JP7519572B1 - 給紙装置 - Google Patents

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直弘 下位
宏幸 竹内
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Abstract

【課題】通気性が高い紙や表面の摩擦が大きな紙であっても一枚ずつ供給できること。【解決手段】回転可能に設けられると共に、吸着ノズル15及び紙押え14が回転方向に所定角度隔てて設置された回転アーム12と、回転アームを時計回り方向Aに付勢して回転させるばね部材13と、回転アームを昇降させる昇降機構とを有し、昇降機構による回転アームの下降により、紙押えが最上層の紙1を押圧することで付与される反力によって、回転アームが反時計回り方向に回転して吸着ノズルを最上層の紙に対し垂直に位置づけて、吸着ノズルにより最上層の紙を吸着させ、昇降機構による回転アームの上昇により上記反力が解消されることで、ばね部材の付勢力により回転アームを時計回り方向に回転させて吸着ノズルを傾斜させ、この吸着ノズルに吸着された最上層の紙を含む紙を吸着ノズルと紙押えとの間で湾曲させて、最上層の紙を除く不要紙を落下させるものである。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は給紙装置に関する。
複数枚積層された紙を1枚ずつ供給する給紙装置として、摩擦ロールを用いたものが知られている(特許文献1)。また、負圧を利用して吸盤または吸着パッドにより紙を吸着することで、紙を1枚ずつ供給する給紙装置も開示されている(特許文献2及び3)。
特開2023-94640号公報 特開平3-205235号公報 実開昭56-169664号公報
ところが、上述の特許文献1に記載の給紙装置を用いて表面の摩擦が大きな紙を供給しようとすると、供給対象の最上層の紙に下層の紙が付着して、紙を1枚ずつ供給することが困難になる。また、特許文献2及び3に記載の給紙装置を用いて通気性の高い紙を供給しようとすると、吸盤または吸着パッドの吸着力(吸引力)が最上層の紙ばかりか下層の紙に対しても作用して、紙を1枚ずつ供給することが困難になる。
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、通気性が高い紙または表面の摩擦が大きな紙であっても、この紙を一枚ずつ供給することができる給紙装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態における給紙装置は、積層状態の紙群における最上層の紙を吸着可能な吸着ノズルと、前記最上層の紙を押圧可能な紙押えと、支点回りに回転可能に設けられると共に、前記吸着ノズル及び前記紙押えが回転方向に所定角度隔てて設置された回転アームと、前記回転アームを、前記紙押えが前記最上層の紙に対して垂直になる第1回転方向に付勢して回転させ、前記最上層の紙に対し前記吸着ノズルを傾斜させて位置づける付勢部材と、前記回転アームを昇降させる昇降機構と、を有し、前記昇降機構による前記回転アームの下降により前記紙押えが前記最上層の紙を押圧することで付与される反力によって、前記回転アームが前記第1回転方向に対し反対方向の第2回転方向に回転して前記吸着ノズルを前記最上層の紙に対し垂直に位置づけて、前記吸着ノズルにより前記最上層の紙を吸着させ、前記昇降機構による前記回転アームの上昇により前記反力が解消されることで、前記付勢部材の付勢力により前記回転アームを前記第1回転方向に回転させて前記吸着ノズルを傾斜させ、この吸着ノズルに吸着された前記最上層の紙を含む紙を前記吸着ノズルと前記紙押えとの間で湾曲させて、前記最上層の紙を除く不要紙を落下させるよう構成されたことを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、通気性が高い紙または表面の摩擦が大きな紙であっても、この紙を一枚ずつ供給することができる。
