JP2007299592A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダクトの設置に関して自由度の高い電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置は、フロアパネル1に対して固定され、バッテリを収容するバッテリケース41と、バッテリを冷却する冷却風を流通させる排気ダクト110とを備える。バッテリケース41は、バッテリを取り囲むように配設されたカバー部42と、カバー部42から排気ダクト110に向けて突出する延伸部43とを有する。排気ダクト110は、カバー部42から離間して配置されている。排気ダクト110は、延伸部43に取り付けられるとともにフロアパネル1にバッテリケース41を介して固定されている。
【選択図】図6

Description

この発明は、一般的には、電源装置に関し、より特定的には、車両に搭載される電源装置に関する。
従来の電源装置に関して、たとえば、特開2002−219949号公報には、部品点数を少なくして、製造コストを低く抑えることを目的とした車両用電源装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された車両用電源装置は、排気側の空気流通ダクトである排気ダクトを備える。排気ダクトは、バッテリコンピュータやリレー、電流センサ等の電気制御回路部品を収容する部品収容ケースの上部に固定されている。排気ダクトには、排気ダクトを車両に固定するための固定板が設けられている。
また、特開2004−1683号公報には、電池の特性の劣化や短寿命化を防止することを目的とした自動車用電池の冷却構造が開示されている(特許文献2)。
特開2002−219949号公報 特開2004−1683号公報
上述の特許文献1では、排気ダクトが、部品収容ケースに固定されるほか、固定板により車両本体に固定されている。しかしながら、このような構成では、排気ダクトの設置場所を決定する際に、排気ダクトと車両本体側の被取り付け部との位置関係を考慮する必要がある。このため、排気ダクトの設置に関して制約が生じるおそれがある。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、ダクトの設置に関して自由度の高い電源装置を提供することである。
この発明に従った電源装置は、車両に搭載される電源装置である。電源装置は、車両本体に対して固定され、電源部を収容する筐体と、電源部を冷却する冷却風を流通させるダクトとを備える。筐体は、電源部を取り囲むように配設されたカバー部と、カバー部からダクトに向けて突出する延伸部とを含む。ダクトは、カバー部から離間して配置されている。ダクトは、延伸部に取り付けられるとともに車両本体に筐体を介して固定されている。
このように構成された電源装置によれば、ダクトが車両本体に取り付けられず、ダクトの取り付けが電源装置内で完結するため、ダクトの設置場所を決定する際に、ダクトと車両本体側の被取り付け部との位置関係を考慮する必要がない。このため、ダクトの設置に関して自由度の高い電源装置を実現することができる。
また好ましくは、電源装置は、延伸部に取り付けられ、ダクトが接続されるファンをさらに備える。延伸部は、ファンとカバー部との間で冷却風を流通させるダクト形状を有する。このように構成された電源装置によれば、延伸部にダクトおよびファンが取り付けられるほか、冷却風が流通する。本発明では、延伸部に多機能を備えさせることにより、電源装置を簡易な構成とできる。
また好ましくは、ダクトは、筐体の周りに沿って配設されている。このように構成された電源装置によれば、筐体の周りに沿って配設されるダクトの設置に関して、自由度を向上させることができる。
また、車両は、運転席と助手席との間に設置されるセンターコンソールを備える。筐体およびダクトが、センターコンソール内に配置されている。このように構成された電源装置によれば、センターコンソール内の狭い空間であっても、ダクトの設置が容易となる。
以上説明したように、この発明に従えば、ダクトの設置に関して自由度の高い電源装置を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、ハイブリッド車両の車両室内を示す斜視図である。図中には、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な電源とを動力源とするハイブリッド車両が示されている。
図1を参照して、車両室内には、フロントシートとしての運転席11と助手席12とが車両幅方向に並んで設けられている。運転席11および助手席12は、それぞれ、シートレッグ230およびシートレッグ240を介してフロアパネル1に固定されている。フロアパネル1の表面には、フロアカーペット10が配置されている。フロアカーペット10は、シートレッグ230および240を覆い隠すように設けられている。運転席11および助手席12の下方では、フロアパネル1とフロアカーペット10との間に空間が形成されている。
