JP7527221B2 - アキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法 - Google Patents

アキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法 Download PDF

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Description

本願は、アキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法、回転子、およびモータに関するものである。
リラクタンストルクのみにより回転力を得るリラクタンスモータには、集中巻の巻線を施した固定子を有するスイッチトリラクタンスモータ、或いは、分布巻の巻線を施した固定子を有するシンクロナスリラクタンスモータがある。これらのモータは、回転子の磁極部(主磁束軸方向:d軸)と極間部(直交軸方向:q軸)にリラクタンス(磁気抵抗)の比(突極比)を設けることによってリラクタンストルクを発生させて回転するため、突極比が高いほど高性能なモータを作ることができる。
シンクロナスリラクタンスモータの回転子は、磁路に沿って薄板の電磁鋼板を配置するアキシャルラミネート型と、プレスによりフラックスバリアスリットの溝を設けた電磁鋼板の薄板を軸方向に積層して製造するマルチフラックスバリア型に大別できる。
磁路に沿って電磁鋼板を配置するアキシャルラミネート型の方が高性能化が容易だが、既存のモータと製造方法が大きく異なる。マルチフラックスバリア型は従来の誘導モータ、IPMモータ等と同様に、プレスで打ち抜いた電磁鋼板を軸方向に積み重ねる方法で製造できるため、アキシャルラミネート型はマルチフラックスバリア型に比べて製造が難しい。
円筒状に巻いた電磁鋼板を並べてインサート鋳造し、必要な個所を切り取り加工して製造する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許第3849737号公報 特開2000-14107号公報
リラクタンスモータのアキシャルラミネート形回転子の製造方法において、特許文献1では、電磁鋼板を巻いて円筒状にした電磁鋼板を複数並べてから鋳造し、必要な部分を切り出して回転子を製造する。材料の無駄が多く鋳造型費が高いという課題があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、材料の無駄を省き鋳造型費を抑制できるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法、回転子、およびモータを得ることを目的とする。
本願に開示されるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法は、
磁性材料を巻型枠に巻き取って巻鉄心を製造する巻鉄心製造工程と、
前記巻鉄心を、前記巻鉄心の周方向に分割して複数の巻鉄心片を製造する巻鉄心切断工程と、
複数の前記巻鉄心片の突出部を鋳造型の内側に向けて前記鋳造型に挿入する巻鉄心片挿入工程と、
複数の前記巻鉄心片の内側に回転軸を挿入して非磁性体で前記巻鉄心片と前記回転軸を一体に鋳造する鋳造工程と、
前記鋳造型から取り出した回転子の前記巻鉄心片の端部を円筒状の前記非磁性体の表面に揃えて整形する外周面成形工程とを備え
前記鋳造工程において、
前記巻鉄心切断工程で切断された前記巻鉄心の切断面を含む前記巻鉄心の端部が、鋳造後に前記非磁性体の表面から外側に突出するように鋳造するものである。
また、本願に開示されるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法は、
磁性材料を巻型枠に巻き取って巻鉄心を製造する巻鉄心製造工程と、
前記巻鉄心を、前記巻鉄心の周方向に分割して複数の巻鉄心片を製造する巻鉄心切断工程と、
複数の前記巻鉄心片の突出部を鋳造型の内側に向けて前記鋳造型に挿入する巻鉄心片挿入工程と、
複数の前記巻鉄心片の内側に回転軸を挿入して非磁性体で前記巻鉄心片と前記回転軸を一体に鋳造する鋳造工程と、
前記鋳造型から取り出した回転子の前記巻鉄心片の端部を円筒状の前記非磁性体の表面に揃えて整形する外周面成形工程とを備え、
前記巻鉄心製造工程において、
前記巻鉄心は、前記巻型枠の周方向に分割された複数の脱着可能な内側面形成治具の周囲に巻き取られ、
前記巻鉄心製造工程の後に、
前記巻鉄心片は、個々の前記内側面形成治具と対を成す、外側面把持治具とによって保持され、
前記巻鉄心切断工程において、前記巻鉄心は、隣り合う前記外側面把持治具の間で切断されるものである。
また、本願に開示されるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法は、
磁性材料を巻型枠に巻き取って巻鉄心を製造する巻鉄心製造工程と、
前記巻鉄心を、前記巻鉄心の周方向に分割して複数の巻鉄心片を製造する巻鉄心切断工程と、
複数の前記巻鉄心片の突出部を鋳造型の内側に向けて前記鋳造型に挿入する巻鉄心片挿入工程と、
複数の前記巻鉄心片の内側に回転軸を挿入して非磁性体で前記巻鉄心片と前記回転軸を一体に鋳造する鋳造工程と、
前記鋳造型から取り出した回転子の前記巻鉄心片の端部を円筒状の前記非磁性体の表面に揃えて整形する外周面成形工程とを備え、
前記鋳造型は、前記鋳造型の内周面に前記鋳造型の径方向外側に向かって凹み、軸方向に延びる第二溝を備え、
周方向に隣り合う前記巻鉄心片の周方向端部同士が、前記第二溝の中に挿入され、
前記第二溝は、周方向に深さが異なる段部を備えるものである。
本願に開示されるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法、回転子、およびモータによれば、材料の無駄を省き鋳造型費を抑制できる。
