JP7486673B1 - 貯湯タンク、その製造方法、及び給湯機 - Google Patents

貯湯タンク、その製造方法、及び給湯機 Download PDF

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Abstract

貯湯タンクは、本体部と、第1部材と、本体部と第1部材とが溶接されて形成された溶接部とを備え、本体部は、オーステナイト系ステンレス鋼を除く耐食性を有する耐食性材料を用いて構成されている。

Description

本開示は、貯湯タンク、その製造方法、及び当該貯湯タンクを備えた給湯機に関する。
従来、塩化物が存在する水を貯留する貯湯タンクの材料として、耐食性を有し、溶接した場合でも耐食性が低下しない材料が望まれてきた。例えば、特許文献1では、上水、下水などと接する容器の材料として、オーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。特許文献1に記載されたオーステナイト系ステンレス鋼の成分設計においては、フェライト層が密集しがたい凝固組織をもつ溶接部が形成される。このため、特許文献1に記載されたオーステナイト系ステンレス鋼では、Cr欠乏層に起因した耐食性低下を防止し、溶接部においても優れた耐食性の維持が期待される。
特開2003-64453号公報
しかしながら、貯湯タンクを製作するコストの観点から、更に安価な材料を使用することが望まれている場合がある。一方、給湯機の貯湯タンクは、製作するコストの観点から安価な材料を使用した場合においても、一定レベル以上の耐食性を必要とするという課題があった。
本開示は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、製作するコストを抑制しつつも溶接部の耐食性を維持できる貯湯タンク及びその製造方法、並びに当該貯湯タンクを備えた給湯機を提供することを目的とする。
本開示に係る貯湯タンクは、水道水を含む水を貯湯する貯湯タンクであって、本体部と、第1部材と、本体部と第1部材とが溶接されて形成された溶接部と、本体部の下方に設けられ、本体部を自立させる脚部とを備え、本体部は、水と接することがある部分が、オーステナイト系ステンレス鋼を除く耐食性を有する孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の耐食性材料を用いて構成されており、脚部は、本体部とは異なり、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されており、脚部及び本体部の外周面側の水と接することがない部分の孔食電位は、0.3Vvs.Ag/AgCl未満である。
また、本開示に係る貯湯タンクの製造方法は、水道水を含む水を貯湯する貯湯タンクの製造方法であって、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼のコイル材、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼のコイル材を選択する本体部材選択工程と、本体部材選択工程で選択した孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であるコイル材で、筒型形状の胴部を有する本体部を形成する工程と、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成された配管接続部を準備する準備工程と、準備工程で準備した孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である配管接続部を本体部に溶接する工程と、本体部の下方に、本体部を自立させる脚部であって、本体部とは異なり、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されている脚部を固定する工程とを備える。
さらに、本開示に係る給湯機は、上記貯湯タンクと、熱媒体である水が循環する循環水回路と、熱媒体である水道水が循環する水道水回路とを備える。
本開示に係る貯湯タンクは、本体部と第1部材とが溶接されて形成された溶接部とを備える。本体部は、オーステナイト系ステンレス鋼を除く耐食性を有する耐食性材料で構成されている。このため、貯湯タンクを製作するコストを抑制しつつも、溶接部の耐食性を維持できる。
実施の形態1に係る給湯機の概略構成図である。 実施の形態1に係る貯湯タンクの概略構成図である。 孔食電位の測定例を示す図である。 実施の形態1に係る貯湯タンクの製造工程を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る貯湯タンクの本体溶接部における本体部と配管接続部との間の隙間を説明するための図である。 実施の形態2に係る貯湯タンクの脚部を説明するための図である。 実施の形態2に係る貯湯タンクの別の脚部を説明するための図である。 実施の形態2に係る貯湯タンクのさらに別の脚部を説明するための図である。 実施の形態2に係る貯湯タンクのさらに別の脚部を説明するための図である。
以下、本開示に係る貯湯タンク、その製造方法、及び給湯機について、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」など)を適宜用いるが、これらは説明のためのものであって、本開示を限定するものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状などが実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
(給湯機の構成)
図1は、実施の形態1に係る給湯機100の概略構成図である。図1の実線は循環水回路102を示し、一点鎖線は水道水回路103を示す。また、図1の実線矢印は、水道水回路103を流れる水道水の流れ方向を示す。
図1に示すように、給湯機100は、貯湯タンク101と、循環水回路102と、水道水回路103とを備える。循環水回路102は、室外機140と、ブースターヒーター151と、ラジエーター152と、ストレーナー153と、循環水回路用ポンプ154と、流量計155と、膨張容器156と、プレート式熱交換器170と、第1三方弁159とが配管で接続されて構成されている。ブースターヒーター151と、ストレーナー153と、循環水回路用ポンプ154と、流量計155と、膨張容器156と、プレート式熱交換器170と、第1三方弁159とは、室内機150の内部に設けられる。
