JP7483245B2 - 太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池およびその製造方法に関し、例えば、半導体基板の受光面とは反対の裏面側に電極を設けた裏面電極型の太陽電池およびその製造方法に関する。
再生可能なエネルギーは、エネルギー資源が枯渇することなく使用できるとともに、発電時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しないことから、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料に替わるクリーンなエネルギーとして注目されている。
再生可能なエネルギーの1つに太陽光がある。太陽電池を使用して太陽光を直接的に電力に変換する発電方式は、太陽光発電と呼ばれている。太陽電池とは、光エネルギーを吸収して電気エネルギーに変化する光電変換素子である。
太陽電池には、有機太陽電池や多接合太陽電池など様々な種類があるが、結晶シリコン太陽電池が最も普及している。結晶シリコン太陽電池の最大の課題は、高効率化と低コスト化である。結晶シリコン太陽電池の高効率化に向け、PERC型セル(Passivated Emitter and Rear Cell)、両面受光型セルなど各種セルの研究、開発、量産が進められているが、電極を半導体基板の裏面にだけ形成することにより半導体基板の表面側の受光面積を大きくした裏面電極型セルが最も高い変換効率を示している。
例えば、非特許文献1には、裏面電極型セルを使用した裏面電極型太陽電池に関する技術が記載されている。
International Technology Roadmap for Photovoltaic (ITRPV), Eighth Edition, September 2017.
本発明者は、p型半導体基板を用いて裏面電極型太陽電池を製造することを検討している。p型半導体基板を用いて裏面電極型太陽電池を製造する場合も、太陽電池の特性をできるだけ向上させることが望まれる。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、太陽電池は、第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有するp型の半導体基板と、前記半導体基板内において前記第2主面側に形成されたn型の第1半導体領域と、前記半導体基板内において前記第2主面側に形成され、かつ、前記半導体基板よりもp型不純物濃度が高いp型の第2半導体領域と、を有している。太陽電池は、更に、前記第2主面上に形成され、かつ、p型の前記半導体基板と接する負電荷層と、前記第1半導体領域と接続する第1電極と、前記第2半導体領域と接続する第2電極と、を有している。前記第2電極は前記負電荷層を貫通し、前記負電荷層は、負の固定電荷を含む絶縁体からなる。
一実施の形態によれば、太陽電池の製造方法は、(a)第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有するp型の半導体基板を用意する工程、(b)前記半導体基板内において、前記第2主面側にn型の第1半導体領域を形成する工程、(c)前記第2主面上に、p型の前記半導体基板と接する負電荷層を形成する工程、を有する。太陽電池の製造方法は、更に、(d)前記第2主面上に、前記第1半導体領域および前記負電荷層を覆うように、第1絶縁膜を形成する工程、(e)前記第1絶縁膜を貫通して前記第1半導体領域と接続する第1電極と、前記第1絶縁膜および前記負電荷層を貫通して前記半導体基板と接続する第2電極と、を形成する工程、を有する。前記負電荷層は、負の固定電荷を含む絶縁体からなる。前記第2電極は、アルミニウムを主成分として含む。前記(e)工程は、熱処理工程を含む。前記熱処理工程で、前記第2電極から前記半導体基板にアルミニウムが拡散することにより、前記半導体基板内において前記第2電極に隣接する位置に、前記半導体基板よりもp型不純物濃度が高いp型の第2半導体領域が形成される。
一実施の形態によれば、太陽電池の特性を向上させることができる。
一実施の形態の太陽電池の要部断面図である。 一実施の形態の太陽電池の要部平面図である。 一実施の形態の太陽電池の要部平面図である。 一実施の形態の太陽電池の変形例の要部平面図である。 一実施の形態の太陽電池の他の変形例の要部平面図である。 一実施の形態の太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図6に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図7に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図8に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図9に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図10に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図11に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図12に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図13に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 第1検討例の太陽電池の要部断面図である。 第2検討例の太陽電池の要部断面図である。 太陽電池の特性を示す表である。 他の実施の形態の太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図18に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 他の実施の形態の太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図20に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図21に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図22に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図23に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。 図24に続く太陽電池の製造工程を示す断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態1)
<太陽電池の構造について>
本発明の一実施の形態の太陽電池を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態である太陽電池1の要部断面図であり、図2および図3は、太陽電池1の要部平面図である。図2および図3のA-A線の位置での断面図が、図1にほぼ対応している。図2には、半導体基板2の表面2a側からn型半導体領域3、p型半導体領域4および負電荷層5を見た場合の平面図が示されている。また、図3には、図2においてp型半導体領域4を透視し、かつ、電極7,8の形成位置を追加した平面図が示されている。なお、電極8は負電荷層5を貫通しているが、電極7はn型半導体領域3を貫通していないため、図3では、電極7の位置は点線で示されている。
本実施の形態の太陽電池1は、裏面電極型太陽電池(裏面電極型結晶シリコン太陽電池)である。
図1~図3に示されるように、本実施の形態の太陽電池1は、p型不純物が導入されたp型の半導体基板2を有している。半導体基板2は、好ましくは、結晶シリコンからなるシリコン基板である。半導体基板2は、受光面である表面(主面)2aと、表面2aとは反対側の裏面(主面)2bとを有している。表面2aおよび裏面2bは、半導体基板2の主面である。太陽光は、半導体基板2の表面2a側から半導体基板2に入射される。
半導体基板2の表面2a側の構造は、種々変更可能である。例えば、図1の場合は、半導体基板2の表面2aはほぼ平坦な面として描かれているが、他の形態として、テクスチャ構造と呼ばれる凹凸構造を半導体基板2の表面2aに設けることもできる。また、半導体基板2の表面2a側に、p型不純物が半導体基板2よりも高濃度に導入されたp型高濃度半導体領域(図示せず)を設けることもできる。また、半導体基板2の表面2a上に、反射防止用の絶縁膜(図示せず)などを設けることもできる。
また、本実施の形態では、半導体基板2の裏面2bは、ほぼ平坦な面であるが、他の形態として、テクスチャ構造と呼ばれる凹凸構造を半導体基板2の裏面2bに設けることもできる。