実施の形態1によるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの片側断面正面模式図である。 アキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの片側断面正面模式図である。 実施の形態1による回転子の斜視図である。 実施の形態1によるモータの固定子と、この固定子の内周側に位置する回転子の概略構成を示す断面図である。 実施の形態1による巻型枠の斜視図である。 実施の形態1による巻型枠のベース部の斜視図である。 実施の形態1による巻型枠の内側面形成治具の斜視図である。 実施の形態1による巻型枠を用いて巻鉄心を製造している状態を示す斜視図である。 実施の形態1による巻型枠を用いて巻鉄心を製造している状態を示す斜視図である。 実施の形態1による巻型枠に所定の回数巻き取った巻鉄心を固定した状態を示す斜視模式図である。 実施の形態1による切断して内側面形成治具と外側面把持治具によって把持、固定された状態の巻鉄心片の斜視図である。 図10Aの巻鉄心片を非表示とした状態の内側面形成治具と外側面把持治具の斜視図である。 実施の形態1による鋳造型の上面図である。 実施の形態1による鋳造型の断面図であり、鋳造型の中心軸を含む平面で切断した図である。 実施の形態1による鋳造型の断面斜視図である。 実施の形態1による鋳造型に巻鉄心片を嵌め込んだ状態を示す上面模式図である。 実施の形態1による鋳造型に巻鉄心片を嵌め込んだ状態を上側から見た斜視図である。 実施の形態1による、最初に2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入する状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、最初に2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入する状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、最初に2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入する状態を示す斜視図である。 実施の形態1による最初に鋳造型80に挿入した巻鉄心片から内側面形成治具と外側面把持治具とを取り外した状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入した状態を示す上面図である。 実施の形態1による、2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入した状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、次に2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入する状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、次2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入する状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、次に2つの巻鉄心片を鋳造型に挿入する状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、次に鋳造型に挿入した巻鉄心片から内側面形成治具と外側面把持治具とを取り外した状態を示す斜視図である。 実施の形態1による、4つの巻鉄心片を鋳造型に挿入した状態を示す上面図である。 実施の形態1による鋳造型の他の例の斜視図である。 実施の形態1による鋳造型にピンを取り付けた状態を示す斜視図である。 実施の形態1による鋳造型の斜視図であり、鋳造型のバリエーションを示す一例である。 実施の形態1による巻鉄心片の構成を示す概念図である。 実施の形態1による他の鋳造型に使用する2種類の巻鉄心片の構成を示す概念図である。 実施の形態1による巻鉄心片の鋳造型内での配置を示す概念図である。 実施の形態1による他の鋳造型に使用する2種類の巻鉄心片の鋳造型内での配置を示す概念図である。 実施の形態1による鋳造型内に所定の数の巻鉄心片と回転軸を挿入した状態の模式図である。 実施の形態1による回転軸の斜視図である。 実施の形態1による鋳造型から取り出したあとの回転子の斜視図である。 実施の形態2による回転子の斜視図である。 実施の形態2による巻型枠の斜視図である。 実施の形態2による巻型枠のベース部の斜視図である。 実施の形態2による巻型枠の内側面形成治具の斜視図である。 実施の形態2による巻型枠を用いて巻鉄心を製造している状態を示す斜視図である。 実施の形態2による巻型枠に所定の回数巻き取った巻鉄心を固定した状態を示す斜視模式図である。 実施の形態2による切断して内側面形成治具と外側面把持治具によって把持、固定された状態の巻鉄心片の斜視図である。 図40Aの巻鉄心片を非表示とした状態の内側面形成治具と外側面把持治具の斜視図である。 実施の形態2による鋳造型の上面図である。 実施の形態2による鋳造型の断面図であり、鋳造型の中心軸を含む平面で切断した図である。 実施の形態2による鋳造型の断面斜視図である。 実施の形態2による鋳造型に巻鉄心片を嵌め込んだ状態を示す上面図である。 実施の形態2による鋳造型の斜視図であり、鋳造型のバリエーションを示す一例である。 実施の形態2による鋳造型内に所定の数の巻鉄心片と回転軸を挿入した状態の模式図である。 実施の形態2による鋳造型から取り出したあとの回転子の斜視図である。 4極かご型導体に流れる二次電流の周回経路を示す図である。 6極かご型導体に流れる二次電流の周回経路を示す図である。
実施の形態1.
以下、実施の形態1によるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法、回転子、およびモータを、図を用いて説明する。
また、本明細書中で、特に断り無く「周方向」、「径方向」、「軸方向」、「内」、「外」に言及するときは、シンクロナスリラクタンスモータの固定子、回転子の「周方向」、「径方向」、「軸方向」及び、固定子、回転子の「内側」、「外側」、「外周」、「内周」等をいうものとする。また、各図面において、同一または同等の部分に同一の符号を付している。
図1は、アキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータ100(以下、単にモータ100という)の片側断面正面模式図である。
図2は、アキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータ100aの片側断面正面模式図である。
