JP7516753B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤに関する。
下記特許文献1には、トレッド部に、ショルダー主溝と、そのタイヤ軸方向外側に配されたショルダー陸部とを有するタイヤが記載されている。前記ショルダー主溝は、ジグザグ状に形成されている。また、前記ショルダー陸部は、ショルダーラグ溝によって、ショルダーブロックに区分されている。
特開2012-101572号公報
上述のようなタイヤは、ウェット路面において、大きな駆動力や制動力を発揮するので、優れたウェット性能を有する。
しかしながら、前記ショルダーブロックは、旋回時、大きな横力を受ける。また、前記ショルダーブロックは、タイヤ赤道上に配されたブロックとの外径差が大きく、接地時に路面に対してすべりやすい。このため、上述のようなショルダーブロックには、いわゆる肩落ち摩耗や軌道摩耗などの偏摩耗が生じやすいという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ウェット性能を損ねずに、耐偏摩耗性能を向上し得るタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部には、トレッド端と、前記トレッド端に隣接してタイヤ周方向にジグザグ状に延びるショルダー周方向溝と、前記ショルダー周方向溝と前記トレッド端とを連通する複数のショルダー横溝とにより、複数のショルダーブロックが形成され、前記ショルダーブロックは、前記ショルダー周方向溝のジグザグの頂部によってタイヤ軸方向の内側に凸となる凸部を含み、前記ショルダーブロックには、タイヤ周方向に延びる縦溝が設けられ、前記縦溝の溝深さは、前記ショルダー周方向溝及び前記ショルダー横溝よりも溝深さが小さく、前記縦溝の少なくとも一端は、前記ショルダーブロック内に位置する。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝の両端が、前記ショルダーブロック内に位置する、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝が、横向きのV字状である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝の溝幅が、タイヤ周方向の中央部から前記両端に向かって連続的に減少する、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝が、その両端をつなぐ直線のタイヤ周方向に対する角度が10度以下になるように配置されている、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝が、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の中間位置よりもタイヤ軸方向の内側に配される、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝と前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の内側エッジとの間の最短距離が3mm以上である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝の表面積が、前記ショルダーブロックの踏面の面積の10%以下である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝の溝深さが、前記ショルダー周方向溝の溝深さの5%~20%である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝と前記トレッド端との間のタイヤ軸方向の最短距離が、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の幅の75%以下である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記縦溝のタイヤ周方向の長さが、前記ショルダーブロックのタイヤ周方向の長さの55%以上である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記ショルダー周方向溝が、第1傾斜部と、前記第1傾斜部とは逆向きに傾斜する第2傾斜部とを含み、前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部のタイヤ周方向に対する角度は、5~20度である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、重荷重用空気入りタイヤである、のが望ましい。
本発明のタイヤは、ジグザグ状に延びるショルダー周方向溝とショルダー横溝とにより、複数のショルダーブロックが形成されている。前記ショルダー周方向溝及び前記ショルダー横溝は、ウェット路面での駆動力や制動力を発揮し、ウェット性能を維持する。
前記ショルダーブロックは、前記ショルダー周方向溝のジグザグの頂部によってタイヤ軸方向の内側に凸となる凸部を含んでいる。このような凸部は、前記ショルダーブロックの横剛性を高め偏摩耗を抑制する。
