JP7494550B2 - サービスプラグ及び電動車両の車両構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車などの電動車両に搭載されるサービスプラグ及びこのサービスプラグを備えた電動車両の車両構造に関する。
電気自動車などの電動車両では、高電圧、大電流が流れる部分を点検する際の感電等を防止すべく、バッテリパックの近傍等に、電源回路を遮断するためのサービスプラグと呼ばれるコネクタが設けられる。
特許文献1には、サービスプラグの一例が開示されている。このサービスプラグは、車両の所定の取付面に固定される第1コネクタと、相手側コネクタである第2コネクタと、レバーとを備えている。レバーは、第2コネクタのコネクタハウジングに対して、第1コネクタのコネクタハウジングへの嵌合力又は離脱力を付与するものである。つまり、遮断状態から通電状態(遮断解除状態)への切替時には、レバーを所定方向に揺動させて各コネクタのコネクタハウジング同士を嵌合させる(両コネクタを接続する)一方、通電状態から遮断状態への切替時には、逆方向にレバーを揺動させて各コネクタのコネクタハウジング同士を互いに離脱させる(コネクタ同士の接続を解除する)のである。
特開2019-3916号公報
特許文献1のように、遮断状態と通電状態との切替えがレバー操作により行われる従来のサービスプラグでは、特に、電源回路を遮断状態から通電状態に切り替える際に次のような問題が考えられる。例えば、十分なレバー操作を行ったつもりが、実際には操作量が不十分であったために電源回路が通電状態に切り替わっていない、あるいは、レバー操作が行われて一旦電源回路が通電状態に切り替わったものの、その後、作業者がレバーに引っ掛かって電源回路が意図せず遮断状態に切り替わってしまう、といった事態が生じることが考えられる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、電動車両などに搭載されるサービスプラグに関し、不適切なレバー操作に起因して電源回路に通電不良が発生することを抑制できる技術を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係るサービスプラグは、電源回路を通電状態と遮断状態との間で切り替えるサービスプラグであって、取付面に固定されて第1端子を保持する第1ハウジングと、第2端子を保持し、前記取付面と直交する嵌合方向に沿って前記第1ハウジングに嵌合される第2ハウジングと、両ハウジングが所定の仮嵌合状態にあるときに、所定の第1位置から第2位置に変位させることにより、両ハウジングをこれらが完全に嵌合しかつ両端子が互いに接触した本嵌合状態に切り替えるレバー部材と、前記第2ハウジングに備えられて前記レバー部材の変位を規制するロック部材と、を備え、前記レバー部材は、前記第2ハウジングを挟んでその両側に位置する一対の脚部とこれら脚部の先端同士を繋ぐ連結部とを具備した門型形状を有し、かつ、前記取付面と平行な軸を中心として前記各脚部が前記第2ハウジングに回動可能に支持され、前記軸を中心とする回転方向の操作力を受けることにより第1位置から第2位置に変位するように設けられ、前記第2ハウジングは、反第1ハウジング側であってかつ前記レバー部材が第2位置に配置された状態において前記レバー部材の内側に位置する端面を備えた壁面部を有し、前記ロック部材は、前記端面上に配置され、前記取付面と平行な方向の操作力を受けることにより前記端面に沿って該端面内のみで変位可能に設けられ、前記レバー部材が第2位置にあるときに当該レバー部材の変位を許容するアンロック位置と、第1位置から第2位置への前記レバー部材の操作方向とは異なる方向に操作されてアンロック位置から変位した位置であって第2位置に対して前記レバー部材を変位不能に拘束するロック位置と、に変位可能に設けられ、該サービスプラグの平面視において、前記レバー部材の第1位置から第2位置への操作方向と、前記ロック部材のアンロック位置からロック位置への操作方向とは逆方向であるものである。
このサービスプラグでは、両ハウジングを仮嵌合状態としてレバー部材を第1位置から第2位置に変位させると、両ハウジングが本嵌合状態となり、これにより電源回路が遮断状態から通電状態に切り替わる。そしてその後、ロック部材をアンロック位置からロック位置に変位させると、レバー部材が第2位置に拘束(ロック)される。
このような構成によれば、電源回路を遮断状態から通電状態に切り替える際には、レバー部材の操作に加えてロック部材の操作が求められるため、作業者は、ロック部材の操作を行うことで電源回路が遮断状態から通電状態に切り替わったことを認識することが可能となる。そのため、第2位置まで操作されない不完全な状態でレバー部材が放置されることが抑制される。特に、切替作業には、互いに異なる操作であって互いに異なる2つの方向の操作が求められるため、同一方向の操作のみを行う場合に比べて作業者の注意が喚起され易く、作業者がロック部材の操作を忘れること、すなわち、不完全な操作状態でレバー部材が放置されることが抑制される。また、ロック部材によりレバー部材が第2位置にロックされると、その後、仮に作業者がレバー部材に触れてもレバー部材が変位することがないため、意図せずレバー部材が第2位置から変位することも防止される。従って、このサービスプラグによると、不適切なレバー操作が発生すること、ひいてはこれに起因して電源回路に通電不良が発生することが抑制される。
