JP7486613B2 - ステータ、モータ、圧縮機および冷凍サイクル装置 - Google Patents

ステータ、モータ、圧縮機および冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7486613B2
JP7486613B2 JP2022574882A JP2022574882A JP7486613B2 JP 7486613 B2 JP7486613 B2 JP 7486613B2 JP 2022574882 A JP2022574882 A JP 2022574882A JP 2022574882 A JP2022574882 A JP 2022574882A JP 7486613 B2 JP7486613 B2 JP 7486613B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
coil sides
sides
wiring
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022574882A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022153362A1 (ja
JPWO2022153362A5 (ja
Inventor
昌弘 仁吾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2022153362A1 publication Critical patent/JPWO2022153362A1/ja
Publication of JPWO2022153362A5 publication Critical patent/JPWO2022153362A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7486613B2 publication Critical patent/JP7486613B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/04Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/04Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors
    • H02K3/12Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors arranged in slots
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/04Windings characterised by the conductor shape, form or construction, e.g. with bar conductors
    • H02K3/18Windings for salient poles
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K3/00Details of windings
    • H02K3/46Fastening of windings on the stator or rotor structure
    • H02K3/50Fastening of winding heads, equalising connectors, or connections thereto

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Windings For Motors And Generators (AREA)

Description

本開示は、ステータ、モータ、圧縮機および冷凍サイクル装置に関する。
モータのステータは、複数のティースを有する環状のステータコアと、ティースに巻かれた3相のコイルとを有する。各相のコイルは、それぞれ1ティースに巻かれた複数のコイル部を有する。コイル部は、ステータコアの軸方向端部で渡り線によって互いに接続されている。
例えば、特許文献1には、U相コイルの渡り線およびV相コイルの渡り線をステータコアの軸方向の一端に配置し、W相コイルの渡り線をステータコアの他端に配置したステータが開示されている。
特開2015-171239号公報(図2)
しかしながら、上記のステータでは、U相およびV相のコイルとW相のコイルとで渡り線の位置が異なるため、コイルの巻き方も異なる。そのため、コイルの電流によって生じる磁界が不均一になり、その結果、ロータを径方向に振動させる加振力が発生し、モータの振動および騒音が発生する可能性がある。
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、モータの振動および騒音を低減することを目的とする。
本開示によるステータは、軸線を中心とする環状のステータコアであって、軸線を中心とする周方向に複数のティースを有するステータコアと、ステータコアの軸線の方向の一端に配置された第1の配線と、ステータコアの軸線の方向の他端に配置された第2の配線と、ステータコアに巻かれ、第1の配線および第2の配線に接続された3相のコイルとを有する。3相のコイルはいずれも、複数のティースのうちの1つのティースの一方の側にN本(Nは2以上の整数)のコイル辺を有し、当該ティースの他方の側にN-1本のコイル辺を有する。N本のコイル辺と、別のN本のコイル辺とは、軸線を含む平面である基準面に対して互いに対称な位置に配置されている。N-1本のコイル辺と、別のN-1本のコイル辺とは、基準面に対して互いに対称な位置に配置されている。
本開示では、N本のコイル辺同士が基準面に対して対称な位置に配置され、N-1本のコイル辺同士が基準面に対して対称な位置に配置されているため、各コイル辺に流れる電流によって発生する磁界が基準面に対して対称になる。そのため、ロータに作用する加振力を低減し、モータの振動および騒音を低減することができる。
実施の形態1のモータを示す断面図である。 実施の形態1のステータを示す断面図である。 実施の形態1の分割コア、絶縁部およびコイルを示す断面図(A)および絶縁フィルムの保持部を示す模式図(B)である。 実施の形態1の分割コアおよび絶縁部を示す斜視図(A)および比較例の分割コアおよび絶縁部を示す斜視図(B)である。 実施の形態1のステータコアを直線状に広げた状態を示す図である。 実施の形態1のコイルの接続状態を示す図である。 実施の形態1のステータコアおよび各コイル部を示す図である。 実施の形態1のステータコアおよび各コイル部の他の例を示す図である。 実施の形態1の各コイル部の接続状態をステータコアと共に示す上面図である。 実施の形態1の各コイル部の接続状態を示す上面図である。 実施の形態1のステータコアおよび各コイル部と、圧縮機のアキュムレータとを示す上面図である。 比較例のコイルの接続状態を示す図である。 比較例のステータコアおよび各コイル部を示す図である。 比較例の各コイル部の接続状態をステータコアと共に示す上面図である。 実施の形態2のコイルの接続状態を示す図である。 実施の形態2のステータコアおよび各コイル部を示す図である。 実施の形態2の各コイル部の接続状態を示す上面図である。 実施の形態3のコイルの接続状態を示す図である。 実施の形態3のステータコアおよび各コイル部を示す図である。 実施の形態3の各コイル部の接続状態を示す上面図である。 各実施の形態のモータが適用可能な圧縮機を示す縦断面図である。 図21の圧縮機を備えた冷凍サイクル装置を示す図である。
実施の形態1.
<モータの構成>
図1は、実施の形態1のモータ100を示す断面図である。モータ100は、インバータによって駆動される3相モータであり、例えば圧縮機300(図21)に用いられる。また、モータ100は、ロータ6に永久磁石65が埋め込まれた永久磁石埋込型モータである。
モータ100は、ステータ1と、ステータ1の内側に回転可能に設けられたロータ6とを有する。ステータ1とロータ6との間には、例えば0.3~1.0mmのエアギャップが設けられている。
<ロータの構成>
ロータ6は、円筒状のロータコア60と、ロータコア60に取り付けられた永久磁石65とを有する。ロータコア60は、複数枚の電磁鋼板を回転軸の方向に積層し、カシメ等により固定したものである。電磁鋼板の板厚は、例えば0.1~0.7mmである。
ロータコア60の径方向の中心には、円形のシャフト孔64が形成されている。シャフト孔64には、シャフト7が焼嵌めまたは圧入等によって固定されている。シャフト7の中心軸である軸線Axは、ロータ6の回転軸を規定する。
以下では、ロータ6の回転軸である軸線Axの方向を、「軸方向」と称する。軸線Axを中心とする周方向(図1等に矢印Rで示す)を、「周方向」と称する。軸線Axを中心とする径方向を、「径方向」と称する。
