JP7483575B2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

本発明の実施の形態は、プリンタ装置に関する。

従来、長時間ラベルの印字を行わない場合に、ヘッドに押圧されることによるプラテンローラの変形やラベル用紙のダメージを防止するために、サーマルヘッドを上昇させた状態で保持する、いわゆるヘッドアップ動作を行うことによって、サーマルヘッドとプラテンローラとを離間させて、サーマルヘッドとプラテンローラとでラベル用紙を挟持した状態を解除するプリンタ装置が知られている（例えば、特許文献１）。

しかしながら、このようなプリンタ装置にあっては、サーマルヘッドを上昇させる指示をスイッチ等によって操作者が行っていた。従って、操作をし忘れる可能性があるという問題があった。

本発明が解決しようとする課題は、ヘッドアップ動作を確実に行うことができるプリンタ装置を提供することである。

実施の形態のプリンタ装置は、状態移行検出部と、ヘッド位置制御部とを備える。状態移行検出部は、プリンタ装置がスリープモードに移行した状態、またはプリンタ装置への電力の供給が停止された状態にあって、プリンタ装置の印字ヘッドがプラテンローラから引き離された状態で保持されている場合に、スリープモードが解除された状態、またはプリンタ装置に対して電力の供給が開始された状態に移行したことを検出する。ヘッド位置制御部は、状態移行検出部が、状態の移行を検出したことを条件として、印字ヘッドをプラテンローラと当接した状態に移動させて、印字ヘッドをプラテンローラと当接した状態で保持する。

図１は、実施の形態のバーコードプリンタの概略構成の一例を示す模式図である。 図２は、図１のバーコードプリンタがヘッドアップした状態の一例を示す模式図である。 図３は、実施の形態のバーコードプリンタのヘッド位置制御ユニットのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。 図４は、実施の形態のバーコードプリンタのヘッド位置制御ユニットの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 図５は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドアップ動作の流れの一例を示すフローチャートである。 図６は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドアップ処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図７は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドダウン動作の流れの一例を示すフローチャートである。 図８は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドダウン処理の流れの一例を示すフローチャートである。

（実施の形態）
本発明の実施の形態であるバーコードプリンタ１０について説明する。バーコードプリンタ１０は、用紙ロール３１に巻回されたラベル用紙３２を搬送させながら、当該ラベル用紙３２に、サーマルヘッド１１によって、所定のバーコードを印字する。なお、バーコードプリンタ１０は、本開示におけるプリンタ装置の一例である。また、本実施の形態は、バーコードプリンタ１０について記載するが、本開示の適用範囲は、バーコードプリンタ１０に限定されるものではなく、一般のプリンタ装置に適用可能である。

（バーコードプリンタの概略構成）
まず、図１を用いて、バーコードプリンタ１０の概略構成を説明する。図１は、実施の形態のバーコードプリンタの概略構成の一例を示す模式図である。

バーコードプリンタ１０は、ヘッドブロック１３と、プラテンローラ１７と、搬送ローラ１８と、ピンチローラ１９と、カム２０と、ヘッド位置検出センサ２１と、カム駆動モータ２２と、ヘッド位置制御ユニット２３と、用紙ロール３１とを備える。

バーコードプリンタ１０は、ロール状に巻回された用紙ロール３１からラベル用紙３２を引き出して、搬送方向Ａに沿って搬送させながら、ヘッドブロック１３が備えるサーマルヘッド１１によって、ラベル用紙３２に所定のバーコードを印字する。なお、ラベル用紙３２は、印字面に感熱発色剤の層を有する感熱紙である。

バーコードプリンタ１０は、非図示のプラテンモータによって回転駆動されるプラテンローラ１７の回転駆動力によって、プラテンローラ１７とサーマルヘッド１１とで挟持したラベル用紙３２を、搬送方向Ａに搬送する。

