JP7513117B2 - 複合部品およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、複合部品およびその製造方法に関する。
従来、電子部品を回路基板に実装した複合部品としては、例えば、特開2017-17238号公報(特許文献1)の図1に記載の半導体装置がある。この半導体装置は、その一方の側に絶縁材料層を有している。この絶縁材料層には外部電極が設けられており、その絶縁材料層の外部電極の実装面の背面側には、接着剤を介して半導体素子が、素子回路面および該素子回路面に配置された電極を上にして搭載されている。半導体素子およびそれらの周辺は第2の絶縁材料層によって封止されている。第1の絶縁材料層および第2の絶縁材料層に付随するように銅または銅合金からなる金属薄膜配線層が設けられている。前記金属薄膜配線層の任意の配線層間、および前記金属薄膜配線層と前記半導体素子および前記電極とは金属ビアによって電気的に接続されている。
特開2017-17238号公報
ところで、上記のような複合部品では、次の問題があることが分かった。すなわち、樹脂絶縁層にレーザで穴開けする際には、レーザ光が部品電極に到達する時間を設定する。設定した特定の時間でレーザ照射を停止するが、部品電極厚みがばらついているため、一部の電極表面は荒らされてしまう。その結果、電極とめっきとの接続信頼性が低下する。さらには、基板(電子部品)面上に樹脂絶縁層をスピンコート法等で形成するが、樹脂絶縁層内にボイド(空隙)が発生する虞がある。
そこで、本開示の目的は、電気的接続性の低下を抑制し、複合部品を使用する電子機器の信頼性を向上させる複合部品を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討し、樹脂絶縁層内に形成されたボイドが接着剤硬化工程において体積変化や移動する際に、部品の位置ズレが発生することが分かった。これにより電子部品間の電気的な接続性の低下を招いているとの知見を得た。このような技術的知見に基づき、電子部品の部品電極間に絶縁層を配置することにより、上記接続部周辺におけるボイドの形成を抑制し、金属ビアとの接続性を向上させる本開示を想到するに至った。すなわち、本開示は、以下の実施形態を含む。
前記課題を解決するため、本開示の一態様である複合部品は、
互いに対向する第1主面および第2主面を有するSiベース層と、前記第1主面上に形成されている再配線層と、該再配線層と電気的に接続し前記Siベース層内を貫通するSi貫通ビアと、前記第2主面と対向するインターポーザ電極と、接着層および絶縁層とを有するインターポーザ構造と、
前記Si貫通ビアに接続された部品電極を有し、前記インターポーザ電極と前記Siベース層との間に設けられた電子部品と
を備えた複合部品であって、
前記絶縁層は、前記電子部品の前記部品電極間に配置され、
前記電子部品は、前記部品電極と前記絶縁層を配置する面とが前記接着層を介して前記Siベース層の前記第2主面に接着されている。
前記実施形態によれば、部品電極間の凹部に絶縁層が配置されるため、部品電極間の凹凸形状が平坦化する。これにより、複合部品の製造の接着層形成において、接着剤が凹部に十分に入り込まないことに起因するボイドの形成が抑制される。その結果、接着剤の硬化工程で発生するボイドの体積変化や、移動による電子部品の位置ズレや、ボイドがSi貫通ビア下に入り込むことによるSi貫通ビアと部品電極との間の接続不良が抑制される。よって、本実施形態に係る複合部品は、複合部品を使用する電子機器の信頼性の低下を防止することができる。また、Siベース層付近において電子部品を最短距離に電気的接続することができるため、複合部品の低ESRを実現できる。
また、複合部品の一実施形態では、
前記インターポーザ構造および前記電子部品の積層方向に平行な断面における前記部品電極と前記絶縁層との界面の段差が1.0μm以下である。
前記実施形態によれば、部品電極と絶縁層との界面における段差は1.0μm以下である。このように部品電極と絶縁層とで形成される面の平坦性が向上するため、接着層が段差を吸収する必要が実質的になく接着層の厚みを薄くできる。このため、ビア配線の長さを短くすることができ、直流抵抗Rdcおよび熱抵抗が小さくなる。よって、本実施形態に係る複合部品は、電子部品モジュールの特性を向上させることができる。また、接着層の厚みを薄くできるため、本実施形態に係る複合部品を小型化、薄型化することができる。
また、複合部品の一実施形態では、
前記部品電極および前記絶縁層の表面粗さRzが1.0μm以下である。
前記実施形態によれば、部品電極および絶縁層の表面粗さRzが1.0μm以下である。このため、部品電極と絶縁層とで形成する面の平坦性が向上する。接着層の厚みを薄くできるため、Rdcおよび熱抵抗が小さくなる。よって、本実施形態に係る複合部品は、電子部品モジュールの特性を向上させることができる。また、本実施形態に係る複合部品を小型化、薄型化することができる。
また、複合部品の一実施形態では、
前記接着層の厚みは、10μm以下である。
前記実施形態によれば、接着層の厚みを上記範囲とすることにより、複合部品の厚みが薄くなる。これにより、複合部品を小型化、薄型化することができる。また、Rdc(直流抵抗)、熱抵抗が小さくなり、電子部品モジュールの特性が向上する。
また、複合部品の一実施形態では、
前記再配線層および前記絶縁層を構成する成分のうち、共通する成分が80重量%以上である。
前記実施形態によれば、再配線層および絶縁層を構成する成分の大部分が共通するため、再配線層および絶縁層を構成する材質間の線膨張係数がほぼ同じとなる。よって、本実施形態に係る複合部品は、線膨張係数差に起因する加熱時の複合部品全体の信頼性が向上する。
また、複合部品の一実施形態では、
前記再配線層は、無機材料から構成され、
前記絶縁層は、有機材料から構成される。
前記実施形態によれば、再配線層が無機材料から構成されることにより再配線層の薄膜および微細配線を実現でき、かつ絶縁層が有機材料から構成されることにより安価に形成することができる。このため、前記実施形態では、トータルコストを低減できる。
また、複合部品の一実施形態では、
前記再配線層は、有機材料から構成され、
前記絶縁層は、無機材料から構成される。
前記実施形態によれば、再配線層が有機材料から構成されることにより安価に形成することができるため、トータルコストを低減できる。また、絶縁層が無機材料から構成されることにより、製造上、厚みを有機材料より薄くできるため、さらに低RDC、低ESRを実現できる。
また、複合部品の一実施形態では、
前記インターポーザ構造および前記電子部品の積層方向に平行な断面において、前記部品電極の結晶粒は、前記部品電極が前記Si貫通ビアと接触する側からその反対側にかけて大きくなっている。
前記実施形態によれば、部品電極の結晶粒はSi貫通ビアと接触する側で相対的に小さくなっているため、接触側での結晶粒界が占める断面積が相対的に大きい。よって、本実施形態に係る複合部品は、部品電極のSi貫通ビアとの接合性を向上させることができる。
また、複合部品の製造方法の一実施形態では、
電子部品の部品電極間に絶縁材料を充填する充填工程と、
前記部品電極および前記絶縁材料の表面を平坦化処理し、前記部品電極間に絶縁層を形成する平坦化工程と、
Siベース層上に接着層を形成し、前記部品電極および前記絶縁層が前記接着層を介して前記Siベース層に対向するように前記Siベース層上に前記電子部品を接着する電子部品接着工程と
前記Siベース層および前記接着層にエッチングにより貫通孔を形成して前記電子部品の前記部品電極を露出させる貫通孔形成工程と、
電解めっきにより前記貫通孔にSi貫通ビアを形成するSi貫通ビア形成工程と
を含んで成る。
前記実施形態によれば、充填工程および平坦化工程において部品電極間の凹部に絶縁層を配置するため、部品電極間の凹凸形状が平坦化する。これにより、電子部品接着工程において、接着剤が凹部に十分に入り込まないことに起因するボイドの形成が抑制される。その結果、接着剤の硬化工程で発生するボイドの体積変化や、移動による部品位置ズレや、ボイドがSi貫通ビア下に入り込むことによるSi貫通ビアと部品電極との間の接続不良が抑制される。よって、本実施形態に係る複合部品の製造方法は、信頼性の低下を防止できる複合部品を提供することができる。
また、複合部品の製造方法の一実施形態では、
前記Siベース層上に接着した前記電子部品上に、Siサポートを貼合するSiサポート貼合工程と、
前記電子部品を介して前記Siサポートと対向する前記Siベース層を薄化するSiベース層薄化工程と
をさらに含んで成る。
前記実施形態によれば、Siベース層をSiサポートで担持して薄化するため、Siベース層を薄くすることが可能となる。よって、本実施形態に係る製造方法は、電子部品モジュール特性に優れ、かつ薄型化や小型化した複合部品を製造することができる。
また、複合部品の製造方法の一実施形態では、
前記Siベース層上に接着した前記電子部品を、樹脂で封止して一体化した電子部品層を形成する電子部品封止工程と、
前記電子部品層上にSiサポートを貼合するSiサポート形成工程と、
前記電子部品を介して前記Siサポートと対向する前記Siベース層を薄化するSiベース層薄化工程と
をさらに含んで成る。
前記実施形態によれば、Siベース層をSiサポートで担持して薄化するため、Siベース層を薄くすることが可能となる。よって、本実施形態に係る製造方法は、電子部品モジュール特性に優れ、かつ薄型化や小型化した複合部品を製造することができる。