ロータコア60の外周に沿って、複数の磁石挿入孔61が周方向に等間隔に形成されている。磁石挿入孔61の数は、ここでは6個である。磁石挿入孔61は、また、ロータコア60を軸方向に貫通している。1つの磁石挿入孔61は、ロータ6の1磁極に相当する。ここでは、ロータ6の極数は6極である。但し、ロータ6の極数は、2極以上であればよい。
磁石挿入孔61は、周方向の中心すなわち極中心を通る径方向の直線(磁極中心線とも称する)に直交する方向に直線状に延在している。但し、磁石挿入孔61は、軸線Ax側に凸となるV字状に延在していてもよい。
磁石挿入孔61の内部には、永久磁石65が配置されている。1つの磁石挿入孔61には、1つの永久磁石65が配置されている。但し、1つの磁石挿入孔61に、複数の永久磁石65を配置してもよい。
永久磁石65は、ネオジム(Nd)、鉄(Fe)およびボロン(B)を含む希土類磁石で構成される。永久磁石65は平板状であり、軸方向に直交する面内で矩形状の断面を有し、径方向に厚さを有する。永久磁石65の厚さは、例えば2.0mmである。永久磁石65は、厚さ方向に磁化されている。永久磁石65の外周側の面は、磁極面とも称する。
磁石挿入孔61の周方向両側には、空隙であるフラックスバリア62が形成されている。フラックスバリア62とロータコア60の外周との間には、薄肉部が形成される。隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制するため、薄肉部の厚さは、例えば、ロータコア60の電磁鋼板の板厚と同じに設定されている。
磁石挿入孔61の径方向外側には、スリット63が形成されている。スリット63は径方向に長く、周方向に例えば1mmの幅を有する。スリット63は、ロータ6の表面における磁束密度分布を制御し、トルク脈動を抑制するために形成されている。ここでは、7つのスリット63が磁極中心線に対して対称に形成されている。但し、スリット63の数および配置は任意である。また、ロータコア60には、必ずしもスリット63を設けなくてもよい。
磁石挿入孔61の径方向内側には、貫通穴66,67が形成されている。貫通穴66,67は、ロータコア60を貫通しており、冷媒の流路として用いられる。貫通穴66の周方向位置は極中心と一致し、貫通穴67の周方向位置は極間と一致しているが、これらの位置に限定されるものではない。また、ロータコア60には、必ずしも貫通穴66,67を設けなくてもよい。
<ステータの構成>
図2は、ステータ1を示す断面図である。ステータ1は、ステータコア10と、ステータコア10に集中巻で巻かれたコイル2とを有する。ステータコア10は、複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層し、カシメ等により固定したものである。電磁鋼板の板厚は、例えば0.1~0.7mmである。
ステータコア10は、環状のヨーク11と、ヨーク11から径方向内側に延在する複数のティース12とを有する。ティース12の数は、ここでは9であるが、9に限定されるものではない。周方向に隣り合うティース12の間には、スロット13が形成される。
スロット13は、ティース12に巻かれるコイル2を収容する部分である。スロット13の数は、ティース12の数と同数であり、ここでは9である。上記の通りロータ6の極数が6であり、ステータ1のスロット数が9であるため、極数とスロット数との比は2:3である。
コイル2は、第1相のコイルとしてのU相コイル2Uと、第3相のコイルとしてのV相コイル2Vと、第2相のコイルとしてのW相コイル2Wとを有する(図6参照)。各相のコイル2U,2V,2Wはいずれも、線径が0.8mmのマグネットワイヤで構成され、集中巻でティース12に巻かれている。巻き数については、後述する。
コイル2U,2V,2Wを構成するマグネットワイヤは、例えばアルミニウム線または銅線である。コイル2U,2V,2Wの線径およびターン数は、モータ100の要求特性(回転数、トルク等)、供給電圧、およびスロット13の断面積に応じて設定される。
各相のコイル2U,2V,2Wにおいて、1つのティース12に巻かれた部分を、コイル部と称する。U相コイル2Uは、3個のコイル部U1,U2,U3を有する。これらのコイル部U1,U2,U3は直列に接続されている。
同様に、V相コイル2Vは、3個のコイル部V1,V2,V3を有する。これらのコイル部V1,V2,V3は直列に接続されている。W相コイル2Wは、3個のコイル部W1,W2,W3を有する。これらのコイル部W1,W2,W3は直列に接続されている。
図2では、コイル部の符号を、そのコイル部が巻かれたティース12上に表記している。ここでは、軸線Axを中心として反時計回りに、コイル部U1,V1,W1,U2,V2,W2,U3,V3,W3が順に配列されている。但し、コイル部の配列は、この順に限定されるものではない。
ステータコア10は、ティース12毎の複数の分割コア10Aを環状に連結することにより形成される。分割コア10Aは、1つのティース12を含むブロックであり、ヨーク11に形成された分割面14で分割されている。
ステータコア10は、ここでは9個の分割コア10Aを有する。分割コア10Aの数は9個に限らず、ティース12の数に応じて適宜変更可能である。また、ステータコア10は、分割コア10Aを連結したものに限らず、環状に一体に形成されたステータコアであってもよい。
図1に示すように、ステータコア10とコイル2とを絶縁するため、絶縁部3が設けられている。絶縁部3は、ステータコア10の軸方向端部に設けられたインシュレータ31と、スロット13の内面に設けられた絶縁フィルム32とを有する。
図3(A)は、分割コア10Aと、コイル2と、インシュレータ31および絶縁フィルム32とを示す上面図である。図4(A)は、分割コア10Aと、インシュレータ31および絶縁フィルム32とを示す斜視図である。分割コア10Aは、電磁鋼板の積層体で構成されている。
インシュレータ31は、分割コア10Aの軸方向の両端部にそれぞれ取り付けられている。インシュレータ31は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂成形体である。インシュレータ31は、ヨーク11上に位置する外壁部31aと、ティース12上に位置する胴部31bと、ティース12の歯先部上に位置する内壁部31cとを有する。
絶縁フィルム32は、スロット13の内面に固定されている。絶縁フィルム32は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂で形成され、厚さは0.1~0.2mmである。絶縁フィルム32は、ヨーク11の内周面に固定された内周部32aと、ティース12の側面に固定された側面部32bと、ティース12の歯先部からスロット内に折り返された折り返し部32cとを有する。なお、折り返し部32cは、図4(A)では省略されている。
インシュレータ31には、絶縁フィルム32を保持する保持部を設けてもよい。図3(B)は、ティース12の延在方向に直交する面におけるインシュレータ31の断面図である。図3(B)では、インシュレータ31の胴部31bの周方向両側に、絶縁フィルム32を保持する保持部33が設けられている。保持部33は、絶縁フィルム32の端部が差し込まれる溝部33aを有する。保持部33を設ける代わりに、絶縁フィルム32をスロット13の内面に接着により固定してもよい。
コイル2は、インシュレータ31および絶縁フィルム32を介して、ティース12に巻き付けられる。図4(A)に示すように、インシュレータ31の外壁部31aおよび内壁部31cは、コイル2の各コイル部および配線4(後述)を径方向両側からガイドする。
図5は、ステータコア10を直線状に広げた状態を示す図である。図5では、インシュレータ31および絶縁フィルム32を省略している。ステータコア10を構成する分割コア10Aは、分割面14の外周側の薄肉部で互いに連結されている。
ステータ1の組み立て時には、図5に示すように分割コア10Aを直線状に広げた状態で、分割コア10Aにインシュレータ31および絶縁フィルム32を取り付け、コイル2を巻き付ける。
コイル2が巻き付けられた分割コア10Aを環状に折り曲げ、両端の分割コア10Aを溶接部15で溶接することにより、図2に示したステータ1が得られる。溶接方法としては、例えば、タングステン電極と不活性ガスを用いたTIG溶接が用いられる。
<コイルの配置>
図6は、U相コイル2U、V相コイル2VおよびW相コイル2Wの接続状態を示す図である。モータ100を駆動するインバータは、出力端子8U,8V,8Wを有する。
U相コイル2Uのコイル部U1は、上面配線41Uによって出力端子8Uと接続されている。コイル部U1とコイル部U2とは、上面配線42Uによって接続されている。コイル部U2とコイル部U3とは、下面配線51Uによって接続されている。上面配線41U,42Uはステータコア10の上面10a(図4(A))側に配置され、下面配線51Uはステータコア10の下面10b(図4(A))側に配置されている。
上面配線41U,42Uおよび下面配線51Uは、コイル部U1,U2,U3と連続した導線で形成されている。導線は、例えばアルミニウム線である。但し、コイル部U1,U2,U3とは別の導線を接続して用いてもよい。