モータ100は、円筒状のフレーム12およびフレーム12の両端の開口部を塞口する2枚のブラケット13からなるハウジング11と、フレーム12の円筒部に内嵌状態に固着された固定子30と、フレーム12の底部およびブラケット13にベアリング14を介して回転軸23周りに回転可能に支持され、固定子30の内周側に配設された回転子20とを備えている。
なお、図2に示すように、モータ100aのハウジング11aは、円筒状でなく有底円筒状のフレーム12aと、開口部を塞口するブラケット13による構造でも良い。
図3は、回転子20の斜視図である。
回転子20の回転子鉄心21の外周面には周方向に等間隔に、後述する巻鉄心片21RSが露出している。そして、その他の部分は、非磁性体22で覆われている。
図4は、モータ100の固定子30と、この固定子30の内周側に位置する回転子20の概略構成を示す断面図である。
固定子30は、円環状に並んだティース32とティース32を外周部で連結するバックヨーク33を備えた固定子鉄心31と、各ティース32に巻回された固定子コイル5によって構成されている。固定子鉄心31は、磁性体の薄板(主としてケイ素鋼板)からなり、図4に示す固定子鉄心31と同形状の円環状の鋼板を複数枚積層して円筒形状に構成され、図示していない外周面を溶接、カシメ等の方法で積層方向(軸方向)に一体に結合されている。
固定子コイル5は、図示しない交流電源装置(例えばインバータ装置)から交流電流が供給され、周波数に応じた回転磁界を発生する。図4の固定子30には36個のティースチップ付き丸底スロットが描かれているが、スロットの形状(例えば角底スロット、平行スロット、ティースチップの有無など)或いはスロット数(例えば、24スロット、48スロットなど)が異なっていても良い。
回転子20は、回転に無効な磁束NFを妨げ、回転に有効な磁束EFを通すために、回転子20の径方向内側に向けて凸型をなすように積層された磁性体の薄板(例えば電磁鋼板)を等間隔に極数分並べて回転子鉄心21とし、回転子鉄心21の部分以外の部分を非磁性体22(例えばアルミニウム合金等の金属もしくは樹脂)で一体化して円筒形とし、中心部を軸方向に貫通する回転軸23を備える。
回転子鉄心21が回転子20の外周面に露出している箇所は、磁気抵抗が小さいため磁極部Pとなり、隣り合う磁極部Pの間は、非磁性体22が回転子20の外周面に露出しているため磁気抵抗が大きく、磁間部BPとなる。磁極部Pと磁間部BPにより、インダクタンスが大きく磁束の流れやすい方向であるd軸90と、磁極と磁極との間にd軸90よりもインダクタンスが小さく磁束の流れにくい方向であるq軸95とが形成される。
前述したように、図示しない交流電源装置から固定子コイル5に交流電流が供給されると、固定子30の内側に交流電流の周波数に応じた回転磁界が発生する。固定子コイル5によって発生した磁界の極性によって、回転子20の回転子鉄心21によって形成される磁路Gを通る磁束が発生する。磁路Gを通る磁束は、回転子20の隣り合う磁極部P同士を接続する回転子鉄心21と、固定子鉄心31のティース32、バックヨーク33を循環する。電源装置から供給された交流電流により、固定子コイル5が作る磁界の極性は回転軸23を中心に回転するように変化し、回転子20はその磁界の極に磁性体である回転子20の磁極部Pが吸引されることによって発生するリラクタンストルクによって回転軸23周りに回転する。
このとき、突極比(d軸インダクタンスXdとq軸インダクタンスXqの比、Xd/Xq)が大きいほど発生するリラクタンストルクが大きくなり、高性能のモータ100を実現することができる。突極比を大きく取るため、磁極部P(d軸90)の磁気抵抗を小さく、磁間部BP(q軸95)の磁気抵抗を大きく設計する必要がある。回転子全体が電磁鋼板などの磁性体で構成されており、フラックスバリアスリット(空隙による磁気障壁)によってd軸インダクタンスとq軸インダクタンスの比を作るマルチフラックスバリア型シンクロナスリラクタンスモータに比べ、磁極部Pが磁性体、磁間部BPが非磁性体22で構成されるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの方が突極比を大きく設計することが容易なため、高性能なシンクロナスリラクタンスモータを設計することができる。
次に、回転子20の製造方法を順に説明する。
(1)巻鉄心製造工程
まず、巻鉄心を製造する工程を説明する。
図5は、巻型枠50の斜視図である。
図6Aは、巻型枠50のベース部50Bの斜視図である。
図6Bは、巻型枠50の内側面形成治具50INの斜視図である。
図7は、巻型枠50を用いて巻鉄心21Rを製造している状態を示す斜視図である。
図8は、巻型枠50を用いて巻鉄心21Rを製造している状態を示す斜視図である。
巻鉄心21Rの製造方法の説明において「内」「外」に言及するときは、製造中の巻鉄心21Rの「内」「外」を指すものとする。
まず、積厚(回転子20と固定子鉄心31が対向する部分の軸方向長さ=回転子鉄心21の軸方向の長さ)と同一幅の薄板の磁性材料(例えば電磁鋼板)をローラで押し付けながら巻型枠50に巻き取り、所定の内外形状の巻鉄心21Rを作る。
図5、図6A、図6Bに示すように、巻型枠50は、胴部50B1と胴部50B1の軸方向の一端に設けられ、巻鉄心21Rの巻き取り時に巻鉄心21Rの軸方向の一端をガイドする第一フランジ部50B2を有するベース部50Bと、ベース部50Bに脱着可能な4個の内側面形成治具50INとを備える。
胴部50B1の外周面には、巻型枠50の軸方向に延びる溝50BM(第一溝)と、溝50BMに連通し、第一フランジ部50B2を周方向に4分割する隙間であるスリット50B2Sとを備え、胴部50B1の中には回転軸50BSを備える。
内側面形成治具50INは、ベース部50Bに脱着可能であり、製造する巻鉄心21Rの内側面を形成し保持する内面側保持部50INAと、巻鉄心21Rの巻き取り時に巻鉄心21Rの軸方向の他端をガイドする分割フランジ部50INFとを備える。
ベース部50Bと、内側面形成治具50INとを組み合わせた巻型枠50を回転させながら、薄板の磁性材料21Sを巻き取ることによって巻鉄心21Rを製造する。内側面形成治具50INは、巻鉄心21Rの内側面を形成すると同時に巻鉄心21Rを内側から保持する。
