JP7518837B2 - 電気エネルギー貯蔵装置 - Google Patents

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本発明は、電気エネルギー貯蔵装置、特にバッテリに関する。
当技術分野では、リチウム-硫黄バッテリやナトリウム-硫黄バッテリなどの様々な電気エネルギー貯蔵装置が既知である。一例として、本出願の優先日後に公開されたWO2019/020561には、リチウムおよびナトリウムまたはリチウムおよびナトリウムの組み合わせから選択されるアルカリ金属を含むアノードと、硫黄含有有機シラン化合物または硫黄含有有機シラン化合物の混合物を含むカソードと、アノードとカソードの間に配置される電解質と、を少なくとも含む電気エネルギー貯蔵装置、特にバッテリが記載されており、このバッテリは、カソードは、硫黄含有有機シラン化合物または硫黄含有有機シラン化合物の混合物をグラフトすることによって少なくとも部分的に改質された集電体表面を有していることを特徴とする。電気エネルギー貯蔵装置における新しい開発は、マグネシウム-硫黄バッテリの分野で行われており、マグネシウムは二価のアルカリ土類金属である。
マグネシウム-硫黄バッテリは、いくつかの理由でバッテリの化学的性質に魅力的な選択肢を提供する。マグネシウムは、その二価性とイオン半径の小ささにより、リチウムよりも体積ベースで大きなエネルギー容量を付与する。マグネシウムと硫黄はどちらも、リチウム、またはリチウムイオンバッテリで一般的に使用されているコバルトなどの他の金属と比較して、安価で豊富に入手できる一般的な材料である。加えて、マグネシウムは、酸素や空気に曝されても、リチウムと同様の火災の危険性を示さないため、本質的に安全な化学的性質を発揮する。
Zhirong Zhao-Kargerらによる最近の論文(「Magnesium-sulphur battery:its beginning and recent progress」、MRS Communications(2017)、7、pages770-784)では、Mg-Sバッテリの原理を記載するとともに、技術的な課題や最近の開発状況についても解説している。Li-Sバッテリの広範な技術的進歩に比べて、Mg-Sバッテリの開発はまだ初期段階にある。Mg-Sバッテリの開発における大きな課題は、例えば、広い動作電圧範囲でMgの析出と溶解とを反転させることができる好適な電解質を見つけることである。電気化学的に有望な特性を持つ電解質がいくつか知られているが、Mg-Sシステムをさらに改良するためにはさらなる研究が必要である。この分野のさらなる発展のためには、カソードの設計、電解質の溶媒および/または溶媒のブレンドの最適化などの努力が不可欠である。
文献では、電池のアノードに一般的に使用される金属の硫黄との反応が、液体有機電解質に容易に溶解する可能性のある大きなポリスルフィドを形成する可能性があり、したがってカソード材料で硫黄の損失を引き起こし、それによって時間の経過とともにバッテリ容量を著しく低下させることが示されている(例えば、A.Manthiramらによる、(「Rechargeable Lithium-Sulphur batteries」、Chem.Rev.2014、114、pages 11751-11787を参照)。この効果を「シャトル効果」と呼ぶ。
さらに、周囲条件で結晶性の元素硫黄を使用するという別の課題もある。熱力学的には斜方晶の結晶構造が好ましいが、結晶化の過程で単斜晶の硫黄が発生し、ゆっくりと斜方晶に変化することがある。このような結晶化は、充電/放電によりマグネシウムと硫黄との結合種を形成する反応が起こり、その後、硫黄が(再)結晶化することを含む、マグネシウムと硫黄への逆分離が引き起こされることによって、硫黄バッテリで起こる。単斜晶から好ましい斜方晶硫黄への「固体/固体」遷移は、斜方晶の形態が数パーセント高密度であるため、体積の変化も意味する。このような高密度化に伴って固体硫黄に亀裂が生じると、亀裂の発生によって材料の接続性が失われるため、「亀裂が生じた」硫黄領域に向かって導電経路(バッテリ内で電流を流すのに必要な経路)が存在しなくなり、バッテリのカソードで有害となる可能性がある。加えて、このような収縮は、硫黄のカソードと集電体との間の電気的接触の望ましくない損失を誘発する可能性がある。
