JP7496938B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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本開示は、ビル用マルチエアコンなどに適用される空気調和装置に関するものである。
従来から、ビル用マルチエアコンなどの空気調和装置においては、例えば建物外に配置した熱源機である室外機と建物内に配置した室内機との間を配管接続して冷媒回路を構成し、冷媒を循環させている。そして、冷媒の放熱または吸熱を利用して空気を加熱または冷却することで、空調対象空間の暖房または冷房を行なっている。冷媒回路を循環する冷媒に関して、近年、地球温暖化の観点から地球温暖化係数が低い冷媒への転換が求められているが、地球温暖化係数が低い冷媒は可燃性を有しているものが多い。今後、地球温暖化係数が低い冷媒に転換が進んだ場合、安全性への配慮がさらに必要になる。そのような問題を解決するために、冷媒回路中に冷媒の流れを閉止させるための遮断弁を設け、冷媒が漏洩した際の冷媒の漏洩量を少なくする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の冷凍装置は、冷媒漏洩を検出する漏洩検出装置、および、室内ユニットと室外ユニットとを接続する液配管およびガス配管にそれぞれ設けられた遮断弁を備え、漏洩検出装置が冷媒の漏洩を検出したときに、両方の遮断弁を閉じる、あるいは、まず一方の遮断弁を閉じ、冷媒の回収運転を行った後、他方の遮断弁を閉じる。これにより、冷媒漏洩が発生しても、室内の酸素濃度の低減およびフロン冷媒の大気中への放出を防ぐことができる。
特開平5-118720号公報
特許文献1に記載されているような従来技術では、可燃性冷媒の漏洩が発生した際に遮断弁を閉止させるが、急閉させた場合に液ハンマー現象が発生し、遮断弁の故障につながるという課題があった。
本開示は、以上のような課題を解決するためになされたもので、遮断弁の故障を抑制することができる空気調和装置を提供することを目的としている。
本開示に係る空気調和装置は、圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置、負荷側熱交換器、および、遮断弁が順に配管で接続され、冷媒が流れる冷媒回路と、前記熱源側熱交換器に空気を送風する熱源側送風機と、冷媒漏洩を検出する漏洩検出手段と、冷房運転を行う制御装置と、を備え、前記制御装置は、冷房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、前記圧縮機の運転周波数の低減、および、前記熱源側送風機の回転数の上昇を行った後、前記遮断弁を閉止するものである。
また、本開示に係る空気調和装置は、圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置、熱媒体熱交換器、および、遮断弁が順に配管で接続され、冷媒が流れる冷媒回路と、ポンプ、熱媒体熱交換器、熱媒体流量調整装置、および、負荷側熱交換器が順に配管で接続され、熱媒体が流れる熱媒体回路と、前記熱源側熱交換器に空気を送風する熱源側送風機と、冷媒漏洩を検出する漏洩検出手段と、冷房運転を行う制御装置と、を備え、前記制御装置は、冷房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、前記圧縮機の運転周波数の低減、および、前記熱源側送風機の回転数の上昇を行った後、前記遮断弁を閉止するものである。
本開示に係る空気調和装置によれば、冷房運転時に冷媒漏洩を検出した場合、圧縮機の周波数を低く設定することで、遮断弁を閉止して冷媒の流れを遮断したときに冷媒回路の圧力が高くなり過ぎることを防止することができる。また、熱源側送風機の回転数を高く設定することで、熱源側熱交換器で冷媒が凝縮しやすくなり圧縮機の吐出圧力が上昇するのを抑制することができる。そのため、遮断弁の動作時に差圧が小さくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなり、遮断弁の故障を抑制することができる。
実施の形態1に係る空気調和装置の一例を示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係る空気調和装置の冷房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係る空気調和装置の暖房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係る空気調和装置の冷媒漏洩防止時の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る空気調和装置の冷媒漏洩防止時の動作の詳細を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る空気調和装置の変形例を示す冷媒回路図である。 実施の形態2に係る空気調和装置の一例を示す冷媒回路図である。 実施の形態2に係る空気調和装置の変形例を示す冷媒回路図である。 実施の形態2に係る空気調和装置の変形例の冷媒漏洩防止時の動作の詳細を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和装置100の一例を示す冷媒回路図である。
以下、図1に基づいて、実施の形態1に係る空気調和装置100の構成について説明する。
空気調和装置100は、冷媒回路内に冷媒を循環させ、冷凍サイクルを利用した空気調和を行うもので、例えばビル用マルチエアコンなどのように、運転する全室内機が冷房を行う全冷房運転または運転する全室内機が暖房を行う全暖房運転を選択できるものである。
空気調和装置100は、1台の室外機1と2台の室内機2a、2bとを備え、室外機1と室内機2a、2bとが冷媒主管3で接続されている。なお、実施の形態1では、図1に示すように、室外機1が1台で室内機2a、2bが2台であるが、これに限定されない。室外機1が2台以上であってもよいし、室内機2a、2bが1台または3台以上であってもよい。