しかも、上記構成によれば、両ハウジングの嵌合方向との関係で、レバー部材およびロック部材に対して前記取付面の法線方向からアクセスして操作することが可能となる。そのため、狭いスペースにサービスプラグが配置されるような場合でも、レバー部材及びロック部材の操作性を良好に確保することが可能となる。
また、上記構成によると、合理的に、ロック部材を備えたコンパクトなサービスプラグが構成される。すなわち、例えば、レバー部材自体に爪部を設けておき、この爪部をハウジングの外周に設けた凸部に係合させることで、第2位置に配置されたレバー部材を拘束することも考えられる。しかし、この場合には、ハウジングの外周に凸部を突設する必要があるため、サービスプラグの大型化を助長し、サービスプラグの配置場所が制約を受けるという問題がある。これに対して、第2ハウジングにおける反第1ハウジング側の端面であってかつレバー部材の内側に位置するようにロック部材が設けられる上記構成によれば、レバー部材の内側のデッドスペースを利用してロック部材を設けることができ、サービスプラグの大型化を助長し難い。従って、ロック部材を備えたコンパクトなサービスプラグを合理的に構成することが可能となる。
この場合、前記レバー部材は、当該レバー部材が第2位置に対して完全には配置されていない所定の不完全な操作状態にあるときに、前記ロック部材がアンロック位置からロック位置へ変位することを規制する規制部を備えているのが好適である。
この構成によれば、レバー部材が前記不完全な操作状態のときには、アンロック位置からロック位置へのロック部材の変位が規制部によって規制されるため、前記不完全な操作状態でレバー部材が放置されることが高度に抑制される。
なお、上記サービスプラグにおいて、前記ロック部材は、前記レバー部材が第2位置に配置された状態において当該ロック部材がロック位置に配置されると、前記レバー部材の一部に重なって当該レバー部材の変位を規制するものであってもよい。
この構成によれば、簡単な構造で、ロック部材によりレバー部材を第2位置に拘束(ロック)することが可能となる。
また、上記サービスプラグにおいて、前記レバー部材及び前記第2ハウジングには、前記レバー部材が第2位置から第1位置に向かって変位する過程で互いに係合して当該レバー部材の変位を規制する係合部がそれぞれ備えられ、これらの係合部は、前記レバ-部材が所定大きさ以上の操作力を受けると、少なくとも一方が弾性変形してこれらの係合状態を解除するように形成されているものであってもよい。
この構成によれば、レバー部材が第2位置から第1位置に変位する過程で前記係合部同士が係合することで、レバー部材の第1位置への変位が規制される。そのため、ロック部材による拘束(ロック)が解除された状態で、意図せずレバー部材が第1位置にリセットされてしまうことを抑制することが可能となる。
一方、本発明の一局面に係る電動車両の車両構造は、後部座席と、この後部座席を支持しかつ中央にトンネル部を備えたフロアパネルと、前記フロアパネルの下方に配置されるバッテリ装置とを備えた電動車両の車両構造であって、前記バッテリ装置は、電源回路と、当該電源回路を通電状態と遮断状態との間で切り替える、上述した何れかのサービスプラグとを備え、前記サービスプラグは、前記後部座席の前方であって前記トンネル部の内側に配置され、かつ前記レバー部材が第2位置に配置されることにより前記電源回路を通電状態とする一方、第1位置に配置されることにより前記電源回路を遮断状態にするものであって、前記トンネル部には、前記サービスプラグにアクセス可能な開口部が形成されているものである。
この車両構造によれば、バッテリ装置の電源回路を通電状態と遮断状態との間で切り替えるサービスプラグとして、上述したようなサービスプラグが備えられているので、不適切なレバー操作が発生すること、ひいてはこれに起因して電源回路に通電不良が発生することが効果的に抑制される。また、この車両構造によれば、後部座席に着座した状態で、開口部からトンネル部の内部に手を入れて容易にサービスプラグにアクセスすることが可能となる。そのため、無理のない楽な姿勢で難なく電源回路の通電状態と遮断状態との切替作業を行うことが可能となる。
この場合には、前記レバー部材の第1位置から第2位置への操作方向は、車両平面視において車両後方側から車両前方側に向かう方向又は車両前方側から車両後方側に向かう方向であり、前記ロック部材のアンロック位置からロック位置への操作方向は、車両平面視において前記レバー部材の第1位置から第2位置への操作方向とは逆方向であるのが好適である。
この車両構造によれば、電源回路を遮断状態から通電状態に切り替える際のレバー部材の操作方向と、ロック部材をアンロック位置からロック位置に切り替える際の当該ロック部材の操作方向とが、車両平面視において車両前後方向の互いに異なる方向(逆方向)であるため、レバー部材とロック部材とを連続的にスムーズに操作することが可能となる。電源回路を通電状態から遮断状態に切り替える際も同様である。よって、当該電源回路の切替操作の作業性の向上に寄与するものとなる。
上記サービスプラグ及びこのサービスプラグを備えた電動車両の上記車両構造によれば、不適切なレバー操作に起因して電源回路に通電不良が発生することを効果的に抑制することが可能となる。
