JP7494557B2 - 鍵盤装置の鍵の操作検出装置および方法、鍵盤装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鍵盤装置の鍵の操作検出装置および方法、並びに、操作検出装置を備える鍵盤装置に関する。
従来、非接触式のセンサとして、コイルを有する共振回路を鍵と基板とに設け、基板の共振回路から出力される信号から鍵の位置や速度を検出するようにした鍵盤装置が知られている(特許文献1)。特許文献1は、コイルを有する信号出力部(共振回路)を用いて、押離方向における鍵の位置や速度を検出できる。しかし、鍵は前後方向に変位できない。
一方、特許文献2、3は、前後方向に変位可能な鍵を有する鍵盤装置を開示する。特許文献2、3は、鍵の前後方向における変位を検出することができる。
国際公開特許公報「WO2019/122867A1」 US7723597号 実全昭49-004621号公報
しかしながら、特許文献2、3では、鍵の押離方向の変位と前後方向の変位とを異なる位置で検出している。そのため、信号出力部を、押離方向の変位検出用と前後方向の変位検出用とで別々に設ける必要がある。
本発明の一つの目的は、同じ信号出力部の出力から鍵の押離方向の位置だけでなく前後方向の変位も検出することができる鍵盤装置の鍵の操作検出装置を提供することである。
本発明の一形態によれば、複数の鍵の各々に設けられた導電部と、前記鍵の押離方向において前記鍵に対向する基板と、各々がコイルを有し、前記各鍵に対応して前記基板に設けられ、対応する鍵に設けられた前記導電部からの距離に応じた信号を出力する少なくとも一対の信号出力部と、前記一対の信号出力部からそれぞれ出力された信号の和に基づいて、対応する鍵の押離方向の位置を検出し、且つ、前記それぞれ出力された信号の差に基づいて、前記対応する鍵の前後方向の変位を検出する検出部と、を有する、鍵盤装置の鍵の操作検出装置が提供される。
本発明の一形態によれば、同じ信号出力部の出力から鍵の押離方向の位置だけでなく前後方向の変位も検出することができる。
鍵盤装置の模式的側面図である。 操作検出装置の要部の模式図である。 鍵側導電部およびセンサ部の構成例を示す模式的平面図である。 上面視による第1の導電部の拡大図である。 上面視による第1の信号出力部の拡大図である。 第1の導電部の回路図である。 第1の信号出力部の回路図である。 1つの鍵とそれに対応するセンサ部の模式的正面図である。 鍵側導電部およびセンサ部の構成例を示す模式的平面図である。 第2の実施の形態における鍵側導電部およびセンサ部の第1構成例を示す模式的平面図である。 鍵側導電部およびセンサ部の第2構成例を示す模式的平面図である。 1つの鍵とそれに対応するセンサ部の模式的正面図である。 1つの鍵とそれに対応するセンサ部の模式的正面図である。 鍵側導電部およびセンサ部の第1の変形例の構成例を示す模式的平面図である。 鍵側導電部およびセンサ部の第2の変形例の構成例を示す模式的平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る鍵の操作検出装置が適用される鍵盤装置の模式的側面図である。図1は、鍵盤装置100における1つの鍵13に着目した図である。図1において、鍵13の長手方向における先端側が前方、押鍵面(表面)側が上方である。左右方向については、演奏者が位置する鍵13の正面側から見た方向で呼称する。従って、鍵並び方向は左右方向と同じである。鍵13の長手方向は前後方向でもある。鍵盤装置100は電子鍵盤楽器への適用に適しているが、音響を発生させずに音信号を出力する装置としても適している。
フレーム11に板バネ19が設けられている。板バネ19の上端に支点12が固定されている。板バネ19は前後方向(Y方向)に撓むことができる。板バネ19は、鍵13が操作されない非操作状態においては、撓むことなく真っ直ぐ起立している。板バネ19の撓みに伴い支点12は前後方向に変位する。支点12が前後方向に変位するのに従って、鍵13の全体も前後方向に変位する。鍵13の先端部は、支点12を中心に上下方向に(Z方向)回動可能である。よって、操作によって、鍵13には、前後方向の変位と支点12を中心とする回動とが並行して生じ得る。
鍵13は、突出部16および突出部17を有する。突出部16の先端(下端)には、後述する鍵側導電部20が設けられている。フレーム11上には回路基板15が設けられている。回路基板15は、複数の鍵13の押離方向において各鍵13に対向している。回路基板15上には、鍵側導電部20に対応して、後述するセンサ部30が配置されている。
