以下に本開示の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
[構成]
本実施形態のバッテリパック10は、電動作業機等の外部負荷に電力供給を行う背負い式のバッテリパックである。
図1に示すように、バッテリパック10は、充放電可能なバッテリ20(図2参照)が収納された電池収容部12と、使用者が背負うための背負いベルト14と、を備える。
電池収容部12からは、バッテリ20から外部負荷に電力供給を行うための放電用ケーブル15が引き出されている。そして、放電用ケーブル15の先端には、放電用コネクタ16が設けられている。
放電用コネクタ16は、互いに嵌合可能に構成された受電用コネクタ6が接続されることにより、受電用コネクタ6に接続されたケーブル4又は出力アダプタ8を介して、外部負荷に電力供給することができる。
つまり、放電用コネクタ16には、図2及び図3に示すように、外部負荷に電源電圧36Vを出力するための正・負の出力端子21,22と、電源電圧36Vを抵抗R1,R2にて分圧した中間電圧VMを出力するための中間端子25が設けられている。
なお、上記電源電圧36Vは、バッテリ20としてリチウムイオン電池を備えた本実施形態のバッテリパック10の公称電圧のことであり、実際の電圧は36V一定ではなく、バッテリ20の充電量(上述した残容量)等によって変化する。
抵抗R1,R2の抵抗値は、負極側の出力端子22の電位を0Vとしたとき、中間端子25の電位が、正極側の出力端子21の電位+36Vの2分の1、つまり+18Vとなるよう、同一抵抗値に設定されている。
このため、正極側の出力端子21と中間端子25との間、及び、中間端子25と負極側の出力端子22との間には、それぞれ、18Vの電源電圧が発生する。
従って、バッテリパック10からは、放電用コネクタ16に接続される受電用コネクタ6を介して、18Vのバッテリパックを2個使って動作する外部負荷に電力を供給することができる。
また次に、放電用コネクタ16には、外部負荷に放電許可信号DSを出力するためのDS端子27、及び、外部負荷から識別情報(ID)を取得するためのID端子28も設けられている。
図3に示すように、DS端子27及びID端子28を含め、放電用コネクタ16に設けられた各端子21,22,25,27,28は、受電用コネクタ6に設けられたピン状の端子を差し込むことで接続できるように、円筒形状になっている。
なお、図3において、上段の図面は放電用コネクタ16の端子部分の斜視図であり、下段の図面はその端子部分の正面図である。
また、受電用コネクタ6には、放電用コネクタ16の各端子に接続される複数の端子を囲むように円筒形状の保護枠が設けられており、放電用コネクタ16には、この保護枠にて外嵌可能な、円柱形状の端子台20が設けられている。そして、上記各端子21,22,25,27,28は、この端子台20に埋め込まれている。
従って、放電用コネクタ16と受電用コネクタ6との連結時には、端子台20が受電用コネクタ6の保護枠に外嵌された状態で、上記各端子21,22,25,27,28と受電用コネクタ6の端子とが接続される。
また、放電用コネクタ16の端子台20の側壁には、端子台20の中心軸方向に沿って複数の溝が形成され、受電用コネクタ6の保護枠の内壁には、その複数の溝に挿入可能な複数の突起が設けられている。
この結果、放電用コネクタ16と受電用コネクタ6との連結時には、端子台20に設けられた複数の溝に、受電用コネクタ6の保護枠に設けられた複数の突起が挿入されることにより、各コネクタ16,6の中心軸周りの相対位置が規定される。そして、このように各コネクタ16,6の中心軸周りの相対位置が規定されることにより、各コネクタ16,6間で対応する端子同士が接続されるようになる。
次に、出力アダプタ8は、出力端子21,22と中間端子25との間に発生する2系統の電源電圧18Vを、バッテリパック2個を使って動作する外部負荷に出力するためのものであり、2つのアダプタ8a、8bを備える。
そして、受電用コネクタ6は、ケーブル4aを介してアダプタ8aに接続され、アダプタ8aは、ケーブル4bを介して、アダプタ8bに接続される。なお、出力アダプタ8の構成については、後述する。
次に、放電用ケーブル15が引き出される電池収容部12の側壁には、充電用コネクタ18、及び、表示パネル50が設けられている。
充電用コネクタ18は、バッテリ20に充電するための充電器90(図13参照)を接続するためのものであり、図2に示す正・負の充電端子23,24と、充電器90から電源電圧Vccを入力するためのVcc端子26と、BD端子29が設けられている。
BD端子29は、充電器90側でバッテリパック10が接続されたことを検出し、バッテリパック10から充電器90に充電許可/充電停止を出力するのに利用される端子である。
つまり、バッテリパック10には、充電用コネクタ18に充電器90が接続されているときに、充電器90からVcc端子26と負の充電端子24との間に印加される充電器90側の電源電圧Vccを分圧する抵抗R3,R4が設けられている。
そして、BD端子29は、抵抗R3,R4の接続点に接続されている。また、この接続点とVcc端子26側の抵抗R3との間には、その間の経路を導通・遮断させるスイッチSW1が設けられている。
このため、スイッチSW1がオフ状態であるとき、充電用コネクタ18に充電器90が接続されていれば、BD端子29は、充電器90の電源電圧Vccと、抵抗4及び充電器90側のプルアップ用の抵抗R5(図13参照)の抵抗値とで決まる電圧値となる。
従って、この状態では、充電器90側で、BD端子29の電圧値から、バッテリパック10が接続されていることを検知し、バッテリ20への充電を開始することができる。そして、その充電時には、充電端子23が正電位C+、充電端子24が負電位C-となるよう、充電端子23,24間に充電電圧VCが印加される。
また、バッテリパック10においては、充電器90からの充電によりバッテリ20が満充電状態になると、スイッチSW1がオン状態に切り換えられる。すると、BD端子29は、充電器90の電源電圧Vccと、抵抗R3,R4,R5の抵抗値とで決まる電圧値となる。
この電圧値は、スイッチSW1がオフ状態であるときの電圧値(ローレベル)に比べて高い電圧値となることから、充電器90側では、BD端子29の電圧値から、バッテリ20が満充電状態となったことを検知できる。そして、充電器90は、バッテリ20が満充電状態となったことを検知すると、バッテリ20への充電を停止する。
また、充電器90にバッテリパック10が接続されていない場合、充電器90側では、BD端子29の電圧は、抵抗R5を介して印加される電源電圧Vccとして検出される。従って、充電器90側では、このハイレベルの電圧値から、バッテリパック10が接続されていないことも検知できる。
なお、充電器90側の抵抗R5の抵抗値は、抵抗R3,R4の抵抗値(例えば、110kΩ、100kΩ)に比べて充分大きい抵抗値(例えば、1MΩ)に設定されている。
このため、例えば、充電器90の電源電圧Vccが3.3Vであるとすると、充電器90側では、BD端子29の電圧が0.5V以下であるときに、バッテリ20への充電が許可されているものと判断し、充電を開始する。
また、充電器90側では、BD端子29の電圧が3.1V以上であるときに、バッテリパック10は接続されていないと判断し、BD端子の電圧が0.5~3.1Vの範囲内である場合には、バッテリ20は満充電状態であると判断して、充電を停止する。
次に、表示パネル50は、バッテリパック10の動作状態やバッテリ20の残容量を表示するためのものであり、図4に示すように、操作スイッチ52と、電源状態LED54と、バッテリ20の残容量を表示する表示部56とが備えられている。
操作スイッチ52は、使用者が押下したときにオン状態又はオフ状態となる、押しボタン式のスイッチである。
また、電源状態LED54は、操作スイッチ52が所定時間(例えば0.3秒)以上操作されてバッテリパック10が動作状態になると、点灯されて、その旨を表示するためのものである。なお、電源状態LED54は、点灯時の色を緑色又は赤色に設定できるようにされている。
また、表示部56は、バッテリ20の残容量を表示するためのものであり、バッテリ20の残容量を4段階で表示できるように、4つの残容量LED56-1,56-2,56-3,56-4にて構成されている。
次に、バッテリパック10の回路構成について説明する。
図2に示すように、バッテリ20は、充放電可能な複数のセルにて構成されており、バッテリ20の正極側は、出力端子21及び充電端子23に接続され、バッテリ20の負極側は、出力端子22及び充電端子24に接続されている。
また、バッテリパック10内には、バッテリ20の両端電圧(バッテリ電圧)Vbatや各セルの電圧(セル電圧)を監視する監視回路(セル監視IC)30、及び、バッテリ20のセルの温度(セル温度)を検出する温度検出回路32が設けられている。なお、温度検出回路32は、本開示の温度検出部に相当するものであり、例えば、温度により抵抗値が変化するサーミスタ等にて構成される。