一実施形態に係る給紙装置を示す正面図。 図1の給紙装置を示す平面図。 図1のIII-III線に沿う矢視図であり、回転アームの上限位置を示す側面図。 図1のIV-IV線に沿う矢視図であり、回転アームの上限位置を示す側面図。 回転アームが下降して紙押えが最上層の紙を押圧した状態を示し、(A)が図3に、(B)が図4にそれぞれ対応した側面図。 回転アームの下限位置を示し、(A)が図3に、(B)が図4にそれぞれ対応した側面図。 図1、図2及び図4に示す紙収納カートリッジを示し、(A)が側断面図、(B)、(C)が図7(A)のそれぞれにVIIB矢視図、VIIC矢視図。 (A)、(B)及び(C)は、図1~図4における給紙装置の動作を説明する説明図。 (D)、(E)及び(F)は、図8の動作の続きを説明する説明図。 図9の動作の続きを説明する説明図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
図1は、一実施形態に係る給紙装置を示す正面図である。この図1に示す給紙装置10は、図1~図4に示すように、積層状態の紙群2から最上層の紙1を1枚ずつ供給するものであり、昇降機構11、回転アーム12、付勢部材としてのばね部材13、紙押え14、吸着ノズル15.送給ローラ16、及び容器としての紙収納カートリッジ17を有して構成される。ここで、紙1は、例えば通気性が高い紙または表面の摩擦が大きな紙である。この紙1の紙群2は、給紙装置10に着脱可能に装着される後に詳説の紙収納カートリッジ17に収納されている。
昇降機構11は、図1~図3に示すように、ベースフレーム20と、このベースフレーム20に所定間隔を隔てて立設された2本の柱フレーム21に回転自在に設けられたスクリュー軸22A及び22Bと、このスクリュー軸22A、22Bのそれぞれに螺合されたナット23A及び23Bと、これらのナット23A、23Bに架設された昇降板24と、スクリュー軸22A、22Bを回転させる駆動系25と、を備えて構成される。
駆動系25では、ベースフレーム20に設置された昇降用モータ26からの駆動力は、駆動プーリ27及び駆動ベルト28を介して従動プーリ29Aに伝達されてスクリュー軸22Aを回転させ、更に、従動プーリ29Aから駆動ベルト30を介して従動プーリ29Bに伝達されてスクリュー軸22Bを、スクリュー軸22Aと同期して回転させる。このスクリュー軸22A及び22Bの回転によりナット23A及び23Bが昇降して、昇降板24が垂直方向に昇降する。従って、この昇降機構11により、昇降板24に後述の如く設けられた回転アーム12が昇降する。
また、一方のナット23Aにはセンシング板34が設けられると共に、このナット23A近傍の柱フレーム21には、センサ取付ブラケット35を介して上限センサ36が設置される。ナット23Aがスクリュー軸22Aの上端に、且つナット23Bがスクリュー軸22Bの上端に共に到達したときに、上限センサ36がセンシング板34を検知する。従って、この上限センサ36により、回転アーム12が上限位置に到達したことが検出される。
回転アーム12は、特に図1及び図4に示すように、昇降板24の下面に固着された正面視コ字形状のアーム支持板31に、支点軸32(図2、図4)を用いて回転自在に支持される。この回転アーム12に紙押え14と吸着ノズル15が、回転アーム12の回転方向に所定角度θ離間して設置される。また、回転アーム12とアーム支持板31との間にばね部材13が配置される。このばね部材13は、回転アーム12を、紙押え14が最上層の紙1に対して垂直になる第1回転方向(つまり時計回り方向A)に付勢して、この回転アーム12を支点軸32を中心として時計回り方向Aに回転させる。
ここで、回転アーム12の回転中心である支点軸32は、図4に示す給紙装置10の側面視において、吸着ノズル15における吸盤形状のノズル先端近傍に位置づけられている。また、ばね部材13の付勢力により回転する回転アーム12は、アーム支持板31に植設された回転止めピン33に当接して、その回転が規制される。回転アーム12が回転止めピン33により回転規制された状態で、紙押え14は、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1(吸着ノズル15により吸着される前の最上層の紙1)に対して垂直状態に位置づけられ、吸着ノズル15は、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1(吸着ノズル15により吸着される前の最上層の紙1)に対し、ノズル先端が送給ローラ16側に向って、送給ローラ16側に傾斜して位置づけられる。