本発明の目的は、上記で特定された問題の1つ以上に対処することである。
上記の目的または他の目的のうち1つ以上の目的は、電気エネルギー貯蔵装置、特にバッテリを提供することにより達成することができ、電気エネルギー貯蔵装置は、少なくとも、
-マグネシウム、カルシウム、ベリリウムおよび亜鉛、またはマグネシウム、カルシウム、ベリリウムおよび亜鉛の組み合わせ、またはこれらの金属の少なくとも1つを含む合金から選択される二価金属を含むアノードであって、好ましくはマグネシウム-アルミニウム-亜鉛合金を含むアノードと、
-カソードの表面にグラフトされた元素硫黄、または硫黄含有有機シラン化合物、または硫黄含有有機シラン化合物の混合物、または硫黄と硫黄含有有機シラン化合物との混合物を含むカソードであって、好ましくは、硫黄含有有機シラン化合物を含むカソードと、
-アノードとカソードとの間に配置される電解質と、を含み、
カソードが、硫黄含有有機シラン化合物または硫黄含有有機シラン化合物の混合物を表面にグラフトすることにより、少なくとも部分的に改質されている集電体表面を含む。
驚くべきことに、本発明によれば、電解質中の不所望な長いポリスルフィド(例えば、4個以上の硫黄原子を含む)の形成を抑制することができるか、または回避することさえ可能であることが見出された。特定の理論にとらわれることを望まないが、硫黄含有有機シラン化合物はアノードからのマグネシウム、カルシウム、ベリリウム、または亜鉛(またはそれらの組み合わせ、またはこれらの金属の少なくとも1つからなる合金)と、長いポリスルフィドを生成することなく反応することができるので、電解質中のこのような長いポリスルフィドの形成は抑制することができるか、または回避することさえ可能であると考えられる。これらの長いポリスルフィドの形成の抑制または回避により、上記した「シャトル効果」を抑制することができる。
また、ここでも、理論にとらわれることを望まないが、シラン官能基は、カソードの集電体の金属または導電率向上剤(もしもあるとした場合)との直接化学結合またはオリゴマー化網目の形成による間接的な化学結合を可能にすると考えられる。このネットワークは、硫黄含有有機シラン化合物に含まれる硫黄とマグネシウム、カルシウム、ベリリウムまたは亜鉛(またはそれらの組み合わせ、またはこれらの金属の少なくとも1つを含む合金)との間で反応が起こる際の体積変化を緩和できる柔軟性を可能にし得る。明らかにグラフトすることは、(有機シラン)硫黄種と集電体の間に近接性と密接な接触をも付与する。
当業者であれば、電気エネルギー貯蔵装置のタイプが広範に変化する可能性があり、バッテリおよびスーパーキャパシタを含むことができることを容易に理解するであろう。好ましくは、電気エネルギー貯蔵装置は、バッテリ、特にマグネシウム-硫黄バッテリ、カルシウム-硫黄バッテリ、ベリリウム-硫黄バッテリもしくは亜鉛-硫黄バッテリ、またはそれらの金属の組み合わせもしくはこれらの金属の少なくとも1つを含む合金を含む硫黄バッテリであり、特にマグネシウム-硫黄バッテリである。
上記のように、本発明によれば、アノードは、マグネシウム、カルシウムおよびベリリウム、またはそれらの組み合わせ、またはこれらの金属の少なくとも1つを含む合金から選択される二価金属を含む。合金は、アルミニウムなどの他の金属を含み得る。当業者であれば、アノードは、マグネシウム、カルシウム、亜鉛および/またはベリリウムを含むという条件であれば、特に限定されないことを容易に理解できる。これには、前述の二価金属原子の実質的な割合を提供し得る多くの合金が含まれる。当業者であれば、一般的にMg-S型のアノードを選択することに精通しているので、ここではさらなる詳細な記載はしない。好ましい実施形態では、アノードは、二価金属としてマグネシウム、カルシウム、ベリリウムまたは亜鉛のみを含み(したがって、マグネシウム、カルシウム、ベリリウムまたは亜鉛のいかなる種類の組み合わせも含まない)、好ましくはマグネシウムのみを含む。
