JP7510781B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、硬貨処理装置に関する。
釣銭機などの硬貨処理装置は、投入されたものが使用可の硬貨であるかを識別する。硬貨処理装置には、画像センサが撮影する画像から硬貨を識別するものがある。画像から硬貨を識別する技術では、画像センサが撮影した画像に対してノイズなどを除去するノイズフィルタによるフィルタ処理などの画像処理を施す。例えば、大きさなどが類似する使用不可の外貨などが存在する場合、使用可の硬貨であるかを精度良く判定するには、使用可の硬貨の特徴に応じた画像処理が必要である。
しかしながら、使用可とする硬貨であっても、種類によって、大きさ、図柄、材質などが異なることが多い。各種の硬貨を識別するための画像処理としては、特定の種類の硬貨の画像に適した画像処理が別の種類の硬貨の画像にも適した画像処理であるとは限らない。すなわち、画像センサが撮影した画像から使用可とする全ての種類の硬貨を精度良く識別できる識別用の画像を得ることは、難しいという問題がある。
上記の課題を解決するため、各種の硬貨に応じた前処理を施した識別用の画像が得られる硬貨処理装置を提供する。
実施形態によれば、硬貨処理装置は、インターフェースとプロセッサとを備える。インターフェースは、画像を取得する。プロセッサは、画像における硬貨の画像領域の中心を特定し、特定した硬貨の画像領域の中心からの距離が所定距離内となる画像領域に強いノイズ除去処理を施し、前記所定距離以外となる画像領域に弱いノイズ除去処理を施した識別用の画像に基づいて硬貨を識別する。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る硬貨処理装置1の構成例を示す外観図である。
実施形態に係る硬貨処理装置1は、ユーザが投入した硬貨の種類を識別する硬貨識別装置である。硬貨処理装置1は、硬貨の種類を種類することで投入された硬貨が使用可である硬貨であるか否かを判定する。硬貨処理装置1は、投入された硬貨が使用不可であると判定した場合、当該硬貨をリジェクトする。また、硬貨処理装置1は、投入された硬貨が使用可であると判定した場合、当該硬貨を種類ごとに分別して収納庫に格納する。
図1は、実施形態に係る硬貨処理装置1の構成例を示す外観図である。
実施形態に係る硬貨処理装置1は、ユーザが投入した硬貨の種類を識別する硬貨識別装置である。硬貨処理装置1は、硬貨の種類を種類することで投入された硬貨が使用可である硬貨であるか否かを判定する。硬貨処理装置1は、投入された硬貨が使用不可であると判定した場合、当該硬貨をリジェクトする。また、硬貨処理装置1は、投入された硬貨が使用可であると判定した場合、当該硬貨を種類ごとに分別して収納庫に格納する。
図1に示す外観において、硬貨処理装置1は、投入口2、受け皿3、表示器4および操作ボタン5などを備える。
投入口2は、ユーザが投入する硬貨を受け入れる受入口である。投入口2は、上方に向いて形成される。投入口2は、複数の硬貨が同時に投入可能な大きさに形成されてもよい。また、投入口2は、硬貨が1枚ずつ投入される大きさに形成されてもよい。
受け皿3は、硬貨処理装置1が払い出す硬貨を受ける。受け皿3は、利用者が硬貨を取り出すことが可能なように上面が開口した凹状をなす。
投入口2は、ユーザが投入する硬貨を受け入れる受入口である。投入口2は、上方に向いて形成される。投入口2は、複数の硬貨が同時に投入可能な大きさに形成されてもよい。また、投入口2は、硬貨が1枚ずつ投入される大きさに形成されてもよい。
受け皿3は、硬貨処理装置1が払い出す硬貨を受ける。受け皿3は、利用者が硬貨を取り出すことが可能なように上面が開口した凹状をなす。
表示器4は、ユーザに対して各種の情報を通知するための画像を表示する表示装置である。表示器4は、例えば、液晶表示デバイス、7セグメント表示デバイスおよびLED(light emitting diode)表示デバイスなどで構成される。
操作ボタン5は、複数のボタンから構成される。操作ボタン5としての各ボタンは、特定の指示を入力するためのキーとして設定される。操作ボタン5は、タッチパネルで構成しても良い。また、表示器4と操作ボタン5とは、タッチパネル付きの表示装置で構成しても良い。
操作ボタン5は、複数のボタンから構成される。操作ボタン5としての各ボタンは、特定の指示を入力するためのキーとして設定される。操作ボタン5は、タッチパネルで構成しても良い。また、表示器4と操作ボタン5とは、タッチパネル付きの表示装置で構成しても良い。
次に、実施形態に係る硬貨処理装置1の内部構造について説明する。
図2は、硬貨処理装置1の内部構造の例を示す平面図である。
図2に示すように、硬貨処理装置1は、投入センサ群6(投入センサ61、62)、搬送ベルト7、投入ローラ8、ガイド板9、搬送ベルト10、計測センサ群11(111)、リジェクト孔12、シャッタ13、搬送ベルト14、選別板15、選別孔群16(選別孔161,162、163、164、165、166)、搬送ベルト17、収納センサ群18(収納センサ181、182、183、184、185、186)、収納庫19、仕切り板20、分離ローラ21、搬送ベルト群22(搬送ベルト221、222、223、224、225、226)および排出センサ群23(排出センサ231、232、233、234、235、236)を備える。
図2は、硬貨処理装置1の内部構造の例を示す平面図である。
図2に示すように、硬貨処理装置1は、投入センサ群6(投入センサ61、62)、搬送ベルト7、投入ローラ8、ガイド板9、搬送ベルト10、計測センサ群11(111)、リジェクト孔12、シャッタ13、搬送ベルト14、選別板15、選別孔群16(選別孔161,162、163、164、165、166)、搬送ベルト17、収納センサ群18(収納センサ181、182、183、184、185、186)、収納庫19、仕切り板20、分離ローラ21、搬送ベルト群22(搬送ベルト221、222、223、224、225、226)および排出センサ群23(排出センサ231、232、233、234、235、236)を備える。