本開示の一態様である複合部品によれば、電気的接続性の低下を抑制し、複合部品を使用する電子機器の信頼性を向上させることができる。
複合部品の第1実施形態を示す断面図である。 図1のA部拡大図である。 図2のB部拡大図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の第2実施形態を示す断面図である。 図5のD部拡大図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 複合部品の製造方法について説明する説明図である。 実施例1の複合部品の拡大断面図である。 実施例1の複合部品の拡大断面図である。
以下、本開示の一態様である複合部品を図示の実施の形態により詳細に説明する。なお、図面は一部模式的なものを含み、実際の寸法や比率を反映していない場合がある。また、複合部品内の構成要素の寸法(より具体的には、厚み、および径等)は、走査型電子顕微鏡にて撮影したSEM画像に基づいて測定した。上記寸法は、複数の測定数(測定数n≧5)の平均値から得た。
<第1実施形態>
[構成]
図1は、本開示の第1実施形態に係る複合部品1の断面を模式的に示した図である。図2は、図1のA部拡大図である。
図1および図2に示すように、複合部品1は、インターポーザ構造2と、電子部品10とを備える。図中、複合部品1の厚みに平行な方向をZ方向とし、順Z方向を上側、逆Z方向を下側とする。複合部品1のZ方向に直交する平面において、図が記載された紙面に平行な方向をX方向とし、図が記載された紙面に直交する方向をY方向とする。
本実施形態に係る複合部品1では、インターポーザ構造2は、互いに対向する第1主面3aおよび第2主面3bを有するSiベース層3と、第1主面3a上に形成されている再配線層5と、再配線層5と電気的に接続しSiベース層3内を貫通するSi貫通ビア7と、第2主面3bと対向するインターポーザ電極16と、接着層11および絶縁層13とを有する。電子部品10は、Si貫通ビア7に接続された部品電極10bを有し、インターポーザ電極16とSiベース層3との間に設けられている。絶縁層13は、電子部品10の部品電極10b間に配置されている。電子部品10は、部品電極10bと絶縁層13を配置する面(第3主面10c)とが接着層11を介してSiベース層3の第2主面3bに接着されている。
このように本実施形態に係る複合部品1は、部品電極10b間の凹部に絶縁層13が配置されるため、部品電極10b間の凹凸形状が平坦化する。これにより、複合部品1の製造の接着層形成において、接着剤が凹部に十分に入り込まないことに起因するボイドの形成が抑制される。その結果、ボイドの伸縮移動による電子部品10の位置ズレや、ボイドがSi貫通ビア7下に入り込むことによるSi貫通ビア7と部品電極10bとの間の接続不良が抑制される。よって、本実施形態に係る複合部品1は、複合部品1を使用する電子機器の信頼性の低下を防止することができる。
また、本実施形態に係る複合部品1は、Siベース層の厚みを小さくでき再配線層5から部品電極10bまでのビア配線の長さが従来(例えば、約100μm)に比べ短いため、ビア配線による寄生インピーダンスを低下させ、複合部品1を使用する電子機器の電気特性を向上させることができる。このような電気特性の低下としては、例えば、再配線層上に実装される半導体素子ICにおいて、高速駆動する半導体素子ICに対する電源電圧変動の抑制機能の低下、および高周波リップルを吸収する機能の低下が挙げられる。
複合部品1は、例えば、必要に応じてパッケージ基板(不図示)と一体的に構成してモジュール化することができる。例えば、はんだバンプを用いて複合部品1をパッケージ基板上に固定して、パッケージ基板とモジュール化する。これにより半導体パッケージのようなモジュール品を製造することができる。図1に示すように、複合部品1は、電子部品10をインターポーザ構造2の内部に固定する。つまり、複合部品1は、電子部品内蔵型の複合部品である。複合部品1では、はんだバンプを形成するインターポーザ電極16を有するインターポーザ電極層15は平面状である。このため、はんだバンプを多く配置することができる。
(電子部品、電子部品層)
電子部品10は、互いに対向する第3主面10cおよび第4主面10dと、第3主面10cに配置された部品電極10bとを有する。電子部品10は、例えば、Siベース層3を構成する物質と同様の物質中に1以上の素子が一体化された電子部品である。電子部品10は、例えば、能動部品(より具体的には、CPU、GPU、およびLSI等)ならびに受動部品(より具体的には、キャパシタ、抵抗器、およびインダクタ等)である。電子部品10は、電子部品10単独で電子部品層9を構成する。すなわち、第1実施形態に係る複合部品1は、電子部品10からなる電子部品層9を備える。電子部品10のX方向およびY方向の寸法は、Siベース層3のX方向およびY方向の寸法とそれぞれ実質的に同一である。
電子部品10は、インターポーザ電極16とSiベース層3との間に設けられている。電子部品10は、部品電極10bと絶縁層13を配置する面とが接着層11を介してSiベース層3の第2主面3bに接着されている。
インターポーザ電極16と電気的に接続させることにより、複合部品1において、電子部品層9上にさらに別の電子部品を積層して実装することができる。なお、図1および図2では、電子部品層9として電子部品10はインターポーザ構造2の内部に1つ固定されているが、電子部品層9上に別の電子部品を積層して2以上の電子部品を備えてもよい。2以上の電子部品は、互いに同一種類であっても、異なる種類であってもよい。
電子部品10は、電子部品本体部10aと部品電極10bとから構成されているが、さらに電子部品本体部10aと部品電極10bとの間にアンダー・バンプ・メタル(Under Bump Metal(UBM))を有することができる。
部品電極10bは、Si貫通ビア7に接続され、電気的に接続している。部品電極10bは、導電性材料として、例えば、Cu、Ni、SnおよびAlならびにこれらを含む合金である。導電性材料は、これらの中でも、Si貫通ビアと同じ材料であることが好ましい。部品電極10bの厚みは、例えば、1μm~30μmであり、好ましくは5μm以下である。部品電極10bを、1~5μmの厚みに薄くすることができる。
部品電極10bの上面の表面粗さRzは、好ましくは1.0μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下である。表面粗さRzは、光干渉による表面形状測定により決定することができる。
部品電極10bの結晶粒は、インターポーザ構造2および電子部品10の積層方向(Z方向)に平行な断面において、好ましくは部品電極10bがSi貫通ビア7と接触する側からその反対側にかけて大きくなっている。部品電極10bの結晶粒が接触側において相対的に小さい場合、部品電極10bのSi貫通ビア7との接合性が向上する。これは次のように推測される。部品電極10bの結晶粒が接触側において相対的に小さいことは、結晶粒間の境界(結晶粒界)が占める断面積が接触側において相対的に大きいことを意味する。結晶粒界は、エネルギー的に不安定であるため、接合しやすい状態となっている。このように部品電極10b内で接合活性な結晶粒界の占める断面積が接触側で相対的に大きいため、部品電極10bのSi貫通ビア7との接合性が向上すると考えられる。
部品電極10b内の接触側の結晶粒を、例えば、Si貫通ビア7に接触する結晶粒、およびその結晶粒に1つの結晶粒界を介して隣接する結晶粒とした場合、接触側の結晶粒の大きさ(結晶粒度)は、1nm以上1μm以下である。また、Si貫通ビア7と接触する側の反対側の結晶粒を、例えば、電子部品本体部10aと接触する結晶粒とした場合、接触する側の反対側の結晶粒の大きさ(結晶粒度)は、3μm以上10μm以下である。
結晶粒度は、日本工業規格(JIS)G0551「鋼-結晶粒度の顕微鏡試験方法(計数方法(Planimetric method))」に準拠した測定方法によって得られ、JISG0551:2020 3.4交点の数,P(intersection)を用いて算出する。この測定方法では、複合部品1の上記積層方向(Z方向)に平行な断面(ZX断面)において、部品電極10bの接触側の結晶粒界と一本の直線または曲線の試験線との交点の数Pを求める。測定に用いた線長LTをPで除することによって、結晶粒サイズを算出する。これを3箇所で複数回行い、結晶粒の平均直径を得る。得られた結晶粒の平均直径を結晶粒度とする。同様にして、反対側の結晶粒度を得る。また、これらの大小関係は、得られた接触側および反対側の結晶粒度を比較することで判定することができる。
このような接触側および反対側の結晶粒度の大小関係を形成する手段としては、例えば、加工硬化により接触側の結晶粒を微細化することが挙げられる。このような加工硬化としては、後述する複合部品1の製造方法の平坦化工程における、部品電極10bおよび絶縁層13の研削(研磨)が挙げられる。平坦化工程において、部品電極10bは、その上面において研削による応力(例えば、せん断応力)が選択的に印加されるため、上面以外の部分に比べ、結晶粒が微細化する。
(インターポーザ構造)
インターポーザ構造2は、Siベース層3と、Siベース層3から離れて設けられたインターポーザ電極16とを含み、Siベース層3とインターポーザ電極16との間に電子部品10が設けられる。インターポーザ構造2は、例えば、端子ピッチが異なるパッケージ基板と電子部品10とを中継する。