回転アーム12に設置されて、この回転アーム12と共に支点軸32回りに回転される紙押え14及び吸着ノズル15のうち、紙押え14は、図3及び図4に示すように、昇降機構11による回転アーム12の昇降によって、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1を垂直方向に押圧する。また、吸着ノズル15は、図1、図2及び図4に示すように、回転アーム12の長手方向中央位置に、吸盤形状のノズル先端を下方に向けて設置される。更に、吸着ノズル15は、負圧パイプ37を介して負圧ポンプ38に接続され、この負圧ポンプ38の駆動により、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1を、そのノズル先端にて吸着する。
図3に示す昇降機構11が回転アーム12を下降させて、図8(B)に示すように、紙押え14が紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1を押圧すると、この紙押え14には、最上層の紙1から反力Fが付与される。この反力Fにより回転アーム12は、図8(C)に示すように、支点軸32回りに第2回転方向(つまり時計回り方向Aに対し反対方向の反時計回り方向B)に回転し、図5に示すように吸着ノズル15は、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1に対し略垂直状態に位置づけられる。
図1、図4及び図5に示すように、アーム支持板31の天面に傾きセンサ40が設置され、紙押え14の一側面にセンシング板41が固着される。上述のように昇降機構11により回転アーム12が下降され、紙押え14が最上層の紙1を押圧することで付与される反力Fによって、回転アーム12が支点軸32を中心として反時計回り方向Bに回転し、この回転により吸着ノズル15が最上層の紙1に対し略垂直状態になったとき、傾きセンサ40がセンシング板41を検知する。従って、この傾きセンサ40によって、吸着ノズル15が、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1に対し略垂直状態に位置づけられたことが検出される。このときの傾きセンサ40からの検出信号に基づき、負圧ポンプ38が駆動されて吸着ノズル15が最上層の紙1を吸着すると共に、昇降機構11が回転駆動されて回転アーム12が上昇する。
図1、図2及び図4に示すように、送給ローラ16は、回転アーム12の近傍に設置されて、紙1を排紙方向C(図9(F))に沿って次工程へ送給する。この送給ローラ16は、ローラ駆動モータ39により駆動される下ローラ42と、この下ローラ42に接することで下ローラ42に対し従属して回転する上ローラ43と、を備えてなる。下ローラ42は下ローラ軸44に、上ローラ43は上ローラ軸45にそれぞれ回転一体に設けられ、これらの下ローラ軸44及び上ローラ軸45が、ベースフレーム20に立設されたローラ軸支持板46に回転自在に支持される。ローラ駆動モータ39はベースフレーム20に設置され、その駆動力が駆動プーリ47、駆動ベルト48及び従動プーリ49を介して下ローラ軸44に伝達されて下ローラ42が回転駆動され、上ローラ43が従動して回転する。これらの回転する下ローラ42及び上ローラ43間に保持された紙1が、排紙方向Cに沿って送給される。
図5に示す状態から昇降機構11により回転アーム12が上昇して紙押え14に作用した反力Fが解消され、これにより、図9(D)に示すように、回転アーム12がばね部材13の付勢力により支点軸32を中心として時計回り方向Aに回転し、吸着ノズル15が回転止めピン33に当接して送給ローラ16側に傾斜すると、吸着ノズル15に吸着された紙収納カートリッジ17内の最上層の紙1を含む紙1は、吸着ノズル15と紙押え14との間で湾曲して反りが与えられる。この最上層の紙1を含む紙1の湾曲により、最上層の紙1を除く不要な紙1が落下して分離される。