当業者であれば、カソードが特に限定されておらず、広く変化し得ることを容易に理解するであろう。当業者であれば、一般的にMg-Sバッテリのカソードを選択することに精通しているので、ここではさらなる完全で詳細な記載はしない。上記のように、本発明によれば、カソードは、硫黄含有有機シラン化合物またはその混合物(すなわち、硫黄含有有機シラン化合物の混合物)を含む。
カソードは、硫黄含有有機シラン化合物を集電体表面にグラフトすることによって少なくとも部分的に、好ましくは全体的に改質された集電体表面を含む。
硫黄含有有機シラン化合物を集電体に化学的にグラフトすることの利点は、含有する硫黄とカソードの集電体(または、以下に説明される導電率向上剤)との容易な接触を可能とすることである。グラフト後の有機シランは、元素硫黄ほど脆弱ではない薄層(または、軟性のオリゴマー網目)を集電体(または、以下に記載する導電率向上剤)の表面に形成する。結果として、リチウムまたはナトリウムを硫黄含有有機シランに含まれる硫黄と反応させると、亀裂による材料劣化および関連する電気伝導度の低下が抑制される。
当業者は集電体を選択することに精通しているので、これについては、ここではさらなる詳細な記載はしない。典型的には、集電体は、最大10Ω・m、好ましくは最大1Ω・mの抵抗率(ρ)を有する。通常、集電体は、金属、官能化炭素などを含む。本発明によれば、集電体は、硫黄含有有機シラン化合物をグラフトすることを可能にする(好ましくは、もしもあるとした場合、硫黄含有有機シラン化合物のヒドロキシル基またはアルコキシ基を介して)材料からなることが特に好ましい。好ましくは、集電体はアルミニウムを含む。さらにより好ましくは、集電体の少なくとも80重量%がアルミニウムを含む。
さらに、カソードは、好ましくは金属粒子、炭素粒子、または金属粒子および炭素粒子の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の導電率向上剤を含むことが好ましい。金属粒子の好適な例は、アルミニウム、銅、銀およびチタン粒子であり、好ましくはアルミニウム粒子である。炭素粒子の好適な例は、グラファイト、煤、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェンである。他の好適な導電率向上剤は、シリカ粒子である。
当業者であれば、硫黄含有有機シラン化合物をカソードの集電体表面にグラフトすることは、様々な方法で達成され得ることを容易に理解するであろう。当業者はグラフトすることに精通しているので、これについては、ここではあまり詳細な記載はしない。典型的に、本発明に従ってグラフトすると、硫黄含有有機シラン化合物をカソードの集電体表面に、シラン基による1つ以上の化学結合を集電体表面に直接、または既に付着している有機シランに直接確立させることにより付着させる。典型的に、本発明に従ってグラフトすることは、カソードの集電体の表面をクリーニングする工程と、硫黄含有有機シラン化合物(硫黄以外を含有しないか、または溶媒を介して得られるかのいずれか)を集電体表面に塗布する工程と、反応が、シランと集電体表面との間に化学結合を確立させることを可能にする工程と、を含む。
当業者であれば、硫黄含有有機シラン化合物の性質は、広範に変わり得るものであり、特に限定されないことを容易に理解するであろう。有機ケイ素は、少なくとも1つの炭素-ケイ素結合を有する化合物である。
本発明による好ましい実施形態によれば、硫黄含有有機シラン化合物は、一般的な分子式(I)を有する。
式中、R、RおよびRは、C1~12アルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル(OH)基およびハロゲン基から独立して選択され、
は、二価炭化水素、好ましくはC1~18アルキレンまたはアリレンから独立して選択され、
nは、1~10の整数から独立して選択され、
は、二価C2~8炭化水素、好ましくはアルキレンまたはアリレンから選択され、
pは、ゼロ(0)を含む整数から独立して選択される。
上記のように、R、RおよびRは、C1~12アルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル(OH)基およびハロゲン基から独立して選択される。好ましくは、C1~12アルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基は、C1~6基(また、アリール基またはアリールオキシ基でない場合、より好ましくはC1~5基、さらにより好ましくはC1~2基)である。