より具体的には、インターポーザ構造2は、互いに対向する第1主面3aおよび第2主面3bを有するSiベース層3と、第1主面3a上に形成されている再配線層5と、再配線層5と電気的に接続しSiベース層3内を貫通する貫通電極であるSi貫通ビア7と、第2主面3bと対向するインターポーザ電極16と、接着層11および絶縁層13とを有する。
(Siベース層)
Siベース層3は、互いに対向する第1主面3aおよび第2主面3bを有する。Siベース層3の厚みは、例えば、3μm以上20μm以下である。これに対して従来の複合部品におけるSiベース層の厚みは、例えば、約100μmである。このように、Siベース層3の厚みを極端に薄くできる理由は、後述する複合部品1の製造方法において、Siベース層3にSiサポート19を貼合して強度を補強するため、Siベース層3を研削して薄化しても、強度不足によるSiベース層3の破損(割れ等)が発生しにくくなるからである。Siベース層3の研削前に、Siベース層3の第2主面3bにSiサポート19を貼合するからである(図4F参照)。Siサポート19による強度の補強によって、複合部品1の製造が可能となる。Siベース層3の厚みを従来に比べ、極端に薄くできるため、電子部品10の部品電極10bから再配線層5まで電気的に接続するビア配線の長さを短くすることができる。Siベース層3は、実質的にSiから構成される。
(再配線層)
再配線層5は、Siベース層3の第1主面3a上に形成されている。再配線層5は、多層配線層である。再配線層5は、例えば、Siベース層3の第1主面3a側におけるSi貫通ビア7の配線レイアウトを、再配線層5上に配置する別の電子部品の部品電極レイアウトに変換する。すなわち、再配線層5を介して、Si貫通ビア7と、再配線層5上に配置する別の電子部品とを電気的に接続して、所望の電気回路を形成する。再配線層5は、配線と、誘電膜21とを備える。配線は導電性材料を含む。導電性材料は、例えば、Cu、Ag、およびAu、ならびにそれらを含む合金であり、これらの中でもCuが好ましい。再配線層5は、複数の層を有することができ、例えば、2層以上の導電配線と、1層以上の誘電膜とを有する。再配線層5を構成する導電配線1層および誘電膜1層の厚みは、例えば、1.5μm~5.0μmである。この場合、再配線層5の厚みは、これらの1層分の厚み(1.5μm~5.0μm)に再配線層5内の合計層数を乗じた値(単位:μm)となる。
配線は、導電ビアを有する。導電ビアは、再配線層5内の異なる層間の配線を電気的に接続する。誘電膜は、絶縁材料を含んで構成される。絶縁材料としては、例えば、有機絶縁材料、および無機絶縁材料が挙げられる。有機絶縁材料としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリイミド、アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル―スチレン(AS)樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、フッ素樹脂、液晶ポリマー、ポリブチレンテレフタレート、およびポリカーボネートが挙げられる。無機絶縁材料としては、例えば、酸化ケイ素(SiO2)および窒化ケイ素(SiN、Si34)が挙げられる。
誘電膜の厚みは、例えば、0.1~2μmである。誘電膜は、2種以上の成分を含む多成分膜であってもよい。多成分膜は、複数の層が成分ごとに形成される多層膜であってもよい。多層膜の層構造は、例えば、Siベース層3側から順に、SiO2(厚み0.25μm)/Si34(厚み0.1μm)/SiO2(厚み0.25μm)/Si34(厚み0.1μm)である。
(Si貫通ビア)
Si貫通ビア7は、再配線層5と電気的に接続しSiベース層3内を貫通している。Si貫通ビア7は、Si貫通ビア本体部7aと、延出部7bとを有する。Si貫通ビア本体部7aは、再配線層5と電気的に接続しSiベース層3内を貫通する。延出部7bは、Si貫通ビア本体部7aと電気的に接続し、Siベース層3の第2主面3bから延出し、接着層11内を貫通しかつ部品電極10bと電気的に接続する。このように、部品電極10bから再配線層5まで電気的に接続するビア配線は、Si貫通ビア7のみから構成させるため、はんだバンプを有しない。よって、本実施形態に係る複合部品1は、ビア配線による寄生インピーダンスをさらに低減させることができる。また、これにより複合部品1を使用する電子機器の電子特性が向上する。さらに、従来に比べ配線長を短くできるため、複合部品1の厚みを低減することができ、複合部品1の小型化、薄型化が可能となる。ビア配線の長さ(すなわち、Si貫通ビア7の積層方向の長さ)は、例えば、3μm~36μmである。
Si貫通ビア7は、図2では、積層方向に直線状となっている。ZX平面におけるSi貫通ビア7の断面形状は、図2では矩形であるが、これに限定されず、積層方向にテーパー形状であってもよい。また、XY平面におけるSi貫通ビア7の断面形状は、例えば、略円形状、略多角形状、および略多角形の角が丸みを帯びた形状である。
なお、ビア配線は、Si貫通ビア7に加え、導電ピラー(不図示)をさらに備えてもよい。すなわち、導電ピラーは、Si貫通ビア7と部品電極10bとを電気的に接続させる。導電ピラーは、Si貫通ビア7を構成する導電性材料と同じ導電性材料で構成されることが好ましい。かかる場合、Si貫通ビア7と部品電極10bとの間の接続抵抗を低減することができる。よって、複合部品1を使用する電子機器の電気特性が向上する。導電ピラーの形状は、例えば、部品電極10bとの界面を底面とする円柱、および角柱であってもよい。導電ピラーは、Si貫通ビア7および部品電極10bと同種の導電性材料を含むことが好ましい。導電ピラーが同種の導電性材料を含むことにより、接続抵抗をさらに低減することができる。Si貫通ビア7は、例えば、導電性材料としてCu、Ag、Auまたはこれらの合金から構成される。導電ピラーおよびSi貫通ビア7は、導電性材料としてCuから構成されていることが好ましい。導電ピラーは、電子部品層9をSiベース層3上に配置する前に、電子部品10の部品電極10b上に設けることができる。
図1には、1つの部品電極10bに対して、4つのSi貫通ビア7が電気的に接続するように描いているが、これに限定されない。例えば、1つの部品電極10bに対して、1つ~3つのSi貫通ビア7または5以上のSi貫通ビア7が電気的に接続されるようにしてもよい。これらの中でも、部品電極1つに対して、2以上のSi貫通ビア7が電気的に接続することが好ましい。1つの部品電極10bに対して、2以上のSi貫通ビア7が電気的に接続することにより、再配線層と電子部品との間の寄生インピーダンスがより低減され、インターポーザを使用する電子機器の電気特性が向上する。
複合部品1の積層方向に直交する平面(XY平面)における部品電極10bの断面形状は、略長方形であり、
前記平面におけるSi貫通ビア7の断面形状は、略円形である場合に、
Si貫通ビア7の径φは、以下の式(1)
T(Si)+(T(A)-H(C))/3≦φ≦r・・・(1)
[式(1)中、T(Si)はSiベース層3の厚みを示し、T(A)は接着層11の厚みを示し、H(C)は部品電極10bの高さを示し、rはSi貫通ビア7と部品電極10bとの界面における部品電極10bの断面形状に内接する円の径を示す]
を満たすことが好ましい。
本明細書において、Si貫通ビア7の径は、Si貫通ビア7と部品電極10bとの界面におけるSi貫通ビア7の直径をいう。部品電極10b上に導電ピラーが形成されている場合、Si貫通ビア7の径は、Si貫通ビア7と導電ピラーとの界面におけるSi貫通ビア7の直径である。
また、部品電極10b上に導電ピラーが形成されている場合、部品電極10bの高さは導電ピラーの高さも含む。
また、Si貫通ビア7と部品電極10bとの界面における部品電極10bの断面形状に内接する円の径は、Si貫通ビア7と部品電極10bとの界面において図2に示す複合部品1のXY断面における部品電極10bの断面形状に内接する円の直径をいう。部品電極10b上に導電ピラーが形成されている場合、部品電極10bの断面形状に内接する円の径は、導電ピラーと部品電極10bとの界面における部品電極10bの断面形状に内接する円の直径である。ここで、部品電極10bの断面形状が略長方形である場合には、内接する円とは、略長方形の長辺に2点で接触する円である。
Si貫通ビア7の径φが式(1)の下限値以上であると、Si貫通ビア7の径φが大きくなるため、Si貫通ビア7の寄生インピーダンスが低減され、複合部品1を使用する電子機器の電気特性が向上する。また、Si貫通ビア7の径φが式(1)の上限値以下であると、Si貫通ビア7と部品電極10bとの電気的接続がさらに向上し、短絡を効果的に防止できる。
Si貫通ビア7の寄生インピーダンスをさらに低減させる観点から、好ましい態様として、XY平面における延出部7bの最大径は、XY平面におけるSi貫通ビア本体部7aの最大径に比べ大きいことがより好ましい。Si貫通ビア7の最大径は、例えば、再配線層5との界面におけるSi貫通ビア7の直径である。
上記の好適な態様とするために、例えば、Si貫通ビア7の延出部7bは、図2に示すように、ZX平面における断面形状を略楕円とすることができる。好適な態様は、後述する複合部品1の製造方法の貫通孔形成工程において、接着層11を構成する材料と、Siベース層3を構成する材料とでエッチング速度が異なるように調整することで実現できる。より具体的には、図4Lにおいて、接着層11を構成する材料を、Siベース層3を構成する材料に対してエッチングされやすい材料を選択することである。
