが、シート材料幅方向に並べて取り付けられており、
上記可撓部の、上記側板の隣の上記調整ボルトと上記側板とに挟まれた範囲に、シート材料流れ方向上流側から下流側に渡って貫通する孔が形成されている。
本発明の第二のシート成形口金は、上記可撓部のシート材料厚み方向寸法をT3[mm]、上記孔のシート材料厚み方向寸法をT4[mm]とすると、(T3-T4)/T3が0.2以下であることが好ましい。
本発明の第二のシート成形口金は、上記可撓部のシート材料厚み方向寸法をT3[mm]、上記孔のシート材料厚み方向寸法をT4[mm]、上記孔のシート材料幅方向寸法をW2[mm]とすると、W2/(T3―T4)が1.0以上であることが好ましい。
本発明の第二のシート成形口金は、上記孔がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円形もしくは長孔形であることが好ましい。
[用語説明]
次に、本発明における各用語の意味を説明する。
「シート材料」とは、シートを構成する材料をいう。シート材料としては、たとえば、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレン・ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、脂環族ポリオレフィン樹脂、ナイロン6・ナイロン66などのポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート・ポリブチレンテレフタレート・ポリプロピレンテレフタレート・ポリブチルサクシネート・ポリエチレン-2,6-ナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、4フッ化エチレン樹脂・3フッ化エチレン樹脂・3フッ化塩化エチレン樹脂・4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合体・フッ化ビニリデン樹脂などのフッ素樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリ乳酸樹脂、などを溶媒に溶かすか溶融するなどして流動化したものを用いることができる。またこれらの熱可塑性樹脂としてはホモ樹脂であってもよく、共重合または2種類以上のブレンドであってもよい。また、各熱可塑性樹脂中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、屈折率調整のためのドープ剤などが添加されていてもよい。
「シート成形口金」とは、シート材料をシート状に成形して吐出するものをいう。
「シート材料厚み方向」「シート材料幅方向」とは、シート材料が口金でシート状に成形されたときに、それぞれシートの厚み方向、幅方向と一致する方向をいう。
「シート材料流れ方向」とは、シート材料が流路を流れる方向をいう。
「リップ」とは、シート材料が流れる流路の厚み方向に垂直な面を形成する一対の部材をいう。
「側板」とは、リップのシート材料幅方向両端部に設置され、シート材料が流れる流路の幅方向に垂直な面を形成する部材をいう。
「調整ボルト」とは、シート材料幅方向に並べて複数本取り付けられ、可撓部を押し引きする部材をいう。押し引きの動力としては、ネジ、熱膨張、油圧、空圧、モーターなどがある。
「可撓部」とは、調整ボルトの押し引きによって動く、リップの流路の吐出口になる部分をいう。一般的には、吐出口から上流に50~100mmの範囲である。
「可撓部の調整ボルトで押し引きされる面」とは、可撓部の、調整ボルトが取り付けられた、シート材料厚み方向に垂直な面をいう。
「側板の隣の調整ボルト」とは、リップのシート材料幅方向に並べて複数本取り付けられた調整ボルトのうち、シート材料幅方向両端部に取り付けられた、側板に最も近い位置にある調整ボルトをいう。
本発明のシート成形口金を使用すれば、複雑な装置を必要とせず、リップ端面の傾きを防いでシート材料の漏れを抑制し、シートを安定して製造できる。
本発明の第一のシート成形口金の図であり、上側はシート材料幅方向から観察した矢視図、下側はシート材料流れ方向矢視図である。 側板の隣の調整ボルトを引いた状態の本発明の第一のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 溝の底面が円弧状の本発明の第一のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 溝が鍵穴型の本発明の第一のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 本発明の第二のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 孔が円形の本発明の第二のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 孔が長孔形の本発明の第二のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 一般的なシート成形口金の図であり、上側はシート材料幅方向から観察した矢視図、下側はシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 側板の隣の調整ボルトを引いた状態の一般的なシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。 