好ましくは、R、RおよびRは、アルコキシ基およびヒドロキシル基から独立して選択される。R、RおよびRがエトキシ基およびヒドロキシル基から独立して選択されることが特に好ましい。
上記のように、Rは、二価炭化水素、好ましくはC1~18アルキレン基またはアリレン基から独立して選択される。より好ましくは、Rは、C1~10アルキレン基、さらにより好ましくはC1~6アルキレン基、さらにより好ましくはC1~3アルキレン基から独立して選択される。
上記のように、nは1~10の整数から独立して選択される。好ましくは、nは、2~8の整数、より好ましくは2~4の整数から独立して選択される。
上記のように、Rは、二価C2~8アルキレンおよびアリレンから選択される。好ましくは、Rは、二価C2~6アルキレンおよびアリレンから選択される。
好ましくは、pは0~20の整数から選択され、より好ましくは最大10であり、より好ましくは最大6である。さらにより好ましくは、pは0である。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、硫黄含有有機シラン化合物は、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、または元素硫黄およびビニル基とビニルトリエトキシシラン(VTES)などのシラン官能基との共重合によって調製された有機シラン化合物である。ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドの「ポリ」は、典型的には2~8の値を有し、平均値は好ましくは約2または約4である。当業者であれば、このタイプの市販の化合物(Evonik Industries AG(Essen、Germany)製の商品名Si69およびSi75など)が、様々な硫黄架橋長の混合物を含み得ることを知っている。本発明によれば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド[TESPT]およびビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド[TESPD](式Iにおいて:R/R/R=エトキシ、R=プロピレン、p=0)を純粋な形態で使用するか、または硫黄架橋長が異なるこの種の他のポリスルフィドとの混合物として使用することのいずれかが好ましい。
すでに上記したが、強調して明確にするために、カソードは、1つの硫黄含有有機シラン化合物または硫黄含有有機シラン化合物の混合物を含むことができる。
本発明による電気エネルギー貯蔵装置は、アノードとカソードとの間に電解質を含む。当業者であれば、電解質は、特に限定されておらず、広範に変わり得ることを容易に理解するであろう。電解質の好適な例は、Li-S電池について開示されているものと同様である(A.Manthiramらによる、(「Rechargeable Lithium-Sulphur batteries」、Chem.Rev.2014、114、pages 11751-11787)。
Mg-S(およびLi-S)型のバッテリにおいて、当業者はグラフトすることに精通しているので、これについては、ここではさらなる詳細な記載はしない。必要に応じて、少なくとも部分的に改質された集電体表面は、高温で、または真空オーブンを使用して、使用された残留溶媒および/または含有水分を除去または低減することによって乾燥させることができる。典型的な乾燥温度は60~100℃である。適用された真空は、10-2mbarほどである。
Mg-TESPTバッテリで実施した電気化学的実験を示す図であり(実施例3を参照)、a)は、バッテリ調製後に記録したCV曲線を示す図であり、b)は、最初のCV測定後に実施した「活性化」充放電サイクル後に測定した放電容量を示す図であり、c)は、充放電測定後に記録したCV曲線で、還元時と酸化時に明確なピークを示す図である。 S基準カソード(113cMg、実施例4)と、TESPTカソード(80bMg、実施例3)のMgバッテリで記録したCV曲線の比較を示す図である。 実施例5に記載のMg-TESPTバッテリで実施した電気化学的実験を示す図であり、a)は、「活性化」手順中に測定された充電容量を示す図であり、b)は、「活性化」測定後に記録されたCV曲線を示す図である。