バーコードプリンタ１０は、ラベル用紙３２の搬送経路に沿って、搬送方向Ａの上流側から順に、搬送ローラ１８と、ピンチローラ１９と、プラテンローラ１７と、サーマルヘッド１１とを備える。

搬送ローラ１８は、ラベル用紙３２を挟持した状態でピンチローラ１９と当接して、ラベル用紙３２の移動に連れ添って回転し、ラベル用紙３２を搬送経路に導く。

サーマルヘッド１１は、非図示のサーマルヘッドドライバに接続されている。サーマルヘッドドライバは、サーマルヘッド１１が備える複数の発熱素子の温度制御を行う。サーマルヘッドドライバによって温度制御されたサーマルヘッド１１は、ラベル用紙３２に当接することによって、ラベル用紙３２に所定のバーコードを印字する。なお、サーマルヘッド１１は、本開示における印字ヘッドの一例である。

サーマルヘッド１１は、サーマルヘッド取付部材１２に取り付けられた状態で、ヘッドブロック１３に格納されている。そして、サーマルヘッド１１は、プラテンローラ１７に向けて弾性部材によって付勢されている。弾性部材に付勢されたサーマルヘッド１１は、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７との間を搬送されるラベル用紙３２を、プラテンローラ１７に押し付ける。

サーマルヘッド１１は、一列に配置された複数の発熱素子を有しており、これらの複数の発熱素子に選択的に通電することで発熱素子を発熱させる。そして、発熱したサーマルヘッド１１がラベル用紙３２に当接することによって、感熱紙であるラベル用紙３２に印字が行われる。発熱素子の発熱温度は、概ね６５～９０℃程度である。この温度は、ラベル用紙３２の発色温度に合わせられている。

なお、サーマルヘッド１１とラベル用紙３２との間にインクリボンを挿通させて、サーマルヘッド１１の発熱素子が発する熱によって、インクリボンのインクを溶融あるいは昇華させることにより、ラベル用紙３２にインクを転写して印字を行ってもよい。この場合、ラベル用紙３２は感熱紙である必要はない。

プラテンローラ１７は、サーマルヘッド１１に対向して配置されて、ステッピングモータ等の非図示のモータ、ギヤ及びベルト等を含む回転駆動機構によって回転駆動される。プラテンローラ１７は、用紙ロール３１から供給されるラベル用紙３２を、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７との間に挟持しながら、搬送経路に沿って搬送させる。

ヘッドブロック１３は、サーマルヘッド１１とサーマルヘッド取付部材１２とを内包する。ヘッドブロック１３は、Ｙ軸に沿って配置された、軸状のヘッドブロック支持部材１４によって、Ｙ軸の周りに回動可能に軸支される。

ヘッドブロック支持部材１４には、更に、リンク部材１５が回動可能に取り付けられている。リンク部材１５は、ヘッドブロック１３に固定されており、ヘッドブロック１３とヘッドブロック支持部材１４とは、ヘッドブロック支持部材１４を軸として、Ｙ軸の周りに一体的に回動する。リンク部材１５の、ヘッドブロック支持部材１４とは反対側の端部には、ローラ１６が設置される。

ローラ１６は、カム２０に当接した状態で配置されており、非図示の付勢手段によってカム２０に向けて付勢されている。そして、ローラ１６は、カム２０の回転角度に応じた量だけＸ軸方向に移動する。

カム２０は、略楕円形状を有して、カム駆動モータ２２の回転に応じて、Ｙ軸の周りに回転する。なお、カム駆動モータ２２の回転力は、例えばベルト２４によってカム２０に伝達される。