特許文献1の押出成形用Tダイをシート材料流れ方向から観察した矢視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明のシート成形口金について詳細に説明する。これら図面は、本発明の要点を正確に伝えるための概念図であり、図を簡略化しており、溝や孔の数、大きさ、並びに形状および形成する位置、などは実施の形態に合わせて変更できる。
まず、従来の技術での課題であるシート材料の漏れのメカニズムについて、図8、図9を参照しながら説明する。
図8は、一般的なシート成形口金をシート材料幅方向とシート材料流れ方向から観察した矢視図である。図9は、側板9の隣の調整ボルト5を引いた状態の一般的なシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。まず、本発明者らは、図8に図示されているような一般的なシート成形口金において、端部付近の調整ボルトを押し引きした際に側板9とリップ1の端面14からシート材料の漏れが生じることに着目し、そのメカニズムを突き止めた。図9に図示されているように、側板9の隣の調整ボルト5を押し引きすると可撓部3の流路2を形成する面15は傾く。すると、調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲の可撓部3の剛性によって、リップ1の端面14も傾き、側板9とリップ1の端面14との間に隙間が生じて、シート材料が漏れる。
[第一のシート成形口金]
次に、本課題を解決する本発明の第一のシート成形口金について、図1を参照しながら説明する。図1は、第一のシート成形口金の図であり、上側はシート材料幅方向から観察した矢視図、下側はシート材料流れ方向から観察した矢視図である。なお、従来の技術と同じ用途および機能を有している部材については、同じ符号を付している場合がある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、図1に図示されているように、可撓部3の調整ボルト4、5で押し引きされる面16の、側板9の隣の調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲に、シート材料流れ方向上流側の端12から下流側の端13に渡る溝10を形成することによって、側板9とリップ1の端面14からのシート材料の漏れを抑制し、シートを安定して製造できることを見出した。
本発明の技術的意味について、図2を参照しながら以下に説明する。図2は、側板9の隣の調整ボルトを引いた状態の第一のシート成形口金を、シート材料流れ方向から観察した矢視図である。溝10を形成することで、調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲の可撓部3の体積は減り、剛性は下がる。すると、図2に図示されているように、調整ボルト5を押し引きした際に可撓部3の流路2を形成する面15が傾いても、リップ1の端面14は傾かず、側板9とリップ1の端面14との接触面から生じるシート材料の漏れを抑制することができる。なお、調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲に溝10が2つ以上形成されていてもよい。
第一のシート成形口金は、可撓部3のシート材料厚み方向寸法をT1[mm]、溝10のシート材料厚み方向深さをT2[mm]とすると、(T1-T2)/T1が0.2以下であることが好ましい。(T1-T2)/T1が0.2より大きい場合でも本発明の効果は得られるが、(T1-T2)/T1を0.2以下にすることで、溝10の有無による可撓部3の剛性の差が大きくなるため、本発明の効果が顕著となる。(T1-T2)/T1は0.15以下がより好ましい。(T1-T2)/T1の下限は特に限定されないが、T2が大き過ぎると可撓部3の剛性が低くなり過ぎるので、現実的には(T1-T2)/T1は0.1以上が好ましい。
第一のシート成形口金は、可撓部3のシート材料厚み方向寸法をT1[mm]、溝10のシート材料厚み方向深さをT2[mm]、溝10のシート材料幅方向寸法をW1[mm]とすると、W1/(T1―T2)が1.0以上であることが好ましい。W1/(T1―T2)が1.0より小さい場合でも本発明の効果は得られるが、W1/(T1―T2)を1.0以上にすることで、溝10の有無による可撓部3の剛性の差が大きくなるため、本発明の効果が顕著になる。W1/(T1―T2)は1.2以上がより好ましい。 W1/(T1―T2)の上限は特に限定されないが、W1が大き過ぎると可撓部3の剛性が低くなり過ぎるので、現実的にはW1/(T1―T2)は2.0以下が好ましい。