運転席11の側方および助手席12の側方には、それぞれ、スカッフプレート2およびスカッフプレート3が配設されている。スカッフプレート2および3は、車両室内の周縁部に配置されている。スカッフプレート2および3は、車両前後方向に延びる。スカッフプレート2および3は、フロアパネル1に形成される溶接部を覆うように設けられている。スカッフプレート2とフロアパネル1とに囲まれた空間4およびスカッフプレート3とフロアパネル1とに囲まれた空間5には、それぞれ図示しない配線が配索されている。
運転席11と助手席12との間には、車両前後方向に延びる樹脂製のセンターコンソールボックス21が設けられている。センターコンソールボックス21は、略直方体形状を有する。センターコンソールボックス21は、フロントガラスの後方に広がるダッシュボード31に連なるように形成されている。センターコンソールボックス21は、車両幅方向における車両の中心付近に設置されている。センターコンソールボックス21は、たとえば、車両室内のインテリア性を向上させる目的や、飲料容器を載置するためのカップホルダや、小物類を載置するための凹部を設けるために設置されている。
センターコンソールボックス21には、センターコンソールボックス21内に車両室内の空気を取り入れるための空気導入スリット22が形成されている。空気導入スリット22は、図示しないリヤシート(車両が3列シートを備える場合には、2列目シート)に向い合って形成されている。空気導入スリット22は、図示しないリヤシートの足元に開口している。空気導入スリット22は、フロアカーペット10の直上で車両室内に開口している。
図2は、図1中のハイブリッド車両の搭載された本実施の形態における電源装置を示す斜視図である。図1および図2を参照して、シートレッグ230は、車両幅方向に所定の間隔を設けて一対配置されている。シートレッグ230は、ガイドレール231と、半円弧形状に形成された脚部232とを含む。運転席11は、ガイドレール231に載置されている。シートレッグ230は、車両前後方向に延び、上向きに突出するアーチ形状を有する。
シートレッグ240は、シートレッグ230と同様の構成を備える。シートレッグ240は、ガイドレール241と脚部242とを含む。助手席12は、ガイドレール241に載置されている。
センターコンソールボックス21内には、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50と、これらのバッテリパックに電気的に接続されるジャンクションボックス60とが収容されている。第1バッテリパック40と第2バッテリパック50とは、上下に重なって設けられている。第1バッテリパック40は、第2バッテリパック50の上側に配置されている。
ジャンクションボックス60は、第1バッテリパック40の上側に配置されている。ジャンクションボックス60には、バッテリコンピュータ、バッテリの高電圧回路を制御するリレー、バッテリの総電圧と充放電電流とを検知する各種センサ、バッテリパックの点検・整備時に高電圧回路を遮断するサービスプラグ等の周辺機器が搭載されている。
センターコンソールボックス21内には、第1冷却ファンユニット70および第2冷却ファンユニット80がさらに収容されている。第1冷却ファンユニット70および第2冷却ファンユニット80は、それぞれ、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50に接続されている。第1冷却ファンユニット70は、ダッシュボード31と第1バッテリパック40との間に設置されている。第2冷却ファンユニット80は、ダッシュボード31と第2バッテリパック50との間に配置されている。第1冷却ファンユニット70と第2冷却ファンユニット80とは、上下に並んで設けられている。第1冷却ファンユニット70および第2冷却ファンユニット80は、それぞれ、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50の内部に冷却風を流通させる。
第1冷却ファンユニット70とスカッフプレート3との間には、排気通路100が形成されている。排気通路100の経路上には、オーディオ機器220が設置されている。
第2冷却ファンユニット80とスカッフプレート2との間には、排気通路150が形成されている。排気通路150の経路上には、DC−DCコンバータ210が設置されている。DC−DCコンバータ210は、バッテリで出力される高電圧を、車両のランプ、オーディオなどの補機類や、車両に搭載される各ECU(electronic control unit)で使用される電圧まで降圧し、図示しない補機バッテリに充電する。ジャンクションボックス60とDC−DCコンバータ210とは、配線215によって電気的に接続されている。