カム駆動モータ２２は、ヘッド位置制御ユニット２３からの指示に応じた方向に回転する。

ヘッド位置検出センサ２１は、カム２０の回転角度を検出する。ヘッド位置検出センサ２１の具体的な構成については後述する。

ヘッド位置制御ユニット２３は、バーコードプリンタ１０が、サーマルヘッド１１をプラテンローラ１７から離間させて、離間した状態で保持する、いわゆるヘッドアップ動作を行う必要がある状態か、または、ヘッドアップされたサーマルヘッド１１をプラテンローラ１７と当接させる、いわゆるヘッドダウン動作を行う必要がある状態かを判定する。そして、ヘッド位置制御ユニット２３は、カム駆動モータ２２に対して、回転方向と回転開始の指示を与える。また、ヘッド位置制御ユニット２３は、ヘッド位置検出センサ２１が検出したカム２０の回転角度を受信する。そして、ヘッド位置制御ユニット２３は、カム２０が回転を始めてから所定角度回転した場合に、カム駆動モータ２２の回転を停止させる。

印字を完了したラベル用紙３２は、非図示の排出口から排出される。なお、排出口にカッターを設置して、印字が完了したラベル用紙３２を、所定のサイズに切断するようにしてもよい。

（バーコードプリンタのヘッドアップ動作）
次に、図２を用いて、バーコードプリンタ１０が行うヘッドアップ動作について説明する。図２は、図１のバーコードプリンタがヘッドアップした状態の一例を示す模式図である。

バーコードプリンタ１０が図１の状態にあるときに、バーコードプリンタ１０のヘッド位置制御ユニット２３が、サーマルヘッド１１をヘッドアップさせる必要があると判断すると、ヘッド位置制御ユニット２３は、カム駆動モータ２２を、例えば時計回りに回転させる指示を与える。

カム駆動モータ２２の回転は、ベルト２４を介してカム２０に伝達される。そして、カム２０は時計回りに回転する。

ローラ１６は、カム２０の回転角度に応じた量だけＸ軸方向正側に移動する。そして、ローラ１６は、リンク部材１５を、カム２０の回転角度に応じた量だけ、ヘッドブロック支持部材１４の周りに時計回りに回転させる。

リンク部材１５は、ヘッドブロック１３に固定されているため、ヘッドブロック１３は、リンク部材１５の回転に伴って、ヘッドブロック支持部材１４の周りに時計回りに回転する。これによって、ヘッドブロック１３は、角度θだけ時計回りに回転するため、サーマルヘッド１１はプラテンローラ１７から離間する（ヘッドアップ動作）。

また、カム２０を逆方向（反時計回り）に回転させるか、時計回りに更に回転させると、ローラ１６は、カム２０の回転角度に応じた量だけＸ軸方向負側に移動する。そして、ローラ１６がＸ軸方向負側に移動するのに伴って、ヘッドブロック１３はヘッドブロック支持部材１４の周りに反時計回りに回転する。これによって、ヘッドブロック１３は、角度θだけ反時計回りに回転するため、サーマルヘッド１１はプラテンローラ１７と当接する（ヘッドダウン動作）。

なお、ヘッド位置制御ユニット２３が、サーマルヘッド１１をヘッドアップさせる必要があると判断するタイミングは任意に決めてよいが、本実施の形態では、バーコードプリンタ１０がスリープモードに移行すると判断したタイミングと、バーコードプリンタ１０に対する電力の供給が停止することを検出したタイミングとする。これらのタイミングでは、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７とが長時間に亘って当接した状態となるため、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７とを離間させておくのが望ましいためである。

同様に、ヘッド位置制御ユニット２３が、サーマルヘッド１１をヘッドダウンさせる必要があると判断するタイミングは任意に決めてよいが、本実施の形態では、バーコードプリンタ１０がスリープモードを解除すると判断したタイミングと、バーコードプリンタ１０に対する電力の供給が開始されたタイミングとする。これらのタイミングでは、印字指示が発行される可能性が高いため、予めヘッドダウンさせておいて、即座に印字を開始できるようにしておくのが望ましいためである。

（ヘッド位置制御ユニットのハードウエア構成）
次に、図３を用いて、ヘッド位置制御ユニット２３のハードウエア構成を説明する。図３は、実施の形態のバーコードプリンタのヘッド位置制御ユニットのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。