鍵13とフレーム11との間に、コイルバネ14が圧縮状態で取り付けられている。コイルバネ14は鍵13を常に上方に押している。フレーム11上には、突出部17に対向して下限ストッパ18が設けられている。非操作状態の鍵13は、不図示の上限ストッパに当たることで、図1に示す初期位置(非押鍵位置)に規制されている。演奏者によって鍵13が押鍵されると、コイルバネ14が圧縮されると共に、突出部17が下限ストッパ18に当たる。突出部17の押鍵ストロークの下限位置は下限ストッパ18によって規制される。下限ストッパ18は、所定の範囲で弾性変形が可能であり、突出部17に押されて弾性変形する。下限ストッパ18が所定の範囲だけ弾性変形した位置が、突出部17の押鍵ストロークの最下限位置となる。最下限位置を規定するためのストッパを、下限ストッパ18とは別に設けてもよい。突出部17が下限ストッパ18を押した押鍵終了状態から、演奏者が鍵13の離操作をすると、コイルバネ14の力によって鍵13が初期位置に戻る。
押鍵行程においては、鍵側導電部20がセンサ部30に近づき、離鍵行程においては、鍵側導電部20がセンサ部30から離れる。ここで、突出部17が最下限位置に至っても、鍵側導電部20はセンサ部30と接触しない。従って、鍵側導電部20とセンサ部30とは常に非接触の関係となっている。詳細は後述するが、鍵側導電部20は、一対の導電部21、22から成る(図3)。センサ部30は、対応する鍵13の鍵側導電部20からの距離に応じた信号を出力する複数の信号出力部として、2つの(一対の)信号出力部31、32を有する(図3)。
複数の鍵13には、複数の白鍵と複数の黒鍵とがある。複数の鍵13は、演奏者から見て左右方向(鍵並び方向)に配列される。各鍵13とそれに対応する鍵側導電部20やセンサ部30の構成は共通である。鍵13の先端部は、押下操作、離操作されることにより、ストローク方向(押離方向)であるピッチ方向に揺動する。また、演奏者が鍵13を押下している最中、あるいは押下状態で、鍵13に対して前後に力を加えると、板バネ19が変形して支点12と共に鍵13は前後方向に変位する。
従来、押鍵終了段階でのさらなる鍵操作によりアフタタッチを検出して音の制御に利用し、音の表現を広げることが行われている。代表的には、アフタタッチとして、押鍵終了段階でストローク方向への力の増減が検出される。しかし、これだけでなく、押鍵終了段階で、演奏者が意図的に前後方向に鍵を変位させることで、アフタタッチを生じさせることができれば、表現力が向上する。詳細は後述するように、本実施の形態では、鍵側導電部20とセンサ部30との組み合わせにより、非接触式で、鍵13のストローク位置だけでなく前後方向の変位も検出することができる。しかも、これらは、押鍵終了段階だけでなく押鍵途中や離鍵途中においても検出可能である。
図2は、操作検出装置101の要部の模式図である。操作検出装置101は、鍵側導電部20とセンサ部30のほか、加算部51、減算部52および制御部50を含む。本発明における検出部は、主に加算部51、減算部52および制御部50を含む。制御部50は、図示しないが、CPU、RAM、ROM、タイマ等を含む。音発生部53は、音源回路および効果回路を含む。制御部50は、操作検出装置101によって検出された各鍵13の操作の検出結果に基づいて、音発生部53による音発生を制御する。例えば、制御部50は、ピッチ方向の検出結果に基づいて、音の発生と消音を制御し、前後方向の変位に関する検出結果に基づいて、発生する音の効果を制御する。効果付与の詳細については後述する。
図3は、鍵側導電部20およびセンサ部30の構成例を示す模式的平面図である。図3において、鍵側導電部20は、上面視(平面視)による投影図として示されている。図3の左方が支点12のある後方である。なお、図3では、コンデンサや抵抗の図示を省略している。鍵側導電部20は、一対の導電部(第1の導電部21、第2の導電部22)を含む。第1の導電部21と第2の導電部22とは、前後方向に並んで配置されている。第1の導電部21は、2つの渦巻き状の部分(巻線部23、24)が繋がったコイルを有する回路である。第2の導電部22も、2つの渦巻き状の部分(巻線部25、26)が繋がったコイルを有する回路である。
センサ部30は、各鍵13に対応して設けられ、一対の信号出力部(第1の信号出力部31、第2の信号出力部32)を含む。第1の信号出力部31と第2の信号出力部32とは、前後方向に並んで配置されている。第1の信号出力部31は、2つの渦巻き状の部分(巻線部33、34)が繋がったコイルを有する回路である。第2の信号出力部32も、2つの渦巻き状の部分(巻線部35、36)が繋がったコイルを有する回路である。第1の導電部21と第2の導電部22の構成は共通である。第1の信号出力部31と第2の信号出力部32の構成は共通である。図4~図7を用いて、代表して第1の導電部21、第1の信号出力部31の詳細な構成を説明する。