また、前記ショルダーブロックには、タイヤ周方向に延びる縦溝が設けられている。前記縦溝は、ウェット性能をさらに高めるのに役立つ。さらに、前記縦溝は、前記ショルダー周方向溝及び前記ショルダー横溝よりも溝深さが小さく、かつ、前記縦溝の少なくとも一端が、前記ショルダーブロック内に位置している。このような縦溝は、前記ショルダーブロックの剛性を適度に小さくして、接地時の前記ショルダーブロックの変形を促進する。これにより、前記ショルダーブロックと路面との接地性が高められ、すべりが抑制されるので、耐偏摩耗性能が高められる。
したがって、本発明のタイヤは、ウェット性能を維持しつつ耐偏摩耗性能を向上する。
本発明の一実施形態を示すタイヤのトレッド部の展開図である。 ショルダーブロックの平面図である。 (a)は、図2のc-c線断面図、(b)は、図2のd-d線断面図である。 トレッド部のプロファイルを示す概略図である。 トレッド部の展開図である。 トレッド部の展開図である。 六角形状ブロック7の平面図である。 (a)は、図7のa-a線断面図、(b)は、図7のb-b線断面図である。 他の実施形態のトレッド部の展開図である。 さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。 さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。 さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。 さらに他の実施形態のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本発明の一実施形態を示すタイヤ1のトレッド部2の展開図が示される。本実施形態では、タイヤ1が、重荷重用空気入りタイヤとして形成された場合が示される。なお、本発明は、例えば乗用車用、産業車両用等の空気入りタイヤ、及びタイヤの内部に加圧空気が充填されない非空気式タイヤ(例えばエアーレスタイヤ)等の様々なタイヤ1に採用することができる。
図1に示されるように、本実施形態のトレッド部2には、タイヤ周方向にジグザグ状に延びる複数の周方向溝3が設けられることにより、複数の陸部5が区分されている。周方向溝3は、ウェット路面での駆動力や制動力を高め、ウェット性能を維持する。
本実施形態の周方向溝3は、タイヤ赤道C上に配されるクラウン周方向溝3A、トレッド端Teに隣接する一対のショルダー周方向溝3B、及び、クラウン周方向溝3Aとショルダー周方向溝3Bとの間に配される一対のミドル周方向溝3Cとを含んでいる。
本実施形態の陸部5には、複数のブロック6がタイヤ周方向に配列されるように、複数の横溝4が形成されている。横溝4は、ウェット性能を維持する。
本実施形態の横溝4は、クラウン横溝4Aとショルダー横溝4Bとミドル横溝4Cとを含んでいる。クラウン横溝4A、ショルダー横溝4B及びミドル横溝4Cは、本実施形態では、それぞれ、タイヤ周方向に隔設されている。
本実施形態の陸部5は、一対のクラウン陸部5Aと一対のショルダー陸部5Bと一対のミドル陸部5Cとを含んでいる。クラウン陸部5Aは、最もタイヤ赤道C側に配され、クラウン周方向溝3Aとミドル周方向溝3Cとの間に区分されている。ショルダー陸部5Bは、本実施形態では、最もタイヤ軸方向の外側に配される。ショルダー陸部5Bは、例えば、ショルダー周方向溝3Bとトレッド端Teとの間に区分されている。ミドル陸部5Cは、例えば、クラウン陸部5Aとショルダー陸部5Bとの間に配されている。ミドル陸部5Cは、例えば、クラウン周方向溝3Aとショルダー周方向溝3Bとの間に区分されている。クラウン陸部5A、ショルダー陸部5B及びミドル陸部5Cは、幅広部分と幅狭部分とが周方向に交互に繰り返される。
本実施形態のクラウン陸部5Aは、クラウン周方向溝3Aとミドル周方向溝3Cとクラウン横溝4Aとで区分された複数のクラウンブロック6Aから構成されている。本実施形態のショルダー陸部5Bは、ショルダー周方向溝3Bとトレッド端Teとショルダー横溝4Bとで区分された複数のショルダーブロック6Bから構成されている。本実施形態のミドル陸部5Cは、ミドル周方向溝3Cとショルダー周方向溝3Bとミドル横溝4Cとで区分された複数のミドルブロック6Cから構成されている。
図2は、ショルダーブロック6Bの平面図である。図2に示されるように、ショルダーブロック6Bは、例えば、ショルダー周方向溝3Bのジグザグの頂部によってタイヤ軸方向の内側に凸となる凸部22を含んでいる。このような凸部22は、ショルダーブロック6Bの横剛性を高め、いわゆる肩落ち摩耗や軌道摩耗(ブロックのタイヤ周方向に延びるエッジがレール状に削れるような摩耗)などの偏摩耗を抑制する。
ショルダーブロック6Bには、例えば、タイヤ周方向に延びる縦溝26が設けられている。このような縦溝26は、ウェット性能を高めるのに役立つ。
図3(a)は、図2のc-c線断面図である。図3(b)は、図2のd-d線断面図である。図3(a)及び図3(b)に示されるように、縦溝26の溝深さd5は、ショルダー周方向溝3B及びショルダー横溝4Bよりも溝深さが小さく形成されている。また、縦溝26の少なくとも一端26e(図2に示される)は、ショルダーブロック6B内に位置している。このような縦溝26は、ショルダーブロック6Bの剛性を適度に小さくして、接地時のショルダーブロック6Bの変形を促進する。これにより、ショルダーブロック6Bと路面との接地性が高められ、すべりが抑制されるので、耐偏摩耗性能が高められる。