ヘッド位置制御ユニット２３は、制御部４１と、記憶部４２と、入出力コントローラ４４とを備える。

制御部４１は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）４１ａと、ＲＯＭ（Read Only Memory）４１ｂと、ＲＡＭ（Random Access Memory）４１ｃとを備えた一般的なコンピュータの構成を有する。ＣＰＵ４１ａは、ＲＯＭ４１ｂや後述する記憶部４２に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、ＲＡＭ４１ｃに展開する。ＣＰＵ４１ａは、ＲＡＭ４１ｃに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、バーコードプリンタ１０の全体の制御を司る。

制御部４１は、内部バス４３を介して、記憶部４２と、入出力コントローラ４４と、それぞれ接続される。

記憶部４２は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部４２は、例えばＨＤＤ（Hard Disk Drive）である。また、ＨＤＤの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部４２は、制御プログラムＰ１を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムＰ１は、バーコードプリンタ１０が備える機能を発揮させるためのプログラムである。

なお、制御プログラムＰ１は、ＲＯＭ４１ｂに予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムＰ１は、制御部４１にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、ＣＤ－ＲＯＭ、フレキシブルディスク（ＦＤ）、ＣＤ－Ｒ、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムＰ１を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムＰ１を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。

入出力コントローラ４４は、制御部４１と、ヘッド位置検出センサ２１と、カム駆動モータ２２と、電源スイッチ５０とを接続する。

ヘッド位置検出センサ２１は、カム２０の回転角度を検出するセンサである。ヘッド位置検出センサ２１は、カム２０の回転角度を検出することによって、カム２０の回転角度と一意に関連付けられるサーマルヘッド１１の位置を検出する。ヘッド位置検出センサ２１は、例えば、カム２０が回転した際に、カム２０の全周囲に亘ってＹ軸に沿って形成された凹凸の通過数を検出する光学式エンコーダである。より具体的には、ヘッド位置検出センサ２１は、ＬＥＤ等の光源と、当該光源から出射した光を検出する受光素子とを備えて、光源からの出射光が、カム２０の周囲の凸部によって遮られた回数を検出することによって、カム２０の回転角度を検出する。

カム駆動モータ２２は、カム２０を回転駆動するモータである。カム駆動モータ２２は、例えばステッピングモータである。

電源スイッチ５０は、バーコードプリンタ１０に対して商用電源を供給するスイッチである。電源スイッチ５０は、バーコードプリンタ１０に対して、電源の投入と切断とを指示する。なお、バーコードプリンタ１０への電力供給は、電源スイッチ５０によって電源の切断が指示された際に、即座に停止するわけではない。即ち、バーコードプリンタ１０は、電源の切断が指示された後で、設定状態の保存や動作ログの保存等の後処理を実行する。そして、これらの後処理が完了した後で、バーコードプリンタ１０への電力の供給が停止する。ヘッドアップ動作も、この後処理の一環として行われる。

また、詳しくは後述するが、バーコードプリンタ１０は、所定時間印字が行われない場合に、電源スイッチ５０の操作なしに、バーコードプリンタ１０の電力消費が抑制された状態、いわゆるスリープモードに遷移する機能を備える。スリープモードに遷移する際には、設定状態の保存や動作ログの保存等の準備処理が行われる。そして、ヘッドアップ動作も、この準備処理の一環として行われる。

（ヘッド位置制御ユニットの機能構成）
次に、図４を用いて、ヘッド位置制御ユニット２３の機能構成を説明する。図４は、実施の形態のバーコードプリンタのヘッド位置制御ユニットの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。

ヘッド位置制御ユニット２３の制御部４１は、制御プログラムＰ１をＲＡＭ４１ｃに展開して動作させることによって、図４に示す電源状態制御部５１と、スリープモード移行検出部５２と、スリープモード解除検出部５３と、ヘッド位置制御部５４と、カム駆動モータ制御部５５と、ヘッド位置検出部５６と、印字制御部５７とを機能部として実現する。