また、バッテリ20の負極側と出力端子22及び充電端子24との間の電流経路には、例えば抵抗にて構成される電流検出素子34が設けられている。
そして、セル監視IC30は、その両端電圧を取り込むことで、バッテリ20からの放電時に流れる放電電流、及び、バッテリ20への充電時に流れる充電電流を監視する。
セル監視IC30によるバッテリ20の監視結果(バッテリ電圧、セル電圧、充・放電電流)、及び、温度検出回路32による検出結果(セル温度)は、制御部40に入力される。
制御部40は、CPU、ROM、RAMを含むマイクロコンピュータ(マイコン)にて構成されており、バッテリ20への充放電を制御する。
つまり、制御部40は、操作スイッチ52が操作されることにより、図5~図9に示す放電用の制御処理を実行し、充電用コネクタ18に充電器90が接続されているときには、図15に示す充電用の制御処理を実行する。
なお、制御部40は、バッテリ電圧Vbatから直流定電圧を生成する電源回路を内蔵しており、この電源回路から電力供給を受けて動作する。
次に、バッテリパック10には、Vcc検出回路36、放電許可信号出力回路38、スイッチ回路46、電源状態表示回路47、及び、残容量表示回路48が備えられている。そして、これら各回路は、制御部40に接続されている。
Vcc検出回路36は、充電器90からVcc端子16に入力される電源電圧Vccを検出するためのものであり、その検出結果は、制御部40に入力される。
放電許可信号出力回路38は、制御部40からの指令に従い、放電許可信号DSを生成して、DS端子27から外部負荷へ出力するためのものである。
なお、本実施形態では、放電許可信号出力回路38から外部負荷に放電許可信号を出力するものとしているが、放電許可信号出力回路に代えて、放電停止信号を出力する出力回路を設け、外部負荷に放電停止状態であることを通知するようにしてもよい。
スイッチ回路46は、操作スイッチ52のオン・オフ状態を検出するためのものであり、その検出結果は、制御部40に入力される。
電源状態表示回路47は、制御部40からの指令に従い、電源状態LED54を点灯させて、制御部40の動作状態を表示するためのものである。
残容量表示回路48は、制御部40からの指令に従い、表示部56の4つの残容量LED56-1~56-4の点灯状態を制御することにより、バッテリ20の残容量、及び、バッテリ20の保護状態を表示させるためのものである。
次に、出力端子22に接続される放電電流の電流経路には、その電流経路を導通状態から遮断状態に切り替えて放電電流を遮断するための放電電流遮断スイッチ42が設けられている。
また、充電端子23に接続される充電電流の電流経路には、その電流経路を導通状態から遮断状態に切り替えて充電電流を遮断するための充電電流遮断スイッチ44、及び、電流が充電方向とは逆方向に流れるのを防止するダイオードD1が設けられている。
放電電流遮断スイッチ42及び充電電流遮断スイッチ44は、それぞれ、制御部40に接続されている。そして、制御部40は、バッテリ20から外部負荷への放電時、或いは、充電器90からバッテリ20への充電時に、バッテリ電圧や放電電流又は充電電流に異常が生じると、電流遮断スイッチ42又は44をオフし、バッテリ20を保護する。
[放電用の制御処理]
次に、操作スイッチ52が操作されることにより制御部40にて実行される、放電用の制御処理について、図5~図9に示すフローチャートに沿って説明する。
図5に示すように、制御部40は、S110にて、スイッチ回路46にて操作スイッチ52のオン状態が検出されているか否かを判断する。
そして、スイッチ回路46にて操作スイッチ52のオン状態が検出されていなければ、S112にて、操作スイッチ52のオン時間を計時するためのスイッチカウンタ(SW Count)に初期値「0」を設定し、制御処理を一旦終了する。なお、図5に示す制御処理は、所定時間(例えば100ms)毎に実行される処理であり、一旦終了しても、所定時間経過後に再度実行される。
次に、S110にて、スイッチ回路46にて操作スイッチ52のオン状態が検出されていると判断されると、S114に移行し、スイッチカウンタ(SW Count)をインクリメント(+1)する。
そして、続くS116では、スイッチカウンタ(SW Count)の値が所定値、例えば値3であるか否かを判断することにより、操作スイッチ52が所定時間(例えば0.3秒)以上操作(押下)されたか否かを判断する。
S116にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値は所定値に達しておらず、操作スイッチ52は所定時間以上操作されていないと判断されると、S110に移行して、上記処理を再度実行する。
また、S116にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値は所定値に達し、操作スイッチ52が所定時間以上操作されたと判断されると、S118に移行する。
S118では、Vcc検出回路36にて、充電器90の電源電圧Vccが検出されているか否かを判断する。そして、電源電圧Vccが検出されている場合には、S170に移行し、電源電圧Vccが検出されていない場合には、S120に移行する。
S170では、電源状態表示回路47を介して、電源状態LED54を緑色で点滅させることで、充電用コネクタ18に充電器90が接続されていることを報知し、S172に移行する。
S172では、S170にて電源状態LED54の点滅を開始してから所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断することで、所定時間が経過するのを待機する。そして、所定時間が経過すると、S174に移行して、電源状態LED54をオフし、当該制御処理を一旦終了する。
つまり、S170~S174では、所定時間、電源状態LED54を緑色で点滅させることで、充電用コネクタ18に充電器90が差し込まれていることを報知する。この結果、使用者は、電源状態LED54の点滅状態から、現在、バッテリパック10に充電器90が接続されていて、バッテリパック10から外部負荷への放電が停止されていることを検知することができる。
一方、S120では、現在、充電用コネクタ18に充電器90は接続されておらず、外部負荷への放電が可能であるので、電源状態表示回路47を介して、電源状態LED54を緑色で点灯させて、その旨を報知する。
そして、続くS122では、セル監視IC30及び温度検出回路32から、バッテリ電圧Vbat、セル電圧、充・放電電流、セル温度、等のバッテリ状態を取得し、バッテリ20の残容量を算出する。
次に、続くS130では、バッテリ20の残容量は、外部負荷に電力供給可能な最低電力量以上であるか否かを判断することで、バッテリ20に残容量はあるか否かを判断する。
S130にて、バッテリ20に残容量はないと判断されると、S132に移行し、バッテリ20に残容量はあると判断されると、S140に移行する。
S132では、残容量表示回路48に、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4のうちの一つ、詳しくは、残容量LED56-1、だけを点滅させ、残りの残容量LED56-2~56-4を消灯させる。
この結果、使用者は、表示部56の残容量LED56-1の点滅状態から、バッテリ20に残容量がなく、充電が必要であることを確認できる。
次に、S134では、S132にて残容量LED56-1の点滅表示を開始させてから、所定時間(例えば5秒)以上経過したか否かを判断することにより、点滅表示が所定時間実行されるのを待機する。
S134にて、所定時間以上経過したと判断されると、S136に移行して、電源状態表示回路47及び残容量表示回路48に、表示パネル50の電源状態LED54及び残容量LED56-1~56-4を全て消灯(オフ)させる。そして、続くS138では、スイッチカウンタ(SW Count)に初期値「0」を設定し、制御処理を一旦終了する。
次に、S140では、温度検出回路32にて検出されたセル温度は、予め設定された第1温度(例えば60°C)以下であるか否かを判断する。
そして、S140にて、セル温度は第1温度以下であると判断されると、バッテリ20は放電可能な通常状態であるので、S150に移行して、通常状態での残容量表示処理を実行した後、図7A,図7Bに示す放電モードでの制御処理に移行する。
また、S140にて、セル温度は第1温度を超えていると判断されると、バッテリ20は高温状態であり、放電が禁止されているので、S160に移行して、高温状態での残容量表示処理を実行した後、図6に示す温度待機モードでの制御処理に移行する。
図6に示すように、温度待機モードでは、バッテリ20のセル温度が第1温度を超えていて、放電が禁止されているので、まずS210にて、放電許可信号出力回路38をオフ状態にして、DS端子27からの放電許可信号DSの出力を禁止する。そして、続くS212では、放電電流遮断スイッチ42に放電停止信号を出力することで、放電電流遮断スイッチ42をオフ状態にし、放電時の電流経路を遮断する。