また、空気調和装置100は、冷媒が流れる冷媒回路を備えている。冷媒回路は、圧縮機10、冷媒流路切替装置11、熱源側熱交換器12、絞り装置41a、41b、負荷側熱交換器40a、40b、遮断弁23、および、アキュムレータ13が、順に、冷媒主管3および冷媒配管4を含む配管で接続されて構成されている。
[室外機1]
室外機1は、圧縮機10と、冷媒流路切替装置11と、熱源側熱交換器12と、アキュムレータ13とを備えている。また、熱源側熱交換器12の付近には、例えばファンなどで構成される熱源側送風機15が設けられ、熱源側送風機15は熱源側熱交換器12に空気を送風する。圧縮機10と、冷媒流路切替装置11と、熱源側熱交換器12と、アキュムレータ13とは、冷媒配管4で接続されている。
圧縮機10は、低温低圧の冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温高圧の状態にするものであり、例えば容量制御可能なインバータ圧縮機等で構成するとよい。冷媒流路切替装置11は、例えば四方弁であり、冷房運転時における冷媒の流れと暖房運転時における冷媒の流れとを切り替えるものである。
熱源側熱交換器12は、冷房運転時には凝縮器として機能し、暖房運転時には蒸発器として機能し、熱源側送風機15から供給される空気と冷媒との間で熱交換を行うものである。
アキュムレータ13は、圧縮機10の吸入側に設けられており、冷房運転と暖房運転との運転状態の違いによって生じる余剰冷媒、あるいは過渡的な運転の変化に対する余剰冷媒などを貯留するためのものである。
また、室外機1は、熱源側熱交換器12と絞り装置41a、41bとの間の流路から分岐し、冷房運転時における負荷側熱交換器40a、40bとアキュムレータ13との間の流路に合流する熱源側バイパス配管5と、熱源側バイパス配管5に設けられた熱源側バイパス開閉装置14と、を備えている。熱源側バイパス開閉装置14は、熱源側バイパス配管5内の冷媒の流れを遮断するものであり、冷媒の流れを遮断できるものであれば何でもよく、例えば電磁弁などで構成するとよい。
また、室外機1は、冷媒流路切替装置11と負荷側熱交換器40a、40b側の冷媒主管3とを繋ぐ冷媒配管4に設けられた遮断弁23を備えている。遮断弁23は、上記の冷媒配管4内の冷媒の流れを遮断するものであり、冷媒の流れを遮断できるものであれば何でもよく、例えば電磁弁などで構成するとよい。
また、室外機1は、第一圧力検出装置20と第二圧力検出装置21とを備えている。第一圧力検出装置20は、圧縮機10の吐出側と冷媒流路切替装置11とを繋ぐ冷媒配管4に設けられており、圧縮機10により圧縮され吐出された高温高圧の冷媒の圧力を検出するものである。また、第二圧力検出装置21は、冷媒流路切替装置11と圧縮機10の吸入側とを繋ぐ冷媒配管4に設けられており、圧縮機10に吸入される低温低圧の冷媒の圧力を検出するものである。第一圧力検出装置20および第二圧力検出装置21は、例えば圧力センサである。
また、室外機1は、第一温度検出装置22を備えている。第一温度検出装置22は、圧縮機10の吐出側と冷媒流路切替装置11とを繋ぐ冷媒配管4に設けられており、圧縮機10により圧縮され吐出された高温高圧の冷媒の温度(以下、吐出温度と称する)を検出するものである。第一温度検出装置22は、例えばサーミスタである。
[室内機2a、2b]
室内機2a、2bは、それぞれ、負荷側熱交換器40a、40bと、絞り装置41a、41bとを備えている。また、負荷側熱交換器40a、40bの付近には、例えばファンなどで構成される負荷側送風機42a、42bが設けられ、負荷側送風機42a、42bは負荷側熱交換器40a、40bに空気を送風する。室内機2a、2bは、冷媒主管3を介して室外機1と接続され、冷媒が流入出するようになっている。負荷側熱交換器40a、40bは、負荷側送風機42a、42bから供給される空気と冷媒との間で熱交換を行い、室内空間に供給するための暖房用空気または冷房用空気を生成するものである。また、絞り装置41a、41bは、減圧弁あるいは膨張弁としての機能を有し、冷媒を減圧して膨張させるものであり、開度が可変に制御可能なもの、例えば電子式膨張弁などで構成するとよい。
室内機2a、2bは、それぞれ、第二温度検出装置50a、50bと、第三温度検出装置51a、51bと、第四温度検出装置52a、52bとを備えている。第二温度検出装置50a、50bは、絞り装置41a、41bと負荷側熱交換器40a、40bとを繋ぐ冷媒配管(図示せず)に設けられており、冷房運転時に負荷側熱交換器40a、40bに流入する冷媒の温度を検出するものである。第三温度検出装置51a、51bは、負荷側熱交換器40a、40bに対して絞り装置41a、41bとは反対側の冷媒配管(図示せず)に設けられており、冷房運転時に負荷側熱交換器40a、40bから流出する冷媒の温度を検出するものである。第四温度検出装置52a、52bは、負荷側熱交換器40a、40bの空気吸込み部(図示せず)に設けられており、室内の空気温度を検出するものである。第二温度検出装置50a、50b、第三温度検出装置51a、51b、および、第四温度検出装置52a、52bは、例えばサーミスタである。
なお、以下において、室内機2a、2b、負荷側熱交換器40a、40b、絞り装置41a、41b、および、負荷側送風機42a、42bの総称を、それぞれ、室内機2、負荷側熱交換器40、絞り装置41、および、負荷側送風機42とする。さらに、第二温度検出装置50a、50b、第三温度検出装置51a、51b、および、第四温度検出装置52a、52bの総称を、それぞれ、第二温度検出装置50、第三温度検出装置51、および、第四温度検出装置52とする。
また、空気調和装置100は、冷媒の漏洩を検出する漏洩検出手段として、例えば半導体式ガスセンサまたは熱線型半導体式ガスセンサなどの通電式ガスセンサである漏洩検出装置25を備えている。なお、実施の形態1では、図1に示すように、漏洩検出装置25が室外機1に設けられている例を示しているが、これに限定されない。漏洩検出装置25が室内機2に設けられてもよいし、室外機1および室内機2の両方に設けられてもよい。
また、空気調和装置100は、マイコンなどで構成される制御装置30を備えている。制御装置30は、冷媒漏洩の発生を漏洩検出装置25の検出値から検出し、冷媒漏洩が発生した際に遮断弁23を動作させる冷媒漏洩防止機能を有している。なお、冷媒漏洩の発生を漏洩検出装置25の検出値に基づいて検出する代わりに、空気調和装置100が搭載している漏洩検出装置25以外の各種検出装置の検出値から検出してもよい。
