JP2012120353A - 回転電機用ロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機用ロータにおいて、部品点数を少なくし、かつ、強度を高くするとともに、回転電機の出力及び効率を高くすることである。
【解決手段】ロータ16は、複数の鋼板を積層することにより構成される積層体であるロータコア26を含む。ロータコア26は、軸方向両端部に設けられた端部鋼板32a、32bと、端部鋼板32a、32bよりも軸方向中央側に設けられ、外周部に係止部38を有する係止部付鋼板34とを含む。係止部38は、係止部付鋼板34に設けられた突部を軸方向外側に折り曲げ、さらにその折り曲げた部分の先端部で端部鋼板32a、32bよりも軸方向外側に突出する部分を径方向内側に曲げ形成することで形成し、端部鋼板32aに係止部付鋼板34側に押さえ付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の鋼板を積層することにより構成される積層体を含み、回転軸の外周側に固定される回転電機用ロータに関する。
従来から知られている、車両用電動機等の回転電機は、ステータとロータとを備える。また、ロータを、複数の鋼板を積層することにより構成される積層体を含むように構成することも考えられている。例えば、ロータは、積層体の円周方向複数個所に永久磁石を配置する磁石付ロータとする場合がある。
例えば、特許文献1に記載された電動機は、ステータの径方向内側にロータを対向配置しており、ロータは、自動積層方式により外周の溝、シャフト用の孔等を打ち抜いたコアシートを積層し、そのロータのコアの孔にIPM方式で永久磁石を埋め込んでいる。また、積層したコアの両端側にエンドプレートに対応する蓋を配置するとともに、複数のリベットを通すとされている。
また、特許文献2に記載された、複数の鋼板を積層してなる積層鉄心では、内周側にコイルを収容するスロットを形成するとともに、複数の鋼板を、外周部に切欠溝を設けた鋼板Aと、外周部にV形状に曲げ形成した舌片を設けた鋼板Bとにより構成し、切欠溝を一致させて積み重ねた2枚の鋼板Aに、切欠溝と対応する位置に舌片を配置するように1枚の鋼板Bを積み重ね、それを繰り返すとされている。また、このように積み重ねた後、舌片を切欠溝内にV形状を平板状に伸展させながら折り曲げ、切欠溝の溝幅と舌片幅との間の締め代により結合し、一体化した積層鉄心が得られるとされている。
特開2002−136011号公報 特開昭57−82845号公報
上記の特許文献1に記載されたロータでは、コアシートを積層することにより積層体が構成され、複数のリベットを積層体に通すことでコアが飛び出さないようにしている。ただし、このように複数のリベットを用いる場合、リベットの材質に工夫しないと、コアの内部を通過する磁束を阻害して回転電機の出力性能の低下を招いたり、回転電機の効率が低下する可能性がある。また、複数のリベットを必要とすることで、ロータの構成部品の部品点数が増大する。これに対して、リベットを使用せずにエンドプレートでロータコアの両端部が開くのを防止することも考えられる。ただし、この場合、エンドプレートとして大きな直径を有し、かつ、剛性の高いものが必要となる。
一方、鋼板の積層体を有するロータにおいて、リベットを省略したり、エンドプレートをロータコアよりも小径化したり、エンドプレートに剛性の低いものを使用した場合には、ロータの軸方向端部の鋼板の外周端部が他のロータコア部分に対し軸方向外側に開くように変位する可能性がある。例えば、ロータコアに永久磁石を配置している場合に永久磁石の端部とロータコアの端部との間で作用する磁気吸引力により、端部の鋼板の外周端部が外側に離れるように変位する可能性がある。また、ロータに対向するステータコアの軸方向長さがロータの軸方向長さよりも長い場合、回転電機の使用時にステータとロータとの間で作用する磁気吸引力により、やはり端部の鋼板の外周端部が外側に離れるように変位する可能性もある。また、ロータの各鋼板同士を溶接により接合することにより上記の変位を防止することも考えられるが、製造コストの過度な増加を招く可能性がある。