XY平面における延出部7bの最大径は、XY平面におけるSi貫通ビア本体部7aの最小径に比べ大きいことが好ましい。かかる場合、Si貫通ビア7の寄生インピーダンスが小さくなり、複合部品1を使用する電子機器の電気特性が向上する。Si貫通ビア本体部7aの最小径は、例えば、Siベース層3と接着層11との界面を含むXY平面におけるSi貫通ビア7の断面径である。
(インターポーザ電極層、インターポーザ電極)
インターポーザ電極層15は、複合部品1上に別の電子部品を搭載しうる際に複合部品1と別の電子部品間に介在させる層である。また、インターポーザ電極層15は、複合部品1を電子機器に搭載する際には、複合部品1と電子機器との間に介在させる層である。インターポーザ電極層15は、インターポーザ電極16と、誘電膜とを有する。インターポーザ電極16は、複合部品1と別の電子部品または電子機器との間を電気的に接続するものであり、誘電膜は、複合部品1と別の電子部品または電子機器との間の必要な個所を電気的に分離するものである。インターポーザ電極16は、Siベース層3の第2主面3bと対向する。インターポーザ電極16は、例えば、Cu、AgおよびAならびにそれらを含む合金であり、これらの中でもCuが好ましい。インターポーザ電極16と、電子機器との電気的接続は、はんだバンプで実施される。インターポーザ電極16は、はんだバンプに対応するために、表面にNiやAuによるめっき層を有することができる。
(接着層)
接着層11は、電子部品10をインターポーザ構造2の内部に接着して固定する。より具体的には、接着層11は、電子部品10の部品電極10bとSiベース層3の第2主面3bとを接着する。接着層11の厚みは、例えば、10μm以下であり、好ましくは5μm以下である。本実施形態では後述するように絶縁層13を設けることで、接着層の11を、1~5μmの厚みに薄くすることができる。本明細書において、接着層11の厚みとは、部品電極10bの上面からSiベース層3の第2主面3bまでのZ方向の厚みをいう。接着層11の厚みが10μm以下であると、複合部品1の厚みが薄くなる。これにより、複合部品1を使用する電子部品を小型化、薄型化することができる。また、Rdc(直流抵抗)および熱抵抗が小さくなり、電子部品モジュールの特性が向上する。接着層11の厚みは、次のようにして得る。図2に示すような複合部品1の断面(ZX断面)を形成し、走査型電子顕微鏡を用いてSEM画像を撮像する。SEM画像において、接着層11の厚みを複数測定する(測定数n≧5)。得られた複数の測定値の平均値を接着層11の厚みとする。
(絶縁層)
絶縁層13は、電子部品10の複数の部品電極10b間に配置されている。このため、絶縁層13は、2つの部品電極10b間を電気的に絶縁する層として機能する。
図3をさらに参照して絶縁層13を説明する。図3は、図2のB部拡大図である。図2および図3に示すように、絶縁層13は、2つの部品電極10b間に形成される凹部に配置されている。絶縁層13のこのような配置により、部品電極10bと絶縁層13との界面の段差Sが小さくなり、部品電極10b間の凹凸形状が平坦化する。後述する複合部品1の製造方法の電子部品接着工程において、接着剤が凹部に十分に入り込まないことに起因するボイドの形成が抑制される。その結果、接着剤の硬化工程で発生するボイドの体積変化や、ボイドの移動に伴う電子部品10の位置ズレや、ボイドがSi貫通ビア7下に入り込むことによるSi貫通ビア7と部品電極10bとの間の接続不良が抑制される。よって、本実施形態に係る複合部品1は、複合部品1を使用する電子機器の信頼性の低下を防止することができる。
インターポーザ構造2および電子部品10の積層方向(Z方向)に平行な断面(ZX断面)における絶縁層13の上面と部品電極10bの上面との段差Sは、好ましくは1.0μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下である。本明細書において、段差Sは、図3に示すように絶縁層13と部品電極10bとの界面SBにおける、絶縁層13の上面の高さと、部品電極10bの上面の高さとの差の絶対値をいう。段差Sが1.0μm以下である場合、つまり、部品電極10bと絶縁層13とで形成される面(接着層11との接着面)の平坦性がより向上するため、ボイドの形成がさらに抑制される。よって、本実施形態に係る複合部品1は、複合部品1を使用する電子機器の信頼性の低下をより防止することができる。
また、段差Sが1.0μm以下である場合、つまり、部品電極10bと絶縁層13とで形成される面(接着層11との接着面)の平坦性がより向上するため、接着層11が段差Sを吸収する必要が実質的になく接着層11の厚みを薄くできる。このため、ビア配線の長さを短くすることができ、直流抵抗Rdcおよび熱抵抗が小さくなる。よって、本実施形態に係る複合部品1は、電子部品モジュールの特性をより向上させることができる。さらに、接着層11の厚みを薄くできるため、本実施形態に係る複合部品1をより小型化、薄型化することができる。
1.0μm以下の段差Sは、例えば、後述する複合部品1の製造方法の平坦化工程において、絶縁層13および部品電極10bを同時に研削することで、実現することができる。
絶縁層13の表面粗さRzは、好ましくは1.0μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下である。好ましくは絶縁層13および部品電極10bの表面粗さRzがいずれも1.0μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下である。かかる場合、部品電極10bと絶縁層13とで形成される面(接着層11との接着面)の平坦性が向上する。よって、本実施形態に係る複合部品1は、複合部品1を使用する電子機器の信頼性の低下をさらに防止することができ、さらに小型化、薄型化することができる。
絶縁層13の上面の表面粗さRzは、部品電極10bの表面粗さRzと同様に光干渉による表面形状測定により決定することができる。
絶縁層13は、絶縁材料を含んで構成される。このような絶縁材料は再配線層5で述べた絶縁材料と同様である。絶縁層13および再配線層5(厳密には、再配線層5を構成する誘電膜)を構成する成分のうち、共通する成分が好ましくは80重量%以上であり、より好ましくは90重量%以上であり、さらに好ましくは95重量%以上であり、特に好ましくは100重量%である。共通する成分が80重量%以上である場合、再配線層5および絶縁層13を構成する材質間の線膨張率がほぼ同じとなる。つまり再配線層5および絶縁層13を構成する成分の大部分が共通する場合(絶縁層13が再配線層5と実質的に同一の絶縁材料から構成されている場合)、加熱時における再配線層5および絶縁層13の膨張度合いがほぼ同じとなる。よって、本実施形態に係る複合部品1は、線膨張係数差に起因する加熱(例えば、複合部品1の製造時または動作時における加熱)時の歪や、複合部品1全体の反りが低減し、信頼性が向上する。絶縁層13の線膨張係数と再配線層5の線膨張係数との差の割合の絶対値は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは5%以下であり、特に好ましくは、0%である。絶縁層13の線膨張係数と再配線層5の線膨張係数との差の割合の絶対値は、|[再配線層5の線膨張係数-絶縁層13の線膨張係数]×100/(絶縁層13の線膨張係数)|(%)で表すことができる。なお、絶縁層13が複数種の材質から構成されている場合は、絶縁層13の線膨張係数は、各材質の線膨張係数を各材質の含有量に応じて加重平均したものとする。再配線層5の誘電膜が複数種の材質から構成されている場合も同様に加重平均したものとする。
また、他の実施形態では、好ましく再配線層5は無機材料から構成され、絶縁層13は有機材料から構成される。かかる場合、再配線層5が無機材料から構成されることにより再配線層5の薄膜および微細配線を実現でき、かつ絶縁層13が有機材料から構成されることにより安価に形成することができる。このため、前記実施形態では、トータルコストを低減できる。このような態様としては、例えば、再配線層5が無機材料としてのSiO2から構成され、絶縁層13が有機材料としてのポリイミド樹脂から構成される複合部品である。
また、他の実施形態では、好ましく再配線層5は有機材料から構成され、絶縁層13は無機材料から構成される。かかる場合、再配線層5が有機材料から構成されることにより安価に形成することができるため、トータルコストを低減できる。また、絶縁層13が無機材料から構成されることにより、製造上、厚みを有機材料より薄くできるため、さらに低RDC、低ESRを実現できる。このような態様としては、例えば、再配線層5が有機材料としてのポリイミド樹脂から構成され、絶縁層13が無機材料としてのSiO2から構成される複合部品である。
絶縁層13の厚みは、例えば、1~30μmである。
(絶縁膜、拡散防止膜、シード層、保護層)
インターポーザ構造2は、さらに絶縁膜、拡散防止膜、シード層、保護層を有することができる。絶縁膜、拡散防止膜および保護層は、例えば、Si貫通ビア本体部7aとSiベース層3との間および延出部7bと接着層11との間に配置され得る。絶縁膜は、例えば、図2に示すSi貫通ビア7間の短絡を防止する。絶縁膜は、例えば、SiO2のような絶縁性物質を含む。拡散防止膜は、Si貫通ビア7を構成する導電性材料のSiベース層3および接着層11への拡散を防止する層であり、例えば、Taのような遷移金属およびTaNのような遷移金属の窒化物を含む。シード層は、Si貫通ビア7を電解めっきで形成するときに使用する層である。本実施形態では、Si貫通ビア7の接続部付近にボイドが形成されにくいため、Si貫通ビア7のめっき前のシード層の形成不良が抑制される。その結果、Si貫通ビア7と部品電極10bとの間の接続不良が抑制される。シード層は、例えば、Cuのような導電性物質である。保護層は、Si貫通ビア7を構成する導電性材料の表面酸化を抑制し、Si貫通ビア7を保護する層である。保護層は、SiNおよびSiCNのような絶縁性ケイ素化合物を含む。シード層の厚みは、例えば、0.01~0.20μmである。保護層の具体例としては、SiN(厚み0.15μm)およびSiCN(0.02μm)がある。