循環水回路102は、熱媒体として水が循環する。循環水回路用ポンプ154が循環水回路102の水を循環させる。室外機140の内部には冷媒が循環する冷媒回路(図示せず)が設けられている。循環水回路102を循環する水は、室外機140の内部で冷媒と熱交換することにより、加熱される。また、循環水回路102を循環する水は、ブースターヒーター151により加熱される。冷媒及びブースターヒーター151により加熱された水は、第1三方弁159に流入する。
第1三方弁159は、循環水回路102を循環する水の流路を切り替える。詳しくは、第1三方弁159により、ブースターヒーター151で加熱された水は、プレート式熱交換器170又はラジエーター152の少なくとも一方に流れる。
プレート式熱交換器170では、循環水回路102を流れる水と、水道水回路103を流れる水道水とが熱交換する。第1三方弁159からプレート式熱交換器170に流入した循環水回路102を流れる水により、水道水回路103を流れる水道水が加熱される。
ラジエーター152は、室内空間を暖めるために室内機150の外部に設けられる。第1三方弁159からラジエーター152に流入した循環水回路102を流れる水は、ラジエーター152で室内空気に放熱する。ここで、室内機150の外部に設けられる室内空間を暖めるための装置は、ラジエーター152でなくてもよい。例えば、ラジエーター152の代わりに床暖房を設けてもよい。
循環水回路102を循環する水は、プレート式熱交換器170又はラジエーター152で放熱した後、ストレーナー153に流入する。循環水回路102では、ラジエーター152及びその他の場所で発生する鉄さび粒子及びその他の異物が、循環する水と一緒に第1三方弁159に流入することがある。しかし、鉄さび粒子などの異物は、第1三方弁159を傷つけるおそれがある。ストレーナー153は、循環水回路102を循環する水から鉄さび粒子などの異物を除去する。
ストレーナー153を流出した水は、流量計155を通って室外機140に流入する。また、循環水回路102には、ブースターヒーター151と第1三方弁159との間に、膨張容器156が設けられてもよい。膨張容器156は、発生する膨張水を吸収する。
水道水回路103は、貯湯タンク101と、水道水回路用ポンプ164と、プレート式熱交換器170と、スケール除去装置160と、第2三方弁169とが配管で接続されて構成されている。貯湯タンク101には、圧力逃し弁50が設けられていてもよい。貯湯タンク101と、水道水回路用ポンプ164と、プレート式熱交換器170と、スケール除去装置160とは、室内機150の内部に設けられる。
水道水回路103は、熱媒体として水道水が流れる。水道水は、第2三方弁169の状態により、水道水回路103を循環することもあれば、給湯機100の外部に流出することもある。
図1の実線矢印Aで示すように、水道水回路103には、外部から水道水が流入する。水道水回路103に流入した水道水は貯湯タンク101の下部から貯湯タンク101に流入する。貯湯タンク101に流入した水道水は、貯湯タンク101への流入位置とは異なる貯湯タンク101の下部から出て、水道水回路用ポンプ164によりプレート式熱交換器170に送られる。プレート式熱交換器170に送られた、水道水回路103を流れる水道水は、循環水回路102を流れる水と熱交換することで加熱される。
プレート式熱交換器170で加熱された、水道水回路103を流れる水道水は、スケール除去装置160を通って貯湯タンク101の上部に流入する。スケール除去装置160は、水道水回路103を流れる水道水に含まれるカルシウムイオン、マグネシウムイオン、及びイオン状シリカなどのスケール性イオンを除去する。スケール性イオンは、水道水の温度が上昇することで析出しやすくなる。プレート式熱交換器170において加熱された水道水がスケール除去装置160を通ることで、スケール性イオンが除去されやすい。また、スケール性イオンがプレート式熱交換器170に析出すると、熱交換性能の低下及びプレート式熱交換器170内の流路の閉塞が発生する。しかし、プレート式熱交換器170で加熱された後、貯湯タンク101に再び流入した水道水はスケール性イオンが除去されている。このため、貯湯タンク101に戻った水道水が、再び水道水回路用ポンプ164によりプレート式熱交換器170に送られた場合、スケール性イオンがプレート式熱交換器170に析出することが抑制できる。したがって、スケール除去装置160によりスケール性イオンを除去することで、プレート式熱交換器170を保護することができる。
スケール除去装置160を通って貯湯タンク101の上部に流入した、加熱された水道水は、流入位置とは異なる貯湯タンク101の上部から流出する。貯湯タンク101から流出した加熱後の水道水は、第2三方弁169を通って給湯機100の外部に流出する。給湯機100の外部に流出した水道水は、シャワー室、洗面所、及び台所などに供給される。
第2三方弁169は、水道水回路103を循環する水の流路を切り替える。詳しくは、加熱後の水道水は、貯湯タンク101から流出した後、第2三方弁169により、給湯機100の外部又は水道水回路103の少なくとも一方に流れる。
第2三方弁169により、水道水の流路が外部と連通しない場合、水道水の流路は水道水回路103と連通する。この場合、貯湯タンク101で加熱された水道水は、水道水回路103を循環する。このため、貯湯タンク101で加熱された水道水は、第2三方弁169を通った後、外部から水道水回路103に流入する水道水に合流する。その後、外部から流入した水道水と加熱後の水道水が一緒に貯湯タンク101に流入する。
(貯湯タンクの構成)
次に、本実施の形態に係る貯湯タンク101について、図2を参照しながら説明する。図2は、実施の形態1に係る貯湯タンク101の概略構成図である。貯湯タンク101は、本体部1と、配管接続部2と、本体部1と配管接続部2とが溶接されて形成された本体溶接部3とを備える。
本体部1は、筒型形状を有する胴部10と、胴部10の両端を覆うように設けられた鏡板20とを有する。鏡板20は、胴部10の一方の端部に設けられた第1鏡板21と、胴部10の他方の端部に設けられた第2鏡板22とを含む。以下の説明において、第1鏡板21と第2鏡板22とを特に区別する必要がない場合は、鏡板20と称することがある。