図3、4を参照する。図3は、溝の底面が円弧状の第一のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図、図4は溝が鍵穴型の第一のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。第一のシート成形口金は、図3に図示されているように溝10の底面がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円弧状であることが好ましい。溝10の底面がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円弧状でない場合でも本発明の効果は得られるが、円弧状にすることで、側板9の隣の調整ボルト5を押し引きした際に溝10の底面で発生する応力が低くなり、可撓部3の塑性変形が抑制されるため、継続的に本発明の効果を発揮できる。また、溝10の底面が円弧状であれば図4に図示されているような鍵穴型などでもよい。
溝10の底面が円弧状の場合、T2は、可撓部3の面16から円弧状部分のシート材料厚み方向に最も深い位置までの長さである。W1は、円弧状部分を含めて溝10のシート材料幅方向に最も広い部分の幅である。
[第二のシート成形口金]
図5を参照する。図5は、本発明の第二のシート成形口金をシート材用流れ方向から観察した矢視図である。第二のシート成形口金には、可撓部3の、側板9の隣の調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲に、シート材料流れ方向上流側から下流側に渡って貫通する矩形の孔11が形成されている。第一のシート成形口金では溝10が形成されていたが、溝10の代わりに孔11が形成されていても、第一のシート成形口金と同じく、側板9とリップ1の端面14からのシート材料の漏れを抑制し、シートを安定して製造できる。
第二のシート成形口金は、可撓部3のシート材料厚み方向寸法をT3[mm]、孔11のシート材料厚み方向寸法をT4[mm]とすると、(T3-T4)/T3が0.2以下であることが好ましい。(T3-T4)/T3が0.2より大きい場合でも本発明の効果は得られるが、(T3-T4)/T3を0.2以下にすることで、孔11の有無による可撓部3の剛性の差が大きくなるため、本発明の効果が顕著となる。(T3-T4)/T3は0.15以下がより好ましい。(T3-T4)/T3の下限は特に限定されないが、T4が大き過ぎると可撓部3の剛性が低くなり過ぎるので、現実的には(T3-T4)/T3は0.1以上が好ましい。
第二のシート成形口金は、可撓部3のシート材料厚み方向寸法をT3[mm]、孔11のシート材料厚み方寸法をT4[mm]、孔11のシート材料幅方向寸法をW2[mm]とすると、W2/(T3―T4)が1.0以上であることが好ましい。W2/(T3―T4)が1.0より小さい場合でも本発明の効果は得られるが、W2/(T3―T4)を1.0以上にすることで、孔11の有無による可撓部3の剛性の差が大きくなるため、本発明の効果が顕著になる。W2/(T3―T4)は1.2以上がより好ましい。 W2/(T3―T4)の上限は特に限定されないが、W2が大き過ぎると可撓部3の剛性が低くなり過ぎるので、現実的にはW2/(T3―T4)は2.0以下が好ましい。
図6、図7を参照する。図6は、孔が円形の第二のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。図7は、孔が長孔形の第二のシート成形口金をシート材料流れ方向から観察した矢視図である。本発明のシート成形口金の2つ目の形態は、図6、図7に図示されているように孔11がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円形もしくは長孔形であることが好ましい。孔11がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円形もしくは長孔形でない場合でも本発明の効果は得られるが、円形もしくは長孔形にすることで、孔11の底面で発生する応力が低くなり、可撓部3の塑性変形が抑制されるため、継続的に本発明の効果を発揮できる。
孔11が円形や長孔形の場合、T4は、シート材料厚み方向に最も長い部分の長さである。W2は、シート材料幅方向に最も長い部分の長さである。
以下に、本発明におけるシート成形口金を用いたシート製造の実施例を示す。ここで、実施例1~4においては、可撓部のシート材料厚み方向寸法をT1[mm]、溝のシート材料厚み方向寸法をT2[mm]、溝のシート材料幅方向寸法をW1[mm]とする。また、実施例5~8においては、可撓部のシート材料厚み方向寸法をT3[mm]、孔のシート材料厚み方向寸法をT4[mm]、孔のシート材料幅方向寸法をW2[mm]とする。
[実施例1]
図1に図示されている第一のシート成形口金を用いて、実際にシートを製造し、リップ端面からのシート材料の漏れを評価した結果を説明する。本実施形態における具体的なシート成形口金の仕様、シート製造方法、および漏れの評価方法は以下の通りである。