図1~図3に示されるように、半導体基板2内において、半導体基板2の裏面2b側には、n型不純物が導入されたn型半導体領域(エミッタ領域)3と、p型不純物が高濃度に導入されたp型半導体領域4とが、形成されている。n型半導体領域3とp型半導体領域4は、半導体基板2内において、互いに離間して形成されている。半導体基板2の裏面2b上には、負電荷層5と、絶縁膜6と、電極(エミッタ用電極)7と、電極(BSF用電極)8とが、形成されている。平面視において、電極7はn型半導体領域3と重なっており、電極8はp型半導体領域4と重なっている。電極7は、n型半導体領域3と接続し、電極8は、負電荷層5を貫通してp型半導体領域4と接続している。これら構成要素について、以下に具体的に説明する。
p型半導体領域4は、電極8と隣接するように、半導体基板2内に形成されている。電極8(BSF用電極)は、絶縁膜6および負電荷層5を貫通しており、p型半導体領域4(BSF領域)と接して電気的に接続されている。p型半導体領域4と電極8とは、半導体基板2の厚さ方向において互いに隣り合っており、半導体基板2の表面2aに近い側を上方としたときに、電極8の上方にp型半導体領域4が存在している。平面視において、p型半導体領域4は電極8と重なっている。p型半導体領域4と半導体基板2とは、いずれもp型の導電型を示すが、p型半導体領域4の不純物濃度(p型不純物濃度)は、半導体基板2の不純物濃度(p型不純物濃度)よりも高い。このため、p型半導体領域4は、半導体基板2よりもp型不純物濃度が高いp型高濃度半導体領域である。p型半導体領域4は、電極8の接続抵抗を低減する機能と、BSF(Back Surface Field)領域としての機能とを有している。
n型半導体領域3は、半導体基板2の裏面2bに接するように、従って、半導体基板2の裏面2bで露出されるように、半導体基板2内に形成されている。裏面2b以外では、n型半導体領域3は、p型の基板領域で囲まれており、n型半導体領域3とp型の基板領域との間で、PN接合が形成されている。なお、p型の基板領域とは、p型を維持している部分の半導体基板2に対応している。
n型半導体領域3は、エミッタ領域として機能する。電極(エミッタ用電極)7は、n型半導体領域3(エミッタ領域)と接触しており、n型半導体領域3と電気的に接続されている。
半導体基板2の裏面2bの一部上には、半導体基板2と接するように、負電荷層5が配置されている。負電荷層5は、内部に負の固定電荷(ここでは電子)を含む絶縁層からなる。すなわち、負電荷層5自体は、絶縁体材料からなるが、絶縁体材料からなる負電荷層5の内部には、負の固定電荷が蓄えられている(保持されている)。
具体的には、負電荷層5は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された少なくとも一種と、酸素(O)とを主成分とする絶縁層からなる。このため、負電荷層5は、金属酸化物からなり、その金属酸化物を構成する金属元素は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された少なくとも一種からなる。負電荷層5は、シリコン(Si)や水素(H)などを更に含有する場合もあり得る。負電荷層5がシリコン(Si)も含む場合は、負電荷層5は、金属シリケートからなり、その金属シリケートを構成する金属元素は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された少なくとも一種からなる。
負電荷層5は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法またはALD(Atomic layer Deposition)法などの成膜法を用いて形成することができる。負電荷層5を構成する絶縁体材料として上述した材料を選択するとともに、成膜時に、形成される膜中に負の固定電荷(ここでは電子)が蓄えられるように、負電荷層5の成膜工程を行うことで、負の固定電荷を含む絶縁層からなる負電荷層5を形成することができる。
負電荷層5の厚さは、例えば2~20nm程度とすることができる。負電荷層5の電荷密度(実効固定電荷密度)は、例えば1.0×1011~1.0×1014/cm程度とすることができる。なお、ここで示した電荷密度は、実効固定電荷を電荷素量で割った値で示してある。
平面視において、n型半導体領域3は、半導体基板2の裏面2b全体に形成されているのではなく、半導体基板2の裏面2b内に部分的に形成されている。半導体基板2の裏面2bは、n型半導体領域3となっている部分以外は、p型の基板領域により構成されている。負電荷層5は、半導体基板2の裏面2b上に形成されているが、半導体基板2の裏面2bのうち、p型となっている部分(p型基板領域)上に形成されている。n型半導体領域3の下面上には、負電荷層5は形成されておらず、n型半導体領域3の下面は、負電荷層5と接していない。負電荷層5は、p型の基板領域と接している。なお、n型半導体領域3の下面とは、半導体基板2の裏面2bの一部を構成する面である。
図1~図3の場合は、負電荷層5は、平面視において、n型半導体領域3と隣り合うように形成されている。他の形態として、負電荷層5は、平面視において、n型半導体領域3と離間するように形成することもでき、その場合は、平面視において負電荷層5とn型半導体領域3との間に所定の間隔が空いた状態になる。
また、半導体基板2内には、n型半導体領域3は複数形成されており、それら複数のn型半導体領域3は、平面視において、互いに離間している。平面視において、隣り合うn型半導体領域3の間に、負電荷層5およびp型半導体領域4が配置されている。このため、平面視において、負電荷層5およびp型半導体領域4の組と、n型半導体領域3とが、交互に並んだ状態となっている。
半導体基板2の裏面2bのほぼ全体上に、負電荷層5を覆うように、絶縁膜6が形成されている。電極7は、絶縁膜6を貫通してn型半導体領域3に到達しており、n型半導体領域3と接して電気的に接続されている。また、電極8は、絶縁膜6および負電荷層5を貫通してp型半導体領域4に到達しており、p型半導体領域4と接して電気的に接続されている。電極7は、エミッタ領域であるn型半導体領域3と接続されているため、エミッタ用電極として機能することができる。また、電極8は、BSF領域であるp型半導体領域4と接続されているため、BSF用電極として機能することができる。本実施の形態の太陽電池1においては、半導体基板2の裏面2b側にエミッタ用電極(電極7)およびBSF用電極(電極8)が形成されており、半導体基板2の受光面である表面2a側には、電極(太陽光により生成された電荷を取り出すための電極)は、形成されていない。このため、本実施の形態の太陽電池1は、裏面電極型の太陽電池であり、電極に邪魔されることなく受光面積を大きくすることができるため、光電変換効率を向上させることができる。
図4は、本実施の形態の太陽電池1の変形例を示す要部平面図であり、図5は、本実施の形態の太陽電池1の他の変形例を示す要部平面図であり、上記図2に対応している。図2~図5に示されるX方向およびY方向は、互いに直交する方向である。図2~図5のいずれの場合も、単位セルCLの構造がX方向に複数繰り返されており、太陽電池1を構成する半導体基板2の一部が図示されている。
図2の場合は、n型半導体領域3、p型半導体領域4および負電荷層5は、それぞれY方向が長辺方向となる略長方形状の平面形状を有している。n型半導体領域3は、X方向に互いに離間して複数配置されており、平面視においてX方向に隣り合うn型半導体領域3の間に、負電荷層5およびp型半導体領域4が配置されている。すなわち、X方向に隣り合うn型半導体領域3の間に負電荷層5が配置され、その負電荷層5を電極8が貫通し、負電荷層5を貫通した電極8と平面視で重なるようにp型半導体領域4が配置されている。また、X方向に離間して隣り合うn型半導体領域3同士が、Y方向の両端部において連結されている場合もあり得るが、その場合は、負電荷層5およびp型半導体領域4は、平面視において周囲をn型半導体領域3で囲まれた状態になる。
図2に示されるn型半導体領域3のX方向の幅W1は、例えば30~2500μm程度とすることができる。図2に示されるp型半導体領域4のX方向の幅W2は、例えば10~150μm程度とすることができる。図2に示される負電荷層5のX方向の幅W3は、例えば10~500μm程度とすることができる。W1とW3の比率(W1:W3)は、例えば1:1~9:1程度とすることができる。
図2の場合は、X方向に隣り合うn型半導体領域3の間に、Y方向に延在するライン状のp型半導体領域4が配置されている。それに対して、図4の場合は、X方向に隣り合うn型半導体領域3の間において、Y方向に互いに離間する複数のp型半導体領域4が配置されている点が、図2の場合と相違している。図4の場合、各p型半導体領域4の平面形状は、略長方形状であり、各p型半導体領域4は、負電荷層5を貫通した電極8と平面視で重なるように配置されている。
