JP2016220514A - 回転電機のロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】突極比を低下させずにロータコアを形成することができる回転電機のロータを提供する。【解決手段】回転電機10のロータ20は、コイル104を巻装したステータ100の内周側に円筒状のロータコア30の外周面がギャップGを介して対向するように配置されている。ロータコア30は、電磁鋼板60を積層して構成され、電磁鋼板60同士は、カシメ部39により結合され、カシメ部39は、q軸磁路外に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機のロータに関するものである。
特許文献1等において永久磁石埋込式回転電機が開示されている。詳しくは、特許文献1の電動モータにおいては、図7に示すように、ロータコアは電磁鋼板200を積層して構成され、電磁鋼板200を固定するために、中央部にロータシャフト201を挿通するとともに連結嵌合部202を鋼板内に設け、押さえ板により挟み込む構成となっている。
特開2009−225584号公報
ところで、電磁鋼板を積層してロータコアを構成する場合において電磁鋼板同士をカシメにより固定すると、カシメ部での電磁鋼板には歪が加えられており、トルク低下等を招くことが懸念される。例えば、ロータコアにおけるq軸磁路にカシメ部が位置することにより磁気性能が悪化してq軸インダクタンスが増加してリラクタンストルクの低下を引き起こす原因となる。
本発明の目的は、突極比を低下させずにロータコアを形成することができる回転電機のロータを提供することにある。
請求項1に記載の発明では、コイルを巻装したステータの内周側に円筒状のロータコアの外周面がギャップを介して対向するように配置された回転電機のロータであって、前記ロータコアは、電磁鋼板を積層して構成され、前記電磁鋼板同士は、カシメ部により結合され、前記カシメ部は、q軸磁路外に配置されていることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、電磁鋼板同士を結合するカシメ部がq軸磁路外に配置されているので、リラクタンストルクを利用する回転電機において突極比を低下させずにロータコアを形成することができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の回転電機のロータにおいて、前記ロータコアの外表面において、前記外表面に向かって延びる突部を残すように切欠きが形成され、前記突部に前記カシメ部が形成されているとよい。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の回転電機のロータにおいて、前記ロータコアに埋め込まれる永久磁石のq軸側端部に形成されたフラックスバリア内に突出する突起にカシメ部が形成されているとよい。
請求項4に記載のように、請求項3に記載の回転電機のロータにおいて、前記突起は、前記永久磁石の位置決め突起であるとよい。
請求項5に記載のように、請求項3に記載の回転電機のロータにおいて、前記突起は、前記永久磁石から離間した位置に形成されているとよい。
請求項6に記載のように、請求項3〜5のいずれか1項に記載の回転電機のロータにおいて、前記カシメ部が形成される前記突起は、フラックスバリアにおける内壁のうち内径側壁面から外径側壁面に向かって突出しているとよい。
請求項7に記載のように、請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転電機のロータにおいて、前記ロータコアは、q軸磁路に沿って延びるフラックスバリアを有し、前記フラックスバリアは、内壁のうち内径側壁面がq軸磁路に沿った位置より隣の磁極側へ広がって形成されているとよい。
本発明によれば、突極比を低下させずにロータコアを形成することができる。
実施形態における回転電機の模式図。 (a)は実施形態における回転電機の部分拡大模式図、(b)は(a)のA−A線での断面模式図。 実施形態におけるd軸磁束を表す回転電機の部分拡大模式図。 実施形態におけるq軸磁束を表す回転電機の部分拡大模式図。 (a)は別例における回転電機の部分拡大模式図、(b)は(a)のB−B線での断面模式図。 (a)は別例における回転電機の部分拡大模式図、(b)は(a)のC−C線での断面模式図、(c)は他の別例における回転電機の部分拡大模式図。 背景技術を説明するための図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、回転電機10は、磁石埋込式回転電機であって、ロータ(回転子)20と、ステータ(固定子)100とを備える。円筒状をなすロータ20の外周側にステータ100が配置されている。ステータ100の内周面は、ロータ20の外周面とギャップG(図2(a)参照)を介して対向している。なお、図は何れも模式図であり、形状を強調して記載している。回転電機10は、極数が「4」である。