さらに、制御装置30は、各種検出装置での検出値およびリモコンからの指示に基づいて、圧縮機10の周波数、熱源側熱交換器12の熱源側送風機15の回転数(熱源側送風機15のON/OFF含む)、冷媒流路切替装置11の切り替え、絞り装置41の開度などを制御し、後述する各運転を実行するようになっている。なお、実施の形態1では、図1に示すように、制御装置30が室外機1に設けられている例を示しているが、これに限定されない。制御装置30が室内機2に設けられてもよいし、室外機1および室内機2の両方に設けられてもよい。
[冷房運転]
図2は、実施の形態1に係る空気調和装置100の冷房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。なお、図2では、冷媒の流れ方向を実線矢印で示している。
以下、図2に基づいて、負荷側熱交換器40で冷熱負荷が発生している場合を例に、実施の形態1に係る空気調和装置100の冷房運転について説明する。
冷房運転の場合、圧縮機10の吐出された冷媒を熱源側熱交換器12へ流入させるように、冷媒流路切替装置11が切り替えられる。そして、低温低圧の冷媒が、圧縮機10によって圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温高圧のガス冷媒は、冷媒流路切替装置11を介して熱源側熱交換器12に流入する。熱源側熱交換器12に流入した高温高圧ガス冷媒は、室外空気に放熱しながら凝縮し高圧の液冷媒となる。そして、熱源側熱交換器12から流出した高圧の液冷媒は室外機1から流出し、冷媒主管3を通り、室内機2に流入する。このとき、熱源側バイパス開閉装置14を閉止することで、室外機1の内部で冷媒がバイパスしないようになっている。
なお、冷房運転中の熱源側バイパス開閉装置14は、電磁弁などの開度の調整ができない装置の場合は閉止し、電子式膨張弁のように開口面積の調整が可能な装置の場合は、冷凍サイクルの運転状態(例えば、冷房能力など)が悪影響を受けないような開度(例えば、全閉もしくはそれに近い開度)に設定するとよい。
室内機2に流入した高圧の液冷媒は、絞り装置41によって低温低圧の二相冷媒に減圧された後、蒸発器として作用する負荷側熱交換器40に流入し、室内空気から吸熱することで室内空気を冷却し、低温低圧のガス冷媒となる。負荷側熱交換器40から流出した低温低圧のガス冷媒は、冷媒主管3を通り室外機1へ流入する。室外機1に流入した冷媒は、冷媒流路切替装置11とアキュムレータ13とを通り、圧縮機10へ吸入される。
ここで、絞り装置41の開度は、第二温度検出装置50で検出された温度と、第三温度検出装置51で検出された温度との差として得られるスーパーヒート(過熱度)が一定になるように、制御装置30によって制御される。そうすることで、室内の熱負荷に応じた能力を発揮することができ、効率のよい運転ができる。
[暖房運転]
図3は、空気調和装置100の暖房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図であり、冷媒の流れ方向を実線矢印で示している。なお、図3では、冷媒の流れ方向を実線矢印で示している。
以下、図3に基づいて、負荷側熱交換器40で温熱負荷が発生している場合を例に、実施の形態1に係る空気調和装置100の暖房運転について説明する。
暖房運転の場合、圧縮機10の吐出された冷媒を負荷側熱交換器40へ流入させるように、冷媒流路切替装置11が切り替えられる。そして、低温低圧の冷媒が圧縮機10によって圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温高圧のガス冷媒は、冷媒流路切替装置11を介して冷媒主管3を通り室内機2に流入する。室内機2に流入した高温高圧ガス冷媒は、負荷側熱交換器40で室内空気に放熱し、高圧の液冷媒となり、絞り装置41へ流入する。そして、絞り装置41によって低温低圧の二相冷媒に減圧された後、室内機2を流出し、冷媒主管3を通り、室外機1へ流入する。このとき、熱源側バイパス開閉装置14を閉止することで、室外機1の内部で冷媒がバイパスしないようになっている。
なお、暖房運転中の熱源側バイパス開閉装置14は、電磁弁などの開度の調整ができない装置の場合は閉止し、電子式膨張弁のように開度の調整が可能な装置の場合は冷凍サイクルの運転状態(例えば、暖房能力など)が悪影響を受けないような開度(例えば、全閉もしくはそれに近い開度)に設定するとよい。
室外機1へ流入した低温低圧の二相冷媒は、熱源側熱交換器12に流入し、室外空気から吸熱することで低温低圧のガス冷媒となる。熱源側熱交換器12を出た低温低圧のガス冷媒は、冷媒流路切替装置11とアキュムレータ13とを通り、圧縮機10へ吸入される。
ここで、絞り装置41の開度は、第一圧力検出装置20で検出された圧力から算出された冷媒の飽和液温度と、第二温度検出装置50で検出された温度との差として得られるサブクール(過冷却度)が一定になるように、制御装置30によって制御される。そうすることで、室内の熱負荷に応じた能力を発揮することができ、効率のよい運転ができる。
次に、実施の形態1に係る空気調和装置100の液ハンマー防止制御動作について説明する。
液ハンマー防止制御動作は、制御装置30の機能の一つであり、漏洩検出装置25により冷媒漏洩の発生が検出された場合に開始される制御動作である。なお、実施の形態1では、冷媒の漏洩を検出する漏洩検出手段として漏洩検出装置25を用いて冷媒漏洩の発生を検出する具体例を記載したが、これに限定されない。漏洩検出手段は、冷媒漏洩の発生を検出でき、制御動作開始の起点とできるものであれば、どのようなものでも構わない。例えば、漏洩検出手段として第一温度検出装置22を用いて、負荷側熱交換器40で冷熱負荷の変化がないにもかかわらず、圧縮機10の吐出温度があらかじめ設定された閾値を上回ったことを検出した場合に冷媒漏洩の発生を検出するなどである。
図4は、実施の形態1に係る空気調和装置100の冷媒漏洩防止時の動作を示すフローチャートである。
以下、図4に基づいて、実施の形態1に係る空気調和装置100の冷媒漏洩防止時の動作について説明する。
(ステップS1)