ここで、吸着ノズル15に吸着された最上層の紙1を含む紙1とは、紙1が通気性の高い紙の場合には、吸着ノズル15に吸着された最上層の紙1と、この最上層の紙1と共に吸着ノズル15に吸着された単数または複数の紙1であり、紙1が表面の摩擦が大きな紙の場合には、吸着ノズル15に吸着された最上層の紙1と、この最上層の紙1に付着した単数または互いに付着した複数の紙1である。
送給ローラ16側に傾斜した吸着ノズル15に吸着された最上層の紙1に不要紙が未だ吸着または付着されている場合、吸着ノズル15に最上層の紙1が吸着された状態で昇降機構11により回転アーム12が更に上昇して、図1及び図3に示す上限センサ36により回転アーム12が上限位置に到達したことが検出される直前(近傍)まで上昇すると、図4に示すように、最上層の紙1を含む紙1の先端が下ローラ42に接触する。これにより、最上層の紙1を含む紙1は、下ローラ42と吸着ノズル15との間で小さな円弧で湾曲して、最上層の紙1を除く不要な紙1が、図9(E)に示すように全て落下して分離される。
図1~図4に示すように、上限センサ36により回転アーム12が上限位置に到達したことが検出されると、この検出信号に基づき、昇降機構11による回転アーム12の上昇が停止されると共に、送給ローラ16の下ローラ42が駆動される。そして、下ローラ42と上ローラ43との間に最上層の紙1が引き込まれて保持される相当時間の経過後に負圧ポンプ38が停止されて、最上層の紙1は、吸着ノズル15による吸着が解除され、送給ローラ16により排紙方向C(図9(F))に沿って次工程へ送給される。送給ローラ16による最上層の紙1の送給完了は、図示しない排紙センサにより検出される。この排紙センサからの検出信号に基づき、送給ローラ16の下ローラ42の駆動が停止されると共に、昇降機構11が駆動されて回転アーム12の下降が開始され、給紙装置10による次の最上層の紙1に対する供給動作が行われる。
図1、図2、図4及び図7に示すように、紙収納カートリッジ17は、底面部としての底面板50の片側を覆うようにして、この片側に一対の側面板51、天面板52及び正面板53がそれぞれ取り付けられて構成され、積層状態の紙群2を収納する。この紙収納カートリッジ17は、給紙装置10のベースフレーム20上から離脱させて紙1を積層状に収納した後にベースフレーム20上に戻して装着するものであり、紙1の補充を容易化する。
紙収納カートリッジ17のベースフレーム20上への装着時には、底面板50の前端が、ベースフレーム20に立設された紙位置ガイド54に当接される。これにより、紙収納カートリッジ17に収納された紙群2の前端縁2Mが紙位置ガイド54に、後端縁2Nが紙収納カートリッジ17の正面板53にそれぞれ接触して位置決めされる。従って、紙収納カートリッジ17内の最上層の紙1に対して紙押え14及び吸着ノズル15が接触した場合でも、紙収納カートリッジ17内の紙群2の前後方向における最上層の紙1の位置が規制されて安定する。
更に、紙収納カートリッジ17の底面板50には、図7及び図10に示すように、略垂直状態になった吸着ノズル15に対応する位置に、大気圧を導入する貫通孔55が形成されている。図6に示すように、紙収納カートリッジ17内に収納されている紙1が残り数枚、例えば残り1枚になった際には、昇降機構11により回転アーム12が下限位置まで下降する。このときも、紙押え14が最上層の紙1(例えば残り1枚の紙1)から反力Fを付与されて回転アーム12が反時計回り方向Bに回転し、吸着ノズル15が最上層の紙1に対して略垂直状態になる。この状態では、吸着ノズル15のノズル先端周囲に大気圧を導く隙間が存在しないので、貫通孔55が形成されていない場合には吸着ノズル15による紙1の吸着が不可能になる。これに対し、底面板50に貫通孔55が形成されることで、この貫通孔55により大気圧が導入されて、紙収納カートリッジ17内に収納された紙1が残り数枚の場合でも、吸着ノズル15により最上層の紙1(例えば残り1枚の紙1)の吸着が可能になる。