本発明の実施形態にかかるサービスプラグを備えたバッテリ装置が搭載された電動車両(本発明の車両構造が適用された電動車両)を上方から見たレイアウト図である。 前記サービスプラグを備えるバッテリ装置の斜視図である。 車幅方向の中心に沿った車両の断面図である。 サービスプラグの斜視図である。 第1コネクタの斜視図である。 第2コネクタの斜視図である。 サービスプラグの側面図(図4に示す状態の側面図)である。 サービスプラグの断面図(図7のVIII-VIII線断面図)である。 遮断状態から通電状態への切り替え過程を示すサービスプラグの側面図(一部断面図)である。 遮断状態から通電状態への切り替え過程を示すサービスプラグの側面図(一部断面図)である。 ロック部材によるレバー部材のロック操作を説明するサービスプラグの平面図である。 サービスプラグの断面図(図8に対応する図10(b)に相当する状態の断面図)である。 レバー部材のフック部と、第2コネクタハウジングに設けられた突起部との係合状態を示すサービスプラグの要部断面拡大図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[車両の全体構造]
図1は、本発明の実施形態にかかるサービスプラグが適用された電動車両(本発明の車両構造が適用された電動車両)を上方から見たレイアウト図である。図1に示す車両1は、内燃焼機関を備えておらず、バッテリ装置4に蓄えられた電力を動力源として、走行用のモータ14によって車輪(前輪)12を駆動して走行する電気自動車(本発明にかかる「電動車両」の一例)である。
車両1のボディシェルの下部、具体的にはフロアパネル2の下部には、前記バッテリ装置4が搭載されている。バッテリ装置4は、車両前後方向に細長い平面視長方形の形状を有しており、フロアパネル2の下部中央に配置されている。詳しくは、バッテリ装置4は、車両1の前部座席6の下方から後部座席8の下方付近まで延びて、車両1の幅方向中央に配置されている。フロアパネル2の中央には、前後方向に延在するトンネル部10が形成されている。よって、バッテリ装置4は、このトンネル部10の下方に配置されている。
車両1の前部には、車両1の車輪(前輪)12を駆動するための電動機である前記モータ14、直流電力を交流電力に変換してモータ14に供給するインバータ16、直流電力の電圧を変換するDC/DCコンバータ18等が配置されている。一方、車両1の後部には、バッテリ装置4に充電を行うための充電装置が備えられている。具体的には、充電スタンドの充電プラグ(図略)が接続される充電口20、充電器22及び給電器24等が配置されている。そして、充電装置やインバータ16等がバッテリ装置4に接続されている。
図2は、バッテリ装置4の斜視図であり、図3は、車幅方向の中心に沿った車両1の断面図である。
図2及び図3に示すように、バッテリ装置4は、車両前後方向に細長くかつ全体として上下方向に扁平な直方体形状のバッテリ本体30と、このバッテリ本体30内の電源回路を遮断するためのサービスプラグ40とを含む。なお、以下のバッテリ装置4の説明で用いる上、下、左、右の各方向は、車両1の上、下、左、右の各方向と同義である。
バッテリ本体30の上面の後方側の領域には、他の部分よりも高さが高くなった台状部31が形成されている。台状部31は、バッテリ本体30の左右方向に亘って延在する主台状部31aと、その中央部分から前方に延びる延設部31bとを含む。
主台状部31aの上方には、フロアパネル2を介して後部座席8が配置されている。なお、延設部31bの高さは、主台状部31aの高さよりも若干低く設定されており、この延設部31bは、全体がフロアパネル2のトンネル部10内に突入(介入)するように設けられている。
バッテリ本体30は、その外郭を形成するバッテリケース32と、その内部に収容された複数のバッテリモジュール34と、これらバッテリモジュール34からの電力の取出し及び充電を行うための図外の電源回路とを含む。
バッテリケース32は、下側のロアケース32aと、上側のアッパケース32bとで構成されている。これらの間に形成される空間に、各々、前後方向に細長い直方体形状を有した複数のバッテリモジュール34が、一部上下二段に重ねられた状態で収容されている。具体的には、まず下段として、車幅方向に並ぶ4つを一列として前後方向に3列、合計12個のバッテリモジュール34がロアケース32aの上面に配置され、これら下段のバッテリモジュール34のうち最後例のバッテリモジュール34の上方に、車幅方向に並ぶ4つのバッテリモジュール34が配置されている。つまり、合計16個のバッテリモジュール34が、バッテリケース32の後部領域で上下二段に重ねられた状態で当該バッテリケース32に収容されている。バッテリ本体30の前記台状部31の主台状部31aは、このようにバッテリモジュール34が上下二段に配置された部分によって形成されている。
前記電源回路は、これら複数のバッテリモジュール34を直列接続する高電圧回路であり、前記サービスプラグ40は、当該電源回路のうち直列接続されたバッテリモジュール34の1箇所の接続を遮断可能に設けられている。このように電源回路の一箇所が遮断されることにより、当該バッテリ本体30における電力の入出力が一切遮断されるのである。なお、電源回路の具体的な構成や、当該電源回路におけるサービスプラグ40の具体的な配置等は、上記の構成に限定されるものではない。
サービスプラグ40は、バッテリ本体30の前記延設部31bに配置されている。具体的には、図2及び図3に示すように、アッパケース32bのうち延設部31bに対応する部分は、ロアケース32aに固定された支持部材36によって下方から支持されている。支持部材36には、アッパケース32bの下面に沿う略平坦な取付面36aが設けられている。サービスプラグ40は、この取付面36aに取付けられて、アッパケース32bに形成された開口部33を通じてバッテリケース32の上方に露出している。