図3は、図1中のIII−III線上に沿ったセンターコンソールボックス内の断面図である。図4は、図2中の電源装置に設けられた冷却機構の排気系を示す斜視図である。図5は、図2中の矢印Vに示す方向から見た冷却機構の排気系の正面図である。なお、図2から図5中では、電源装置を構成するケース類やダクト類の形状が簡略化されて描かれている。
図3から図5を参照して、センターコンソールボックス21の内部には、シールドカバー310が配設されている。シールドカバー310は、金属から形成されている。シールドカバー310は、第1バッテリパック40、第2バッテリパック50およびジャンクションボックス60の周囲を取り囲むように設けられている。シールドカバー310は、第1バッテリパック40、第2バッテリパック50およびジャンクションボックス60で発生する電磁波が車両室内に漏洩することを防ぐために設けられている。シールドカバー310には、吸気口320が形成されている。
第1バッテリパック40に設けられる冷却機構の排気系と、第2バッテリパック50に設けられる冷却機構の排気系とは、互いに独立して形成されている。まず、第1バッテリパック40とその冷却機構とについて説明を行なう。
第1バッテリパック40は、バッテリ(2次電池)44と、バッテリ44を収容するバッテリケース41とを含む。バッテリ44は、積層された複数の電池セルを含む。複数の電池セルは、互いに電気的に直列に接続されている。互いに隣り合う電池セル間には、冷却風を流通させるための隙間が形成されている。
バッテリ44は、充放電可能な2次電池であれば特に限定されず、たとえば、ニッケル水素電池であっても良いし、リチウムイオン電池であっても良い。
バッテリケース41は、金属により形成されている。バッテリケース41は、強度を確保するために、たとえば亜鉛メッキ処理された鋼板から形成されている。バッテリケース41は、カバー部42と延伸部43とを含む。カバー部42は、バッテリ44の周囲を取り囲むように形成されている。カバー部42は、車両を平面的に見た場合に長手方向と短手方向とを有する略直方体形状に形成されている。カバー部42の長手方向は、車両前後方向に一致し、カバー部42の短手方向は、車両幅方向に一致する。延伸部43は、カバー部42から車両前後方向の前方に向けて突出している。延伸部43は、カバー部42からダッシュボード31に向けて水平方向に突出している。
カバー部42内には、吸気チャンバ46および第1排気チャンバ47が形成されている。吸気チャンバ46は、バッテリ44の上側に形成され、第1排気チャンバ47は、バッテリ44の下側に形成されている。カバー部42には、車両室内の空気を冷却風として吸気チャンバ46に取り込むための空気取り込み口45が形成されている。空気取り込み口45から吸気チャンバ46に取り込まれた冷却風は、バッテリ44および第1排気チャンバ47と順に上下方向に流れる。
なお、第1バッテリパック40では、冷却風が上下方向に流通する縦流し方式が採られているが、冷却風が水平方向に流通する横流し方式が採られても良い。
延伸部43には、第2排気チャンバ48が形成されている。第1排気チャンバ47と第2排気チャンバ48とは、連続して形成されている。第2排気チャンバ48は、第1排気チャンバ47よりもバッテリケース41内に流通する冷却風流れの下流側に設けられている。延伸部43には、バッテリケース41内から空気を排出する空気排出口49が形成されている。
第1冷却ファンユニット70は、シロッコファン71と、シロッコファン71を収容するファンケース72とを含む。シロッコファン71は、回転ファンの中央部から回転軸方向に吸気して、回転軸の半径方向に空気を排出する電動のファンである。第1冷却ファンユニット70は、バッテリ44よりも冷却風流れの下流側に配置されている。第1冷却ファンユニット70は、延伸部43に取り付けられている。シロッコファン71が収容されるファンケース72内の空間は、空気排出口49を介して第2排気チャンバ48と連通する。なお、ファンの種類は、シロッコファンに限定されず、たとえば、クロスフロー型のファンやプロペラファンであっても良い。
排気通路100は、排気ダクト110、排気ダクト120および排気ダクト130によって構成されている。排気ダクト110、排気ダクト120および排気ダクト130は、挙げた順に、冷却風流れの上流側から下流側に並んで設けられている。排気ダクト110は、第1冷却ファンユニット70に接続されている。排気ダクト130は、図1および図2中のスカッフプレート3に接続されている。排気ダクト120は、排気ダクト110と排気ダクト120との間で延びている。