電源状態制御部５１は、電源スイッチ５０によって、バーコードプリンタ１０の電源切断、または電源投入が指示されたかを検出する。また、電源状態制御部５１は、バーコードプリンタ１０の電源状態を制御する。なお、電源状態制御部５１は、本開示における第１の状態移行検出部および第２の状態移行検出部の一例である。また、電源切断状態は、本開示における第１の状態の一例である。そして、電源投入状態は、本開示における第２の状態の一例である。

スリープモード移行検出部５２は、バーコードプリンタ１０に対してスリープモードに移行する指示がなされたかを検出する。また、スリープモード移行検出部５２は、スリープモードに移行する指示がなされた場合に、バーコードプリンタ１０をスリープモードに移行させる。さらに、スリープモード移行検出部５２は、バーコードプリンタ１０がスリープモードへの移行を完了したことを検出する。なお、スリープモード移行検出部５２は、本開示における第１の状態移行検出部の一例である。また、スリープモードは、本開示における第１の状態の一例である。

スリープモード解除検出部５３は、バーコードプリンタ１０に対してスリープモードから解除する指示がなされたかを検出する。また、スリープモード解除検出部５３は、スリープモードから解除する指示がなされた場合に、バーコードプリンタ１０をスリープモードから解除させる。なお、スリープモード解除検出部５３は、本開示における第２の状態移行検出部の一例である。また、スリープモードが解除された状態は、本開示における第２の状態の一例である。

ヘッド位置制御部５４は、スリープモード移行検出部５２が、バーコードプリンタ１０をスリープモードに移行することを検出したことを条件として、サーマルヘッド１１（印字ヘッド）をプラテンローラ１７から引き離して、サーマルヘッド１１を、プラテンローラ１７から引き離された状態で保持する。また、ヘッド位置制御部５４は、スリープモード解除検出部５３が、バーコードプリンタ１０をスリープモードから解除することを検出したことを条件として、サーマルヘッド１１を、プラテンローラ１７と当接した状態に移動させて、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７とが当接した状態で保持する。

カム駆動モータ制御部５５は、サーマルヘッド１１を上下方向に移動させるカム２０を回転させる。なお、カム駆動モータ制御部５５は、本開示における回転制御部の一例である。

ヘッド位置検出部５６は、カム２０の回転角度を検出する。なお、ヘッド位置検出部５６は、本開示における角度検出部の一例である。

印字制御部５７は、印字指示があるかを判定する。そして、印字指示があった場合に、印字制御部５７は、サーマルヘッド１１によってラベル用紙３２への印字を行う。

（ヘッドアップ動作の流れ）
次に、図５と図６を用いて、バーコードプリンタ１０が行うヘッドアップ動作の流れを説明する。図５は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドアップ動作の流れの一例を示すフローチャートである。図６は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドアップ処理の流れの一例を示すフローチャートである。

電源状態制御部５１は、バーコードプリンタ１０の電源をＯＦＦ（切断状態）にする指示があるかを検出する（ステップＳ１１）。電源をＯＦＦにする指示があると判定される（ステップＳ１１：Ｙｅｓ）とステップＳ１６に進む。一方、電源をＯＦＦにする指示があると判定されない（ステップＳ１１：Ｎｏ）とステップＳ１２に進む。

ステップＳ１１において、電源をＯＦＦにする指示があると判定されないと、スリープモード移行検出部５２は、所定時間ラベル発行の指示がないかを判定する（ステップＳ１２）。所定時間ラベル発行の指示がないと判定される（ステップＳ１２：Ｙｅｓ）とステップＳ１３に進む。一方、所定時間ラベル発行の指示がないと判定されない（ステップＳ１２：Ｎｏ）とステップＳ１４に進む。

ステップＳ１２において、所定時間ラベル発行の指示がないと判定されると、スリープモード移行検出部５２は、バーコードプリンタ１０に、スリープモードへの移行を開始させる（ステップＳ１３）。