このようにロータコアの軸方向端部の鋼板の外周端部が外側に離れるように変位した場合、磁力や回転時に永久磁石に作用する遠心力等に対するロータコアの耐力が低くなり、場合により、ロータコアに破損等の不都合が生じる可能性がないとはいえない。特に、回転電機の効率向上のためにロータコアを構成する鋼板の板厚を薄くしたり、ロータコアの磁石挿入孔とロータコアの外周面との間の間隔を小さくすることが考えられるが、この場合には、ロータコアの耐力が低くなりやすい。また、ロータコアの軸方向端部の鋼板の外周端部が外側に離れるように変位した場合には、ロータコアにおける着磁効率の低下が生じる可能性もある。
また、特許文献2に記載された積層鉄心は、ステータの構造であると考えられ、この構造をロータとして使用することは困難である。また、積層鉄心には、ロータ対向側である内周側にコイルを収容するためのスロットが形成されており、この内周側に端部の鋼板が軸方向外側に離れるように変位するのを阻止する手段を設ける必要はほとんどない。すなわち、積層鉄心にコイルが内周側で巻装されると、積層鉄心を構成する複数の鋼板がコイルで結合される。このような特許文献2には、部品点数を少なくでき、かつ、強度を高くできるとともに、回転電機の出力及び効率を高くできるロータは開示されていない。
本発明の目的は、回転電機用ロータにおいて、部品点数を少なくし、かつ、強度を高くするとともに、回転電機の出力及び効率を高くすることを目的とする。
本発明に係る回転電機用ロータは、複数の鋼板を積層することにより構成される積層体を含み、回転軸の外周側に固定される回転電機用ロータであって、積層体は、積層体の軸方向一端に設けられた少なくとも1枚の端部鋼板と、1枚の端部鋼板よりも軸方向中央側に設けられ、外周部に係止部を有する係止部付鋼板とを含み、係止部は、係止部付鋼板の外周面に径方向に突出するように設けられた突部を軸方向外側に折り曲げ、さらにその折り曲げた部分の先端部で端部鋼板よりも軸方向外側に突出する部分を径方向内側に曲げ形成することで構成され、係止部の先端部が端部鋼板に係止部付鋼板側に押さえ付けられていることを特徴とする回転電機用ロータである。
本発明に係る回転電機用ロータによれば、係止部付鋼板の係止部で端部鋼板を押さえ付けることができるので、使用時にステータとロータとの間で軸方向の磁気的吸引力が作用する場合でも、リベットや溶接を用いることなく、端部鋼板の外周端部が軸方向外側に離れるように変位することを防止できる。このため、ロータを含む回転電機の出力及び効率を有効に高くできる。
また、本発明に係る回転電機用ロータにおいて、好ましくは、積層体は、係止部付鋼板よりも軸方向外側に配置された鋼板の外周面に設けられ、係止部付鋼板に設けられた係止部が挿入される凹部を含んでいる。
上記構成によれば、係止部が各鋼板の外周面よりも径方向外側に大きく突出することを防止して、ロータとステータとの間の径方向の隙間を有効に小さくでき、回転電機の出力向上をより有効に図れる。
また、本発明に係る回転電機用ロータにおいて、好ましくは、積層体は、円周方向複数個所に挿入するように設けられた永久磁石を含んでいる。
上記構成によれば、永久磁石の磁力により積層体の軸方向端部に設けられた端部鋼板の外周側が軸方向外側に離れるように変位しやすくなるのにもかかわらず、その変位を有効に防止できるため、積層体の軸方向端部の外周部の強度を十分に高くできる。このため、積層体に対する着磁効率を高くできるとともに、使用時にロータとステータとの間で作用する磁気吸引力や、永久磁石に作用する遠心力にかかわらず、積層体に対する応力を緩和できる。