胴部10及び鏡板20は、オーステナイト系ステンレス鋼とは異なる耐食性を有する耐食性材料を用いて構成されている。オーステナイト系ステンレス鋼とは異なる耐食性を有する耐食性材料は、例えば、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼である。以下の説明において、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、並びにフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼を特に区別する必要が無い場合は、ステンレス鋼と称することがある。また、フェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼を二相ステンレス鋼と称することがある。
胴部10は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、板状のフェライト系ステンレス鋼、又は板状の二相ステンレス鋼が溶接されることで、筒型の形状に形成されている。胴部10において、板状のステンレス鋼が溶接された部分が胴部溶接部13である。胴部10と第1鏡板21、及び胴部10と第2鏡板22も溶接されている。胴部10と第1鏡板21とが溶接された部分が第1鏡板溶接部31であり、胴部10と第2鏡板22とが溶接された部分が第2鏡板溶接部32である。胴部溶接部13は、第1鏡板21と第2鏡板22との間において、筒型形状の円周方向に垂直に交わって延びる。また、第1鏡板溶接部31及び第2鏡板溶接部32は筒型形状の円周方向に延びる。胴部10、第1鏡板21、及び第2鏡板22は、全てが同じステンレス鋼で構成されていてもよいし、いずれかがフェライト系ステンレス鋼から構成され、その他が二相ステンレス鋼で構成されていてもよい。
配管接続部2は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されている。配管接続部2は、水道水回路103(図1参照)を構成する水道水が流れる配管が、貯湯タンク101に接続される部分である。配管接続部2は、水道水回路103の配管の一部であってもよいし、水道水回路103の配管が接続される継手であってもよい。また、配管接続部2は、水道水回路103の配管とは別の配管の一部であってもよい。また、配管接続部2としての継手は、例えば、ネジ山が切られたボス継手及びファスナー継手などである。配管接続部2としての継手には、例えば、圧力逃し弁50(図1参照)が接続されてもよい。図2には5つの配管接続部2が設けられている例を示しているが、配管接続部2の数は特に限定されない。配管接続部2は1つであってもよいし、5つ以上設けられてもよい。また、配管接続部2は本体部1のいずれに設けられてもよい。すなわち、配管接続部2は、胴部10、第1鏡板21、及び第2鏡板22のどの部分に設けられてもよい。ただし、フェライト系ステンレス鋼で構成されている部分に設けられる場合、配管接続部2はオーステナイト系ステンレス鋼を含む材料から構成されている。ここで、オーステナイト系ステンレス鋼を含む材料とは、オーステナイト系ステンレス鋼と、フェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼とを指すものとする。
本体溶接部3は、本体部1と配管接続部2とが溶接されて形成された部分である。本体溶接部3については後述する。
(貯湯タンクの孔食電位)
図3は、孔食電位の測定例を示す図である。図3は、電圧の掃引時に流れる電流値の一例を示す。図3の横軸は掃引した電位、縦軸は電流値の常用対数である。図3で示す測定例では、基準電極として銀と塩化銀(Ag/AgCl)を用いた。
孔食電位は、金属材料に対して電気化学測定を行うことで測定できる値である。金属材料に対して正又は負の方向に電位を掃引して、電極上で起こる酸化還元反応の電位依存性及び反応速度を測定する。このとき、電極として金属材料が用いられる。孔食電位は「JIS G 0577:2014 ステンレス鋼の孔食電位測定方法」をはじめ、貯湯タンクを備えた給湯機の動作仕様及び設置場所の水質を考慮した試験条件で、ポテンショスタットなどの電気化学測定装置により測定できる。
図3では、ポイントP1で、電流値の急激な立ち上がりを示す。フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼は、その表面に不働態皮膜が形成される。この不働態皮膜は健全なものであるが、電位を上げていくと局所的にこの不働態皮膜が破壊され、穴が開いていく。換言すると、孔食が成長していく。この孔食が発生し、成長する下限の電位を孔食電位という。図3においては、孔食電位例PPで孔食電位を示している。本実施の形態では、本体部1を構成するステンレス鋼は、溶接前の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である。また、配管接続部2を構成するステンレス鋼は、溶接前の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
本体部1及び配管接続部2を構成するステンレス鋼は、金属中のクロム(Cr)を主成分とする不働態皮膜が、金属表面に生成することにより高い耐食性を有している。しかしながら、溶接する際、ステンレス鋼に大きな熱量が加わる。この入熱履歴によって、ステンレス鋼に鋭敏化という現象が発生する。鋭敏化とは、ステンレス鋼中のクロム(Cr)が金属内の結晶粒界に沿って、Cr濃度が減少し、応力腐食割れへの感受性が強くなる現象である。鋭敏化が起こると耐食性が低下する。本実施の形態では、本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32のそれぞれが、溶接して形成された部分である。このため、溶接前の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であっても、溶接後の孔食電位が低下している可能性がある。本実施の形態では、本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