図5の場合は、X方向に隣り合うn型半導体領域3の間において、Y方向に互いに離間する複数のp型半導体領域4が配置されている点が、図2の場合と相違している。図5の場合、各p型半導体領域4の平面形状は、略円形状(ドット状)であり、各p型半導体領域4は、負電荷層5を貫通した電極8と平面視で重なるように配置されている。
各p型半導体領域4の平面形状は、種々変更可能である。例えば、負電荷層5を貫通する電極8の平面形状に応じて、p型半導体領域4の平面形状を設定することができる。
<太陽電池の動作について>
本実施の形態の太陽電池1の動作について、図1を参照しながら説明する。
まず、図1において、太陽電池1の受光面である半導体基板2の表面2aに、上方から可視光や赤外光を含む太陽光が照射されると、太陽電池1を構成する半導体基板2の内部に太陽光が入射する。半導体基板2内に入射した太陽光は、半導体基板2内のn型半導体領域3やp型半導体領域4にも入射する。このとき、太陽光のうち、シリコンのバンドギャップよりも大きなエネルギーを有する光は吸収される。具体的には、価電子帯に存在する電子が、太陽光から供給される光エネルギーを受け取って、伝導帯に励起される。これにより、伝導帯に電子が蓄積されるとともに、価電子帯に正孔(ホール)が生成される。このようにして、太陽電池1に太陽光が入射されることにより、太陽光に含まれるシリコンのバンドギャップよりも大きな光エネルギーを有する光が吸収されて伝導帯に電子が励起されるとともに、価電子帯に正孔が生成される。そして、PN接合部の一方を構成するn型半導体領域3に電子が蓄積され、PN接合部の他方を構成する半導体基板2のp型基板領域およびp型半導体領域4に正孔が蓄積する。その結果、電極7と電極8との間に起電力が生じる。そして、例えば、太陽電池1の外部において電極7と電極8との間に負荷を接続すると、電極7から負荷を通って電極8に電子が流れる。言い換えれば、電極8から負荷を通って電極7に電流が流れる。
このようにして、太陽電池1を動作させることにより、負荷を駆動することができる。
ところで、上述のように、半導体基板2の表面2a側から半導体基板2内に太陽光が入射すると、半導体基板2において太陽光の光エネルギーが吸収されて、価電子帯に存在する電子が伝導帯に励起される結果、半導体基板2の内部に電子・正孔対が形成される。このとき発生した少数キャリアである電子が正孔と再結合して消滅すると、太陽電池の光電変換効率が低下する。
ここで、負電荷層5は、内部に負の固定電荷(ここでは電子)を含んでいる。このため、負電荷層5の内部に負の固定電荷が多数存在することから、負電荷層5内の負の固定電荷と半導体基板2内の電子との電気的な斥力によって、半導体基板2内の電子は、負電荷層5から遠ざけられる。これにより、電子と正孔との再結合が抑制される。従って、負電荷層5は、半導体基板2内の電子を負電荷層5から遠ざけて電子と正孔との再結合を抑制する機能を有している。負電荷層5を設けたことにより、電子と正孔との再結合が抑制されることで、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
また、p型半導体領域4は、アクセプタ(ここではアルミニウム)を含んでおり、そのアクセプタは、マイナス(負)に帯電している。このため、p型半導体領域4内には、マイナス(負)に帯電したアクセプタ(ここではアルミニウム)が多数存在することから、p型半導体領域4内では少数キャリア(ここでは電子)に対するエネルギー帯ポテンシャルが高くなる。その結果、p型半導体領域4は、半導体基板2内の電子をp型半導体領域4付近から遠ざけて、電子と正孔との再結合を抑制する機能を有している。p型半導体領域4を設けたことにより、電子と正孔との再結合が抑制されることで、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
従って、負電荷層5とp型半導体領域4の両者が、電子を遠ざけて電子と正孔との再結合を抑制する機能を有することになる。また、p型半導体領域4は、電極8のコンタクト抵抗を低減する機能も有している。
<太陽電池の製造方法>
本実施の形態の太陽電池1の製造方法の一例について、図6~図14を参照して説明する。図6~図14は、本実施の形態の太陽電池1の製造工程を示す断面図であり、上記図1に対応する断面が示されている。
まず、図6に示されるように、表面2aおよび裏面2bを有する半導体基板を用意する。半導体基板2は、p型不純物(例えばボロン(B))が導入されたp型の結晶シリコンからなる。
次に、図7に示されるように、半導体基板2の裏面2b側にn型半導体領域3aを形成する。例えばイオン注入法を用いて半導体基板2にn型不純物を導入(ドープ)することにより、n型半導体領域3aを形成することができるが、それ以外の手法(例えば熱拡散法など)を用いてn型半導体領域3aを形成することも可能である。n型半導体領域3aは、半導体基板2の裏面2bから所定の深さにわたって形成される。n型半導体領域3aを形成するために半導体基板2に導入されるn型不純物は、例えばリン(P)である。n型半導体領域3aは、半導体基板2の裏面2bから内部に向けてリン(P)濃度が徐々に低下する濃度勾配を有しており、半導体基板2の裏面2b近傍に、n型不純物が高濃度に導入されたn型高濃度半導体領域として、n型半導体領域3aが形成される。この段階では、半導体基板2の裏面2b全体に、所定の厚さを有するn型半導体領域3aが形成されている。
次に、図8に示されるように、n型半導体領域3aを部分的に除去する。すなわち、n型半導体領域3として残す部分以外のn型半導体領域3aを除去する。残存するn型半導体領域3aにより、エミッタ領域としてのn型半導体領域3が形成される。n型半導体領域3aを残してn型半導体領域3とした領域では、半導体基板2の裏面2bはn型半導体領域3により形成され、n型半導体領域3aを除去した領域では、半導体基板2の裏面2bはp型の基板領域により形成される。n型半導体領域3aを部分的に除去する手法は、例えばエッチング法を用いることができるが、それ以外の手法(例えばレーザ加工など)を用いることも可能である。
また、本実施の形態では、半導体基板2の裏面2b全体にn型半導体領域3aを形成した後に、n型半導体領域3aを部分的に除去することにより、半導体基板2の裏面2b側にn型半導体領域3を形成している。他の形態として、半導体基板2の裏面2b全面にn型半導体領域3aを形成することは行わずに、半導体基板2の裏面2bに部分的にn型半導体領域3を形成することもでき、その場合は、n型半導体領域3は、例えばマスクを用いたイオン注入法などを用いて形成することができる。
次に、負電荷層5を形成する。負電荷層5は、例えば次のようにして形成することができる。
すなわち、まず、図9に示されるように、半導体基板2の裏面2b全面上に、絶縁膜5aを形成する。絶縁膜5aは、CVD法またはALD法などを用いて形成することができるが、絶縁膜5aの成膜時に、形成される絶縁膜5a中に負の固定電荷(ここでは電子)が蓄えられるように、絶縁膜5aの成膜工程を行う。これにより、内部に負の固定電荷を含む絶縁膜5aが形成される。
絶縁膜5aは、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された少なくとも一種と、酸素(O)とを主成分とする絶縁膜からなる。このため、絶縁膜5aは、金属酸化物からなり、その金属酸化物を構成する金属元素は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された少なくとも一種からなる。絶縁膜5aは、シリコン(Si)や水素(H)などを更に含有する場合もあり得る。絶縁膜5aがシリコン(Si)も含む場合は、絶縁膜5aは、金属シリケートからなり、その金属シリケートを構成する金属元素は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された少なくとも一種からなる。
それから、図10に示されるように、絶縁膜5aを部分的に除去する。すなわち、負電荷層5として残す部分以外の絶縁膜5aを除去する。残存する絶縁膜5aにより、負電荷層5が形成される。n型半導体領域3上の絶縁膜5aは除去される。負電荷層5は、半導体基板2の裏面2b上に位置し、半導体基板2の裏面2bに接している。図10の場合は、図8の工程でn型半導体領域3aが除去された領域に、負電荷層5が配置されている。絶縁膜5aを部分的に除去する手法は、例えばエッチング法を用いることができるが、それ以外の手法(例えばレーザ加工など)を用いることも可能である。
次に、図11に示されるように、半導体基板2の裏面2b全面上に、n型半導体領域3および負電荷層5を覆うように、絶縁膜6を形成する。