次に、S214では、S122と同様、セル監視IC30及び温度検出回路32からバッテリ状態を取得し、続くS216にて、計時用のタイムカウンタ(Time Count)をインクリメント(+1)する。
そして、続くS218では、スイッチ回路46にて操作スイッチ52のオン状態が検出されているか否かを判断する。
S218にて、操作スイッチ52のオン状態は検出されていないと判断されると、S220にて、スイッチカウンタ(SW Count)に初期値「0」を設定し、S234に移行する。
一方、S218にて、操作スイッチ52のオン状態が検出されていると判断されると、S222に移行して、スイッチカウンタ(SW Count)をインクリメント(+1)し、タイムカウンタ(Time Count)に初期値「0」を設定する。
そして、続くS224では、スイッチカウンタ(SW Count)の値が「1」であるか否か、つまり、操作スイッチ52が操作されたか否かを判断する。
S224にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値が「1」で、操作スイッチ52が操作されたと判断されると、S230に移行して、S160と同様の高温状態残容量表示処理を実行し、S232に移行する。また、S224にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値は「1」ではないと判断された場合にも、S232に移行する。
S232では、スイッチカウンタ(SW Count)の値が所定値、例えば値10に達したか否かを判断することにより、操作スイッチ52が所定時間(例えば1秒)以上連続して操作されたか否か、つまり、長押しされたか否かを判断する。
そして、S232にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値は所定値に達していないと判断されると、S234に移行する。また、S232にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値は所定値に達し、操作スイッチ52が長押しされたと判断されると、S240に移行する。
次に、S234では、S130と同様の手順で、バッテリ20に残容量はあるか否かを判断する。そして、S234にて、バッテリ20に残容量はないと判断されると、S240に移行し、バッテリ20に残容量はあると判断されると、S236に移行する。
S236では、タイムカウンタ(Time Count)の値が所定値(例えば値36000)に達したか否かを判断することにより、操作スイッチ52が前回操作されてから所定時間(例えば1時間)以上経過したか否かを判断する。
そして、S236にて、タイムカウンタ(Time Count)の値は所定値に達していないと判断されると、S238に移行し、S140と同様に、セル温度は第1温度(例えば60°C)以下であるか否かを判断する。
そして、S238にて、セル温度は第1温度以下であると判断されると、図7A,図7Bに示す放電モードでの制御処理に移行する。また、S238にて、セル温度は第1温度を超えていると判断されると、S214に移行して、温度待機モードでの制御処理を継続する。
また、S236にて、タイムカウンタ(Time Count)の値が所定値に達し、操作スイッチ52が前回操作されてから所定時間以上経過したと判断された場合には、S240に移行する。
S240では、S136と同様、表示パネル50の電源状態LED54及び残容量LED56-1~56-4を全て消灯(オフ)させると共に、スイッチカウンタ(SW Count)及びタイムカウンタ(Time Count)をクリアし、制御処理を一旦終了する。
このように、温度待機モードでは、放電許可信号DSの出力を禁止し、放電電流遮断スイッチ42をオフすることで、バッテリ20から外部負荷への放電を停止(禁止)させる。また、温度待機モードで、セル温度が低下して、第1温度以下になると、放電モードに移行する。
また、温度待機モードでは、後述の高温状態残容量表示処理が実行されることにより、表示パネル50の表示部56を使って、外部負荷への放電が停止されていることと、バッテリ20の残容量とが同時に表示される。
そして、この状態で、操作スイッチ52が長押しされるか、バッテリ20の残容量がなくなるか、或いは、前回操作スイッチ52が操作されてから所定時間以上経過すると、表示パネル50の全てのLEDが消灯されて、バッテリパック10は動作停止状態となる。
次に、図7A,図7Bに示す放電モードでの制御処理においては、まず、図7AのS310にて、放電停止信号の出力を停止することで、放電電流遮断スイッチ42をオン状態にし、バッテリ20から外部負荷への放電経路を導通させる。
そして、続くS312では、放電許可信号出力回路38をオン状態にして、DS端子27から放電許可信号DSを出力させることで、バッテリ20から外部負荷への放電が可能な状態になる。
次に、S314では、ID端子28に入力されている識別情報が、バッテリパック10からの放電が禁止されている、18V出力用の出力アダプタ8X(図12参照)の識別情報「ID1」であるか否かを判断する。
そして、ID端子28に入力されている識別情報が「ID1」であれば、S360に移行し、バッテリパック10からの放電を禁止する。
すなわち、S360では、放電許可信号出力回路38をオフ状態にして、DS端子27からの放電許可信号DSの出力を停止させ、続くS362にて、放電電流遮断スイッチ42をオフ状態にすることで、バッテリ20から外部負荷への放電経路を遮断する。
そして、S370では、例えば、電源状態LED54を赤色と緑色で交互に点滅させることで、異常状態を表示させる。なお、この異常表示によって、使用者は、放電用コネクタ16に、放電が禁止された出力アダプタ8Xを接続したので、放電が禁止されたことを検知することができる。
また、S370にて異常状態を表示すると、続くS372に移行し、操作スイッチ52が所定時間(例えば1秒)以上操作されたか否かを判断することで、操作スイッチ52が所定時間以上長押しされるのを待機する。
なお、S372の処理は、例えば、操作スイッチ52がオン状態であるときにスイッチカウンタ(SW Count)をカウントアップして、操作スイッチ52の操作時間を計時することにより行われる。
そして、S372にて、操作スイッチ52が所定時間以上長押しされたと判断されると、使用者が異常状態を確認したものとして、S374に移行する。
S374では、S240と同様、表示パネル50の電源状態LED54及び残容量LED56-1~56-4を全て消灯(オフ)させ、スイッチカウンタ(SW Count)及びタイムカウンタ(Time Count)をクリアし、制御処理を一旦終了する。
従って、本実施形態のバッテリパック10においては、放電用コネクタ16に、放電が禁止された出力アダプタ8Xが接続されたときには、バッテリ20からの放電を確実に停止させることができる。
このように放電を停止させるのは、放電が禁止された出力アダプタ8Xが、図12に示すように、18Vで動作する一つの外部負荷に電力供給するよう構成されているためである。
つまり、中間端子25には、抵抗R1,R2にて分圧された中間電圧VMが印加されるため、中間端子25からは外部負荷へ大電流を供給することができない。そのため、中間端子25を利用して、18Vで動作する一つの外部負荷に電力供給すると、外部負荷に充分な仕事を実施させることができない。
そこで、本実施形態では、18Vで動作する一つの外部負荷に電力供給するよう構成された出力アダプタ8Xが放電用コネクタ16に接続された場合には、バッテリパック10からの放電を停止させる。そして、表示パネル50の電源状態LED54を赤色と緑色で交互に点滅させることで、使用者に、バッテリパック10を使用できないことをお知らせする。
なお、バッテリパック10からの放電が許可された出力アダプタ8と、上記のように放電が禁止された出力アダプタ8Xとの構成の違いについては、図11及び図12を用いて、後に詳しく説明する。
次に、S314にて、ID端子28に入力されている識別情報が「ID1」ではないと判断されると、S316に移行し、S214,S122と同様の手順で、セル監視IC30及び温度検出回路32からバッテリ状態を取得する。
そして、続くS318では、計時用のタイムカウンタ(Time Count)をインクリメント(+1)し、S320に移行する。
S320では、電流検出素子34を介して検出される放電電流をセル監視IC30から取得し、放電電流が所定値(例えば1A)以上であるか否かを判断することにより、バッテリパック10からの供給電力によって外部負荷が動作しているか否かを判断する。
そして、S320にて、放電電流が所定値以上で、外部負荷が動作していると判断されると、S322に移行して、タイムカウンタ(Time Count)に初期値「0」を設定し、図7BのS324に移行する。