内側面形成治具50INが、ベース部50Bに装着された状態において、ベース部50Bの周方向に隣り合う分割フランジ部50INFを含む内側面形成治具50INの間に、ベース部50Bの溝50BMと第一フランジ部50B2のスリット50B2Sに連通する隙間50INSが形成される。
詳細を後述する巻鉄心切断工程においては、溝50BM、スリット50B2S、隙間50INSを利用して巻型枠50に巻き取った巻鉄心21Rを、隙間50INSと軸方向に重なる部分で切断する。
図7では、4極の回転子20用を例に、巻型枠50に加圧ローラ70を用いて薄板の磁性材料21Sを巻き付けている状態を示している。上述した幅の薄板の磁性材料21Sを複数(1枚でも良い)、加圧ローラ70を使って巻型枠50の外側から内側に向かって加圧しながら、回転軸50BSによって回転する巻型枠50に巻きつけていき、所定の回数だけ巻き付けることにより、所定の内外形状の巻鉄心21Rを作る。
このとき、加圧ローラ70は、巻型枠50と巻鉄心21Rの外側形状に応じて巻鉄心21Rの径方向(加圧ローラのシャフト70Sの軸方向)に動くことにより、適切な加圧力で巻鉄心21Rの外周面を加圧する。
また、このとき、図8に示すように薄板の磁性材料21Sと非磁性シート21S2とを重ねて同時に巻き取ることにより、薄板の磁性材料21Sと非磁性シート21S2とが交互に重ねられた巻鉄心21Rを製造でき、q軸95の磁気抵抗を増やしてq軸リラクタンスを小さくすることができ、より高性能のモータを製造することができる。
薄板の磁性材料21Sのみを巻き付ける場合においても、薄板の磁性材料21Sと非磁性シート21S2を重ねて同時に巻き付ける場合においても、加圧ローラ70は外側から加圧できればどのような構造でも良い。
また、薄板の磁性材料21Sを巻きつけながら図示しない接着剤、両面テープなどの手段を用いて重なった薄板の磁性材料21S同士を固定しても良い。これにより、加圧ローラ70による加圧力を弱めて巻鉄心21Rを製造したり、加圧ローラ70を使わなくても巻きほどけることなく巻鉄心21Rを製造できる。
巻き付ける薄板の磁性材料21Sには、無方向性電磁鋼板、冷間圧延鋼板、方向性電磁鋼板、アモルファス鉄心材料等を用いると良い。このとき、安価なモータとする場合は、冷間圧延鋼板、無方向性電磁鋼板、方向性電磁鋼板、アモルファス鉄心材料の順に好ましく、高性能なモータを製造したい場合は、逆の順番となる。
特に、方向性電磁鋼板を用いる場合は、板の圧延方向の磁気抵抗が小さく、圧延方向に垂直な幅方向および板厚方向の磁気抵抗が大きい特徴があるため、d軸90方向を圧延方向、q軸95方向を板厚方向とするとd軸インダクタンスを大きく、q軸インダクタンスを小さくすることができ、より好ましいモータ100の特性が得られる。
薄板の磁性材料21Sの厚さは加圧力、巻型枠50の屈曲度、材料の入手性、加工性を鑑みて任意に選ぶことができる。非磁性シート21S2の素材、厚さも任意に選ぶことができる。このとき、薄板の磁性材料21Sの厚さと非磁性シート21S2の比がモータ100の特性に影響を与え、非磁性シート21S2の厚さに比べ薄板の磁性材料21Sの厚さが厚いとd軸、q軸ともインダクタンスが大きくなる傾向にあり、非磁性シート21S2の厚さに比べ薄板の磁性材料21Sの厚さが薄いとd軸、q軸ともインダクタンスが小さくなる傾向にある。
アモルファス鉄心材料は、無方向性電磁鋼板、方向性電磁鋼板、冷間圧延鋼板と比べ板厚が非常に薄く軟らかいため、巻型枠50に巻き付けやすく製造しやすい。また鉄損が少ないため、より高効率の特性を得ることができる。
図9は、巻型枠50に所定の回数巻き取った巻鉄心21Rを固定した状態を示す斜視模式図である。説明のためベース部50Bは省略している。
加圧ローラ70を取り外したら、巻鉄心21Rの形状が崩れないように巻型枠50に巻き取った巻鉄心21Rを外側から4つの外側面把持治具50OUTによって加圧して把持する。このとき、内側面形成治具50INは、巻型枠50を兼ねた構造になっているため、内側面形成治具50INに巻き終わった巻鉄心21Rの外周側から、外側面把持治具50OUTを押し当てて固定する。
図9に示すように、この状態では、巻鉄心21Rは、4隅が円弧状に成形された中空の四角柱となっている。また、4つの外側面把持治具50OUTの間には、軸方向に伸びる切断用溝CMが形成されている。そして、巻鉄心21Rの、この切断用溝CMの内側に存在する部分は、巻鉄心21Rの周方向に真っ直ぐに形成されている、この部分を直線部21RTとする。
(2)巻鉄心切断工程
次に、巻鉄心21Rを4つに分割する巻鉄心切断工程について説明する。
切断用溝CMの中心に沿って巻鉄心21Rの直線部21RTを巻鉄心21Rの軸方向に4カ所にて切断し、巻鉄心21Rを周方向に4分割する。切断方法は、帯鋸盤、丸鋸盤、高速切断機、切断砥石盤、レーザーカット、ワイヤーカットなどの方法があり、正確に切断をするには、レーザーカット、ワイヤーカット、切断砥石盤等を使用する。また、高速に切断するには、帯鋸盤、丸鋸盤、高速切断機等を使用すると良い。巻型枠50のベース部50Bには、軸方向に溝50BMが形成されているので、巻鉄心21Rを巻型枠50に巻着付けた状態で切断できる。
なお、ワイヤーカットでは非金属の物質を切断することができないため、上述したような非金属の非磁性シート21S2を同時に巻き込んだ巻鉄心21Rを切断する場合は、ワイヤーカット以外の切断方法を使う必要がある。
図10Aは、切断して内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTによって把持、固定された状態の巻鉄心片21RSの斜視図である。
図10Bは、図10Aの巻鉄心片21RSを非表示とした状態の内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTの斜視図である。
4分割した巻鉄心21Rの1つずつを巻鉄心片21RSという。
図11は、鋳造型80の上面図である。
図12は、鋳造型80の断面図であり、鋳造型の中心軸を含む平面で切断した図である。
図13は、鋳造型80の断面斜視図である。
巻鉄心21Rを切断した後、ベース部50Bを取り外す。