絶縁膜6は、絶縁膜5aとは異なる絶縁材料からなることが好ましい。すなわち、絶縁膜6は、上述したような絶縁膜5aに適した材料は使用しないことが好ましい。具体的には、絶縁膜6は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された金属元素は、主成分として含有していないことが好ましく、別の見方をすると、絶縁膜6は、金属酸化物膜ではないことが好ましい。これは、絶縁膜5aは、負の固定電荷を含む絶縁膜であるが、絶縁膜6は、負の固定電荷をできるだけ含んでいない方が好ましいからである。これにより、製造された太陽電池において、絶縁膜6がn型半導体領域3に悪影響を及ぼすのを、抑制または防止することができる。絶縁膜6としては、例えば窒化シリコン膜または酸化シリコン膜などを好適に用いることができる。絶縁膜6は、例えばCVD法などを用いて形成することができる。
次に、図12に示されるように、絶縁膜6および負電荷層5を貫通する開口部11を形成する。開口部11は、例えばエッチング法を用いて形成することができる。開口部11の底部では、半導体基板2の裏面2bが露出される。なお、開口部11の底部で露出されるのは、n型半導体領域3ではなく、p型の基板領域(p型の半導体基板2)である。
次に、図13に示されるように、電極7用の電極材料からなる電極材料部7aと、電極8用の電極材料からなる電極材料部8aとを、形成する。電極材料部7aと電極材料部8aとは、互いに異なる材料からなる。電極材料部7aおよび電極材料部8aは、それぞれ印刷法を用いて形成することができる。電極材料部7aは、絶縁膜6上に形成されており、半導体基板2とは接していない。但し、電極材料部7aは、平面視においてn型半導体領域3と重なる位置に形成されている。一方、電極材料部8aは、開口部11内を埋めるように形成され、従って、平面視において開口部11と重なるように形成される。このため、電極材料部8aは、開口部11から露出する半導体基板2の裏面2b(p型基板領域)と接している。
次に、熱処理を行うことにより、電極材料部7aおよび電極材料部8aの焼結を行う。熱処理は、例えば焼成炉を用いて行うことができる。電極材料部7aが熱処理によって焼結することにより、電極7が形成され、電極材料部8aが熱処理によって焼結することにより、電極8が形成される。
電極材料部8aは、主成分(主導体成分)としてアルミニウム(Al)を含有している。言い換えると、電極材料部8aは、半導体基板2中に拡散したときにp型不純物として機能するような金属、すなわちアルミニウム(Al)を、主成分としている。このため、電極材料部8aの焼結により形成される電極8は、アルミニウム(Al)を主成分とするアルミニウム(Al)電極である。熱処理により、電極材料部8aを構成する電極材料は、半導体基板2との間で合金層(Al-Si合金層)を形成することができる。このため、電極8と半導体基板2との界面には、Al-Si合金層が存在し得る。また、電極材料部8aを焼結するための熱処理の際に、電極材料部8aを構成する電極材料中のアルミニウム(Al)が半導体基板2中に拡散することにより、p型不純物として機能し得るアルミニウム(Al)が導入されたp型半導体領域4が形成される。従って、電極7,8およびp型半導体領域4を、共通の熱処理により形成することができる。p型半導体領域4は、p型不純物として機能し得るアルミニウム(Al)が導入(ドープ)された分、p型半導体領域4の周囲のp型の基板領域(p型の半導体基板2)よりも、p型不純物濃度が高くなる。p型半導体領域4は、半導体基板2において、電極8と隣接する位置に形成されるが、p型半導体領域4と電極8との間に、上述したAl-Si合金層が介在していてもよい。電極8は、p型半導体領域4と電気的に接続される。
また、電極材料部7aは、主成分(主導体成分)としてアルミニウム(Al)以外の金属を含有しており、ここでは、銀(Ag)を主成分として含有している。言い換えると、電極材料部7aは、半導体基板2中に拡散したときにp型不純物としては機能しないような金属を、主成分としている。このため、電極材料部7aの焼結により形成される電極7は、アルミニウム(Al)以外の金属を主成分とする電極であり、ここでは銀(Ag)を主成分とする銀(Ag)電極である。熱処理においては、電極材料部7aを構成する電極材料は、絶縁膜6を突き抜けてn型半導体領域3に到達し、n型半導体領域3との間で焼結反応を生じる。このため、電極7は、絶縁膜6を貫通した状態になり、n型半導体領域3と接してn型半導体領域3と電気的に接続される。電極材料部7aの主成分(主導体成分)は、アルミニウム(Al)ではないため、電極材料部7aを焼結するための熱処理の際に、n型半導体領域3にp型不純物として機能し得るアルミニウム(Al)が拡散されてしまうのを防止できる。このため、n型半導体領域3の最適な不純物濃度を維持することができる。
他の形態として、電極材料部7aが、主成分(主導体成分)としてアルミニウム(Al)を含有する場合もあり得る。その場合は、電極8だけでなく、電極7もアルミニウム電極となる。但し、その場合は、電極材料部7aを焼結するための熱処理の際に、n型半導体領域3にp型不純物として機能し得るアルミニウム(Al)が拡散されてしまうのを防止するような工夫を施す必要がある。
一方、本実施の形態では、電極材料部7a(電極7)の主成分(主導体成分)がアルミニウム(Al)以外の金属であるため、特段の工夫を施さずとも、電極材料部7aを焼結するための熱処理の際に、n型半導体領域3にp型不純物として機能し得るアルミニウム(Al)が拡散されてしまうのを防止することができる。このため、太陽電池1の製造工程を行いやすくなる。
このようにして、本実施の形態の太陽電池1を製造することができる。
<検討の経緯>
一般に、太陽電池はp型半導体基板を用いて製造することが多いため、太陽電池の製造設備としては、p型半導体基板を前提とした製造設備が普及している。
ところで、近年、電極を半導体基板の裏面にだけ形成した裏面電極型太陽電池は、電極に邪魔されることなく受光面積を大きくすることができるため、光電変換効率を向上させることができることから、開発が進められている。
しかしながら、裏面電極型太陽電池は、n型半導体基板を用いることを前提として、開発が進められている。n型半導体基板を用いた裏面電極型太陽電池においては、n型半導体基板の裏面側に、p型エミッタ領域とn型BSF領域とを配置した構造が採用されている。しかしながら、n型半導体基板を用いて裏面電極型太陽電池を製造する場合、p型半導体基板を前提とした従来の製造設備は使用しにくい。かといって、新たにn型半導体基板を前提とした製造設備を導入することは、太陽電池の製造コストを増大させるため、得策ではない。
そこで、本発明者は、p型半導体基板を用いて裏面電極型太陽電池を製造することを検討している。p型半導体基板を用いて裏面電極型太陽電池を製造できれば、従来使用されてきた、p型半導体基板を前提とした製造設備を流用できるため、設備投資を抑制でき、太陽電池の製造コストを抑制することができる。
p型半導体基板を用いて裏面電極型太陽電池を製造する場合も、太陽電池の特性をできるだけ向上させることが望まれる。
<検討例について>
図15は、本発明者が検討した第1検討例の太陽電池101の要部断面図であり、上記図1に対応する断面が示されている。
図15に示されるように、第1検討例の太陽電池101は、n型不純物が導入されたn型の半導体基板102を有しており、半導体基板102は、結晶シリコンからなるシリコン基板である。半導体基板102は、受光面である表面102aと、表面102aとは反対側の裏面102bとを有している。
図15に示されるように、n型の半導体基板102内において、裏面102b側には、p型不純物が導入されたp型エミッタ領域(p型半導体領域)103と、n型不純物が半導体基板102よりも高濃度に導入されたn型BSF領域(n型半導体領域)104とが、形成されている。半導体基板102の裏面102b上には、絶縁膜106と、エミッタ用電極107と、BSF用電極108とが、形成されている。エミッタ用電極107は、絶縁膜106を貫通してp型エミッタ領域103と接続され、また、BSF用電極108は、絶縁膜106を貫通してn型BSF領域104と接続されている。
図15に示される第1検討例の太陽電池101においては、半導体基板102の表面102aから半導体基板102の内部に太陽光が入射すると、太陽光に含まれるシリコンのバンドギャップよりも大きな光エネルギーを有する光が吸収されて伝導帯に電子が励起されるとともに、価電子帯に正孔が生成される。そして、PN接合部の一方を構成するp型エミッタ領域103に正孔が蓄積され、PN接合部の他方を構成する半導体基板102のn型基板領域およびn型BSF領域104に電子が蓄積する。その結果、エミッタ用電極107とBSF用電極108との間に起電力が生じる。そして、太陽電池101の外部においてエミッタ用電極107とBSF用電極108との間に負荷を接続することにより、エミッタ用電極107から負荷を通ってBSF用電極108に電流を流すことができる。n型BSF領域104は、少数キャリアである正孔を遠ざけて正孔と電子の再結合を抑制する機能も有している。
図16は、本発明者が検討した第2検討例の太陽電池201の要部断面図であり、上記図1や図15に対応する断面が示されている。