図1および図2(a)に示すように、ステータ100は、ステータコア101が円筒状をなし、ステータコア101の内側には周方向に複数(36個)のスロット102が形成されている。各スロット102は内周面に開口している。スロット102間にティース103が形成されている。ステータ100は一極あたりのスロット数が「9」であり(一極あたりのティース数が「9」であり)、一極あたりの中心Oからの角度θrは90°である。等間隔で設けられているティース103には、3相交流が通電されるコイル(巻線)104が巻回されている。このように、ステータ100は、内周側にコイル104が巻回されたティース103が周方向に並設され、コイル104を巻装した構成となっている。
ステータ100の内側にはロータ20が配置されており、ロータ20は、略円板状の電磁鋼板を複数枚(例えば数十枚)積層した円筒状のロータコア30を備え、ロータコア30の中心にシャフト50が貫挿されている。ロータ20は、ロータコア30の外周面がティース103と所定の間隔を置いた状態で、図示しないハウジングの軸受けにシャフト50を介して回転可能に支持されている。このように、ロータ20が、ステータ100の内周側にロータコア30の外周面がギャップGを介して対向するように配置されている。
ロータコア30に、永久磁石40,41が、q軸側端部にフラックスバリア33,34、35,36を配する状態で径方向において複数層埋め込まれている。詳しくは、ロータコア30には円弧状の永久磁石挿入孔31,32が形成されている。永久磁石挿入孔31,32は軸方向に延びている。内径側に永久磁石挿入孔31が位置しているとともに外径側に永久磁石挿入孔32が位置している。円弧状の永久磁石挿入孔31には、円弧状の永久磁石40が挿入されている。永久磁石40はd軸上に位置し、永久磁石40は厚さ方向に着磁されている。円弧状の永久磁石挿入孔32には、円弧状の永久磁石41が挿入されている。永久磁石41はd軸上に位置し、永久磁石41は厚さ方向に着磁されている。
図1に示すように、隣り合う領域(一極)に配置された永久磁石40同士および永久磁石41同士は、ロータ20の外周側が異なる極になるように配置されている。例えば、ある永久磁石40が、ティース103側がS極になるように配置されると、隣の領域(一極)に配置される永久磁石40は、ティース103側がN極になるように配置される。
ロータコア30は、永久磁石挿入孔31のq軸側の端部に連続する状態で延びる円弧状のフラックスバリア(孔)33,34を有する。同様に、ロータコア30は、永久磁石挿入孔32のq軸側の端部に連続する状態で延びる円弧状のフラックスバリア(孔)35,36を有する。フラックスバリア33,34,35,36は軸方向に延びている。
図3には、d軸磁束を可視化したものを示す。図4には、q軸磁束を可視化したものを示す。なお、図3,4は永久磁石挿入孔31,32、フラックスバリア33〜36および永久磁石40,41がない場合の磁束を示しているが、参考に永久磁石挿入孔31,32、フラックスバリア33〜36および永久磁石40,41を一点鎖線で示す。
図2(a)に示すように、フラックスバリア33,34は、q軸磁束(図4参照)に沿って延びている。フラックスバリア35,36は、q軸磁束(図4参照)に沿って延びている。フラックスバリア33,34は内径側に位置し、フラックスバリア35,36は外径側に位置しており、ロータコア30は、径方向に形成された複数層のフラックスバリアを有する。
フラックスバリア33は、内壁として、内径側壁面33aを有するとともに外径側壁面33bを有する。フラックスバリア33の外径側壁面33bは円弧状をなしている。フラックスバリア34は、内壁として、内径側壁面34aを有するとともに外径側壁面34bを有する。フラックスバリア34の外径側壁面34bは円弧状をなしている。