以上のように、絶縁膜は、例えば、Si貫通ビア7とSiベース層3との間に位置する第1絶縁膜、および接着層11とSiベース層3との間に位置する第2絶縁膜を含む。第2絶縁膜の厚みは、第1絶縁膜の厚みに比べ薄いことが好ましく、これにより、接着層11中のSi貫通ビア7の径をより大きくできる。これにより、Si貫通ビア7の寄生インピーダンスがより小さくなり、複合部品1を使用する電子機器の電気特性が向上する。
[複合部品の製造方法]
次に、複合部品1の製造方法について説明する。
複合部品1の製造方法は、
電子部品10の部品電極10b間に絶縁材料を充填する充填工程と、
部品電極10bおよび絶縁材料の表面を平坦化処理し、部品電極10b間に絶縁層13を形成する平坦化工程と、
Siベース層3上に接着層11を形成し、部品電極10bおよび絶縁層13が接着層11を介してSiベース層3と対向するようにSiベース層3上に電子部品10を接着する電子部品接着工程と、
Siベース層3および接着層11にエッチングにより貫通孔25を形成して、電子部品10の部品電極10bを露出させる貫通孔形成工程と、
電解めっきにより貫通孔25にSi貫通ビア7を形成するSi貫通ビア形成工程と
を含んで成る。
複合部品1の製造方法は、複合部品1を使用する電子機器の信頼性の低下を防止できる複合部品を提供することができる。充填工程および平坦化工程では、部品電極10b間の凹部に絶縁層13を配置するため、部品電極10b間の凹凸形状が平坦化する。これにより、電子部品接着工程において、接着剤が凹部に十分に入り込まないことに起因するボイドの形成が抑制される。その結果、ボイドの伸縮移動による部品位置ズレや、ボイドがSi貫通ビア7下に入り込むことによるSi貫通ビア7と部品電極10bとの間の接続不良が抑制される。よって、複合部品1の製造方法は、複合部品1を使用する電子機器の信頼性の低下を防止できる複合部品を提供することができる。
複合部品1の製造方法は、さらに、
Siベース層3を準備するSiベース層準備工程と、
Siベース層3上に接着した電子部品10上に、Siサポート19を貼合するSiサポート貼合工程と、
電子部品10を介してSiサポート19と対向するSiベース層3を薄化するSiベース層薄化工程と、
電子部品10を研削して薄化する電子部品薄化工程と、
所定のパターンを有する誘電膜21をSiベース層3上に形成する誘電膜形成工程と、
再配線層5を形成する再配線層形成工程と、
インターポーザ電極16を形成するインターポーザ電極形成工程と、
ダイシングにより個片化するダイシング工程と
を含んで成ってもよい。
具体的に、図4A~図4Nを参照して、複合部品1の製造方法の一例について説明する。図4A~図4Nは、複合部品1の製造方法を説明するための図である。第1実施形態に係る複合部品1の製造方法は、充填工程と、平坦化工程と、Siベース層準備工程と、電子部品接着工程と、電子部品薄化工程と、Siサポート貼合工程と、Siベース層薄化工程と、誘電膜形成工程と、貫通孔形成工程と、Si貫通ビア形成工程と、再配線層形成工程と、インターポーザ電極形成工程と、ダイシング工程とを含む。
なお、この製造方法では充填工程からインターポーザ電極形成工程までに複合部品1が集積したマザー集積体を作製する。
(充填工程)
充填工程では、電子部品10の部品電極10b間に絶縁材料を充填する。有機絶縁材料から構成される絶縁層13を形成する場合、図4Aに示すように、例えば、有機絶縁材料と溶媒とを含む溶液を、スピンコート法を用いて塗布して塗布膜を形成する。ここで、塗布膜の最も低い部分が、部品電極10bの最も高い部分よりも高くなるようにする。つまり、複数の部品電極10bのすべてが塗布膜に完全に埋没するように塗布膜を形成する。塗布を乾燥して絶縁層13を形成する。平坦化工程前の絶縁層13は、好ましくは完全に部品電極10bを被覆する。また、無機絶縁材料から構成される絶縁層13を形成する場合、例えば、無機絶縁材料を構成する元素を含む原料を気相成長(CVD)法により形成する。
なお、充填工程を実施する前に、例えば、めっきおよびスパッタにより部品電極10bの表面に金属層を形成して部品電極10bの厚みを増加させることができる。後続の平坦化工程で部品電極10bおよび絶縁層13を研削して薄化するため、部品電極10bの厚みを増加させると、研削量を増加できる。これにより平坦化(例えば、段差Sの大きさ、ならびに部品電極10bの上面および絶縁層13の上面の表面粗さRz)の調整が容易になる。金属層を構成する材料は、電気抵抗が低い導電性の材料であり、例えば、Cu、Al、Ni、およびAu等である。
(平坦化工程)
平坦化工程では、部品電極10bおよび絶縁材料の表面を平坦化処理し、部品電極10b間に絶縁層13を形成する。例えば、図4Bに示すように、サーフェスプレーナおよびグラインダを用いて、部品電極10bおよび絶縁層13を研削して、絶縁層13の平坦化ならびに部品電極10bの露出および平坦化を行う。段差Sの大きさ、ならびに部品電極10bの上面および絶縁層13の上面の表面粗さRzは、研削条件により調整することができる。
平坦化工程における部品電極10bの研削は、部品電極10bと絶縁層13とで構成される面の平坦化に加え、部品電極10bの上面の結晶粒を微細化して部品電極10bの接合活性を高める目的がある。これにより、後続のSi貫通ビア形成工程における、部品電極10bの、Si貫通ビア7との良好な接合を形成することができる。また、部品電極10bの上面に研削による応力が選択的に印加されるため、部品電極10bの上面における結晶粒が微細化し、その結果、上面以外の部分に比べ、結晶粒が小さくなる。
(Siベース層準備工程)
Siベース層準備工程では、Siベース層3としてSiウェハを準備する。Siウェハの形状は、円柱形状であり得るが、これに限定されない。Siウェハの形状が円柱形状である場合、Siウェハの厚みは、例えば、755μm(Siウェハの直径φ300mm)、725μm(φ200mm)、625μm(φ150mm)、および525μm(φ100mm)である。なお、Siベース層準備工程は、充填工程の前に実施されてもよい。
(電子部品接着工程)
電子部品接着工程では、Siベース層3上に接着層11を形成し、部品電極10bおよび絶縁層13が接着層11を介してSiベース層3と対向するようにSiベース層3上に電子部品10を接着する。Siベース層3上に接着剤を塗布し、その上に電子部品10を配置して接着剤を硬化する。これにより、電子部品10をSiベース層3上に接着させて、接着層11を形成する。上述したように、本実施形態では、電子部品10は、電子部品層9である。具体的には、図4Cに示すように、接着剤の塗布膜12をSiベース層3の第2主面3b上に形成する。これにより、塗布膜形成Siベース層を作製する。塗布法は、例えば、スピンコートである。塗布膜12の厚みが電子部品10の部品電極10bの厚み~10μmの範囲となるように制御して、塗布することが好ましい。接着剤は、例えば、熱硬化性樹脂である。このような熱硬化性樹脂は、例えば、ベンゾシクロブテン(BCB)を繰り返し単位に含む熱硬化性樹脂であり、例えば、1,3-divinyl-1,1,3,3-tetramethyldisiloxane-bis-benzocyclobutene(DVS-bis-BCB)を重合して得ることができる。市販品としては、例えば、ダウ・ケミカル製「CYCLOTENE」がある。
なお、電子部品接着工程では、Siベース層3上に電子部品10を配置する前に、電子部品10の部品電極10b上に導電ピラーを設けてもよい。
図4Dに示すように、真空チャンバーを備えた装置を用いて、塗布膜12上の所定の位置に電子部品10を配置する。詳しくは、電子部品10を複数集積したウェハ(電子部品集積ウェハ)を塗布膜形成Siベース層3に貼合させる。電子部品10の積層方向に沿って双方向に圧力を印加し、加熱する。具体的には、装置における真空チャンバー内の下ステージに、塗布膜形成Siベース層3をセットする。電子部品10の部品電極10bが塗布膜12と対向する方向となるように、真空チャンバー内の上ステージに電子部品10を真空吸引させる。塗布膜形成Siベース層3と、電子部品集積ウェハとの位置合わせでは、例えば、Siベース層3の認識マークを用いる。塗布膜形成Siベース層の塗布膜12側に、電子部品10を配置する。上下ステージが互いに対向する方向に沿って、双方向に圧力を印加し、加熱する。
部品電極10bおよび絶縁層13が接着層11を介してSiベース層3と対向するようにして、電子部品集積ウェハはSiベース層3上に接着される。ここで、電子部品集積ウェハの貼合面に相当する面は、部品電極10bおよび絶縁層13で形成される面であり、上述した平坦化工程によって平坦性を有する。電子部品集積ウェハを塗布膜形成Siベース層に貼合させる場合、Siベース層上に形成された塗布膜は、上記ウェハの貼合面の平坦な表面形状に沿って貼合されやすい。これにより、塗布膜の接着剤が上記貼合面の形状に十分に沿わずに空気が入り込んで空隙が生じることを抑制する。