V相コイル2Vのコイル部V1は、上面配線41Vによって出力端子8Vと接続されている。コイル部V1とコイル部V2とは、上面配線42Vによって接続されている。コイル部V2とコイル部V3とは、下面配線51Vによって接続されている。上面配線41V,42Vはステータコア10の上面10a側に配置され、下面配線51Vはステータコア10の下面10b側に配置されている。
上面配線41V,42Vおよび下面配線51Vは、コイル部V1,V2,V3と連続した導線で形成されている。但し、コイル部V1,V2,V3とは別の導線を接続して用いてもよい。
W相コイル2Wのコイル部W1は、上面配線41Wによって出力端子8Wと接続されている。コイル部W1とコイル部W2とは、上面配線42Wによって接続されている。コイル部W2とコイル部W3とは、下面配線51Wによって接続されている。上面配線41W,42Wはステータコア10の上面10a側に配置され、下面配線51Wはステータコア10の下面10b側に配置されている。
上面配線41W,42Wおよび下面配線51Wは、コイル部W1,W2,W3と連続した導線で形成されている。但し、コイル部W1,W2,W3とは別の導線を接続して用いてもよい。
コイル部U3,V3,W3は、ステータコア10の上面10a側に配置された上面配線45U,45V,45Wにより、共通の中性点Nに接続されている。すなわち、U相コイル2U、V相コイル2VおよびW相コイル2Wは、Y結線で結線されている。
ステータコア10の上面10aは、ステータコア10の軸方向の一端面であり、第1の端面とも称する。ステータコア10の下面10bは、ステータコア10の軸方向の他端面であり、第2の端面とも称する。上面10aおよび下面10bは、圧縮機300(図21)の上下を基準としている。
上面配線41U,41V,41W,42U,42V,42W,45U,45V,45Wは、第1の配線とも称する。下面配線51U,51V,51Wは、第2の配線とも称する。これらの上面配線および下面配線は、図4(A)に示したインシュレータ31の壁部31a,31cによってガイドされ、保持される。なお、図4(A)では、上面配線および下面配線を、符号4で示している。
図7は、ステータコア10および各相のコイル2U,2V,2Wを、図5に矢印Aで示した方向から見た図、すなわちステータコア10の外周側から見た図である。各コイル部は、ティース12に、図7において時計回り方向に巻かれている。
各コイル部のうち、ティース12の側面に沿って軸方向に延在する部分を、コイル辺と称する。図7には、各コイル辺の本数を、「69T」、「70T」のように符号Tを付して示している。
以下では、図7におけるティース12の右側を、単に「ティース12の右側」と称し、図7におけるティース12の左側を、単に「ティース12の左側」と称する。但し、これら「右側」および「左側」という表現は、実際の各コイル部の巻き方を限定するものではない。
コイル部U1,V1,W1はいずれも、ティース12に70ターン巻かれている。一方、コイル部U2,V2,W2,U3,V3,W3はいずれも、ティース12に69ターン巻かれ、70ターン目の途中で巻き付けが終了している。
すなわち、コイル部U1は、ティース12の右側に70本のコイル辺U11を有し、左側に70本のコイル辺U12を有する。コイル辺U11は上面配線41Uに接続され、コイル辺U12は上面配線42Uに接続されている。
同様に、コイル部V1は、ティース12の右側に70本のコイル辺V11を有し、左側に70本のコイル辺V12を有する。コイル辺V11は上面配線41Vに接続され、コイル辺V12は上面配線42Vに接続されている。
また、コイル部W1は、ティース12の右側に70本のコイル辺W11を有し、左側に70本のコイル辺W12を有する。コイル辺W11は上面配線41Wに接続され、コイル辺W12は上面配線42Wに接続されている。
コイル部U2は、ティース12の右側に70本のコイル辺U21を有し、左側に69本のコイル辺U22を有する。コイル辺U21は上面配線42Uに接続され、コイル辺U22は下面配線51Uに接続されている。
同様に、コイル部V2は、ティース12の右側に70本のコイル辺V21を有し、左側に69本のコイル辺V22を有する。コイル辺V21は上面配線42Vに接続され、コイル辺V22は下面配線51Vに接続されている。
また、コイル部W2は、ティース12の右側に70本のコイル辺W21を有し、左側に69本のコイル辺W22を有する。コイル辺W21は上面配線42Wに接続され、コイル辺W22は下面配線51Wに接続されている。
コイル部U3は、ティース12の右側に69本のコイル辺U31を有し、左側に70本のコイル辺U32を有する。コイル辺U31は下面配線51Uに接続され、コイル辺U32は上面配線45Uに接続されている。
同様に、コイル部V3は、ティース12の右側に69本のコイル辺V31を有し、左側に70本のコイル辺V32を有する。コイル辺V31は下面配線51Vに接続され、コイル辺V32は上面配線45Vに接続されている。
また、コイル部W3は、ティース12の右側に69本のコイル辺W31を有し、左側に70本のコイル辺W32を有する。コイル辺W31は下面配線51Wに接続され、コイル辺W32は上面配線45Wに接続されている。
すなわち、2つの上面配線に接続されたコイル部(すなわちコイル部U1,V1,W1)は、ティース12の周方向両側でコイル辺の本数Nが等しい。一方、上面配線と下面配線とに接続されたコイル部(すなわちコイル部U2,V2,W2,U3,V3,W3)は、最終ターンの半分で巻き付けが終了するため、ティース12の周方向の一方の側のコイル辺の本数Nに対し、他方の側のコイル辺の本数が一つ少ないN-1となる。なお、Nは2以上の整数である。
全てのコイル部が少なくとも片側に同数(70本)のコイル辺を有するため、コイル辺の数の不均一を最小限に抑えることができる。
本数が70本(N本)であるコイル辺U21,V21,W21,U32,V32,W32は、第1のコイル辺とも称する。本数が69本(N-1本)であるコイル辺U22,V22,W22,U31,V31,W31は、第2のコイル辺とも称する。
図8は、各相のコイル2U,2V,2Wの巻き付けパターンの他の例を、ステータコア10の外周側から見た図である。コイル部U1,V1,W1の巻き付けパターンは、図7を参照して説明した通りである。コイル部U2,V2,W2,U3,V3,W3はいずれも、ティース12に70ターン巻かれ、71ターン目の途中で巻き付けが終了している。
コイル部U2は、ティース12の右側に71本のコイル辺U21を有し、左側に70本のコイル辺U22を有する。同様に、コイル部V2は、ティース12の右側に71本のコイル辺V21を有し、左側に70本のコイル辺V22を有する。また、コイル部W2は、ティース12の右側に71本のコイル辺W21を有し、左側に70本のコイル辺W22を有する。
コイル部U3は、ティース12の右側に70本のコイル辺U31を有し、左側に71本のコイル辺U32を有する。同様に、コイル部V3は、ティース12の右側に70本のコイル辺V31を有し、左側に71本のコイル辺V32を有する。また、コイル部W3は、ティース12の右側に70本のコイル辺W31を有し、左側に71本のコイル辺W32を有する。
図8に示した例でも、上面配線と下面配線とに接続されたコイル部(すなわちコイル部U2,V2,W2,U3,V3,W3)は、最終ターンの半分で巻き付けが終了するため、ティース12の周方向の一方の側のコイル辺の本数Nに対し、他方の側のコイル辺の本数が一つ少ないN-1となる。
図9は、ステータコア10と各相のコイル2U,2V,2Wとを示す上面図である。図10は、図9から各相のコイル2U,2V,2Wを取り出して示す上面図である。図9および図10では、本数が70のコイル辺(例えばコイル辺U11)を白丸で示し、本数が69のコイル辺(例えばコイル辺U22)を黒丸で示している。
図9および図10に示すように、軸線Axを含む平面を、基準面Sとする。基準面Sは、ここでは、コイル部V1が巻かれたティース12の周方向中心を通り、コイル部W2が巻かれたティース12とコイル部U3が巻かれたティース12との周方向の中間位置を通る平面である。
この実施の形態1では、本数が69本のコイル辺同士が、基準面Sに対して対称な位置にある。具体的には、コイル辺U22,W31が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺V22,V31が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W22,U31が基準面Sに対して対称な位置にある。
また、本数が70本のコイル辺同士が、基準面Sに対して対称な位置にある。例えば、コイル辺V11,V12が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W12,U11が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W11,U12が基準面Sに対して対称な位置にある。また、コイル辺U21,W32が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺V21,V32が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W21,U32が基準面Sに対して対称な位置にある。