フラックスバリア35は、内壁として、内径側壁面35aを有するとともに外径側壁面35bを有する。フラックスバリア35の外径側壁面35bは円弧状をなし、フラックスバリア35の内径側壁面35aは直線状に延びている。フラックスバリア36は、内壁として、内径側壁面36aを有するとともに外径側壁面36bを有する。フラックスバリア36の外径側壁面36bは円弧状をなし、フラックスバリア36の内径側壁面36aは直線状に延びている。
円弧状の永久磁石挿入孔31、フラックスバリア33,34の円弧の中心O1はロータコア30の外周面よりも外径側となっている。円弧状の永久磁石挿入孔32、フラックスバリア35,36の円弧の中心O2はロータコア30の外周面よりも外径側となっている。円弧の中心O1および円弧の中心O2はd軸上に位置する。
径方向に形成された複数層のフラックスバリア33,34および35,36のうちの最も内径側の層のフラックスバリア33,34は、内壁のうち内径側壁面33a,34aがq軸磁束に沿った位置より隣の磁極側へ広がって形成されている。より詳しくは、フラックスバリア33,34の内径側壁面33a,34aが、磁極の境界Bmに平行である。
図2(a)に示すように、ロータコア30の外表面において、外表面に向かって延びる突部38を残すように切欠き(凹部)37が形成されている。切欠き37はd軸上において軸方向に延びている。切欠き37は一極あたり1つの形成され、d軸に対称に設けられている。切欠き37は図4に示すようにq軸磁路外に形成されている。また、切欠き37は円弧状をなし、その中央部分において、図2(a)に示すように、突部38が形成され、突部38にカシメ部39が形成されている。カシメ部39において、ロータコア30を積層して構成する電磁鋼板60同士が結合されている。カシメ部39はq軸磁路外に配置されている。
カシメ部39は図2(b)に示すように各電磁鋼板60に四角形の突起61を形成して各電磁鋼板60を重ねて加圧することにより各電磁鋼板60の突起61同士が金属の塑性変形により固定されている。また、カシメ部39においては電磁鋼板60には歪が加えられ、磁気性能が低下する。カシメ部39は、図2(a)の電磁鋼板60の平面視において四角形をなしている。
次に、このように構成した回転電機10の作用を説明する。
回転電機が駆動される場合は、ステータ100のコイル104に3相の電流が供給されてステータ100に回転磁界が発生し、ロータ20に回転磁界が作用する。そして、回転磁界と永久磁石40,41との間の磁気的な吸引力および反発力によりロータ20が回転磁界と同期して回転する。
本実施形態におけるロータ構造は、外表面に切欠き(大きな溝)37を設けており、その切欠き(空間)を利用し、カシメ部39にて電磁鋼板60の固定を行う。ロータコア30の外周に、十分大きな外周溝である切欠き37を設けることで、カシメ部39が外周にはみ出ることがない。そのため、ロータ20とステータ100のクリアランス(ギャップG)に問題が生じない。
つまり、本実施形態のロータ20のようにロータコア30のほぼ全体を磁路として利用している場合、特許文献1のようなカシメ部を設けると、性能(トルク等)が著しく低下する。また、磁路として利用されていない(磁束密度が低い部位)内径側でのカシメでは、十分な接合強度を得ることが難しい。
本実施形態では、ロータコア30の外表面に切欠き37を設けるとともに切欠き37にカシメ部39を設ける。即ち、電磁鋼板60の固定のためのカシメ部39をロータコア30の磁路内に配置することなく(トルク低下なく)、電磁鋼板60の固定を行う。こうすることで、ロータ20のq軸磁路を妨げずq軸インダクタンスLqを低下させずに、即ち、突極比(Lq/Ld)を低下させることなく電磁鋼板60を固定することができる。また、ロータコア30の外周側の固定となるため、ロータコア30の内径側の固定に比べて高い接合強度を得ることができる。その結果、ロータコア30の外周面での電磁鋼板60の開き等の不都合も発生しにくくなる。
また、カシメ部39は電磁鋼板60が劣化するので磁路になりにくく、漏れ磁束は生じにくい。
なお、カシメ部39の形状は四角形であったがカシメ部39の形状は丸型でもよく、要は、ロータ20とステータ100とのクリアランス(ギャップG)に影響がない限り形状に制限はない。