続いて、ヘッド位置制御部５４は、サーマルヘッド１１をプラテンローラ１７から離間させるヘッドアップ処理を行う（ステップＳ１５）。なお、ヘッドアップ処理の詳細は後述する（図６参照）。

スリープモード移行検出部５２は、バーコードプリンタ１０がスリープモードへの移行を完了したかを判定する（ステップＳ１６）。スリープモードへの移行を完了したと判定される（ステップＳ１６：Ｙｅｓ）と、バーコードプリンタ１０は、図５の処理を終了する。一方、スリープモードへの移行を完了したと判定されない（ステップＳ１６：Ｎｏ）と、ステップＳ１６を繰り返す。

ステップＳ１２に戻り、ステップＳ１２において、所定時間ラベル発行の指示がないと判定されないと、印字制御部５７は、ラベル用紙３２に印字を行う（ステップＳ１４）。その後、ステップＳ１１に戻る。

ステップＳ１１に戻り、ステップＳ１１において、電源をＯＦＦにする指示があると判定されると、ヘッド位置制御部５４は、サーマルヘッド１１をプラテンローラ１７から離間させるヘッドアップ処理を行う（ステップＳ１７）。なお、ヘッドアップ処理の詳細は後述する（図６参照）。

電源状態制御部５１は、バーコードプリンタ１０への電力の供給を終了して、電源ＯＦＦの状態とする（ステップＳ１８）。その後、バーコードプリンタ１０は、図５の処理を終了する。

次に、図６を用いて、図５のステップＳ１４またはステップＳ１６で行われるヘッドアップ処理の流れを説明する。

カム駆動モータ制御部５５は、カム駆動モータ２２に対して、サーマルヘッド１１を上昇させる向きの回転を指示する（ステップＳ２１）。

ヘッド位置検出部５６は、カム２０の回転角度を検出する（ステップＳ２２）。

ヘッド位置検出部５６は、カム２０が、回転を始めてから所定角度回転したかを判定する（ステップＳ２３）。カム２０が所定角度回転したと判定される（ステップＳ２３：Ｙｅｓ）とステップＳ２４に進む。一方、カム２０が所定角度回転したと判定されない（ステップＳ２３：Ｎｏ）とステップＳ２２に戻る。

ステップＳ２３において、カム２０が所定角度回転したと判定されると、カム駆動モータ制御部５５は、カム駆動モータ２２を停止させる。その後、図５のメインルーチンに戻る。

（ヘッドダウン動作の流れ）
次に、図７と図８を用いて、バーコードプリンタ１０が行うヘッドダウン動作の流れを説明する。図７は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドダウン動作の流れの一例を示すフローチャートである。図８は、実施の形態のバーコードプリンタが行うヘッドダウン処理の流れの一例を示すフローチャートである。

電源状態制御部５１は、バーコードプリンタ１０の電源がＯＮ（電源投入状態）であるかを検出する（ステップＳ３１）。電源がＯＮであると判定される（ステップＳ３１：Ｙｅｓ）とステップＳ３２に進む。一方、電源がＯＮであると判定されない（ステップＳ３１：Ｎｏ）とステップＳ３７に進む。

ステップＳ３１において、バーコードプリンタ１０の電源がＯＮであると判定されると、スリープモード移行検出部５２は、バーコードプリンタ１０がスリープモードであるかを判定する（ステップＳ３２）。バーコードプリンタ１０がスリープモードであると判定される（ステップＳ３２：Ｙｅｓ）とステップＳ３３に進む。一方、バーコードプリンタ１０がスリープモードであると判定されない（ステップＳ３２：Ｎｏ）とステップＳ３１に戻る。

ステップＳ３２において、バーコードプリンタ１０がスリープモードであると判定されると、印字制御部５７は、ラベル発行指示があるかを判定する（ステップＳ３３）。ラベル発行指示があると判定される（ステップＳ３３：Ｙｅｓ）とステップＳ３４に進む。一方、ラベル発行指示があると判定されない（ステップＳ３３：Ｎｏ）とステップＳ３１に戻る。