投入センサ61、62は、投入口2へ投入された硬貨を検出する。投入センサ61、62は、例えば、透過型の光センサで構成される。
搬送ベルト7は、投入口2の下方に配置される。搬送ベルト7は、上面に投入口2から投入された硬貨が落下するように設置される。搬送ベルト7は、上面に落下した硬貨を硬貨処理装置1の奥行方向(図2中の上方向)に向けて搬送する。
投入ローラ8は、搬送ベルト7により搬送される硬貨を1枚ずつ通過させる。
搬送ベルト7は、投入口2の下方に配置される。搬送ベルト7は、上面に投入口2から投入された硬貨が落下するように設置される。搬送ベルト7は、上面に落下した硬貨を硬貨処理装置1の奥行方向(図2中の上方向)に向けて搬送する。
投入ローラ8は、搬送ベルト7により搬送される硬貨を1枚ずつ通過させる。
ガイド板9は、硬貨を搬送する搬送路を形成する。搬送ベルト10は、ガイド板9の上面上の硬貨を所定の搬送方向へ搬送させる。搬送ベルト10は、ガイド板9の上面との間に挟み込んだ状態の硬貨をガイド板9に沿って搬送させる。ガイド板9の上面は、硬貨を硬貨処理装置1の最奥部(図2中の上方向端部)の近傍まで搬送するための搬送路となる。また、搬送ベルト10は、搬送ベルト7よりも高速で硬貨を搬送させる。搬送ベルト10は、複数の硬貨が投入口2に同時に投入された場合、複数の硬貨を一定以上の間隔を保って連続的に搬送させる。
計測センサ群11は、複数の計測センサから構成される。計測センサ群11は、画像センサ111を含む。画像センサ111は、硬貨を撮影する。例えば、画像センサ111は、搬送ベルト10によって搬送される硬貨を含む画像を撮影するように構成される。計測センサ群11は、硬貨の特性を検出するセンサから構成されるものであれば良い。例えば、計測センサ群11は、画像センサ111以外に、材質、厚さ、直径、重量、導電率などの硬貨の特性を表す特性値を計測するセンサを含むものとしても良い。
リジェクト孔12は、硬貨をリジェクトするための孔である。リジェクト孔12は、例えば、硬貨が落下するようにガイド板9の一部を開口することによって形成される。リジェクト孔12は、硬貨が落下するように位置および大きさが定められる。リジェクト孔12から落下した硬貨は、リジェクト孔12の下方に配置されたリジェクトトレイに収納される。また、シャッタ13は、リジェクト孔12に設けられる。シャッタ13が開くと、リジェクト孔12から硬貨が落下する。シャッタ13が閉じると、硬貨は、リジェクト孔12を越えて搬送される。
搬送ベルト14は、リジェクト孔12を越えて搬送された硬貨を更に搬送させる。搬送ベルト14は、搬送ベルト10よりも低速で硬貨を搬送させる。これにより、搬送ベルト14は、搬送ベルト17と選別板15との間に硬貨を緩やかに送り込む。
選別板15は、硬貨を搬送する搬送路を形成する。搬送ベルト17は、選別板15の上面上の硬貨を所定の搬送方向(図2中の左方向)へ搬送させる。選別板15の上面は、硬貨を硬貨処理装置1の所定の搬送方向へ搬送させるための搬送路となる。搬送ベルト17は、搬送ベルト14によって選別板15の上面との間に送り込まれた硬貨を、選別板15との間に挟み込んだ状態で選別板15に沿って搬送させる。
選別孔群16(選別孔161~166)は、選別板15の一部を開口するように形成される。選別孔161~166は、搬送ベルト17による硬貨の搬送方向において選別孔161~166の順番で選別板15に沿って形成される。選別孔161~166は、それぞれが予め定められた開口面積となるように構成される。図2に示す例において、選別孔161~166は、搬送方向に並べられた順番で開口面積が漸増する。選別孔161~166のそれぞれの開口面積は、硬貨処理装置1が収納対象とする複数種類の硬貨の直径に応じて定められる。
例えば、収納対象とする硬貨は、日本国における1円、5円、10円、50円、100円、500円の各金種の硬貨であるものとする。選別孔161~166は、1円、50円、5円、100円、10円、500円の各硬貨の直径に応じて、それぞれの開口面積が定められる。具体例として、選別孔161は、1円硬貨が通過し、かつ、50円、5円、100円、10円および500円の各硬貨が通過しない開口面積となるように構成する。また。選別孔162は、50円の各硬貨が通過し、かつ、5円、100円、10円および500円の各硬貨が通過しない開口面積となるように構成する。上記構成により、1円硬貨は選別孔161を通過し、50円硬貨は通過するようにできる。
収納センサ群18(収納センサ181~186)は、選別孔群16(選別孔161~166)を通った硬貨を検出する。例えば、収納センサ181~186は、それぞれ選別板15の下方に設けられる。収納センサ181~186は、選別孔161~166を通って選別板15から落下する硬貨を検出する。収納センサ181~186は、例えば、透過型の光センサで構成される。
収納庫19は、選別孔161~166を通って落下した硬貨を収納する。収納庫19は、貯留部191と待機部192とを有する。貯留部191は、複数の硬貨が重なりあった状態で収納する。待機部192は、硬貨を他の硬貨と重なり合うことがない状態で収納する。
仕切り板20は、収納庫19の内部空間を、各選別孔161~166を通って落下した硬貨を個別に収納する6つの収納空間に仕切る。
仕切り板20は、収納庫19の内部空間を、各選別孔161~166を通って落下した硬貨を個別に収納する6つの収納空間に仕切る。
分離ローラ21は、貯留部191に収納されている硬貨を1枚ずつ待機部192へ送り込む。