より詳しくは、本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32それぞれにおいて、本体部1に貯湯される水と接する部分の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。なお、本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32のうち、本体部1の外周面側の水と接することがない部分の孔食電位は、0.3Vvs.Ag/AgCl未満であってもよい。孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上のステンレス鋼から本体部1及び配管接続部2が構成され、本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32の水が接する部分の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であれば、耐食性が維持できる貯湯タンク101及び当該貯湯タンク101を備えた給湯機100の提供が可能となる。
本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32が形成される際の溶接方法は、特に限定されない。溶接する部分の形状及び条件により溶接方法が選択されればよい。例えば、レーザー溶接、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接、及びCMT(Cold Metal Transfer)溶接が溶接方法として選択される。
一方、溶接方法にかかわらず、溶接する際の条件により、溶接部表面に、酸化スケール及び溶接焼けと言われる、酸化物が生成することがある。このため、溶接後の、本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32のそれぞれには、いわゆるテンパーカラーが付着している。このような酸化物は、貯湯タンク101の耐食性を低下させる原因となる。このため、以下で説明する胴部溶接部酸洗い工程S16~本体溶接部酸洗い工程S19では、溶接した部分の酸化物を除去するために酸洗い処理を行う。しかし、酸洗い処理の条件によっては、溶接部の孔食電位が低下する可能性がある。例えば、酸洗い処理が長時間行われる場合及び酸洗い処理に用いる酸の濃度が高い場合などは、溶接部の孔食電位が低下する可能性がある。このため、本実施の形態では、酸洗い後の本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32それぞれの孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。より詳しくは、酸洗い後の本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32において、本体部1の内部に貯湯される水と接する部分の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。なお、酸洗い後の本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32において、本体部1の外周面側の水と接することがない部分の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl未満であってもよい。また、本体部1の外周面は、酸洗いしてもよいし、酸洗いしなくてもよい。
(貯湯タンクの製造方法)
次に、図4を参照しながら貯湯タンク101の製造方法について説明する。図4は、実施の形態1に係る貯湯タンク101の製造工程を示すフローチャートである。貯湯タンク101の製造方法は、図4に示すように、胴部形成工程S11と、胴部溶接工程S12と、配管接続部溶接工程S13と、第1鏡板溶接工程S14と、第2鏡板溶接工程S15と、胴部溶接部酸洗い工程S16と、第1鏡板溶接部酸洗い工程S17と、第2鏡板溶接部酸洗い工程S18と、本体溶接部酸洗い工程S19とを備える。
胴部形成工程S11では、ステンレス鋼のロール材から胴部10となる部分を切り出し、配管接続部2を接続するための穴を形成する。胴部10を構成する、フェライト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼は、シート状である。このシート状のステンレス鋼はロール状に巻かれた状態のコイル形状をしており、コイル材と呼ばれる。胴部10を構成するフェライト系ステンレス鋼、又は二相ステンレス鋼のいずれの孔食電位も0.3Vvs.Ag/AgCl以上である。胴部形成工程S11では、コイル材を予め定められた長さに切断して、胴部10を形成する矩形のステンレス鋼板にする。次に、切断したステンレス鋼板に、配管接続部2を溶接するための穴を形成する。穴はステンレス鋼板を切断して形成される。なお、コイル材を切断する方法は特に限定されない。例えば、コイル材はレーザーにより切断されてもよい。
胴部溶接工程S12では、胴部形成工程S11において穴が形成されたステンレス鋼板をロール曲げ加工により、長手方向の端部同士が接触する筒型形状にする。その後、筒型形状となったステンレス鋼板の接触する端部を溶接することで、筒型形状の胴部10が形成される。ステンレス鋼板の溶接された部分が胴部溶接部13である。胴部溶接部13の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
配管接続部溶接工程S13では、胴部形成工程S11において形成された、胴部10の穴をバーリング加工により広げる。次に、広げた穴に配管接続部2を溶接する。配管接続部2は、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成される。フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、及び二相ステンレス鋼の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。また、胴部10がフェライト系ステンレス鋼である場合、オーステナイト系ステンレス鋼又は二相ステンレス鋼から構成された配管接続部2が胴部10に溶接される。胴部10の穴に配管接続部2が溶接された部分が本体溶接部3である。本体溶接部3の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