次に、上述のように構成された給紙装置10の動作を、主に図8~図10を用いて説明する。
図8(A)に示すように、給紙装置10の停止時または待機時には、回転アーム12は昇降機構11によって、上限センサ36により検出される上限位置まで上昇した状態にある。このとき、回転アーム12は、ばね部材13の付勢力により支点軸32を中心とし時計回り方向Aに回転して回転止めピン33に当接し、紙押え14が紙収納カートリッジ17内の最上層の紙1に対し垂直状態にある。また、この給紙装置10の停止時または待機時に、紙収納カートリッジ17が着脱操作されて、この紙収納カートリッジ17内に紙1が積層状態に収納されて補充される。
給紙装置10の起動時に、図8(B)に示すように昇降機構11により回転アーム12が下降すると、紙押え14が紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1に到達して、この最上層の紙1を押圧する。すると、紙押え14に最上層の紙1から反力Fが作用して、回転アーム12は、図8(C)に示すように、支点軸32を中心として反時計回り方向Bに回転し、吸着ノズル15が紙収納カートリッジ17内の最上層の紙1に対して略垂直状態になる。この状態を傾きセンサ40が検出すると、この傾きセンサ40からの検出信号に基づいて、吸着ノズル15が紙収納カートリッジ17内の最上層の紙1を吸着すると共に、昇降機構11が回転アーム12を下降から上昇に反転させる。
なお、回転アーム12を支点軸32を中心として反時計回り方向Bに回転させる際には、紙押え14における最上層の紙1との接点が等価回転中心となるように設計されている。このため、回転アーム12の上述の反時計回り方向Bの回転時には、紙押え14と最上層の紙1との接点が変位せず、最上層の紙1に無用な移動が発生しない。
昇降機構11により回転アーム12が上昇に転じると、紙押え14に作用していた反力Fが解消されるので、図9(D)に示すように、回転アーム12は、ばね部材13の付勢力により支点軸32を中心として時計回り方向Aに回転し、回転止めピン33に当接する。このとき、吸着ノズル15は、最上層の紙1を含む紙1を吸着または付着した状態で送給ローラ16側に傾斜する。これにより、最上層の紙1を含む紙1は、吸着ノズル15と紙押え14との間で湾曲して反りが与えられるので、最上層の紙1を除く不要な紙1の殆んどが落下して分離される。図9(D)では、吸着ノズル15に最上層の紙1が吸着されると共に、他の1枚の紙1が吸着または付着されている状態を示している。
昇降機構11により回転アーム12が更に上昇して、上限センサ36が回転アーム12の上限位置を検出する直前(近傍)に到達すると、図9(E)に示すように、吸着ノズル15に吸着された最上層の紙1を含む紙1の先端が送給ローラ16の下ローラ42に接触して、この下ローラ42と吸着ノズル15との間で最上層の紙1を含む紙1が小さな円弧で湾曲する。これにより、最上層の紙1を除く不要な紙1が全て落下して分離され、吸着ノズル15には最上層の紙1のみが吸着された状態になる。
昇降機構11により回転アーム12が上限位置に到達したことが上限センサ36により検出されると、この検出信号に基づいて送給ローラ16の下ローラ42が駆動され、図9(F)に示すように、下ローラ42と上ローラ43との間に最上層の紙1が引き込まれる。この最上層の紙1が下ローラ42及び上ローラ43間に引き込まれ保持される相当時間の経過後に、最上層の紙1は吸着ノズル15による吸着が解除されて、送給ローラ16により排紙方向Cに沿って次工程へ送給される。図示しない排紙センサが送給完了を検出した時点で、送給ローラ16の下ローラ42の駆動が停止され、昇降機構11により回転アーム12の下降が開始されて、給紙装置10による次の最上層の紙1に対する給紙動作が実行される。
紙収納カートリッジ17内の紙1が残り数枚(例えば残り1枚)になった場合には、図10に示すように、紙収納カートリッジ17の底面板50に形成された貫通孔55から大気圧が導入されることで、略垂直状態の吸着ノズル15による紙1の吸着が可能になる。この吸着ノズル15により吸着された最上層の紙1を含む紙1は、図9(D)及び(E)に示すように、最上層の紙1を除く紙1が落下して分離され、図9(F)に示すように、最上層の紙1のみが排紙方向Cに沿って次工程へ送給される。