搬送ベルト221~226は、仕切り板20により仕切られた6つの収納空間のそれぞれの底部に配置される。搬送ベルト221~226は、各収納空間に収納されている硬貨を受け皿3に向けて個別に搬送する。
搬送ベルト221~226は、仕切り板20により仕切られた6つの収納空間のそれぞれの底部に配置される。搬送ベルト221~226は、各収納空間に収納されている硬貨を受け皿3に向けて個別に搬送する。
排出センサ23(231~236)は、搬送ベルト22によって搬送されて収納庫19から排出される硬貨を検出する。排出センサ231~236は、それぞれ搬送ベルト221~226によって搬送されて収納庫19から排出される硬貨を検出する。排出センサ231~236は、例えば、反射型の光センサで構成される。
次に、実施形態に係る硬貨処理装置1の制御系の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る硬貨処理装置1の制御系の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、硬貨処理装置1は、表示器4、操作ボタン5、投入センサ群6、計測センサ群11、収納センサ群18、排出センサ群23、プロセッサ310、ROM(read-only memory)311、RAM(random-access memory)312、EEPROM(登録商標)(electrically erasable programmable read-only memory)313、通信インターフェース314、I/O回路315、モータ群317、および、ソレノイド群318を有する。
図3は、実施形態に係る硬貨処理装置1の制御系の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、硬貨処理装置1は、表示器4、操作ボタン5、投入センサ群6、計測センサ群11、収納センサ群18、排出センサ群23、プロセッサ310、ROM(read-only memory)311、RAM(random-access memory)312、EEPROM(登録商標)(electrically erasable programmable read-only memory)313、通信インターフェース314、I/O回路315、モータ群317、および、ソレノイド群318を有する。
プロセッサ310は、プログラムを実行する演算回路を含む。プロセッサ310は、例えば、CPUである。プロセッサ310は、ROM31又はEEPROM313が記憶するプログラムを実行することで硬貨処理装置1を動作させる。例えば、プロセッサ310は、ROM311又はEEPROM313が記憶する動作制御用のプログラムを実行することで硬貨処理装置1の各部の動作を制御する。また、プロセッサ310は、ROM311又はEEPROM313が記憶する演算処理用のプログラムを実行することで各種の演算処理を実行する。プロセッサ310は、演算処理として、画像処理を含む硬貨識別処理を実行する。
ROM311は、不揮発性のメモリである。ROM311は、プロセッサ310が実行するプログラムを記憶する。例えば、ROM311は、OS(オペレーティングシステム)のプロセッサおよびOS上で動作する各種のプログラムを記憶する。また、ROM311は、プログラム以外に、各種の処理を行うために使用する設定値などのデータも記憶する。
RAM312は、揮発性のメモリである。RAM312は、一時的にデータを保持するワーキングメモリとして使用される。例えば、RAM312は、プロセッサ310が処理を実行するために使用するデータあるいは処理結果などを一時的に記憶する。
EEPROM313は、書き換え可能な不揮発性のメモリである。EEPROM313は、プロセッサ310が実行するプログラム、各種の処理に用いる設定データ、処理結果などを示すデータを保存する。例えば、EEPROM313は、処理結果を示す情報を管理するための管理テーブルが設けられる。
EEPROM313は、書き換え可能な不揮発性のメモリである。EEPROM313は、プロセッサ310が実行するプログラム、各種の処理に用いる設定データ、処理結果などを示すデータを保存する。例えば、EEPROM313は、処理結果を示す情報を管理するための管理テーブルが設けられる。
通信インターフェース314は、硬貨処理装置1が接続されるPOS端末などの上位装置と通信するためのインターフェースである。プロセッサ310は、通信インターフェース314を介してPOS端末などの外部装置と通信する。
各センサ群6、18、23における各センサは、I/O回路315を介してプロセッサ310に接続される。各センサ群6、18、23の各センサが検知した信号は、I/O回路315におけるインターフェース(I/F)を介してプロセッサ310へ供給される。図3に示す例において、投入センサ群6(投入センサ61、62)は、I/O回路315のインターフェース321を介してプロセッサ310に接続される。収納センサ群18(収納センサ181~186)は、I/O回路315のインターフェース322を介してプロセッサ310に接続される。排出センサ群23(排出センサ231~236)は、I/O回路315のインターフェース323を介してプロセッサ310に接続される。
モータ群317は、複数のモータを含む。例えば、モータ群317は、搬送ベルト7、10、14、17、221~226を駆動するための駆動ローラを回転させるモータを含む。モータ群317の各モータは、I/O回路315内のインターフェース327を介してプロセッサ310などに接続される。プロセッサ310は、インターフェース327を介してモータ群317の各モータに対して制御信号を供給することにより各モータの駆動を制御する。