以下、本発明は、以下の非限定的な例によってさらに説明される。
実施例1~2(MgまたはCaとTESPTとの反応)
有機シランに組み込まれている硫黄に対するMgおよびCaの反応性を評価するために、重水素化テトラヒドロフラン(THF)中の有機シランであるビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(TESPT、分子あたり平均4つの硫黄原子を含む)の溶液に、MgまたはCaの金属片を接触させた。混合物を反応させ、反応物をH-NMRと目視観察で反応を経時的に追跡した。30日後、反応混合物の約300mg、を誘導結合プラズマ(ICP)法による元素分析に用いた。反応は、アルゴン製グローブボックス内で、周囲温度および圧力下で実施された。
実施例1:4.3mgのMg(Mg-Al-Zn合金94/4/1)を、0.7mlの重水素化THFに溶解したTESPT21.2mgに添加した。TESPT溶液にMg合金を添加する前に、カミソリの刃で傷をつけて酸化膜を除去した。
実施例2:8.9mgのカルシウム金属(Ca)を、0.7mlの重水素化THFに溶解したTESPT19.6mgに添加した。
目視観察
30日間の反応期間中、混合物の色に変化は見られなかった。これは、相当量のMgまたはCaポリスルフィドが形成されていないことを示しており、そうでない場合は、色の変化が観察されるはずである。
-NMR
反応から最初の1週間の間、混合物のNMRスペクトルに大きな変化は見られず、TESPT分子が無傷のままであることが示唆された。
元素分析
元素分析の結果、溶液中にMgまたはCaが存在することを示している。これは、MgまたはCaの原子がTESPTのS橋に挿入されたことを意味する。異なる元素の質量分率を表1に、モル比を表2に示す。
データは次のことを示唆している。各TESPT分子にMg原子が約1個組み込まれ、各第2のTESPT分子にCa原子が約1個組み込まれる。TESPTとMgまたはCaとの反応後、おそらく不溶性のMgSおよびCaSの形成が原因で、1TESPT分子あたりのS原子の平均数がわずかに減少する(4から3)。
実施例3(TESPTを備えたコインセルバッテリ)
カソードの調製
有機シラン、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(TESPT)を、15重量%のHOと15重量%のイソプロピルアルコール(IPA)の混合液中で、70℃で2時間撹拌しながら予め加水分解した。カーボンブラック(CB、Super P)を過剰なIPA中に分散させ、超音波処理した。次に、IPA中の予め加水分解した有機シランをIPA中のカーボンブラック分散液と混合し、その混合物に1時間超音波処理を行った。スラリー中のTESPTとCBの質量比は9:1であった。最後に、このスラリーを120μmのドクターブレードを用いてアルミ箔上に広げ、110℃の真空下で乾燥させた。乾燥したアルミ箔上のフィルムから直径15mmの円盤を切り出し、コインセルバッテリのカソードとして使用した。
アノード
アノード材料として、Mg:Al:Zn 96:3:1、厚さ300μmのマグネシウム合金基板を用いた。この基板から直径15mmの円盤を切り出してアノードとした。
電解質の調製
HMDSMg-AlClの略号をもつ電解液は、アルゴンで充填したグローブボックス内で以下の方法で調製した。0.62gのマグネシウムビス(ヘキサメチルジシラジド)((MgHMDS))を2mlのテトラグライムに溶解し、室温で2時間撹拌した。次に、0.48gの塩化アルミニウム(AlCl)を混合物に非常にゆっくりと添加し、室温で36時間撹拌した。最後に、0.17gの塩化マグネシウム(MgCl)を混合物にゆっくりと添加し、室温で48時間撹拌した。
コインセルの調製
コインセル2032バッテリは、アルゴンで充填されたグローブボックスで組み立てられた。セパレータには、直径20mmの円盤状にカットしたCelgard2400膜を使用した。バッテリを組み立てる前に、カソード、アノード、セパレータを電解液に10分間予め浸した。電気式圧着機(MTI社製MSK-E110)を使用してバッテリを圧着した。