制御装置30は、冷媒漏洩の発生を検出したかどうかを判定する。制御装置30が、冷媒漏洩の発生を検出したと判定した場合(YES)、処理はステップS2に進む。一方、制御装置30が、冷媒漏洩の発生を検出していないと判定した場合(NO)、ステップS1の処理が繰り返される。ここで冷媒漏洩の発生とは、漏洩検出装置25を用いて冷媒漏洩検出の基準値であるLFL/4(LFL : Lower Explosion Limit=爆発下限界)を検出した場合、またはその基準値以下を検出した場合を意味する。ただし、これに限定されず、上記のように、第一温度検出装置22を用いて、負荷側熱交換器40で冷熱負荷の変化がないにもかかわらず、圧縮機10の吐出温度が閾値を上回ったことを検出した場合などでもよい。
(ステップS2)
制御装置30は、遮断時に急激な圧力変動が生じないように液ハンマー防止制御動作を実行する。その後、処理はステップS3に進む。
(ステップS3)
制御装置30は、漏洩個所からの冷媒漏洩を防止するための冷媒漏洩防止動作を実行する。その後、処理は終了する。
図5は、実施の形態1に係る空気調和装置100の冷媒漏洩防止時の動作の詳細を示すフローチャートである。
次に、図5に基づいて、実施の形態1に係る空気調和装置100の冷媒漏洩防止時の動作の詳細について説明する。
(ステップS11)
制御装置30は、冷媒漏洩の発生を検出したかどうかを判定する。制御装置30が、冷媒漏洩の発生を検出したと判定した場合(YES)、処理はステップS12に進む。一方、制御装置30が、冷媒漏洩の発生を検出していないと判定した場合(NO)、ステップS11の処理が繰り返される。
(ステップS12)
制御装置30は、圧縮機10の運転周波数を下げる。その後、処理はステップS13に進む。
(ステップS13)
制御装置30は、熱源側送風機15の回転数を変更させる。その後、処理はステップS14に進む。ここで、制御装置30は、冷房運転時では熱源側送風機15の回転数を上げ、暖房運転時では、熱源側送風機15の回転数を下げる。
(ステップS14)
制御装置30は、熱源側バイパス開閉装置14を開放する。その後、処理はステップS15に進む。
(ステップS15)
制御装置30は、遮断弁23を閉止する。その後、処理はステップS16に進む。
(ステップS16)
制御装置30は、第一圧力検出装置20の検出値があらかじめ設定された閾値に達したかどうかを判定する。制御装置30が、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達したと判定した場合(YES)、処理は終了する。一方、制御装置30が、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達していないと判定した場合(NO)、ステップS16の処理が繰り返される。
なお、ステップS16において、制御装置30は、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達したかどうかを判定する代わりに、第二圧力検出装置21が閾値に達したかどうかを判定してもよいし、ステップS12の処理を開始してから所定時間経過したかどうかを判定してもよい。
また、図5のステップS12~S14が図4で説明した液ハンマー防止制御動作であり、図5のステップS15~S16が図4で説明した冷媒漏洩防止動作である。
以上のように、ステップS12において、圧縮機10の運転周波数を下げているが、ステップS14において遮断弁23を閉止した際に圧縮機10の運転周波数が大きいと、冷媒回路の圧力が急激に変化してしまい、液ハンマー現象が発生してしまう。そして、液ハンマー現象が発生すると、遮断弁23が損傷してしまう可能性がある。このため、通常の冷房運転時または暖房運転時よりも圧縮機10の運転周波数を低く設定することで、遮断弁23を閉止して冷媒の流れを遮断したときに冷媒回路の圧力が高くなり過ぎることを防止するようにするとよい。
また、ステップS13において、熱源側送風機15の回転数の値は、冷房運転時は最大回転数もしくはそれに近い値に設定し、暖房運転時は最小回転数もしくはそれに近い値に設定するとよい。冷房運転時に熱源側送風機15の回転数を大きくすることで、熱源側熱交換器12で冷媒が凝縮しやすくなり、圧縮機10の吐出圧力が上昇するのを抑制することができる。また、冷房運転時に熱源側送風機15の回転数を大きくすることでサブクールが大きくなり、暖房運転時に熱源側送風機15の回転数を小さくすることでスーパーヒートが小さくなり、室外機1側に液冷媒が溜まりやすくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
また、ステップS14において、熱源側バイパス開閉装置14が開度の調整が可能な装置の場合は、最大開度とするとよい。熱源側バイパス開閉装置14を開放することで、遮断弁23を流れる冷媒の流量が減少するため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
また、ステップS16において、設定する閾値は、高圧側の圧力検出値と低圧側の圧力検出値とが近ければ近い方がよい。このため、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達したかどうかを判定する場合、その閾値を、圧縮機10が運転時に許容する最低圧力もしくは最低圧力に近い値とするとよい。同様に、第二圧力検出装置21の検出値が閾値に達したかどうかを判定する場合、その閾値を、圧縮機10が運転時に許容する最大圧力もしくは最大圧力に近い値とするとよい。
また、高圧側の圧力と低圧側の圧力との圧力差が小さければ小さいほど液ハンマーの発生率は減少する。しかし、圧縮機10の運転周波数を所定の高圧目標値になるように制御している場合には、高圧側の圧力が低下しにくくなる。そこで、ステップS16において、圧縮機10の運転周波数を所定の高圧目標値になるように制御する場合には、第二圧力検出装置21の検出値、つまり低圧側の圧力検出値が閾値に達した時点で処理を終了させる(ステップS16のYES)。
以上のように、空気調和装置100の冷房運転時に、図5に示す液ハンマー防止制御動作を実行することによって、冷房運転時に高圧を下げることができる。このため、遮断弁23の動作時に差圧が小さくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