図16に示される第2検討例の太陽電池201は、上記図15に示される第1検討例の太陽電池101において、n型とp型とを入れ替えたものに対応している。図15の第1検討例の太陽電池101は、n型の半導体基板102を用いて製造しているが、図16の第1検討例の太陽電池101の構造をベースにしてn型の半導体基板102の代わりにp型の半導体基板を適用しようとすると、図16の第2検討例の太陽電池201の構造が想定される。
図16に示されるように、第2検討例の太陽電池201は、p型不純物が導入されたp型の半導体基板202を有しており、半導体基板202は、結晶シリコンからなるシリコン基板である。半導体基板202は、受光面である表面202aと、表面202aとは反対側の裏面202bとを有している。
図16に示されるように、p型の半導体基板202内において、裏面202b側には、n型不純物が導入されたn型エミッタ領域(n型半導体領域)203と、p型不純物が半導体基板202よりも高濃度に導入されたp型BSF領域(p型半導体領域)204とが、形成されている。半導体基板202の裏面202b上には、絶縁膜206と、エミッタ用電極207と、BSF用電極208とが、形成されている。エミッタ用電極207は、絶縁膜206を貫通してn型エミッタ領域203と接続され、また、BSF用電極208は、絶縁膜206を貫通してp型BSF領域204と接続されている。
図16に示される第2検討例の太陽電池201においては、半導体基板202の表面202aから半導体基板202の内部に太陽光が入射すると、太陽光に含まれるシリコンのバンドギャップよりも大きな光エネルギーを有する光が吸収されて伝導帯に電子が励起されるとともに、価電子帯に正孔が生成される。そして、PN接合部の一方を構成するn型エミッタ領域203に電子が蓄積され、PN接合部の他方を構成する半導体基板202のp型基板領域およびp型BSF領域204に正孔が蓄積する。その結果、エミッタ用電極207とBSF用電極208との間に起電力が生じる。そして、太陽電池201の外部においてエミッタ用電極207とBSF用電極208との間に負荷を接続することにより、BSF用電極208から負荷を通ってエミッタ用電極207に電流を流すことができる。p型BSF領域204は、少数キャリアである電子を遠ざけて電子と正孔の再結合を抑制する機能も有している。
<主要な特徴と効果について>
本実施の形態の太陽電池1においては、p型の半導体基板2を用いるとともに、半導体基板2の裏面2b側に、n型エミッタ領域であるn型半導体領域3と、p型BSF領域であるp型半導体領域4とを設け、かつ、半導体基板2の裏面2b上に負電荷層5を設けている。電極8は負電荷層5を貫通してp型半導体領域4と接続している。負電荷層5は、負の固定電荷を含む絶縁体からなる。
半導体基板2の表面2aから半導体基板2の内部に太陽光が入射すると、太陽光に含まれるシリコンのバンドギャップよりも大きな光エネルギーを有する光が吸収されて伝導帯に電子が励起されるとともに、価電子帯に正孔が生成される。本実施の形態では、p型の半導体基板2を用いているため、少数キャリアは電子である。半導体基板2に入射した太陽光により発生した少数キャリアである電子が正孔と再結合して消滅すると、太陽電池の光電変換効率が低下してしまう。このため、電子が正孔と再結合するのを抑制または防止することが望ましい。
本実施の形態では、p型の半導体基板2内にp型BSF領域としてp型半導体領域4を設けるとともに、p型の半導体基板2の裏面2b上に負電荷層5を設け、電極8が負電荷層5を貫通してp型半導体領域4に接続するようにしている。
負電荷層5は、内部に負の固定電荷(ここでは電子)を含んでいるため、半導体基板2内の電子を負電荷層5から遠ざけて電子と正孔との再結合を抑制する機能を有している。また、p型半導体領域4は、半導体基板2内の電子をp型半導体領域4から遠ざけて、電子と正孔との再結合を抑制する機能を有している。すなわち、負電荷層5とp型半導体領域4の両者が、電子を遠ざけて電子と正孔との再結合を抑制する機能を有している。本実施の形態では、負電荷層5とp型半導体領域4とを設けたことにより、電子と正孔との再結合が抑制されることで、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
第2検討例の太陽電池201の場合は、p型の半導体基板202の裏面202b側にp型BSF領域204は形成されているが、本実施の形態の負電荷層5に相当するものは、形成されていない。少数キャリアである電子が正孔と再結合するのを抑制する機能は、第2検討例の場合は、p型BSF領域204が担い、本実施の形態の場合は、負電荷層5とp型半導体領域4の両方が担っている。このため、上記第2検討例よりも、本実施の形態の方が、少数キャリアである電子が正孔と再結合するのを抑制しやすいため、太陽電池の光電変換効率をより向上させることができる。従って、太陽電池の特性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、少数キャリアである電子が正孔と再結合するのを抑制する機能は、負電荷層5とp型半導体領域4の両方に担わせているが、これは、次のような利点も有する。
すなわち、第2検討例の場合は、少数キャリアである電子が正孔と再結合するのを抑制する機能は、p型BSF領域204が担っているが、p型BSF領域204は、BSF用電極208のコンタクト抵抗を低減させる機能も担っている。しかしながら、BSF用電極208のコンタクト抵抗を低減させるためには、p型BSF領域204のp型不純物濃度をできるだけ高くすることが望ましいが、p型BSF領域204のp型不純物濃度を高くし過ぎてしまうと、p型BSF領域204による電子と正孔の再結合を抑制する機能が低下する虞がある。つまり、p型BSF領域204のp型不純物濃度については、BSF用電極208のコンタクト抵抗を低減させるのに最適な濃度と、電子と正孔の再結合を抑制するのに最適な濃度とが、相違しているのである。このため、第2検討例の場合は、BSF用電極208のコンタクト抵抗の低減と、電子と正孔の再結合の抑制とを、両立させにくい。
本実施の形態においては、p型半導体領域4は、電子と正孔の再結合を抑制する機能だけでなく、BSF用電極である電極8のコンタクト抵抗を低減させる機能も担っている。電極8のコンタクト抵抗を低減させるためには、p型半導体領域4のp型不純物濃度をできるだけ高くすることが望ましいが、p型半導体領域4のp型不純物濃度を高くし過ぎてしまうと、p型半導体領域4による電子と正孔の再結合を抑制する作用が低下する虞がある。このため、p型半導体領域4p型不純物濃度については、電極8のコンタクト抵抗を低減させるのに最適な濃度と、電子と正孔の再結合を抑制するのに最適な濃度とが、相違している。
しかしながら、本実施の形態では、負電荷層5とp型半導体領域4の両方が、電子と正孔の再結合を抑制する機能を有している。このため、p型半導体領域4のp型不純物濃度を、電極8のコンタクト抵抗を低減するのに適した濃度に設定し、それによって、p型半導体領域4による電子と正孔の再結合を抑制する作用がある程度低下したとしても、負電荷層5による電子と正孔の再結合を抑制する機能を得られるため、負電荷層5とp型半導体領域4の両者により、電子と正孔の再結合を抑制する作用を十分に確保することができる。このため、本実施の形態では、負電荷層5とp型半導体領域4の両方が、電子と正孔の再結合を抑制する機能を有していることにより、電極8のコンタクト抵抗の低減と、電子と正孔の再結合の抑制とを、両立させることができる。従って、太陽電池の特性を向上させることができ、太陽電池の総合的な性能を向上させることができる。
また、電極8はp型の半導体基板2に電気的に接続させる必要があるが、負電荷層5は、絶縁体からなるため、電極8とp型の半導体基板2との電気的な接続を、負電荷層5が邪魔しないようにする必要がある。本実施の形態では、電極8が負電荷層5を貫通するようにしたことで、負電荷層5が邪魔にならずに、電極8とp型半導体領域4とを接続することができる。
また、電極8が負電荷層5を貫通する場合は、電極8と半導体基板2との接続部と平面視において重なる位置には、負電荷層5が存在しなくなるが、その代わりに、p型半導体領域4が、電極8と半導体基板2との接続部と平面視で重なる位置に存在する。好ましくは、p型半導体領域4は、電極8と半導体基板2との接続部を平面視において内包している。このため、平面視において、負電荷層5を配置できない領域(すなわち電極8と重なる領域)には、p型半導体領域4を配置することができ、負電荷層5とp型半導体領域4との両方が、電子と正孔の再結合を抑制する機能を有するため、電子と正孔の再結合を抑制する作用を効率的に得ることができる。
また、本実施の形態の他の特徴として、p型半導体領域4は、電極材料部8aからのアルミニウム(Al)の拡散により、形成することができる。これにより、以下のような利点を得ることができる。