ステップＳ３３において、ラベル発行指示があると判定されると、スリープモード解除検出部５３は、スリープモードを解除する（ステップＳ３４）。

続いて、ヘッド位置制御部５４は、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７とを当接させるヘッドダウン処理を行う（ステップＳ３５）。なお、ヘッドダウン処理の詳細は後述する（図８参照）。

次に、印字制御部５７は、ラベル用紙３２に印字を行う（ステップＳ３６）その後、バーコードプリンタ１０は、図７の処理を終了する。

ステップＳ３１に戻り、ステップＳ３１において、バーコードプリンタ１０の電源がＯＮであると判定されないと、電源状態制御部５１は、バーコードプリンタ１０の電源をＯＮ（電源投入状態）にする指示があるかを検出する（ステップＳ３７）。電源をＯＮにする指示があると判定される（ステップＳ３７：Ｙｅｓ）と、ステップＳ３８に進む。一方、電源をＯＮにする指示があると判定されない（ステップＳ３７：Ｎｏ）とステップＳ３１に戻る。

ステップＳ３７において、バーコードプリンタ１０の電源をＯＮにする指示があると判定されると、電源状態制御部５１は、バーコードプリンタ１０への電力の供給を開始して、電源ＯＮの状態とする（ステップＳ３８）。

続いて、ヘッド位置制御部５４は、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７とを当接させるヘッドダウン処理を行う（ステップＳ３９）。なお、ヘッドダウン処理の詳細は後述する（図８参照）。

印字制御部５７は、ラベル発行指示があるかを判定する（ステップＳ４０）。ラベル発行指示があると判定される（ステップＳ４０：Ｙｅｓ）とステップＳ３６に進む。一方、ラベル発行指示があると判定されない（ステップＳ４０：Ｎｏ）とステップＳ３１に戻る。

次に、図８を用いて、図７のステップＳ３５で行われるヘッドダウン処理の流れを説明する。

カム駆動モータ制御部５５は、カム駆動モータ２２に対して、サーマルヘッド１１を下降させる向きの回転を指示する（ステップＳ４１）。

ヘッド位置検出部５６は、カム２０の回転角度を検出する（ステップＳ４２）。

ヘッド位置検出部５６は、カム２０が、回転を始めてから所定角度回転したかを判定する（ステップＳ４３）。カム２０が所定角度回転したと判定される（ステップＳ４３：Ｙｅｓ）とステップＳ４４に進む。一方、カム２０が所定角度回転したと判定されない（ステップＳ４３：Ｎｏ）とステップＳ４２に戻る。

ステップＳ４３において、カム２０が所定角度回転したと判定されると、カム駆動モータ制御部５５は、カム駆動モータ２２を停止させる。その後、図７のメインルーチンに戻る。

以上説明したように、実施の形態のバーコードプリンタ１０（プリンタ装置）は、スリープモード移行検出部５２（第１の状態移行検出部）が、バーコードプリンタ１０がスリープモード（第１の状態）に移行することを検出した場合、または、電源状態制御部５１が、バーコードプリンタ１０の電源切断の指示を検出した場合に、ヘッド位置制御部５４が、サーマルヘッド１１（印字ヘッド）をプラテンローラ１７から引き離して、サーマルヘッド１１をプラテンローラ１７から引き離された状態で保持する。したがって、サーマルヘッド１１の移動を指示するための格別の操作を行うことなく、ヘッドアップ動作を確実に行わせることができる。

また、実施の形態のバーコードプリンタ１０（プリンタ装置）において、第１の状態は、バーコードプリンタ１０がスリープモードに移行した状態、またはバーコードプリンタ１０に対して電力の供給が停止された状態を含む。したがって、サーマルヘッド１１とプラテンローラ１７とが長期間に亘って当接した状態となるのを防止することができる。

