JP2010074889A - ステータ及びステータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】引き出し線としての渡り線11c,12cが、ステータ3の軸方向端面3aに対し略平行になるように形成される。そして、渡り線11c,12cは接続部材15を介して溶接にて接合され、その溶接接合部Pは、ステータ3の軸方向端面3aと非対向な部位に設定される。
【選択図】図2
Description
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のステータにおいて、前記引き出し線は、断面円状をなすものであって、前記接続部材は、前記引き出し線と面接触するとともに溶接にて接合される円弧状部を有することをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のステータにおいて、前記接続部材の円弧状部には、前記引き出し線の前記円弧状部からの脱落を防止するための保持部が設けられたことをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のステータにおいて、前記引き出し線は、レーザ溶接にて接合されたことをその要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のステータの製造方法において、前記コイルは、表面に皮膜を有する絶縁被覆導線にて構成されるものであって、前記引き出し線は、前記コイルから引き出された前記絶縁被覆導線の一部であり、前記接合工程の前に、前記引き出し線における前記ステータの軸方向端面と非対向な部位にレーザ光を照射してその部位の前記皮膜を除去する皮膜除去工程を備え、前記接合工程において、前記皮膜除去工程にて前記皮膜を除去した部位で前記引き出し線を溶接して前記溶接接合部が形成されることをその要旨とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のステータの製造方法において、前記U−V相間渡り線、前記V−W相間渡り線及び前記W−U相間渡り線のうちの1つを、前記ステータの環状形状に倣った輪状に成形することをその要旨とする。
請求項13に記載の発明は、請求項10に記載のステータの製造方法において、前記巻回工程後、前記U−V相間渡り線、前記V−W相間渡り線及び前記W−U相間渡り線の少なくとも1つを、周方向に隣り合う前記渡り線まで延びるようにそのアーチ状を閉じるように屈曲して成形することをその要旨とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のステータの製造方法において、前記U−V相間渡り線、前記V−W相間渡り線及び前記W−U相間渡り線のうちの2つを、残りの1つの渡り線まで延びるようにそのアーチ状を閉じるように屈曲して成形し、前記接合工程において、前記各渡り線を1つの接続部材を介して接合して前記溶接接合部が形成されることをその要旨とする。
図1(a)及び図1(b)に示すブラシレスモータ1は、図示しない車両のステアリングホイールに連結された車両操舵軸の作動をアシストするパワーステアリング装置の駆動源として用いられるものである。図1(a)(b)に示すように、有底円筒状のハウジング2の内周面には、略円筒状のステータ3が固定されるとともに、該ステータ3の内側には、ロータ4が回転可能に配置されている。尚、ロータ4は、前記車両操舵軸(図示略)に連結される。そして、ステータ3におけるハウジング2の開口部2a側の端部には、絶縁性を有する合成樹脂材料よりなるホルダ部材5が固定されるとともに、該ホルダ部材5はステータ3の軸線方向一端側を覆っている。
まず、各ティース部8が平行となるように各分割コア7を直線状に配置し、ステータコア6が展開状態とする。尚、この展開状態において、各分割コア7は連結部材9にて外周側端部が回動可能に連結される。この展開状態で、各ティース部8にコイルU1〜W4を巻装する巻回工程が行われる。
(1)本実施形態では、引き出し線としての渡り線11c〜13cが、ステータ3の軸方向端面3aに対し略平行になるように形成される。そして、渡り線11c〜13cは接続部材15を介して溶接にて接合され、その溶接接合部Pは、ステータ3の軸方向端面3aと非対向な部位に設定される。これにより、渡り線11c〜13cをステータ3の軸方向端面3aに対し略平行になるように屈曲させた状態で溶接接合することが可能となる。従って、溶接時に渡り線11c〜13cを軸方向に延出させる工程が不要となるとともに、渡り線11c〜13cを延出させた状態で溶接しなくても済むため、渡り線11c〜13cを容易に接合することができる。また、渡り線11c〜13cがステータ3の軸方向端面3aに対し略平行をなすため、ステータ3全体の軸方向長さを抑えることも可能である。更に、溶接接合部Pが、ステータ3の軸方向端面3aと非対向な部位に設定されるため、該溶接接合部PがコイルCと対向しないように構成でき、渡り線11c〜13cとコイルCとの間の絶縁信頼性を向上させることができる。
・上記実施形態では、渡り線11c〜13cは接続部材15を介して接続されたが、図8に示すように、渡り線11c〜13c同士を直接接合してもよい。また、この場合、図9に示すように、渡り線11c〜13cの下側(ステータ3の軸方向端面3aと対向する側)に、接合された渡り線11c〜13cを保持するホルダ20を設けてもよい。このような構成によれば、渡り線11c〜13c同士の接合の信頼性を向上させることができる。
・上記実施形態では、溶接接合部Pは渡り線11c〜13cの上側部分(ステータ3の軸方向端面3aとは反対側部分)に設定されたが、特にこれに限定されるものではなく、渡り線11c〜13cの横側部分(レーザ光を軸直交方向から照射して加工可能な部分)に設定してもよい。