また、S320にて、放電電流が所定値未満で、外部負荷が動作していないと判断された場合には、処理を実行することなく、図7BのS324に移行する。
S324では、スイッチ回路46にて操作スイッチ52のオン状態が検出されているか否かを判断する。
S324にて、操作スイッチ52のオン状態は検出されていないと判断された場合には、S328に移行し、S220と同様に、スイッチカウンタ(SW Count)に初期値「0」を設定して、S330に移行する。
また、S324にて、操作スイッチ52のオン状態が検出されていると判断された場合には、S236に移行する。そして、S236では、S222と同様に、スイッチカウンタ(SW Count)をインクリメント(+1)すると共に、タイムカウンタ(Time Count)に初期値「0」を設定し、S330に移行する。
次に、S330では、S224と同様に、スイッチカウンタ(SW Count)の値が「1」であるか否か、つまり、操作スイッチ52が操作されたか否かを判断する。
そして、S330にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値が「1」で、操作スイッチ52が操作されたと判断されると、S340に移行して、S150と同様の通常状態残容量表示処理を実行し、S342に移行する。また、S330にて、スイッチカウンタ(SW Count)の値は「1」ではないと判断された場合にも、S342に移行する。
S342、及び、続くS344、S346では、上述したS232,S234,S236と同様の判定処理にて、操作スイッチ52が長押しされたか、バッテリ20の残容量があるか、或いは、外部負荷の動作停止状態が所定時間以上経過したか、を判断する。
そして、S342にて操作スイッチ52が長押しされたと判断されるか、S344にてバッテリ20の残容量がないと判断されるか、或いは、S346にて外部負荷の動作停止状態が所定時間以上経過したと判断されると、S350に移行する。
S350では、放電許可信号出力回路38をオフ状態にして、DS端子27からの放電許可信号DSの出力を停止させる。また、続くS352では、放電電流遮断スイッチ42をオフ状態にすることで、バッテリ20から外部負荷への放電経路を遮断させる。そして、続くS354では、上述したS240,S374と同様の処理を実行する。
つまり、S354では、表示パネル50の電源状態LED54及び残容量LED56-1~56-4を全て消灯(オフ)させ、スイッチカウンタ(SW Count)及びタイムカウンタ(Time Count)をクリアし、制御処理を一旦終了する。
一方、S342にて操作スイッチ52は長押しされていないと判断され、S344にてバッテリ20の残容量はあると判断され、S346にて外部負荷の動作停止状態は所定時間に達していないと判断されると、S348に移行する。
そして、S348では、セル温度は、第1温度よりも高い判定温度(例えば70°C)以上であるか否かを判断する。S348にて、セル温度は判定温度以上であると判断されると、図6に示した温度待機モードでの制御処理に移行し、セル温度が判定温度未満であると判断されると、図7AのS314に移行し、放電モードでの制御処理を継続する。
なお、S348にて用いられる判定温度は、第1温度よりも高い温度に設定されるが、これは、セル温度が第1温度付近であるときに、制御処理が放電モードと温度待機モードとの間で頻繁に切り替えられることのないようにするためである。つまり、本実施形態では、第1温度と判定温度との間に、所謂ヒステリシスを設けて、制御処理の切り替えにより制御が不安定になるのを防止している。
このように、放電モードでは、DS端子27から放電許可信号DSを出力させ、放電電流遮断スイッチ42をオン状態にして放電経路を導通させることで、バッテリ20から外部負荷へ放電されるのを許可する。
また、放電モードで、セル温度が上昇して、第1温度よりも高い判定温度以上になると、温度待機モードに移行し、バッテリ20から外部負荷への放電が停止される。
また、放電モードでは、後述の通常状態残容量表示処理が実行されることにより、表示パネル50の表示部56に、バッテリ20の残容量に表示される。
そして、放電モードで、操作スイッチ52が長押しされるか、バッテリ20の残容量がなくなるか、或いは、外部負荷の動作停止状態及び操作スイッチ52の未操作状態が所定時間以上継続すると、DS端子27からの放電許可信号DSの出力が停止され、放電経路が遮断される。そして、表示パネル50の全てのLEDが消灯されて、バッテリパック10は動作停止状態となる。
次に、放電モード及び温度待機モードにおいて、表示パネル50の表示部56にバッテリ20の残容量を表示するためにそれぞれ実行される、通常状態残容量表示処理及び高温状態残容量表示処理について、図8及び図9A,図9Bを用いて説明する。
図8に示すように、通常状態残容量表示処理においては、まずS410にて、バッテリ20の残容量を表すSOC(State Of Charge:所謂充電率)は、75%以上であるか否かを判断する。
そして、SOCが75%以上でなければ、S420に移行して、SOCは50%以上であるか否かを判断し、SOCが50%以上でなければ、S430に移行してSOCは、25%以上であるか否かを判断する。
S410にて、SOCは75%以上であると判断された場合には、S412に移行して、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4を全て点灯させることで、バッテリ20の残容量を表示し、S440に移行する。
S420にて、SOCは50%以上であると判断された場合には、S422に移行して、表示部56に設けられた3つの残容量LED56-1~56-3を点灯させ、残容量LED56-4を消灯させることで、バッテリ20の残容量を表示し、S440に移行する。
また、S430にて、SOCは25%以上であると判断された場合には、S432に移行して、表示部56に設けられた2つの残容量LED56-1,56-2を点灯させ、残容量LED56-3,56-4を消灯させることで、バッテリ20の残容量を表示する。
また、S430にて、SOCは25%未満であると判断された場合には、S434に移行して、表示部56に設けられた残容量LED56-1だけを点灯させ、残りの残容量LED56-2~56-4を消灯させることで、バッテリ20の残容量を表示する。そして、S432及びS434の処理実行後も、S440に移行する。
次に、S440では、上記のようにバッテリ20の残容量を表示させてから、所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断することにより、所定時間が経過するのを待機する。
そして、S440にて、所定時間が経過したと判断すると、S442に移行して、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4を全て消灯させることで、残容量の表示を終了し、通常状態残容量表示処理を終了する。
従って、バッテリ20のセル温度が第1温度以下で、バッテリ20からの放電が許可される放電モードでは、図10に示すように、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4が、残容量に応じて、段階的に点灯されることになる。
このため、使用者は、表示部56において点灯している残容量LEDの数から、バッテリ20の残容量を4段階で確認することができる。また、バッテリ20の残容量がない場合には、S132の処理によって、表示部56の残容量LED56-1だけが点滅するので、使用者は、バッテリ20への充電が必要であることを確認できる。
次に、図9Aに示すように、高温状態残容量表示処理においては、まずS510にて、セル温度が第1温度よりも高い第2温度(例えば65°C)以上であるか否かを判断する。そして、セル温度が第2温度以上であれば、図9Bに示すS532に移行し、セル温度が第2温度未満であれば、S512に移行する。
S512では、SOCは75%以上であるか否かを判断し、SOCが75%以上でなければ、S516に移行して、SOCは50%以上であるか否かを判断し、SOCが50%以上でなければ、S520に移行して、SOCは25%以上であるか否かを判断する。
そして、S512にて、SOCは75%以上であると判断された場合には、S514に移行して、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4を全て一定周期(例えば1Hzの周期)で点滅させる。
なお、1Hzの周期で点滅させるということは、1秒を1周期として、1秒間に1回の割りで、数十ms~数百msの一定時間、残容量LEDを周期的に点灯させるということである。