なお、実施の形態1では、図5に示すように、液ハンマー防止制御の具体的な動作順序を記載しているが、これに限定されず、ステップS12~ステップS14に関しては順番を入れ替えてもよく、そうすることでも同様の効果を得ることができる。
また、暖房運転時の液ハンマー防止制御では、室内機2内の負荷側熱交換器40は非常に圧力が低い状態になるので、空気中の水分が冷やされ室内機2内の負荷側熱交換器40および冷媒配管が凍結してしまう可能性がある。そして、この凍結によって、冷媒漏洩の原因となっている冷媒配管のピンホールが大きくなるなど、新たな漏洩箇所が発生する恐れがある。そこで、負荷側送風機42を全速もしくはそれに近い風量となるように運転させ、室内機2内の凍結を回避するようにすることで、より安全性を高くすることができる。
図6は、実施の形態1に係る空気調和装置100の変形例を示す冷媒回路図である。
図6に示すように、冷房運転時に室外機1から流出する冷媒のサブクールを大きくするための内部熱交換器16を室外機1に設けてもよい。この内部熱交換器16は、熱源側熱交換器12の冷房運転時の下流側に配置されている。この場合、熱源側バイパス配管5は、冷房運転時の内部熱交換器16の下流から分岐し、内部熱交換器16を介してアキュムレータ13の上流側に合流するようになっている。そして、主に冷房運転時に熱源側熱交換器12で生成された高圧の液冷媒の一部が熱源側バイパス配管5でバイパスされ、熱源側バイパス開閉装置14で減圧することで低圧低温の二相冷媒が作られ、その二相冷媒を内部熱交換器16の内部で熱交換させることで冷媒主管3を流れる冷媒の過冷却度を大きくすることができる。つまり、内部熱交換器16は、冷媒主管3を流れる冷媒の過冷却度を大きくするために用いられる。なお、内部熱交換器16を設ける場合、熱源側バイパス開閉装置14aは、開度が可変に制御可能なもの、例えば電子式膨張弁などで構成すると、内部熱交換器16の出口過冷却度を制御できるので好ましい。
なお、図6に示すように、内部熱交換器16は室外機1の内部に設けられているが、これに限定されず、冷房運転時の熱源側熱交換器12と絞り装置41との間であればどこにあってもよい。
以上、実施の形態1に係る空気調和装置100は、圧縮機10、熱源側熱交換器12、絞り装置41、負荷側熱交換器40、および、遮断弁23が順に配管で接続され、冷媒が流れる冷媒回路と、熱源側熱交換器12に空気を送風する熱源側送風機15と、冷媒漏洩を検出する漏洩検出手段と、冷房運転を行う制御装置30と、を備えている。そして、制御装置30は、冷房運転時に漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、圧縮機10の運転周波数の低減、および、熱源側送風機15の回転数の上昇を行った後、遮断弁23を閉止するものである。
実施の形態1に係る空気調和装置100によれば、冷房運転時に冷媒漏洩を検出した場合、圧縮機10の運転周波数を低く設定することで、遮断弁23を閉止して冷媒の流れを遮断したときに冷媒回路の圧力が高くなり過ぎることを防止することができる。また、熱源側送風機15の回転数を高く設定することで、熱源側熱交換器12で冷媒が凝縮しやすくなり圧縮機10の吐出圧力が上昇するのを抑制することができる。そのため、遮断弁23の動作時に差圧が小さくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなり、遮断弁23の故障を抑制することができる。
また、実施の形態1に係る空気調和装置100において、冷媒回路は、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒流れ方向を切り替える冷媒流路切替装置11を備えている。そして、制御装置30は、暖房運転時に漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、圧縮機10の運転周波数の低減、および、熱源側送風機15の回転数の低減を行った後、遮断弁23を閉止するものである。
実施の形態1に係る空気調和装置100によれば、暖房運転時に冷媒漏洩を検出した場合、熱源側送風機15の回転数を低く設定することで、スーパーヒートが小さくなり、室外機1側に液冷媒が溜まりやすくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
また、実施の形態1に係る空気調和装置100において、負荷側熱交換器40に空気を送風する負荷側送風機42を備えている。そして、制御装置30は、暖房運転時に漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、遮断弁23を閉止する前に、負荷側送風機42の回転数を上げるものである。
実施の形態1に係る空気調和装置100によれば、暖房運転時に漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、遮断弁23を閉止する前に、負荷側送風機42の回転数を上げることで、室内機2内の凍結を回避することができ、より安全性を高くすることができる。
また、実施の形態1に係る空気調和装置100において、冷媒回路は、熱源側熱交換器12と絞り装置41との間から分岐し、冷房運転時における遮断弁23と圧縮機10の吸入側との間に合流する熱源側バイパス配管5と、熱源側バイパス配管5に設けられた熱源側バイパス開閉装置14と、を有している。そして、制御装置30は、冷房運転時に漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、遮断弁23を閉止する前に、熱源側バイパス開閉装置14の開放を行うものである。
実施の形態1に係る空気調和装置100によれば、冷房運転時に漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、遮断弁23を閉止する前に熱源側バイパス開閉装置14を開放することで、遮断弁23を流れる冷媒の流量が減少するため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
実施の形態2.