縦溝26の溝深さd5は、ショルダー周方向溝3Bの溝深さd1aの5%~20%であるのが望ましい。縦溝26の溝深さd5がショルダー周方向溝3Bの溝深さd1aの5%以上であるので、ショルダーブロック6Bの剛性が適度に小さくなり、接地時のショルダーブロック6Bの変形が促進される。縦溝26の溝深さd5がショルダー周方向溝3Bの溝深さd1aの20%以下であるので、ショルダーブロック6Bの横剛性が高く維持される。
特に限定されるものではないが、縦溝26の溝深さd5は、ショルダー横溝4Bの溝深さd2aの5%~15%が望ましい。
図2に示されるように、縦溝26の両端26e、26eは、例えば、ショルダーブロック6B内に位置している。これにより、ショルダーブロック6Bの剛性の過度の低下が抑制され、偏摩耗の発生を抑えることができる。
縦溝26は、本実施形態では、タイヤ軸方向の内側に突出する頂部25を有している。縦溝26は、例えば、横向きのV字状である。このような縦溝26は、エッジのタイヤ軸方向成分を有し、ウェット路面での駆動力や制動力を高めるのに役立つ。縦溝26は、本実施形態では、タイヤ周方向の中央部に頂部25を有している。
縦溝26は、その両端26e、26eをつなぐ直線のタイヤ周方向に対する角度θ4が10度以下になるように配置されている。これにより、縦溝26に作用する走行時のタイヤ周方向の荷重が、タイヤ軸方向の両側に均等に近い状態で分解される。このため、ウェット性能がさらに高められる。
縦溝26の溝幅wcは、タイヤ周方向の中央部から両端26e、26eに向かって連続的に減少している。このような縦溝26は、ショルダーブロック6Bの剛性の過度の低下を抑制する。特に限定されるものではないが、縦溝26の溝幅wcは、その最大値がショルダーブロック6Bのタイヤ軸方向の幅W1の5%~15%程度が望ましい。
縦溝26は、ショルダーブロック6Bのタイヤ軸方向の中間位置6sよりもタイヤ軸方向の内側に配される。中間位置6sよりもタイヤ軸方向の内側のショルダーブロック6Bは、中間位置6sよりもトレッド端Te側のショルダーブロック6Bに比して相対的に小さな横力が生じる。このため、中間位置6sよりもタイヤ軸方向の内側のショルダーブロック6Bに縦溝26を設けた場合でも、過度の剛性低下が抑制される。また、中間位置6sよりもトレッド端Te側のショルダーブロック6Bは、横剛性が高く維持される。これにより、耐偏摩耗が向上する。本実施形態のショルダーブロック6Bには、中間位置6sよりもトレッド端Te側にサイプや溝が設けられていないので、上述の作用が効果的に発揮される。
サイプは、本明細書では、幅が1.5mm未満の切込み状体である。また、周方向溝3や横溝4を含む溝は、溝幅が1.5mm以上の溝状体である。サイプと溝とは、その幅の大きさにおいて、区別される。
図4は、トレッド部2のプロファイルPを示す概略図である。図8に示されるように、本実施形態のような重荷重用のタイヤ1は、タイヤ1への加圧空気の充填時や走行時では、トレッド端Teからタイヤ軸方向の内側へ一定の距離を経たタイヤ軸方向位置Xで、タイヤ1の外径Daが大きく変化する。とりわけ、低偏平化されたタイヤ1においては、このような外径Daの変化が顕著となる。このため、図2に示されるように、縦溝26は、トレッド端Teからタイヤ軸方向の内側へトレッド幅TW(図1に示す)の5%~15%の距離Leに配するのが望ましい。これにより、タイヤ軸方向位置Xにおいて、ブロック6の変形の促進による接地性が効果的に高められるので、ショルダーブロック6Bのすべりを一層抑制することができる。距離Leは、縦溝26のタイヤ軸方向の中間位置26cとトレッド端Teとの間のタイヤ軸方向の長さである。また、前記「低偏平化」とは、偏平率が60以下のことをいう。
前記「トレッド幅TW」は、タイヤ1を正規リム(図示省略)にリム組みしかつ正規内圧を充填した正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷しかつキャンバー角0度で平面に接地させたときのトレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離である。タイヤ1の各部の寸法等は、特に断りがない場合、前記正規状態での値とする。
また、前記「正規リム」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ1毎に定めているリムであり、JATMAであれば"標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"である。
また、前記「正規内圧」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ1毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
また、前記「正規荷重」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ1毎に定めている荷重であり、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
縦溝26とショルダーブロック6Bのタイヤ軸方向の内側エッジ28との間の最短距離Lfは、3mm以上であるのが望ましい。これにより、縦溝26と内側エッジ28との間のショルダーブロック6Bの剛性が確保されるので、この部分で摩耗や偏摩耗が生じることが抑制される。最短距離Lfが大きくなると、接地時の変形が促進されないおそれがある。このような観点より、最短距離Lfは、13mm以下が望ましく、8mm以下がさらに望ましい。内側エッジ28は、ショルダーブロック6Bの踏面6aに位置する。