次に、S516にて、SOCは50%以上であると判断された場合には、S518に移行して、表示部56に設けられた3つの残容量LED56-1~56-3を、S514と同一周期で点滅させ、残りの残容量LED56-4を消灯させる。
また、S520にて、SOCは25%以上であると判断された場合には、S522に移行して、表示部56に設けられた2つの残容量LED56-1,56-2を、S514と同一周期で点滅させ、残りの残容量LED56-3,56-4を消灯させる。
また、S520にて、SOCは25%未満であると判断された場合には、表示部56に設けられた4つの残容量LEDのうち、残容量LED56-1だけをS514と同一周期で点滅させ、残りの残容量LED56-2~56-4を消灯させる。
次に、S510にてセル温度が第2温度以上であると判断されたときに実行されるS532では、図9Bに示すように、S512と同様、SOCは75%以上であるか否かを判断する。
そして、SOCが75%以上でなければ、S536に移行し、S516と同様にSOCは50%以上であるか否かを判断する。また、SOCが50%以上でなければ、S540に移行して、S520と同様に、SOCは25%以上であるか否かを判断する。
S532にて、SOCは75%以上であると判断された場合には、S534に移行して、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4を、S514とは異なる一定周期(例えば2Hzの周期)で点滅させる。
なお、2Hzの周期で点滅させるということは、0.5秒を1周期として、0.5秒に1回の割りで、数十ms~数百msの一定時間、残容量LEDを周期的に点灯させるということである。
次に、S536にて、SOCは50%以上であると判断された場合には、S538に移行して、表示部56に設けられた3つの残容量LED56-1~56-3を、S534と同一周期で点滅させ、残りの残容量LED56-4を消灯させる。
また、S540にて、SOCは25%以上であると判断された場合には、S542に移行して、表示部56に設けられた2つの残容量LED56-1,56-2を、S534と同一周期で点滅させ、残りの残容量LED56-3,56-4を消灯させる。
また、S540にて、SOCは25%未満であると判断された場合には、表示部56に設けられた4つの残容量LEDのうち、残容量LED56-1だけをS534と同一周期で点滅させ、残りの残容量LED56-2~56-4を消灯させる。
上記のようにバッテリ20のセル温度に応じて、S512~S524若しくはS532~544の処理が実行されると、図9AのS550に移行する。
そして、S550では、上記各処理にてバッテリ20の残容量を点滅表示させてから、所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断することにより、所定時間が経過するのを待機する。
S550にて、所定時間が経過したと判断すると、S552に移行して、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4を全て消灯させることで、残容量の表示を終了し、通常状態残容量表示処理を終了する。
従って、バッテリ20からの放電が禁止される温度待機モードでは、図10に示すように、高温状態残容量表示処理によって、表示部56に設けられた4つの残容量LED56-1~56-4が、バッテリ20の残容量に応じて、段階的に点滅されることになる。
このため、使用者は、表示部56において点滅している残容量LEDの数から、バッテリ20の残容量を4段階で確認することができる。
また、表示部56の残容量LEDが点滅していることから、使用者は、バッテリ20の温度が高く、バッテリ20から外部負荷への放電が停止されていることを確認することもできる。
また、温度待機モードでは、バッテリ20の温度が、第1温度から第2温度の範囲内にあるときと、第2温度以上であるときとで、表示部56の残容量LEDの点滅周期が切り替えられる。
このため、使用者は、表示部56の残容量LEDの点滅周期から、例えば、バッテリ20の温度が第1温度から第2温度の範囲内にあるので、バッテリ20の温度が下がるまで少し待てば、外部負荷を駆動できるようになる、ことを判断できる。
また、使用者は、例えば、バッテリ20の温度が第2温度以上の高温であるので、外部負荷をより早く駆動できるようにするには、バッテリ20を強制的に冷却する必要がある、といったことも判断できる。
また、S150,S340の通常状態残容量表示処理、及び、S160,S230の高温状態残容量表示処理は、操作スイッチ52が操作されたときに実行され、しかも、表示部56への残容量の表示時間は、所定時間(例えば5秒間)に制限される。
このため、使用者は、残容量を確認したいときに操作スイッチ52を操作すればよく、バッテリパック10の使い勝手を向上することができる。また、表示部56への残容量表示によって、バッテリ20の電力が無駄に消費されるのを抑制することもできる。
[出力アダプタの構成]
次に、バッテリパック10からの放電が許可された出力アダプタ8と、放電が禁止された出力アダプタ8Xの構成について説明する。
バッテリパック10からの放電が許可された出力アダプタ8は、18Vで動作する2つの外部負荷に電力供給を行うために、2つのアダプタ8a,8bを備える。
図11に示すように、各アダプタ8a,8bには、外部負荷との接続端子として、それぞれ、18Vの電源電圧を出力するための正・負の出力端子81a・81b,82a・82bと、DS端子83a,83bが備えられている。なお、添え字a,bは、各アダプタ8a,8bに対応している。
また、バッテリパック10の放電用コネクタ16に接続されて、各アダプタ8a,8bに電力供給を行う受電用コネクタ6には、正・負の入力端子61,62、中間端子65、DS端子67及びID端子68が備えられている。
この入力端子61,62、中間端子65、DS端子67及びID端子68は、受電用コネクタ6と放電用コネクタ16とを連結した際に、放電用コネクタ16の出力端子21,22、中間端子25、DS端子27及びID端子28に接続されるよう配置されている。
そして、受電用コネクタ6の正極側の入力端子61は、ケーブル4aを介して、アダプタ8aの正極側の出力端子81aに接続されている。また、受電用コネクタ6の負極側の入力端子62は、ケーブル4a及び4bを介して、アダプタ8bの負極側の出力端子82bに接続されている。
また、受電用コネクタ6の中間端子65は、ケーブル4aを介してアダプタ8aの負極側の出力端子82aに接続されると共に、アダプタ8a-8b間のケーブル4bを介して、アダプタ8bの正極側の出力端子81bに接続されている。
なお、アダプタ8aの出力端子82aとアダプタ8bの出力端子81bは、アダプタ8a,8bから電力供給を受ける外部負荷側でも接続されることから、出力端子82a又は81bのいずれか一方は、中間端子65に接続されず、開放されていてもよい。
また、受電用コネクタ6のDS端子67は、ケーブル4aを介してアダプタ8aのDS端子83aに接続されている。
また、アダプタ8bには、ダミーの放電許可信号DSを生成するDS生成部86bが設けられており、DS端子83bからは、DS生成部86bにて生成されたダミーの放電許可信号DSが出力される。
また、アダプタ8bには、負極側の出力端子82bに接続された給電用の経路の温度を検出する温度検知部87bが設けられている。そして、温度検知部87bは、検出温度が所定の温度閾値に達すると、DS端子83bから外部負荷への放電許可信号DSの出力を停止させる。
また、受電用コネクタ6には、自身の識別情報ID2をID端子68から出力させるID2出力部69が設けられている。このため、バッテリパック10の制御部40においては、受電用コネクタ6から識別情報ID2を取得することで、放電可能な出力アダプタ8が接続されていることを確認できる。
一方、バッテリパック10からの放電が禁止された出力アダプタ8Xは、18Vで動作する一つの外部負荷に電力供給を行うものである。このため、出力アダプタ8Xは、単体で構成されており、図12に示すように、外部負荷との接続端子として、正・負の出力端子81X,82Xと、DS端子83Xが備えられている。
また、出力アダプタ8Xには、ケーブル4Xを介して、バッテリパック10の放電用コネクタ16と連結可能な受電用コネクタ7が接続されている。そして、受電用コネクタ7には、18Vの電源電圧を入力するための正・負の入力端子75,72と、DS端子77と、ID端子78が備えられている。
この入力端子75,72、DS端子77及びID端子78は、受電用コネクタ7と放電用コネクタ16とを連結した際に、放電用コネクタ16の中間端子25、出力端子22、DS端子27及びID端子28に接続されるよう配置されている。
これは、18V+18Vを出力可能な本実施形態のバッテリパック10と、18Vだけを出力可能なバッテリパックとで、共通の放電用コネクタ16が使用されているためである。つまり、受電用コネクタ6,7は、その共通の放電用コネクタ16に装着できるように同一構成にされており、異なる点は、受電用コネクタ7に、36V入力用の正の入力端子が設けられていないことである。