また、図2(a)に示すように、永久磁石挿入孔を除くフラックスバリア33,34の内径側壁面33a,34aにおいて、磁束密度を飽和させない幅まで磁路の幅を狭くする形状を採用してd軸磁路におけるフラックスバリアの幅を広げることにより図3に示すように効果的にd軸磁束を妨げることができる。その結果、d軸インダクタンスLdが低下し、突極比(Lq/Ld)を増加させることができる。このようにして、磁束密度に余裕のある部位の形状工夫により、q軸インダクタンスLqの変化を少なくしつつd軸インダクタンスLdを小さくすることで、突極比(Lq/Ld)を増加させ、リラクタンストルクを増加させることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)回転電機のロータ20の構成として、コイル104を巻装したステータ100の内周側に円筒状のロータコア30の外周面がギャップGを介して対向するように配置された回転電機10のロータ20である。ロータコア30は、電磁鋼板60を積層して構成され、電磁鋼板60同士は、カシメ部39により結合され、カシメ部39は、q軸磁路外に配置されている。
よって、電磁鋼板60同士を結合するカシメ部39がq軸磁路外に配置されているので、リラクタンストルクを利用する回転電機において突極比(Lq/Ld)を低下させずにロータコア30を形成することができる。
(2)ロータコア30の外表面において、外表面に向かって延びる突部38を残すように切欠き37が形成され、突部38にカシメ部39が形成されている。よって、漏れ磁束を抑制することができる。
(3)ロータコア30は、q軸磁路に沿って延びるフラックスバリア33,34を有し、フラックスバリア33,34は、内壁のうち内径側壁面33a,34aがq軸磁路に沿った位置より隣の磁極側へ広がって形成されている。つまり、q軸磁路に磁束密度余裕があり、有効にロータコア30を活用しきれていないことを考慮して、ロータコア30におけるq軸磁路に沿って延びるフラックスバリア33,34は、内壁のうち内径側壁面33a,34aがq軸磁路に沿った位置より隣の磁極側へ広がって形成されている。これにより、q軸インダクタンスLqの変化を少なくしつつd軸インダクタンスLdを小さくすることにより突極比(Lq/Ld)を大きくすることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・永久磁石40,41はなくてもよい。つまり、リラクタンスモータに適用してもよい。この場合、図1,2における永久磁石挿入孔31とフラックスバリア33,34とにより連続するフラックスバリアが構成されるとともに、永久磁石挿入孔32とフラックスバリア35,36により連続するフラックスバリアが構成される。
・図2に代わり図5に示すように構成してもよい。図5において、ロータコア30に、永久磁石40,41がq軸側端部にフラックスバリア33,34、35,36が配された状態で埋め込まれ、フラックスバリア33,34、35,36における永久磁石40,41の両側の位置決め突起150,151,152,153に、カシメ部160,161,162,163が形成されている。よって、漏れ磁束を抑制することができる。
以下、詳しく説明する。
各カシメ部160,161,162,163は、図5(b)に示すように各電磁鋼板60に四角形の突起164を形成して各電磁鋼板60を重ねて加圧することにより各電磁鋼板60の突起164同士が金属の塑性変形により固定されている。
図5(a)に示すように、電磁鋼板60の固定のためのカシメ部160,161,162,163をロータ20の磁路内に配置することなく(トルク低下なく)、また、永久磁石40,41からの漏れ磁束を低減するように鋼板の固定が行われる。
また、内部に大きな空間であるフラックスバリア33,34,35,36を設けており、その溝(空間)を利用し、カシメ部160,161,162,163にて電磁鋼板60の固定を行うので、q軸磁路として利用していない空間を利用するため、トルクの低下が発生しない。
さらに、永久磁石40,41の固定のための部位である位置決め突起150,151,152,153にカシメ部を利用することにより、カシメ部による電磁鋼板60の磁気特性の劣化を積極的に活用できる。即ち、永久磁石の位置決めのための位置決め突起においては、位置決め突起を通したショートカットである漏れ磁束が生じやすくトルク低減の要因となりやすい。図5(a)の場合にはカシメ部160,161,162,163は、電磁鋼板60が劣化するので磁路になりにくく、位置決め突起150,151,152,153を通したショートカットである漏れ磁束は生じにくい。このようにして、位置決め突起150,151,152,153に設けたカシメ部160,161,162,163により永久磁石40,41からの漏れ磁束の低減してトルクの低下を防止することができる。