ソレノイド群318は、シャッタ13などの開閉機構を動作させるためのソレノイドを含む。ソレノイド群318の各ソレノイドは、I/O回路315内のインターフェース328を介してプロセッサ310などに接続される。プロセッサ310は、インターフェース328を介してソレノイド群318の各ソレノイドに対して制御信号を供給することにより各ソレノイドの駆動を制御する。
表示器4は、I/O回路315内のインターフェース325を介してプロセッサ310などに接続される。表示器4は、インターフェース325を介してプロセッサ310から供給される制御信号に従って動作する。
操作ボタン5は、I/O回路315内のインターフェース326を介してプロセッサ310などに接続される。操作ボタン5は、入力されたことを示す信号をインターフェース326を介してプロセッサ310へ供給する。
操作ボタン5は、I/O回路315内のインターフェース326を介してプロセッサ310などに接続される。操作ボタン5は、入力されたことを示す信号をインターフェース326を介してプロセッサ310へ供給する。
次に、実施形態に係る硬貨処理装置1における硬貨の識別処理を含む硬貨処理について説明する。
硬貨処理装置1のプロセッサ310は、ROM311又はEEPROM313に格納されるプログラムを実行することで硬貨の識別処理を含む硬貨処理を実行する。本実施形態においては、計測センサ群11のうちの画像センサ111が撮影する画像に基づく硬貨の識別処理を含む硬貨処理について説明するものとする。
硬貨処理装置1のプロセッサ310は、ROM311又はEEPROM313に格納されるプログラムを実行することで硬貨の識別処理を含む硬貨処理を実行する。本実施形態においては、計測センサ群11のうちの画像センサ111が撮影する画像に基づく硬貨の識別処理を含む硬貨処理について説明するものとする。
まず、ユーザが投入口13に硬貨を投入したものとする。投入口2に硬貨が投入されると、投入センサ61、62は、投入口2に投入された硬貨を検知する。プロセッサ310は、投入センサ61、62が硬貨の投入を検知すると、搬送ベルト7および投入ローラ8を駆動させる。搬送ベルト7および投入ローラ8は、投入された硬貨を1個ずつガイド板9の上面に搬送させる。プロセッサ310は、搬送ベルト10を駆動させてガイド板9上の硬貨を搬送する。
計測センサ群11において、各センサは、搬送ベルト10により搬送される硬貨から特定を示す情報を取得する。各センサは、特性を示す情報をプロセッサ310へ供給する。本実施形態に係る硬貨識別処理において、画像センサ111は、搬送ベルト10により搬送される硬貨を撮影する。画像センサ111は、硬貨を撮影した画像(以下、硬貨画像と称する)をプロセッサ310へ供給する。プロセッサ310は、画像センサ111から硬貨画像を取得する(ACT12)。
プロセッサ310は、画像センサ111から硬貨画像を取得すると、当該硬貨画像に対して硬貨の識別処理を行うための前処理を施す(ACT13)。前処理は、硬貨画像から硬貨の種別を識別するための画像(識別用の画像)を生成するための画像処理である。前処理は、異なる設定による複数の画像処理を含む。例えば、前処理は、異なる設定の複数のフィルタ処理を含む。なお、前処理としては、2つの処理例について後で説明するものとする。また、プロセッサ310は、前処理を別の処理器に実施させ、別の処理器から前処理の処理結果を取得するようにしても良い。
プロセッサ310は、前処理を施した画像(識別用の画像)に基づいて硬貨の識別処理を実行する(ACT14)。硬貨の識別処理として、プロセッサ310は、硬貨種を判定するとともに、使用可の硬貨(収納庫に収納する硬貨)であるか否かを判定する。例えば、プロセッサ310は、自国の硬貨を使用可の硬貨として硬貨種を判定し、それ以外の硬貨(他国の硬貨および遊戯用のコインなど)を使用不可の硬貨と判定する。
ここで、硬貨の種類を識別する手法は、特定の手法に限定されるものではない。例えば、プロセッサ310は、前処理で得られた識別用の画像と各硬貨種のテンプレートとの比較照合などによるパターンマッチングによって硬貨種を判定しても良い。また、プロセッサ310は、前処理で2値の識別用の画像を取得し、硬貨の中心からの距離ごとに黒画素(または白画素)をカウントした画素分布によって硬貨種を識別するようにしても良い。
プロセッサ310は、硬貨の識別処理による識別結果に基づいて硬貨の搬送を制御する。プロセッサ310は、使用不可の硬貨であると判定した場合(ACT15、NO)、当該硬貨をリジェクトするように制御する(ACT17)。例えば、硬貨をリジェクトする場合、プロセッサ310は、シャッタ13を開放させることによりリジェクト孔12から硬貨を落下させる。
プロセッサ310は、使用可の硬貨であると判定した場合(ACT15、YES)、識別処理の結果に基づいて当該硬貨の種類を特定する。プロセッサ310は、当該硬貨を特定した種類の硬貨を収納する収納庫に収納させる(ACT16)。例えば、プロセッサ310は、シャッタ13を閉鎖させることにより硬貨を搬送ベルト14へ搬送させる。搬送ベルト14は、搬送ベルト17と選別板15との間に硬貨を送り込む。搬送ベルト17は、硬貨を選別板15との間に挟み込んだ状態で選別板15に沿って搬送する。選別板15に沿って搬送される硬貨は、硬貨の種別に応じて設けられた選別孔161~166の何れかから収納庫19へ送られる。
次に、上述した硬貨処理装置1の硬貨処理における前処理について説明する。
本実施形態に係る硬貨処理装置1が収納対象とする硬貨は、大きさ(直径)が異なる種類があることを前提する。また、各種の硬貨は、表面に形成された図柄が異なり、画像センサ111で撮影する画像から種類が特定されるものとする。また、収納対象とする硬貨は、種類によって材質などが異なり、種類ごとに特有の特徴があるものとする。実施形態に係る硬貨処理装置1は、各種の硬貨の特徴に応じて複数種類の画像処理を前処理として実施する。前処理は、画像センサ111が撮影した画像から各種の硬貨が識別しやすくなるような識別用の画像を生成するものである。