鋳造型80は、巻鉄心片21RSと回転軸23とを非磁性物質を用いて回転子として鋳造するための型である。鋳造型80は内部が略円筒状に刳り抜かれている。鋳造型80の内壁面80INには、径方向外側に向かって凹み、軸方向Yに延びる溝80M(第二溝)が、極数分(ここでは4つ)、周方向Zに等間隔に設けられている。この溝80Mは、周方向Zに隣り合う2つの巻鉄心片21RSの一方の周方向Zの一端部と、他方の周方向Zの他端部を挿入するために使用する。
また、鋳造型80の底面には、隣り合う溝80Mの中間部分に、径方向Xに延び、軸方向Yの上方に向かって突出する凸部80Tが設けられている。この凸部80Tは、鋳造型80の中で、巻鉄心片21RSが傾かないように下方から支えるために設けられている。鋳造型80の形状、或いは、後述するスプリングバックの強さに応じて、凸部80Tが無い鋳造型でも良い。鋳造型の底面中央には、回転軸23の一端部を挿入する穴80Hが設けられている。
図14は、鋳造型80に巻鉄心片21RSを嵌め込んだ状態を示す上面模式図である。
図15は、鋳造型80に巻鉄心片21RSを嵌め込んだ状態を上側から見た斜視図である。
図14、図15に示すように、鋳造型80の中には、巻鉄心21Rを4分割したものを、巻鉄心21Rを製造した状態とは内外を反転させた状態で組み込む。
以下の説明では、図15に示す鋳造型80の軸方向を軸方向Yとし、径方向を径方向Xとし、周方向を周方向Zとする。なお、軸方向Y、径方向X、周方向Zは、鋳造型80を用いて製造する回転子20の軸方向、径方向、周方向と一致する。
(3)巻鉄心片挿入工程
次に、鋳造型80を用いて回転子20を鋳造する鋳造工程について説明する。
巻鉄心片21RSを内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTとで把持したまま、鋳造型80の所定の位置にはめ込み、内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTを外す。
図16、図17、図18は、最初に2つの巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入する状態を示す斜視図である。
図19は、最初に鋳造型80に挿入した巻鉄心片21RSから内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTとを取り外した状態を示す斜視図である。
図20は、2つの巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入した状態を示す上面図である。
図21は、2つの巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入した状態を示す斜視図である。
全ての巻鉄心片21RSは、切断面を鋳造型80の外側に、巻鉄心片21RSの中央の突出部21RSPが鋳造型80中央軸側を向き、切断前の状態における巻鉄心21Rの中心軸と鋳造型80の中心軸が同方向となるように挿入する。
詳細には、まず、図14において右上と左下に示す2つの巻鉄心片21RSを先に鋳造型80に挿入し、その後、図14において右下と左上に示す2つの巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入する。最初の2つの巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入するには、内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTを装着したまま、これらと共に、鋳造型80の上にあてがい、3つの部品(内側面形成治具50IN、巻鉄心片21RS、外側面把持治具50OUT)を一緒に、図10Aの上下を反転させた向きで、かつ、鋳造型80の突出部21RSPが鋳造型80の内側に突出する向きで、図16、図17に示すように、軸方向Yの下方向へスライドさせる。このとき、それぞれの巻鉄心片21RSの両端部が隣り合う溝80Mの中に挿入される。内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTを装着した状態でそれぞれの巻鉄心片21RSを途中までスライドさせると、外側面把持治具50OUTが、図12、図13に示す、鋳造型80の底面から軸方向に突出するように設けられたピン80PINの上面に突き当たり、下方向へスライドしなくなる。ここで、巻鉄心片21RS1だけをそのまま図18に示す所定の位置まで押し込む。
すると、外側面把持治具50OUTの軸方向Yの上面が、内側面成形治具の分割フランジ部50INFを下方から上方に突き上げることによって、内側面形成治具50IN、外側面把持治具50OUTの双方が軸方向Yの上方に浮き上がってくる。
このとき、巻鉄心片21RSの外周面21RSOUTは、ピン80PINの径方向Xの外側に当たって、スプリングバック(曲がった薄板が元の平板に戻ろうとするばね力)が妨げられ、所定の位置に固定されたままとなるので、内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTとをそのまま取り外すことができる。
図22、図23、図24は、次に2つの巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入する状態を示す斜視図である。
図25は、次に鋳造型80に挿入した巻鉄心片21RSから内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTとを取り外した状態を示す斜視図である。
図26は、4つの巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入した状態を示す上面図である。
次に、図14に示す鋳造型80の右下と左上に、後から挿入する2つの巻鉄心片21RS1を、内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTを装着したまま、これらと共に、鋳造型80の上にあてがい、3つの部品(内側面形成治具50IN、巻鉄心片21RS、外側面把持治具50OUT)を一緒に、図10Aの上下を反転させた向きで軸方向Yの下方向へスライドさせる。
このとき、図23に示すように、外側面把持治具50OUTの底面が、先に挿入されている巻鉄心片21RS1の上面に当たり、さらに外側面把持治具50OUTの軸方向Yの上面が、内側面成形治具の分割フランジ部50INFを下方から上方に突き上げることによって、内側面形成治具50IN、外側面把持治具50OUTの双方が軸方向Yの上方に浮き上がってくる。したがって、2つの巻鉄心片21RSだけが押し下げられる。