すなわち、p型半導体領域4は、電子を遠ざけて電子と正孔の再結合を抑制する機能を有しているが、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)は、ある程度小さいことが望ましい。なぜなら、p型半導体領域4が電子と正孔の再結合を抑制する機能を有しているとは言っても、p型半導体領域4自体には、アクセプタである導電型不純物が多数含まれており、このアクセプタが再結合中心として機能してしまうことが懸念されるからである。つまり、再結合中心を低減する観点からは、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)は、ある程度小さいことが望ましい。
それに対して、本実施の形態では、p型半導体領域4は、電極材料部8aからアルミニウム(Al)が拡散することにより、形成されている。このため、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)は、電極8と半導体基板2との接続(接触)面積と、概ね同程度か、それよりも若干大きい程度とすることができる。このため、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)を抑制してある程度小さくすることができるため、p型半導体領域4による電子と正孔の再結合を抑制する作用を、的確に得ることができる。
一方、p型半導体領域4とは異なり、負電荷層5は、再結合中心として機能し得る導電型不純物が多数含まれているわけではない。このため、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)を小さくする必要はなく、負電荷層5による電子と正孔の再結合を抑制する作用を大きくするには、負電荷層5の平面寸法(平面積)が大きい方が、有利である。本実施の形態では、電極8が負電荷層5を貫通しているが、平面視において電極8と半導体基板2との接続部の周囲に負電荷層5を配置することができるため、負電荷層5の平面寸法(平面積)を大きくすることが可能であり、負電荷層5の平面寸法(平面積)をp型半導体領域4の平面寸法(平面積)よりも大きくすることもできる。このため、p型半導体領域4による電子と正孔の再結合を抑制する作用と、負電荷層5による電子と正孔の再結合を抑制する作用とを、的確に得ることができる。
また、電極8は負電荷層5を貫通しているため、平面視において電極8の周囲に負電荷層5が存在する。また、平面視において、電極8と重なる位置にはp型半導体領域4が存在する。このため、p型半導体領域4の平面寸法が小さい場合(電極8と半導体基板2との接続面積と同程度かそれよりも若干大きい場合)でも、平面視においてp型半導体領域4の周囲に負電荷層5が存在することになる。このため、p型半導体領域4と負電荷層5とにより、電子と正孔の再結合を抑制する作用を効率的に得ることができる。
また、本実施の形態では、p型半導体領域4は、電極材料部8aから半導体基板2にアルミニウム(Al)が拡散することにより形成されているため、電極8と平面視で重なる位置に、p型半導体領域4を自己整合的に形成することができる。このため、電極8を高不純物濃度のp型半導体領域4と確実に接続し、p型半導体領域4を介して電極8をp型基板領域と電気的に接続することができる。p型半導体領域4の平面寸法(平面積)が小さい場合には、もしも電極8とp型半導体領域4との位置がずれてしまうと、電極8とp型半導体領域4との接続の信頼性が低下する懸念があるが、本実施の形態では、電極8と平面視で重なる位置にp型半導体領域4を自己整合的に形成することができるため、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)が小さくとも、電極8とp型半導体領域4との位置はずれずにすむ。このため、本実施の形態では、電極8とp型半導体領域4とを確実に接続できるとともに、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)を抑制することができる。言い換えると、本実施の形態では、電極8とp型半導体領域4とを確実に接続することと、p型半導体領域4の平面寸法(平面積)を抑制することとを、両立することができる。これにより、電極8のコンタクト抵抗を的確に低減でき、かつ、p型半導体領域4による電子と正孔の再結合を抑制する作用を的確に得ることができる。
図17は、太陽電池の特性を調べた結果を示す表である。図17の表には、本実施の形態(図1の構造)および第2検討例(図16の構造)のそれぞれにおいて、最大再結合速度(Smax)と、潜在的開放電圧(Implied-Voc)とを調べた結果が示されている。最大再結合速度(Smax)が小さいほど、太陽電池の特性は良好となり、また、潜在的開放電圧(Implied-Voc)が大きいほど、太陽電池の特性は良好となる。
図17の表からもわかるように、図16(第2検討例)の構造を適用した場合は、最大再結合速度(Smax)が1950cm/s程度と比較的大きく、かつ、潜在的開放電圧(Implied-Voc)が576mV程度と比較的小さい。一方、図1(本実施の形態)の構造を適用した場合は、最大再結合速度(Smax)は57cm/s程度と比較的小さく、かつ、潜在的開放電圧(Implied-Voc)は664mV程度と比較的大きい。これは、図16(第2検討例)の構造を適用した場合よりも、図1(本実施の形態)の構造を適用した場合の方が、電子と正孔の再結合を抑制する作用が大きかったためと考えられる。本実施の形態の場合は、少数キャリアである電子が正孔と再結合するのを抑制しやすいため、太陽電池の特性を向上させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、上記実施の形態1の太陽電池の製造方法の変形例について、図18および図19を参照して説明する。図18および図19は、本実施の形態2の太陽電池の製造工程を示す断面図であり、上記図1に対応する断面が示されている。
上記図11の構造を得るまでは、本実施の形態2の製造工程も、上記実施の形態1の製造工程と同様であるので、ここでの繰り返しの説明は省略する。
上記実施の形態1と同様にして上記図11の構造を得た後、本実施の形態2では、上記図12の工程(すなわち絶縁膜6および負電荷層5に開口部11を形成する工程)は行わずに、図18に示されるように、絶縁膜6上に電極材料部7aと電極材料部8aを形成する。電極材料部7aおよび電極材料部8aの各材料と形成法については、上記実施の形態1で説明したのと同様である。
また、上記実施の形態1の場合は、開口部11を形成した後で電極材料部7aおよび電極材料部8aを形成しているため、開口部11内は電極材料部8aで埋められており、電極材料部8aは開口部11から露出する半導体基板2の裏面2bと接していた。一方、本実施の形態2では、開口部11を形成せずに電極材料部7aおよび電極材料部8aを形成しているため、電極材料部7aおよび電極材料部8aは絶縁膜6上に存在し、半導体基板2とは接していない。なお、電極材料部7aは、平面視においてn型半導体領域3と重なる位置に形成され、従って、平面視においてn型半導体領域3に内包されるように形成されている。また、電極材料部8aは、平面視において負電荷層5と重なる位置に形成され、従って、平面視において負電荷層5に内包されるように形成されている。
次に、熱処理を行うことにより、電極材料部7aおよび電極材料部8aの焼結を行う。電極材料部7aが熱処理によって焼結することにより、図19に示されるように電極7が形成され、電極材料部8aが熱処理によって焼結することにより、図19に示されるように電極8が形成される。
上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2でも、熱処理においては、電極材料部7aを構成する電極材料は、絶縁膜6を突き抜けてn型半導体領域3に到達し、n型半導体領域3との間で焼結反応を生じる。このため、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2でも、電極7は、絶縁膜6を貫通した状態になり、n型半導体領域3と接してn型半導体領域3と電気的に接続される。
また、本実施の形態2では、電極材料部8aを形成する前に開口部11は形成していなかったが、熱処理において、電極材料部8aを構成する電極材料は、絶縁膜6および負電荷層5を突き抜けて半導体基板2に到達し、半導体基板2との間で焼結反応を生じる。このため、電極8は、絶縁膜6および負電荷層5を貫通した状態になり、半導体基板2と接して半導体基板2と電気的に接続される。また、電極材料部8aを焼結するための熱処理の際には、電極材料部8aを構成する電極材料が絶縁膜6および負電荷層5を貫通して半導体基板2に到達すると、電極材料部8aを構成する電極材料中のアルミニウム(Al)が半導体基板2中に拡散することにより、p型不純物として機能し得るアルミニウム(Al)が導入されたp型半導体領域4が形成される。従って、電極7,8およびp型半導体領域4を、共通の熱処理により形成することができる。p型半導体領域4は、半導体基板2において、電極8と隣接する位置に形成されるが、p型半導体領域4と電極8との間に、上記実施の形態1でも説明したAl-Si合金層が介在していてもよい。電極8は、p型半導体領域4と電気的に接続される。