本発明に係る回転電機用ロータによれば、部品点数を少なくでき、かつ、強度を高くできるとともに、回転電機の出力及び効率を高くできる。
本発明に係る実施の形態の1例の回転電機用ロータを含む回転電機を部分的に示す概略断面図である。 図1からロータのみを取り出して、図1の軸方向片側から他側に見た上半部の図である。 図1からロータコアの中央部を構成する中央寄り鋼板を取り出して、図1の軸方向片側から他側に見た周方向の1/4部分の図である。 図1からロータコアを構成する係止部付鋼板を取り出して、突部を折り曲げる以前の状態を示す、図1の軸方向片側から他側に見た周方向の1/4部分の図である。 図1からロータコアの端部を構成する端部鋼板を取り出して、図1の軸方向片側から他側に見た周方向の1/4部分の図である。 ロータコアを構成する各鋼板を積層して係止部付鋼板の突部を折り曲げる以前の状態を示す、図2に対応する図である。 本発明と異なる比較例の回転電機用ロータを含む回転電機を部分的に示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態の別例の回転電機用ロータを含む回転電機を部分的に示す概略断面図である。
以下において、図1から図6を用いて本発明に係る実施の形態の1例を説明する。本実施の形態の回転電機用ロータ(以下、単に「ロータ」という。)を含む回転電機は、例えばハイブリッド車両を駆動するモータとして、または、発電するための発電機として、または、その両方の機能を有するものとして使用する。図1に示すように、回転電機10は、例えば、3相交流電流で駆動する同期電動機であり、ハウジングである図示しないモータケースの内面に固定したステータ14と、ステータ14の径方向内側に対向配置したロータ16と、ロータ16を固定した回転軸18とを備える。なお、回転電機10の種類は同期電動機に限定するものではない。
ステータ14は、複数の電磁鋼板等の鋼板を軸方向に積層することにより構成するステータコア20と、ステータコア20の内周面の周方向複数個所に設けたティースに集中巻きまたは分布巻きで巻装した3相のステータコイル22とを含む。ステータコイル22において、ステータコア20の軸方向両側面よりも外側に突出する部分により、一対のコイルエンドを構成している。ステータコア20は、モータケースの内側に固定されている。
回転軸18は、モータケースに軸受(図示せず)により回転可能に支持されている。ロータ16は、回転軸18の軸方向中間部の外径側に固定され、ステータ14の径方向内側に、エアギャップ24を介して対向配置されている。
また、ロータ16は、複数の電磁鋼板等の鋼板を軸方向に積層することにより構成される積層体であるロータコア26と、ロータコア26の周方向複数個所に挿入するように設けられた永久磁石28とを含む。すなわち、永久磁石28は、ロータコア26にIPM方式で埋め込まれている。永久磁石28は、ロータ16の径方向に対し傾斜した方向に着磁している。すなわち、図2に示すように、永久磁石28は2個1組として、複数組の永久磁石28をロータコア26の周方向等間隔の複数個所に貫通するように設けた磁石孔30に挿入している。この状態で、各組の永久磁石28は、径方向外側に向かうほど互いの間隔が大きくなる形状に配置されている。また、各組で永久磁石28の径方向に関する着磁方向は同じとし、かつ、隣り合う異なる組の永久磁石28同士で径方向に関する着磁方向は異ならせている。なお、本実施の形態は、このような永久磁石28の配置構成に限定するものではなく、複数の永久磁石28をロータ16の径方向に向け、径方向に着磁するように配置した構成も採用できる。
図1に戻り、積層体であるロータコア26は、軸方向両端部にそれぞれ設けられた2枚ずつ合計4枚の同形状の端部鋼板32a、32bと、軸方向両端部の端部鋼板32a、32bの組よりもそれぞれ軸方向中央側に設けられた1枚ずつ合計2枚の同形状の係止部付鋼板34と、各係止部付鋼板34により両側から挟まれた複数枚の同形状の中央寄り鋼板36とを含む。端部鋼板32a、32bは、ロータコア26の軸方向両端に設けられた1枚ずつ合計2枚の外側(外側とは、ロータコア26の軸方向両端側をいう。)の端部鋼板32aと、1枚ずつ合計2枚の内側の端部鋼板32b(内側とは、ロータコア26の軸方向中央側をいう。)とを有する。