そして、受電用コネクタ7の18V入力用の正・負の入力端子75,72、及び、DS端子77は、ケーブル4Xを介して、出力アダプタ8Xの正・負の出力端子81X,82X、及び、DS端子83Xに接続されている。
また、出力アダプタ8Xには、負極側の出力端子82Xに接続された給電用の経路の温度を検出する温度検知部87Xが設けられている。そして、温度検知部87Xは、検出温度が所定の温度閾値に達すると、DS端子83Xから外部負荷への放電許可信号DSの出力を停止させる。
また、受電用コネクタ7には、自身の識別情報ID1をID端子78から出力させるID1出力部79が設けられている。
このため、バッテリパック10の制御部40は、放電モードの制御処理において、受電用コネクタ7から識別情報ID1を取得することで、放電が禁止された出力アダプタ8Xが接続されていることを検知し、バッテリ20からの放電を停止させることができる。
従って、バッテリ電圧Vbatを分圧する抵抗R1,R2のうち、一方の抵抗R2に、受電用コネクタ7及び出力アダプタ8Xを介して外部負荷が並列接続されたとしても、他方の抵抗R1に外部負荷の駆動電流が流れるのを抑制することができるようになる。
[充電用の制御処理]
次に、充電用コネクタ18に充電器90が接続されているときに、制御部40にて実行される充電用の制御処理について説明する。
図13に示すように、充電器90は、電源回路92と充電制御回路98を備える。
電源回路92は、商用電源等の外部電源から電力供給を受けて、バッテリパック10のバッテリ20を充電するための充電電圧を発生するよう構成されている。また、電源回路92は、充電制御回路98等の内部回路を駆動するための電源電圧Vccも生成する。
充電制御回路98は、電源回路92から出力される充電電流等に基づき、電源回路92からの出力を制御するためのものであり、バッテリパック10の制御部40と同様、CPU、ROM、RAMを含むマイコンにて構成されている。
また、充電器90には、バッテリパック10の充電用コネクタ18に設けられた充電端子23,24、Vcc端子26、及びBD端子29にそれぞれ接続される出力端子93,94,96,99が設けられている。
なお、出力端子93,94,96,99は、バッテリパック10の充電用コネクタ18に装着可能な出力コネクタに設けられている。そして、出力コネクタが充電用コネクタ18に装着されることにより、バッテリパック10の充電端子23,24、Vcc端子26、及びBD端子29に接続される。
このため、充電用コネクタ18に充電器90が接続されているときには、バッテリパック10のVcc端子26に、充電器90の電源電圧Vccが入力される。
また、充電器90において、バッテリパック10のVcc端子26及びBD端子29に接続される出力端子96,99の間には、上述したプルアップ用の抵抗R5が設けられている。
従って、出力端子99の電位は、上述したように、充電器90がバッテリパック10に接続されていないときにハイレベルとなる。また、充電器90がバッテリパック10に接続されていて、バッテリパック10側のスイッチSW1がオフ状態であるときにローレベルとなり、スイッチSW1がオン状態になるとハイレベルとローレベルとの間の中間レベルとなる。
このため、充電制御回路98は、充電用の制御処理を図14に示す手順で実施することで、出力端子99の電圧VBDから、充電器90がバッテリパック10に接続されていることを検知し、バッテリ20への充電許可・停止を識別する。
すなわち、この制御処理においては、まずS910にて、出力端子99の電圧VBDがハイレベル(例えば、3.1V以上)であるか否かを判断することで、バッテリパック10が接続されるのを待機する。
そして、S910にて、電圧VBDがハイレベルではないと判断されると、充電器90がバッテリパック10に接続されているので、S920に移行し、出力端子99の電圧VBDがローレベル(例えば、0.5V以下)であるか否かを判断する。
S920にて、電圧VBDがローレベルであると判断された場合には、S930に移行し、電圧VBDはローレベルではないと判断された場合、つまり、電圧VBDが中間レベルである場合には、S980に移行する。
S930では、電圧VBDがローレベルであり、バッテリパック10への充電が許可されているので、バッテリパック10への出力(充電)を開始する。
なお、この出力開始処理では、バッテリパック10の残容量が0%であるときの電圧値よりも低い電圧を、バッテリパック10側で充電電流遮断スイッチ44がオンされるのに要する所定時間(例えば1秒間)出力する。そして、その後、数秒程度でバッテリパック10への充電電流が所望の電流値となるように出力電圧を制御する。これは、充電開始時の突入電流が大きくなるのを防止するためである。
次に、S930にて、バッテリパック10への出力が開始されると、S940に移行して、出力端子99の電圧VBDは、ハイレベルになったか否か、つまり、充電器90がバッテリパック10から外されたか否かを判断する。
そして、電圧VBDがハイレベルで、充電器90がバッテリパック10から外されたと判断すると、S950に移行して、バッテリパック10への出力(充電)を停止し、S910に移行する。
また、S940にて、電圧VBDはハイレベルではないと判断されると、S960に移行して、電圧VBDはローレベルであるか否かを判断する。そして、電圧VBDがローレベルであれば、S940に移行し、電圧VBDがローレベルでなければ、バッテリ20が満充電状態となって、バッテリパック10側でスイッチSW1がオンされたと判断して、S970に移行する。
そして、S970では、バッテリパック10への出力(充電)を停止し、S980に移行する。
S980では、出力端子99の電圧VBDがハイレベルになったか否かを判断することにより、充電器90がバッテリパック10から外されるのを待機する。そして、充電器90がバッテリパック10から外され、電圧VBDがハイレベルになると、S910に移行する。
つまり、バッテリパック10への出力(充電)を停止した後は、充電器90がバッテリパック10から外されるまで、出力停止状態を保持し、バッテリパック10側でスイッチSW1がオフされても、バッテリ20への再充電を実施しないようにされている。
このように、充電器90の充電制御回路98は、バッテリパック10のBD端子29に接続される出力電圧99の電圧に基づき、バッテリパック10の接続状態、及び、バッテリ20への充電許可・停止を判定し、バッテリパック10への出力・停止を切り換える。
一方、バッテリパック10の制御部40は、充電器90が充電用コネクタ18に接続されて、Vcc端子26に充電器90の電源電圧Vccが入力されていることを、Vcc検出回路36を介して検知し、図15A,図15Bに示す充電用の制御処理を実行する。
図15Aに示すように、この制御処理が開始されると、S610にて放電許可信号出力回路38をオフ状態にし、S612にて放電電流遮断スイッチ42をオフ状態にすることで、バッテリ20から外部負荷への放電を停止させる。
次に、S614では、充電器90からの電源電圧Vccの入力が継続しているか否かを判断する。
そして、S614にて、電源電圧Vccは入力されていないと判断されると、S616に移行して、充電電流遮断スイッチ44をオフ状態にすることで、バッテリ20への充電経路を遮断し、図15Bに示す終了処理へ移行する。
次に、S614にて、電源電圧Vccは入力されていると判断されると、S618に移行し、セル監視IC30及び温度検出回路32からバッテリ状態(バッテリ電圧、セル電圧、充・放電電流、残容量、セル温度、等)を取得する。
そして、続くS620では、S618にて取得した残容量に基づき、バッテリ20は満充電状態であるか否かを判断する。
S620にて、バッテリ20は満充電状態であると判断されると、S622に移行して、電源状態LEDを赤色で点灯し、表示部56の残容量LED56-1~56-4を全て点灯させることで、バッテリ20は満充電状態で、充電を停止していることを表示する。
そして、続くS624では、S622での表示開始後、所定時間(例えば5秒)経過したか否かを判断することで、所定時間が経過するのを待機し、所定時間が経過すると、S625に移行して、スイッチSW1をオン状態に切り替える。この結果、充電器90側から見て、BD端子29は、ローレベルから中間レベルに変化し、充電が停止される。
次に、続くS626では、残容量LED56-1~56-4を全て消灯させる。そして、続くS628では、電源状態LED54を消灯させ、図15Bに示す終了処理へ移行する。
次に、S620にて、バッテリ20は満充電状態ではないと判断されると、S630に移行して、温度検出回路32にて検出されたバッテリ温度(詳しくはセル温度)は、予め設定された充電開始温度範囲内にあるか否かを判断する。
この充電開始温度範囲は、バッテリ20への充電を正常に開始し得る温度範囲であり、例えば、2°C~50°Cの範囲に設定される。