第1鏡板溶接工程S14では、筒型形状の胴部10の一方の端部において、円周方向に第1鏡板21が溶接される。第1鏡板21は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成される。第1鏡板21と胴部10とが溶接された部分が、第1鏡板溶接部31である。第1鏡板溶接部31の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。胴部10と第1鏡板21とは、同じ種類のステンレス鋼で構成されてもよいし、一方がフェライト系ステンレス鋼から構成され、他方が二相ステンレス鋼から構成されてもよい。
第2鏡板溶接工程S15では、筒型形状の胴部10の他方の端部において、円周方向に第2鏡板22が溶接される。第2鏡板22は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成される。第2鏡板22と胴部10とが溶接された部分が、第2鏡板溶接部32である。第2鏡板溶接部32の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。胴部10と第2鏡板22とは、同じ種類のステンレス鋼で構成されてもよいし、一方がフェライト系ステンレス鋼から構成され、他方が二相ステンレス鋼から構成されてもよい。
胴部溶接部酸洗い工程S16では、胴部溶接部13を酸洗いする。酸洗い処理後の胴部溶接部13は、テンパーカラーが除去されている。酸洗い処理後の胴部溶接部13の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
第1鏡板溶接部酸洗い工程S17では、第1鏡板溶接部31を酸洗いする。酸洗い処理後の第1鏡板溶接部31は、テンパーカラーが除去されている。酸洗い処理後の第1鏡板溶接部31の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
第2鏡板溶接部酸洗い工程S18では、第2鏡板溶接部32を酸洗いする。酸洗い処理後の第2鏡板溶接部32は、テンパーカラーが除去されている。酸洗い処理後の第2鏡板溶接部32の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
本体溶接部酸洗い工程S19では、本体溶接部3を酸洗いする。酸洗い処理後の本体溶接部3は、テンパーカラーが除去されている。酸洗い処理後の本体溶接部3の孔食電位は0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
以上説明した工程では、第1鏡板21及び第2鏡板22に配管接続部2が接続される工程は含まれていないが、第1鏡板21及び第2鏡板22に配管接続部2が溶接されていてもよい。第1鏡板21及び第2鏡板22に配管接続部2が溶接される工程は、特に限定されない。第1鏡板溶接工程S14及び第2鏡板溶接工程S15において、すでに配管接続部2が接続された第1鏡板21及び第2鏡板22を胴部10に溶接してもよい。また、第1鏡板溶接工程S14及び第2鏡板溶接工程S15において、配管接続部2が接続される穴が設けられた第1鏡板21及び第2鏡板22を、胴部10に溶接してもよい。この場合、第1鏡板溶接工程S14及び第2鏡板溶接工程S15において、第1鏡板21及び第2鏡板22を胴部10に溶接した後、配管接続部2を、第1鏡板21及び第2鏡板22に溶接すればよい。いずれにせよ、本体溶接部酸洗い工程S19では、全ての本体溶接部3が酸洗いされる。すなわち、胴部10に配管接続部2が溶接された本体溶接部3だけでなく、第1鏡板21に配管接続部2が溶接された本体溶接部3及び第2鏡板22に配管接続部2が溶接された本体溶接部3も酸洗いされる。なお、胴部溶接部酸洗い工程S16~本体溶接部酸洗い工程S19の各工程は、順番を入れ替えてもよい。さらに、胴部酸洗い工程S16~本体溶接部酸洗い工程S19を個別の工程とせず、1つの酸洗い工程としてもよい。すなわち、1つの酸洗い工程として、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、第2鏡板溶接部32、及び本体溶接部3を一度にまとめて酸洗いしてもよい。例えば、貯湯タンク101内に酸洗い用の溶液を満たすことで、一度にまとめて酸洗いを行うことができる。
(本体溶接部)
次に、図5を参照しながら本体溶接部3について説明する。図5は、実施の形態1に係る貯湯タンク101の本体溶接部3における本体部1と配管接続部2との間の隙間SPを説明するための図である。図3のIndsideと示す部分は、本体部1の内部である。図3のOutsideと示す部分は、本体部1の外側である。
上述の配管接続部溶接工程S13にて説明したように、胴部10には、バーリング加工により広げられた穴に配管接続部2が溶接される。胴部10と同様に、第1鏡板21及び第2鏡板22においても、バーリング加工により広げられた穴に配管接続部2が溶接される。本体溶接部3は、配管接続部2を本体部1、すなわち胴部10、第1鏡板21、及び第2鏡板22の穴に挿入して溶接することで形成される。ここで、本体部1の穴に挿入した配管接続部2と本体部1とを溶接する際に、本体部1と配管接続部2との間に、図3のような隙間SPが形成されることがある。本実施の形態では、隙間SPの幅Wが100μmを超えるように、本体部1と配管接続部2が溶接される。ここで、隙間SPの幅Wとは、図3における紙面の左右方向の長さである。なお、隙間SPの幅Wは、本体部1の厚みは超えないことが望ましい。また、隙間SPの幅Wが10mm以上になることはない。例えば、隙間SPの幅Wは、100μmを超えるが2mm以下である。
本体部1と配管接続部2との間の隙間SPの幅Wが100μm以下である場合、隙間SP内は外部周辺よりも溶存酸素の供給が不十分になって酸素濃度が希薄になる。このような場合、酸素の濃度差により酸素濃淡電池が形成され、ステンレス鋼の腐食反応が進行する。結果として、本体溶接部3の隙間腐食により本体部1に孔があき、本体部1から漏水するおそれがある。したがって、本実施の形態では、隙間SPの幅Wが100μm以下とならないように、本体部1と配管接続部2とが溶接される。なお、本体部1と配管接続部2とが溶接される際に、本体部1と配管接続部2とを跨いだ形状でステンレス鋼が溶けて固まることがある。換言すると、溶接前は本体部1の外側であった空間に隙間SPが形成されることがある。本実施の形態では、このような隙間SPも、幅Wが100μm以下とならないように本体部1と配管接続部2とを溶接する。