電気化学的試験の前に、セル全体に電解質を完全に湿潤できるよう、バッテリを12時間休止した。
電気化学測定
サイクリックボルタンメトリー(CV)曲線は、Metrohm Autolab B.V.(Utrecht、Netherlands)製のAutolabポテンショスタットを用いて記録した。CV曲線は、以下の設定:速度0.05mVs-1、ステップ0.00244V、下部電位0.6V、上部電位2.7Vで得られた。
最初のCV試験(図1aを参照)では、TESPT-Mgバッテリに活性がないことを示したため、電流を増やしながら充放電サイクルを実行することにより、バッテリを「活性化」することにした。定電流充放電サイクル実験は、M2300シリーズのガルバノスタット(Maccor、Tulsa、USA)を使用して実施された。バッテリは0.6~2.7Vの範囲で7回の充放電を行い、そのたびに異なる増加する電流:2×10-8、5×10-8、1×10-7、5×10-7、1×10-6、5×10-6および1×10-5Aが使用された。予想通り、容量は最小限であったが、バッテリは実際に電気化学的活性を示した(図1bを参照)。注目すべき重要な点は、(文献に記載されている)約1.5VにおいてMgポリスルフィドプラトーが観測されなかったことであり(図1bを参照)、これは、MgSポリスルフィド種が存在しないことを示す強力な証拠である。
「活性化」充放電サイクルの後、新しいCVがバッテリに記録され(図1cを参照)、実際に電気化学的活性が記録された。2つの還元ピークが約2.0Vおよび1.3Vにおいて、同様に、広範な酸化ピークが約1.8Vにおいて明らかに視認可能である。これらの結果はTESPTベースのカソードを備えたMg-Sバッテリが機能していることを示す。
実施例4(Sを備えたコインセルバッテリ)
カソードの調製
活物質として元素硫黄(S)を使用して、基準となるカソード(報告書では「Sref」または「S80CB10PVDF10」と表記)を調製した。カソードの調製手順は以下の通りである。0.8gの硫黄粉末を0.1gのCBと混合し、2時間撹拌した。ポリ(ビニリデンフルオリド)(PVDF)0.1gをN-メチル-2-ピロリドン(NMP)2mlに70℃で溶解して撹拌し、次にNMP中のPVDF溶液をSとCBとの混合物に添加し、2時間超音波処理した。その後、バーコーターを用いてAl箔上に黒色のスラリーをキャストし、80℃で48時間真空乾燥した。その後、直径15mmの円盤を切断し、カソードとして使用した。
アノードおよび電解質は、実施例3で使用されたものと同じであり、アノード盤の厚さのみが300μmではなく250μmであった。
コインセルバッテリの調製は、実施例3に記載されたものと同じであったが、唯一の違いは、電気化学的試験の前に、バッテリを16時間休止させたことである。
電気化学測定
サイクリックボルタンメトリー(CV)曲線は、Metrohm Autolab B.V.(Utrecht、Netherlands)製のAutolabポテンショスタットを用いて記録した。CV曲線は、以下の設定:速度0.05mVs-1、ステップ0.00244V、下部電位0.6V、上部電位2.5Vで得られた。
実施例3と同様に、基準バッテリを用いた最初のCV試験では活性が見られなかったため、電流を増加させながら充放電サイクルを行いバッテリを「活性化」させた。定電流充放電サイクル実験は、M2300シリーズのガルバノスタット(Maccor、Tulsa、USA)を使用して実施された。バッテリは、0.6~2.5Vの範囲で4回の充放電を行い、そのたびに異なる増加する電流:1×10-7、1×10-6、5×10-6、1×10-5A、が使用された。Maccorにおいて、S基準バッテリを増加電流で循環させた後、CV測定を再度実施した。基準バッテリのデータを、図2の実施例3(TESPTカソードを使用したMgバッテリ)のデータと比較した。実施例3のバッテリと同様に、基準バッテリにも、それほど顕著ではないものの、還元サイクルと酸化サイクルにピークがあり、その電流密度はMg-TESPTバッテリの約10倍であった。
実施例5(活性化の失敗)
カソードの調製