また、実施の形態のバーコードプリンタ１０（プリンタ装置）は、スリープモード解除検出部５３（第２の状態移行検出部）が、バーコードプリンタ１０がスリープモードの解除状態（第２の状態）に移行することを検出した場合、または、電源状態制御部５１が、バーコードプリンタ１０の電源投入の指示を検出した場合に、ヘッド位置制御部５４が、サーマルヘッド１１（印字ヘッド）をプラテンローラ１７と当接した状態に移動させて、サーマルヘッド１１をプラテンローラ１７と当接した状態で保持する。したがって、サーマルヘッド１１の移動を指示するための格別の操作を行うことなく、ヘッドダウン動作を確実に行わせることができる。

また、実施の形態のバーコードプリンタ１０（プリンタ装置）において、第２の状態は、バーコードプリンタ１０のスリープモードが解除された状態と、バーコードプリンタ１０に対して電力の供給が開始された状態とを含む。したがって、バーコードプリンタ１０に印字を行わせる場合には、即座にヘッドアップ状態を解除することができる。

また、実施の形態のバーコードプリンタ１０（プリンタ装置）において、カム駆動モータ制御部５５（回転制御部）は、ヘッド位置検出部５６（角度検出部）が検出したカム２０の回転角度が所定の値になるまで、サーマルヘッド１１（印字ヘッド）を上下方向に移動させるカム２０を回転させる。したがって、カム２０が回転を開始した初期位置によらずに、サーマルヘッド１１を確実にヘッドアップまたはヘッドダウンさせることができる。

なお、本実施の形態では、カム２０を回転させることによって、サーマルヘッド１１を上下動させる例を説明したが、カム２０以外の手段によって、サーマルヘッド１１を上下動させてもよい。例えば、ラッチングソレノイドを用いて上昇させたヘッドブロック１３を、永久磁石の磁力によって保持するようにしてもよい。

以上、本発明の実施の形態を説明したが、この実施の形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

１０…バーコードプリンタ（プリンタ装置）、１１…サーマルヘッド（印字ヘッド）、１２…サーマルヘッド取付部材、１３…ヘッドブロック、１４…ヘッドブロック支持部材、１５…リンク部材、１６…ローラ、１７…プラテンローラ、１８…搬送ローラ、１９…ピンチローラ、２０…カム、２１…ヘッド位置検出センサ、２２…カム駆動モータ、２３…ヘッド位置制御ユニット、２４…ベルト、３１…用紙ロール、３２…ラベル用紙、４１…制御部、４２…記憶部、４４…入出力コントローラ、５０…電源スイッチ、５１…電源状態制御部（第１の状態移行検出部、第２の状態移行検出部）、５２…スリープモード移行検出部（第１の状態移行検出部）、５３…スリープモード解除検出部（第２の状態移行検出部）、５４…ヘッド位置制御部、５５…カム駆動モータ制御部（回転制御部）、５６…ヘッド位置検出部（角度検出部）、５７…印字制御部、Ａ…搬送方向、Ｐ１…制御プログラム

特開平１－２８１９６８号公報

Claims (2)

1. プリンタ装置がスリープモードに移行した状態、または前記プリンタ装置への電力の供給が停止された状態にあって、前記プリンタ装置の印字ヘッドがプラテンローラから引き離された状態で保持されている場合に、前記スリープモードが解除された状態、または前記プリンタ装置に対して電力の供給が開始された状態に移行したことを検出する状態移行検出部と、
   前記状態移行検出部が、前記状態の移行を検出したことを条件として、印字ヘッドをプラテンローラと当接した状態に移動させて、前記印字ヘッドを前記プラテンローラと当接した状態で保持するヘッド位置制御部と、
   を備えるプリンタ装置。
2. 前記ヘッド位置制御部は、
   前記印字ヘッドを上下方向に移動させるカムを回転させる回転制御部と、
   前記カムの回転角度を検出する角度検出部と、を備えて、
   前記角度検出部が検出した前記カムの回転角度が所定の値になるまで、前記カムを移動させる、
   請求項１に記載のプリンタ装置。

Images