加熱(接着剤キュア)は、例えば、250℃に加熱したホットプレートや熱風循環オーブンを用いて、電子部品10を接着剤で貼合したSiベース層3(Siウェハ/接着剤/電子部品)のセットを1時間加熱して行う。これにより接着剤が硬化し、接着層11が形成される。貼合後であって接着剤の硬化前に、塗布膜12を予備硬化(接着剤ソフトキュア)することができる。予備硬化は、例えば、150℃に加熱したホットプレートを用いて、貼合したSiベース層3を15分加熱して実施する。予備硬化により、接着層11内に真空ボイドを除去できる。
なお、塗布膜12の形成前後に、Siベース層3を処理することができる。前処理は、例えば、洗浄処理、および密着力向上処理である。洗浄処理は、Siベース層3の第2主面3bを洗浄し、汚染物質を除去する。密着力向上処理は、第2主面3bに密着力向上剤(例えば、DOW製「AP3000」)を塗布し、塗布膜12を形成する。これにより、第2主面3bと、塗布膜12との密着性が向上する。後処理は、例えば、予備加熱(ソフトベーク)処理である。塗布膜12の形成後に予備加熱し、塗布膜12を安定化させる。予備加熱は、例えば、80℃~150℃に熱したホットプレートを用いて、60秒程度、塗布膜12を加熱する。また、Siベース層3には、認識マークを形成することができる。認識マークは、後続の工程において、電子部品10をSiベース層3に接着させる際に、Siベース層3と電子部品10との位置合わせに使用する。
(電子部品薄化工程)
図4Eに示すように、電子部品薄化工程では、例えば、バックグラインダを用いて、電子部品10を研削して薄化する。電子部品薄化工程では、電子部品10の部品電極10bが配置されていない面を研削する。研削量は可能な限り多いことが好ましいが、電子部品10の内部の機能部分を損傷しないようにする。機能部分は、例えば、キャパシタの場合は誘電体および電極であり、インダクタの場合は配線である。薄化後の電子部品層9の厚みは、例えば、50~150μmである。
電子部品薄化工程は、電子部品10の研削後に、最終仕上げとして平坦化処理を実施することができる。平坦化処理は、例えば、ドライポリッシュおよびCMP(Chemical Mechanical Polishing)がある。平坦化処理により、例えば、研削された第4主面10dの平坦性は、TTV(Total Thickness Variation)で表すことができる。平坦化処理を施した電子部品10の研磨面は、後続の工程で形成される接着層11の厚み5μmに対して2μm以下となる。例えば、φ300mmのSiウェハを使用した電子部品10に、研磨処理を施すと、電子部品10の研磨面のTTVは1.5μmとなる。
(Siサポート貼合工程)
Siサポート貼合工程では、図4Fに示すように、Siベース層3上に接着した電子部品10上にSiサポート19を貼合する。具体的には、Siベース層準備工程で説明したSiウェハをSiサポート19として別途準備する。次いで、電子部品接着工程で説明した方法により、Siサポート19上に接着剤の塗布膜12を形成する。その後、電子部品10の研削面(第4主面10d)が塗布膜12と接触するようにして、Siサポート19上に電子部品10を貼合し、圧力を印加して加熱する。これにより、電子部品10の研削面上にSiサポート19を形成する。Siサポート19を設ける目的は、後続のSiベース層薄化工程において、製造過程の層が従来に比べ薄いことによる弊害の発生(より具体的には、強度の低下等)を防止するためである。
Siサポート19は、必要に応じて、加工性を向上させる観点から、貼合前に薄化することができる。後続の工程おいて半導体デバイス装置を用いて誘電膜を形成するためである。例えば、電子部品10の厚みが150μmである場合、Siサポート19としてのSiウェハ(φ300mm、一般的な厚み775μm)を約625μmに薄化する。
(Siベース層薄化工程)
Siベース層薄化工程では、図4Gに示すように、電子部品10を介してSiサポート19と対向するSiベース層3を薄化する。具体的には、電子部品薄化工程と同様の方法で、Siベース層3を研削して、Siベース層3を薄化し研削面を平坦化する。Siベース層薄化工程では、Siサポート19でSiベース層3を担持した状態で薄化するため、Siベース層3を効果的に薄くすることができる。これにより、本実施形態に係る複合部品1の製造方法は、電子部品モジュールに優れ、かつ薄型化や小型化した複合部品1を製造することができる。研削量は、上記弊害を防止して、例えば、一定の強度が維持できる範囲で可能な限り多い方が好ましい。研削面の平坦化のばらつきを考慮して、薄化後のSiベース層3の厚みは、3μm以上が好ましい。薄化後のSiベース層3の厚みは、研磨面の平坦化のばらつきを考慮して、研磨面の平坦性が2μmである場合、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上である。
(誘電膜形成工程)
誘電膜形成工程では、図4H、図4Iおよび図4Jに示すように、所望のパターンを有する誘電膜21をSiベース層3上に形成する。具体的には、PECVDのような気相成長(CVD)法を使用して、図4Hに示すように、Siベース層3の全面に誘電膜(厚み0.1~0.2μm)21を形成する。誘電膜21は、1層以上を形成してもよい。例えば、4層の誘電膜21を形成する場合、Siベース層3側から順に、SiO2:0.25μm/Si34:0.1μm/SiO2:0.25μm/Si340.1μmとすることができる。
また、誘電膜形成工程は、誘電膜21の形成前にSiベース層3の表面を洗浄することができる。洗浄は、例えば、ウェット洗浄、および酸素プラズマアッシングである。
なお、図4H~図4Nは、図4A~図4Gに比べ、拡大されていることに留意されたい。図4H~図4Nは、図4GのC部に相当する部分を示している。
次いで、図4Iに示すように、フォトリソグラフィー法を用いて誘電膜21をパターンニングする。液体レジストをスピンコートして、誘電膜21全面にフォトレジスト膜23を形成する。所望のパターンに対応するマスクを介してフォトレジスト膜23を露光する。露光されたフォトレジスト膜23を現像する。RIE(Reactive Ion Etching)を用いて、フォトレジスト膜23の誘電膜21を選択的に除去する。例えば、上述した4層の誘電膜を形成した場合、誘電膜21の表面側(誘電膜においてSiベース層3側に対向する面側)の2層を選択的に除去する。その後、フォトレジスト膜23を剥離する。これにより、図4Jに示す所望のパターンを有する誘電膜21をSiベース層3上に形成する。誘電膜21は、図2に示す2つのSi貫通ビア7間を電気的に絶縁する絶縁膜として機能する。
なお、Siベース層3の第1主面3aは、さらにマーク層を有してもよい。マーク層をIRカメラで検知して、フォトリソグラフィー法における位置合わせをすることができる。
(貫通孔形成工程)
貫通孔形成工程では、図4Kおよび図4Lに示すように、Siベース層3および接着層11にエッチングにより貫通孔25を形成する。具体的には、フォトレジスト膜23を全面に形成する。Si貫通ビア7のパターンに対応するマスクを介してフォトレジスト膜23を露光する。露光されたフォトレジスト膜23を現像して、図4Kに示すような所定のパターンを有するフォトレジスト膜23を形成する。図4Lに示すように、フォトレジスト膜23の開口部29からZ方向に存在するSiベース層3および接着層11を選択的に除去(エッチング)する。エッチングは、例えば、RIEを用いて実施する。これにより貫通孔25が形成され、部品電極10b(の上面の一部)が露出する。ここで、貫通孔25は接着層11において楕円形状を有する。これは、接着層11を構成する材料が、Siベース層3を構成する材料に比べ、エッチングされやすいためである。これにより、後続のSi貫通ビア形成工程において楕円形状の延出部7bが形成される。貫通孔25の形成後、フォトレジスト膜23を除去する。
本開示の貫通孔形成手段は、例えば、RIEのようなエッチングを含むが、レーザ照射は含まれない。貫通孔形成手段としてRIEのようなエッチングを用いれば、形成された貫通孔25から露出する部品電極10bの上面の平坦性が維持される。これにより、部品電極10bは、後続のSi貫通ビア形成工程において形成されるSi貫通ビア7と良好な接合を形成し、電気的接続の信頼性を高めることができる。これに対して、貫通孔形成手段としてレーザ照射を用いると、貫通孔25から露出した部品電極10bの上面に過度にエネルギーが付与されることがある。これにより、部品電極10bの上面が溶融したり、部品電極10bの上面の表面粗さが低下する。部品電極10bの上面の平坦性が低下することにより、部品電極10bは、Si貫通ビア7と良好な接合を形成することができず、電気的接続の信頼性が低下する。
(Si貫通ビア形成工程)
Si貫通ビア形成工程は、図4Mに示すように、貫通孔25にSi貫通ビア7を形成する。デュアル・ダマシン法(より具体的には、Cuデュアル・ダマシン法)を用いて、電解めっき(より具体的には、電解Cuめっき)により貫通孔25にSi貫通ビア7を形成する。
ここで、Si貫通ビア形成工程は、Si貫通ビア7の形成前に、絶縁膜形成工程、拡散防止膜形成工程、保護層形成工程およびシード層形成工程をさらに含んでもよい。絶縁膜形成工程は、Si貫通ビア7の形成前に、図4Lに示す貫通孔25内でSiベース層3が露出する面(内壁面)に絶縁膜を形成する。拡散防止膜形成工程は、絶縁膜上に拡散防止膜を形成する。保護層形成工程は、拡散防止膜上に保護層を形成する。保護層は、Si貫通ビア7を構成する導電性材料(より具体的には、Cu等)の保護層として機能し、導電性材料の表面酸化を抑制する。シード層は、Si貫通ビア7を電解めっき法で形成する際に、電気を流す層である。シード層は、例えば、Cuのような導電性物質である。