本実施形態に係る硬貨処理装置1が収納対象とする硬貨は、大きさ(直径)が異なる種類があることを前提する。また、各種の硬貨は、表面に形成された図柄が異なり、画像センサ111で撮影する画像から種類が特定されるものとする。また、収納対象とする硬貨は、種類によって材質などが異なり、種類ごとに特有の特徴があるものとする。実施形態に係る硬貨処理装置1は、各種の硬貨の特徴に応じて複数種類の画像処理を前処理として実施する。前処理は、画像センサ111が撮影した画像から各種の硬貨が識別しやすくなるような識別用の画像を生成するものである。
例えば、日本国の硬貨において、1円硬貨は、アルミ製であるため、表面に傷がつきやすい。従って、1円硬貨を撮影した画像に対しては、表面の傷を除去しやすい強めのノイズ除去処理(NR)を実施すると、1円硬貨として識別し易い画像が得られる。逆に、1円硬貨を撮影した画像は、ノイズ除去処理を弱くすると、傷などの画像が残り易くなるため、1円硬貨として識別し難い画像となる。
ノイズ除去処理としては、例えば、ノイズフィルタを用いたフィルタ処理がある。ノイズフィルタは、強さが設定できる。ここで、ノイズフィルタの強さとは、孤立点として除去する範囲の大きさとして定義される。つまり、ノイズフィルタ(ノイズ除去処理)は、強くすればするほど、より大きな孤立点をノイズとして除去する。
図5および図6は、ノイズ除去処理としてのフィルタ処理に用いられるノイズフィルタを説明するための図である。
ここでは、白の画素と黒の画素とからなる2値画像における黒点(黒の画素)のノイズを除去するノイズ除去処理を想定して説明するものとする。図5および図6に示すように、ノイズフィルタは、設定された枠501、502を構成する画素群が全て白である場合、枠501、502内の画素を全て白に変換する。ノイズフィルタは、枠の大きさによって強さが決まる。枠が大きければ大きいほど、広範囲の画素が白に変換されるため、大きな黒点群が除去されることとなる。
ここでは、白の画素と黒の画素とからなる2値画像における黒点(黒の画素)のノイズを除去するノイズ除去処理を想定して説明するものとする。図5および図6に示すように、ノイズフィルタは、設定された枠501、502を構成する画素群が全て白である場合、枠501、502内の画素を全て白に変換する。ノイズフィルタは、枠の大きさによって強さが決まる。枠が大きければ大きいほど、広範囲の画素が白に変換されるため、大きな黒点群が除去されることとなる。
例えば、図5に示す例では、ノイズフィルタとしての枠501は、5×5の画素枠で構成される。この場合、枠501を構成する各画素が全て白である場合、枠501の内側にある3×3の画素群が全て白に変換される。また、図6に示す例では、ノイズフィルタとしての枠502は、6×6の画素枠で構成される。この場合、枠502を構成する各画素が全て白である場合、枠502の内側にある4×4の画素群が全て白に変換される。
すなわち、図5に示す枠501は、最大3×3の画素群における黒点を除去する。図6に示す枠502は、最大4×4の画素群における黒点を除去する。図6に示すノイズフィルタは、図5に示すノイズフィルタよりも大きな黒点群を除去できる。これは、図6に示すノイズフィルタが、図5に示すノイズフィルタよりも強いノイズフィルタであることを意味する。このようにノイズフィルタとしての枠を大きくすればするほど、大きなノイズを除去できる強いノイズフィルタとなる。
次に、2種類のノイズフィルタを用いたノイズ除去処理(フィルタ処理)の例について説明する。
図7は、1円硬貨を撮影した画像に強めのノイズフィルタを用いてノイズ除去処理を施した場合の処理画像の例を示す図である。図8は、1円硬貨を撮影した画像に弱めのノイズフィルタを用いてノイズ除去処理を施した場合の処理画像の例を示す図である。
図7に示す画像は、図8に示す画像に比較して、表面の傷などに起因すると想定される大きなノイズが除去され、表面に形成されている図柄が鮮明に表れている。すなわち、1円硬貨を撮影した画像に対する前処理としては、強めのノイズフィルタを用いたノイズ除去処理(フィルタ処理)を実施した方が識別し易い画像が得られるものと考えられる。
図7は、1円硬貨を撮影した画像に強めのノイズフィルタを用いてノイズ除去処理を施した場合の処理画像の例を示す図である。図8は、1円硬貨を撮影した画像に弱めのノイズフィルタを用いてノイズ除去処理を施した場合の処理画像の例を示す図である。
図7に示す画像は、図8に示す画像に比較して、表面の傷などに起因すると想定される大きなノイズが除去され、表面に形成されている図柄が鮮明に表れている。すなわち、1円硬貨を撮影した画像に対する前処理としては、強めのノイズフィルタを用いたノイズ除去処理(フィルタ処理)を実施した方が識別し易い画像が得られるものと考えられる。
また、500円硬貨は、外周に特徴的な模様が形成されている。500円硬貨を撮影した画像には、外周の模様を消さないような弱めのノイズフィルタを用いたノイズ除去処理を実施すると、500円硬貨として識別し易い画像が得られる。逆に、500円硬貨を撮影した画像は、外周の模様の一部が消えてしまうような強いノイズフィルタを用いたノイズ除去処理を実施すると、500円硬貨として識別し難い画像となる。
図9は、500円硬貨を撮影した画像に強いノイズフィルタを用いてノイズ除去処理を施した場合の処理画像の例を示す図である。図10は、500円硬貨を撮影した画像に弱いノイズフィルタ(図9よりも弱いノイズフィルタ)を用いてノイズ除去処理を施した場合の処理画像の例を示す図である。