縦溝26とトレッド端Teとの間のタイヤ軸方向の最短距離Lgは、ショルダーブロック6Bのタイヤ軸方向の幅W1の75%以下であるのが望ましい。これにより、ショルダーブロック6Bの剛性が適度に小さくなり、接地時の変形を促進することができる。最短距離Lgが過度に小さい場合、ショルダーブロック6Bのトレッド端Te側の横剛性が小さくなり、耐偏摩耗性能が悪化するおそれがある。このような観点より、最短距離Lgは、ショルダーブロック6Bのタイヤ軸方向の幅W1の70%以上が望ましい。
縦溝26のタイヤ周方向の長さLhは、ショルダーブロック6Bのタイヤ周方向の長さL1の55%以上であるのが望ましい。これにより、ショルダーブロック6Bの変形を効果的に促進することができる。また、ウェット性能を高めることができる。縦溝26の長さLhが過度に大きくなると、ショルダーブロック6Bの横剛性が大きく低下するので、偏摩耗が生じやすくなる。このため、縦溝26の長さLhは、ショルダーブロック6Bのタイヤ周方向の長さL1の80%以下であるのが望ましい。
縦溝26の表面積Sbは、ショルダーブロック6Bの踏面6aの面積Saの10%以下であるのが望ましい。これにより、ショルダーブロック6Bの横剛性が高められ偏摩耗が抑制される。縦溝26の表面積Sbが過度に小さいと、接地時のショルダーブロック6Bの変形が促進されにくくなるおそれがある。このため、縦溝26の表面積Sbは、ショルダーブロック6Bの踏面6aの面積Saの2%以上であるのが望ましい。縦溝26の表面積Sbは、縦溝26を埋めて得られる踏面6aでの縦溝26の面積である。
図5は、トレッド部2の展開図である。図5に示されるように、本実施形態のクラウン周方向溝3Aは、クラウン第1傾斜部15Aと、クラウン第1傾斜部15Aとは逆向きに傾斜するクラウン第2傾斜部15Bとを含んでいる。クラウン第1傾斜部15Aは、例えば、タイヤ周方向に対して一方側(図5では右下)に傾斜している。クラウン第2傾斜部15Bは、例えば、タイヤ周方向に対して他方側(図5では左下)に傾斜している。クラウン第1傾斜部15Aとクラウン第2傾斜部15Bとは、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に並べられている。
クラウン周方向溝3Aは、例えば、タイヤ軸方向の一方側(図では左側)のトレッド端Te側に突出するクラウン第1凸部16aと、タイヤ軸方向の他方側(図では右側)のトレッド端Te側に突出するクラウン第2凸部16bとを含んでいる。クラウン第1凸部16a及びクラウン第2凸部16bは、クラウン第1傾斜部15Aとクラウン第2傾斜部15Bとの接続部分に形成される。クラウン第1凸部16aとクラウン第2凸部16bとは、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に並べられている。
クラウン第1傾斜部15A及びクラウン第2傾斜部15Bのタイヤ周方向に対する角度θ1は、5~20度であるのが望ましい。このようなクラウン周方向溝3Aは、タイヤ軸方向のエッジ成分を有するので、ウェット路面での制動力や駆動力を高めるとともに、溝内をスムーズに排水する。
本実施形態のショルダー周方向溝3Bは、第1傾斜部17Aと、第1傾斜部17Aとは逆向きに傾斜する第2傾斜部17Bとを含んでいる。第1傾斜部17Aは、例えば、タイヤ周方向に対して一方側(図5では右下)に傾斜している。第2傾斜部17Bは、例えば、タイヤ周方向に対して他方側(図5では左下)に傾斜している。第1傾斜部17Aと第2傾斜部17Bとは、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に並べられている。
ショルダー周方向溝3Bは、例えば、タイヤ赤道C側に突出するショルダー第1凸部18aと、トレッド端Te側に突出するショルダー第2凸部18bとを含んでいる。ショルダー第1凸部18a及びショルダー第2凸部18bは、第1傾斜部17Aと第2傾斜部17Bとの接続部分に形成される。ショルダー第1凸部18aとショルダー第2凸部18bとは、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に並べられている。ショルダー第1凸部18aは、本実施形態では、ショルダーブロック6Bの凸部22を形成する。
第1傾斜部17A及び第2傾斜部17Bのタイヤ周方向に対する角度θ2は、5~20度であるのが望ましい。このようなショルダー周方向溝3Bも、ウェット路面での制動力や駆動力を高めるとともに、溝内をスムーズに排水する。
本実施形態のミドル周方向溝3Cは、ミドル第1傾斜部19Aと、ミドル第1傾斜部19Aとは逆向きに傾斜するミドル第2傾斜部19Bとを含んでいる。ミドル第1傾斜部19Aは、例えば、タイヤ周方向に対して一方側(図5では右下)に傾斜している。ミドル第2傾斜部19Bは、例えば、タイヤ周方向に対して他方側(図5では左下)に傾斜している。ミドル第1傾斜部19Aとミドル第2傾斜部19Bとは、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に並べられている。