なお、車両1のフロアパネル2のトンネル部10のうち、サービスプラグ40に対応する位置には開口部10aが形成されている。これにより、フロアカーペットを剥がすことで、当該開口部10aを介して車室側からサービスプラグ40に容易にアクセス可能となっている。なお、トンネル部10の開口部10aは、メンテナンス時以外は、図外の蓋部材(キャップ)により閉じられている。
[サービスプラグ40の詳細構造]
図4は、サービスプラグ40の斜視図である。同図に示すように、サービスプラグ40は、支持部材36の取付面36aに固定される第1コネクタ42と、この第1コネクタ42に対して着脱可能に接続(嵌合)される第2コネクタ44とを含む。第2コネクタ44は、第1コネクタ42に対して上下方向に接続される、すなわち、取付面36aと直交する方向に沿って互いに接続される。なお、図4では、第1コネクタ42と第2コネクタ44とを上下に分離した状態で示している。
図5は、斜め上方から見た第1コネクタ42の斜視図であり、図6は、斜め下方から見た第2コネクタ44の斜視図である。また、図7は、サービスプラグ40の側面図(図4に示す状態の側面図)であり、図8は、サービスプラグ40の断面図(図7のVIII-VIII線断面図)である。
図4、図5、図7及び図8に示すように、第1コネクタ42は、各々バスバーからなる左右一対の第1端子58a、58bと、当該第1端子58a、58bを保持する概略雌型ハウジングからなる第1ハウジング50とを備える。第1ハウジング50は、前後方向に細長い平面視長円形状(オーバル形状)の嵌合凹部54と、その周囲に鍔状に連設される固定枠部52とを備える。嵌合凹部54の周囲には上向き延びるスリーブ部54aが形成されている。固定枠部52は、前後方向に細長い平面視概略長方形であり、四隅に貫通孔52aを備えている。これら貫通孔52aを用いて固定枠部52がボルトナットで前記取付面36aに固定されることで、第1ハウジング50が支持部材36に取付けられている。
第1端子58a、58bは、図8に示すように、各々、断面L字型の板状を成し、嵌合凹部54の内底部に立設された隔壁部54bを隔てて互いに隣接した状態でかつ互いに絶縁された状態で第1ハウジング50に保持されている。第1端子58a、58bは、図5に示すように、前後方向に隣接して2組設けられている。
一対の第1端子58a、58bのうち一方側の端子58aは、電源回路のうち直列接続される2つのバッテリモジュール34のうちの一方側に電気的に接続され、他方の第1端子58bは、電源回路のうち前記直列接続される2つのバッテリモジュール34のうちの他方側に電気的に接続されている。従って、図8に示すように、第1端子58a、58bが非接触の状態では、電源回路の一箇所が遮断され、バッテリ装置4(バッテリ本体30)における電力の入出力が一切遮断される。
図4、図6、図7及び図8に示すように、第2コネクタ44は、雌型の第2端子68と、当該第2端子68を保持する概略雄型ハウジングからなる第2ハウジング60と、第2ハウジング60に揺動可能に装着されたレバー部材70と、このレバー部材70の作動を規制するためのロック部材80とを備える。
第2ハウジング60は、第1コネクタ42の第1ハウジング50に嵌合可能な構成を有する。具体的には、第2ハウジング60は、前後方向に細長い平面視長円形状(オーバル形状)の上面壁部61と、その外縁部から下方に延びて、第1ハウジング50の前記スリーブ部54a(嵌合凹部54)に外嵌する外側嵌合壁部62と、嵌合凹部54の内壁面に嵌合する内側嵌合壁部63とを備える。
第2端子68は、第2ハウジング60の前記内側嵌合壁部63の内側に配置されている。第2端子68は、左右一対の接触部68aを備えた逆U字型の形状を有しており、第1、第2のハウジング50、60が互いに嵌合すると、第1コネクタ42の前記一対の第1端子58a、58bがこれら接触部68aの間に挿入されて、左右一対の接触部68aが当該第1端子58a、58bに外側から弾性的に接触するように形成されている(図12参照)。
つまり、第1、第2のハウジング50、60が未嵌合の状態では、図8に示すように、第1コネクタ42の第1端子58a、58bは互いに電気的に未接続の状態である。従って、上記の通り電源回路の一箇所が遮断され、バッテリ装置4(バッテリ本体30)における電力の入出力が一切遮断される。一方、第1、第2のハウジング50、60が完全に嵌合すると、第1コネクタ42の第1端子58a、58bが第2端子68を介して電気的に接続される。すなわち、第1コネクタ42の第1端子58a、58b同士が短絡し、これにより、電源回路の遮断状態が解除されて、バッテリ本体30における電力の入出力が可能となるのである。このように、サービスプラグ40は、第1コネクタ42の第1端子58a、58bを第2コネクタ44の第2端子68により短絡させるためのであり、よって、サービスプラグ40は短絡コネクタであると言うことができる。なお、第1コネクタ42には、上記の通り、第1端子58a、58bが前後方向に隣接して2組備えられているが、第2コネクタ44には、一組の第1端子58a、58bに対して2つの第2端子68が接触するように、合計4つの第2端子68が備えられている。
レバー部材70は、第1コネクタ42と第2コネクタ44との接続およびその解除を行うために作業者が操作するものである。レバー部材70は、第2ハウジング60を挟んでその左右両側に位置する一対の脚部72と、これら脚部72の先端同士を繋ぐ連結部73とを具備した門型形状を有している。各脚部72aは、第2ハウジング60の外側嵌合壁部62の外側面に突設された軸部62aに揺動自在に支持されている。これにより、レバー部材70が両軸部62aを支点として第2ハウジング60に揺動自在に支持されている。