以下、実施の形態2について説明するが、実施の形態1と重複するものについては説明を省略し、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付す。
図7は、実施の形態2に係る空気調和装置100の一例を示す冷媒回路図である。
実施の形態2に係る空気調和装置100は、1台の室外機1と1台の室内機2と1台1の熱媒体変換機60とを備え、室外機1と熱媒体変換機60とが冷媒主管3で接続され、熱媒体変換機60と室内機2とが熱媒体配管64で接続されている。
また、空気調和装置100は、冷媒が流れる冷媒回路と熱媒体が流れる熱媒体回路とを備えている。冷媒回路は、圧縮機10、冷媒流路切替装置11、熱源側熱交換器12、絞り装置41、熱媒体熱交換器61、遮断弁23、および、アキュムレータ13が、順に、冷媒主管3および冷媒配管4を含む配管で接続されて構成されている。熱媒体回路は、ポンプ62、熱媒体熱交換器61、熱媒体流量調整装置63、および、負荷側熱交換器40が熱媒体配管64で接続されて構成されている。
[室外機1]
実施の形態2に係る室外機1は、実施の形態1と同じ構成であるため、説明を省略する。
[室内機2]
実施の形態2に係る室内機2は、各構成部品を接続する配管が冷媒配管から熱媒体配管64に変わった以外は実施の形態1と同じ構成であるため、説明を省略する。
[熱媒体変換機60]
熱媒体変換機60は、熱媒体熱交換器61と、水またはブラインなどの熱媒体を搬送するポンプ62と、熱媒体配管64の内部を流れる熱媒体の流量を調整する熱媒体流量調整装置63とを、熱媒体配管64で接続した構成となっており、機械室あるいは天井裏などの空間に設置されるものである。
熱媒体熱交換器61は、室外機1から供給される冷媒と熱媒体との間で熱交換を行うものであり、例えばプレート式熱交換器などで構成するとよい。熱媒体熱交換器61で冷媒から熱媒体へ熱交換させた熱を利用して、室内機2で冷房運転もしくは暖房運転をすることが可能となっている。
熱媒体流量調整装置63は、室内機2に供給する熱媒体の流量を調整するものであり、開度が任意に調整できる機構のものが好ましい。また、室内機2に設置されている第三温度検出装置51と第四温度検出装置52との温度差が一定になるように熱媒体流量調整装置63を制御すると、室内負荷に応じて能力が調整されるため好ましい。
なお、実施の形態2では、図7に示すように、室外機1に対して熱媒体熱交換器61と室内機2とが1台ずつ接続されている例を示しているが、これに限定されず、室外機1に対して熱媒体変換機60および室内機2がそれぞれ複数台接続されていてもよい。
[実施の形態2に係る液ハンマー防止制御動作]
実施の形態2に係る液ハンマー防止制御動作は、実施の形態1で説明した各運転における動作を同一とすることで、同様の効果を得ることができる。従って、説明は省略する。
実施の形態2のように、冷媒を室内機2に流さないような間接式空調システムにおいても、液ハンマー防止制御動作を行うことによって、機械室および天井裏などへの冷媒漏洩量を少なくでき、より安全な空気調和装置100とすることができる。
図8は、実施の形態2に係る空気調和装置100の変形例を示す冷媒回路図である。
図8に示すように、熱媒体変換機60と並列に熱媒体側バイパス開閉装置24を設けてもよい。この熱媒体側バイパス開閉装置24は、内部熱交換器16と絞り装置41との間から分岐し、遮断弁23と熱媒体熱交換器61との間に合流する熱媒体側バイパス配管6に配置されている。熱媒体側バイパス開閉装置24は、熱媒体側バイパス配管6内の冷媒の流れを遮断するものであり、冷媒の流れを遮断できるものであれば何でもよく、例えば電磁弁などで構成するとよい。このように熱媒体側バイパス開閉装置24を設けた場合においても、液ハンマー防止制御動作を行うことによって、同様の効果を得ることができる。
図9は、実施の形態2に係る空気調和装置100の変形例の冷媒漏洩防止時の動作の詳細を示すフローチャートである。
次に、図9に基づいて、実施の形態2に係る空気調和装置100の変形例の冷媒漏洩防止時の動作の詳細について説明する。
(ステップS21)
制御装置30は、冷媒漏洩の発生を検出したかどうかを判定する。制御装置30が、冷媒漏洩の発生を検出したと判定した場合(YES)、処理はステップS22に進む。一方、制御装置30が、冷媒漏洩の発生を検出していないと判定した場合(NO)、ステップS21の処理が繰り返される。
(ステップS22)
制御装置30は、圧縮機10の運転周波数を下げる。その後、処理はステップS23に進む。
(ステップS23)
制御装置30は、熱源側送風機15の回転数を変更させる。その後、処理はステップS24に進む。ここで、制御装置30は、冷房運転時では熱源側送風機15の回転数を上げ、暖房運転時では、熱源側送風機15の回転数を下げる。
(ステップS24)
制御装置30は、熱源側バイパス開閉装置14aを開放する。その後、処理はステップS25に進む。
(ステップS25)
制御装置30は、熱媒体側バイパス開閉装置24を開放する。ここで、熱媒体側バイパス開閉装置24を開放することで、高圧側の圧力と低圧側の圧力との差を小さくする。その後、処理はステップS26に進む。
(ステップS26)
制御装置30は、遮断弁23を閉止する。その後、処理はステップS27に進む。
(ステップS27)
制御装置30は、第一圧力検出装置20の検出値があらかじめ設定された閾値に達したかどうかを判定する。制御装置30が、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達したと判定した場合(YES)、処理は終了する。一方、制御装置30が、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達していないと判定した場合(NO)、ステップS27の処理が繰り返される。
なお、ステップS27において、制御装置30は、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達したかどうかを判定する代わりに、第二圧力検出装置21が閾値に達したかどうかを判定してもよいし、ステップS22の処理を開始してから所定時間経過したかどうかを判定してもよい。