図9に示す画像では、500円硬貨の外周にある模様の一部が消えていることが確認される。これに対し、図10に示す画像では、500円硬貨の外周にある模様が消えることなく残っている。すなわち、図9に示す画像は、500円硬貨の外周にある模様が認識しにくい画像となっている。従って、500円硬貨を撮影した画像に対する前処理としては、少なくとも外周の画像領域に弱めのノイズフィルタを用いたノイズ除去処理を実施した方が識別し易い画像が得られる。
図9に示す画像では、500円硬貨の外周にある模様の一部が消えていることが確認される。これに対し、図10に示す画像では、500円硬貨の外周にある模様が消えることなく残っている。すなわち、図9に示す画像は、500円硬貨の外周にある模様が認識しにくい画像となっている。従って、500円硬貨を撮影した画像に対する前処理としては、少なくとも外周の画像領域に弱めのノイズフィルタを用いたノイズ除去処理を実施した方が識別し易い画像が得られる。
また、500円硬貨は、1円硬貨よりも大きな直径を有する。1円硬貨と500円硬貨との中心を合わせた場合、500円硬貨の外周にある模様は、1円硬貨の外側にあるものとなる。ここで、1円硬貨の半径をrとする。硬貨の撮影画像に対して硬貨の中心から半径rの範囲内に強めのノイズ除去処理(NR強)を施すと、1円硬貨は識別しやすい。また、硬貨の中心から半径rを越える範囲に弱めのノイズ除去処理(NR弱)を施すと、500円硬貨は識別しやすい。
前処理は、硬貨の種類が不明な硬貨を撮影した画像(硬貨画像)から硬貨の種類を識別するための識別用の画像を生成する画像処理である。従って、前処理は、硬貨の中心から半径rの範囲内に強めのノイズ除去処理を施し、硬貨の中心から半径rを越える範囲に弱めのノイズ除去処理を施すものとする。このような前処理によれば、1円硬貨と500円硬貨とが識別しやすい画像(識別用の画像)が得られる。
図11は、点線で示す半径rの範囲内を図9に示す画像とし、半径rの範囲外を図10に示す画像として処理画像の例を示す図である。
図11に示す画像は、前処理として、半径rの範囲外を弱めのノイズ除去処理とし、半径rの範囲内を弱めのノイズ除去処理として場合に得られる画像である。図11に示す画像では、外周にある模様が残り、かつ、半径rの範囲内にある図柄も消えていないため、500円硬貨として認識し易い画像であると考えられる。また、半径rは1円硬貨の半径であるから、1円硬貨を撮影した画像に対しては1円硬貨の画像領域全体に強めのノイズ除去処理が施されることなる。従って、半径rの範囲外を弱めのノイズ除去処理とし、半径rの範囲内を弱めのノイズ除去処理とした前処理によれば、1円硬貨も500円硬貨も識別し易い処理画像が得られる。
図11に示す画像は、前処理として、半径rの範囲外を弱めのノイズ除去処理とし、半径rの範囲内を弱めのノイズ除去処理として場合に得られる画像である。図11に示す画像では、外周にある模様が残り、かつ、半径rの範囲内にある図柄も消えていないため、500円硬貨として認識し易い画像であると考えられる。また、半径rは1円硬貨の半径であるから、1円硬貨を撮影した画像に対しては1円硬貨の画像領域全体に強めのノイズ除去処理が施されることなる。従って、半径rの範囲外を弱めのノイズ除去処理とし、半径rの範囲内を弱めのノイズ除去処理とした前処理によれば、1円硬貨も500円硬貨も識別し易い処理画像が得られる。
次に、実施形態に係る硬貨処理装置1における前処理の第1の処理例について説明する。
図12は、実施形態に係る硬貨処理装置1における前処理の第1の処理例を説明するためのフローチャートである。
まず、前処理として、プロセッサ310は、画像センサ111が硬貨を撮影した硬貨画像を取得する。硬貨画像は、例えば、RAM312などに保持される。プロセッサ310は、画像センサ111から取得する硬貨画像に対して硬貨の輪郭などのエッジを強調する画像処理としてのエッジ強調処理を行う(ACT21)。エッジ強調処理は、画像センサ111が撮影した画像から硬貨の輪郭を検出し易くする処理であれば良い。
図12は、実施形態に係る硬貨処理装置1における前処理の第1の処理例を説明するためのフローチャートである。
まず、前処理として、プロセッサ310は、画像センサ111が硬貨を撮影した硬貨画像を取得する。硬貨画像は、例えば、RAM312などに保持される。プロセッサ310は、画像センサ111から取得する硬貨画像に対して硬貨の輪郭などのエッジを強調する画像処理としてのエッジ強調処理を行う(ACT21)。エッジ強調処理は、画像センサ111が撮影した画像から硬貨の輪郭を検出し易くする処理であれば良い。
画像センサ111から取得した画像にエッジ強調処理を実施すると、プロセッサ310は、エッジ強調処理を施した画像に対して2値化処理を実行する(ACT22)。2値化処理は、画像センサ111が撮影した画像において硬貨の表面にある図柄が現れるような閾値に基づいて各画素を2値化する処理であれば良い。2値化処理した2値の画像(2値化画像)を得ると、プロセッサ310は、2値化画像において硬貨の中心位置を検出する中心検出処理を行う(ACT23)。
硬貨の中心位置を検出すると、プロセッサ310は、検出した硬貨の中心位置を起点とした所定領域の画像を処理対象画像として切り出す(ACT24)。所定領域は、使用可とする硬貨のうち最も大きい硬貨が含まれる領域とする。例えば、所定領域は、検出した硬貨の中心位置を中心とした矩形領域として設定するようにしても良い。また、所定領域の画像は、第1フィルタ処理および第2フィルタ処理の対象となる処理対象画像である。
硬貨の中心位置を規定に切り出した処理対象画像を得ると、プロセッサ310は、処理対象画像に対して第1フィルタ処理を実行する(ACT25)。第1の処理例において、第1フィルタ処理は、処理対象画像全体に対して第1の設定によるフィルタ処理である。第1フィルタ処理は、使用可とする硬貨種のうち大きい硬貨の外周付近にある特徴を検出し易くする処理であれば良い。例えば、日本円の各種の硬貨を識別する場合、第1フィルタ処理は、上述したような500円硬貨の外周にある模様の一部が欠けないような弱いノイズ除去処理とすれば良い。