各脚部72は、それらの長手方向の途中部分で軸部62aに支持されている。具体的には、図7に示すように、軸部62aから連結部73の末端までの直線距離L1が、軸部62aから反対側の末端までの直線距離L2よりも十分に長くなる位置で、各脚部72が軸部62aに支持されている。当例では、L1:L2=3:1程度の位置で各脚部72が軸部62aに支持されている。一方、第1コネクタ42の第1ハウジング50には、レバー部材70の操作時に、脚部72のうち軸部62aよりも反連結部73側の部分(以下、延設部72aという)が当接する当り部56が備えられている。図5に示すように、当り部56は、固定枠部52のうち嵌合凹部54の左右両側の位置に各々設けられている。
当り部56は、図9(a)に示すように、固定枠部52の上面から上方に延びる垂直部56aと、その上端から前方に延びる水平部56bとを有した断面逆L字型の形状を有している。
第1コネクタ42と第2コネクタ44との接続およびその解除の際には、レバー部材70の前記延設部72aが当該当り部56の水平部56b又は固定枠部52の上面に当接することで、いわゆる梃子の原理により、比較的小さな力で当該コネクタ42、44同士の接続及びその解除が可能となっている。つまり、当該サービスプラグ40は、上述のとおり短絡コネクタと言えるばかりでなく、倍力コネクタという事もできる。
ここで、レバー部材70を用いた第1コネクタ42と第2コネクタ44との接続およびその解除ついて説明する。
第1コネクタ42と第2コネクタ44とを接続するには、図7に示すように、まず、脚部72が略垂直(起立姿勢)になる位置(以下、「第1位置」という)にレバー部材70を配置し、この状態で第2コネクタ44の第2ハウジング60を第1コネクタ42の第1ハウジング50に仮嵌合させる。図9(a)は、両ハウジング50、60の仮嵌合状態を示している。仮嵌合状態とは、両コネクタ42、44のハウジング50、60同士を軽く嵌合させた状態であり、この状態では、第2ハウジング60の内側嵌合壁部63が第1ハウジング50の嵌合凹部54に浅く内嵌しているものの、第1コネクタ42の第1端子58a、58bと第2コネクタ44の第2端子68とは未だ接触していない。
次に、レバー部材70の連結部73に力を加えながら当該レバー部材70を前方に向かって揺動させる。つまり、レバー部材70を第1位置から前方に向かって押し倒す。このようにレバー部材70を操作すると、図9(b)に示すように、当り部56の水平部56bに、レバー部材70の延設部72aが下側から当接し、連結部73に入力される操作力が軸部62aを介して第2ハウジング60を押し下げる力に変換される。これにより第2ハウジング60が第1ハウジング50に嵌合する。この際、上記の通り、レバー部材70の軸部62aから連結部73の末端までの距離L1は、軸部62aから反対側(延設部72a)の末端までの距離L2よりも長く設定されているので、いわゆる梃子の原理により、連結部73に与えられる力よりも大きな力が第2ハウジング60に作用する。従って、比較的小さな操作力で難なくハウジング50、60同士を嵌合させること、すなわちコネクタ42、44同士を接続することが可能となる。
こうして、図10(a)に示すように、レバー部材70が、第1ハウジング50の固定枠部52に当接して略水平(伏姿勢)になる位置(以下、「第2位置」という)まで当該レバー部材70を操作すると、両ハウジング50、60が完全な嵌合状態となり、両コネクタ42、44が完全に接続された状態(本発明の「本嵌合状態」に相当する)となる。具体的には、第1コネクタ42の一対の第1端子58a、58bが第2コネクタ44の一対の接触部68aの間に挿入されて当該接触部68aに接触することにより、第1コネクタ42の第1端子58a、58bが第2端子68を介して電気的に互いに接続された状態(短絡した状態)となる。
両コネクタ42、44の接続状態を解除する場合には、図10(a)に示す状態からレバー部材70を逆方向に操作する。つまり、レバー部材70を第2位置からから第1位置に向かって引き上げる。このようにレバー部材70を操作すると、延設部72aが第1ハウジング50の固定枠部52の上面に当接し(図9(b))、連結部73に入力される操作力が軸部62aを介して第2ハウジング60を押し上げる力に変換される。これにより両ハウジング50、60の嵌合状態が解除される。この場合も梃子の原理により、小さな操作力で難なくハウジング50、60の嵌合状態を解除すること、すなわちコネクタ42、44同士を接続解除することが可能となる。
こうしてレバー部材70を第1位置まで操作すると、図9(a)に示すように、両コネクタ42、44のハウジング50、60同士が仮嵌合状態にリセットされる。従って、第1コネクタ42を上方に引き上げることで、両コネクタ42、44を分離させることが可能となる。
なお、両ハウジング50、60の仮嵌合状態又は本嵌合状態では、第2ハウジング60の軸部62aは支持部材36の取付面36aと略平行であり、よって、レバー部材70はは取付面36aと平行な軸(軸部62a)を中心とする回転方向の操作力を受けることにより、第1位置と第2位置との間を変位すると言える。
第2コネクタ44の第2ハウジング60には、レバー部材70の作動を規制するための前記ロック部材80が備えられている。このロック部材80は、具体的には、第2位置に配置されたレバー部材70(図10(a))を、当該第2位置にロック(拘束)するものである。