排気ダクト110は、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50の周囲に沿って延びている。排気ダクト110は、図1および図2中のダッシュボード31と、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50との間に配置されている。排気ダクト110は、第1冷却ファンユニット70から鉛直下方向に向かって延び、第2冷却ファンユニット80の側方にまで達している。バッテリケース41の延伸部43は、バッテリケース41のカバー部42から排気ダクト110に向かって突出している。
排気ダクト120は、第2バッテリパック50の周囲に沿って延びている。排気ダクト120は、第2冷却ファンユニット80の側方から、第2バッテリパック50の下方を通って車両前後方向の後方に向かって延びている。排気ダクト120は、第2バッテリパック50の下方で、車両幅方向の左方向(助手席12が配置される方向)に延びる方向を変化させている。
排気ダクト130は、助手席12の下方で車両幅方向に延びている。排気ダクト130は、アーチ状に形成されたシートレッグ240を潜るように設けられている。オーディオ機器220は、排気ダクト130の表面上に載置されている。オーディオ機器220は、少なくともその一部が排気ダクト130に接触するように設けられている。
シロッコファン71が駆動することにより、バッテリケース41の内部が負圧になる。このとき、車両室内の空気が、空気導入スリット22、吸気口320および空気取り込み口45を順に通り、冷却風としてバッテリケース41内に取り込まれる。バッテリケース41内に取り込まれた冷却風は、吸気チャンバ46から電池セル間に形成された隙間を流れ、この間、バッテリ44を冷却する。バッテリ44を冷却した冷却風は、第1排気チャンバ47に流出し、第2排気チャンバ48から第1冷却ファンユニット70に導かれる。冷却風は、排気ダクト110、排気ダクト120および排気ダクト130を順に通って、スカッフプレート3とフロアパネル1とに囲まれた空間5に放出される。
続いて、第2バッテリパック50とその冷却機構とについて説明を行なう。第2バッテリパック50および第2冷却ファンユニット80は、それぞれ、第1バッテリパック40および第1冷却ファンユニット70と同様の構成を備える。
すなわち、第2バッテリパック50は、バッテリ54とバッテリケース51とを含む。バッテリケース51は、カバー部52と延伸部53とを含む。延伸部53は、カバー部52からダッシュボード31に向けて、鉛直方向の上側に傾斜しながら突出している。カバー部52には、空気取り込み口55が形成されている。第2冷却ファンユニット80は、シロッコファン81とファンケース82とを含む。第2冷却ファンユニット80は、延伸部53に取り付けられている。
排気通路150は、排気ダクト160および排気ダクト170によって構成されている。排気ダクト160および排気ダクト170は、挙げた順に、冷却風流れの上流側から下流側に並んで設けられている。排気ダクト160は、第2冷却ファンユニット80に接続されている。排気ダクト170は、排気ダクト160と、図1および図2中のスカッフプレート2との間で延びている。
排気ダクト160は、第2バッテリパック50の周囲に沿って延びている。排気ダクト160は、第2冷却ファンユニット80から、第2バッテリパック50の下方を通って車両前後方向の後方に向かって延びている。排気ダクト160は、第2バッテリパック50の下方で、車両幅方向の右方向(運転席11が配置される方向)に延びる方向を変化させている。排気ダクト160には、フロアパネル1とフロアカーペット10との間の空間に開口する排気口162が形成されている。
DC−DCコンバータ210は、少なくともその一部が排気ダクト160の内部に配置されるように設けられている。本実施の形態では、DC−DCコンバータ210は、冷却フィン212を含む。冷却フィン212は、排気ダクト160の内部に配置されている。このような構成により、排気ダクト160に流れる冷却風とDC−DCコンバータ210との間で熱交換が行なわれ、DC−DCコンバータ210が冷却される。
排気ダクト170は、運転席11の下方で車両幅方向に延びている。排気ダクト160および170は、アーチ状に形成されたシートレッグ230を潜るように設けられている。
シロッコファン81が駆動することにより、バッテリケース51の内部が負圧になる。このとき、車両室内の空気が、空気導入スリット22、吸気口320および空気取り込み口55を順に通り、冷却風としてバッテリケース51内に取り込まれる。バッテリケース51内に取り込まれた冷却風は、電池セル間に形成される隙間を流れ、この間、バッテリ54を冷却する。バッテリ54を冷却した冷却風は、第2冷却ファンユニット80に導かれる。冷却風は、排気ダクト160を通り、その一部が排気口162を介してフロアパネル1とフロアカーペット10との間の空間に放出される。冷却風の残りの部分は、さらに排気ダクト170を通って、スカッフプレート2とフロアパネル1とに囲まれた空間4に放出される。