図4は、上面視による第1の導電部21の拡大図である。第1の導電部21は、全体として8の字形状のコイルC21を有する。コイルC21は、突出部16の先端に平面状に配置されている。コイルC21は、コンデンサ29を介してビア27からビア28まで連続する。さらに、ビア27とビア28とは基板裏面で直結されている。巻線部23と巻線部24とが互いに隣接する。巻線部23、24のそれぞれの重心位置を重心G1、G2とする。なお、重心G1、G2は、巻線部23、24の略円形の外郭形状を有する図形の重心位置として定義される。あるいは、重心G1、G2は、巻線部23、24のそれぞれの、質量に着目した重心位置として定義されてもよい。重心G1、G2を通る直線L1は、鍵並び方向と略平行である。第2の導電部22の巻線部25、26の重心G1、G2を通る直線L2(図3)も鍵並び方向と略平行である。従って、第1の導電部21と第2の導電部22とは、直線L1、L2が略平行となるように配置される。
図5は、上面視による第1の信号出力部31の拡大図である。第1の信号出力部31は、全体として8の字形状のコイルC31を有する。コイルC31は、回路基板15上に平面状に配置されている。コイルC31は、コンデンサ39、40を介してビア37からビア38まで連続する。さらに、ビア37とビア38とは基板裏面で直結されている。コンデンサ39には抵抗41が接続され、コンデンサ40には抵抗42が接続されている。抵抗41、42を設けることは必須でない。巻線部33と巻線部34とが互いに隣接する。巻線部33、34のそれぞれの重心位置を重心G3、G4とする。なお、重心G3、G4の定義は重心G1、G2と同様である。重心G3、G4を通る直線L3は、鍵並び方向と略平行である。第2の信号出力部32の巻線部35、36の重心G1、G2を通る直線L4(図3)も鍵並び方向と略平行である。従って、第1の信号出力部31と第2の信号出力部32とは、直線L3、L4が略平行となるように配置される。また、図3に示すように、直線L1、L2の間隔よりも直線L3、L4の間隔の方が広くなっている。
図4に示すように、巻線部23、24のそれぞれの、中心を基点とする渦巻き方向は互いに同じである。すなわち、重心G1に近いビア28を始点と見なした場合の巻線部23の渦巻き方向は右回り(時計回り)方向である。重心G2に近いビア27を始点と見なした場合の巻線部24の渦巻き方向も右回り方向である。このような関係より、コイルC21に、ある方向の電流が流れた場合の磁束の方向は、巻線部23と巻線部24とで逆になる。これと同様に、図5に示すように、巻線部33、34のそれぞれの、中心を基点とする渦巻き方向は互いに同じである。コイルC31に、ある方向の電流が流れた場合の磁束の方向は、巻線部33と巻線部34とで逆になる。
図6は、第1の導電部21の回路図である。図7は、第1の信号出力部31の回路図である。第1の導電部21は、パッシブ側の共振回路として構成される。第1の導電部21は閉回路である。第1の信号出力部31は、アクティブ側の共振回路として構成される。これらの共振回路は、WO2019/122867A1に開示される構成と基本的に同様である。
第1の信号出力部31において、入力側の端子44は、不図示の駆動回路に接続される。出力側の端子43から、検出信号が取り出される。図2に示すように、第2の信号出力部32からの検出信号は、加算部51の+端子と減算部52の+端子とに入力される。第1の信号出力部31からの検出信号は、加算部51のもう一方の+端子と減算部52の-端子とに入力される。なお、第1の信号出力部31からの検出信号と第2の信号出力部32からの検出信号との位相ずれを是正するために、それぞれの出力は平滑回路(不図示)を介して加算部51、減算部52に入力されるようにしてもよい。加算部51は、第1の信号出力部31および第2の信号出力部32からの検出信号の和を制御部50へ出力する。減算部52は、第1の信号出力部31からの検出信号と第2の信号出力部32からの検出信号との差を制御部50へ出力する。これらの検出信号は連続量である。
信号出力部31、32の出力は、例えば、電圧値である。信号出力部31、32が、所定の共振周波数で駆動された状態で、第1の導電部21が第1の信号出力部31に近づくと、第1の導電部21では、第1の信号出力部31で発生した磁束を打ち消す方向に電流が流れる。その結果、第1の信号出力部31の磁束が変化し、電圧が変化する。従って、検出信号を電圧値として取り出すことができる。第1の導電部21が第1の信号出力部31に近づくのに応じて第1の信号出力部31の出力が小さくなる。同様に、第2の導電部22が第2の信号出力部32に近づくと、それに応じて第2の信号出力部32の出力が小さくなる。すなわち、信号出力部31、32の出力(電圧)は、対応する導電部21、22との距離に応じて変化し、距離が短くなるほど小さくなる。なお、信号出力部31、32の出力として、共振信号の変化や電流値を採用してもよい。