(1)シート材料:ポリプロピレン。
(2)押出:シート材料を190℃設定の押出機に供給し、ギヤポンプ、フィルターを介した後、流量100から500kg/hまで増量しながら、シート成形口金に供給した。
(3)シート成形口金:吐出幅は900mm、調整ボルトの設置間隔は25mmとした。
可撓部3の調整ボルトで押し引きされる面16の、側板9の隣の調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲に、シート材料流れ方向上流側の端から下流側の端に渡る溝10を1つ形成した。T1は25mm、T2は16mm、W1は2mmであり、(T1-T2)/T1は0.36、W1/(T1-T2)は0.22となった。また、溝10の底面はシート材料流れ方向に対して垂直な断面で直線であった。また、側板9により一対のリップの端面を押す力は20MPaであった。
(4)調整ボルト操作:吐出口のシート材料厚み方向寸法をシート材料幅方向に2.0mmで均一にした状態から、側板9の隣の調整ボルト5を0.2mm引いた。
(5)成形:シート成形口金からシート状に押出した後、キャスティングドラムで冷却固化し、成形した。
(6)漏れの評価:目視で確認できるシート材料の漏れが発生しない最大の吐出量(以下、限界吐出量とする)を確認した結果、200kg/hであった。これを条件1とする。条件2として、側板9の隣の調整ボルト5を200回、0.2mm押し引きした後に再度限界吐出量を確認した結果、150kgであった。
[実施例2]
T2を22mmに変更した以外は、実施例1と同じ構成のシート成形口金を用いて、実施例1と同じ条件でシートを製膜した。(T1-T2)/T1は0.12、W1/(T1-T2)は0.67となった。限界吐出量は条件1で300kg/h、条件2で200kg/hであった。
[実施例3]
W1を4mmに変更した以外は、実施例2と同じ構成のシート成形口金を用いて、実施例2と同じ条件でシートを製膜した。W1/(T1-T2)は1.33となった。限界吐出量は条件1で400kg/h、条件2で250kg/hであった。
[実施例4]
溝の底面がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円弧状となるように変更した以外は、実施例3と同じシート成形口金を用いて、実施例3と同じ条件でシートを製膜した。つまり、図3に図示されているシート成形口金を用いて製膜した。条件1、2ともに限界吐出量は400kg/hであった。
[実施例5]
図5に図示されている第二のシート成形口金を用いてシートを製膜した。具体的には、可撓部3の側板9の隣の調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲に溝10ではなく孔11が1つ形成されている以外は、実施例1と同じ構成のシート成形口金を用いて、実施例1と同じ条件でシートを製膜した。T3は25mm、T4は16mm、W2は2mmであり、(T3-T4)/T3は0.36、W2/(T3-T4)は0.22となった。また、孔11の形状はシート材料流れ方向に対して垂直な断面で矩形であった。限界吐出量は条件1で200kg/h、条件2で150kg/hであった。
[実施例6]
T4を22mmに変更した以外は、実施例5と同じ構成のシート成形口金を用いて、実施例5と同じ条件でシートを製膜した。(T3-T4)/T3は0.12、W2/(T3-T4)は0.67となった。限界吐出量は条件1で300kg/h、条件2で200kg/hであった。
[実施例7]
W2を4mmに変更した以外は、実施例6と同じシート成形口金を用いて、実施例6と同じ条件でシートを製膜した。W2/(T3-T4)は1.33となった。限界吐出量は条件1で400kg/h、条件2で250kg/hであった。
[実施例8]
孔11がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で長孔形となるように変更した以外は、実施例7と同じシート成形口金を用いて、実施例7と同じ条件でシートを製膜した。つまり、図7に図示されているシート成形口金を用いて製膜した。条件1、2ともに限界吐出量は400kg/hであった。
[比較例1]
可撓部3の側板9の隣の調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲に溝10、孔11のいずれも形成されていない以外は、実施例1と同じ構成のシート成形口金を用いて、実施例1と同じ条件でシートを製膜した。条件1、2ともに限界吐出量は100kg/hであった。
[比較例2]
比較例1と同じ構成のシート成形口金を用いて、側板9により一対のリップの端面を押す力を60MPaに変更した以外は、比較例1と同じ条件でシートを製膜した。条件1、2ともに限界吐出量は150kg/hであった。
実施例1~8、比較例1、2のシート成形口金の構成とシートの製膜結果を表1に示す。
Figure 0007635653000001
[実施例、比較例の結果評価]