このように、本数が同じコイル辺同士が、基準面Sに対して対称な位置に配置されているため、コイル辺に流れる電流によって生じる磁界も基準面Sに対して対称になる。その結果、後述するように、ロータ6に対する磁気的吸引力が基準面Sに対して対称になり、ロータ6を振動させようとする加振力が低減する。すなわち、モータ100の振動および騒音が抑制される。
なお、基準面Sは、上記の通り、コイル部V1が巻かれたティース12の周方向中心を通る面として設定されている。コイル部V1は、周方向に並んだコイル部U1,V1,W1の中心にあり、また、ティース12の両側に同数のコイル辺V11,V12を有する。そのため、基準面Sをこのように設定することで、当該基準面Sを中心とした対称なコイル配置を実現することができる。
図11は、ステータコア10および各相のコイル2U,2V,2Wと、その周囲の部材との関係を示す図である。モータ100は、後述する圧縮機300(図21)の円筒状の密閉容器307の内側に取り付けられる。
密閉容器307の外側には、アキュムレータ310が取り付けられる。アキュムレータ310は、液冷媒を貯留する作用と共に消音作用を有し、サクションマフラとも呼ばれる。アキュムレータ310の構成については、図21を参照して後述する。
上記の通り、ロータ6に作用する磁気的吸引力は基準面Sに対して対称になるが、基準面S上では微小な加振力が発生する。アキュムレータ310への振動伝達を抑制するためには、アキュムレータ310を基準面Sから離れた位置に配置することが望ましい。
より具体的には、アキュムレータ310を、軸線Axを中心とする基準面Sからの角度がα/2よりも大きくなるように配置することが望ましい。言い換えると、アキュムレータ310を、基準面Sを基準(中心)として角度αの範囲外に配置することが望ましい。
角度αは、軸線Axを中心とするティース12の配列間隔であり、また、軸線Axを中心とする分割コア10Aの配列間隔でもある。ここでは、角度αは30度である。
アキュムレータ310を、基準面Sを基準(中心)として角度αの範囲外に配置すれば、基準面S上に位置する分割コア10Aよりも周方向外側にアキュムレータ310が位置することになる。そのため、アキュムレータ310への振動の伝達を抑制することができる。
また、ステータコア10は、上記の通り、分割コア10Aを環状に折り曲げ、溶接部15で溶接して一体化する。そのため、ステータコア10は、環状に一体に形成されたステータコアよりも強度が低い。また、溶接部15は、ステータコア10の中でも強度が低い。そのため、溶接部15は、基準面Sから離れた位置に配置することが望ましい。
より具体的には、溶接部15を、軸線Axを中心とする基準面Sからの角度がα/2よりも大きくなるように設けることが望ましい。言い換えると、溶接部15を、基準面Sを基準(中心)として角度αの範囲外に設けることが望ましい。これにより、加振力が溶接部15に加わりにくくなり、モータ100の振動および騒音を低減することができる。
<比較例>
次に、実施の形態1と比較する比較例について説明する。図12は、比較例のコイル2Cにおける各相のコイル2U,2V,2Wの接続状態を示す図である。
U相コイル2Uのコイル部U1は、上面配線41Uによって出力端子8Uと接続されている。コイル部U1とコイル部U2とは、上面配線42Uによって接続されている。コイル部U2とコイル部U3とは、上面配線43Uによって接続されている。上面配線41U,42U,43Uは、ステータコア10の上面10a側に配置されている。
V相コイル2Vのコイル部V1は、上面配線41Vによって出力端子8Vと接続されている。コイル部V1とコイル部V2とは、上面配線42Vによって接続されている。コイル部V2とコイル部V3とは、上面配線43Vによって接続されている。上面配線41V,42V,43Vは、ステータコア10の上面10a側に配置されている。
W相コイル2Wのコイル部W1は、上面配線41Wによって出力端子8Wと接続されている。コイル部W1とコイル部W2とは、上面配線42Wによって接続されている。コイル部W2とコイル部W3とは、上面配線43Wによって接続されている。上面配線41W,42W,43Wは、ステータコア10の上面10a側に配置されている。
コイル部U3,V3,W3は、ステータコア10の上面10a側に配置された上面配線45U,45V,45Wにより、共通の中性点Nに接続されている。すなわち、比較例では、コイル部を接続する配線が、全てステータコア10の上面10a側に配置されている。
図13は、比較例のステータコア10および各相のコイル2U,2V,2Wを、ステータコア10の外周側から見た図である。上面配線41U~43U,41V~43V,41W~43Wは、全てステータコア10の上面10a側に配置されている。そのため、コイル部U1~U3,V1~U3,W1~W3はいずれも、ティース12に70ターン巻かれている。
コイル部U1は、ティース12の右側に70本のコイル辺U11を有し、左側に70本のコイル辺U12を有する。コイル部V1は、ティース12の右側に70本のコイル辺V11を有し、左側に70本のコイル辺V12を有する。コイル部W1は、ティース12の右側に70本のコイル辺W11を有し、左側に70本のコイル辺W12を有する。
コイル部U2は、ティース12の右側に70本のコイル辺U21を有し、左側に70本のコイル辺U22を有する。コイル部V2は、ティース12の右側に70本のコイル辺V21を有し、左側に70本のコイル辺V22を有する。コイル部W2は、ティース12の右側に70本のコイル辺W21を有し、左側に70本のコイル辺W22を有する。
コイル部U3は、ティース12の右側に70本のコイル辺U31を有し、左側に70本のコイル辺U32を有する。コイル部V3は、ティース12の右側に70本のコイル辺V31を有し、左側に70本のコイル辺V32を有する。コイル部W3は、ティース12の右側に70本のコイル辺W31を有し、左側に70本のコイル辺W32を有する。
図14は、比較例のステータコア10と各相のコイル2U,2V,2Wとを示す上面図である。比較例では、上記の通りコイル辺の本数が全て70本であるため、ロータ6に対する磁気的吸引力の不均一は生じにくい。
<作用>
次に、実施の形態1の作用について、比較例と対比して説明する。一般に、極数とスロット数との比が2:3となるモータでは、U相、V相、W相のコイル部を周方向に順に配列した構成が採用される。このような構成では、同相のコイル部を接続するための配線が多くなりやすい。
図12~14に示したように、比較例のステータ1Cでは、各相のコイル2U,2V,2Wのコイル部を接続する配線、すなわち上面配線41U~43U,41V~43V,41W~43Wが、全てステータコア10の上面10a側に配置される。そのため、上面配線の相互の干渉を避けるため、個々の上面配線の長さを長くしなければならない。
また、インシュレータ31の外壁部31aに、上面配線を案内する図示しない溝を設けることも可能であるが、図4(B)に示すように、ステータコア10の上面10a側に配置される配線が多いため、外壁部31aの高さを高くしなければならず、モータ100のサイズが大きくなる。
これに対し、実施の形態1では、上面配線41U,42U,41V,42V,41W,42Wと下面配線51U,51V,51Wとを用いるため、配線がステータコア10の上面10a側と下面10b側とに分散される。そのため、配線を相互に干渉させずに配置することが容易になり、各配線の長さを短くすることができる。
配線の長さを短くすることにより、通電による銅損を低減し、モータ効率を向上することができる。加えて、配線作業が容易になり、モータ100の生産性が向上する。
また、例えば、インシュレータ31の上下の外壁部31aに溝を設けて、上面配線と下面配線を案内することも可能になる。この場合、図4(A)に示すように、比較例(図4(B))と比較して外壁部31aの高さを低くすることができ、モータ100のサイズを小さくすることができる。
但し、上面配線と下面配線とを用いる場合、N本のコイル辺(例えばコイル辺U21)が配置された部分と、N-1本のコイル辺(例えばコイル辺U22)が配置された部分とが生じる。
一般に、コイル辺に電流が流れると、磁界が生じ、ロータ6を磁気的に吸引する力、すなわち磁気的吸引力が発生する。この磁界の強さ、すなわち磁束量は、コイル辺の数に比例する。そのため、N本のコイル辺とN-1本のコイル辺との配置によっては、ロータ6に対する磁気的吸引力が不均一になり、ロータ6を振動させる加振力が発生する。
これに対し、実施の形態1では、本数がN本のコイル辺同士(例えばコイル辺U22,W31)が基準面Sに対して対称な位置に配置され、本数がN-1本のコイル辺同士(例えばコイル辺U21,W32)が基準面Sに対して対称な位置に配置されている。そのため、コイル辺に流れる電流によって生じる磁界も基準面Sに対して対称になり、ロータ6に対する磁気的吸引力も基準面Sに対して対称になる。その結果、ロータ6に作用する加振力を低減し、モータ100の振動および騒音を低減することができる。