このようにロータコア30のほぼ全体を磁路として利用している場合、特許文献1のようなカシメ部を設けると性能(トルク等)が著しく低下する。また、磁路として利用されていない(磁束密度が低い部位)内径側でのカシメでは十分な接合強度を得ることが難しい。
図5の構成によれば、磁路として活用していない空隙部(フラックスバリア33,34,35,36)にカシメ部160,161,162,163を設けることで、ロータ20の磁路を妨げることなく電磁鋼板60を固定することができる。また、ロータコア30の外周側の固定となるため、ロータコア30の内径側を固定するのに比べて高い接合強度を得ることができ、ロータコア30の外周面での電磁鋼板60の開き等の不都合も発生しづらい。
図5を用いて説明したように、ロータコア30に埋め込まれる永久磁石40,41のq軸側端部に形成されたフラックスバリア33,34,35,36内に突出する突起150,151,152,153にカシメ部160,161,162,163が形成されている。特に、突起150,151,152,153は、永久磁石40,41の位置決め突起である。また、カシメ部160,161,162,163が形成される突起150,151,152,153は、フラックスバリア33,34,35,36における内壁のうち内径側壁面33a,34a,35a,36aから外径側壁面33b,34b,35b,36bに向かって突出している。
なお、図5におけるカシメ部160,161,162,163の形状は空隙(フラックスバリア33,34,35,36)を短絡させない限り、形状に制約はない。図5(a)の電磁鋼板60の平面視においてはカシメ部160,161,162,163は四角形としている。
・図2に代わり、図6(a),(b)に示すように構成してもよい。つまり、図5において永久磁石40,41の位置決め突起150,151,152,153にカシメ部160,161,162,163を形成しにくい場合に図6(a),(b)の構成とするとよい。
以下、詳しく説明する。
図6(a)においてもロータコア30は、q軸磁路に沿って延びるフラックスバリア33,34,35,36を有し、そのうちフラックスバリア33,34は、内壁のうち内径側壁面33a,34aがq軸磁路に沿った位置より隣の磁極側へ広がって形成されている。ロータコア30に埋め込まれる永久磁石40,41のq軸側端部に形成されたフラックスバリア33,34,35,36内に突出する突起170,171,172,173にカシメ部180,181,182,183が形成されている。突起170,171,172,173は、永久磁石40,41から離間した位置に形成されている。詳しくは、突起170,171,172,173は、q軸磁路に沿って延びるフラックスバリア33,34,35,36における内壁のうち内径側壁面33a,34a,35a,36aに形成されている。特に、フラックスバリア33,34においては突起170,171は、q軸磁路に沿った位置より隣の磁極側へ広がった部位(磁極の境界Bmに平行な部位)と、永久磁石40の位置決め突起150,151との間に形成されている。
カシメ部180,181,182,183が形成される突起170,171,172,173は、フラックスバリア33,34,35,36における内壁のうち内径側壁面33a,34a,35a,36aから外径側壁面33b,34b,35b,36bに向かって突出している。突起170,171,172,173は、周囲がフラックスバリア33,34,35,36に囲まれている。
各カシメ部180,181,182,183は、図6(b)に示すように各電磁鋼板60に四角形の突起184を形成して各電磁鋼板60を重ねて加圧することにより各電磁鋼板60の突起184同士が金属の塑性変形により固定されている。
このように、電磁鋼板60の固定のためのカシメ部180,181,182,183をロータ20の磁路内に配置することなく(トルク低下なく)、また、永久磁石40,41からの漏れ磁束を低減するように電磁鋼板60の固定を行うことができる。
つまり、ロータ構造は、内部に大きな空間であるフラックスバリア33,34,35,36を設けており、その溝(空間)を利用し、カシメ部180,181,182,183にて電磁鋼板60の固定を行う。このとき、q軸磁路として利用していない空間を利用するため、トルクの低下が発生しない。即ち、磁路として活用していない空隙部(フラックスバリア33,34,35,36)にカシメ部180,181,182,183を設けることで、ロータ20の磁路を妨げることなく電磁鋼板60の固定ができる。また、ロータコア30の外周側の固定となるため、ロータコア30の内径側を固定するのに比べて高い接合強度を得ることができ、ロータコア30の外周面での電磁鋼板60の開き等の不都合も発生しづらい。