このようにして、太陽電池1を製造することができる。本実施の形態2で製造された太陽電池の構造については、上記実施の形態1の太陽電池1と基本的には同じであるので、ここでは繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態2の場合は、上記図12の工程(すなわち絶縁膜6および負電荷層5に開口部11を形成する工程)が不要となるため、製造工程数を削減でき、太陽電池の製造コストを低減できる。
一方、上記実施の形態1の場合は、開口部11を形成してから電極材料部7aを形成するため、電極材料部8aを焼結するための熱処理の際に、電極材料部8aを構成する電極材料中のアルミニウム(Al)が半導体基板2中に拡散しやすくなるため、p型半導体領域4をより容易かつ的確に形成することができるようになる。また、電極材料部7a,8aを焼結するための熱処理工程の制御が容易になる。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、上記実施の形態1の太陽電池の製造方法の更なる変形例について、図20~図25を参照して説明する。図20~図25は、本実施の形態3の太陽電池の製造工程を示す断面図であり、上記図1に対応する断面が示されている。
上記図7の構造を得るまでは、本実施の形態3の製造工程も、上記実施の形態1の製造工程と同様であるので、ここでの繰り返しの説明は省略する。上記実施の形態1と同様にして上記図7の構造を得た後、本実施の形態3では、図20に示されるように、半導体基板2の裏面2b上に、すなわちn型半導体領域3a上に、絶縁膜21を形成する。絶縁膜21は、例えば酸化シリコン膜または窒化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。n型半導体領域3aは、絶縁膜21で覆われた状態になる。
絶縁膜21と絶縁膜5aとは、互いに異なる絶縁材料からなる。絶縁膜21は、上記実施の形態1で説明したような絶縁膜5aに適した材料は使用しない。具体的には、絶縁膜21は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)およびスカンジウム(Sc)からなる群から選択された金属元素は、主成分として含有していないことが好ましく、別の見方をすると、絶縁膜21は、金属酸化物膜ではないことが好ましい。これは、絶縁膜5aは、負の固定電荷を含む絶縁膜であるが、絶縁膜21は、負の固定電荷をできるだけ含んでいないことが好ましいからである。これにより、製造された太陽電池において、絶縁膜21がn型半導体領域3に悪影響を及ぼすのを、抑制または防止することができる。
次に、図21に示されるように、n型半導体領域3aと絶縁膜21との積層構造をパターニングする。すなわち、n型半導体領域3として残す部分以外のn型半導体領域3aとその上の絶縁膜21とを除去する。この工程は、例えばエッチング法を用いることができるが、それ以外の手法(例えばレーザ加工など)を用いることも可能である。
残存するn型半導体領域3aにより、エミッタ領域としてのn型半導体領域3が形成され、n型半導体領域3上には、n型半導体領域3と同じ平面形状の絶縁膜21が残存する。n型半導体領域3aを除去した領域では、絶縁膜21も除去されている。この段階の構造(図21の構造)は、n型半導体領域3がn型半導体領域3と同じ平面形状の絶縁膜21で覆われている点が、上記図8の構造と相違している。
次に、図22に示されるように、半導体基板2の裏面2b上に、絶縁膜21を覆うように、絶縁膜5aを形成する。上記実施の形態1と同様に、絶縁膜5aは、内部に負の固定電荷(ここでは電子)を含む絶縁膜である。絶縁膜5aの材料や成膜法については、本実施の形態3も、上記実施の形態1と同様であるので、ここでは繰り返しの説明は省略する。
n型半導体領域3と絶縁膜5aとの間には、絶縁膜21が介在している。このため、n型半導体領域3の下面は、絶縁膜21で覆われているため、絶縁膜5aとは接していない。絶縁膜5aのうち、p型基板領域上に位置する部分が、負電荷層5となる。すなわち、絶縁膜5aのうち、p型基板領域上に位置する部分は、負電荷層5として機能し、半導体基板2内において電子を遠ざけて電子と正孔の再結合を抑制する機能を有している。
絶縁膜5aのうち、絶縁膜21上に位置する部分は、絶縁膜21によってn型半導体領域3から離間されているため、半導体基板2内において電子を遠ざける機能はほとんど有していない。このため、絶縁膜5aのうち、絶縁膜21上に位置する部分(図22では連結部5bとして示されている)は、電子と正孔の再結合を抑制する機能は有しておらず、負電荷層としては機能しない。言い換えると、絶縁膜5aのうち、絶縁膜21上に位置する部分(連結部5b)は、絶縁膜21によって半導体基板2から離間しているため、半導体基板2内のキャリアに影響を与える負電荷層としては機能しない。
なお、本実施の形態3においては、絶縁膜5aはパターニングしておらず、絶縁膜21上にも絶縁膜5aが残存しているが、他の形態として、絶縁膜5aのうち、絶縁膜21上に位置する部分を除去してもよい。しかしながら、絶縁膜21上の絶縁膜5aは、絶縁膜21によって半導体基板2から離間されているため、n型半導体領域3に悪影響を与える可能性は小さい。このため、本実施の形態のように、絶縁膜21上に絶縁膜5aを残存させたままでもよく、絶縁膜21上に絶縁膜5aを残存させる場合は、絶縁膜5aのパターニング工程が不要となる利点がある。一方、絶縁膜5aのうち、絶縁膜21上に位置する部分を除去した場合には、絶縁膜21上の絶縁膜5aがn型半導体領域3に悪影響を与えるリスクを排除することができる。
次に、図23に示されるように、半導体基板2の裏面2b全面上に、すなわち絶縁膜5a上に、絶縁膜6を形成する。
次に、図24に示されるように、絶縁膜6上に電極材料部7aおよび電極材料部8aを形成する。電極材料部7aおよび電極材料部8aの各材料と形成法については、上記実施の形態1で説明したのと同様である。
次に、熱処理を行うことにより、電極材料部7aおよび電極材料部8aの焼結を行う。電極材料部7aが熱処理によって焼結することにより、電極7が形成され、電極材料部8aが熱処理によって焼結することにより、電極8が形成される。
上記実施の形態1,2と同様に、本実施の形態3でも、熱処理において、電極材料部7aを構成する電極材料は、絶縁膜6を突き抜けてn型半導体領域3に到達し、n型半導体領域3との間で焼結反応を生じる。このため、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2でも、電極7は、絶縁膜6を貫通した状態になり、n型半導体領域3と接してn型半導体領域3と電気的に接続される。
また、上記実施の形態2と同様に、本実施の形態3でも、熱処理において、電極材料部8aを構成する電極材料は、絶縁膜6および負電荷層5(絶縁膜5a)を突き抜けて半導体基板2に到達し、半導体基板2との間で焼結反応を生じる。このため、電極8は、絶縁膜6および負電荷層5(絶縁膜5a)を貫通した状態になり、半導体基板2と接して半導体基板2と電気的に接続される。また、電極材料部8aを焼結するための熱処理の際には、電極材料部8aを構成する電極材料が絶縁膜6および負電荷層5を貫通して半導体基板2に到達すると、電極材料部8aを構成する電極材料中のアルミニウム(Al)が半導体基板2中に拡散することにより、p型半導体領域4が形成される。
本実施の形態3では、上記実施の形態1で説明したような開口部11を形成せずに電極材料部8aを形成している。
他の形態として、絶縁膜6および絶縁膜5a(負電荷層5)を貫通する開口部(上記開口部11に相当するもの)を形成した後で、電極材料部7aおよび電極材料部8aを形成することもできる。この場合、絶縁膜6および絶縁膜5a(負電荷層5)を貫通する開口部内は電極材料部8aで埋められ、電極材料部8aはその開口部から露出する半導体基板2の裏面2b(p型基板領域)と接する。その後、熱処理を行うと、電極材料部8aを構成する電極材料は、半導体基板2との間で焼結反応を生じ、また、電極材料部8aを構成する電極材料中のアルミニウム(Al)が半導体基板2中に拡散することにより、p型半導体領域4が形成される。p型半導体領域4は、半導体基板2において、電極8と隣接する位置に形成されるが、p型半導体領域4と電極8との間に、上記実施の形態1でも説明したAl-Si合金層が介在していてもよい。電極8は、p型半導体領域4と電気的に接続される。
従って、電極7,8およびp型半導体領域4を、共通の熱処理により形成することができる。
このようにして、本実施の形態3の太陽電池1aを製造することができる。本実施の形態3で製造された太陽電池1aの構造が、上記実施の形態1で説明した太陽電池1の構造と相違する点を主として以下に説明する。