また、Si貫通ビア形成工程は、Si貫通ビア7の形成後に、平坦化工程を含んでもよい。平坦化工程は、例えば、CMPを用いて、Si貫通ビア7の天面を平坦化する。
(再配線層形成工程、インターポーザ電極形成工程)
再配線層形成工程では、図4Mおよび図4Nに示すように、上述のフォトリソグラフィー法およびエッチングにより、所定のパターンを有する誘電膜および配線27を形成して、再配線層5を形成する。また、インターポーザ電極形成工程では、Siサポート19および接着層11を除去して、インターポーザ電極16を形成する。なお、再配線層形成工程は、Siサポート19および接着層11を除去する代わりに、Siサポート19の薄化処理を施してもよい。薄化処理では、例えば、Siサポート19を研削して、Siサポート19の厚みをSiベース層3と同じ厚みにする。このようにSiサポート19の厚みをSiベース層3の厚みと同じにすると、Siサポート19とSiベース層3とが電子部品層9について略面対称となる。これにより、複合部品1の反りがさらに小さくなる。なお、図4Nでは、再配線層5中に、図4H~図4Jで形成した誘電膜21および図4Mで形成した配線27を組み込んで描写している。
(ダイシング工程)
ダイシング工程は、ダイシングしてマザー集積体を個片化する。これにより、複合部品1が製造される。
[実施例]
(実施例1)
上記の複合部品1の製造方法に従って、図2に示す複合部品1を作製した。具体的には、電子部品10の部品電極10bを覆うように有機絶縁材料(ポリイミド)から構成される絶縁層13を形成した。絶縁層13および部品電極10bを研削し、絶縁層13の平坦化、ならびに部品電極10bの露出および平坦化を行った。形成された絶縁層13および部品電極10bの上面の表面粗さRzは、0.3μmであった。
接着剤(ダウ・ケミカル製「CYCLOTENE」)を用いて接着層11を形成し、Siベース層3上に電子部品10を接着させた。形成された接着層11の厚みは、3μmであった。電子部品10の部品電極10bの厚みは2μmであった。電子部品10を研削し、電子部品10の厚みを100μmとした。Siサポート19を薄化後の電子部品10上に貼合し、Siベース層3を研削することにより薄化した。薄化したSiベース層3の厚みは、10μmであった。
所定のパターンを有する誘電膜21を薄化したSiベース層3上に形成した。フォトレジスト膜23をSiベース層3上に形成し、RIEにより、貫通孔25をSiベース層3および接着層11に形成した。貫通孔25におけるSiベース層3および接着層11の内壁に絶縁膜、拡散防止膜およびシード層を順に形成した。Cuデュアル・ダマシン法を用いてフォトレジスト膜23の開口部29からZ方向に存在するSiベース層3および接着層11を選択的に除去した。これにより、部品電極10bの上面の一部が貫通孔25を介して露出した。Cu電解めっきによりSi貫通ビア7を形成した。これにより、部品電極10bと接続したSi貫通ビア7を形成した。
形成されたSi貫通ビア7は、径が10μmであった。延出部7bの厚みは3μmであり、延出部7bの断面形状(ZX断面における形状)は楕円状であった。Siベース層3上に5層の再配線層5を形成した。再配線層5の誘電膜は、有機絶縁材料(ポリイミド)から構成されていた。再配線層5および絶縁層13を構成する成分のうち、共通する成分の割合は100重量%であった。再配線層5の厚みは、2.5μm(0.5μm×5)であった。再配線層5から部品電極10bまでの配線は、Si貫通ビア7のみから構成されていた。この配線のZ方向の長さは、13μmであった。その後、Siサポート19を剥離し、剥離した電子部品10上にインターポーザ電極16を形成した。インターポーザ電極16の厚みは、5μmであった。作製された複合部品1の厚みは、117.5μmであった。図8は、実施例1の複合部品1の拡大断面図であり、第1実施形態の複合部品1を示す図3に相当する。図8に示すように、絶縁層13の上面と部品電極10bの上面との段差Sは0.3μmであり、部品電極10bの上面が絶縁層13に比べわずかに高かった。また、図8に示すように、部品電極10bの上面は略直線で示されており高い平坦性を有していた。仮想線で示される絶縁層13の上面も同様に平坦性が高かった。
部品電極10bにおける結晶粒度は、JIS G0551:2020 3.4交点の数,P(intersection)に準拠して算出した。図9を参照して結晶粒度の測定方法を具体的に説明する。図9(a)~(c)は、実施例1の複合部品1の拡大断面図であり、図2のF部拡大図に相当する。まず、部品電極10bの接触側の結晶粒度を測定した。図9(a)では、複合部品1の上記積層方向(Z方向)に平行な断面(ZX断面)において、試験線SL1を作成した。試験線SL1は、部品電極10bの接触側の結晶粒界に接触するようにして設けられる一本の直線であって、X方向に平行であり、部品電極10bとSi貫通ビア7との界面に略平行である。試験線SL1は、部品電極10bとSi貫通ビア7との接触面を基準として0.5μm部品電極10b側へ位置していた。試験線SL1と結晶粒界との交点(図9では、試験線SL1と破線との交点に相当)の数P(=19)を求めた。測定に用いた線長LTをPで除することによって、平均結晶サイズ(=0.5μm)を算出した。測定で用いた線長LTは、図9(a)におけるX方向に平行な画像の幅である。図9(b)~(c)に示す他の箇所でも同様にして平均結晶サイズを測定した。上記3箇所で得られた平均結晶サイズを平均して平均結晶サイズの平均値(結晶粒の平均直径)(=0.5μm)を得た。得られた結晶粒の平均直径を接触側の結晶粒度とした。
なお、図9中、部品電極10bと電子部品本体部10aとの間に位置する層は、UBMである。
次いで、同様にして部品電極10bの反対側の結晶粒度を測定し、その平均値を算出した(1.8μm)。試験線SL2は、部品電極10bとUBMとの接触面を基準として約0.5μm部品電極10b側へ位置していた。試験線SL2は、図9(a)~(c)で示される部品電極10bとUBMとの界面において、UBMが最も部品電極10b側(X方向上側)に凸となっている点からの距離が0.5μmであった。試験線SL2は、X方向に平行であり、部品電極10bとSi貫通ビア7との界面に略平行な直線であった。得られた結晶粒度の大きさを比較して、部品電極10bの接触側の結晶粒度(0.5μm)は、部品電極10bの反対側の結晶粒度(1.8μm)に比べ小さいことが分かった。
(実施例2)
実施例2は、絶縁層13および再配線層5が無機絶縁材料(SiO2)から構成されている点以外は、実施例1と同じ方法で作製した。実施例2の複合部品1におけるサイズは、絶縁層13および再配線層5の厚みが減少した以外は実施例1の複合部品とほぼ同一であった。
(実施例3)
実施例3は、再配線層5が無機絶縁材料(SiO2)から構成されている点以外は、実施例1と同じ方法で作製した。実施例3の複合部品1におけるサイズは、再配線層5の厚みが減少した以外は、実施例1の複合部品とほぼ同一であった。
(実施例4)
実施例4は、絶縁層13が無機絶縁材料(SiO2)から構成されている点以外は、実施例1と同じ方法で作製した。実施例4の複合部品1におけるサイズは、絶縁層13の厚みが減少した実施例1の複合部品とほぼ同一であった。
<第2実施形態>
図5および図6を参照して、第2実施形態に係る複合部品1Aを説明する。図5は、複合部品1Aの第2実施形態を示す断面図である。図6は、図5の一部拡大図(D部の拡大図)である。第2実施形態は、電子部品層9が電子部品10Aと、電子部品10Aを一体化する樹脂10eとから構成されている点で、第1実施形態と相違する。この相違する構成を以下で説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の符号は、第1実施形態を同じ構成であるため、その説明を省略する。
[構成]
図6に示すように、第2実施形態の複合部品1Aでは、電子部品層9が電子部品10Aと、電子部品10Aを一体化する樹脂10eとからなる。つまり、第2実施形態の複合部品1Aは、電子部品10Aと、電子部品10Aと一体化した樹脂10eとからなる電子部品層9を備える。第2実施形態の複合部品1Aは、電子部品10Aを樹脂10eと一体化させることができるため、Siベース層3と寸法が一致しない電子部品(より具体的には、汎用の電子部品)であっても、実装することができる。これにより、低コスト、高性能な電子部品を使用することができる。また、自由度が高い設計が可能となり、用途に応じて電子部品を組み合わせることができる。
また、図6では、電子部品層9は、1種の電子部品10Aを1つ含むが、これに限定されない。電子部品層9は、少なくとも1種の電子部品10Aを2つ以上含んでもよい。
樹脂10eは、エポキシ樹脂であり、樹脂10eは、樹脂10eに分散するSiO2フィラーをさらに含むことが好ましい。かかる場合、電子部品10Aを樹脂10eで一体化させた電子部品層9の線膨張率をSiベース層3の線膨張率に近づけることができる。これにより、複合部品1Aの製造時における複合部品1Aの反りを低減し、複合部品1Aの信頼性を向上させることができる。
[複合部品1Aの製造方法]
第2実施形態に係る複合部品1Aの製造方法は、
電子部品10Aの部品電極10b間に絶縁材料を充填する充填工程と、
部品電極10bおよび絶縁材料の表面を平坦化処理し、前記部品電極10b間に絶縁層13を形成する平坦化工程と、