また、基準面S上では微小な加振力が発生するが、圧縮機300に取り付けられるアキュムレータ310が、基準面Sを基準(中心)として角度αの範囲外に配置されているため、アキュムレータ310への振動の伝達を抑制することができる。
また、ステータコア10の溶接部15が、基準面Sを基準(中心)として角度αの範囲外に配置されているため、溶接部15に加振力の影響が及びにくくなり、モータ100の振動および騒音をさらに低減することができる。また、溶接部15の固定強度を緩和することができるため、溶接に起因する磁気特性の劣化を抑えることができる。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、実施の形態1では、3相のコイル2U,2V,2Wがいずれも、ティース12の一方の側にN本のコイル辺(すなわちコイル辺U21,V21,W21,U32,V32,W32)を有し、ティース12の他方の側にN-1本のコイル辺(すなわちコイル辺U22,V22,W22,U31,V31,W31)を有する。第1のコイル辺(コイル辺U21,W21)と、別の第1のコイル辺(コイル辺W32,U32)とは、基準面Sに対して互いに対称な位置に配置されている。また、第2のコイル辺(コイル辺U22,W22)と、別の第2のコイル辺(コイル辺W31,U31)とは、基準面Sに対して互いに対称な位置に配置されている。
このように、同じ本数のコイル辺が基準面Sに対して互いに対称な位置に配置されているため、コイル辺に流れる電流によって生じる磁界も基準面Sに対して対称になり、ロータ6に対する磁気的吸引力も基準面Sに対して対称になる。その結果、ロータ6に作用する加振力が低減し、モータ100の振動および騒音を抑制することができる。
また、ステータコア10の上面10a側と下面10b側とに配線が分散されるため、各配線の長さを短くすることができる。その結果、銅損を低減し、モータ効率を向上することができる。また、配線作業が容易になり、モータ100の生産性を向上することができる。また、ステータコア10の上面10a側に配線が集中する場合(図4(B))と比較して、インシュレータ31の外壁部31aの高さを低くすることができ、モータ100のサイズを小さくすることができる。
加えて、第1相のコイル(例えばU相コイル2U)のN本のコイル辺(例えばコイル辺U21,U32)と、第2相のコイル(例えばW相コイル2W)のN本のコイル辺(例えばコイル辺W32,W21)とが、基準面Sに対して互いに対称な位置に配置され、第1相のコイル(例えばU相コイル2U)のN-1本のコイル辺(例えばコイル辺U22,U31)と、第2相のコイル(例えばW相コイル2W)のN-1本のコイル辺(例えばコイル辺W31,W22)とが、基準面Sに対して互いに対称な位置に配置されている。さらに、第3相のコイル(例えばV相コイル2V)の2つのN本のコイル辺(例えばコイル辺V21,V32)が、基準面Sに対して互いに対称な位置に配置され、2つのN-1本のコイル辺(例えばV22,V31)が、基準面に対して互いに対称な位置に配置されている。このように構成されているため、3相のコイル2U,2V,2Wにおけるコイル辺の対称な配置を実現することができる。
また、第1の配線(例えば上面配線41U,41V,41W,42U,42V,42W)および第2の配線(例えば下面配線51U,51V,51W)が、ステータコア10に取り付けられたインシュレータ31によって保持されている。そのため、第1の配線および第2の配線とステータコア10との絶縁性を確保することができる。
また、ステータコア10は、軸線Axを中心として角度αの等間隔で配列された複数の分割コア10Aを有し、ステータコア10の溶接部15は、基準面Sを基準として、軸線Axを中心とした角度αの範囲外に配置されている。そのため、溶接部15に加振力の影響が及びにくくなり、モータ100の振動および騒音をさらに低減することができる。
また、基準面Sは、上面配線(例えば上面配線41V,42V)のみに接続され、下面配線に接続されていないコイル部(例えばコイル部21V)が巻かれたティース12の周方向中心を通る平面である。そのため、上述したように3相のコイル2U,2V,2Wにおけるコイル辺の対称な配置を実現することができる。
また、ロータ6の極数とステータ1のスロット数との比が2:3であるため、U相、V相、W相のコイル部を周方向に順に配列した構成が採用される。この配列で、同相のコイル部を接続するための配線を全てステータコア10の上面10a側に配置すると、配線の相互の干渉を回避するために、各配線の長さが長くなる。本実施の形態では、上面配線と下面配線とを用いることで、各配線の長さを短くすることができる。
ここでは、コイル辺の本数が69本と70本の組み合わせ(あるいは70本と71本の組み合わせ)である場合について説明したが、コイル辺の本数はこれらに限定されるものではない。
また、ここではコイル部が周方向にU相、V相、W相の順に配列されているが、コイル部の配列はこの順に限定されるものではない。例えば、コイル部が、周方向にU相、W相、V相の順に配列される場合には、基準面SはW相のコイル部が巻かれたティース12の中心を通るように設定される。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。図15は、実施の形態2のステータ1Aのコイル2Aにおける各相のコイル2U,2V,2Wの接続状態を示す図である。実施の形態2では、下面配線51U,51V,51Wの配置が、実施の形態1と異なる。
U相コイル2Uのコイル部U1は、上面配線41Uによって出力端子8Uと接続されている。コイル部U1とコイル部U2とは、下面配線51Uによって接続されている。コイル部U2とコイル部U3とは、上面配線42Uによって接続されている。
V相コイル2Vのコイル部V1は、上面配線41Vによって出力端子8Vと接続されている。コイル部V1とコイル部V2とは、下面配線51Vによって接続されている。コイル部V2とコイル部V3とは、上面配線42Vによって接続されている。
W相コイル2Wのコイル部W1は、上面配線41Wによって出力端子8Wと接続されている。コイル部W1とコイル部W2とは、下面配線51Wによって接続されている。コイル部W2とコイル部W3とは、上面配線42Wによって接続されている。
コイル部U3,V3,W3は、上面配線45U,45V,45Wにより、共通の中性点Nに接続されている。
図16は、ステータコア10および各相のコイル2U,2V,2Wを、ステータコア10の外周側から見た図である。コイル部U1,V1,W1,U2,V2,W2はいずれも、ティース12に69ターン巻かれ、70ターン目の途中で巻き付けが終了している。一方、コイル部U3,V3,W3はいずれも、ティース12に70ターン巻かれている。
コイル部U1は、ティース12の右側に70本のコイル辺U11を有し、左側に69本のコイル辺U12を有する。コイル辺U11は上面配線41Uに接続され、コイル辺U12は下面配線51Uに接続されている。
同様に、コイル部V1は、ティース12の右側に70本のコイル辺V11を有し、左側に69本のコイル辺V12を有する。コイル辺V11は上面配線41Vに接続され、コイル辺V12は下面配線51Vに接続されている。
また、コイル部W1は、ティース12の右側に70本のコイル辺W11を有し、左側に69本のコイル辺W12を有する。コイル辺W11は上面配線41Wに接続され、コイル辺W12は下面配線51Wに接続されている。
コイル部U2は、ティース12の右側に69本のコイル辺U21を有し、左側に70本のコイル辺U22を有する。コイル辺U21は下面配線51Uに接続され、コイル辺U22は上面配線42Uに接続されている。
同様に、コイル部V2は、ティース12の右側に69本のコイル辺V21を有し、左側に70本のコイル辺V22を有する。コイル辺V21は下面配線51Vに接続され、コイル辺V22は上面配線42Vに接続されている。
また、コイル部W2は、ティース12の右側に69本のコイル辺W21を有し、左側に70本のコイル辺W22を有する。コイル辺W21は下面配線51Wに接続され、コイル辺W22は上面配線42Wに接続されている。
コイル部U3は、ティース12の右側に70本のコイル辺U31を有し、左側に70本のコイル辺U32を有する。コイル辺U31は上面配線42Uに接続され、コイル辺U32は上面配線45Uに接続されている。
同様に、コイル部V3は、ティース12の右側に70本のコイル辺V31を有し、左側に70本のコイル辺V32を有する。コイル辺V31は上面配線42Vに接続され、コイル辺V32は上面配線45Vに接続されている。
また、コイル部W3は、ティース12の右側に70本のコイル辺W31を有し、左側に70本のコイル辺W32を有する。コイル辺W31は上面配線42Wに接続され、コイル辺W32は上面配線45Wに接続されている。