特に、上述のように、コイルC21とコイルC31は共に8の字形状である。従って、第1の信号出力部31と第1の導電部21との関係は次のようになる。まず、第1の信号出力部31の巻線部33から上向きの磁束が発生し、巻線部34から下向きの磁束が発生した状態で、第1の導電部21が第1の信号出力部31に近づいたとする。すると、第1の導電部21の巻線部23には、巻線部33からの上向きの磁束を打ち消す方向の電流が流れる。その結果、第1の導電部21の巻線部24には、上向きの磁束が発生し、そのため、第1の信号出力部31の巻線部34の下向きの磁束が弱まる。従って、巻線部33と巻線部34との巻き方向が逆である構成に比し、第1の信号出力部31の出力の変化が大きくなる。その結果、センサとしての感度が高くなる。
なお、クロストーク抑制の観点からは、第1の信号出力部31と第2の信号出力部32とで、共振周波数を異ならせても良い。また、WO2019/122867A1に開示されるように、複数のセンサ部30間で、共振周波数を異ならせても良い。特に、隣接する鍵13に対応するセンサ部30間で、共振周波数を異ならせても良い。また、WO2019/122867A1や特許第4375302号公報に開示されるように、各々のセンサ部30を駆動する際、マルチプレクサおよびデマルチプレクサを利用して、時分割処理を実行してもよい。例えば、複数のセンサ部30を鍵域でグループ分けし、物理的に隣接するセンサ部30同士が同時に駆動されないようにする。例えば、各グループで低域のセンサ部30から順に、各グループで1つずつを同時に駆動してもよい。
図8は、1つの鍵13とそれに対応するセンサ部30の模式的正面図である。鍵13のストローク位置(押離方向の位置)、および前後方向の変位は、次のようにして検出される。
まず、押鍵操作により、鍵側導電部20がセンサ部30に対して近づいた場合に、図2に示すように、信号出力部31、32の検出信号が加算部51および減算部52に入力される。制御部50は、加算部51から入力される信号出力部31、32の検出信号の和に基づいて、鍵13のストローク位置を検出する。その際、例えば和が小さいほど、ストローク位置は深い位置として検出される。
これと並行して、制御部50は、減算部52から入力される信号出力部31、32の検出信号の差に基づいて、鍵13の前後方向の変位の大きさを検出する。その際、差が大きいほど、前後方向の変位は大きい値として検出される。図8に示すように、鍵13が押鍵されつつ前方への力を受けると、鍵13は前方へ変位する。この場合、第1の導電部21と第1の信号出力部31との重なり面積が、第2の導電部22と第2の信号出力部32との重なり面積より大きくなる。従って、第1の信号出力部31の方が第2の信号出力部32よりも小さい検出信号を出力するから、検出信号の差が大きくなる。
上述のように、図3に示すように、直線L1、L2の間隔よりも直線L3、L4の間隔の方が広い。つまり、第1の信号出力部31は第1の導電部21に対して前側にシフトして配置され、第2の信号出力部32は第2の導電部22に対して後側(第1の信号出力部31とは逆方向)にシフトして配置されている。例えば、図8に示すように、鍵13が前方に力を受け、鍵13が水平方向前側に変位した場合を考える。この場合、平面視による投影上、第1の導電部21と第1の信号出力部31との重なり面積が、第2の導電部22と第2の信号出力部32との重なり面積より大きくなる。従って、第1の導電部21が第1の信号出力部31に作用させる磁束の方が、第2の導電部22が第2の信号出力部32に作用させる磁束よりも強くなる。すると、第1の信号出力部31の方が第2の信号出力部32よりも小さい検出信号を出力するから、検出信号の差が大きくなる。その結果、制御部50は、鍵13が前方へ変位したこと、および鍵13の前方への変位の大きさを検出することができる。鍵13が後方へ変位した場合は、上記検出信号の差が反転する。
このようなシフト配置により、鍵13が前後方向に変位したときの信号出力部31、32間の差が大きくなるので、前後方向に関する検出の感度が高くなる。制御部50は、検出された前後方向の変位に基づいて、音の効果を制御する。
なお、シフトの方向は、例示したものと反対にしてもよい。また、シフト配置は必須でなく、直線L1、L2の間隔と直線L3、L4の間隔とを同じにし、直線L1、L2と直線L3、L4とがそれぞれ重なるようにしてもよい。その場合、クロストーク抑制の観点からは、重心G1と重心G3とが一致し、重心G2と重心G4とが一致するように、鍵側導電部20とセンサ部30とを配置するのが望ましい。
制御部50は、押鍵途中や離鍵途中においても、随時、鍵13のストローク位置を検出する。制御部50は、鍵13のストローク位置が第1の所定位置より深くなったときにノートオンイベントを発生させ、音発生部53に発音を開始させる。発音開始後、制御部50は、検出した前後方向の変位の大きさに基づいて、ビブラート等の効果を付与するアフタ制御を実施する。例えば、制御部50は、前後方向の変位が大きいほど、付与する効果の程度を大きくしたり、周期を短くしたりする。なお、押鍵終了段階だけでなく押鍵途中や離鍵途中においても検出結果を効果付与の制御に利用してもよい。