ミドル周方向溝3Cは、例えば、タイヤ赤道C側に突出するミドル第1凸部20aと、トレッド端Te側に突出するミドル第2凸部20bとを含んでいる。ミドル第1凸部20a及びミドル第2凸部20bは、ミドル第1傾斜部19Aとミドル第2傾斜部19Bとの接続部分に形成される。ミドル第1凸部20aとミドル第2凸部20bとは、本実施形態では、タイヤ周方向に交互に並べられている。
ミドル第1傾斜部19A及びミドル第2傾斜部19Bのタイヤ周方向に対する角度θ3は、第1傾斜部17A及び第2傾斜部17Bのタイヤ周方向に対する角度θ2よりも大きいのが望ましい。ミドル第1傾斜部19A及びミドル第2傾斜部19Bのタイヤ周方向に対する角度θ3は、7~25度であるのが望ましい。このようなミドル周方向溝3Cも、ウェット路面での制動力や駆動力を高めるとともに、溝内をスムーズに排水する。
ミドル周方向溝3Cは、それぞれ、本実施形態では、隣接するクラウン周方向溝3A及び隣接するショルダー周方向溝3Bとジグザグの位相が約1/2ピッチ周方向に位置ずれしている。
ショルダー周方向溝3Bの溝幅Wsは、クラウン周方向溝3Aの溝幅Wc及びミドル周方向溝3Cの溝幅Wmよりも大きいのが望ましい。これにより、大きな接地圧の作用するタイヤ赤道C近傍のトレッド部2の周方向剛性が高く維持され、摩耗性能が向上する。ショルダー周方向溝3Bの溝幅Wsがクラウン周方向溝3Aの溝幅Wc及びミドル周方向溝3Cの溝幅Wmよりも過度に大きいと、ショルダー陸部5Bの横剛性が小さくなり、すべりが生じやすくなるので、耐偏摩耗性能が悪化するおそれがある。このため、ショルダー周方向溝3Bの溝幅Wsは、クラウン周方向溝3Aの溝幅Wc及びミドル周方向溝3Cの溝幅Wmの1.05倍以上がさらに望ましく、1.1倍以上が一層望ましく、1.5倍以下がさらに望ましい。
クラウン周方向溝3Aの溝幅Wc、及び、ミドル周方向溝3Cの溝幅Wmは、本実施形態では、3mmより大きい。また、クラウン周方向溝3Aの溝幅Wcは、本実施形態では、ミドル周方向溝3Cの溝幅Wmの0.9~1.1倍である。さらに、ミドル周方向溝3Cの溝幅Wmは、トレッド幅TWの1.5%~4.0%が望ましい。
図6は、トレッド部2の展開図である。図6に示されるように、クラウン横溝4Aは、本実施形態では、クラウン周方向溝3Aとミドル周方向溝3Cとを連通している。クラウン横溝4Aは、例えば、クラウン第1凸部16a又はクラウン第2凸部16bとミドル第1凸部20aとを連通している。本実施形態では、タイヤ軸方向の一方側(図では左側)のクラウン横溝4Aは、クラウン第1凸部16aとミドル第1凸部20aとを連通している。タイヤ軸方向の他方側(図では右側)のクラウン横溝4Aは、例えば、クラウン第2凸部16bとミドル第1凸部20aとを連通している。
ショルダー横溝4Bは、本実施形態では、ショルダー周方向溝3Bとトレッド端Teとを連通している。ショルダー横溝4Bは、例えば、ショルダー第2凸部18bとトレッド端Teとを連通している。
ミドル横溝4Cは、本実施形態では、ショルダー周方向溝3Bとミドル周方向溝3Cとを連通している。ミドル横溝4Cは、例えば、ミドル第2凸部20bとショルダー第1凸部18aとを連通している。
複数のブロック6は、本実施形態では、複数の六角形状ブロック7を含んでいる。
六角形状ブロック7のそれぞれは、タイヤ周方向の長さLaがタイヤ軸方向の幅Waよりも大きく形成されている。このような六角形状ブロック7は、高い周方向剛性を有するため、接地時のブロックの動きや変形量を低く抑え、耐摩耗性に優れる。
上述の作用を効果的に発揮させるために、六角形状ブロック7のタイヤ周方向の長さLaは、タイヤ軸方向の幅Waの1.2~1.8倍であるのが望ましい。六角形状ブロック7のタイヤ周方向の長さLaがタイヤ軸方向の幅Waの1.8倍を超えると、六角形状ブロック7の周方向剛性と軸方向剛性(以下、「横剛性」という場合がある)とのバランスが悪化し、旋回時の横力による摩耗等が生じやすくなるおそれがある。摩耗や偏摩耗を効果的に抑制するために、六角形状ブロック7のタイヤ周方向の長さLaは、例えば、トレッド幅TWの15%~30%であるのが望ましい。
図7は、本実施形態の六角形状ブロック7の平面図である。図7に示されるように、六角形状ブロック7は、本実施形態では、タイヤ軸方向に延びるサイプ8によって、2つの領域9、9に区分されている。サイプ8は、幅の狭い切り込みであることから、ブロック剛性を大きく損ねることなく、六角形状ブロック7の接地時の適度な変形を許容して、歪を緩和することができる。これは、六角形状ブロック7の優れた耐摩耗性の維持ないし向上に役立つ。
六角形状ブロック7は、それぞれ、例えば、タイヤ軸方向の幅Waが、タイヤ周方向の両外側からタイヤ周方向の中央側に向かって大きくなっている。このような六角形状ブロック7は、高い周方向剛性を有する。六角形状ブロック7は、本実施形態では、タイヤ周方向の両外側からタイヤ周方向の中央側に向かって逆テーパ状となる中膨らみの形状を有している。このような六角形状ブロック7は、高い周方向剛性と高い横剛性とを有する。
六角形状ブロック7の少なくとも一つには、例えば、領域9の少なくとも一方に浅溝10が設けられている。
図8(a)は、図7のa-a線断面図である。図8(b)は、図7のb-b線断面図である。図8(a)及び図8(b)に示されるように、浅溝10の溝深さd3は、本実施形態では、周方向溝3の溝深さd1及び横溝4の溝深さd2よりも小さく形成されている。このような浅溝10は、領域9の剛性を局部的に緩和し、ひいては、ブロック端部と路面とが接触するときの衝突音を低減することができる。このため、本実施形態のタイヤ1は、六角形状ブロック7の優れた耐摩耗性能を損ねることなく、ノイズ性能を向上することができる。特に限定されるものではないが、周方向溝3の溝深さd1は、13~19.5mmが望ましい。横溝4の溝深さd2は、6~17mmが望ましい。