カソードは、フィルムの導電性と機械的安定性を向上させるために、CBにTESPTを予め塗布したもので調製した(TESPT-CBと表記)。この実験では、0.9gのTESPTと0.1gのCBとを混合し、80℃で12時間放置して反応させた。次に、TESPT-CB混合物を、濾紙上でIPAを用いて10回洗浄し、3時間放置して乾燥させた。次に、このTESPT-CB混合物に、NMPに溶解した10重量%のPVDFを混合し(得られた質量比TESPT-CB:PVDF=9:1)、カミソリの刃でAl箔上に塗布し、110℃で96時間真空乾燥させた。フィルムのS含有量をXPSで測定したところ、15.7重量%であった。このフィルムから直径15mmの円盤を切り出し、カソードとして使用した。
アノードおよび電解質は、アノード盤の厚さが300μmではなく250μmであったことを除いて、実施例3で使用されたものと同じであった。
コインセルバッテリの調製は、実施例3に記載されたものと同じであったが、唯一の違いは、電気化学的試験の前に、バッテリを26時間休止させたことである。
電気化学測定
この実験では、「活性化」の前にCVレコーダでは無かった。休止期間の後、電流を増加させながら充放電サイクルを行い、バッテリが直接「活性化」された。定電流充放電サイクル実験は、M2300シリーズのガルバノスタット(Maccor、Tulsa、USA)を使用して実施された。バッテリは、0.6~2.5Vの範囲で6回の充放電を行い、そのたびに異なる増加する電流:1×10-8、5×10-8、1×10-7、1×10-6、5×10-6、1×10-5Aが使用された。図3aに示すように、1×10-5Aで充電すると、「活性化」手順の最後に測定可能な容量が得られた。
活性化後、Metrohm Autolab B.V.(Utrecht、Netherlands)製のAutolabポテンショスタットを用いてCV曲線を記録した。CV曲線は、以下の設定:速度0.05mVs-1、ステップ0.00244V、下部電位0.6V、上部電位2.5Vで得られた。「活性化」後にバッテリが電気化学的活性を示した実施例3および実施例4とは対照的に、CV測定が実施されたとき、バッテリは電気化学的活性を示さなかった。
結論
Mg合金(94重量%Mg)およびCaをアノードとする二価金属とともに、TESPT有機シランはカソード材料として使用され得ることを示した。
THF中でのTESPTとMg合金またはCa金属との反応生成物の元素分析により、TESPTがMg合金およびCa金属と反応していることが明らかになった。TESPTの各分子には約1個のMg原子が組み込まれており、TESPTの第2の分子には約1個のCa原子が組み込まれている。目視観察およびHMP測定によって確認されたように、反応中に長いMgまたはCaポリスルフィドは形成されなかった。電気化学的試験により、Mgバッテリの場合、充放電サイクルによる活性化が必要であり、その後CV曲線を記録できることが実証された。Mg-TESPTバッテリで測定したCV曲線は、酸化サイクルと還元サイクルで顕著なピークを示し、Mg-Sバッテリの文献データに匹敵する電気化学的特性を備えた、事実上の活バッテリであることを証明した。また、Mg-TESPTバッテリのデータは、長いMgポリスルフィドが強く抑制されていることを示した。
本明細書は以下の発明の開示を包含する。
[項目1]電気エネルギー貯蔵装置、特にバッテリであって、少なくとも、
- マグネシウム、カルシウム、ベリリウムおよび亜鉛、またはこれらの組み合わせ、またはこれらの金属の少なくとも1つを含む合金から選択される二価金属を含むアノードと、
- カソードの表面にグラフトされた元素硫黄、または硫黄含有有機シラン化合物、または硫黄含有有機シラン化合物の混合物、または硫黄と硫黄含有有機シラン化合物との混合物を含むカソードと、
- 前記アノードと前記カソードとの間に配置される電解質と、を含み、
前記カソードが、前記硫黄含有有機シラン化合物または硫黄含有有機シラン化合物の混合物を表面にグラフトすることにより、少なくとも部分的に改質されている集電体表面を含む、電気エネルギー貯蔵装置。
[項目2]アノードが、マグネシウム-アルミニウム-亜鉛合金を含む、項目1に記載の装置。
[項目3]前記集電体がアルミニウムを含む、項目1または2に記載の装置。