なお、図22~図24に示すように、後から挿入される2つの巻鉄心片21RSの外周面の両端が、先に挿入した巻鉄心片21RSの外周面の両端に当たるため、スプリングバックが妨げられ、後から挿入される2つの巻鉄心片21RSが正しい位置に位置決めされる。
4つの巻鉄心片21RSを所定の位置まで挿入後、内側面形成治具50IN、外側面把持治具50OUTを取り外し、図25に示すように全ての巻鉄心片21RSの挿入を完了する。この状態で、周方向に隣り合う巻鉄心片21RSの端部同士が面接触している。
図27は、鋳造型80Aの斜視図である。
図28は、鋳造型80にピン80PINを取り付けた状態を示す斜視図である。
ピン80PINは、鋳造型80に設けた突起であっても良いし、図27に示すように鋳造型80に穴80H2を設けておき、この穴80H2にピン80PINを挿入しても良い。
ピン80PINを鋳造型とは別体とする場合は、穴80H2は、丸穴で、ピン80PINは、鋳造に用いる非磁性体22と同様の素材で、穴80H2の直径と同じの直径を有する丸棒を使うことが好ましいが、他の素材、他の形状でも良い。ピン80PINの形状、長さ、太さは、巻鉄心片21RS1のスプリングバックの強さによって、任意の形状、長さ、太さにすることができる。
巻いて曲がった巻鉄心片21RSは、スプリングバックの力が働く。したがって、隣り合う巻鉄心片21RSの両端同士が、外周部の磁極部Pの中央で張り合っているので、内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTとを外した状態でも鋳造型80内で位置が固定され、安定した寸法精度で回転子20を製造することができる。
図29は、鋳造型80Aの斜視図であり、鋳造型80のバリエーションを示す一例である。
図30Aは、これまで説明した巻鉄心片21RSの構成を示す概念図である。
図30Bは、鋳造型80Aに使用する巻鉄心片21RS1、巻鉄心片21RS2の構成を示す概念図である。
図31Aは、これまで説明した巻鉄心片21RSの鋳造型80内での配置を示す概念図である。
図31Bは、鋳造型80Aに使用する巻鉄心片21RS1、巻鉄心片21RS2の鋳造型80A内での配置を示す概念図である。
これまで説明した巻鉄心片21RSは、図30Aに示すように周方向に4等分されていたが、次に説明する2種類の巻鉄心片21RS1、21RS2は、図30に示すように周方向の長さが異なるように分割されている。
図29に示すように、鋳造型80Aでは、各溝80Mの周方向Zの中央に、径方向Xに更に凹み。周方向に溝80Mの深さを異ならせる段付き部80M2を設けている。このように溝80Mを構成すると、上述のように内外治具で把持した巻鉄心片21RS1を、先に溝80Mの中に形成される深い溝80MLに互い違いに嵌め込むと、個々の巻鉄心片21RSの両端部が、周方向Zの両側で深い溝80ML内に固定できるため、鋳造型底部に設けたピン80PINが不要になる。これによって、鋳造型80Aに巻鉄心片21RSをはめ込む作業が容易になるため回転子20の製造性が向上する。
なお、深い側の溝80MLに嵌め込む巻鉄心片21RSは、溝80Mの浅い側に嵌め込む巻鉄心片21RS2よりも直線部が長い必要があるため、図30Bに示すように、巻型枠50の切断用溝CMの位置を周方向Zにずらし、先に挿入する巻鉄心片21RS1の直線部が、後から挿入する巻鉄心片21RS2の直線部よりも長くなるようにそれぞれの巻鉄心片21RS1,RS2を製造する必要がある。
ところで、鋳造型80、80Aのいずれを用いても、図3に示すように、巻鉄心片21RSの軸方向Yの両端面上には、巻鉄心片21RSの外側に形成される非磁性体部と、巻鉄心片21RSの内側の非磁性体部とを接続する非磁性体部が形成されることになる。したがって、軸方向Yの両端部は、誘導モータのエンドリングのように、非磁性体部が、巻鉄心片21RSより軸方向Yの両側に張り出した形状となる。
(4)鋳造工程
図32は、鋳造型80内に所定の数の巻鉄心片21RSと回転軸23を挿入した状態の模式図である。
図33は、回転軸23の斜視図である。
所定個数の巻鉄心片21RSを鋳造型80に挿入したら回転軸23を底部の穴80Hに挿入する。このとき、回転軸23は、全ての巻鉄心片21RSの内側に挿入される。次に、鋳造型80の上部に図示しない上型を載せて型締めして、図示しない非磁性体22を鋳造型80内に流し込んで鋳造し、回転子20を製造する。
図33に示すように、回転軸23の外周面の非磁性体22と接する面23Sには、例えば、Dカット23D、2面カット、キー溝23K、窪み、穴などのフライス加工、ローレット加工を、少なくとも1つ施しておく。これにより、非磁性体22を鋳造したときに、カット面、凹み部、ローレット溝に非磁性体22が流れ込んで回転軸23と回転子20の非磁性体22が強固に結合されるため、加工が無い場合に比べ、より強いトルクを伝達することができる。
図33では、加工部を1か所だけ設けたが、複数個所にカット面があっても良いし、カット面の幅も、軸方向長さも自由に決めることができる。回転軸23の周方向対角に2か所Dカットを施し、カット面が平行な場合、2面カットの状態となる。
キー溝23Kを加工した場合、溝の深さ、溝の長さ、溝の幅とも自由に決めることができるが、キー溝23Kが非磁性体22で完全に隠れるような形状でなければならない。
図34は、鋳造型から取り出したあとの回転子20の斜視図である。そして図3が、外周部を仕上げた回転子20の斜視図である。
鋳造後、回転子20を鋳造型80から取り外し、回転子外周部にはみ出した鉄心部および鋳造体の外周部を円筒状の非磁性体22の外周面に沿って切断、切削、研削等で落として所定寸法の外径に整形し、回転子20として仕上げる。このとき、一緒に鋳込んだ回転軸23を基準として外周から径方向Xの外側に突出した巻鉄心片21RSの一部を含む外周部を切削すると、固定子30との空隙寸法が安定するため、回転軸23を基準にして加工することが好ましい。
実施の形態1によるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法、回転子、およびモータによれば、材料の無駄を省き鋳造型費を抑制できる。
実施の形態2.