浅溝10の溝深さd3は、周方向溝3の溝深さd1の0.2倍以下であるのが望ましい。このような浅溝10は、領域9の周方向剛性が大きく低下することを抑制し、接地時のブロックの動きや変形量を低く抑える。浅溝10の溝深さd3が過度に小さい場合、領域9の剛性の局部的な緩和ができず、衝突音を低減できないおそれがある。このため、浅溝10の溝深さd3は、周方向溝3の溝深さd1の0.05倍以上であるのが望ましい。
図7に示されるように、浅溝10は、例えば、平面視、U字形状に形成されている。本実施形態の浅溝10は、横溝4に沿ってのびる第1要素11を含んでいる。また、浅溝10は、例えば、第1要素11の両端11eからそれぞれ周方向溝3に沿って延びる第2要素12を含んでいる。このような第1要素11は、第1要素11と横溝4との間の六角形状ブロック7の剛性の低下を抑制して、耐摩耗性能を高く維持する。また、第2要素12は、第2要素12と周方向溝3との間の六角形状ブロック7の剛性の低下を抑制して、耐摩耗性能を高く維持する。本明細書では、前記「沿って延びる」とは、互いの中心線(図示省略)が平行に延びることを含み、さらに、前記中心線のタイヤ軸方向に対する角度の差の絶対値が15度以下のものを含む。
第1要素11は、本実施形態では、サイプ8よりも横溝4側に設けられている。これにより、第1要素11とサイプ8との間の領域9の剛性の過度の緩和が抑制され、耐偏摩耗性能が向上する。
第2要素12は、例えば、第1要素11から六角形状ブロック7のタイヤ周方向の中央側に向かって延びている。これにより、第2要素12は、第1要素11がサイプ8側に配された場合に比して、相対的にタイヤ周方向の長さLcが大きく確保される。このため、前記衝突音の低減効果が高められる。
第2要素12の最大溝幅wbは、本実施形態では、第1要素11の最大溝幅waよりも大きい。これにより、領域9の周方向剛性が高く維持されつつ、その横剛性が効果的に低減される。したがって、耐摩耗性能が損なわれることなく、ノイズ性能が高められる。
第2要素12の最大溝幅wbは、第1要素11の最大溝幅waの1.5~3.5倍であるのが望ましい。第2要素12の最大溝幅wbが第1要素11の最大溝幅waの1.5倍以上であるので、領域9の剛性の局部的な緩和効果が発揮される。第2要素12の最大溝幅wbが第1要素11の最大溝幅waの3.5倍以下であるので、ブロック剛性の大きな低減が抑制される。
第1要素11は、本実施形態では、同一の幅waで形成される部分を有している。第1要素11は、例えば、そのタイヤ軸方向の長さLbが、六角形状ブロック7のタイヤ軸方向の幅Wa(図6に示す)の50%~90%である。
第2要素12のそれぞれは、本実施形態では、横溝4側から六角形状ブロック7のタイヤ周方向の中央側に向かって、溝幅wbが連続して小さくなっている。第2要素12のそれぞれは、例えば、そのタイヤ周方向の長さLcが、領域9のタイヤ周方向の長さAの30%~70%である。
本実施形態の六角形状ブロック7は、一方の領域9には浅溝10が設けられ、他方の領域9には浅溝10が設けられていない。
浅溝10が設けられた領域9において、領域9のタイヤ周方向の長さAと、隣接する浅溝10と横溝4との間のタイヤ周方向の距離Bとの比(B/A)は、0.15~0.30であるのが望ましい。比(B/A)が0.15以上であるので、浅溝10と横溝4との間の六角形状ブロック7の剛性が維持されて、接地時のブロックの動きや変形量が低く抑えられる。比(B/A)が0.30以下であるので、ブロック端部と路面とが接触するときの衝突音が低減される。
サイプ8は、例えば、その長手方向及び深さ方向にジグザグ状に延びる三次元サイプ(いわゆるミウラ折り構造のサイプ)である。このようなサイプ8は、サイプ8の壁面の凹凸が互いに噛み合うので、六角形状ブロック7の剛性の過度の低下を抑制し、耐摩耗性能を維持する。なお、サイプ8は、三次元サイプに限定されるものではなく、深さ方向には直線状に延びるものでもよい。
図8(b)に示されるように、サイプ8の深さd4は、周方向溝3の溝深さd1よりも小さいのが望ましい。サイプ8の深さd4は、例えば、周方向溝3の溝深さd1の0.50~0.95倍であるのが、より望ましい。サイプ8の深さd4が周方向溝3の溝深さd1の0.50倍以上であるので、六角形状ブロック7のブロック剛性が局部的に緩和され、衝突音が低減される。サイプ8の深さd4が周方向溝3の溝深さd1の0.95倍以下であるので、接地時のブロックの動きや変形量が低く抑えられる。
サイプ8の深さd4は、横溝4の溝深さd2よりも大きいのが望ましい。これにより、サイプ8と路面とが接触するときの衝突音が低減される。
図6に示されるように、六角形状ブロック7は、本実施形態では、クラウンブロック6Aとミドルブロック6Cとに形成されている。クラウンブロック6A及びミドルブロック6Cは、ショルダーブロック6Bに比して外径が大きく、直進走行時、大きな接地圧が作用する。このようなクラウンブロック6A及びミドルブロック6Cを六角形状ブロック7とすることで、耐摩耗性能がさらに向上する。なお、六角形状ブロック7は、例えば、クラウンブロック6Aのみに形成されても良いし、ミドルブロック6Cのみに形成されてもよい。