図17は、各相のコイル2U,2V,2Wの接続状態を示す上面図であり、ステータコア10は省略されている。図17に示すように、基準面Sは、コイル部V3が巻かれたティース12(図16)の周方向中心を通り、コイル部W1が巻かれたティース12とコイル部U2が巻かれたティース12との周方向の中間位置を通る平面である。
この実施の形態2においても、本数が69本のコイル辺同士が、基準面Sに対して対称な位置にある。すなわち、コイル辺U21,W12が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺V21,V12が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W21,U12が基準面Sに対して対称な位置にある。
また、本数が70本のコイル辺が、基準面Sに対して対称な位置にある。例えば、コイル辺U22,W11が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺V22,V11が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W22,U11が基準面Sに対して対称な位置にある。また、コイル辺U32,W31が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺U31,W32が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺V32,V31が基準面Sに対して対称な位置にある。
以上の点を除き、実施の形態2のステータ1Aは、実施の形態1のステータ1と同様に構成されている。
この実施の形態2においても、本数が同じコイル辺同士が基準面Sに対して対称な位置に配置されているため、コイル辺に流れる電流によって生じる磁界も基準面Sに対して対称になる。これにより、ロータ6に対する磁気的吸引力が基準面Sに対して対称になり、ロータ6に作用する加振力が低減し、モータ100の振動および騒音を低減することができる。
図16に示した例では、コイル部U1,V1,W1,U2,V2,W2はいずれも、ティース12の片側に69本のコイル辺を有し、反対側に70本のコイル辺を有する。しかしながら、図8を参照して説明したように、ティース12の片側に70本のコイル辺を有し、反対側に71本のコイル辺を有していてもよい。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。図18は、実施の形態3のステータ1Bのコイル2BにおけるU相コイル2U、V相コイル2VおよびW相コイル2Wの接続状態を示す図である。実施の形態3では、コイル部U3(V3,W3)がコイル部U1(V1,W1)とコイル部U2(V2,W2)との間に接続されている点が、実施の形態1と異なる。
U相コイル2Uのコイル部U1は、上面配線41Uによって出力端子8Uと接続されている。コイル部U1とコイル部U3とは、下面配線51Uによって接続されている。コイル部U3とコイル部U2とは、上面配線42Uによって接続されている。
V相コイル2Vのコイル部V1は、上面配線41Vによって出力端子8Vと接続されている。コイル部V1とコイル部V3とは、下面配線51Vによって接続されている。コイル部V3とコイル部V2とは、上面配線42Vによって接続されている。
W相コイル2Wのコイル部W1は、上面配線41Wによって出力端子8Wと接続されている。コイル部W1とコイル部W3とは、下面配線51Wによって接続されている。コイル部W3とコイル部W2とは、上面配線42Wによって接続されている。
コイル部U2,V2,W2は、上面配線45U,45V,45Wにより、共通の中性点Nに接続されている。
図19は、ステータコア10および各相のコイル2U,2V,2Wを、ステータコア10の外周側から見た図である。コイル部U1,V1,W1,U3,V3,W3はいずれも、ティース12に69ターン巻かれ、70ターン目の途中で巻き付けが終了している。一方、コイル部U2,V2,W2はいずれも、ティース12に70ターン巻かれている。
コイル部U1は、ティース12の右側に70本のコイル辺U11を有し、左側に69本のコイル辺U12を有する。コイル辺U11は上面配線41Uに接続され、コイル辺U12は下面配線51Uに接続されている。
同様に、コイル部V1は、ティース12の右側に70本のコイル辺V11を有し、左側に69本のコイル辺V12を有する。コイル辺V11は上面配線41Vに接続され、コイル辺V12は下面配線51Vに接続されている。
また、コイル部W1は、ティース12の右側に70本のコイル辺W11を有し、左側に69本のコイル辺W12を有する。コイル辺W11は上面配線41Wに接続され、コイル辺W12は下面配線51Wに接続されている。
コイル部U2は、ティース12の右側に70本のコイル辺U21を有し、左側に70本のコイル辺U22を有する。コイル辺U21は上面配線42Uに接続され、コイル辺U22は上面配線45Uに接続されている。
同様に、コイル部V2は、ティース12の右側に70本のコイル辺V21を有し、左側に70本のコイル辺V22を有する。コイル辺V21は上面配線42Vに接続され、コイル辺V22は上面配線45Vに接続されている。
また、コイル部W2は、ティース12の右側に70本のコイル辺W21を有し、左側に70本のコイル辺W22を有する。コイル辺W21は上面配線42Wに接続され、コイル辺W22は上面配線45Wに接続されている。
コイル部U3は、ティース12の右側に69本のコイル辺U31を有し、左側に70本のコイル辺U32を有する。コイル辺U31は下面配線51Uに接続され、コイル辺U32は上面配線42Uに接続されている。
同様に、コイル部V3は、ティース12の右側に69本のコイル辺V31を有し、左側に70本のコイル辺V32を有する。コイル辺V31は下面配線51Vに接続され、コイル辺V32は上面配線42Vに接続されている。
また、コイル部W3は、ティース12の右側に69本のコイル辺W31を有し、左側に70本のコイル辺W32を有する。コイル辺W31は下面配線51Wに接続され、コイル辺W32は上面配線42Wに接続されている。
図20は、各相のコイル2U,2V,2Wの接続状態を示す上面図であり、ステータコア10は省略されている。図20に示すように、基準面Sは、コイル部V2が巻かれたティース12(図19)の周方向中心を通り、コイル部U1が巻かれたティース12とコイル部W3が巻かれたティース12との周方向の中間位置を通る平面である。
この実施の形態3においても、本数が69本のコイル辺同士が基準面Sに対して対称な位置にある。すなわち、コイル辺U31,W12が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺V31,V12が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W31,U12が基準面Sに対して対称な位置にある。
さらに、本数が70本のコイル辺が、基準面Sに対して対称な位置にある。例えば、コイル辺V21,V22が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W22,U21が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W21,U22が基準面Sに対して対称な位置にある。また、コイル辺U32,W11が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺V32,W11が基準面Sに対して対称な位置にあり、コイル辺W32,U11が基準面Sに対して対称な位置にある。
以上の点を除き、実施の形態3のステータ1Bは、実施の形態1のステータ1と同様に構成されている。
以上説明したように、実施の形態3においても、本数が同じコイル辺が基準面Sに対して対称な位置に配置されているため、コイル辺に流れる電流によって生じる磁界も基準面Sに対して対称になる。これにより、ロータ6に対する磁気的吸引力が基準面Sに対して対称になり、ロータ6に作用する加振力が低減し、モータ100の振動および騒音を低減することができる。
但し、この実施の形態3では、ステータコア10の溶接部15が基準面S上に位置している。基準面S上では微小な加振力が発生するため、ステータコア10の中でも強度が低い溶接部15は、基準面S上に設けない方が望ましい。そのため、モータ100の振動および騒音を抑制するという点では、実施の形態1または2のように、溶接部15を、基準面Sを基準として角度αの範囲外に設けることが望ましい。
図19に示した例では、コイル部U1,V1,W1,U3,V3,W3はいずれも、ティース12の片側に69本のコイル辺を有し、反対側に70本のコイル辺を有する。しかしながら、図8を参照して説明したように、ティース12の片側に70本のコイル辺を有し、反対側に71本のコイル辺を有していてもよい。
<圧縮機>
次に、実施の形態1,2のモータが適用可能な圧縮機300について説明する。図21は、圧縮機300を示す断面図である。圧縮機300は、ここではロータリ圧縮機であり、密閉容器307と、密閉容器307内に配設された圧縮機構301と、圧縮機構301を駆動するモータ100とを備えている。