図6は、図2中の矢印VIに示す方向から見た電源装置の斜視図である。図6を参照して、排気ダクト110は、樹脂から形成されている。排気ダクト110は、ファンケース72に接続される一方端110pと、排気ダクト120に接続される他方端110qとを含む。排気ダクト110は、延伸部43に向かって延びる取り付け部112を含む。取り付け部112は、一方端110pと他方端110qとの間に設けられている。取り付け部112は、排気ダクト110に一体に成形されている。
延伸部43は、被取り付け部360を含む。取り付け部112は、クリップ365により被取り付け部360に固定されている。被取り付け部360には、さらに、第1バッテリパック40の周りに配索される配線が固定されても良い。バッテリケース51は、車両本体であるフロアパネル1に取り付けられている。車両本体とは、車両を構成する部品であって、電源装置を構成する部品以外の部品である。バッテリケース41は、バッテリケース51に取り付けられている。
このような構成により、排気ダクト110は、延伸部43に取り付けられるとともに、車両本体であるフロアパネル1にバッテリケース41を介して固定されている。言い換えれば、排気ダクト110は、車両本体に直接、取り付けられていない。
排気ダクト110は、バッテリ44を取り囲むカバー部42から離間した位置に配置されている。排気ダクト110とカバー部42との間には、第1冷却ファンユニット70および延伸部43が介在する。
この発明の実施の形態における電源装置は、車両本体としてのフロアパネル1に対して固定され、電源部としてのバッテリ44を収容する筐体としてのバッテリケース41と、バッテリ44を冷却する冷却風を流通させるダクトとしての排気ダクト110とを備える。バッテリケース41は、バッテリ44を取り囲むように配設されたカバー部42と、カバー部42から排気ダクト110に向けて突出する延伸部43とを有する。排気ダクト110は、カバー部42から離間して配置されている。排気ダクト110は、延伸部43に取り付けられるとともにフロアパネル1にバッテリケース41を介して固定されている。
このように構成された、この発明の実施の形態における電源装置によれば、排気ダクト110は、車両本体に取り付けられず、電源装置を構成するバッテリケース41の延伸部43に取り付けられている。このため、排気ダクト110の設置場所を決定する際に、排気ダクト110と車両本体側の被取り付け部との位置関係を考慮する必要がない。これにより、排気ダクト110の設置場所に関して自由度を向上させることができ、本実施の形態に示すように、ダッシュボード31と、第1バッテリパック40および第2バッテリパック50との間の狭い空間に、排気ダクト110を配置することが可能となる。また、排気ダクト110は、カバー部42から離間した位置に配置されている。このため、排気ダクト110を流れる温度上昇した冷却風とバッテリ44との間の熱伝達を抑制し、バッテリ44の冷却効率の低下を防止できる。
図7は、図4中の矢印VIIに示す方向から見た電源装置の底面図である。図8は、図4中のVIII−VIII線上に沿った電源装置の断面図である。
図7および図8を参照して、バッテリケース51は、被取り付け板410をさらに含む。被取り付け板410は、カバー部52に固定されている。被取り付け板410は、カバー部52の側壁から車両幅方向の右側に広がる。被取り付け板410には、DC−DCコンバータ210が配置される開口415が形成されている。
排気ダクト160は、複数の取り付け部165を含む。取り付け部165は、クリップ365によりバッテリケース51の底面51cおよび被取り付け板410に固定されている。排気ダクト120は、複数の取り付け部125を含む。取り付け部125は、クリップ365によりバッテリケース51の底面51cに固定されている。このような構成により、排気ダクト160および120は、バッテリケース51に取り付けられるとともに、車両本体であるフロアパネル1にバッテリケース51を介して固定されている。言い換えれば、排気ダクト160および120は、車両本体に直接、取り付けられていない。
本実施の形態における電源装置は、第1電源部としてのバッテリ44を収容する第1筐体としてのバッテリケース41と、バッテリ44を冷却する冷却風を流通させる第1ダクトとしての排気ダクト110を備える。電源装置は、さらに、第2電源部としてのバッテリ54を収容し、バッテリケース41に対して積層されたバッテリケース51と、排気ダクト110に接続される第2ダクトとしての排気ダクト120と、バッテリ54を冷却する冷却風を流通させる第3ダクトとしての排気ダクト160とを備える。排気ダクト120および排気ダクト160は、バッテリケース51の周囲に沿って配設され、かつ、車両本体としてのフロアパネル1とバッテリケース51との間に配置される。排気ダクト120および160は、バッテリケース51に取り付けられるとともにフロアパネル1にバッテリケース51を介して固定されている。