Siベース層3上に接着層11を形成し、部品電極10bおよび絶縁層13が接着層11を介してSiベース層3と対向するようにSiベース層3上に電子部品10Aを接着する電子部品接着工程と、
Siベース層3上に接着した電子部品10Aを樹脂10eで封止して一体化した電子部品層9を形成する電子部品封止工程と、
電子部品層9上にSiサポート19を貼合するSiサポート形成工程と、
電子部品層9を介してSiサポート19と対向するSiベース層3を薄化するSiベース層薄化工程と、
薄化されたSiベース層3および接着層11にエッチングにより貫通孔25を形成して、電子部品10Aの部品電極10bを露出させる貫通孔形成工程と、
電解めっきにより貫通孔25にSi貫通ビア7を形成するSi貫通ビア形成工程と
を含んで成る。
複合部品1Aの製造方法は、さらに、
Siベース層3を準備するSiベース層準備工程と、
電子部品層9を研削して薄化する電子部品層薄化工程と、
所定のパターンを有する誘電膜21をSiベース層3上に形成する誘電膜形成工程と、
再配線層5を形成する再配線層形成工程と、
インターポーザ電極16を形成するインターポーザ電極形成工程と、
ダイシングにより個片化するダイシング工程と
を含んで成ってもよい。
図7A~図7Nを参照して、複合部品1Aの製造方法の一例を説明する。図7A~図7Nは、複合部品1Aの製造方法を説明するための図である。第2実施形態に係る複合部品1Aの製造方法は、充填工程と、平坦化工程と、Siベース層準備工程と、電子部品接着工程と、電子部品封止工程と、電子部品層薄化工程と、Siサポート形成工程と、Siベース層薄化工程と、誘電膜形成工程と、貫通孔形成工程と、Si貫通ビア形成工程と、再配線層形成工程と、インターポーザ電極形成工程と、ダイシング工程とを含む。
(充填工程、平坦化工程)
充填工程では、電子部品10Aの部品電極10b間に絶縁材料を充填する。例えば、図7Aに示すように、部品電極10bを完全に被覆するようにして部品電極10b間に絶縁材料を充填する。これにより、絶縁材料から構成される絶縁層13を形成する。
平坦化工程では、図7Bに示すように、部品電極10bおよび絶縁材料の表面を平坦化処理し、部品電極10b間に絶縁層13を形成する。
(Siベース層準備工程、電子部品接着工程)
図4Cと同様にしてSiベース層3上に接着剤の塗布膜12を形成する。図7Cに示すように、電子部品10Aの搭載装置を用いて、塗布膜12上の所定の位置に電子部品10Aを搭載する。Siベース層3の積層方向に沿って双方向に圧力を印可し、加熱する。具体的には、搭載装置のヘッドを用いて、電子部品10Aを真空吸着する。電子部品10Aを部品電極10bの塗布面に対向するようにして、位置合わせして電子部品10Aを配置する。電子部品10Aが配置されたSiベース層3を加熱する。これにより、接着剤を硬化してSiベース層3上に接着層11を形成し、電子部品10AをSiベース層3上に接着させる。部品電極10bおよび絶縁層13は、接着層11を介してSiベース層3に対向している。なお、加熱の際に、Siベース層3の積層方向に沿って双方向に圧力を印可してもよい。
(電子部品封止工程)
電子部品封止工程では、図7Dに示すように、Siベース層3上に接着した電子部品10Aを樹脂(封止樹脂)10eで封止する。これにより、一体化した電子部品層9を形成する。具体的には、ディスペンサを用いて、電子部品10Aを搭載したSiベース層3上に、液状樹脂を塗布する。その後、コンプレッションモールド装置を用いて、塗布した樹脂を成形する。その後、例えば、熱風循環オーブンを用いて、樹脂をキュアする。キュアにおける熱処理条件は、例えば、150℃、1時間である。これにより電子部品層9を形成する。
(電子部品層薄化工程~ダイシング工程)
電子部品層薄化工程では、図7Eに示すように、電子部品層9を薄化する。Siウェハのバックグラインダを用いて、電子部品層9(具体的には、電子部品10Aおよび樹脂10e)を研削して薄化、平坦化する。電子部品層薄化工程では、図4Eに示すように、電子部品10Aの内部の機能部分を損傷しない程度に電子部品10Aを研削して薄化することができる。電子部品層薄化工程後の図7F~図7Nに示すSiサポート形成工程~インターポーザ電極形成工程は、それぞれ図4F~図4Nに示す工程と同様にして実施することができる。なお、図7H~図7Nは、図7A~図7Gに比べ、拡大されていることに留意されたい。図7H~図7Nは、図7GのE部に相当する部分を示している。
なお、第1,第2実施形態における上記製造条件は、電子部品10,10Aの部品電極10b間に絶縁層13が形成され、本開示の効果が奏される範囲内であれば、製造条件は限定されない。
本開示は、第1,第2実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を変更しない限り、種々の態様において実施することができる。また、第1,第2実施形態で示す構成は、一例であり特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更をすることができる。例えば、第1,第2実施形態において説明した事項は、適宜組み合わせることができる。例えば、第1実施形態で説明した構成と、第2実施形態で説明した構成とを組み合わせることができる。
1,1A 複合部品
2 インターポーザ構造
3 Siベース層
3a 第1主面
3b 第2主面
5 再配線層
7 Si貫通ビア
7a Si貫通ビア本体部
7b 延出部
9 電子部品層
10,10A 電子部品
10a 電子部品本体部
10b 部品電極
10c 第3主面
10d 第4主面
10e 樹脂
11 接着層
12 塗布膜
13 絶縁層
15 インターポーザ電極層
16 インターポーザ電極
19 Siサポート
21 誘電膜
23 フォトレジスト膜
25 貫通孔
27 配線
29 開口部
S 段差
SB (部品電極と絶縁層との間の)界面

Claims (13)

  1. 互いに対向する第1主面および第2主面を有するSiベース層と、前記第1主面上に形成されている再配線層と、該再配線層と電気的に接続し前記Siベース層内を貫通するSi貫通ビアと、前記第2主面と対向するインターポーザ電極と、接着層および絶縁層とを有するインターポーザ構造と、
    前記Si貫通ビアに接続された部品電極を有し、前記インターポーザ電極と前記Siベース層との間に設けられた電子部品と
    を備えた複合部品であって、
    前記絶縁層は、前記電子部品の前記部品電極間に配置され、
    前記電子部品は、前記部品電極と前記絶縁層を配置する面とが前記接着層を介して前記Siベース層の前記第2主面に接着されている、複合部品。
  2. 前記インターポーザ構造および前記電子部品の積層方向に平行な断面における前記部品電極の上面と前記絶縁層の上面との段差が1.0μm以下である、請求項1に記載の複合部品。
  3. 前記部品電極および前記絶縁層の表面粗さRzが1.0μm以下である、請求項1または2に記載の複合部品。
  4. 前記接着層の厚みは、10μm以下である、請求項1~3の何れか一つに記載の複合部品。
  5. 前記再配線層および前記絶縁層を構成する成分のうち、共通する成分が80重量%以上である、請求項1~4の何れか一つに記載の複合部品。
  6. 前記再配線層は、無機材料から構成され、
    前記絶縁層は、有機材料から構成される、請求項1~4の何れか一つに記載の複合部品。
  7. 前記再配線層は、有機材料から構成され、
    前記絶縁層は、無機材料から構成される、請求項1~4の何れか一つに記載の複合部品。
  8. 前記部品電極の結晶粒は、前記インターポーザ構造および前記電子部品の積層方向に平行な断面において、前記部品電極が前記Si貫通ビアと接触する側からその反対側にかけて大きくなっている、請求項1~7の何れか一つに記載の複合部品。
  9. 前記電子部品からなる電子部品層を備える、請求項1~8のいずれか1つに記載の複合部品。
  10. 前記電子部品と、該電子部品と一体化した樹脂とからなる電子部品層を備える、請求項1~8のいずれか1つに記載の複合部品。
  11. 電子部品の部品電極間に絶縁材料を充填する充填工程と、
    前記部品電極および前記絶縁材料の表面を平坦化処理し、前記部品電極間に絶縁層を形成する平坦化工程と、
    Siベース層上に接着層を形成し、前記部品電極および前記絶縁層が前記接着層を介して前記Siベース層と対向するように前記Siベース層上に前記電子部品を接着する電子部品接着工程と
    前記Siベース層および前記接着層にエッチングにより貫通孔を形成して前記電子部品の前記部品電極を露出させる貫通孔形成工程と、
    電解めっきにより前記貫通孔にSi貫通ビアを形成するSi貫通ビア形成工程と
    を含んで成る、複合部品の製造方法。
  12. 前記Siベース層上に接着した前記電子部品上に、Siサポートを貼合するSiサポート貼合工程と、
    前記電子部品を介して前記Siサポートと対向する前記Siベース層を薄化するSiベース層薄化工程と
    をさらに含んで成る、請求項11に記載の複合部品の製造方法。
  13. 前記Siベース層上に接着した前記電子部品を、樹脂で封止して一体化した電子部品層を形成する電子部品封止工程と、
    前記電子部品層上にSiサポートを貼合するSiサポート形成工程と、
    前記電子部品層を介して前記Siサポートと対向する前記Siベース層を薄化するSiベース層薄化工程と
    をさらに含んで成る、請求項11に記載の複合部品の製造方法。
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