以下、実施の形態2によるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法、回転子、およびモータを、実施の形態1と異なる部分のみ説明する。
図35は、回転子20の斜視図である。
実施の形態1では、4極のモータの回転子20について説明したが、本実施の形態では、6極のモータについて説明する。なお、形状は異なるが、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号を付している。
図36は、巻型枠50の斜視図である。
図37Aは、巻型枠50のベース部50Bの斜視図である。
図37Bは、巻型枠50の内側面形成治具50INの斜視図である。
図36、図37A、図37Bに示すように、巻型枠50は、3個の内側面形成治具50INと、3つの巻鉄心切断用の溝50BMと回転軸50BSを有するベース部50Bによって構成されている。ベース部50Bと、内側面形成治具50INとを組み合わせた巻型枠50を回転させながら、薄板の磁性材料21Sを巻き取ることによって巻鉄心21Rを製造する。
図38は、巻型枠50を用いて巻鉄心21Rを製造している状態を示す斜視図である。
図39は、巻型枠50に所定の回数巻き取った巻鉄心21Rを固定した状態を示す斜視模式図である。説明のためベース部50Bは省略している。
図40Aは、切断して内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTによって把持、固定された状態の巻鉄心片21RSの斜視図である。
図40Bは、図40Aの巻鉄心片21RSを非表示とした状態の内側面形成治具50INと外側面把持治具50OUTの斜視図である。
3分割した巻鉄心21Rの1つずつを巻鉄心片21RSという。
実施の形態1では、一度に4極分の巻鉄心片21RSを製造したが、本実施の形態では、図36に示す巻型枠を用いて、一度に3極分の巻鉄心片21RSを製造する。すなわち、3極分の巻鉄心片21RSを2回に分けて製造することになる。
図41は、鋳造型80の上面図である。
図42は、鋳造型80の断面図であり、鋳造型の中心軸を含む平面で切断した図である。
図43は、鋳造型80の断面斜視図である。
図44は、鋳造型80に巻鉄心片21RSを嵌め込んだ状態を示す上面図である。
図45は、鋳造型80Aの斜視図であり、鋳造型80のバリエーションを示す一例である。
図46は、鋳造型80内に所定の数の巻鉄心片21RSと回転軸23を挿入した状態の模式図である。
図47は、鋳造型から取り出したあとの回転子20の斜視図である。
その他の製造工程については実施の形態1と同様である。
実施の形態1では、角が丸まった断面四角形の巻型枠50を用いて山型に突出する巻鉄心片21RSを4個製造し、4個の巻鉄心片21RSを使用して鋳造することによって4極のシンクロナスリラクタンスモータの回転子を製造することを説明したが、本実施の形態では角が丸まった断面三角形の巻型枠50を用いて山型に突出する巻鉄心片21RSを2回に分けて6個を製造し、6つの巻鉄心片21RSを使用して鋳造することによって6極のシンクロナスリラクタンスモータの回転子20を同様に製造できることを説明した。
図48は、4極かご型導体に流れる二次電流の周回経路を示す図である。
図49は、6極かご型導体に流れる二次電流の周回経路を示す図である。
図48、49に示すように、回転子20の鋳造に用いる非磁性体22をアルミニウムまたはその合金で構成する場合、磁間部BPのアルミニウムが誘導機における導体バー、軸方向両端のアルミニウムが誘導機におけるエンドリングの役割を果たすため、誘導機としての特性も兼ね備えることができ、自己始動性をもつことができる。
実施の形態2によるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法、回転子、およびモータによれば、極数の多いモータであっても、実施の形態1と同様に材料の無駄を省き鋳造型費を抑制できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
100,100a アキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータ、
11,11a ハウジング、12,12a フレーム、13 ブラケット、
14 ベアリング、20 回転子、21 回転子鉄心、21R 巻鉄心、
21RS,21RS1,21RS2 巻鉄心片、21RSOUT 外周面、
21RT 直線部、21S 磁性材料、21S2 非磁性シート、22 非磁性体、
23 回転軸、23D Dカット、23K キー溝、23S 面、30 固定子、
31 固定子鉄心、32 ティース、33 バックヨーク、5 固定子コイル、
50 巻型枠、50B ベース部、50BM 溝、50BS 回転軸、
50IN 内側面形成治具、50INF 分割フランジ部、
50OUT 外側面把持治具、70 加圧ローラ、70S シャフト、80 鋳造型、
80A 鋳造型、80H,80H2 穴、80M,80ML 溝、80M2 段付き部、80PIN ピン、80T 凸部、90 d軸、95 q軸、EF,NF 磁束、
G 磁路、P 磁極部、BP 磁間部、CM 切断用溝、
RS,RS1,RS2 巻鉄心片、Xd d軸インダクタンス、
Xq q軸インダクタンス、Y 軸方向、Z 周方向、X 径方向。

Claims (14)

  1. 磁性材料を巻型枠に巻き取って巻鉄心を製造する巻鉄心製造工程と、
    前記巻鉄心を、前記巻鉄心の周方向に分割して複数の巻鉄心片を製造する巻鉄心切断工程と、
    複数の前記巻鉄心片の突出部を鋳造型の内側に向けて前記鋳造型に挿入する巻鉄心片挿入工程と、
    複数の前記巻鉄心片の内側に回転軸を挿入して非磁性体で前記巻鉄心片と前記回転軸を一体に鋳造する鋳造工程と、
    前記鋳造型から取り出した回転子の前記巻鉄心片の端部を円筒状の前記非磁性体の表面に揃えて整形する外周面成形工程とを備え
    前記鋳造工程において、