また、制御部50は、発音中に、鍵13のストローク位置が第2の所定位置(第1の所定位置より浅い)より浅くなったときに、音発生部53に消音を開始させる。なお、制御部50は、鍵13が第3の所定位置(第1の所定位置より浅い)から第1の所定位置に達するまでの所要時間から、押鍵速度を検出し、音量等の音制御に利用してもよい。同様に、離鍵操作時に離鍵速度を検出し、音制御に利用してもよい。なお、制御する効果パラメータに限定はない。
上述した図3に示す配置は、白鍵、黒鍵のいずれにも適用してもよいが、鍵幅が狭いと実現が困難である。図3に示す配置は、白鍵に適している。鍵幅の狭い黒鍵に適した配置について、図9で説明する。
図9は、鍵側導電部20およびセンサ部30の構成例を示す模式的平面図である。図9において、鍵側導電部20は、上面視による投影図として示されている。なお、図9では、コンデンサや抵抗の図示を省略している。第1の導電部21、第2の導電部22、第1の信号出力部31、第2の信号出力部32の個々の構成は、図3で説明した構成と同様である。
図9に示すように、導電部21、22は、鍵長手方向(前後方向)に並んで一直線上に配置されている。信号出力部31、32も鍵長手方向に並んで配置される。前後方向(Y方向)において、導電部21、31よりも導電部22、32の方が支点12に近い。一方、前後方向における第1の導電部21と第2の導電部22との間隔L5よりも、第1の信号出力部31と第2の信号出力部32との間隔L6の方が大きい。すなわち、第1の信号出力部31は第1の導電部21に対して前側にシフトして配置され、第2の信号出力部32は第2の導電部22に対して後側にシフトして配置されている。なお、間隔L5、L6は、各導電部の重心同士の間隔、各信号出力部の重心同士の間隔として定義されてもよい。なお、白鍵においても、図9に示す配置を採用してもよい。
本実施の形態によれば、複数の鍵13の各々に一対の導電部として鍵側導電部20が設けられる。回路基板15上には、各鍵13に対応してセンサ部30(一対の信号出力部31、32)が設けられる。センサ部30は、対応する鍵13の鍵側導電部20からの距離に応じた信号を出力する。制御部50は、センサ部30から出力された信号を取得し、取得した信号に基づいて、対応する鍵13の押離方向の位置と対応する鍵13の前後方向の変位とを検出する。例えば、制御部50は、信号出力部31、32からそれぞれ出力された信号の和に基づいて鍵13のストロークを検出し、それぞれ出力された信号の差に基づいて鍵13の前後方向の変位を検出する。よって、同じ(共通の)信号出力部31、32の出力から鍵13の押離方向の位置だけでなく前後方向の変位も検出することができる。
特に、図3や図9に示したシフト配置により、鍵13の前後方向の変位を精度よく検出することができる。
また、鍵側導電部20、センサ部30のそれぞれにおいて、互いに隣接する2つの渦巻き状の部分の、中心を基点とする渦巻き方向は互いに同じであるので、クロストークを抑制することができる。
なお、ストローク位置の検出については、信号の和を用いることは必須でなく、一対の信号出力部31、32のいずれか一方だけからストローク位置を検出してもよい。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、センサ部30から出力された信号に基づいて、鍵13の押離方向の位置と前後方向の変位とが検出された。本発明の第2の実施の形態では、これらに加えて、鍵13のヨー方向またはロール方向の変位も検出可能にする。
まず、鍵13は、主としてピッチ方向に変位するが、厳密にはヨー方向およびロール方向にも変位する。つまり、鍵13は、左右方向への力を受けることで、ヨー方向にも変位し得る。さらに、鍵13が左右方向への力を受けたり、あるいは、幅方向における端位置付近を押下されたりすることにより、鍵13は長手方向に沿う軸を中心に回転する方向(ロール方向)に変位し得る。なお、鍵13は、主としてピッチ方向に変位するが、特許第4375302号公報等に開示されるように、鍵13の構造を、設計上、ロール方向やヨー方向にも変位する構造としてもよい。
図10、図11は、第2の実施の形態における鍵側導電部20およびセンサ部30の第1、第2構成例を示す模式的平面図である。図12、図13は、第1構成例における1つの鍵13とそれに対応するセンサ部30の模式的正面図である。
図10~図13において、導電部A1、A2は、図9に示す導電部21、22と同様に構成される。導電部A3、A4も、図9に示す導電部21、22と同様に構成される。信号出力部B1、B2は、図9に示す信号出力部31、32と同様に構成される。信号出力部B3、B4も、図9に示す信号出力部31、32と同様に構成される。図10、図11においては、導電部A1~A4は、上面視(平面視)による投影図として示されている。第1、第2構成例のいずれにおいても、前後方向(Y方向)において、導電部A1、信号出力部B1よりも、導電部A2、信号出力部B2の方が支点12に近い。