そして、S630にて、バッテリ温度が充電開始温度範囲内にないと判断されると、S632に移行して、電源状態LED54を赤色にて点滅させることで、表示パネル50にその旨を表示させ、S614に移行する。
一方、S630にて、バッテリ温度は充電開始温度範囲内にあると判断されると、S634に移行して、電源状態LED54を赤色にて点灯させることで、表示パネル50に充電中である旨を表示する。
そして、続くS636では、充電電流遮断スイッチ44をオン状態にすることで、バッテリ20への充電経路を導通させ、図15Bに示すS640に移行する。なお、S636の処理により、バッテリ20への充電経路が導通されると、充電器90はバッテリ20への充電を開始する。
次に、S640では、S618にて取得したバッテリ20の残容量を、表示パネル50の表示部56に表示させる。
具体的には、図16に例示するように、バッテリ20の残容量(SOC)が25%未満である場合には、残容量LED56-1を点滅させ、他の残容量LED56-2~56-4を消灯させる。
また、バッテリ20の残容量(SOC)が25%以上50%未満である場合には、残容量LED56-1を点灯し、残容量LED56-2を点滅させ、残りの残容量LED56-3,56-4を消灯させる。
また、バッテリ20の残容量(SOC)が50%以上75%未満である場合には、残容量LED56-1,56-2を点灯し、残容量LED56-3を点滅させ、残りの残容量LED56-4を消灯させる。
また、バッテリ20の残容量(SOC)が75%以上である場合には、残容量LED56-1~56-3を点灯し、残容量LED56-4を点滅させる。
この結果、使用者は、残容量LED56-1~56-4の点灯及び点滅状態から、バッテリ20の残容量に加えて、現在バッテリ20を充電中であることを確認できる。
このように、S640にてバッテリ20の残容量表示が実施されると、S642に移行し、S618にて取得したバッテリ温度(詳しくはセル温度)は、予め設定された温度範囲内にあるか否かを判断する。なお、この温度範囲は、充電開始温度範囲よりも広く、例えば、0°C~60°Cの範囲に設定されている。
そして、S642にて、バッテリ温度が上記温度範囲内にないと判断されると、S643にて、スイッチSW1をオン状態に切り替え、S644にて、充電電流遮断スイッチ44をオフ状態にすることで、バッテリ20への充電を停止させ、S646に移行する。
S646では、表示部56の残容量LED56-1~56-4を全て消灯(オフ)させ、続くS648では、電源状態LED54を赤色にて点滅させることで、バッテリ温度が正常範囲内にないので充電を停止している旨を表示し、終了処理に移行する。
次に、S642にて、バッテリ温度は上記温度範囲内にあると判断されると、S652に移行して、S618で取得したセル電圧や充電電流等に異常があるか否かを判断する。
そして、S652にて、異常があると判断されると、S661にて、スイッチSW1をオン状態に切り替え、S662にて、充電電流遮断スイッチ44をオフ状態にすることで、バッテリ20への充電を停止させる。
次に、S664では、表示部56の残容量LED56-1~56-4を全て消灯(オフ)させる。
そして、続くS666では、電源状態LED54を赤色と緑色にて交互に点滅させることで、表示パネル50に、バッテリ20への充電時に異常が生じたことを表示し、終了処理へ移行する。
一方、S652にて、異常はないと判断されると、S654に移行して、バッテリ20は、充電器90からの充電によって満充電状態になったか否かを判断する。そして、S654において、バッテリ20は満充電状態になっていないと判断されると、S614に移行し、バッテリ20は満充電状態になったと判断されると、S655に移行する。
S655では、スイッチSW1をオン状態に切り替え、続くS656にて、充電電流遮断スイッチ44をオフ状態にすることで、バッテリ20への充電を停止させる。そして、続くS658では、表示部56の残容量LED56-1~56-4を全て消灯(オフ)させる。また、続くS660では、電源状態LED54を消灯(オフ)し、終了処理へ移行する。
次に、終了処理においては、図15Bの右下部分に記載の通り、S670にて、充電器90からの電源電圧Vccの入力が継続しているか否かを判断することで、バッテリパック10から充電器90が外されて、電源電圧Vccが入力されなくなるのを待機する。
そして、S670にて、電源電圧Vccが入力されていないと判断されると、S672にて、電源状態LED54を消灯(オフ)し、当該制御処理を終了する。
このため、制御部40は、充電用の制御処理を開始すると、充電器90から電源電圧Vccが入力されなくなるまで、充電用の制御処理を継続して実施することになり、その間、放電用の制御処理を実施することができなくなる。
したがって、本実施形態のバッテリパック10によれば、充電用コネクタ18に充電器90が接続されているときに、放電用コネクタ16から電動作業機に電力供給がなされて、電動作業機が動作するのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、バッテリパック10に放電電流遮断スイッチ42が設けられており、制御部40は、放電電流遮断スイッチ42に放電停止信号を出力することで、放電電流遮断スイッチ42をオフ状態にして、放電時の電流経路を遮断するものと説明した。
しかし、放電電流遮断スイッチは、バッテリパック10に設けられておらず、外部負荷側に設けられていてもよい。
この場合、制御部40は、放電許可信号出力回路27からの放電許可信号の出力を停止させることで、放電停止信号を外部負荷に出力することができるので、外部負荷側で、放電遮断スイッチをオフさせ、放電時の電流経路を遮断させることができる。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について説明する。
図17に示すように、本実施形態のバッテリパック11は、外部負荷に直接装着可能な装着部13を備え、装着部13に設けられた端子を介して、内部のバッテリ20に対する充放電を実施できるように構成された、所謂バッテリパックである。
バッテリパック11の回路構成は、図2に示した第1実施形態のバッテリパック10と略同様の回路構成となっており、第1実施形態と異なる点は、バッテリ20の容量が少なく、各端子が装着部13に設けられている点である。
また、バッテリパック11は、第1実施形態の背負い式のバッテリパック10に比べて、極めて小さいことから、表示パネル50は、残容量表示用の表示部56と、外部操作によって表示指令を入力するための表示スイッチ51だけで構成されている。
なお、表示部56は、第1実施形態と同様、バッテリ20の残容量を段階的に表示できるようにするため、4つの残容量LED56-1~56-4にて構成されている。
このため、制御部40において、表示パネル50への各種表示は、表示部56の残容量LED56-1~56-4だけを使って、実施するようにされている。
以下、このように本実施形態のバッテリパック11(詳しくは制御部40)において実施される表示制御処理について、図18に示すフローチャートに沿って説明する。
図18に示すように、制御部40は、S710にて、スイッチ回路46にて表示スイッチ51のオン状態が検出されているか否かを判断する。
そして、スイッチ回路46にて表示スイッチ51のオン状態が検出されていなければ、S712にて、スイッチカウンタ(SW Count)に初期値「0」を設定し、表示制御処理を一旦終了する。なお、図18に示す表示制御処理は、第1実施形態の制御処理と同様、所定時間(例えば100ms)毎に実行される処理であり、一旦終了しても、所定時間経過後に再度実行される。
次に、S710にて、表示スイッチ51のオン状態が検出されていると判断されると、S714に移行して、スイッチカウンタ(SW Count)をインクリメント(+1)し、S716に移行する。
S716では、スイッチカウンタ(SW Count)の値が所定値、例えば値3であるか否かを判断することにより、操作スイッチ52が所定時間(例えば0.3秒)以上操作(押下)されたか否かを判断する。
そして、S716にて、操作スイッチ52は所定時間以上操作されていないと判断されると、S710に移行し、上記処理を再度実行する。
一方、S716にて、操作スイッチ52が所定時間以上操作されたと判断されると、S718に移行し、セル監視IC30及び温度検出回路32からバッテリ状態を取得する。 そして、続くS720では、現在、バッテリ20のセル温度が放電可能な所定温度範囲から外れていて、バッテリ20からの放電を停止させる温度保護機能が働いているか否かを判断する。
S720にて、温度保護機能が働いていると判断されると、S722に移行し、表示部56への残容量表示に用いられる残容量LEDを、1Hzの周期で点滅させることで、バッテリ20の残容量と、温度保護機能によって放電が停止されていることを表示する。