浅溝10は、本実施形態では、クラウンブロック6Aに設けられている。クラウンブロック6Aは、ミドルブロック6Cに比して接地圧が大きい。このため、クラウンブロック6Aに浅溝10を設けることで、ブロック端部と路面とが接触するときの衝突音を大きく低減することができる。
サイプ8は、本実施形態では、クラウンブロック6Aとミドルブロック6Cとに形成されている。これにより、上述の作用が高く発揮されるので、耐摩耗性能を損ねることなく、ノイズ性能を向上することができる。
クラウンブロック6Aのサイプ8は、例えば、クラウン第1凸部16a又はクラウン第2凸部16bとミドル第2凸部20bとを連通している。本実施形態では、タイヤ軸方向の一方側(図では左側)のクラウンブロック6Aのサイプ8は、クラウン第2凸部16bとミドル第2凸部20bとを連通している。タイヤ軸方向の他方側(図では右側)のクラウンブロック6Aのサイプ8は、例えば、クラウン第1凸部16aとミドル第2凸部20bとを連通している。このようなサイプ8は、両方の領域9、9の剛性バランスを高く維持する。
ミドルブロック6Cのサイプ8は、例えば、ミドル第1凸部20aとショルダー第2凸部18bとを連通している。
クラウンブロック6A及びミドルブロック6Cには、例えば、各ブロック6A、6Cの踏面から横溝4に向かって大きな角度で傾斜する面取り部24が設けられている。このような面取り部24は、耐摩耗性能を向上する。面取り部24は、例えば、クラウンブロック6A及びミドルブロック6Cのタイヤ周方向の最外端となる位置に設けられている。なお、本明細書では、このような面取り部を含めて、平面視、六角形状となるブロック6も六角形状ブロック7とする。
図9は、他の実施形態のトレッド部2の展開図である。本実施形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されて、その説明が省略される場合がある。図11に示されるように、この実施形態のトレッド部2では、ショルダーブロック6Bに縦溝26が設けられている。縦溝26は、この実施形態では、平面視、タイヤ周方向の中央部に頂部25を有する三角形状である。このような縦溝26も、ショルダーブロック6Bの剛性を適度に小さくして、接地時のショルダーブロック6Bの変形を促進する。
図10は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。本実施形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されて、その説明が省略される場合がある。図12に示されるように、この実施形態のトレッド部2では、ショルダーブロック6Bに縦溝26が設けられている。縦溝26は、この実施形態では、平面視、タイヤ周方向の中央部に頂部25を有する三日月形状である。このような縦溝26も、ショルダーブロック6Bの剛性を適度に小さくして、接地時のショルダーブロック6Bの変形を促進する。
図11は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。本実施形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されて、その説明が省略される場合がある。図13に示されるように、この実施形態のトレッド部2では、ショルダーブロック6Bに縦溝26が設けられている。縦溝26は、この実施形態では、平面視、タイヤ周方向の中央部に頂部25を有する略半円弧形状である。このような縦溝26も、ショルダーブロック6Bの剛性を適度に小さくして、接地時のショルダーブロック6Bの変形を促進する。
図12は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。本実施形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されて、その説明が省略される場合がある。図9に示されるように、この実施形態のトレッド部2では、六角形状ブロック7がクラウンブロック6A及びミドルブロック6Cとして形成されている。この実施形態のクラウンブロック6A及びミドルブロック6Cは、両方の領域9、9に、浅溝10が形成されている。このようなタイヤ1は、ノイズ性能を、一層向上する。
図13は、さらに他の実施形態のトレッド部2の展開図である。本実施形態の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されて、その説明が省略される場合がある。図10に示されるように、この実施形態のトレッド部2では、六角形状ブロック7がクラウンブロック6A及びミドルブロック6Cとして形成されている。この実施形態のクラウンブロック6A及びミドルブロック6Cは、両方の領域9、9に、浅溝10が形成されている。このようタイヤ1は、ノイズ性能を、一層向上する。
この実施形態の浅溝10は、横溝4に沿って延びる第1要素11のみで構成されている。このような浅溝10は、六角形状ブロック7の周方向剛性の低下を抑制して、耐摩耗性能を高く維持する。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
サイズ315/70R22.5の重荷重用タイヤが、表1の仕様に基づき試作された。そして、各試作タイヤのウェット性能及び耐偏摩耗性能についてテストが行われた。テスト方法や共通仕様は、以下の通りである。
ショルダー周方向溝の溝深さd1a:18mm