第1、第2構成例(図10、図11)では、信号出力部B1~B4に対して、導電部A1~A4は、前後方向および鍵並び方向の双方にシフトしている。第1構成例(図10)では、鍵並び方向において、導電部A1、A3の間隔よりも信号出力部B1、B3の間隔が大きく、導電部A2、A4の間隔よりも信号出力部B2、B4の間隔が大きい。前後方向において、導電部A1、A2の間隔よりも信号出力部B1、B2の間隔が大きく、導電部A3、A4の間隔よりも信号出力部B3、B4の間隔が大きい。
第2構成例(図11)では、信号出力部B1~B4は、前後方向に一直線上に並ぶ。鍵並び方向において、導電部A1、A3は、信号出力部B1、B3を挟んで互いに反対側にシフトし、導電部A2、A4は、信号出力部B2、B4を挟んで互いに反対側にシフトしている。前後方向において、導電部A1、A2の間隔よりも信号出力部B1、B2の間隔が大きく、導電部A3、A4の間隔よりも信号出力部B3、B4の間隔が大きい。
第1構成例(図10)を例にとり、鍵13のストローク位置、前後方向の変位、および横揺れ(ヨー方向またはロール方向の変位)の検出方法を説明する。
まず、鍵13のストローク位置、前後方向の変位の検出については、「導電部A1と信号出力部B1」および「導電部A2と信号出力部B2」の組み合わせを利用する。すなわち、制御部50は、信号出力部B1、B2の検出信号の和に基づいて、鍵13のストローク位置を検出する。また、制御部50は、信号出力部B1、B2の検出信号の差に基づいて、鍵13の前後方向の変位の大きさを検出する。なお、鍵13のストローク位置、前後方向の変位の検出については、「導電部A3と信号出力部B3」および「導電部A4と信号出力部B4」の組み合わせを利用してもよい。
次に、横揺れの検出については、「導電部A1と信号出力部B1」および「導電部A3と信号出力部B3」の組み合わせを利用する。すなわち、制御部50は、減算部52から入力される信号出力部B1、B3の検出信号の差に基づいて、鍵13の横揺れの大きさを検出する。その際、差が大きいほど、横揺れは大きい値として検出される。信号出力部B1、B2が、ストローク位置、前後方向の変位を検出するための一対の信号出力部であるとすると、信号出力部B1、B3は、横揺れを検出するための他の一対の信号出力部に該当する。
図12に示すように、鍵13の押鍵面のうち右部が押下されると、鍵13は右方にロールする。この場合、導電部A1と信号出力部B1との距離が、導電部A3と信号出力部B3との距離より短くなる。従って、信号出力部B1の方が信号出力部B3よりも小さい検出信号を出力するから、検出信号の差が大きくなる。その結果、制御部50は、鍵13のロール方向およびロール変位の大きさを検出することができる。
また、上述のように、導電部A1、A3の間隔よりも信号出力部B1、B3の間隔の方が広い。図13に示すように、鍵13が右方に力を受けると、鍵13が水平方向右側に変位する。この場合、平面視による投影上、導電部A1と信号出力部B1の重なり面積が、導電部A3と信号出力部B3との重なり面積より大きくなる。従って、導電部A1が信号出力部B1に作用させる磁束の方が、導電部A3が信号出力部B3に作用させる磁束よりも強くなる。すると、信号出力部B1の方が信号出力部B2よりも小さい検出信号を出力するから、検出信号の差が大きくなる。その結果、制御部50は、鍵13のヨー方向の変位の大きさを検出することができる。このようなシフト配置により、鍵13が水平方向に変位したときの信号出力部B1、B3間の差が大きくなるので、ヨー方向に関する検出の感度が高くなる。
なお、ヨー方向およびロール方向への変位(いわゆる横揺れ)は複合的に生じるものであり、演奏者も両者を意識して演奏することは困難であるから、検出においても両者を区別することに大きな意義はない。従って、制御部50は、両者を複合的に捉えて横揺れとして検出し、効果制御に役立ててもよい。しかも、横揺れを、押鍵終了段階だけでなく押鍵途中や離鍵途中においても検出可能にしてもよい。
なお、横揺れを検出する場合において、信号出力部B1、B3間の差と、信号出力部B2、B4間の差との差分から、横揺れが、主としてロール変位に起因するのかヨー変位に起因するのかを判定してもよい。例えば、鍵並び方向には、鍵後端よりも鍵先端の方が大きく変位するので、差分が大きければ、横揺れが、主としてヨー変位に起因すると判定することができる。なお、横揺れの検出については、「導電部A2と信号出力部B2」および「導電部A4と信号出力部B4」の組み合わせを利用してもよい。