以上のように構成されたことから、本実施形態によれば、次の効果(1)~(6)を奏する。
(1)図1及び図4に示すように、昇降機構11により昇降可能な回転アーム12に紙押え14及び吸着ノズル15が設置され、回転アーム12が支点軸32回りに回転することで、吸着ノズル15が、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1に対して垂直または傾斜して構成される。そして、図8に示すように、回転アーム12の下降により紙押え14が最上層の紙1から反力Fを付与されて、回転アーム12が反時計回り方向Bに回転することで、吸着ノズル15が最上層の紙1に対して略垂直状態に位置づけられ、この最上層の紙1を吸着する。また、図9(D)に示すように、回転アーム12の上昇により上記反力Fが解消されて、ばね部材13の付勢力により回転アーム12が時計回り方向Aに回転して、吸着ノズル15が送給ローラ16側に傾斜することで、この吸着ノズル15に吸着された最上層の紙1を含む紙1が、吸着ノズル15と紙押え14との間で湾曲し反りが与えられ、これにより、最上層の紙1を除く不要な紙1が落下して分離され、最上層の紙1が送給ローラ16へ導かれる。この結果、通気性が高い紙1または表面の摩擦が大きな紙1であっても、この紙を1枚ずつ次工程へ供給することができる。
(2)図4及び図9(E)に示すように、回転アーム12が上限位置付近(近傍)に到達した段階で、吸着ノズル15により吸着された最上層の紙1を含む紙1の先端が、送給ローラ16の下ローラ42に接触するよう構成されている。このため、吸着ノズル15により吸着された最上層の紙1を含む紙1は、送給ローラ16の下ローラ42と吸着ノズル15との間で小さな円弧の湾曲が付与されて、最上層の紙1を除く不要な紙1が全て落下する。この結果、回転アーム12の上昇初期に吸着ノズル15と紙押え14との間で生じた湾曲(図9(D))によって不要な紙1を落下させ得なかった場合でも、不要な紙1を完全に落下させることができ、紙1を確実に1枚ずつ次工程へ供給することができる。
(3)図1に示すように、紙押え14及び吸着ノズル15を備えた回転アーム12は、昇降機構11の昇降用モータ26の駆動により昇降され、図8に示すように、下降時には、紙押え14が紙1から付与される反力Fにより支点軸32回りに回転することで、吸着ノズル15を紙1に対し略垂直状態として紙1を吸着可能とし、図9に示すように、上昇時には、上記反力Fの解消によりばね部材13の付勢力によって支点軸32回りに回転することで、紙1を吸着した吸着ノズル15を傾斜させて送給ローラ16へ導くよう構成されている。従って、吸着ノズル15を垂直または傾斜させるための動力が不要になり、回転アーム12を昇降させるための昇降機構11の昇降用モータ26の動力で足りるので、給紙装置10の構造を簡素化することができる。
(4)図7及び図10に示すように、紙収納カートリッジ17の底面板50には、略垂直状態になった吸着ノズル15に対応する位置に、大気圧を導く貫通孔55が形成されている。これにより、紙収納カートリッジ17内に収納された紙1が残り数枚(例えば残り1枚)になったときでも、貫通孔55から大気圧が導入されることで、吸着ノズル15による残り数枚のうちの最上層の紙1(例えば残り1枚の紙1)を確実に吸着することができる。
(5)積層状態の紙群2を収納する紙収納カートリッジ17は、紙群2の前端縁2Mを位置決め可能な紙位置ガイド54に当接して装着され、紙群2の後端縁2Nが紙収納カートリッジ17の正面板53に接触する。このため、紙収納カートリッジ17内の紙群2における最上層の紙1に紙押え14や吸着ノズル15が接触した場合であっても、この最上層の紙1が紙群2の前後方向に移動することがなく、この最上層の紙1の位置を安定させることができる。