図6(a),(b)におけるカシメ部180,181,182,183の形状は空隙(フラックスバリア33,34,35,36)を短絡させない限り、形状に制約はない。図6(a)の電磁鋼板60の平面視においてはカシメ部180,181,182,183は四角形としている。
なお、図6(a),(b)においては、永久磁石40,41の位置決め突起150,151,152,153とは別の突起170,171,172,173においてカシメ部180,181,182,183を形成した。これに代わり、位置決め突起150,151,152,153が無い場合において突起170,171,172,173にカシメ部180,181,182,183を形成してもよい。つまり、例えば、治具を用いて永久磁石40,41をロータコア30の永久磁石挿入孔31,32の所定の位置に挿入して接着剤で固定する場合に適用してもよい。
また、図6(c)に示すように、カシメ部191が形成される突起190は、フラックスバリア33,34,35,36における内壁のうち外径側壁面33b,34b,35b,36bに設け、外径側壁面33b,34b,35b,36bから内径側壁面33a,34a,35a,36aに向かって突出していてもよい。なお、図6(c)に比べ図6(a)のようにフラックスバリア33,34,35,36における内壁のうち内径側壁面33a,34a,35a,36aに突起170,171,172,173を設ける方がカシメ部を形成しやすい。
・フラックスバリアおよび永久磁石は径方向において2層設けたが、3層以上でもよくその層数は問わない。
・極数は4極に限らない。4極より多くても、少なくてもよい。
10…回転電機、20…ロータ、30…ロータコア、33,34,35,36…フラックスバリア、33a,34a,35a,36a…内径側壁面、33b,34b,35b,36b…外径側壁面、37…切欠き、38…突部、39…カシメ部、40,41…永久磁石、60…電磁鋼板、100…ステータ、104…コイル、150,151,152,153…位置決め突起、160,161,162,163…カシメ部、170,171,172,173…突起、180,181,182,183…カシメ部、190…突起、191…カシメ部、G…ギャップ。

Claims (7)

  1. コイルを巻装したステータの内周側に円筒状のロータコアの外周面がギャップを介して対向するように配置された回転電機のロータであって、
    前記ロータコアは、電磁鋼板を積層して構成され、
    前記電磁鋼板同士は、カシメ部により結合され、
    前記カシメ部は、q軸磁路外に配置されていることを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 前記ロータコアの外表面において、前記外表面に向かって延びる突部を残すように切欠きが形成され、
    前記突部に前記カシメ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のロータ。
  3. 前記ロータコアに埋め込まれる永久磁石のq軸側端部に形成されたフラックスバリア内に突出する突起にカシメ部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機のロータ。
  4. 前記突起は、前記永久磁石の位置決め突起であることを特徴とする請求項3に記載の回転電機のロータ。
  5. 前記突起は、前記永久磁石から離間した位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の回転電機のロータ。
  6. 前記カシメ部が形成される前記突起は、フラックスバリアにおける内壁のうち内径側壁面から外径側壁面に向かって突出していることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の回転電機のロータ。
  7. 前記ロータコアは、q軸磁路に沿って延びるフラックスバリアを有し、
    前記フラックスバリアは、内壁のうち内径側壁面がq軸磁路に沿った位置より隣の磁極側へ広がって形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転電機のロータ。
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