このような構成により、電源装置をフロアパネル1上に設置する際に、排気ダクト120および160を車両本体側の被取り付け部に取り付ける必要がない。このため、排気ダクト120および160の設置場所に関して自由度を向上させると同時に、電源装置の組み付け時の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、バッテリを冷却した後の冷却風が流れる排気ダクトに本発明を適用した場合について説明したが、バッテリを冷却する前の冷却風が流れる吸気ダクトに適用することもできる。また、電源装置の設置場所は、センターコンソール内に限定されず、たとえば、車両後方に設けられたラゲージルーム内やシートの下であっても良い。
また、本発明を、燃料電池と2次電池とを駆動源とする燃料電池ハイブリッド車両(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)または電気自動車(EV:Electric Vehicle)に適用することもできる。本実施の形態におけるハイブリッド車両では、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するのに対して、燃料電池ハイブリッド車両では、発電効率最適動作点で燃料電池を駆動する。また、2次電池の使用に関しては、両方のハイブリッド車両で基本的に変わらない。
また、本実施の形態では、化学変化等により自ら電気を創り出す電池を収容したバッテリパックに、本発明における電源装置を適用したが、これに限定されず、外部からの供給により電気を蓄えるキャパシタ等に、本発明における電源装置を適用しても良い。
キャパシタは、活性炭と電解液との界面に発生する電気2重層を動作原理とした電気2重層キャパシタのことである。固体として活性炭、液体として電解液(奇硫酸水溶液)を用いて、これらを接触させるとその界面にプラス、マイナスの電極が極めて短い距離を隔てて相対的に分布する。イオン性溶液中に一対の電極を浸して電気分解が起こらない程度に電圧を負荷させると、それぞれの電極の表面にイオンが吸着され、プラスとマイナスの電気が蓄えられる(充電)。外部に電気を放出すると、正負のイオンが電極から離れて中和状態に戻る(放電)。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
ハイブリッド車両の車両室内を示す斜視図である。 図1中のハイブリッド車両の搭載された本実施の形態における電源装置を示す斜視図である。 図1中のIII−III線上に沿ったセンターコンソールボックス内の断面図である。 図2中の電源装置に設けられた冷却機構の排気系を示す斜視図である。 図2中の矢印Vに示す方向から見た冷却機構の排気系の正面図である。 図2中の矢印VIに示す方向から見た電源装置の斜視図である。 図4中の矢印VIIに示す方向から見た電源装置の底面図である。 図4中のVIII−VIII線上に沿った電源装置の断面図である。
符号の説明
1 フロアパネル、21 センターコンソールボックス、41 バッテリケース、42 カバー部、43 延伸部、44 バッテリ、70 第1冷却ファンユニット、110 排気ダクト。

Claims (4)

  1. 車両に搭載される電源装置であって、
    車両本体に対して固定され、電源部を収容する筐体と、
    前記電源部を冷却する冷却風を流通させるダクトとを備え、
    前記筐体は、前記電源部を取り囲むように配設されたカバー部と、前記カバー部から前記ダクトに向けて突出する延伸部とを含み、
    前記ダクトは、前記カバー部から離間して配置され、かつ、前記延伸部に取り付けられるとともに前記車両本体に前記筐体を介して固定されている、電源装置。
  2. 前記延伸部に取り付けられ、前記ダクトが接続されるファンをさらに備え、
    前記延伸部は、前記ファンと前記カバー部との間で冷却風を流通させるダクト形状を有する、請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記ダクトは、前記筐体の周りに沿って配設されている、請求項1または2に記載の電源装置。
  4. 前記車両は、運転席と助手席との間に設置されるセンターコンソールを備え、
    前記筐体および前記ダクトが、前記センターコンソール内に配置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の電源装置。
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