また、第1フィルタ処理を実行した後、プロセッサ310は、処理対象画像における硬貨の中心から所定範囲内の画像に対して第2フィルタ処理を実行する(ACT26)。第2フィルタ処理は、第1フィルタ処理とは異なる第2の設定によるフィルタ処理である。第2フィルタ処理は、硬貨の中心から所定距離内における図柄などを検出し易くする画像処理であれば良い。所定距離は、使用可とする硬貨のうち大きい硬貨の外周部分の領域を含まないような値に設定される。これにより、第2フィルタ処理は、使用可とする硬貨のうち大きい硬貨の外周付近にある特徴(第1フィルタ処理によって処理された画像)を残したままで、硬貨の中心から所定距離内の画像に施すことができる。例えば、識別対象が日本円の各種の硬貨である場合、第2フィルタ処理は、1円硬貨の範囲内にある傷などによるノイズを除去できる強いノイズフィルタを用いたノイズ除去処理とすれば良い。
上述したように、第1の処理例の前処理では、硬貨を含む硬貨画像に対して第1フィルタ処理と第2フィルタ処理とを順番に施した画像を前処理の結果として得る。これにより、第1の処理例の前処理によれば、中心から所定範囲を超えた範囲に第1フィルタ処理を施し、所定範囲内に第2フィルタ処理を施した識別用の画像が生成できる。
次に、実施形態に係る硬貨処理装置1における前処理の第2の処理例について説明する。
図13は、実施形態に係る硬貨処理装置1における前処理としての第2の処理例を説明するためのフローチャートである。
プロセッサ310は、画像センサ111から取得する硬貨画像に対して硬貨の輪郭などのエッジを強調する画像処理としてのエッジ強調処理を行う(ACT31)。エッジ強調処理は、画像センサ111が撮影した画像から硬貨の輪郭を検出し易くする処理であれば良い。画像センサ111から取得した画像にエッジ強調処理を実施すると、プロセッサ310は、エッジ強調処理を施した画像に対して2値化処理を実行する(ACT32)。2値化処理は、画像センサ111が撮影した画像において硬貨の表面にある図柄が現れるような閾値に基づいて各画素を2値化する処理であれば良い。
図13は、実施形態に係る硬貨処理装置1における前処理としての第2の処理例を説明するためのフローチャートである。
プロセッサ310は、画像センサ111から取得する硬貨画像に対して硬貨の輪郭などのエッジを強調する画像処理としてのエッジ強調処理を行う(ACT31)。エッジ強調処理は、画像センサ111が撮影した画像から硬貨の輪郭を検出し易くする処理であれば良い。画像センサ111から取得した画像にエッジ強調処理を実施すると、プロセッサ310は、エッジ強調処理を施した画像に対して2値化処理を実行する(ACT32)。2値化処理は、画像センサ111が撮影した画像において硬貨の表面にある図柄が現れるような閾値に基づいて各画素を2値化する処理であれば良い。
2値化処理した2値化画像を得ると、プロセッサ310は、2値化画像を複製し、2つの2値化画像をRAM113上に保持する。プロセッサ310は、一方の2値化画像全体に第1フィルタ処理を施し(ACT33)、他方の2値化画像に第2フィルタ処理を施す(ACT34)。
第1フィルタ処理は、第1の設定によるフィルタ処理である。第1フィルタ処理は、使用可とする硬貨種のうち大きい硬貨の外周付近にある特徴を検出し易くする処理であれば良い。例えば、第1フィルタ処理は、上述したような500円硬貨の外周にある模様の一部が欠けないような弱いノイズフィルタによるノイズ除去処理とする。
また、第2フィルタ処理は、第1フィルタ処理とは異なる第2の設定によるフィルタ処理である。第2フィルタ処理は、硬貨の中心から所定距離内における図柄などを検出し易くする画像処理であれば良い。所定距離は、使用可とする硬貨のうち大きい硬貨の外周部分の領域を含まないような値に設定される。例えば、第2フィルタ処理は、1円硬貨の範囲内において傷などによるノイズを除去する強いノイズフィルタによるノイズ除去処理とする。
また、プロセッサ310は、第2フィルタ処理を施した2値化画像から硬貨の中心位置を検出する中心検出処理を実行する(ACT35)。ここで、本第2の処理例では、第2フィルタ処理は強いノイズフィルタによるノイズ除去処理(フィルタ処理)であることを想定する。強いノイズフィルタによるノイズ除去処理を施した2値化画像では、硬貨の輪郭などが明確になるため、硬貨の画像領域が識別し易い。このため、図13に示す第2の処理例では、第2フィルタ処理を施した2値化画像から硬貨の中心位置を検出するものとしている。ただし、プロセッサ310は、第1フィルタ処理を施した2値化画像から硬貨の中心位置を検出する中心検出処理を実行しても良い。また、プロセッサ310は、第1あるいは第2フィルタ処理を施していない2値化画像から硬貨の中心位置を検出する中心検出処理を実行しても良い。
硬貨の中心位置を検出すると、プロセッサ310は、第1フィルタ処理を施した2値化画像から検出した硬貨の中心位置を起点とした所定領域の画像を切り出す(ACT36)。ここで、所定領域は、第1の処理例と同様に、使用可能な硬貨のうち最も大きい硬貨が含まれる領域とする。例えば、所定領域は、検出した中心位置を中心とした矩形領域として設定するようにしても良い。
第1フィルタ処理を施した2値化画像から所定領域の画像を切り出すと、プロセッサ310は、第1フィルタ処理を施した2値化画像から切り出した2値化画像に対して第1のマスキング処理を行う(ACT37)。第1のマスキング処理は、硬貨の中心から所定距離を超える範囲の画像を通過させる第1マスクによるマスキング処理である。第1のマスキング処理によって、第1フィルタ処理(弱いノイズフィルタによるフィルタ処理)を施した2値化画像は、硬貨の中心から所定距離を超える範囲の画像に変換される。