以上説明したように、本実施の形態に係る貯湯タンク101は、本体部1と、第1部材としての配管接続部2と、本体部1と配管接続部2とが溶接されて形成された溶接部を備える。本体部1は、オーステナイト系ステンレス鋼を除く耐食性を有する耐食性材料を用いて構成されている。このため、貯湯タンク101を製作するコストを抑制しつつも、溶接部の耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101において、耐食性材料は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の材料である。このため、貯湯タンク101は、耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101において、第1部材は、配管を本体部1に接続する配管接続部2であり、溶接部は、配管接続部2と本体部1とが溶接された本体溶接部3である。また、配管接続部2は、オーステナイト系ステンレス鋼を除く耐食性を有する耐食性材料から構成されている。このため、貯湯タンク101を製作するコストを抑制しつつも、本体溶接部3の耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101は、本体部1と、配管を本体部1に接続する配管接続部2と、配管接続部2と本体部1とが溶接されて形成された本体溶接部3とを備える。また、本体部1及び配管接続部2の少なくとも一方が、オーステナイト系ステンレス鋼を含む材料で構成されている。本体部1は、フェライト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されている。配管接続部2は、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されている。
当該構成では、本体部1がフェライト系ステンレス鋼から構成されている場合、配管接続部2がオーステナイト系ステンレス鋼を含む材料で構成されていることになる。オーステナイト系ステンレス鋼を含む材料とは、オーステナイト系ステンレス鋼及び二相ステンレ鋼を指すので、本体部1がフェライト系ステンレス鋼から構成されている場合、配管接続部2はオーステナイト系ステンレス鋼、又は二相ステンレス鋼から構成されている。一方、本体部1が二相ステンレス鋼から構成されている場合、配管接続部2はフェライト系ステンレス鋼で構成されていてもよい。すなわち、本体部1が二相ステンレス鋼から構成されている場合、配管接続部2はフェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又は二相ステンレス鋼から構成されている。このように、貯湯タンク101は、本体部1及び配管接続部2の少なくとも一方がオーステナイト系ステンレス鋼を含む材料で構成されているので、本体溶接部3の耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る給湯機100は、貯湯タンク101と、熱媒体である水が循環する循環水回路102と、熱媒体である水道水が循環する水道水回路103とを備える。給湯機100は、耐食性を維持できる貯湯タンク101を備えるので、貯湯タンク101の損傷が給湯機100の性能及び製品寿命に影響を与える可能性が低くなる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101において、本体溶接部3は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である。このため、本体部1に配管接続部2が溶接された部分である本体溶接部3の耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101において、本体部1は、筒型形状を有する胴部10と、胴部10の一方の端部に設けられた第1鏡板21と、胴部10の他方の端部に設けられた第2鏡板22とを有する。胴部10は、一方の端部と他方の端部との間において、筒型形状の円周方向に垂直に交わって延びる胴部溶接部13で溶接されており、胴部10と第1鏡板21とは第1鏡板溶接部31で溶接されており、胴部10と第2鏡板22とは第2鏡板溶接部32で溶接されている。胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、第2鏡板溶接部32のそれぞれは、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である。
当該構成では、本体部1の溶接された部分の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である。このため、溶接された部分における耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101は、本体溶接部3、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、及び第2鏡板溶接部32のそれぞれは酸洗いされており、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である。このため、溶接された部分を酸洗いした後の耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101の本体溶接部3において、本体部1と配管接続部2との間には、100μmを超える隙間SPが設けられている。このため、隙間腐食が発生することを抑制でき、本体溶接部3における耐食性を維持できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101の製造方法は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼のコイル材、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼のコイル材で、筒型形状の胴部10を有する本体部1を形成する工程S11を備える。また、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成された配管接続部2を、本体部1に溶接する工程S13を備える。