なお、残容量表示に用いられる残容量LEDの数は、第1実施形態と同様に設定される。
つまり、SOCが25%未満であれば、残容量LED56-1が表示用として選択され、SOCが25%以上50%未満であれば、残容量LED56-1、56-2の2つが表示用として選択される。
また、SOCが50%以上75%未満であれば、残容量LED56-1~56-3の3つが表示用として選択され、SOCが75%以上であれば、4つの残容量LED56-1~56-4が全て表示用として選択される。
次に、S720にて、温度保護機能は働いていないと判断されると、S740に移行して、現在、バッテリ20からの放電電流が過電流判定用の電流閾値以上となって、バッテリ20からの放電を停止させる過電流保護機能が働いているか否かを判断する。
S740にて、過電流保護機能が働いていると判断されると、S742に移行し、表示部56への残容量表示に用いられる残容量LEDを、2Hzの周期で点滅させることで、バッテリ20の残容量と、過電流保護機能によって放電が停止されていることを表示する。
また、S740にて、過電流保護機能は働いていないと判断されると、S750に移行して、現在、バッテリ電圧が過放電判定用の電圧閾値以下となって、バッテリ20からの放電を停止させる過放電保護が働いているか否かを判断する。
S740にて、過放電保護が働いていると判断されると、S752に移行する。そしてS752では、表示部56への残容量表示に用いられる残容量LEDを、S722と同じ1Hzの周期で、S722とは異なる表示形態で点滅させることで、バッテリ20の残容量と、過放電保護機能によって放電が停止されていることを表示する。
なお、S722とは異なる表示形態で点滅させるということは、例えば、残容量LEDを点滅させる際の点灯時間と消灯時間の割合を、SS722とは異なる割合に設定するということである。
つまり、例えば、S722では、点灯時間と消灯時間がそれぞれ500msに設定された第1表示形態で残容量LEDを点滅させている場合に、S752では、点灯時間を100ms、消灯時間を900msに設定した第2表示形態で残容量LEDを点滅させる。
次に、S750にて、過放電保護は働いていないと判断されると、S754に移行する。
そして、S754では、上記各保護機能が働いておらず、バッテリ20からの放電、つまり、外部負荷への電力供給は、正常に実施されているので、残容量表示に用いられる残容量LEDを連続的に点灯させる残容量点灯表示処理を実行する。
次に、S722,S742,S752にて残容量点滅表示処理が実行されるか、S754にて残容量点灯表示処理が実行されると、S760に移行して、その後所定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判断することで、所定時間が経過するのを待機する。
そして、S760にて、所定時間が経過したと判断されると、S762に移行して、電源状態LED54を消灯(オフ)し、当該表示制御処理を終了する。
このように、本実施形態では、表示部50の4つの残容量LED56-1~56-4を使って、バッテリ20の残容量と、温度保護機能による放電停止状態だけでなく、過電流保護及び過放電保護による放電停止状態についても表示される。
従って、本実施形態によれば、第1実施形態の電源状態LED54等、表示パネル50に、残容量表示用の表示部56とは異なる表示素子が設けられていない場合であっても、温度保護機能を含む各種保護機能による放電停止を表示することが可能となる。
そして、使用者は、バッテリパック11が放電停止状態になっているときに、表示部50に設けられた残容量LEDの点滅状態から、放電停止の理由を把握し、放電停止状態から速やかに復帰できるように、適正な対策を行うことができるようになる。つまり、使用者は、放電停止の理由に応じて、バッテリ20を冷却したり、充電したりすることで、バッテリ20から外部負荷への電力供給を実施させて、外部負荷を駆動させることができる。
[他の実施形態]
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、バッテリ20の残容量を表示するための表示部56は、4つの残容量LED56-1~56-4にて構成されるものとして説明したが、残容量LEDの個数は適宜変更されてもよい。
また、表示部56は、例えば、液晶表示パネル等の画像表示装置にて構成し、残容量を数値若しくは図形で表示するようにしてもよい。
そして、この場合でも、上記実施形態と同様、残容量の表示形態を、通常時の連続表示から点滅表示に変更したり、点滅周期を変更したりすることによって、残容量とバッテリ20の保護状態との両方を表示することができる。
なお、残容量の表示形態を変更する際、上記実施形態に記載のように、点灯・点滅の切り替え、或いは、点滅周期や点灯消灯の時間割合の切り替えではなく、残容量の表示色を変更するようにしてもよい。また、これらの切り替え方法を組み合わせて、表示形態を変更するようにしてもよい。
次に、上記実施形態では、バッテリパック10の制御部40は、ID端子28に入力されている識別情報「ID1」に基づき、放電が禁止された出力アダプタ8Xが接続されていることを検知し、バッテリパック10からの放電を停止させるよう構成されている。
これに対し、放電用コネクタ16に出力アダプタ8Xの受電用コネクタ7を装着することができないように、放電用コネクタ16を構成することで、バッテリパック10から出力アダプタ8Xへの放電を物理的に実施できないようにしてもよい。
例えば、図19に示すように、放電用コネクタ16の端子台20の側壁に設けられる溝20Aの幅を、図3に示した放電用コネクタ16に比べて狭くし、放電用コネクタ16に受電用コネクタ7を連結できないようにしてもよい。
この場合、図20に示すように、受電用コネクタ6の保護枠60において、溝20Aとの対応位置に設けられる突起60Aの幅を、放電用コネクタ16の溝20Aの幅に対応させることで、突起60Aを溝20Aに挿通できるようにする。
また、受電用コネクタ7の保護枠70において、溝20Aとの対応位置に設けられる突起70Aの幅を、放電用コネクタ16の溝20Aの幅よりも広くすることで、突起70Aを溝20Aに挿通できないようにする。
このように放電用コネクタ16及び受電用コネクタ6,7を構成すれば、放電用コネクタ16に対し、受電用コネクタ6は連結できるものの、受電用コネクタ7は連結できないようにすることができる。
よって、バッテリパック10の制御部40は、ID端子28に入力されている識別情報に基づき、放電が禁止された出力アダプタ8Xが接続されているか否かを判断することなく、出力アダプタ8Xへの放電を停止させることができる。
ところで、受電用コネクタ7が図20に示すように構成されている場合、使用者が、突起70Aを削ることによって、受電用コネクタ7を放電用コネクタ16に装着できるようになる。
このため、図19,図20に示すように各コネクタを構成した場合であっても、上記実施形態のように、識別情報から出力アダプタの種類を確認して、放電を許可或いは禁止するようにしてもよい。
なお、図20において、左側の上下2図が受電用コネクタ6の端子構造を表しており、右側の上下2図が受電用コネクタ7の端子構造を表している。そして、左右いずれの図面においても、上段の図面は、受電用コネクタ6,7の端子部分の斜視図であり、下段の図面は、その端子部分の正面図である。
また次に、上記実施形態では、バッテリパック10の制御部40は、充電器90から入力される電源電圧Vccに基づき、充電器90が接続されていることを検出して、充電用の制御処理を実行するものとして説明した。
これに対し、バッテリパック10の制御部40は、充電器90の充電制御回路98から出力される通知信号に基づき、充電器90が接続されたことを検出して、充電用の制御処理を実行するようにしてもよい。
つまり、充電器90の充電制御回路98において、バッテリパック10との接続が検出されたときに実行されるS920にて、充電器90が接続されたことをバッテリパック10に通知することで、バッテリパック10側でその旨を検知できるようにしてもよい。または、バッテリパック10との接続有無によらず、通知信号を常に出し続ける構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、制御部40は、マイコンにて構成されるものとして説明したが、その一部又は全部の要素を、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて実現してもよい。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
また、本開示は、バッテリパックの他、バッテリパックを構成要素とするシステム、バッテリパックとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、残容量の表示方法など、種々の形態で実現することもできる。