第2構成例(図11)を採用した場合も、鍵13のストローク位置、前後方向の変位、横振れを検出することができる。例えば、鍵13のストローク位置、前後方向の変位の検出については、「導電部A1と信号出力部B1」および「導電部A2と信号出力部B2」の組み合わせを利用する。あるいは、「導電部A3と信号出力部B3」および「導電部A4と信号出力部B4」の組み合わせを利用してもよい。また、横揺れの検出については、「導電部A1と信号出力部B1」および「導電部A3と信号出力部B3」の組み合わせを利用する。あるいは、「導電部A2と信号出力部B2」および「導電部A4と信号出力部B4」の組み合わせを利用してもよい。
本実施の形態によれば、同じ(共通の)信号出力部の出力から鍵13の押離方向の位置だけでなく前後方向の変位も検出することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。それだけでなく、同じ(共通の)信号出力部の出力から、押鍵途中においても、鍵のヨー方向またはロール方向の変位を検出することができる。
なお、第1構成例(図10)、第2構成例(図11)のいずれにおいても、導電部A1~A4、信号出力部B1~B4の各々の2つの渦巻き状の部分は前後方向に並んで配置された。しかし、導電部A1~A4、信号出力部B1~B4の各々の2つの渦巻き状の部分は鍵並び方向に並んで配置されてもよい。
なお、本実施の形態では、ストローク位置の検出と前後方向の変位と横振れの検出とで、用いるセンサ部を共通化できるので、構成が簡単であり、光学センサを設ける必要もない。しかし、ストローク位置や押鍵速度を検出するために、光学式や接触式の位置センサや速度センサを別途設けてもよい。なお、一対の信号出力部から、ストローク位置を検出することは必須でない。
以下、図14、図15で、上記各実施の形態における変形例を説明する。図14は、鍵側導電部20およびセンサ部30の第1の変形例の構成例を示す模式的平面図である。図14に示す例では、図3に示す例に対して、第1の導電部21の巻線部23、24の巻き方向が逆になっている。従って、前後方向に互いに隣接する巻線部同士、すなわち、第1の導電部21の巻線部23と第2の導電部22の巻線部25とは、中心を基点とする渦巻き方向が互いに逆となっている。同様に、前後方向に互いに隣接する巻線部24と巻線部26とも、中心を基点とする渦巻き方向が互いに逆となっている。
また、同様に、図14に示す例では、図3に示す例に対して、前後方向に互いに隣接する巻線部同士である、第1の信号出力部31の巻線部33、34の巻き方向が逆になっている。従って、前後方向に互いに隣接する巻線部33と巻線部35とは、中心を基点とする渦巻き方向が互いに逆となっている。同様に、前後方向に互いに隣接する巻線部34と巻線部36とも、中心を基点とする渦巻き方向が互いに逆となっている。このように、鍵側導電部20およびセンサ部30のそれぞれにおいて、前後方向に互いに隣接する巻線部の間で、中心を基点とする渦巻き方向が互いに逆である。この構成により、鍵並び方向だけでなく、鍵長手方向に互いに隣接する巻線部の間でも、発生する磁束の方向が逆となるので、クロストークの抑制にさらに寄与する。
なお、上記各実施の形態において、導電部21、22、信号出力部31、32は、いずれも鍵並び方向または鍵長手方向と略平行であることは必須でない。導電部と、対応する信号出力部とは、同じ方向に傾斜してもよいが、同じ方向に傾斜することは必須でない。
図15は、鍵側導電部20およびセンサ部30の第2の変形例の構成例を示す模式的平面図である。上記各実施の形態において、図15に示すように、導電部21、22(あるいは導電部A1~A4)、信号出力部31、32(あるいは信号出力部B1~B4)のそれぞれを、2つの渦巻きでなく単一の渦巻きで成るコイルで構成してもよい。また、導電部21と信号出力部31の組、または導電部22と信号出力部32の組、のいずれかだけ、単一の渦巻きで成るコイルの組として構成してもよい。
なお、鍵側導電部はリアクタンス素子であることが好ましいが、誘導コイルに限定されず、鍵側導電部に導電部材を用いてもよい。例えば、鍵側導電部に関しては、鍵側導電部20-2として示すように、導電部21、22に代えて、導電性の金属板54、55を設けてもよい。金属板54、55は鉄等で構成される。金属板54、55は、押鍵面と略平行な板部材である。信号出力部31、32に対する金属板54、55の距離が変化すると、信号出力部31、32における静電容量が変化することで、距離に応じた大きさの信号を取り出すことができる。
あるいは、鍵側導電部20-3として示すように、導電部21、22に代えて、金属板54、55と同様の導電性の1つの金属板56を設けてもよい。なお、鍵側導電部20-2または鍵側導電部20-3を採用した場合でも、信号出力部31、32のコイル形状は、2つの渦巻きでもよいし単一の渦巻きでもよい。