圧縮機構301は、シリンダ室303を有するシリンダ302と、モータ100のシャフト7と、シャフト7に固定されたローリングピストン304と、シリンダ室303内を吸入側と圧縮側に分けるベーン(図示せず)と、シャフト7が挿入されてシリンダ室303の軸方向端面を閉鎖する上部フレーム305および下部フレーム306とを有する。上部フレーム305および下部フレーム306には、上部吐出マフラ308および下部吐出マフラ309がそれぞれ装着されている。
密閉容器307は、円筒状の容器である。密閉容器307の底部には、圧縮機構301の各摺動部を潤滑する冷凍機油(図示せず)が貯留されている。シャフト7は、軸受部としての上部フレーム305および下部フレーム306によって回転可能に保持されている。
シリンダ302は、内部にシリンダ室303を備えており、ローリングピストン304は、シリンダ室303内で偏心回転する。シャフト7は偏心軸部を有し、その偏心軸部にローリングピストン304が嵌合している。
モータ100のステータ1は、焼き嵌め、圧入または溶接等の方法により、密閉容器307のフレームの内側に組み込まれている。ステータ1のコイル2には、密閉容器307に固定されたガラス端子311から電力が供給される。シャフト7は、ロータ6のシャフト孔64に固定されている。
密閉容器307の外部には、アキュムレータ310が取り付けられている。アキュムレータ310は、冷媒回路から冷媒ガスが流入する吸入管314と、液冷媒を貯留する液冷媒貯留部315とを有する。吸入管314から冷媒ガスと共に液冷媒が流入した場合には、液冷媒が液冷媒貯留部315に貯留され、冷媒ガスが圧縮機300に供給される。アキュムレータ310は消音効果を奏するため、サクションマフラとも呼ばれる。
密閉容器307には吸入パイプ313が固定され、この吸入パイプ313を介してアキュムレータ310からシリンダ302に冷媒ガスが供給される。また、密閉容器307の上部には、冷媒を外部に吐出する吐出パイプ312が設けられている。
圧縮機300の冷媒としては、例えば、R410A、R407CまたはR22等を用いてもよいが、地球温暖化防止の観点からは、GWP(地球温暖化係数)の低い冷媒を用いることが望ましい。GWPの低い冷媒としては、例えば、以下の冷媒を用いることができる。
(1)まず、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素、例えばHFO(Hydro-Fluoro-Orefin)-1234yf(CFCF=CH)を用いることができる。HFO-1234yfのGWPは4である。
(2)また、組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素、例えばR1270(プロピレン)を用いてもよい。R1270のGWPは3であり、HFO-1234yfより低いが、可燃性はHFO-1234yfより高い。
(3)また、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素または組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素の少なくとも何れかを含む混合物、例えばHFO-1234yfとR32との混合物を用いてもよい。上述したHFO-1234yfは低圧冷媒のため圧損が大きくなる傾向があり、冷凍サイクル(特に蒸発器)の性能低下を招く可能性がある。そのため、HFO-1234yfよりも高圧冷媒であるR32またはR41との混合物を用いることが実用上は望ましい。
圧縮機300の動作は、以下の通りである。アキュムレータ310から供給された冷媒ガスは、吸入パイプ313を通ってシリンダ302のシリンダ室303内に供給される。インバータの通電によってモータ100が駆動されてロータ6が回転すると、ロータ6と共にシャフト7が回転する。そして、シャフト7に嵌合するローリングピストン304がシリンダ室303内で偏心回転し、シリンダ室303内で冷媒が圧縮される。シリンダ室303で圧縮された冷媒は、吐出マフラ308,309を通り、さらにロータ6の貫通穴66,67等(図1)を通って密閉容器307内を上昇する。密閉容器307内を上昇した冷媒は、吐出パイプ312から吐出され、冷凍サイクルの高圧側に供給される。
圧縮機300のモータ100は、実施の形態1~3で説明したように振動および騒音を低減し、高いモータ効率を有するため、圧縮機300の静音性および運転効率を向上することができる。
なお、実施の形態1~3のモータ100は、ロータリ圧縮機に限らず、他の種類の圧縮機にも利用することができる。
<冷凍サイクル装置>
次に、実施の形態1~3のモータが適用可能な冷凍サイクル装置400について説明する。図22は、図21に示した圧縮機300を備えた冷凍サイクル装置400を示す図である。冷凍サイクル装置400は、ここでは空気調和装置であり、圧縮機300と、切り替え弁としての四方弁401と、冷媒を凝縮する凝縮器402と、冷媒を減圧する減圧装置403と、冷媒を蒸発させる蒸発器404とを備える。
圧縮機300、凝縮器402、減圧装置403および蒸発器404は、冷媒配管407によって連結され、冷媒回路を構成している。また、圧縮機300は、凝縮器402に対向する室外送風機405と、蒸発器404に対向する室内送風機406とを備える。
冷凍サイクル装置400の動作は、次の通りである。圧縮機300は、吸入した冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒ガスとして送り出す。四方弁401は、冷媒の流れ方向を切り替えるものであるが、冷房運転時には、図22に実線で示すように、圧縮機300から送り出された冷媒を凝縮器402に流す。
凝縮器402は、圧縮機300から送り出された冷媒と、室外送風機405により送られた室外空気との熱交換を行い、冷媒を凝縮して液冷媒として送り出す。減圧装置403は、凝縮器402から送り出された液冷媒を膨張させて、低温低圧の液冷媒として送り出す。
蒸発器404は、減圧装置403から送り出された低温低圧の液冷媒と室内空気との熱交換を行い、冷媒を蒸発させ、冷媒ガスとして送り出す。蒸発器404で熱が奪われた空気は、室内送風機406により室内に供給される。
なお、暖房運転時には、四方弁401が、圧縮機300から送り出された冷媒を蒸発器404に送り出す。この場合、蒸発器404が凝縮器として機能し、凝縮器402が蒸発器として機能する。
冷凍サイクル装置400は、ここでは空気調和装置であるが、空気調和装置に限らず、例えば冷蔵庫等であってもよい。
圧縮機300の駆動源として、実施の形態1~3で説明したモータ100を備えることにより、冷凍サイクル装置400の静音性および運転効率を向上することができる。なお、実施の形態1~3のモータを有する圧縮機は、他の冷凍サイクル装置に使用することもできる。
以上、望ましい実施の形態について具体的に説明したが、上記の実施の形態に基づき、各種の改良または変形を行なうことができる。
1 ステータ、 2,2A,2B コイル、 2U U相コイル(第1相のコイル)、 2V V相コイル(第2相のコイル)、 2W W相コイル(第3相のコイル)、 3 絶縁部、 4 配線、 6 ロータ、 7 シャフト、 10 ステータコア、 10A 分割コア、 10a 上面(軸方向の一端)、 10b 下面(軸方向の他端)、 11 ヨーク、 12 ティース、 13 スロット、 14 分割面、 15 溶接部、 16 磁石挿入孔、 19 分割面、 31 インシュレータ、 31a 外壁部、 31c 内壁部、 32 絶縁フィルム、 41U,41V,41W 上面配線(第1の配線)、 42U,42V,42W 上面配線(第1の配線)、 43U,43V,43W 上面配線(第1の配線)、 45U,45V,45W 上面配線(第1の配線)、 51U,51V,51W 下面配線(第2の配線)、 60 ロータコア、 61 磁石挿入孔、 65 永久磁石、 100 モータ、 300 圧縮機、 301 圧縮機構、 307 密閉容器、 400 冷凍サイクル装置、 402 凝縮器、 403 減圧装置、 404 蒸発器、 407 冷媒配管、 U1,U2,U3 コイル部、 V1,V2,V3 コイル部、 W1,W2,W3 コイル部、 U11,U12,U21,U22,U31,U32 コイル辺、 V11,V12,V21,V22,V31,V32 コイル辺、 W11,W12,W21,W22,W31,W32 コイル辺。

Claims (13)

  1. 軸線を中心とする環状のステータコアであって、前記軸線を中心とする周方向に複数のティースを有するステータコアと、
    前記ステータコアの前記軸線の方向の一端に配置された第1の配線と、前記ステータコアの前記軸線の方向の他端に配置された第2の配線と、
    前記ステータコアに巻かれ、前記第1の配線および前記第2の配線に接続された3相のコイルと
    を有し、
    前記3相のコイルはいずれも、前記複数のティースのうちの1つのティースの一方の側にN本(Nは2以上の整数)のコイル辺を有し、当該ティースの他方の側にN-1本のコイル辺を有し、