また、図9のステップS22~S25が図4で説明した液ハンマー防止制御動作であり、図9のステップS26~S27が図4で説明した冷媒漏洩防止動作である。
以上のように、ステップS22において、圧縮機10の運転周波数を低下させているが、ステップS25において遮断弁23を閉止した際に圧縮機10の運転周波数が大きいと、冷媒回路の圧力が急激に変化してしまい、液ハンマー現象が発生してしまう。そして、液ハンマー現象が発生すると、遮断弁23が損傷してしまう可能性がある。このため、通常の冷房運転を実行するときよりも圧縮機10の運転周波数を低く設定することで、遮断弁23を閉止して冷媒の流れを遮断したときに冷媒回路の圧力が高くなり過ぎることを防止するようにするとよい。
また、ステップS23において熱源側送風機15の回転数の値は、冷房運転時は最大回転数もしくはそれに近い値に設定し、暖房運転時は最小回転数もしくはそれに近い値に設定するとよい。冷房運転時に熱源側送風機15の回転数を大きくすることで、熱源側熱交換器12で冷媒が凝縮しやすくなり、圧縮機10の吐出圧力が上昇するのを抑制することができる。また、冷房運転時に熱源側送風機15の回転数を大きくすることでサブクールが大きくなり、暖房運転時に熱源側送風機15の回転数を小さくすることでスーパーヒートが小さくなり、室外機1側に液冷媒が溜まりやすくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
また、ステップS24において、熱源側バイパス開閉装置14aが開度の調整が可能な装置であるので、最大開度とするとよい。熱源側バイパス開閉装置14aを開放することで、遮断弁23を流れる冷媒の流量が減少するため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
また、ステップS27において、設定する閾値は、高圧側の圧力検出値と低圧側の圧力検出値とが近ければ近い方がよい。このため、第一圧力検出装置20の検出値が閾値に達したかどうかを判定する場合、その閾値を、圧縮機10が運転時に許容する最低圧力もしくは最低圧力に近い値とするとよい。同様に、第二圧力検出装置21の検出値が閾値に達したかどうかを判定する場合、その閾値を、圧縮機10が運転時に許容する最大圧力もしくは最大圧力に近い値とするとよい。
また、高圧側の圧力と低圧側の圧力との圧力差が小さければ小さいほど液ハンマーの発生率は減少する。しかし、圧縮機10の運転周波数を所定の高圧目標値になるように制御している場合には、高圧側の圧力が低下しにくくなる。そこで、ステップS27において、圧縮機10の運転周波数を所定の高圧目標値になるように制御する場合には、第二圧力検出装置21の検出値、つまり低圧側の圧力検出値が閾値に達した時点で処理を終了させる(ステップS27のYES)。
空気調和装置100の冷房運転時に、図9に示す液ハンマー防止制御動作を実行することによって、冷房運転時に高圧を下げることができる。このため、遮断弁23の動作時に差圧が小さくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなる。
なお、実施の形態2では、図9に示すように、液ハンマー防止制御の具体的な動作順序を記載しているが、これに限定されず、ステップS22~ステップS25に関しては順番を入れ替えてもよく、そうすることでも同様の効果を得ることができる。
また、暖房運転時の液ハンマー防止制御では、室内機2内の負荷側熱交換器40は非常に圧力が低い状態になるので、空気中の水分が冷やされ室内機2内の負荷側熱交換器40および配管が凍結してしまう可能性がある。そして、この凍結によって、冷媒漏洩の原因となっている配管のピンホールが大きくなるなど、新たな漏洩箇所が発生する恐れがある。そこで、負荷側送風機42を全速もしくはそれに近い風量となるように運転させ、室内機2内の凍結を回避するようにすることで、より安全性を高くすることができる。
以上、実施の形態2に係る空気調和装置100は、圧縮機10、熱源側熱交換器12、絞り装置41、熱媒体熱交換器61、および、遮断弁23が順に配管で接続され、冷媒が流れる冷媒回路と、ポンプ62、熱媒体熱交換器61、熱媒体流量調整装置63、および、負荷側熱交換器40が順に配管で接続され、熱媒体が流れる熱媒体回路と、熱源側熱交換器12に空気を送風する熱源側送風機15と、冷媒漏洩を検出する漏洩検出手段と、冷房運転を行う制御装置30と、を備えている。そして、制御装置30は、冷房運転時に漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、圧縮機10の運転周波数の低減、および、熱源側送風機15の回転数の上昇を行った後、遮断弁23を閉止するものである。
実施の形態2に係る空気調和装置100によれば、冷房運転時に冷媒漏洩を検出した場合、圧縮機10の運転周波数を低く設定することで、遮断弁23を閉止して冷媒の流れを遮断したときに冷媒回路の圧力が高くなり過ぎることを防止することができる。また、熱源側送風機15の回転数を高く設定することで、熱源側熱交換器12で冷媒が凝縮しやすくなり圧縮機10の吐出圧力が上昇するのを抑制することができる。そのため、遮断弁23の動作時に差圧が小さくなるため、液ハンマー現象が起きにくくなり、遮断弁23の故障を抑制することができる。
なお、実施の形態1および2に係る空気調和装置100の回路構成の一例を表す図では、熱源側バイパス配管5、熱源側バイパス開閉装置14、および、熱源側バイパス配管5の接続箇所が室外機1の内部に設けられているが、これに限定されない。熱源側バイパス配管5、熱源側バイパス開閉装置14、および、熱源側バイパス配管5の接続箇所は、室外機1の外部に設けられていてもよく、同様の効果を得ることができる。また、内部熱交換器16も室外機1の内部に設けられているが、これに限定されない。内部熱交換器16は、熱源側熱交換器12と絞り装置41との間であればどこでもよく、同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態1および2に係る空気調和装置100では、室外機1が1台の場合を例に説明を行ったが、室外機1の台数を1台に限定するものではない。