当該構成により、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であるステンレス鋼により貯湯タンク101が製造されるので、溶接時の条件など生産上のばらつきが発生した場合でも、高耐食性を有する貯湯タンク101を製造できる。
また、本実施の形態に係る貯湯タンク101の製造方法は、コイル材を溶接した、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の胴部10の胴部溶接部13を酸洗いする工程S16を備える。また、胴部10と胴部10の一方の端部に設けられた第1鏡板21との溶接部である、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の第1鏡板溶接部31を酸洗いする工程S17を備える。さらに、胴部10と胴部10の他方の端部に設けられた第2鏡板22との溶接部である、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の第2鏡板溶接部32を酸洗いする工程S18を備える。
当該構成では、溶接後の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、第2鏡板溶接部32を酸洗いする。酸洗い前の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であるので、酸洗い後の胴部溶接部13、第1鏡板溶接部31、第2鏡板溶接部32の耐食性を維持できる。したがって、高耐食性を有する貯湯タンク101を製造できる。
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。本実施の形態が、実施の形態1と相違する点は、貯湯タンク101が、本体部1に設けられた脚部40を備える点ある。他の構成については、実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
図6~図9を参照しながら、本実施の形態に係る脚部40について説明する。図6は、実施の形態2に係る貯湯タンク101の脚部40を説明するための図である。図7は、実施の形態2に係る貯湯タンク101の別の脚部40を説明するための図である。図8は、実施の形態2に係る貯湯タンク101のさらに別の脚部40を説明するための図である。図9は、実施の形態2に係る貯湯タンク101のさらに別の脚部40を説明するための図である。
図6~図9に示すように、貯湯タンク101は、本体部1に設けられた脚部40を備える。脚部40は、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼で構成されている。脚部40は、本体部1を自立させるために設けられる。このため、脚部40は、第1鏡板21又は第2鏡板22のうち、重力方向において下部に配置される鏡板20に設けられる。脚部40は鏡板20に固定されていればよく、固定方法は特に限定されない。しかし、脚部40は、鏡板20に溶接して固定されていることが望ましい。また、脚部40と鏡板20が溶接される場合、鏡板20又は脚部40の少なくとも一方は、オーステナイト系ステンレス鋼を含むステンレス鋼から構成されていることが望ましい。鏡板20又は脚部40の一方がオーステナイト系ステンレス鋼を含むことで、貯湯タンク101の耐食性を損なうことなく、本体部1に脚部40を設けることができる。なお、脚部40の孔食電位は、0.3Vvs.Ag/AgCl未満でもよい。しかし、脚部40が溶接された部分が、本体部1の内周面側に露出して貯留される水と接する場合は、脚部40が溶接された部分の孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であることが望ましい。
本体部1が自立するように支持できるのであれば、脚部40の形状及び数は、特に限定されない。図6に示すように、脚部40は、平板面が地面に載置されるように配置された板状であってもよい。図6では、1つの板状の脚部40が、鏡板20の中央部分に固定されている例を示している。また、図7に示すように、脚部40の鏡板20に固定される面が、鏡板20の曲面に沿った形状を有していてもよい。また、図8及び図9に示すように、脚部40は単数でなく、複数であってもよい。図8では、2つの側面視L字状を有する脚部40が、鏡板20に固定される例を示している。図9では、3つの脚部40が、鏡板20に固定される例を示している。図9に示すように、複数の脚部40の全てが、同じ形状及び同じ大きさを有する必要はない。なお、脚部40は、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、及び二相ステンレス鋼ではなく、別の材料で構成されていてもよい。
1 本体部、2 配管接続部、3 本体溶接部、10 胴部、13 胴部溶接部、20 鏡板、21 第1鏡板、22 第2鏡板、31 第1鏡板溶接部、32 第2鏡板溶接部、40 脚部、50 圧力逃し弁、100 給湯機、101 貯湯タンク、102 循環水回路、103 水道水回路、140 室外機、150 室内機、151 ブースターヒーター、152 ラジエーター、153 ストレーナー、154 循環水回路用ポンプ、155 流量計、156 膨張容器、159 第1三方弁、160 スケール除去装置、164 水道水回路用ポンプ、169 第2三方弁、170 プレート式熱交換器、P1 ポイント、PP 孔食電位例、SP 隙間、W 幅。

Claims (11)

  1. 水道水を含む水を貯湯する貯湯タンクであって、
    本体部と、
    第1部材と、
    前記本体部と前記第1部材とが溶接されて形成された溶接部と、
    前記本体部の下方に設けられ、前記本体部を自立させる脚部と
    を備え、
    前記本体部は、前記水と接することがある部分が、オーステナイト系ステンレス鋼を除く耐食性を有する孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の耐食性材料を用いて構成されており、
    前記脚部は、前記本体部とは異なり、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されており、