    前記N本のコイル辺と、別の前記N本のコイル辺とは、前記軸線を含む平面である基準面に対して互いに対称な位置に配置され、
    前記N-1本のコイル辺と、別の前記N-1本のコイル辺とは、前記基準面に対して互いに対称な位置に配置されている
    ステータ。
  2. 前記3相のコイルは、第1相、第2相および第3相のコイルであり、
    前記第1相のコイルの前記N本のコイル辺と、前記第2相のコイルの前記N本のコイル辺とが、前記基準面に対して互いに対称な位置に配置され、
    前記第1相のコイルの前記N-1本のコイル辺と、前記第2相のコイルの前記N-1本のコイル辺とが、前記基準面に対して互いに対称な位置に配置されている
    請求項1に記載のステータ。
  3. 前記第3相のコイルの2つの前記N本のコイル辺が、前記基準面に対して互いに対称な位置に配置され、
    前記第3相のコイルの2つの前記N-1本のコイル辺が、前記基準面に対して互いに対称な位置に配置されている
    請求項2に記載のステータ。
  4. 前記第3相のコイルは、前記複数のティースのうちの1つのティースの両側に同数のコイル辺を有するコイル部を有し、
    前記基準面は、前記コイル部が巻かれた前記ティースの周方向の中心を通る平面である
    請求項3に記載のステータ。
  5. 前記ステータコアに取り付けられたインシュレータをさらに有し、
    前記第1の配線および前記第2の配線は、前記インシュレータに保持されている
    請求項1から4までの何れか1項に記載のステータ。
  6. 前記ステータコアは、前記軸線を中心として間隔で配列された複数の分割コアを有し、前記基準面から離れた位置に、溶接部を有する
    請求項1から5までの何れか1項に記載のステータ。
  7. 前記複数の分割コアは、前記軸線を中心として角度αの等間隔で配列され、
    前記溶接部は、前記基準面を基準として、前記軸線を中心とした角度αの範囲の外側に配置されている
    請求項6に記載のステータ。
  8. 請求項1からまでの何れか1項に記載のステータと、
    前記ステータの内側に配置されたロータと
    を有するモータ。
  9. 前記ロータは複数の磁極を有し、
    前記ロータの極数と前記ステータの前記ティースの数との比が、2:3である
    請求項に記載のモータ。
  10. 請求項またはに記載のモータと、
    前記モータによって駆動される圧縮機構と、
    前記モータおよび前記圧縮機構を収容する密閉容器と
    を有する圧縮機。
  11. 前記密閉容器に取り付けられたアキュムレータをさらに有し、
    前記アキュムレータは、前記基準面から離れた位置に配置されている
    請求項10に記載の圧縮機。
  12. 前記ステータコアは、前記軸線を中心として角度αの等間隔で配列された複数の分割コアを有し、
    前記アキュムレータは、前記基準面を基準として、前記軸線を中心とした角度αの範囲の外側に配置される
    請求項11に記載の圧縮機。
  13. 請求項11または12に記載の圧縮機と、凝縮器と、減圧装置と、蒸発器とを備えた冷凍サイクル装置。
JP2022574882A 2021-01-12 2021-01-12 ステータ、モータ、圧縮機および冷凍サイクル装置 Active JP7486613B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/000673 WO2022153362A1 (ja) 2021-01-12 2021-01-12 ステータ、モータ、圧縮機および冷凍サイクル装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2022153362A1 JPWO2022153362A1 (ja) 2022-07-21
JPWO2022153362A5 JPWO2022153362A5 (ja) 2023-07-14
JP7486613B2 true JP7486613B2 (ja) 2024-05-17

Family

ID=82447018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022574882A Active JP7486613B2 (ja) 2021-01-12 2021-01-12 ステータ、モータ、圧縮機および冷凍サイクル装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7486613B2 (ja)
WO (1) WO2022153362A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008061331A (ja) 2006-08-30 2008-03-13 Nippon Densan Corp ブラシレスモータ
JP2010074889A (ja) 2008-09-16 2010-04-02 Asmo Co Ltd ステータ及びステータの製造方法
WO2017090514A1 (ja) 2015-11-27 2017-06-01 日立オートモティブシステムズエンジニアリング株式会社 回転電機および回転電機システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008061331A (ja) 2006-08-30 2008-03-13 Nippon Densan Corp ブラシレスモータ
JP2010074889A (ja) 2008-09-16 2010-04-02 Asmo Co Ltd ステータ及びステータの製造方法
WO2017090514A1 (ja) 2015-11-27 2017-06-01 日立オートモティブシステムズエンジニアリング株式会社 回転電機および回転電機システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022153362A1 (ja) 2022-07-21
WO2022153362A1 (ja) 2022-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108141091B (zh) 定子、电动机、压缩机以及制冷空调装置
JP6109338B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
CN109155545B (zh) 定子、电动机、压缩机及制冷空调装置
JP6494871B2 (ja) 固定子、電動機、圧縮機、及び冷凍空調装置
KR102549047B1 (ko) 전동기, 압축기 및 공기 조화 장치
JP7023408B2 (ja) モータ、圧縮機および空気調和装置
CN108604840B (zh) 电动机、压缩机以及制冷空调装置
US20220224193A1 (en) Compressor and air conditioner
JP7486613B2 (ja) ステータ、モータ、圧縮機および冷凍サイクル装置
JP7433420B2 (ja) ロータ、モータ、圧縮機および空気調和装置
US20210152039A1 (en) Stator, motor, compressor, and refrigerating and air conditioning apparatus
WO2024089866A1 (ja) 固定子、電動機、圧縮機および冷凍サイクル装置
JPWO2016002002A1 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
US20240120787A1 (en) Motor, compressor, and refrigeration cycle apparatus
WO2023181238A1 (ja) 固定子、電動機、圧縮機および冷凍サイクル装置
WO2023233629A1 (ja) ステータ、電動機、圧縮機および冷凍サイクル装置
JP7471493B2 (ja) 固定子、電動機、圧縮機、冷凍サイクル装置及び空気調和装置
JP7292424B2 (ja) モータ、圧縮機および空気調和装置
JP7500733B2 (ja) ロータ、電動機、圧縮機および冷凍サイクル装置
US11949291B2 (en) Motor having rotor with different core regions, compressor, and air conditioner having the motor
WO2024004202A1 (ja) 固定子、電動機、圧縮機および冷凍サイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230428

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7486613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150