ロック部材80は、第2ハウジング60の上面壁部61に前後方向にスライド可能に保持されている。詳しくは、図4、図8及び図10(a)に示すように、第2ハウジング60の上面部(上面壁部61の上面部)には、前後方向に延びる筒状の案内部64が一体に向けられている。ロック部材80は、この案内部64にスライ後可能に収容される本体部82と、この本体部82の先端部に設けられる操作部84とを備えている。つまり、この操作部84を介して前後方向にスライド操作を受ける構成となっている。
操作部84は、案内部64の前方において、当該案内部64の左右方向外側まで延在するとともに、当該案内部64の上面よりも上方に突出している。これにより、ロック部材80は、操作部84が案内部64の前端面に当接するロック位置と、この位置から前方に変位した(引き出された)アンロック位置とに亘ってスライド可能となっている。なお、両ハウジング50、60が嵌合した状態では、第2ハウジング60の上面壁部61は支持部材36の取付面36aと略平行であり、よって、ロック部材80は取付面36aと平行な方向の操作力を受けることにより、アンロック位置とロック位置との間を変位すると言える。
一方、レバー部材70には、図4及び図11(a)に示すように、各脚部72のうちその揺動支点となる位置(軸部62aの位置)の近傍に、互いに向かい合わせに内向きに突出する突出部72b(本発明の「規制部」及び「レバー部材の一部」に相当する)が設けられている。なお、図11(a)は、レバー部材70が第2位置に配置された状態のサービスプラグ40の平面図(図10(a)の平面図)である。
レバー部材70は、前記第2位置に配置された状態では、図10(a)に示すように、突出部72bを含むその上面の全体が第2ハウジング60の上面壁部61の上面と面一又はそれよりも若干低くなるように形成されている。
そして、このようにレバー部材70が第2位置に配置された状態で、ロック部材80がロック位置に配置されると、図10(b)及び図11(b)に示すように、ロック部材80の操作部84の両端がレバー部材70の前記突出部72bに上から重なり、これにより第2位置から第1位置へのレバー部材70の変位がロック部材80により規制される。つまり、レバー部材70が第2位置にロックされる。他方、このロック位置からアンロック位置にロック部材80を移動させると、図10(a)及び図11(a)に示すように、ロック部材80の操作部84の両端がレバー部材70の突出部72bの前方に退避する。これにより、レバー部材70のロックが解除されてレバー部材70の変位が許容される。
なお、ロック部材80の本体部82の左右の側面には、撓み変位可能な係止片82aが各々設けられている。また、第2ハウジング60の案内部64の左右の側面には、各々、ロック部材80がロック位置に配置されたときに前記係止片82aが突入する開口部64aが形成されている。この構成により、ロック部材80がロック位置に配置されると、係止片82aがその弾発力によって開口部64aに突入して案内部64に係合し、この係合によりロック部材80がロック位置に保持される。ロック部材80をアンロック位置へスライドさせる際には、各係止片82aを外側から案内部64の内側に押し込みながらロック部材80を前方に変位させる。これにより係止片82aと案内部64との前記係合状態が解除されて、ロック部材80を移動させることが可能となる。
なお、図4及び図13に示すように、レバー部材70の連結部73にはフック部73aが設けられ、第2ハウジング60の前端部には左右一対の係止片67が設けられている。これらのフック部73a及び左右一対の係止片67(各々本発明の「係合部」に相当する)は、レバー部材70が第2位置から第1位置に向かって変位する途中で互いに係合して当該レバー部材70の変位を規制するように形成されているとともに、レバー部材70が所定大きさ以上の操作力を受けると、フック部73a及び係止片67のうちの少なくとも一方が弾性変形して当該係合状態が解除されるように形成されている。
[作用効果]
上述した車両1では、サービスプラグ40において第1コネクタ42から第2コネクタ44が取り外されると電源回路が遮断される。従って、電源回路を遮断状態から通電状態に切り替えるには、第1コネクタ42を第2コネクタ44に接続すればよい。この場合には、上述した通り、まず、第2コネクタ44の第2ハウジング60と第1コネクタ42の第1ハウジング50とを仮嵌合させる。この際、第2コネクタ44のレバー部材70は第1位置に、ロック部材80はアンロック位置に各々セットしておく。
そして、この仮嵌合状態においてレバー部材70を操作し、第1位置から第2位置にレバー部材70を変位させる。このようにレバー部材70を操作すると、両ハウジング50、60が完全な嵌合状態となって第1コネクタ42と第2コネクタ44とが接続される。これにより、電源回路が遮断状態から通電状態に切り替えられる。
レバー部材70を第1位置から第2位置に変位させた後は、ロック部材80をアンロック位置からロック位置に変位させ、これにより、レバー部材70を第2位置にロックする。