また、プロセッサ310は、第2フィルタ処理を施した2値化画像から検出した硬貨の中心位置を起点とした所定領域の画像を切り出す(ACT38)。第2フィルタ処理を施した2値化画像から所定領域の画像を切り出すと、プロセッサ310は、第2フィルタ処理を施した2値化画像から切り出した2値化画像に対して第2のマスキング処理を行う(ACT39)。第2のマスキング処理は、硬貨の中心から所定距離内の画像を通過させる第2マスクによるマスキング処理である。第2のマスキング処理によって、第2フィルタ処理(強いノイズフィルタによるフィルタ処理)を施した2値化画像は、硬貨の中心から所定距離内の画像に変換される。
第1のマスキング処理と第2のマスキング処理とが完了すると、プロセッサ310は、2つの画像を合成する(ACT40)。プロセッサ310は、硬貨の中心位置が一致するように、第1のマスキング処理された画像と第2のマスキング処理された画像とを合成することにより合成画像を生成する。第1のマスキング処理された画像は、硬貨の中心から所定距離内の第1フィルタ処理を施した2値化画像であり、第2のマスキング処理された画像は、硬貨の中心から所定距離を超える範囲で第2フィルタ処理を施した2値化画像である。
すなわち、プロセッサ310は、硬貨の中心から所定距離内が第1フィルタ処理を施した画像で、それ以外の領域が第2フィルタ処理を施した画像となる合成画像を生成する。このような処理によって得られる合成画像が、第2の処理例の前処理によって得られる識別用の画像である。
なお、第1フィルタ処理(ACT33)と第2フィルタ処理(ACT34)とは、それぞれ独立して実施して良い。例えば、第1フィルタ処理(ACT33)と第2フィルタ処理(ACT34)とは、並列に実施しても良いし、第2フィルタ処理を実施した後に第1フィルタ処理を実施するようにしても良い。
また、ACT36-37の処理とACT38-39の処理とは、それぞれ独立して実施して良い。例えば、ACT36-37の処理とACT38-39の処理とは、並列に処理しても良いし、ACT38-39の処理を実施した後にACT36-37を実施するようにしても良い。
また、ACT36-37の処理とACT38-39の処理とは、それぞれ独立して実施して良い。例えば、ACT36-37の処理とACT38-39の処理とは、並列に処理しても良いし、ACT38-39の処理を実施した後にACT36-37を実施するようにしても良い。
上述したように、第2の処理例の前処理では、硬貨を含む硬貨画像に対して第1フィルタ処理を施した画像と第2フィルタ処理を施した画像とを合成した画像を得る。合成した画像は、中心から所定範囲を超えた範囲が第1フィルタ処理を施した画像で、所定範囲内が第2フィルタ処理を施した画像となる。これにより、第2の処理例の前処理によれば、中心から所定範囲を超えた範囲に第1フィルタ処理を施し、所定範囲内に第2フィルタ処理を施した識別用の画像が生成できる。
以上のような実施形態に係る硬貨処理装置によれば、硬貨を撮影した画像に対して硬貨の種類に応じた複数の画像処理を施すことにより硬貨種が判別し易い画像を得ることができる。また、使用可とする硬貨種に応じた画像処理を施すことで、外貨などの使用不可とする硬貨を高精度で識別することができる。この結果、実施形態に係る硬貨処理装置は、使用可とする硬貨に似た外貨が誤って投入された場合であっても、確実に排除することができる。
例えば、実施形態に係る硬貨処理装置は、1円硬貨の半径rの範囲内に強いノイズフィルタによる第1フィルタ処理を施し、半径rを越える範囲に弱いノイズフィルタによる第2フィルタ処理を施す前処理を行える。このような前処理で生成される識別用の画像は、1円硬貨の半径rの範囲内では傷によるノイズを除去され、半径rを超える範囲では500円硬貨の外周の模様が消されるようにできる。この結果、実施形態に係る硬貨処理装置は、1円硬貨および500円硬貨を精度良く識別でき、500円硬貨に似通った外貨であっても高精度に使用不可と判定できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…硬貨処理装置、111…画像センサ、310…プロセッサ、311…ROM、312…RAM、322…インターフェース。
Claims (5)
- 画像を取得するインターフェースと、
前記画像における硬貨の画像領域の中心を特定し、特定した前記硬貨の画像領域の中心からの距離が所定距離内となる画像領域に強いノイズ除去処理を施し、前記所定距離以外となる画像領域に弱いノイズ除去処理を施した識別用の画像に基づいて硬貨を識別するプロセッサと、
を備える硬貨処理装置。 - 前記プロセッサは、前記硬貨の画像領域の中心からの距離によって切り分けた2つの画像領域に2つの異なる強さのノイズ除去処理を施し、前記異なる強さのノイズ除去処理が施された2つの画像を合成した合成画像を前記識別用の画像として生成する、
請求項1に記載の硬貨処理装置。 - 前記ノイズ除去処理は、強さが設定されるノイズフィルタによるフィルタ処理である、
請求項1又は2の何れか1項に記載の硬貨処理装置。 - 前記所定距離は、識別対象とする複数種類の硬貨のうち最も小さい硬貨の半径に設定される、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の硬貨処理装置。 - 前記識別対象とする複数種類の硬貨は、1円硬貨および500円硬貨を含み、
前記所定距離は、1円硬貨の半径とする、
請求項4に記載の硬貨処理装置。
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Publications (2)
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