冷媒漏洩が発生した場合に複数の室外機1それぞれで各実施の形態で規定する冷媒漏洩防止動作を実行すればよく、同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態1および2に係る空気調和装置100は、複数の室内機2を接続したシステムにおいて、接続されている全ての室内機2が冷房運転または暖房運転を行うシステム、つまり、全冷房運転または全暖房運転を行うシステムだけでなく、一部の室内機2が冷房運転を行い、他の一部の室内機2が暖房運転を行うシステム、つまり冷暖房混合運転を行うシステムであってもよく、各実施の形態で規定する液ハンマー防止制御動作を実行すれば、同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態1および2に係る空気調和装置100では、室外機1に1台の圧縮機10が設けられている場合を例に説明を行ったが、これに限定されず、室外機1に圧縮機10が2台またはそれ以上設けられていてもよい。
1 室外機、2 室内機、2a 室内機、2b 室内機、3 冷媒主管、4 冷媒配管、5 熱源側バイパス配管、6 熱媒体側バイパス配管、10 圧縮機、11 冷媒流路切替装置、12 熱源側熱交換器、13 アキュムレータ、14 熱源側バイパス開閉装置、14a 熱源側バイパス開閉装置、15 熱源側送風機、16 内部熱交換器、20 第一圧力検出装置、21 第二圧力検出装置、22 第一温度検出装置、23 遮断弁、24 熱媒体側バイパス開閉装置、25 漏洩検出装置、30 制御装置、40 負荷側熱交換器、40a 負荷側熱交換器、40b 負荷側熱交換器、41 絞り装置、41a 絞り装置、41b 絞り装置、42 負荷側送風機、42a 負荷側送風機、42b 負荷側送風機、50 第二温度検出装置、50a 第二温度検出装置、50b 第二温度検出装置、51 第三温度検出装置、51a 第三温度検出装置、51b 第三温度検出装置、52 第四温度検出装置、52a 第四温度検出装置、52b 第四温度検出装置、60 熱媒体変換機、61 熱媒体熱交換器、62 ポンプ、63 熱媒体流量調整装置、64 熱媒体配管、100 空気調和装置。

Claims (6)

  1. 圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置、負荷側熱交換器、および、遮断弁が順に配管で接続され、冷媒が流れる冷媒回路と、
    前記熱源側熱交換器に空気を送風する熱源側送風機と、
    冷媒漏洩を検出する漏洩検出手段と、
    冷房運転を行う制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    冷房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、
    前記圧縮機の運転周波数の低減、および、前記熱源側送風機の回転数の上昇を行った後、前記遮断弁を閉止する
    空気調和装置。
  2. 圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置、熱媒体熱交換器、および、遮断弁が順に配管で接続され、冷媒が流れる冷媒回路と、
    ポンプ、熱媒体熱交換器、熱媒体流量調整装置、および、負荷側熱交換器が順に配管で接続され、熱媒体が流れる熱媒体回路と、
    前記熱源側熱交換器に空気を送風する熱源側送風機と、
    冷媒漏洩を検出する漏洩検出手段と、
    冷房運転を行う制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    冷房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、
    前記圧縮機の運転周波数の低減、および、前記熱源側送風機の回転数の上昇を行った後、前記遮断弁を閉止する
    空気調和装置。
  3. 前記冷媒回路は、
    冷房運転時と暖房運転時とで冷媒流れ方向を切り替える流路切替装置を備え、
    前記制御装置は、
    暖房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、
    前記圧縮機の運転周波数の低減、および、前記熱源側送風機の回転数の低減を行った後、前記遮断弁を閉止する
    請求項1または2に記載の空気調和装置。
  4. 前記負荷側熱交換器に空気を送風する負荷側送風機を備え、
    前記制御装置は、
    暖房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、
    前記遮断弁を閉止する前に、前記負荷側送風機の回転数を上げる
    請求項1~3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  5. 前記冷媒回路は、
    前記熱源側熱交換器と前記絞り装置との間から分岐し、冷房運転時における前記遮断弁と圧縮機の吸入側との間に合流する熱源側バイパス配管と、
    前記熱源側バイパス配管に設けられた熱源側バイパス開閉装置と、を有し、
    前記制御装置は、
    冷房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、
    前記遮断弁を閉止する前に、前記熱源側バイパス開閉装置の開放を行う
    請求項1~4のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  6. 前記冷媒回路は、
    前記熱源側熱交換器と前記絞り装置との間から分岐し、前記遮断弁と前記熱媒体熱交換器との間に合流する熱媒体側バイパス配管と、
    前記熱媒体側バイパス配管に設けられた熱媒体側バイパス開閉装置と、を有し、
    前記制御装置は、
    冷房運転時に前記漏洩検出手段により冷媒漏洩を検出した場合、
    前記遮断弁を閉止する前に、前記熱媒体側バイパス開閉装置の開放を行う
    請求項2または請求項2に従属する請求項3~5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
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