このようなサービスプラグ40の構成によると、電源回路を遮断状態から通電状態に切り替える際には、レバー部材70の操作に加えてロック部材80の操作が求められる。そのため、単にレバー部材70の操作だけで当該解除作業を完結させる場合に比べると、複数の作業工程がある分、当該解除作業における作業者の注意を喚起することができる。この場合、レバー部材70の操作は軸部62aを支点とする揺動操作(回動操作)であり、ロック部材80の操作は前記上面壁部61に沿ったスライド操作であり、操作が互いに異なる。また、レバー部材70の操作方向は車両平面視において後方から前方に向か方向であり、ロック部材80の操作方向は車両平面視で前方から後方に向か方向であり、操作方向も互いに異なる。そのため、作業者は、これらの操作を意識して作業を行うこととなり、この点でも作業者の注意を喚起することができる。
しかも、レバー部材70が完全には第2位置に配置されていない場合には、レバー部材70の各突出部72bの一部が第2ハウジング60の固定枠部52の上面より上方に露出した状態となる(本発明の「不完全な操作状態」に相当する)。この状態で、ロック部材80を操作しようとすると、レバー部材70の突出部72bにロック部材80が当接して、アンロック位置からロック位置へのロック部材80のスライド操作が不能となる。そのため、作業者は、これを契機としてレバー部材70を第2位置まで確実に操作することができ、その結果、レバー部材70が不完全な操作状態のまま放置されることが抑制される。また、レバー部材70が第2位置に配置され、かつロック部材80がロック位置に配置されると、その後、作業者がレバー部材70に引っ掛かったとしてもロック部材80によって第2位置からのレバー部材70の変位が阻止される。そのため、前記解除作業の後、意図せずレバー部材70が変位することも防止される。
従って、上記サービスプラグ40によると、レバー部材70が不完全な操作状態のまま放置される、若しくは前記解除作業の終了後、意図せずレバー部材70が変位するといった不適切なレバー操作が発生すること、ひいてはこれに起因して電源回路に通電不良が発生することを効果的に抑制することが可能となる。
また、上記サービスプラグ40によると、レバー部材70は、第2ハウジング60を挟んでその両側に位置する一対の脚部72とこれら脚部72の先端同士を繋ぐ連結部73とを具備した門型形状であり、ロック部材80は、第2ハウジング60の上面部(上面壁部61の上面部)であってかつレバー部材70の内側に位置するように設けられている。このような構成によると、第2ハウジング60の上面壁部61におけるレバー部材70の内側のデッドスペースを有効に利用してロック部材80を設けることができる。つまり、合理的な構成で、サービスプラグ40にロック部材80をコンパクトに設けることができるという利点がある。
また、この場合、ロック部材80は水平方向にスライド可能に設けられ、作業位置に配置されたレバー部材70の一部(すなわち突出部72b)に上から重なることによって当該レバー部材70の変位を直接規制する。そのため、非常に簡単な構成で、しかも、簡単な操作でレバー部材70を第2位置にロックすることができるという利点もある。
また、上記サービスプラグ40によると、レバー部材70(連結部73)にフック部73aが設けられる一方、第2ハウジング60の前端部に左右一対の係止片67が設けられ、レバー部材70が第2位置から第1位置に向かって変位する途中で、これらフック部73aと係止片67とが係合してレバー部材70の変位が一旦規制される。そして、所定大きさ以上の操作力を与えた場合にのみレバー部材70の第1位置への変位が可能となる。このような構成によると、作業者が意識的にレバー部材70を操作した場合にのみ、レバー部材70を第1位置にリセットすること、つまり、電源回路を通電状態から遮断状態に切り替えることが可能となる。そのため、ロック部材80によるレバー部材70のロックが解除された後、意図せずレバー部材70が第2位置から第1位置にリセットされてしまうこと、ひいては意図せず電源回路が通電状態から遮断状態に切り替えることを抑制することができるという利点もある。
なお、上記車両1の構造では、サービスプラグ40は、フロアパネル2のうち後部座席8が設置される部分の下方、具体的にはトンネル部10の下方に配置されており、当該トンネル部10に形成された開口部10aを通じて操作される。従って、この車両1の構造によれば、上記のようなサービスプラグ40の構成と相まって、前記電源回路の遮断状態と通電状態との切替作業を円滑に行うことができるという利点もある。すなわち、当該作業を行う場合、作業者は、後部座席8に前向きで着座した状態で、開口部10aからトンネル部10の内部に手を入れて作業を行うことができる。この際、電源回路を通電状態から遮断状態に切り替える際には、例えば、操作部84を前方に押圧することによりロック部材80を後側のロック位置から前方のアンロック位置に移動させ、その後、そのまま前方に位置する連結部73に指を引っかけてレバー部材70を引き上げることにより、ロック部材80とレバー部材70とを連続的にスムーズに操作することができる。また、電源回路を遮断状態から通電状態に切り替える際には、連結部73を前方に押圧することによりレバー部材70を第1位置から第2位置に押し倒し、その後、そのまま後方に位置する操作部84に指を引っかけてロック部材80を前方のアンロック位置から後方のロック位置に引き寄せることにより、レバー部材70とロック部材80とを連続的にスムーズに操作することができる。従って、作業者は、例えば後部座席8に着座した無理の無い姿勢でスムーズにサービスプラグ40(レバー部材70及びロック部材80)の操作を行うこと、ひいては電源回路の遮断状態と通電状態との切替作業を円滑に行うことができる。