(6)図3及び図4に示すように、紙押え14及び吸着ノズル15を備えた回転アーム12は、昇降機構11によって、紙収納カートリッジ17内に収納された積層状態の紙群2の高さ方向に昇降され、この昇降機構11の昇降の各位置で、紙押え14及び吸着ノズル15が回転アーム12と共に回転する。従って、紙収納カートリッジ17内の紙1の分量が減少しても回転アーム12の高さ(昇降位置)が変化するのみで、紙押え14及び吸着ノズル15における紙収納カートリッジ17内の最上層の紙1に対する角度等が影響を受けることがない。この結果、紙押え14及び吸着ノズル15は、その動作を安定して実現することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができ、また、それらの置き換えや変更、組み合わせは、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…紙、2…紙群、2M…前端縁、10…給紙装置、11…昇降機構、12…回転アーム、13…ばね部材(付勢部材)、14…紙押え、15…吸着ノズル、16…送給ローラ、17…紙収納カートリッジ(容器)、32…支点軸、33…回転止めピン、36…上限センサ、40…傾きセンサ、42…下ローラ、50…底面板(底面部)、54…紙位置ガイド、55…貫通孔、A…時計回り方向、B…反時計回り方向、F…反力、θ…所定角度

Claims (4)

  1. 積層状態の紙群における最上層の紙を吸着可能な吸着ノズルと、
    前記最上層の紙を押圧可能な紙押えと、
    支点回りに回転可能に設けられると共に、前記吸着ノズル及び前記紙押えが回転方向に所定角度隔てて設置された回転アームと、
    前記回転アームを、前記紙押えが前記最上層の紙に対して垂直になる第1回転方向に付勢して回転させ、前記最上層の紙に対し前記吸着ノズルを傾斜させて位置づける付勢部材と、
    前記回転アームを昇降させる昇降機構と、を有し、
    前記昇降機構による前記回転アームの下降により前記紙押えが前記最上層の紙を押圧することで付与される反力によって、前記回転アームが前記第1回転方向に対し反対方向の第2回転方向に回転して前記吸着ノズルを前記最上層の紙に対し垂直に位置づけて、前記吸着ノズルにより前記最上層の紙を吸着させ、
    前記昇降機構による前記回転アームの上昇により前記反力が解消されることで、前記付勢部材の付勢力により前記回転アームを前記第1回転方向に回転させて前記吸着ノズルを傾斜させ、この吸着ノズルに吸着された前記最上層の紙を含む紙を前記吸着ノズルと前記紙押えとの間で湾曲させて、前記最上層の紙を除く不要紙を落下させるよう構成されたことを特徴とする給紙装置。
  2. 前記回転アームの近傍に、紙を次工程へ送給する送給ローラが設置され、
    傾斜した吸着ノズルに最上層の紙を吸着させた状態で昇降機構により回転アームを上限位置近傍まで上昇させることで、前記最上層の紙を含む紙の先端を前記送給ローラに接触させ、前記送給ローラと前記吸着ノズルとの間で前記最上層の紙を含む紙を湾曲させて、前記最上層の紙を除く不要紙を落下させるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記積層状態の紙群を収納する容器には、その底面部に、大気圧を導く貫通孔が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の給紙装置。
  4. 前記積層状態の紙群を収納する容器が着脱可能なカートリッジ式の容器であり、このカートリッジ式の容器は、前記紙群の前端縁を位置決め可能な紙位置ガイドに当接して装着されるよう構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の給紙装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5830636B1 (ja) 2014-03-07 2015-12-09 株式会社芝浦電子 温度センサ、及び、温度センサの製造方法
JP6356135B2 (ja) 2012-10-19 2018-07-11 アイピージー フォトニクス コーポレーション 手操作可能な溶接ガン

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