    前記巻鉄心切断工程で切断された前記巻鉄心の切断面を含む前記巻鉄心の端部が、鋳造後に前記非磁性体の表面から外側に突出するように鋳造するアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  2. 磁性材料を巻型枠に巻き取って巻鉄心を製造する巻鉄心製造工程と、
    前記巻鉄心を、前記巻鉄心の周方向に分割して複数の巻鉄心片を製造する巻鉄心切断工程と、
    複数の前記巻鉄心片の突出部を鋳造型の内側に向けて前記鋳造型に挿入する巻鉄心片挿入工程と、
    複数の前記巻鉄心片の内側に回転軸を挿入して非磁性体で前記巻鉄心片と前記回転軸を一体に鋳造する鋳造工程と、
    前記鋳造型から取り出した回転子の前記巻鉄心片の端部を円筒状の前記非磁性体の表面に揃えて整形する外周面成形工程とを備え、
    前記巻鉄心製造工程において、
    前記巻鉄心は、前記巻型枠の周方向に分割された複数の脱着可能な内側面形成治具の周囲に巻き取られ、
    前記巻鉄心製造工程の後に、
    前記巻鉄心片は、個々の前記内側面形成治具と対を成す、外側面把持治具とによって保持され、
    前記巻鉄心切断工程において、前記巻鉄心は、隣り合う前記外側面把持治具の間で切断されるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  3. 磁性材料を巻型枠に巻き取って巻鉄心を製造する巻鉄心製造工程と、
    前記巻鉄心を、前記巻鉄心の周方向に分割して複数の巻鉄心片を製造する巻鉄心切断工程と、
    複数の前記巻鉄心片の突出部を鋳造型の内側に向けて前記鋳造型に挿入する巻鉄心片挿入工程と、
    複数の前記巻鉄心片の内側に回転軸を挿入して非磁性体で前記巻鉄心片と前記回転軸を一体に鋳造する鋳造工程と、
    前記鋳造型から取り出した回転子の前記巻鉄心片の端部を円筒状の前記非磁性体の表面に揃えて整形する外周面成形工程とを備え、
    前記鋳造型は、前記鋳造型の内周面に前記鋳造型の径方向外側に向かって凹み、軸方向に延びる第二溝を備え、
    周方向に隣り合う前記巻鉄心片の周方向端部同士が、前記第二溝の中に挿入され、
    前記第二溝は、周方向に深さが異なる段部を備えるアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  4. 前記巻鉄心製造工程において、
    前記巻鉄心は、前記巻型枠の周方向に分割された複数の脱着可能な内側面形成治具の周囲に巻き取られ、
    前記巻鉄心製造工程の後に、
    前記巻鉄心片は、個々の前記内側面形成治具と対を成す、外側面把持治具とによって保持され、
    前記巻鉄心切断工程において、前記巻鉄心は、隣り合う前記外側面把持治具の間で切断される請求項1又は請求項3に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  5. 前記巻型枠は、ベース部と前記ベース部に脱着可能な複数の前記内側面形成治具を備え、
    前記ベース部は、胴部と、前記胴部の軸方向端部に接続され前記巻鉄心の巻き取り時に前記巻鉄心の軸方向の一端をガイドする第一フランジ部とを有し、前記胴部の外周面に設けられた前記巻型枠の軸方向に延びる第一溝および前記第一溝に連通し、前記第一フランジ部を周方向に等分するスリットとを備え、
    前記内側面形成治具は、製造する前記巻鉄心の内側面を形成し保持する内面側保持部と前記巻鉄心の巻き取り時に前記巻鉄心の軸方向の他端をガイドする分割フランジ部とを備え、
    前記内側面形成治具が、前記ベース部に装着された状態において前記ベース部の周方向に隣り合う前記内側面形成治具の間、および、隣り合う前記分割フランジ部の間に前記第一溝に連通する隙間が形成され、
    前記巻鉄心切断工程において、前記隙間の間を切断する請求項2又は請求項4に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  6. 前記鋳造型は、前記鋳造型の内周面に前記鋳造型の径方向外側に向かって凹み、軸方向に延びる第二溝を備え、
    周方向に隣り合う前記巻鉄心片の周方向端部同士が、前記第二溝の中に挿入される請求項1から請求項のいずれか1項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法
  7. 前記第二溝は、周方向に深さが異なる段部を備える請求項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  8. 前記鋳造型は、周方向に隣り合う前記第二溝の径方向内側に、底面から軸方向に突出し、前記巻鉄心片挿入工程において、周方向に隣り合う2つの前記巻鉄心片に接触するピンを備える請求項1から請求項のいずれか1項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  9. 前記ピンは脱着可能である請求項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  10. 前記巻鉄心製造工程において、薄板の前記磁性材料と、非磁性シートとを重ねて同時に巻き取る請求項1から請求項のいずれか1項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  11. 前記磁性材料は、方向性電磁鋼板である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  12. 前記磁性材料は、アモルファス材料である請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  13. 鋳造材料として非磁性体の金属又は樹脂を使用する請求項1から1のいずれか1項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法。
  14. 前記回転軸は、鋳造部にDカット、キー溝、穴、2面カットの少なくとも1つを有する請求項1から請求項1のいずれか1項に記載のアキシャルラミネート型シンクロナスリラクタンスモータの回転子の製造方法
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