各係止部付鋼板34の外周部の複数個所に断面略L字形に曲げられた係止部38が設けられている。また、各端部鋼板32a、32bの外周面において、各係止部付鋼板34の係止部38と対応する複数個所に軸方向全長にわたって凹部40が形成されている。凹部40には、各係止部付鋼板34の係止部38が挿入されている。このように、ロータコア26は、係止部付鋼板34よりも軸方向外側に配置された端部鋼板32a、32bの外周面に設けられ、係止部付鋼板34に設けられた係止部38が挿入される凹部40を含んでいる。各端部鋼板32a、32bは同一形状である。
係止部38は、係止部付鋼板34の外周面の周方向複数個所に設けられた突部42(図4)を軸方向外側に折り曲げ、さらにその折り曲げた部分の先端部で端部鋼板32a、32bよりも軸方向外側に突出する部分を径方向内側に曲げ形成することで構成されている。各係止部38の先端部は、ロータコア26の軸方向両端の1枚ずつ合計2枚の端部鋼板32aの外側面の外周端部に、軸方向中央側、すなわち係止部付鋼板34側に押さえ付けられている。
このようにロータ16を構成するために、ロータコア26を構成する各鋼板32a、32b、34,36は、それぞれ図3から図5に示すように構成されている。図3は、ロータコア26の中央部を構成する中央寄り鋼板36の一部を示す図であり、図4は、ロータコア26を構成する係止部付鋼板34において、突部42を折り曲げる以前の状態の一部を示す図であり、図5は、ロータコア26の端部を構成する端部鋼板32a、32bの一部を示す図である。
図3から図5に示す各鋼板32a、32b、34,36は、薄板の略円板状で周方向複数個所に磁石孔30(図1、図2)を構成する矩形孔44が形成されている。また、図3に示す中央寄り鋼板36は、外周面の断面形状を単なる円形としている。これに対して、図4に示す係止部付鋼板34は、外周面の周方向等間隔の複数個所に、径方向外側に突出する突部42が形成されている。また、図示の例では、係止部付鋼板34の外周面でロータ16(図1)が構成された場合に隣り合う磁極間中心、すなわちロータ16の周方向に関して隣り合う異なる組の永久磁石28の間の中央に、突部42が設けられている。ただし、突部42は、係止部付鋼板34の外周面でロータ16が構成された場合に各磁極の周方向中央、すなわちロータ16の周方向に関して各組で2の永久磁石28の間の中央に設けることもできる。
また、図5に示す端部鋼板32a、32bの外周面には、突部42(図4)と対応する周方向等間隔の複数個所に凹部40が、軸方向全長にわたって形成されている。なお、凹部40は、図示の例では断面矩形状としているが、それ以外の種々の形状とすることもできる。また、各鋼板32a、32b、34,36の中心部に回転軸18(図1)を嵌合させるための中心孔が形成されている。
そして、図6に示すように、各鋼板32a、32b、34,36を、互いの矩形孔44を整合させるとともに、互いの突部42及び凹部40を整合させるように積層する。そしてこの状態で、図1に示すように各突部42を軸方向外側にほぼ直角に折り曲げ、折り曲げた部分を端部鋼板32a、32bの凹部40に挿入し、各突部42の折り曲げた部分の先端部を径方向内側に曲げ形成することでかしめ部である、係止部38が設けられている。また、係止部38の先端部によりロータコア26の両端の端部鋼板32aの外側面の外周部が係止部付鋼板34側に密着するように押さえ付けられている。この状態で、各係止部38の外接円の直径が中央寄り鋼板36及び端部鋼板32a、32bの外径とほぼ同じになるようにしている。このために凹部40の周方向長さW1(図5)は、突部42の周方向長さW2(図4)以上とし、凹部40の径方向長さ、すなわち深さD1(図5)は、突部42の厚さ以上としている。