ショルダー横溝の溝深さd2a:9mm
比較例1は、ショルダーブロックに縦溝が設けられていない。
表1の「縦溝の位置」の「内側」は、ショルダーブロックのタイヤ軸方向の中間位置よりも内側に縦溝が位置することを表し、「外側」は、前記中間位置よりも外側に縦溝が位置することを表す。
<ウェット性能>
各試作タイヤが、下記の条件にて、標準積載量の50%の荷物を積載した4tトラックの全輪に装着された。そして、テストドライバーが、上記車両を用いて、ウェット路面のテストコースにて走行し、このときのタイヤの制動距離が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表示され、数値が小さい程、ウェット性能が優れていることを示す。
リム:22.5×9.00
内圧:900kPa
速度:100km/h
<耐偏摩耗性能(ショルダー摩耗性及びブロックの欠け性)>
テストドライバーが、上記車両を用いて、アスファルト路面のテストコースを走行させた。この後、後輪(駆動輪)タイヤにおける、ショルダー周方向溝に隣接するブロックの肩落ち摩耗や軌道摩耗の発生状況、及び、ショルダーブロックの欠けの発生状況が確認された。ショルダー摩耗性は、前記肩落ち摩耗や前記軌道摩耗の状態がテストドライバーの官能によって評価されたものである。結果は、比較例1を100とする評点で表示され、数値が大きい程、優れていることを示す。また、ブロックの欠け性は、ショルダーブロックの欠けの有無で示され、「無」が優れている。テストの結果が表1に示される。
走行距離:10000km
Figure 0007516753000001
表1に示されように、実施例のタイヤは、ウェット性能を損ねずに耐偏摩耗性能が向上している。
1 タイヤ
3B ショルダー周方向溝
4B ショルダー横溝
6B ショルダーブロック
22 凸部
26 縦溝
26e 一端

Claims (11)

  1. トレッド部を有するタイヤであって、
    前記トレッド部には、トレッド端と、前記トレッド端に隣接してタイヤ周方向にジグザグ状に延びるショルダー周方向溝と、前記ショルダー周方向溝と前記トレッド端とを連通する複数のショルダー横溝とにより、複数のショルダーブロックが形成され、
    前記ショルダーブロックは、前記ショルダー周方向溝のジグザグの頂部によってタイヤ軸方向の内側に凸となる凸部を含み、
    前記ショルダーブロックには、タイヤ周方向に延びる縦溝が設けられ、
    前記縦溝の溝深さは、前記ショルダー周方向溝及び前記ショルダー横溝よりも溝深さが小さく
    記縦溝の溝深さは、前記ショルダー周方向溝の溝深さの5%~20%であり、
    前記縦溝の両端は、前記ショルダーブロック内に位置する、
    タイヤ。
  2. 前記縦溝は、横向きのV字状である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記縦溝の溝幅が、タイヤ周方向の中央部から前記両端に向かって連続的に減少する、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記縦溝は、その両端をつなぐ直線のタイヤ周方向に対する角度が10度以下になるように配置されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  5. 前記縦溝は、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の中間位置よりもタイヤ軸方向の内側に配される、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のタイヤ。
  6. 前記縦溝と前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の内側エッジとの間の最短距離は3mm以上である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 前記縦溝の表面積は、前記ショルダーブロックの踏面の面積の10%以下である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記縦溝と前記トレッド端との間のタイヤ軸方向の最短距離は、前記ショルダーブロックのタイヤ軸方向の幅の75%以下である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. 前記縦溝のタイヤ周方向の長さは、前記ショルダーブロックのタイヤ周方向の長さの55%以上である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. 前記ショルダー周方向溝は、第1傾斜部と、前記第1傾斜部とは逆向きに傾斜する第2傾斜部とを含み、
    前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部のタイヤ周方向に対する角度は、5~20度である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のタイヤ。
  11. 重荷重用空気入りタイヤである、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のタイヤ。
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