なお、以上説明したサービスプラグ40やこれを備えた車両1の構造は、本発明に係るサービスプラグおよび電動車両の車両構造の好ましい実施形態の例示であって、サービスプラグ40の具体的な構成や車両1の具体的な構造は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記実施形態では、本発明を電気自動車に適用した例について説明したが、本発明は、その他の電動車両、例えば車輪の駆動源としてモータと内燃機関とが併用されるいわゆるハイブリッド自動車にも適用可能である。また、実施形態のサービスプラグ40は、電動車両(バッテリ装置4)以外の電気回路の通電状態と遮断状態とを切り替えるためのサービスプラグとしても勿論適用可能である。
1 車両(電動車両)
2 フロアパネル
4 バッテリ装置
8 後部座席
10 トンネル部
10a 開口部
36 支持部材
36a 取付面
40 サービスプラグ
42 第1コネクタ
44 第2コネクタ
50 第1ハウジング
60 第2ハウジング
58a、58b 第1端子
67 係止片(係合部)
68 第2端子
70 レバー部材
72 脚部
72b 突出部(規制部)
73 連結部
73 フック部(係合部)
80 ロック部材

Claims (6)

  1. 電源回路を通電状態と遮断状態との間で切り替えるサービスプラグであって、
    取付面に固定されて第1端子を保持する第1ハウジングと、
    第2端子を保持し、前記取付面と直交する嵌合方向に沿って前記第1ハウジングに嵌合される第2ハウジングと、
    両ハウジングが所定の仮嵌合状態にあるときに、所定の第1位置から第2位置に変位させることにより、両ハウジングをこれらが完全に嵌合しかつ両端子が互いに接触した本嵌合状態に切り替えるレバー部材と、
    記第2ハウジングに備えられて前記レバー部材の変位を規制するロック部材と、を備え、
    前記レバー部材は、前記第2ハウジングを挟んでその両側に位置する一対の脚部とこれら脚部の先端同士を繋ぐ連結部とを具備した門型形状を有し、かつ、前記取付面と平行な軸を中心として前記各脚部が前記第2ハウジングに回動可能に支持され、前記軸を中心とする回転方向の操作力を受けることにより第1位置から第2位置に変位するように設けられ、
    前記第2ハウジングは、反第1ハウジング側であってかつ前記レバー部材が第2位置に配置された状態において前記レバー部材の内側に位置する端面を備えた壁面部を有し
    前記ロック部材は、前記端面上に配置され、前記取付面と平行な方向の操作力を受けることにより前記端面に沿って該端面内のみで変位可能に設けられ、前記レバー部材が第2位置にあるときに当該レバー部材の変位を許容するアンロック位置と、第1位置から第2位置への前記レバー部材の操作方向とは異なる方向に操作されてアンロック位置から変位した位置であって第2位置に対して前記レバー部材を変位不能に拘束するロック位置と、に変位可能に設けられ
    該サービスプラグの平面視において、前記レバー部材の第1位置から第2位置への操作方向と、前記ロック部材のアンロック位置からロック位置への操作方向とは逆方向である、ことを特徴とするサービスプラグ。
  2. 請求項1に記載のサービスプラグにおいて、
    前記レバー部材は、当該レバー部材が第2位置に対して完全には配置されていない所定の不完全な操作状態にあるときに、前記ロック部材がアンロック位置からロック位置へ変位することを規制する規制部を備えている、ことを特徴とするサービスプラグ。
  3. 請求項1又は2に記載のサービスプラグにおいて、
    前記ロック部材は、前記レバー部材が第2位置に配置された状態において当該ロック部材がロック位置に配置されると、前記レバー部材の一部に重なって当該レバー部材の変位を規制する、ことを特徴とするサービスプラグ。
  4. 請求項1乃至の何れか一項に記載のサービスプラグにおいて、
    前記レバー部材及び前記第2ハウジングには、前記レバー部材が第2位置から第1位置に向かって変位する過程で互いに係合して当該レバー部材の変位を規制する係合部がそれぞれ備えられ、
    これらの係合部は、前記レバー部材が所定大きさ以上の操作力を受けると、少なくとも一方が弾性変形してこれらの係合状態を解除するように形成されている、ことを特徴とするサービスプラグ。
  5. 後部座席と、この後部座席を支持しかつ中央にトンネル部を備えたフロアパネルと、前記フロアパネルの下方に配置されるバッテリ装置とを備えた電動車両の車両構造であって、
    前記バッテリ装置は、電源回路と、当該電源回路を通電状態と遮断状態との間で切り替える、請求項1乃至の何れか一項に記載のサービスプラグとを備え、
    前記サービスプラグは、前記後部座席の前方であって前記トンネル部の内側に配置され、かつ前記レバー部材が第2位置に配置されることにより前記電源回路を通電状態とする一方、第1位置に配置されることにより前記電源回路を遮断状態にするものであって、
    前記トンネル部には、前記サービスプラグにアクセス可能な開口部が形成されている、ことを特徴とする電動車両の車両構造。
  6. 請求項に記載の電動車両の車両構造において、
    前記レバー部材の第1位置から第2位置への操作方向は、車両平面視において車両後方側から車両前方側に向かう方向又は車両前方側から車両後方側に向かう方向であり、
    前記ロック部材のアンロック位置からロック位置への操作方向は、車両平面視において前記レバー部材の第1位置から第2位置への操作方向とは逆方向である、ことを特徴とする電動車両の車両構造。
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