[項目4]前記カソードが、好ましくは金属粒子、炭素粒子、または金属粒子および炭素粒子の組み合わせからなる群から選択される1つ以上の導電率向上剤を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の装置。
[項目5]前記硫黄含有有機シラン化合物が、一般分子式(I)を有し、

式中、R 、R およびR が、C 1~12 アルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル(OH)基およびハロゲン基から独立して選択され、
が、二価炭化水素、好ましくはC 1~18 アルキレンまたはアリレンから独立して選択され、
nが、1~10の整数から独立して選択され、
が、二価C 2~8 炭化水素、好ましくはアルキレンまたはアリレンから選択され、
pが、ゼロ(0)を含む整数から独立して選択され、
または、有機シラン化合物が、元素硫黄およびビニル基とビニルトリエトキシシランなどのシラン官能基との共重合によって調製される、項目1~4のいずれか一項に記載の装置。
[項目6]R 、R およびR がエトキシ基およびヒドロキシル基から独立して選択される、項目5に記載の装置。
[項目7]前記硫黄含有有機シラン化合物が、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドまたは元素硫黄およびビニル基とシラン官能基との共重合によって調製された有機シラン化合物である、項目1~6のいずれか一項に記載の装置。

Claims (9)

  1. 電気エネルギー貯蔵装置であって、少なくとも、
    - マグネシウム、カルシウム、ベリリウムおよび亜鉛、またはこれらの組み合わせ、またはこれらの金属の少なくとも1つを含む合金から選択される二価金属を含むアノードと、
    集電体を含むカソードと、
    - 前記アノードと前記カソードとの間に配置される電解質と、を含み、
    前記集電体の表面が、硫黄含有有機シラン化合物または硫黄含有有機シラン化合物の混合物を表面にグラフトすることにより、少なくとも部分的に改質されてい
    前記硫黄含有有機シラン化合物が、一般分子式(I)を有し、

    式中、R 、R およびR が、C 1~12 アルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル(OH)基およびハロゲン基から独立して選択され、
    が、二価炭化水素から独立して選択され、
    nが、1~10の整数から独立して選択され、
    が、二価C 2~8 炭化水素から選択され、
    pが、ゼロ(0)を含む整数から独立して選択される、電気エネルギー貯蔵装置。
  2. 装置がバッテリである、請求項1に記載の装置。
  3. アノードが、マグネシウム-アルミニウム-亜鉛合金を含む、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記集電体がアルミニウムを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記カソードが、1つ以上の導電率向上剤を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
  6. が、C 1~18 アルキレンまたはアリレンである、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
  7. が、アルキレンまたはアリレンである、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 、RおよびRがエトキシ基およびヒドロキシル基から独立して選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記硫黄含有有機シラン化合物が、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドである、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
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