なお、同じ(共通の)信号出力部の出力から、鍵の水平方向または上下方向の平行移動を検出してもよい。例えば、鍵全体を鍵並び方向に平行に変位可能に構成した鍵盤において、鍵並び方向における鍵の平行移動を検出できるように構成してもよい。あるいは、鍵全体を上下方向に平行に変位可能に構成した鍵盤において、上下方向における鍵の平行移動を検出できるように構成してもよい。その際、上記各実施の形態において例示した検出対象に加えて、あるいは例示した検出対象に代えて、鍵の水平方向または上下方向の平行移動を検出可能にしてもよい。
なお、上記変形例を含む各例において、対応する鍵側導電部20からの距離に応じた信号を出力する信号出力部は、複数の各鍵13に2つ以上の信号出力部が対応するように設けられればよく、2つに限定されない。例えば、信号出力部を2対以上設け、それぞれの対からの信号を用いて変位を検出してもよい。あるいは、信号出力部を3つ配列し、真ん中の信号出力部はストローク位置の検出専用にしてもよい。
なお、本発明の鍵の操作検出装置は、鍵盤装置100の全ての鍵13の操作を検出できることは必須でなく、一部の鍵13だけを検出対象としてもよい。
なお、導電部21、22、信号出力部31、32を構成するコイルC21、C31の渦巻き形状部分の各々の外郭形状は、円形に限らず、長円や矩形であってもよい。なお、コイルC21、C31は、平面型であったが、配置スペースが許容されるならば、平面型に限定する必要はない。
なお、本発明は、鍵盤装置100に限らず、ペダルや、パソコン用のキーボード等にも適用可能である。
なお、本実施の形態において、「略」を付したものは完全を除外する趣旨ではない。例えば、「略平行」、「略円形」は、それぞれ平行、円形を含む趣旨である。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
13 鍵、 15 回路基板、 20 鍵側導電部、 21、22 導電部、 31、32 信号出力部、 30 センサ部、 50 制御部、 101 操作検出装置

Claims (9)

  1. 複数の鍵の各々に設けられた導電部と、
    前記鍵の押離方向において前記鍵に対向する基板と、
    各々がコイルを有し、前記各鍵に対応して前記基板に設けられ、対応する鍵に設けられた前記導電部からの距離に応じた信号を出力する少なくとも一対の信号出力部と、
    前記一対の信号出力部からそれぞれ出力された信号の和に基づいて、対応する鍵の押離方向の位置を検出し、且つ、前記それぞれ出力された信号の差に基づいて、前記対応する鍵の前後方向の変位を検出する検出部と、を有する、鍵盤装置の鍵の操作検出装置。
  2. 前記一対の信号出力部は、前後方向に並んで配置された、請求項に記載の鍵盤装置の鍵の操作検出装置。
  3. 前記一対の信号出力部のうち第1の信号出力部は前記導電部に対して前後方向においてシフトして配置され、前記一対の信号出力部のうち第2の信号出力部は前記導電部に対して前後方向において前記第1の信号出力部とは逆方向にシフトして配置されている、請求項に記載の鍵盤装置の鍵の操作検出装置。
  4. 前記信号出力部の各々が有するコイルは、2つの渦巻き状の部分が繋がって互いに隣接する形状であり、
    前記2つの渦巻き状の部分の、中心を基点とする渦巻き方向は互いに同じである、請求項1乃至のいずれか1項に記載の鍵盤装置の鍵の操作検出装置。
  5. 前記導電部は、前記対応する鍵の表面と略平行な金属板である、請求項1乃至のいずれか1項に記載の鍵盤装置の鍵の操作検出装置。
  6. 前記導電部は、2つの渦巻き状の部分が繋がったコイルを有する回路であり、
    前記導電部における前記2つの渦巻き状の部分の、中心を基点とする渦巻き方向は互いに同じである、請求項1乃至のいずれか1項に記載の鍵盤装置の鍵の操作検出装置。
  7. 前記信号出力部は、各鍵に対応して鍵並び方向に並んで配置された他の一対の信号出力部を含み、
    前記検出部は、前記他の一対の信号出力部からそれぞれ出力された信号の差に基づいて、前記対応する鍵のヨー方向またはロール方向の少なくとも一方の変位を検出する、請求項に記載の鍵盤装置の鍵の操作検出装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の鍵の操作検出装置と、
    前記複数の鍵と、を有する、鍵盤装置。
  9. 複数の鍵の各々に設けられた導電部と、前記鍵の押離方向において前記鍵に対向する基板と、各々がコイルを有し、前記各鍵に対応して前記基板に設けられ、対応する鍵に設けられた前記導電部からの距離に応じた信号を出力する少なくとも一対の信号出力部と、を有する鍵盤装置の鍵の操作検出方法であって、
    前記一対の信号出力部からそれぞれ出力された信号を取得し、
    取得した前記信号の和に基づいて、対応する鍵の押離方向の位置を検出し、且つ、取得した前記信号の差に基づいて、前記対応する鍵の前後方向の変位を検出する、鍵盤装置の鍵の操作検出方法。
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