このような回転電機10によれば、使用時に3相の交流電流を各相のステータコイル22のそれぞれに供給することにより、ステータ14に回転磁界を発生させ、その回転磁界の影響を受けて永久磁石28付きのロータ16が回転する。このようなロータ16によれば、係止部付鋼板34の突部42により構成される係止部38で端部鋼板32aを押さえ付けることができる。このため、使用時にステータ14とロータ16との間で軸方向の磁気的吸引力が作用する場合でも、リベットや溶接を用いることなく、ロータ16の軸方向端部に設けられた端部鋼板32aの外周端部が軸方向外側に離れる方向に変位することを防止できる。このため、ロータ16を含む回転電機10の出力及び効率を有効に高くできる。この結果、部品点数を少なくでき、かつ、強度を高くできるとともに、回転電機10の出力及び効率を高くできる。
また、ロータコア26は、係止部付鋼板34よりも軸方向外側に配置された端部鋼板32a、32bの外周面に設けられ、係止部付鋼板34に設けられた係止部38が挿入される凹部40を含んでいる。このため、係止部38が各鋼板32a、32b、34,36の外周面よりも径方向外側に大きく突出することを防止して、ロータ16とステータ14との間の径方向の隙間であるエアギャップ24を有効に小さくでき、回転電機10の出力向上をより有効に図れる。
また、ロータコア26は、円周方向複数個所に挿入するように設けられた永久磁石28を含んでいる。このため、永久磁石28の磁力によりロータコア26の軸方向端部に設けられた端部鋼板32aの外周側が軸方向外側に離れるように変位しやすくなるのにもかかわらず、その変位を有効に防止できるため、ロータコア26の軸方向端部の外周部の強度を十分に高くできる。このため、ロータコア26に対する着磁効率を高くできるとともに、使用時にロータ16とステータ14との間で作用する磁気吸引力や、永久磁石28に作用する遠心力にかかわらず、ロータコア26に対する応力を緩和できる。また、本実施の形態では、ロータコア26の軸方向外側への開きを防止するために、直径が大きく、かつ剛性の高いエンドプレートを使用する必要がない。このため、回転電機10の出力向上をより有効に図れる。また、製造工程数の低減及び低コスト化を図れる。
図7は、本発明とは異なる比較例のロータ16を含む回転電機10を示している。この比較例では、ロータ16に設けられたロータコア26を構成する各鋼板46をすべて同形状の円板状としている。各鋼板46には外周側に突出する突部や、係止部は形成されていない。このような比較例では、例えば図示のように、ステータコア20の軸方向長さがロータコア26の軸方向長さよりも大きい場合に、使用時にロータコア26の軸方向両端の鋼板46に、図7の矢印α方向の磁気吸引力がステータ14から作用し、この磁気吸引力の軸方向成分により両端の鋼板46の外周部が外側に開くように変位しやすくなる。また、図7の矢印β方向または矢印γ方向に示すように、両端の鋼板46の外周部と永久磁石28との間で短絡磁束により作用する磁気吸引力により、軸方向端部の鋼板46の外周部が外側に開くように変位する可能性もある。このような比較例では、ロータコア26の着磁効率が低下したり、ロータコア26の外周部の強度を十分に確保できない可能性がある。これに対して、本実施の形態では、上記のように突部を折り曲げることにより構成される係止部38(図1)によりロータコア26の外周部の軸方向の開きが有効に防止されるため、このような不都合が生じることがない。
なお、本実施の形態では、係止部付鋼板34よりも軸方向両側に配置する鋼板を2枚ずつの端部鋼板32a、32bとしているが、係止部付鋼板34よりも軸方向両側に配置する鋼板は1枚ずつ、または3枚ずつ以上とすることもできる。また、係止部付鋼板34に設ける係止部38の数、及び、端部鋼板32a、32bに設ける凹部40の数は、特に限定するものではない。