負電荷層5が負の固定電荷を含む絶縁体からなる点、負電荷層5が半導体基板2の裏面上に形成され、かつ、p型基板領域(p型の半導体基板2)と接している点、および、電極8が負電荷層5を貫通してp型半導体領域4接続する点などは、上記実施の形態1と本実施の形態3とで、共通である。
上記実施の形態1と本実施の形態3とで相違しているのは、以下の点である。
すなわち、上記実施の形態1においては、絶縁膜5aをパターニングすることにより、互いに分離した負電荷層5を形成している。このため、上記実施の形態1では、負電荷層5同士は互いにつながっておらず、個々の負電荷層5は、それぞれ独立した絶縁膜部により形成されている。
一方、本実施の形態3では、絶縁膜5aはパターニングしておらず、共通の絶縁膜5aが、複数の負電荷層5を構成している。このため、本実施の形態3では、複数の負電荷層5は、互いに分離されておらず、一体的につながっている。つまり、本実施の形態3では、絶縁膜5aは、負電荷層5となっている部分と、負電荷層5同士をつなぐ部分(連結部5b)とを有しており、それらは一体的に形成されている。なお、図22~図25では、負電荷層5同士をつなぐ部分を、符号5bを付して連結部5bとして示してある。そして、負電荷層5同士をつなぐ連結部5bとn型半導体領域3との間には、絶縁膜21が介在している。このため、n型半導体領域3は、連結部5bと接しないで済む。負電荷層5は、p型基板領域(p型の半導体基板2)と接しているため、絶縁膜21は、負電荷層5とp型基板領域(p型の半導体基板2)との間には介在していない。言い換えると、絶縁膜5aのうち、負電荷層5となっているのは、p型基板領域(p型の半導体基板2)に接している部分であり、絶縁膜5aのうち、絶縁膜21上に位置する部分は、負電荷層5ではなく連結部5bである。それ以外については、本実施の形態3の太陽電池1aの構造は、上記実施の形態1で説明した太陽電池1の構造とほぼ同様であるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態3の太陽電池1aの場合も、負電荷層5とp型半導体領域4の両者が、電子を遠ざけて電子と正孔との再結合を抑制する機能を有しているため、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
また、本実施の形態3の場合は、絶縁膜5aをパターニングする工程が不要となるため、太陽電池の製造工程数を抑制でき、太陽電池の製造コストを抑制することができる。
また、本実施の形態3では、絶縁膜5aのうち、負電荷層5となっている部分は、p型基板領域(p型の半導体基板2)と接しており、少数キャリアである電子を遠ざけて電子と正孔との再結合を抑制する機能を有している。一方、絶縁膜5aのうち、平面視においてn型半導体領域3と重なる部分(連結部5bに対応)は、絶縁膜21上に位置している。n型半導体領域3と絶縁膜5a(連結部5b)との間に絶縁膜21が介在することで、絶縁膜5a(連結部5b)がn型半導体領域3に悪影響を及ぼすのを、抑制または防止することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1,1a 太陽電池
2 半導体基板
2a 表面
2b 裏面
3 n型半導体領域
4 p型半導体領域
5 負電荷層
5a 絶縁膜
6 絶縁膜
7,8 電極
7a,8a 電極材料部
11 開口部
21 絶縁膜
101 太陽電池
102 半導体基板
102a 表面
102b 裏面
103 p型エミッタ領域
104 n型BSF領域
106 絶縁膜
107 エミッタ用電極
108 BSF用電極
201 太陽電池
202 半導体基板
202a 表面
202b 裏面
203 n型エミッタ領域
204 p型BSF領域
206 絶縁膜
207 エミッタ用電極
208 BSF用電極

Claims (13)

  1. 第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有するp型の半導体基板と、
    前記半導体基板内において前記第2主面側に形成されたn型の第1半導体領域と、
    前記半導体基板内において前記第2主面側に形成され、かつ、前記半導体基板よりもp型不純物濃度が高い、p型の第2半導体領域と、
    前記第2主面上に形成され、かつ、p型の前記半導体基板と接する負電荷層と、
    前記第1半導体領域と接続する第1電極と、
    前記第2半導体領域と接続する第2電極と、
    を有し、
    前記第2電極は、前記負電荷層を貫通し、
    前記負電荷層は、負の固定電荷を含む絶縁体からなり、
    平面視において、前記負電荷層は、前記第1半導体領域と重なっておらず、前記第1半導体領域と隣り合うように形成されている、太陽電池。
  2. 請求項1記載の太陽電池において、
    前記半導体基板の前記第2主面は、窪み部を有し、
    前記負電荷層は、前記窪み部内に形成されている、太陽電池
  3. 請求項1または2記載の太陽電池において、
    前記負電荷層は、アルミニウム、チタン、タンタル、マグネシウム、ハフニウム、ジルコニウムおよびスカンジウムからなる群から選択された少なくとも一種と、酸素とを主成分とする絶縁体からなる、太陽電池。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の太陽電池において、
    前記半導体基板の前記第1主面側には、電極が形成されていない、太陽電池。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の太陽電池において、
    前記半導体基板の前記第1主面は、受光面である、太陽電池。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の太陽電池において、
    平面視において、前記第2半導体領域は前記第2電極と重なっている、太陽電池。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の太陽電池において、
    前記第2半導体領域は、p型不純物としてアルミニウムを含み、
    前記第2電極は、主成分としてアルミニウムを含む、太陽電池。
  8. 請求項記載の太陽電池において、
    前記第1電極は、アルミニウム以外の金属を主成分として含む、太陽電池。
  9. 請求項1~のいずれか1項に記載の太陽電池において、
    前記第2主面上に前記第1半導体領域および前記負電荷層を覆うように形成された第1絶縁膜を更に有し、
    前記第1電極は、前記第1絶縁膜を貫通し、
    前記第2電極は、前記第1絶縁膜および前記負電荷層を貫通している、太陽電池。
  10. 請求項記載の太陽電池において、
    前記第1絶縁膜は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜からなる、太陽電池。
  11. (a)第1主面および前記第1主面とは反対側の第2主面を有するp型の半導体基板を用意する工程、
    (b)前記半導体基板内において、前記第2主面側にn型の第1半導体領域を形成する工程、
    (c)前記(b)工程の後、前記第2主面側において、前記第1半導体領域を部分的に除去する工程、
    (d)前記(c)工程の後、前記第2主面上に、p型の前記半導体基板と接する負電荷層を形成する工程、
    (e)前記第2主面上に、前記第1半導体領域および前記負電荷層を覆うように、第1絶縁膜を形成する工程、
    (f)前記第1絶縁膜を貫通して前記第1半導体領域と接続する第1電極と、前記第1絶縁膜および前記負電荷層を貫通して前記半導体基板と接続する第2電極と、を形成する工程、
    を有し、
    前記(d)工程において、前記(c)工程で前記第1半導体領域が除去された領域に前記負電荷層が形成され、かつ、平面視において前記負電荷層は前記第1半導体領域と重ならずに前記第1半導体領域と隣り合うように形成され、
    前記負電荷層は、負の固定電荷を含む絶縁体からなり、
    前記第2電極は、アルミニウムを主成分として含み、
    前記(e)工程は、熱処理工程を含み、
    前記熱処理工程で、前記第2電極から前記半導体基板にアルミニウムが拡散することにより、前記半導体基板内に前記半導体基板よりもp型不純物濃度が高いp型の第2半導体領域が形成される、太陽電池の製造方法。
  12. 請求項11記載の太陽電池の製造方法において、
    前記熱処理工程は、前記第1電極用の電極材料と前記第2電極用の電極材料とをそれぞれ焼結させるために行われる、太陽電池の製造方法。
  13. 請求項11または12記載の太陽電池の製造方法において、
    前記第1電極は、アルミニウム以外の金属を主成分として含む、太陽電池の製造方法。
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