・上記実施形態において、皮膜除去工程を省き、溶接時に皮膜を除去してもよい。
・上記実施形態では、各ティース部8a〜8lが互いに平行となるように分割コア7を直線状に配置した状態で巻回工程を行ったが、各ティース部8a〜8lの先端が径方向外側を向くように分割コア7を環状に配置した状態(逆ぞり状態)で巻回工程を行ってもよい。
・上記実施形態では、コイルCが3相に分類されたが、特にこれに限定されるものではなく、n相(nは2以上の自然数)としてもよい。
Claims (14)
- 放射状に延びる複数のティース部を有する環状のステータコアと、前記各ティース部に巻装されたコイルとを備えたブラシレスモータのステータにおいて、
前記コイルから引き出され、前記ステータの軸方向端面に対し略平行になるように形成された引き出し線を有し、
前記引き出し線同士、又は前記引き出し線と他の導電性部材とは、溶接にて電気的に接続され、その溶接接合部は、前記ステータの軸方向端面と非対向な部位に設定されたことを特徴とするステータ。 - 請求項1に記載のステータにおいて、
前記引き出し線同士、又は前記引き出し線と他の導電性部材とは、互いに跨る接続部材を介して接合されるものであり、前記引き出し線又は前記他の導電性部材と前記接続部材との間に前記溶接接合部がそれぞれ設定されることを特徴とするステータ。 - 請求項2に記載のステータにおいて、
前記引き出し線は、断面円状をなすものであって、
前記接続部材は、前記引き出し線と面接触するとともに溶接にて接合される円弧状部を有することを特徴とするステータ。 - 請求項3に記載のステータにおいて、
前記接続部材の円弧状部には、前記引き出し線の前記円弧状部からの脱落を防止するための保持部が設けられたことを特徴とするステータ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のステータにおいて、
前記引き出し線は、レーザ溶接にて接合されたことを特徴とするステータ。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のステータにおいて、
前記複数のコイルは、U相、V相、W相の3相に分類されてなり、
周方向に隣り合う前記ティース部に異相の前記コイルを連続して巻回することで、その異相のコイル間に掛け渡される前記引き出し線としてのU−V相間渡り線、V−W相間渡り線及びW−U相間渡り線を備え、その各渡り線が前記溶接接合部にて互いに電気的に接続されて、中性点が構成されたことを特徴とするステータ。 - 放射状に延びる複数のティース部を有する環状のステータコアと、前記各ティース部に巻装されたコイルとを備えたブラシレスモータのステータの製造方法において、
前記コイルから引き出した引き出し線を、前記ステータの軸方向端面に対し略平行になるように成形する成形工程と、
前記成形工程後、前記引き出し線における前記ステータの軸方向端面と非対向な部位に溶接を施して溶接接合部を形成することで、前記引き出し線同士、又は前記引き出し線と他の導電性部材とを電気的に接続する接合工程と
を備えたことを特徴とするステータの製造方法。 - 請求項7に記載のステータの製造方法において、
前記接合工程において、前記引き出し線をレーザ溶接にて接合して前記溶接接合部が形成されることを特徴とするステータの製造方法。 - 請求項7又は8に記載のステータの製造方法において、
前記コイルは、表面に皮膜を有する絶縁被覆導線にて構成されるものであって、
前記引き出し線は、前記コイルから引き出された前記絶縁被覆導線の一部であり、
前記接合工程の前に、前記引き出し線における前記ステータの軸方向端面と非対向な部位にレーザ光を照射してその部位の前記皮膜を除去する皮膜除去工程を備え、
前記接合工程において、前記皮膜除去工程にて前記皮膜を除去した部位で前記引き出し線を溶接して前記溶接接合部が形成されることを特徴とするステータの製造方法。 - 請求項7〜9のいずれか1項に記載のステータの製造方法において、
前記複数のコイルは、U相、V相、W相の3相に分類されるものであって、
隣り合う前記ティース部に連続して導線を巻回することで、その隣り合うティース部にそれぞれ異相の前記コイルを巻装する巻回工程を備え、
前記接合工程において、周方向に隣り合う異相の前記コイル間に掛け渡された前記引き出し線としてのU−V相間渡り線、V−W相間渡り線及びW−U相間渡り線を互いに接続することを特徴とするステータの製造方法。 - 請求項10に記載のステータの製造方法において、
前記巻回工程後、前記U−V相間渡り線、前記V−W相間渡り線及び前記W−U相間渡り線の少なくとも1つを、前記ステータの環状形状に倣った輪状に成形することを特徴とするステータの製造方法。 - 請求項11に記載のステータの製造方法において、
前記U−V相間渡り線、前記V−W相間渡り線及び前記W−U相間渡り線のうちの1つを、前記ステータの環状形状に倣った輪状に成形することを特徴とするステータの製造方法。 - 請求項10に記載のステータの製造方法において、
前記巻回工程後、前記U−V相間渡り線、前記V−W相間渡り線及び前記W−U相間渡り線の少なくとも1つを、周方向に隣り合う前記渡り線まで延びるようにそのアーチ状を閉じるように屈曲して成形することを特徴とするステータの製造方法。 - 請求項13に記載のステータの製造方法において、
前記U−V相間渡り線、前記V−W相間渡り線及び前記W−U相間渡り線のうちの2つを、残りの1つの渡り線まで延びるようにそのアーチ状を閉じるように屈曲して成形し、
前記接合工程において、前記各渡り線を1つの接続部材を介して接合して前記溶接接合部が形成されることを特徴とするステータの製造方法。
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