次に、図8は、本発明に係る実施の形態の別例を示している。図8は、別例のロータ16を含む回転電機10を部分的に示す概略断面図である。別例のロータ16では、上記の図1から図6に示した構成と異なり、ロータコア26の軸方向両端に、各鋼板32a、32b、34,36よりも小径の磁性材または非磁性材のエンドプレート48を配置し、エンドプレート48により両側からロータコア26を挟んでいる。エンドプレート48の外周面は、係止部付鋼板34の係止部38の先端から離れている。このように本発明では、エンドプレート48を設けることもできるが、エンドプレート48として、大径の構成を使用したり、剛性の高い構成を使用する必要がないという効果を得られる。その他の構成及び作用は、上記の図1から図6に示した実施の形態と同様であるので、重複する説明を省略する。
また、上記の各実施の形態では、ロータ16に永久磁石28を設ける場合を説明したが、本発明では、このような構成に限定するものではなく、ロータから永久磁石を省略した構成にも適用可能である。例えば、ロータは、積層体の外周面の複数個所に軸方向に長い突部を設けた断面非円形の形状とし、回転電機をリラクタンストルクを使用して回転させるリラクタンス型とすることもできる。本発明は、このような構成でも使用時の磁気吸引力によりロータの軸方向端部で軸方向外側に変位するのを有効に防止できるため、有効である。
さらに、上記の各実施の形態では、端部鋼板32a、32bの外周面に係止部付鋼板34の係止部38を挿入する凹部40を形成する場合を説明したが、本発明は、このような構成に限定するものではなく、端部鋼板の外周面の断面形状を単なる円形とすることもできる。この場合、係止部38が各鋼板の外周面よりも突出するが、本発明の構成を採用することにより、部品点数を少なくでき、かつ、強度を高くできるとともに、回転電機の出力及び効率を高くできるという効果を得られる。
10 回転電機、14 ステータ、16 ロータ、18 回転軸、20 ステータコア、22 ステータコイル、24 エアギャップ、26 ロータコア、28 永久磁石、30 磁石孔、32a、32b 端部鋼板、34 係止部付鋼板、36 中央寄り鋼板、38 係止部、40 凹部、42 突部、44 矩形孔、46 鋼板、48 エンドプレート。

Claims (3)

  1. 複数の鋼板を積層することにより構成される積層体を含み、
    回転軸の外周側に固定される回転電機用ロータであって、
    積層体は、
    積層体の軸方向一端に設けられた少なくとも1枚の端部鋼板と、
    1枚の端部鋼板よりも軸方向中央側に設けられ、外周部に係止部を有する係止部付鋼板とを含み、
    係止部は、係止部付鋼板の外周面に径方向に突出するように設けられた突部を軸方向外側に折り曲げ、さらにその折り曲げた部分の先端部で端部鋼板よりも軸方向外側に突出する部分を径方向内側に曲げ形成することで構成され、
    係止部の先端部が端部鋼板に係止部付鋼板側に押さえ付けられていることを特徴とする回転電機用ロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機用ロータにおいて、
    積層体は、
    係止部付鋼板よりも軸方向外側に配置された鋼板の外周面に設けられ、係止部付鋼板に設けられた係止部が挿入される凹部を含んでいることを特徴とする回転電機用ロータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機用ロータにおいて、
    積層体は、円周方向複数個所に挿入するように設けられた永久磁石を含んでいることを特徴とする回転電機用ロータ。
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