実施例1~8のシート成形口金は、可撓部3に溝10または孔11が形成されていたので、側板9の隣の調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲の可撓部3の剛性が下がり、調整ボルト5を操作してもリップの端面14が傾かなったので、条件1での限界吐出量はいずれも200kg/h以上であった。
実施例2のシート成形口金は(T1-T2)/T1が0.2以下となり、実施例6のシート成形口金は(T3-T4)/T3が0.2以下となったので、条件1での限界吐出量は300kg/hまで向上した。
実施例3のシート成形口金は(T1-T2)/T1が0.2以下、W1/(T1―T2)が1.0以上となり、実施例7のシート成形口金は(T3-T4)/T3が0.2以下、W2/(T3―T4)が1.0以上となったので、条件1での限界吐出量は400kg/hまでさらに向上した。
実施例1~3、5~7のシート成形口金は、側板9の隣の調整ボルト5を複数回押し引きした条件2では、溝10または孔11に過度な応力が発生して可撓部3が塑性変形してしまい、限界吐出量が低下した。しかし、側板9の隣の調整ボルト5を0.2mmも押し引きする頻度は現実的には多くないので、調整ボルト5を200回、0.2mm押し引きした後の限界吐出量が低下したとしても、実用上は問題ない。
一方、実施例4、8のシート成形口金は、シート材料流れ方向に対して垂直な断面で溝10の底辺を円弧状、または孔11を長孔形にすることで、過度な応力を抑制して、条件2でも条件1と同等の限界吐出量となった。
比較例1のシート成形口金は、側板9の隣の調整ボルト5を押し引きすると、可撓部3の流路を形成する面は傾き、調整ボルト5と側板9とに挟まれた範囲の可撓部3の剛性によって、リップの端面14も傾くことで、条件1、2ともに限界吐出量は100kg/hであった。
比較例2のシート成形口金は、比較例1のシート成形口金で側板9により一対のリップの端面14を押す力を60MPaに高めたが、リップの端面14の傾きは解消せず、条件1、2ともに限界吐出量は150kg/hであった。
以上の結果より、一般的なシート成形口金における漏れ対策である、側板により一対のリップの端面を押す力を強める対策と比較しても、本発明のシート成形口金の構成による効果が顕著であることがわかる。
本発明によれば、リップ端面の傾きを防いでシート材料の漏れを抑制し、シートを安定して製造することができる。
1 一対のリップ
2 流路
3 可撓部
4 調整ボルト
5 側板の隣の調整ボルト
6 六角ナット
7 スリット
8 空洞通孔
9 側板
10 溝
11 孔
12 シート材料流れ方向上流側の端
13 シート材料流れ方向下流側の端
14 リップ1の端面
15 可撓部の流路を形成する面
16 可撓部の調整ボルトで押し引きされる面

Claims (6)

  1. 対向する一対のリップと前記一対のリップのそれぞれの両端部に設置された側板とでシート材料を吐出する流路が形成され、
    前記一対のリップの少なくとも一方のリップの前記流路の吐出口になる部分がシート材料幅方向に延在する可撓部になっており、
    前記可撓部を押し引きする複数本の調整ボルトが、シート材料幅方向に並べて取り付けられている、シート成形口金であって、
    前記可撓部の前記調整ボルトで押し引きされる面の、前記側板の隣の前記調整ボルトと前記側板とに挟まれた範囲に、シート材料流れ方向上流側の端から下流側の端に渡る溝が形成され
    前記可撓部のシート材料厚み方向寸法をT1[mm]、前記溝のシート材料厚み方向深さをT2[mm]とすると、(T1-T2)/T1が0.2以下である
    シート成形口金。
  2. 記溝のシート材料幅方向寸法をW1[mm]とすると、W1/(T1―T2)が1.0以上である、請求項のシート成形口金。
  3. 前記溝の底面がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円弧状である、請求項1または2のシート成形口金。
  4. 対向する一対のリップと前記一対のリップのそれぞれの両端部に設置された側板とでシート材料を吐出する流路が形成され、
    前記一対のリップの少なくとも一方のリップの前記流路の吐出口になる部分がシート材料幅方向に延在する可撓部になっており、
    前記可撓部を押し引きする複数本の調整ボルトがシート材料幅方向に並べて取り付けられている、シート成形口金であって、
    前記可撓部の、前記側板の隣の前記調整ボルトと前記側板とに挟まれた範囲に、シート材料流れ方向上流側から下流側に渡って貫通する孔が形成され
    前記可撓部のシート材料厚み方向寸法をT3[mm]、前記孔のシート材料厚み方向寸法をT4[mm]とすると、(T3-T4)/T3が0.2以下である
    シート成形口金
  5. 記孔のシート材料幅方向寸法をW2[mm]とすると、W2/(T3―T4)が1.0以上である、請求項のシート成形口金。
  6. 前記孔がシート材料流れ方向に対して垂直な断面で円形もしくは長孔形である、請求項4または5のシート成形口金。
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