    前記脚部及び前記本体部の外周面側の前記水と接することがない部分の孔食電位は、0.3Vvs.Ag/AgCl未満である
    貯湯タンク。
  2. 前記第1部材は、配管を前記本体部に接続する配管接続部であり、
    前記溶接部は、前記配管接続部と前記本体部とが溶接されて形成された本体溶接部であり、
    前記配管接続部は、前記耐食性材料を用いて構成されている
    請求項1に記載の貯湯タンク。
  3. 前記本体溶接部は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である
    請求項2に記載の貯湯タンク。
  4. 水道水を含む水を貯湯する貯湯タンクであって、
    本体部と、
    配管を前記本体部に接続する配管接続部と、
    前記配管接続部と前記本体部とが溶接されて形成された本体溶接部と、
    前記本体部の下方に設けられ、前記本体部を自立させる脚部と
    を備え、
    前記本体部及び前記配管接続部の少なくとも一方が、オーステナイト系ステンレス鋼を含む材料で構成されており、
    前記本体部は、フェライト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成され、
    前記配管接続部は、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されており、
    前記本体溶接部は、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上であり、
    前記脚部は、前記本体部とは異なり、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されており、
    前記脚部及び前記本体部の外周面側の前記水と接することがない部分の孔食電位は、0.3Vvs.Ag/AgCl未満である
    貯湯タンク。
  5. 前記本体溶接部は酸洗いされており、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である
    請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の貯湯タンク。
  6. 前記本体部は、
    筒型形状を有する胴部と、
    前記胴部の一方の端部に設けられた第1鏡板と、
    前記胴部の他方の端部に設けられた第2鏡板と
    を有し、
    前記胴部は、前記一方の端部と前記他方の端部との間において、前記筒型形状の円周方向に垂直に交わって延びる胴部溶接部で溶接されており、
    前記胴部と前記第1鏡板とは第1鏡板溶接部で溶接されており、
    前記胴部と前記第2鏡板とは第2鏡板溶接部で溶接されており、
    前記胴部溶接部、前記第1鏡板溶接部、及び前記第2鏡板溶接部のそれぞれは、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である
    請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の貯湯タンク。
  7. 前記胴部溶接部、前記第1鏡板溶接部、及び前記第2鏡板溶接部は、酸洗いされており、
    前記胴部溶接部、前記第1鏡板溶接部、及び前記第2鏡板溶接部のそれぞれは、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である
    請求項6に記載の貯湯タンク。
  8. 前記本体溶接部において、前記本体部と前記配管接続部との間には、100μmを超える隙間が設けられている
    請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の貯湯タンク。
  9. 水道水を含む水を貯湯する貯湯タンクの製造方法であって、
    孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼のコイル材、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼のコイル材を選択する本体部材選択工程と、
    前記本体部材選択工程で選択した孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である前記コイル材で、筒型形状の胴部を有する本体部を形成する工程と、
    孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成された配管接続部を準備する準備工程と、 前記準備工程で準備した孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上である前記配管接続部を前記本体部に溶接する工程と
    前記本体部の下方に、前記本体部を自立させる脚部であって、前記本体部とは異なり、フェライト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼を混合した二相ステンレス鋼から構成されている前記脚部を固定する工程と
    を備える貯湯タンクの製造方法。
  10. 前記コイル材を溶接した、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の前記胴部の胴部溶接部を酸洗いする工程と、
    前記胴部と前記胴部の一方の端部に設けられた第1鏡板との溶接部である、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の第1鏡板溶接部を酸洗いする工程と、
    前記胴部と前記胴部の他方の端部に設けられた第2鏡板との溶接部である、孔食電位が0.3Vvs.Ag/AgCl以上の第2鏡板溶接部を酸洗いする工程と
    を備える
    請求項9に記載の貯湯タンクの製造方法。
  11. 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の貯湯タンクと、
    熱媒体である水が循環する循環水回路と、
    熱媒体である水道水が循環する水道水回路と
    を備えた給湯機。
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